第5章 アクションプラン
第1節 アクションプランの概要
(1)アクションプランの目的
アクションプランは、 観光客が楽しむことができる具体的なコンテンツを生み出 し、 「ながのファン」を創出するためのプロジェクトです。観光関連事業者や地域 が中心となり、 関係する複数の者が、 アクションプランに示される同じ目標に向か って取り組むことで、本計画に実効性を持たせます。
なお、 アクションプランは、 計画策定時に組織した市民ワークショップ及び庁内 検討チームにおいて、 地域の現状や課題を踏まえた上で検討し、 取りまとめました。
善光寺界隈、 戸隠、 松代の重点地域に中山間地域を加えた各アクションプランに より、 観光資源を磨き上げ、 及び地域資源を組み合わせた観光コンテンツ開発を支 援し、市内周遊を促します。
(2)アクションプランの仕組み
アクションプランは、 本計画において重点地域に設定した善光寺界隈、 戸隠、 松 代に加え、未活用の資源が豊富な中山間地域において立案・実施します。
本計画に示すアクションプランでは、 それぞれの地域で 「実施すべきテーマ・目 的・方針」を記載します。具体的な実施内容や実施者及び予算については、アクシ ョンプランを実施する各地域の観光関連事業者等が検討を行います。 市は、 検討結 果を精査し、予算化に努めることでプランの実施を担保します。
(3)アクションプランの検討・実施の考え方 1)検討・実施体制
アクションプランの検討は「実行委員会」と「作業部会」の2部体制とします。
実行委員会は、 市、 ながの観光コンベンションビューロー及び関係団体等で構成し、
アクションプランの内容への助言・精査、 進捗管理・目標達成状況のチェックなど を担います。
作業部会は各アクションプランの実施内容を検討し、 実施する主体です。 作業部 会には、 実行委員会が認めた者であれば誰でも参加することを可能とします。 特に その地域でアクションプランが実施するテーマに賛同した事業者を中心とした、 地 域の観光関連事業者や地域団体などを想定しています。 また、 市内周遊促進や誘客 といった共通するテーマについては、 作業部会間で連携してコンテンツ開発等に取 り組みます。
なお、アクションプランの検討・実施に関する詳細な取り決めは別途定めます。
■検討・実施体制のイメージ
2)アクションプラン検討の進め方
アクションプランの内容を具体化し、実施するプロセスと各プロセスで取り組 む内容を、以下に示します。
■アクションプラン検討の流れ
■各プロセスの取組の実施内容
実行委員会
善光寺 AP
松代 AP 戸隠
AP
アクションプランの内容に対 する助言、進捗管理、予算と の妥当性検証、改善助言 等
全体統括
アクションプラン具体的内容 検討(目標・スケジュール 等)、実施
実施主体
作業部会
中山間 AP
AP:アクションプラン
マーケット 情報の分析
アドバイス・コンサルティング
(市・ながの観光コンベンション ビューロー・専門家)
コンテンツ 検討
マーケティ ングの実行
コンテンツ 改善
プロモー ション
販売
販売支援・アドバイス
(市・ながの観光コンベンションビューロー)
■コンテンツ開発のプロセス ■コンテンツ販売のプロセス
プロセス 取組内容
マーケット情報の 分析 現在の市場の潮流や観光トレンド等について 的確な情報分析を行う
コン テ ン ツ 検討
ア クシ ョンプランを通じて 地域が目指すこと及びマ ーケットの状況か ら、地域で 実施するコンテンツについて 検討する
マーケティン グの 実行
ターゲット(市場や想定する観光客像)を設定し、検討したコンテンツの 見直しを行い、市場で の実験的販売(テス ト・マーケティング)を行う
コン テ ン ツ 改善
テスト・マ ーケティングを通して 得られた情報をもとに、検討したコンテ ンツの内容や提供体制等の改善を行う
プロモ ーション 改善したコンテンツを本格的に市場に周知する
販売
コンテンツを観光客に販売する
な おコンテンツ販売で 得られる市場や観光客の反応等から、継続的に コンテンツの見直しを図る
コ ン テ ン ツ 開 発
コ ン テ ン ツ 販 売
作業部会におけるアクションプランの検討には、市、ながの観光コンベンショ ンビューローや専門家が参画し支援します。それぞれの役割を以下に示します。
市・ながの観光コンベンションビューロー:
各作業部会でのコンテンツ検討・マーケティング等へのアドバイス、進捗管 理・マネジメント支援
専門家:
観光やマーケティングに関する専門的知見から、 コンテンツ開発やプロモー ション・販売活動に対するコンサルティング
(4)実施するアクションプランとその実施方針
本計画に基づき実施するアクションプランとその実施方針を以下に示します。
■アクションプラン一覧
(5)アクションプラン実行の進め方
各アクションプランは平成 29 年度に作業部会を立ち上げます。中山間地域 AP については、希望する地域を募り、その上で部会を形成します。
作業部会において、前頁の「アクションプラン検討の流れ」に沿って検討した 後、 それらの実証と修正を繰り返しながら、 アクションプランに示される成果指標 の達成を目指します。 なお、 詳細のスケジュールは各作業部会で検討の上決定しま す。
プラン名 実施により目指すこと 想定される 実施主体
1
善光寺・中心市街地まち歩き観光推 進プロジェクト
まち歩きを楽しめるコンテンツ開発により、善光寺周辺 の滞在時間延長
善光寺周辺の商店・飲食店な どの事業者
2
上質な 魅力を活かした、戸隠宿泊型 観光促進プロジ ェクト
日帰りで はな く宿泊客の増加により、ゆったりとし た滞 在型観光地として の認知向上
観光協会/飲食店・宿泊事業者/観光施設な ど
3
歴史・文化を堪能で きる「着地体験 型」コンテンツによる松代観光地域 づくりプロジェクト
松代地域固有の歴史や文化を体験で きるコンテンツの 充実による地域の観光消費額の増加
松代観光推進機構/周辺商店・飲食店などの事業者
4
日本の原風景を満喫する、中山間 地域の魅力発掘・コンテンツ開発プ ロジ ェクト
中山間地域の自然を活用したア クティビティや田舎暮ら しを味わって もらうこと による、観光客数の増加
観光協会/事業者/支所/住民自治協議会