VPLEX Metro HA
vSphere 5. 0 アップデート 1
前のセクションで説明したとおり、vSphere HAは、SCSI PDL
(Persistent Device Loss)状態がVMにHAフェイルオーバーを開始 させるべき状態であることを自動認識できません。
拡張されたクラスタ構成でvSphere HAをVPLEXと組み合わせて 使用している場合、これは明らかに望ましくありません。そのため、
VMがたまたま非優先サイトで実行されていた(つまり、ストレー ジ デバイスがPDL状態にされていた)ときにVPLEX WANがパー ティションされた場合に、VMがこの状態を認識し、HAフェイル オーバーを実行するのに必要な手順を呼び出すよう、vSphereを構 成することが重要です。
ESXとvSphereの5.0アップデート1より前のバージョンにはSCSI
PDLステータスに対応する機能がなく、したがって普通は異常停止 します(つまり、電源はオンだが応答しない状態)。
一方、vSphere 5.0アップデート1以降にはSCSI PDL状態に対処す る機能が備わっており、VMがオフになるので、それによりHA フェイルオーバーが開始されます。
VMをこのように動作させるためには、vSphereクラスタに追加設 定が必要です。本書の執筆時点で該当する設定は次のとおりです。
1. vSphere Clientで目的のクラスタを選択して右クリックし、[設
定の編集]を選択します。ポップアップ メニューで[vSphere HA]をクリックして選択し、[詳細オプション]をクリックし ます。次のオプションを定義して保存します。
das.maskCleanShutdownEnabled=true
2. すべてのESXiサーバで、viを使用して/etc/vmware/settings を編集して次の内容を指定し、ESXiサーバを再起動します。
次の出力は、正しい設定がファイルに適用された状態を示して います。
~ # cat /etc/vmware/settings disk.terminateVMOnPDLDefault=TRUE
詳細については、ESXのマニュアルを参照してください。
この用語集では、VPLEX統合ストレージ システム関連の用語につ いて説明します。これらの用語の多くは、このマニュアルで使用さ れています。
A
AccessAnywhere VPLEXクラスタによる遠く離れたクラスタ間での情報アクセス提供
を実現している画期的なテクノロジー。
Array ユーザー データやパリティ データを格納できるディスク ドライブ
の集合。デバイスは、アレイに含まれる一部またはすべてのドライ ブからなっています。
C
COM クラスタ内通信(ファイバ チャネル)。キャッシュ一貫性やレプリ ケーション トラフィックで使用される通信です。
controller(コント ローラ)
コンピュータと周辺機器とのデータ転送を制御するデバイス。
COOP(業務の継続性) 障害の前後でデータを処理、格納、転送する機能など、緊急時に使
用するポリシーや手順を確立するのは、これを目指してのことです。
D
device 特定のRAIDプロパティに追加する単一または複数のエクステント
の組み合わせ。デバイスはどちらかのクラスタのストレージしか使 用しません。分散デバイスはマルチクラスタ プレックス内の両方の クラスタのストレージを使用します。「分散デバイス」も参照。
DFS(分散ファイル シ ステム)
ファイルやリソースの共有をネットワーク経由で永続ストレージと いう形でサポートします。
director(ダイレクタ) VPLEXのコア ソフトウェアであるGeoSynchronyを実行するCPU モジュール。ダイレクタは各エンジンに2個あり、それぞれが専用 リソースを持ち、独立して機能できます。
DR(災害復旧) エラー後にシステム動作を再開してデータ消失を防ぐ機能。
DR1(分散RAID1デバ イス)
2台のVPLEXクラスタに分散している、キャッシュ一貫性のある
VPLEX MetroまたはGeoボリューム。
E
Ethernet LAN(ローカル エリア ネットワーク)プロトコル。Ethernetでは バス トポロジーを使用します。具体的には、すべてのデバイスが1 本のケーブルに接続され、10 Mbps〜10 Gbpsのデータ転送速度を サポートします。たとえば、100 Base-Tは100 Mbpsのデータ転送 速度をサポートします。
F
FC(ファイバ チャ ネル)
コンピュータ デバイス間のデータ転送プロトコル。距離が長くなる ほど光ファイバの使用が求められますが、FCは同軸ケーブルや通常 の電話線に使用されているツイスト ペア メディアでも機能します。
ファイバ チャネルには、ポイント ツー ポイント、スイッチ、ルー プの各インタフェースがあります。SAN内でSCSIトラフィックを 送るために使用されます。
firmware VPLEXダイレクタ上のフラッシュROMから読み込まれて実行され
るソフトウェア。
FRU(フィールド交換可 能装置)
システムをメーカーに返却して修理するのではなくサイトで交換で きるような、システムのユニットまたはコンポーネント。
G
GbまたはGbit(ギガ ビット)
1,073,741,824(2の30乗)ビット。一般に10の9乗に丸められ ます。
Geoplex VPLEX Geo向けに構成されたDR1デバイス。
GFS(グローバル ファ イル システム)
