摂食嚥下機能に重度な 障害があり、食べる訓練を 行っている人
コード 2-1
飲み込む力に加えて、自ら食べ物を 送り込む力のある人
コード 2-2
食事を口の中でまとめる力があり、
さらにのどに送り込む力のある人 コード 3
形のある食品に対して舌や上あごを 使って押しつぶす力のある人 コード 4
歯ぐきや舌などですりつぶす力のあ る人
コード0t(嚥下訓練食0t)
形状はとろみ。均質で付着性が低く、粘度が適切で(中間 のとろみあるいは濃いとろみ)、凝集性が高い。食品の例と して、お茶とろみ・果汁とろみなど。
コード0j(嚥下訓練食0j)
形状はゼリー。物性は 0t同様でやわ らかく、離水(※)ない・スライス状 にすくうことができる。食品の例とし て、お茶ゼリー・果汁ゼリーなど。
※離水とは、例えば市販のゼリーを食べるとき、カップの蓋をあけると少し 出る水のこと。これはゲル化したゼリーの中から出てきたものである)
コード1j(嚥下調整食1j)
形状はゼリー・プリン・ムース状。物性は0j同様で離水に 配慮が必要。若干の食塊保持能力が必要。食品の例として、
卵豆腐・市販のゼリーやムースなど、おもゆゼリーや物性に 配慮したミキサー粥(※)ゼリーなど。
※粥をミキサーにかけると、糊状となり、時間と共に付着性が増す。このよ うなミキサー粥は送り込みずらいだけでなく、咽頭に残留するなど嚥下しにく く、難易度が高いため、嚥下調整食としては適切ではない。でんぷんの分解酵 素(α―アミラーゼ)を粥に作用させて、粥のでんぷんを分解してからミキサ ーにかけると付着性が高くならない。ただし、酵素を作用させてミキサーにか けるだけではさらさらの液状になるため、ゼリー状にする製品を用いて適切な 状態に配慮する必要がある。
コード 2(嚥下調整食 2)
形状はピューレ・ペースト・ミキサー食 と呼ばれるものなど。コード2-1の物性 はなめらかで均質であること、コード 2-2 はやわらかい粒などを含む不均質な もの。どちらも付着性、凝集性への配慮 が必要であり、スプーンですくって食べ ることができる。食品の例として市販の ミキサー食があげられる。主食について はとろみ調整食品でとろみ付したおも ゆや、付着性が高くならないように処理 をしたミキサー粥など。
付着性、凝集性、
硬さ、離水に配慮した ゼリー・プリン・
ムース状のお食事
ピューレ・ペースト・
ミキサー食など均質 でなめらかで べたつかず、まと まりやすいお食事
ピューレ・ペースト・
ミキサー食などで べとつかず、まと まりやすいお食事
コード 3(嚥下調整食 3)
形はあるが、舌と口蓋間の押しつぶし可能 な形状。物性は食塊形成やや移送が容易で 多量の離水がなく、咽頭でばらけず、嚥下 しやすいように配慮したもの。コード 1 j、2までは肉や野菜などは、いったんミ キサーにかけたり、すりつぶしたりしてから再成形したものを想定しているが、
コード 3 では粉砕再成形と均一さは必要ではない。食品の例として、高齢者ソ フト食、コード1よりも固さのあるゼリーなど。主食については離水に配慮し た粥(※)など。
※食べ始めには水分が少ない全粥でも、食事中に離水してくることがある。
これは唾液に含まれるでんぷん分解酵素(α-アミラーゼ)が、スプーンなど 食事を介して粥に作用するため、摂食に時間がかかる場合にはこの離水が進み、
コード 2 からコード 4 まで変化する。そうならないためにも①粥を少しずつ取 り分けて、粥に唾液が混じらないようにする②粥にとろみ調整剤を添加してお く③市販されているでんぷん分解酵素を粥に作用させてでんぷんを分解し、ゼ リー状にする製品を用いて適切な状態に調整する、などの工夫が必要。
コード 4(嚥下調整食 4)
形はあるが、上下の歯ぐき間の押しつぶし 可能な状態。
咀嚼様運動ができ、誤嚥や窒息のリスクを 配慮して、素材と調理方法を選んだもの。
主食の例として全粥や軟飯などで、副菜の例として軟菜食、移行食と呼ばれる ような、煮込み料理、卵料理など、一般食でもこの段階に入るものが多数ある。
学会分類 2013(食事)では、形態を分類したものであるが、中途障害の嚥下障 害では、少量のコード 0(jないしt)からスタートし、コード 1,2,3,4 のよう に嚥下機能が改善すると共に、経口摂取できる量(嚥下動作の耐久性)も改善 してくることが一般的で、コードが上がるにつれ量も増えてくるピラミッド型 である。しかしながら、2や3のコードのままの場合もあり、そのコードでの 量の増加が必要になる場合もある。
舌と上あごで押し つぶすことが可能 なお食事
歯ぐきで押しつぶす すりつぶすことが 可能なお食事
引用参考文献
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下食調整分類 2013
https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2013-manual.pdf 食べるを支える「嚥下調整食・介護食の食形態検索サイト」
