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インドネシア政府やその他セクターの違法伐採への取組み

ドキュメント内 untitled (ページ 72-89)

AFP基準

AFP基準 WLS WLS (Ver 4.0) (Ver 4.0)

WSSD Asia-FLEG 英-イMoU

EU-FLEGT

G8森林行動計画

Ver 2.0

Africa-FLEG ENA-FLEG

AFP

-イ共同発表 ノルウェー、中国、韓国

など

AFP基準

AFP基準 WLS WLS (Ver 4.0) (Ver 4.0)

WSSD Asia-FLEG 英-イMoU

EU-FLEGT

G8森林行動計画

Ver 2.0

Africa-FLEG ENA-FLEG

AFP

-イ共同発表 ノルウェー、中国、韓国

など

図 4-1 国際社会における違法伐採対策に関する枠組み構築の流れ

※略語は略語表参照のこと 出所 FoEJapan(2005)

違法伐採問題が正式に国際社会の共通認識となったのは1998年のG8バーミンガムサミットに おける G8 森林行動プログラムの策定を受けてからとの認識が支持されている。その合意事項は、

国際貿易の透明性、情報共有、国内措置の効率化、汚職腐敗防止、国際的な連携など多岐に渡 るものだった71。2000年のG8 沖縄サミットでは再び違法伐採が議題に上がり、違法伐採に対する 具体的な検討が必要であることが合意された。その合意に基づき、違法伐採に関連する貿易、汚 職、犯罪に対して、ガバナンスの改善と森林関連法規を効果的に施行するための地域プロセスで ある森林法の施行およびガバナンス(Forest Law Enforcement and Governance, FLEG)プロセスが、

アフリカ、東アジア、欧州・北アジアにおいて始まった。図 4-1 はそうした複数のイニシアティブの 流れについて概観したものである。

そうした国際社会の動きを背景とした森林法の施行・ガバナンス・貿易に関する EU 行動計画

(EU-FLEGT)やインドネシア-英国間覚書(MoU)の取組みを基礎として、アジア森林パートナー シップ(AFP)の合法性基準や木材合法性基準(WLS Ver 4.0)は策定された。

以下、主要なイニシアティブと、その成果である各合法性基準について見ていく。

4-1-1 森林法の施行・ガバナンス・貿易に関するEU行動計画(EU-FLEGT)72

2003年5月、欧州委員会(European Commission, EC)により森林法の施行・ガバナンス・貿易に

71 外務省HP, G8森林行動プログラム実施進捗状況報告書(外務省仮訳),

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/kananaskis02/g8gai_forest_01.html20072月現在)

72 FoE Japan(2005).

関するEU行動計画(EU-Forest Law Enforcement, Governance and Trade, EU-FLEGT)が公表さ れた。この行動計画には、生産国における合法性証明システムの開発支援、ガバナンスの改善や 能力向上とともに、これを補完する形で違法材への需要を削減するための EU 内消費国の対策も 盛り込まれている。生産国で輸出が許可された木材しか EU 内に流通させないという自主的なライ センスの枠組み、EU 市場への違法木材製品の輸入を制限するための法制化を検討することなど だ。さらに、政府調達においての指針や、業界に対する自主的行動規範の導入促進、金融機関が 違法伐採活動を助長するような投融資を行わないための手段なども記載されている。

EU-FLEGT の 目 玉 の 一 つ は 、EU と 生 産 国 と が 締 結 す る 自 主 的 二 国 間 協 定 (Voluntary Partnership Agreement, VPA)である(図 4-2)。これは生産国側において、EU 向けの木材が合法 であることが確認できるシステムを開発し、当該生産国から輸出する木材が合法であることを担保 するライセンシング・スキームを構築するものである。VPA を結んだ国のみをカバーする。この取組 みが後述する木材合法性基準策定の動きに連動している。

図 4-2 自主的二国間協定の仕組み

出所 FoE Japan他(2004). 欧州の持続可能な木材調達戦略  〜政府・業界・企業・NGOの取 組み〜

一方、EU はこれらの国に対して技術的・財政的支援を行う。生産国にとっては、主として以下の ような利点があると考えられる。

• EU 市場では、合法証明木材への需要が増大し、証明されていない木材が排除される傾向 にあるEU市場へのアクセスが向上する

• ライセンシング・スキームを運営するコスト以上の税収の増加が見込める

• EUからの開発支援の優先順位が高まる

合意に至らない国が、特別に物理的な貿易障壁を受けるものではないが、市場が合法性証明

木材を志向した結果、マーケット・シェアを失う可能性は大きい。現在、西アフリカのコンゴ川流域 諸国や、マレーシアと協議しており、インドネシアについては2007年中の締結が予定されている。

EU が自主的ライセンス・スキームに要求しているのは、合法性の定義、追跡システム、証明シス テム、およびこれらのプロセスが透明性、およびこれらプロセスへの市民社会の関与である。また、

生産国のシステムについては、①構築過程における市民社会の関与、②システムの産業界からの 独立性、③外部者に対する高い透明性の確保が必要だとしている。

4-1-2 インドネシア-英国覚書に基づく取組み73

2001 年 9 月、インドネシア・バリで開催された森林法の施行に関する東アジア閣僚会合(East Asia Forest Law Enforcement and Governance, EA-FLEG)において違法伐採・貿易対策がコミット された。この宣言に基づき2002年4月、インドネシアと英国の両政府間で違法伐採対策に関する 覚書(Memorandum of Understanding, MoU)が締結された。以下はその行動計画である(表 4-1)。