共有ストレージ クラスタまたは分散ファイル システム。
gigabyte (GB)(ギガ バイト)
1,073,741,824(2の30乗)バイト。一般に10の9乗に丸められ ます。
H
HBA(ホスト バス アダ プタ)
ホスト コンピュータ バスとメモリ システムの間の情報転送を管理 するI/Oアダプタ。数多くの下位レベル インタフェース機能を自動 的に実行するか、またはプロセッサの使用を最小限に抑えて実行す ることで、ホスト プロセッサのパフォーマンスへの影響を最小限に 抑えます。
I
I/O(入出力) コンピュータからまたはコンピュータへのデータ転送。
iFCP(インターネット ファイバ チャネル プロ トコル)
地理的に分散しているシステム内でファイバ チャネル ストレージ デバイスをSANまたはインターネットにTCPを使用して接続し ます。
iSCSI(Internet Small Computer System Interface)
コマンドをIPネットワーク経由で送れるプロトコル。ストレージ ユニットからコンピュータ ネットワーク内の任意の場所にあるサー バへデータを転送します。
K
KBまたはK(キロバ イト)
1,024(2の10乗)バイト。一般に10の3乗に丸められます。
M
Mb(メガビット) 1,048,576(2の20乗)ビット。一般に10の6乗に丸められます。
megabyte (MB)(メガ バイト)
1,048,576(2の20乗)バイト。一般に10の6乗に丸められます。
Metro-Plex 約100 kmという都市間(同期)距離内で接続された2台のVPLEX
Metroクラスタ。
miss キャッシュを検索したがデータが見つからなかった処理。代わりに データをディスクからアクセスする必要があります。
R
RAID パフォーマンス、エラー リカバリ、フォルト トレランスの向上を目 指した、2つ以上のストレージ ボリュームの使用。
RAID 0 パフォーマンス指向の、ストライピングまたは分散によるデータ
マッピング技術。同じ大きさのストレージ ブロックが、決まった シーケンスですべてのアレイ ディスクに割り当てられます。低い固 有費用で高いI/Oパフォーマンスが得られます。追加ディスクは必 要ありません。RAID 0の利点は、設計がきわめてシンプルで、実装 が簡単なことです。
RAID 1 ミラーリングとも呼ばれ、他のどのRAID形態より長きにわたって
使用されています。依然として人気がある理由は、シンプルさと データ可用性の高さです。ミラーされるアレイは複数のディスクで 構成されます。ミラーされるアレイに含まれる各ディスクはユー ザー データのまったく同じイメージを保持します。RAID 1にスト ライピングはありません。読み取りパフォーマンスが向上している のは、両方のディスクの同時読み取りが可能だからです。ライト パ フォーマンスは単体のディスク ストレージの場合より低下します。
書き込みは、RAID 1に含まれるすべてのディスク、すなわちミラー に対して実行する必要があります。RAID 1は、読み取りの多いアプ リケーションで優れたデータ信頼性を発揮します。
RAIDレッグ ユーザーの現在の場所にあるデータ コピー、すなわちミラー。
RDMA(Remote Direct Memory Access)
ネットワーク内のコンピュータが、それぞれのメイン メモリを使用 し、どのコンピュータのプロセッサ、キャッシュ、オペレーティン グ システムも使用しないで、データをやりとりする機能。
RPO(目標復旧時点) 障害イベントからさかのぼって消失する可能性があるデータ量。
RTO(目標復旧時間) 障害発生後の完全復旧までにかかるサービス時間。
S
SCSI(Small Computer System Interface)
パーソナル コンピュータがディスク ドライブ、テープ ドライブ、
CD-ROMドライブ、プリンタ、スキャナーなどの周辺機器と、それ
までのインタフェースより高速かつ柔軟に通信できるようにした、
いまだ進化を続けるANSI規格の電子インタフェース セット。
SNMP(Simple Network Management Protocol)
ネットワーク内のシステムやデバイスを監視します。
storage area network (SAN)(ストレージ エ リア ネットワーク)
大規模なユーザー ネットワークのために各種データ ストレージ デ バイスを関連データ サーバに相互接続する、高速の専用ネットワー クまたはサブネットワーク。
T
TCL(Tool Command Language)
迅速なプロトタイプやスクリプト アプリケーションでよく使用され るスクリプト言語。
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
プライベート ネットワークやインターネット上のトラフィックで使 用される基本通信言語またはプロトコル。
U
UPS(無停電電源装置) 電源障害時に電源を維持するための、バッテリを備えた電源。
UUID(Universal Unique IDentifier)
各VPLEXダイレクタをユニークに識別するために使用される64
ビットの数。各ダイレクタに割り当てられているハードウェア シリ アル番号をもとに生成されます。
V
virtual volume(仮想ボ リューム)
仮想ボリュームは一続きのボリュームに見えますが、複数のスト レージ ボリュームに分散しています。仮想ボリュームはホストに提