http://www.shokushien.net/
ヘルシーネットワーク
http://www.healthynetwork.co.jp/pro/enge2013.html エルメットエーザイ株式会社「摂食・嚥下障害のすべて」
http://www.emec.co.jp/swallow/11.html 株式会社フードケア
http://www.food-care.co.jp/products/sbk/index.html
8.とろみについて
1)とろみ調整剤に求められること 誤嚥リスクの軽減
・ 付着性(ベタつき)が低い
・ 凝集性(まとまり)が高い
・ 経時変化が少ない 食品としての安全性
・ 味や風味、外観を損なわない
・ 温度に関わらず、安定してとろみの発現ができる
・ 安価である 操作性
・ 攪拌で容易に溶解し、ダマにならない
・ 加熱の必要がない
・ 短時間でとろみを発現する 2)ラインスプレットテスト(LST)
①ラインスプレットテストとは
作成したとろみの粘度が日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下 食調整分類2013においてどの分類に属するかを測定するもの
②使用方法
⑴水平な場所にシートを置き、内径30mmの リングを同心円の中心に置く。
⑵測定したいとろみ液をリングのすり切り一 杯(20ml)まで入れ、30秒間静置する。
⑶リングを垂直に上げ、30 秒後、溶液の広 がり距離を6点測定する。その平均値をLST 値とする。
3)とろみの分類について
下記の日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下食調整分類2013参照 引用文献
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下食調整分類2013
https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/doc/classification2013-manual.
pdf 参考文献
SARAYA公式通販 http://shop.saraya.com/smile/item/58023/
9.口腔ケアの方法とは
口腔ケアとは、生活の援助としてのケアであるばかりでなく、誤嚥性肺炎の予 防など生命の維持・増進に直結したケアでもあります。口腔ケアの効果として は、口腔感染症の予防(齲歯や歯周疾患の予防)、口腔機能の維持・回復(唾液 の分泌促進や触感、味覚の改善)、全身感染症の予防(誤嚥性肺炎の予防)、全 身の QOL の向上(経口摂取を促し、低栄養や脱水を防ぐ)、コミュニケーショ ン機能の回復(発声機能の維持)などが挙げられます。
1) 自力で口腔ケアできない方へ
① 準備する物品
・スポンジブラシ
・歯ブラシ
・コップ2個(不潔用・清潔用)
・ティッシュ
・口腔保湿剤や含嗽剤
・手袋
② 手順
・声かけして体位を整えます。
顎と胸の間は 3~4本の指が 入る程度に調整。
・次に口腔内の観察を行います。どういった箇所に汚れが付いているか、
出血や瘍が出来ていないかなど確認します。
・口唇や口腔内が乾燥している方には保湿剤を塗布します。
・スポンジブラシを清潔用で洗い、ぎゅっとよく絞ります。
・上から下へ、奥から手前へとケアします。
(このとき下の図の小帯に触らないように注意しましょう。)
・汚れを取るたびに不潔用でしっかり洗いよく絞り、その後に清潔用で 再度洗いよく絞ります。
特に汚れが付きやすい部位。
他にも口蓋や舌の汚れも 確認しましょう。
水分が残っていると流れ込みによる 誤嚥の可能性があるため その都度よく絞るのがポイント!
乾燥が強い場合は保湿剤を 使用しましょう。
・残存歯がある方はブラッシングも行います。
<ブラシのスクロール>
・磨いた後はその都度スポンジブラシで汚れを取り、口腔内に汚れが 残らないようにしましょう。
ペングリップ
余計な力が入りにくいため良い。
<歯ブラシの持ち方>
<ブラシの当て方>
歯ブラシの大きさはだい たい前歯4本分が目安。
磨く場所によって当て方 が異なる。
1㎜程度の間隔で細かく 動かす。1本1本磨く
ようにする。
大きく動かすのは×。
2)自力で口腔ケアできる方へ
物品の準備をし自力で可能な方には自力で口腔ケアを行っていただきます。
ここでは部分介助が必要な方の説明をしていきます。
① 準備するもの
・コップ ・歯ブラシ ・歯磨き粉 ・うがい受け ・タオルなど
仕上げ磨きが必要な場合は上記の介助が必要な方の物品も準備する。
②手順
・姿勢を整えます。
・自力で口腔ケアしていただきます。
・口の中をゆすぎます。
・磨き残しなどないか口腔内の確認をします。
・磨き残しがあれば上記の手段(介助が必要な方)で磨きます。
3)義歯の取り扱い方 ①準備するもの
前かがみになって うがいすることで 咽頭への流れ込み を予防できます。