表 4-1 インドネシア-英国MoU行動計画について(仮訳)

A 両国政府による森林関連法規の改正、および違法伐採に由来する木材・木材製品の生産、

輸出、貿易を防止するために必要な行動の確認

B 両国政府による独立した第三者機関による CoC のトラッキングによる合法性検証システムの 開発、試験、実施に関する支援

C 英国政府による合法性検証とそれに関連する行政手続きの改正の計画と実施に対する技 術的、金銭的な能力向上支援の提供

D 両国政府による市民社会の違法伐採・貿易抑制取組みへの参加支援(特に合法性検証の 実施時のモニタリングに際して)

E 両国政府による効果的な木材・木材製品貿易に関するデータの収集・共有システムの共同 開発

F 両国法律への適用に際して両国間の相互支援を円滑にする実施機関やネットワークの効果 的な協働

G 両国政府により、違法伐採に由来する木材・木材製品の輸送、販売を抑制しつつ、上記のよ うな合法検証システムによって合法性が証明された木材のみを取扱う業界の取組みを支援 出所 インドネシア林業省HPから

この MoU では、特に地域のコミュニティを含むステークホールダーを意思決定過程に参加させ ることがコミットされ、透明性と平等性とに配慮に努めている(Down to Earth, 2002)。

行動計画に基づいた取組みは、MoU そのものの取組みと、英国国際開発省(Department for International Development, DIFD)の支援によるサブプログラムとしてのマルチステークホールダー 林業プログラム(Multi-Stakeholder Forestry Programme, MFP)とに大別できる。MoUは両国政府 間において、違法伐採対策のための特定の規定や、制度に関する情報交換を支援。一方、MFP

73 Agus2007. Review of the UK - Indonesia Memorandum of Understanding on Illegal Logging under preparation document)

は市民社会と政府とのパートナーシップや地方改革の促進によって、森林所有権とCBFMに関す る法改正を実現する状況整備を優先的に取組んだ。

MoUそのものの取組みの成果としては、表 4-1のA項に基づき取組まれた「インドネシアにおけ る林業施業と木材加工の合法性の原則、基準、指標」の策定と、その指標に基づき伐採地におけ る合法性の確認された丸太のトレーサビリティを確保するトラッキングシステムの開発である。

この取組みは主に国際NGOのThe Nature Conservancy(TNC)が主となり、林業省、英国国際 開発省(DFID)、英国開発庁(USAID)など各国政府機関や、ホームデポ、SGS、URS など民間企 業の支援を得て進められた。多様な利害関係者が、それぞれ法律や規則の施行強化の成果とし て何を期待しているのか、という観点から既存の法制度を精査し、7つの原則、18の基準、49の指 標をとりまとめた。その原則とは、①土地の所有権および利用権、②物理的・社会的環境インパクト、

③地域との関係、労働者の権利、④伐採に関する法と規制、⑤森林に関する税、⑥丸太の特定、

移送、引渡、⑦木材加工、出荷といった項目である(藤間, 2005)。

ここで策定された合法性基準はVer2.0として、その後AFPの合法性基準や後述の木材合法性 基準の土台とされた。またその過程において積極的に市民社会の参加を促したことは、その後、議 論の場が変わっても引き継がれており、大きな成果であったといえる。その他、インドネシア、マ レーシア、シンガポール間のラミン貿易対策に関する税関支援や、世銀と協働した税関および森 林法の施行に関するワークショップ開催支援などがある。一方、MFPの成果としては、西カリマンタ ンにおける反違法伐採共同体(Konsortium Anti Illegal Logging, KAIL)を介しての州レベルの違 法伐採対策支援が挙げられる。

インドネシア-英国MoU 行動計画に基づく取組は、2006年12月時点で当初の予定どおり、一 旦終了している。しかしながら木材合法性基準(WLS Ver 4.0)が策定され、EU-FLEGTによる二国 間協定(VPA)締結も動きだしたため、今後その VPA の展開を考慮した取組み継続が検討されて いる。

4-2 インドネシア政府の取組み

4-2-1 木材合法性基準(WLS Ver 4.0)

インドネシア-英国MoUの成果である「インドネシアにおける林業施業と木材加工の合法性の原 則、基準、指標」(通称Ver 2.0)を基に、林業省によって設立された国家運営委員会の合法性基準 に関するワーキンググループにおいて、多様な利害関係者による議論を重ね、フィールドテストと、

パブリックコンサルテーションを経て、最終的に木材合法性基準(Wood Legality Standards, WLS)

Ver 4.0で合意に至った。最終案は国家基準の草案として2007年1月、林業大臣に提出された。

そのワーキンググループには、林業省、インドネシア伐採権保有者協会(APHI)、認証機関のスコ フィンド、熱帯林基金(TFF)、NGOではTelapak、TNC、WWF、先住民問題を扱うAMAN、学識者 としてボゴール農科大学(IPB)、そして事務局を兼ねたインドネシアエコラベル協会(LEI)が参加 している。最終案のWLS Ver4.0は、合計11の原則、21の基準、39の指標で構成されている74。 詳細については、巻末に添付した。

74 laporan workshop15juni2006.pdfTNCレポート

ドキュメント内 untitled (ページ 72-89)

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