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公 園 の 被 害 を 以 下 に 整 理 し て 示 す 。  

・  軽 微 な も の は 噴 砂 、 不 同 沈 下 が 生 じ た 程 度 で あ っ た 。

・  遊 具 施 設 は 傾 斜 ・ 沈 下 が 生 じ た 。

・  園 内 の 擁 壁 の 破 損 、広 場 ・ 築 山 の 亀 裂 、段 差 が 生 じ た と こ ろ は 人 が 立 ち 入 れ な く な っ た 。築 山 盛 土 や 護 岸 付 近 な ど 高 低 差 が あ る 箇 所 は 、側 方 流 動 に よ る 押 し 出 し で 地 面 に 亀 裂 が 生 じ た と 考 え ら れ る 。 周 辺 で は 空 洞 が 目 立 つ 。

・  園 路 の 波 打 ち ・ 沈 下 ・ 噴 砂 に よ っ て 園 路 遮 断 と な っ た 箇 所 は な い 。

・  便 所 ・ 水 飲 み 場 な ど の 施 設 は 、 上 下 水 道 の 使 用 制 限 に よ り 使 用 不 可 と な っ た 。

・  使 用 可 能 で あ っ た 一 部 の 水 飲 み 場 は 、 市 民 の 給 水 に 利 用 さ れ た 。

・  照 明 柱 に は 傾 斜 が 生 じ た が 、 倒 壊 は な い 。

・  噴 砂 は 層 厚 30cmに 達 し た も の も あ っ た が 、足 を 取 ら れ 歩 行 困 難 に 至 る こ と は な か っ た 。

・  テ ニ ス コ ー ト は 噴 砂 ・ 沈 下 に よ り 、 球 技 場 と し て 使 用 不 可 能 と な っ た 。

  表 1.4-3  主 要 な 公 園 ・ 緑 道 お よ び 球 技 場 の 災 害 申 請 箇 所 一 覧

一時避難場所 避難所

1 高洲中央公園 50,000

2 入船京葉線沿い緑道 3,632

3 今川京葉線沿い緑道 5,250

4 高洲中央緑道 7,279

5 海楽公園 11,595

6 美浜公園 14,560

7 若潮公園 15,723

8 高洲海浜公園 50,000

9 入船南街区公園 990

10 今川記念公園 5,464

11 今川街区公園 2,597

12 今川広場公園 1,893

13 今川トム公園 6,755

14 舞浜第4街区公園 3,321

15 高洲境川沿い緑道 13,822

16 高洲東街区公園 2,500

17 舞浜第2児童公園 3,155

18 明海第3街区公園 2,500

19 舞浜公園 14,886

20 83号緑道

21 日の出第4街区公園

22 明海の丘公園 18,697

23 日の出海岸沿い緑道

24 日の出第1街区公園 2,447

25 交通公園 7,494

26 シンボルロード 13,800

27 中央公園 43,950

28 浦安市運動公園 181,830

29 高洲太陽の丘公園 17,578

30 大三角公園 14,502

31 浦安市墓地公園 732,000

32 美浜運動公園 12,000

33 日の出北公園 15,000

34 日の出おひさま公園 20,000

35 明海球技場 10,000

10 16 13 1 3 2 3

面積(m

2

) 駐車場

合計

※ 災害査定申請を行った35箇所の公園の防災機能保有状況と使用制限状況

便所 ヘリポート 耐震性貯水槽

一部・全面 使用禁止 指定避難場所

No 公園名称

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1.4-2  主 要 な 公 園 の 平 面 位 置 と 災 害 申 請 箇 所 中 央 公 園 で も

耐 震 性 貯 水 槽 の被害があった 

高洲中央公園の  耐震性貯水槽被害 

墓地公園の側方流動による地割

1.4-4  公 園 施 設 の 被 害 パ タ ー ン

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1.4-5  公 園 施 設 の 被 害 パ タ ー ン

