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アブレーション .1 加工プロセス

第 4 章 アブレーションプラズマの光強度特性

4.1 アブレーション .1 加工プロセス

被加工材料が瞬間的にガス化する非熱過程で,光化学反応によるアブレーショ ンプロセスが利用できる。

4.1.2 アブレーション

アブレーション16)とは,外部からのエネルギー注入や化学反応で得たエネルギ ーが物質を急速に加熱し,物質表面が剥離噴出することである。レーザアブレ ーションプロセスの概念図を Fig.4.1に示す。レーザからのエネルギーを被加工 材料が吸収すると,被加工材料は化学的に種々の成分に分解され瞬間的に噴出 する。この現象がレーザアブレーションである。このアブレーションプロセス を利用することにより微細加工が可能となる。

Fig.4.1 Schema of ablation process.

Laser beam

Material Laser irradiation

Absorption

Decomposition

Blow off and removel

4.1.3 アブレーションメカニズム

アブレーションメカニズムには,レーザの光子エネルギーと被加工材料のバ ンドギャップエネルギーが関係する。照射レーザ光が電子正孔対を生成し,バ ンドギャップ遷移を誘起する。

熱過程を伴わないアブレーション過程を利用するには,セラミックスのバン ドギャップエネルギーに等しい波長のエキシマレーザを選ぶ必要がある。この 時,吸収機構は共鳴吸収によって支配される。また,この他に多光子吸収も利 用できる。代表的なセラミックス材料のバンドギャップエネルギーとエキシマ レーザの光子エネルギーの関係を Fig.4.2に示す32)。エキシマレーザなどの紫外 線レーザは,光子エネルギーが数eVと高いので,代表的なセラミックス材料の バンドギャップエネルギーは,エキシマレーザの光子エネルギーの領域にある。

したがって,光子エネルギーを材料のバンドギャップエネルギーに一致させれ ば,パルス幅を短くし,熱効果を最小にしたアブレーション加工が可能となる。

レーザの波長と光子エネルギーの関係は,式(4.1)で与えられる。

(4.1) ここで,Eは光子エネルギー,hはプランク定数,cは光速,は波長である。今 回使用したエキシマレーザはレーザ媒質XeClで波長308nmであり,光子エネル ギーは4.03eV である。また,被加工材料であるセラミックスのバンドギャップ エネルギーは,朝鮮カオリンの化学式Al2O3-SiO2から,Fig.4.2で示すようにAl2O3

では約8eVであり,SiO2では約9.6eVである。したがって,Al2O3については二光

子吸収によるアブレーション加工が起こると考えられる。また,マグネタイト

(Fe3O4)については,熱過程であると考えられる。

したがって,エキシマレーザ照射によるセラミックスと金属の傾斜機能材料 の加工には,金属を含むので熱過程を伴うが,熱的影響の少ない高品質の加工 が期待できる。

Ehc

Fig.4.2 The relation between the photon energy of excimer laser and the band gap energy of ceramics.

XeCl XeF KrF

ArF KrCl

Bandgapenergy(eV)

SiC Si3N4

ZrO2 Y2O3

Al2O3 SiO2 MgO

Wavelength (nm)

Laserphotonenergy

F2 10

8 6 4 2

0 157 193 222 248 308 351

4.2 実験方法