①現状と課題
インターネットには、ホームページのような不特定多数の人々に向けた情報 発信、電子掲示板を利用したネットニュースのような不特定多数の人々の間の 受発信があり、発信者に匿名性があることから、近年、プライバシーの侵害や 差別を助長する表現等の掲載が増加しています。特に、同和問題に関し具体 的な地名や実名を挙げての誹謗・中傷や、障害者、外国人に対する差別表現 が社会問題となっています。
また、近年、パソコンや携帯電話の子どもへの急速な普及により、電子メー ルや学校裏サイトなどの電子掲示板を利用した「ネットいじめ*」が、子どもたち にとって深刻な問題になっています。全国の国公私立・小中高特別支援学校 を対象にした文部科学省の調査では、2007(平成19)年度のいじめの認知件 数は約101,000件と、前年度(125,000件)より約24,000件減少しているにもか
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かわらず、「ネットいじめ」は前年度比1,016件増の5,899件と20.8%も増えて います。
このように、インターネットの匿名性を悪用し、他人のプライバシーを暴露し たり、誹謗・中傷したりするなどの、プライバシー侵害、名誉毀損の事案は、私 たちの生活にとって実に身近であり、被害者を心理的に追い込んでしまうなど、
大変深刻なものとなっています。
②施策の基本方向
インターネット上に名誉を毀損したり、プライバシーを侵害したりする記事等 を確認した際には、プロバイダ責任制限法を拠り所として、発信者情報の開示 や被害者による削除依頼等、被害者の救済・支援に向けて、事案に応じて適 切に対応していけるよう、松山地方法務局や警察等の関係機関、市町、関係 団体等とも連携していきます。
ア 「ネットいじめ」に対する取組
まず、学校等における、子どもたちに対する情報モラル教育を充実させてい きます。さらに、インターネットの安全・安心な利用について啓発する人材の育 成に取り組み、子どもや保護者等への指導・啓発の充実を図ります。また、保 護者や地域住民に対する啓発に努め、家庭や地域におけるいじめ問題の解 決に向けた機運の醸成に努めます。
イ 県民に対する啓発の推進
インターネット上の出会い系サイトや児童ポルノの氾濫などにより、子どもが 犯罪に巻き込まれる事件が増えており、学校教育の現場において、情報化の 進展が社会にもたらす影響や情報モラルについて、また、インターネットの便 利さの裏に潜む危険性を理解させるための教育を進めるとともに、広く県民に 向けて、利用者一人ひとりが人権を侵害するような情報をインターネット上に掲 載しないよう啓発を行います。
12 北朝鮮による拉致問題
①現状と課題
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1970 年代から1980 年代にかけ、多くの日本人が不自然な形で行方不明と なりましたが、今日では、これらの事件の多くは北朝鮮による拉致の疑いが濃 厚であることが明らかになっています。国はこれまでに17名を北朝鮮当局によ る拉致被害者として認定し(このうち5 名は帰国)、このほかにも本県の特定失 踪者を含む拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識のもと、所要の 捜査・調査を進めています。
国は、すべての被害者の安全確保及び即時帰国、真相究明並びに拉致実 行犯の引渡しを強く要求していますが、北朝鮮側の対応は極めて不誠実で、
拉致問題の解決に向けた具体的な行動をとっていません。
②施策の基本方向
北朝鮮による日本人の拉致は、我が国の主権及び人権に対する重大かつ 明白な侵害です。この拉致問題に対処するため、国は、2006(平成18)年6 月 に、地方公共団体の啓発活動の責務等を定めた「拉致問題その他北朝鮮当 局による人権侵害問題への対処に関する法律」(北朝鮮人権法)を施行し、同 年9 月には、政府一体でこの拉致問題に取り組むため、内閣総理大臣を本部 長とする「拉致問題対策本部」を設置しました。
県では、拉致問題に対する県民の関心と認識を深めるため、これまで「国民 大集会IN愛媛」(政府、関係団体共催)の開催をはじめ、県独自による拉致問 題啓発ポスターの制作、民間団体が運営する北朝鮮向け短波放送「しおか ぜ」を通じた知事メッセージの放送等も行ってきました。さらに、「北朝鮮人権侵 害問題啓発週間」(12 月10 日〜16 日)を中心に、研修会、パネル展及び各種 広報を実施するとともに、民間団体が行う街頭啓発等にも参加しています。
ア 拉致問題への認識を深めるための啓発の推進
拉致問題の解決にあたっては、同問題に関する国内外の関心を喚起するこ とが重要で、とりわけ、国民の温かい支援と協力は大きな力になります。
このため、この問題に対する県民の認識を深めるため、今後とも、国・市町 はもとより関係団体との連携を緊密にしながら啓発活動を積極的に進めてい きます。
イ 学校教育における啓発の推進
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学校教育においては、児童生徒が拉致問題を正しく理解し、自分自身の解 決すべき課題としてとらえることができるよう、学校や地域の実情、児童生徒の 発達段階等に応じた、教材や学習方法等の創意工夫を図りながら、教育・啓 発の充実に努めていきます。