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-150 ー 林業試験場研究報告第 209 号
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Fig. 61. IR spectra of trimethylasadanin and isopropylidene‑dimethylasadanin in carbon tetrachloride.
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第 62 図 asadanol, epi回adanol および isoasadanol の立体配座 Fig. 62. Conformations of asadanol, epiasadanol and isoasadanol.
のシフトが認められる。両者の四塩化炭素の希薄溶液中における OH 伸縮振動吸収帯のスペクトノレを Fig. 61 にあげたが,カノレボニノレと 8 位の水酸基との聞に水素結合が認められる。
さらに,asadanol, epiasadanol および isoasadanol はこの配座において, Fig. 62 のようにあらわされる。
この場合立体障害を受けている水酸基 (endo・form) の数はそれぞれ 2 , 1, 0 である。一般に a-OH は e-OH よりも立体障害が大きく,クロマトグラフィ一時の吸着剤に対する吸着性の ~~l 、ことが知られてい る向。 cyclitol 類においても , e-OH は a-OH よりも固定相に強く固定され,ペーパークロマトグラフィ ーの Rr 値は a-OH の多いものほど大であることが知られている 82)。前記 3 種の diastereoisomer が図に 示した立体配座をとっているならば, ペーパークロマトグラフィーの Rr 値は asadanol>epiasadanol >
isoasadanol であることが期待される。実際にペーパークロマトグラム上の Rr 値はこの順序をとってい る。また薄層クロマトグラフィーの結果も上記同様の傾向を示す。
V I .
asadanin 同族体の生合成に聞す~考察asadanin およびその同族体は C6-CTC6 の炭素骨格を持つ biphenyl 化合物で,その脂環部は天然物と
して,他に類例を見ない特殊な構造をとっている。これらが生体内でどのような径路で生合成されるか推
アサダ材の抽出成分に関する研究(安江〉 -151 ー
論を加えて見たい。
植物界に存在する芳香族化合物の種類はきわめて多いが, terpenoid で芳香環を持つ化合物を除き,これ らは shikimate および acetate pathway のいずれかで生合成される。 shikimate に由来する物質は炭素 側鎖に対して 4 位, 3, 4 位および 3 , 4, 5 位に水酸基を持ち, acetate に由来する物質は主として, polyュ acetate の original oxygen の位置に水酸基を持っている。 asadanin 同族体の芳香核はし、ずれも p-位に 水酸基を持っており, biphenyl ring は shikimic acid に由来すると考えられる今 しかしこの pathway で合成されるものはリグニンを始めリグナン, phenylpropanoid などのように C6-C3 化合物がその基本 的な構成単位となっているか,もしくは , acetate pathway との combination によって cinnamicacid 誘導体に Cz unit が 3 個縮合後, polyacetate chain が閉環したf1avonoid ,また,閉環後脱炭酸によって 生成される stilbenoid18)8めとなってあらわれる場合が大部分を占めている。この点から考えると C6・CrC6 の炭素骨格は shikimate pathway としては特殊なケースといわねばならな L 、。 しかし, C
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-C6
の炭素 骨格を持つつぎの物質が知られており,これらの物質は cinnamate unit に acetate 1 個が縮合した後,さらに cinnamate unit が縮合し,脱炭酸して形成されると考えられている判明。すなわち , Curcuma の 根に含まれている curcumin (LXXVIII), P・hydroxycinnamoyl-feruloyl・methane(LXXIX), Pダ・dihydro
xycinnamoyl・methane(LXXX)86) , Centrobiz仰木部の成分である centrolobin(LXXXI)87 および Haemodorum 球根の色素成分 haemocorin の aglycone (LXXXII)88) がそれである。 asadanin 同族体の場合も同僚の
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化合物がつぎの段階で oxidative coupling により biphenyl 化合物に 閉環すると考えられる。天然における biphenyl ring の形成は,つぎの 2 つの方法によるものと推定される。その 1 は alternariol (LXXXIII) に見られるように, polyacetate chain が直接 biphenyl に閉環する場合で89), この場合には biphenyl の benzene ring の置換基は両者対称的で
ない特徴を持っている。 asadanin 同族体の両 ben
zene ring は対称的な oxygen pattern をとってい るので acetate に起因する生合成径路を経るもの でないことが推定できる。
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-152 ー 林業試験場研究報告第 209 号
その 2 は oxidative coupling による場合で,あらゆる芳香族化合物に見られ,その例はきわめて多い 90)。
プェノール類の共鳴限界構造においてとりうるラジカノレの位置は,フエノールの酸素原子,オノレソおよび パラ位の炭素原子である。 coupling する場合, これらの位置の組合せによって, 種々の結合様式が可能 となる 91)0 このうち,オノレソ位同志で C・C coupling した形の化合物の代表的な例を Fig.63 にあげる。
magnolol38), biflavonoid92)93), ellagic acid94九 tectol95) および bisditerpenoid 3めなどはこの型の dimeri-sation により形成されると考えられている。そしてこれらは,実際にその monomer または関連物質と共 存する場合が多い。
この oxidative coupling が酵素の作用によりおこなわれるであろうことは, つぎの実験から推定され る。すなわち, BOCKS らはカワラタケから得られる phenoloxidase96) によって totarol は podototarin(X) に dimerisation されることを認めている紛。また , PodocaゆllS, DacりIdium, Cunninghamia および Gり>þtomeria
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