1. 5   上 水 道 1. 5. 1   被 害 状 況  

浦 安 地 区 の 上 水 道 施 設 の 被 害 は 、道 路 上 の 噴 砂 が 確 認 さ れ た 地 区 を 中 心 に 中 町 、新 町 地 域 で 漏 水 が 発 生 し 、 日 最 大 で 3 3 , 0 0 0 世 帯 へ の 供 給 が 停 止 し た 。 一 方 、 元 町 で は 被 害 は 確 認 さ れ な か っ た 。 6 0 8 箇 所 あ っ た 漏 水 箇 所 の 内 、 8 7 . 6 % に あ た る 5 3 2箇 所 が 中 町 で 発 生 し て い る 。ま た 、配 水 管 の 被 災 が 原 因 で 漏 水 に 至 っ た も の が 3 4 8 箇 所 、給 水 管 の 被 災 が 原 因 で 漏 水 に 至 っ た も の が 2 5 9箇 所 で あ っ た 。被 害 の 内 訳 は 、管 の 破 損 が 1 2 2 箇 所

( 管 体 破 損 は 配 水 管 が 数 箇 所 、 殆 ど が 給 水 管 )、 継 手 の ズ レ や 抜 け 出 し が 3 6 6 箇 所 、 そ の 他 が 1 1 9箇 所 と な っ て い る 。近 年 普 及 を 推 進 し て い る 耐 震 性 に 優 れ た N S 形 ダ ク タ イ ル 鋳 鉄 管 で は 、既 設 管 連 絡 箇 所( K形 継 輪 の ボ ル ト の 緩 み 漏 水 、ボ ル ト の 増 締 め で 修 理 ) の 漏 水 は あ っ た も の の 、 N S 管 自 体 の 漏 水 被 害 は 全 く な か っ た 。  

 

1. 5. 2   復 旧 対 応  

震 災 後 た だ ち に 浄 ・ 給 水 場 で 拠 点 給 水 を 行 う と と も に 、 病 院 や 避 難 所 等 へ の 運 搬 給 水 を 実 施 し た 。 神 戸 市 、 阪 神 水 道 企 業 団 、 川 崎 市 、 横 浜 市 、 柏 市 の 5 事 業 体 が 8 台 の 給 水 車 で 応 援 に 駆 け 付 け た ほ か 、 災 害 時 の 応 援 協 定 を 締 結 し て い る 千 葉 県 水 道 管 工 事 協 同 組 合 の 協 力 を 得 て 応 急 給 水 を 行 っ た 。 自 衛 隊 も 水 運 搬 船 を 投 入 す る な ど 、 応 急 給 水 に 尽 力 し て い る 。 こ の ほ か 千 葉 県 水 道 局 と し て 浦 安 市 へ 375 ミ リ リ ッ ト ル の ア ル ミ ボ ト ル 約 1 万 本 を 提 供 し た 。

応 急 復 旧 で は 、 同 組 合 の 会 員 企 業 に 加 え 、 東 京 都 、 川 崎 市 、 横 浜 市 、 神 奈 川 県 の 応 援 隊 の 協 力 を 得 た 。 浦 安 市 で は 、 液 状 化 に よ り 噴 出 し た 地 下 水 か 漏 水 か 判 別 で き な か っ た こ と か ら 、 相 関 式 漏 水 探 知 機 を 使 用 し 漏 水 箇 所 を 特 定 す る な ど 、 作 業 効 率 が 上 が ら な い 中 で の 作 業 を 強 い ら れ た ほ か 、 仕 切 弁 筐 や 消 火 栓 が 砂 で 埋 ま り 位 置 確 認 及 び 操 作 に 苦 労 し な が ら 徐 々 に 復 旧 を 進 め た 。

漏 水 が 多 発 し た 地 区 は 断 水 範 囲 が 広 範 囲 と な り 、そ の 地 区 の 外 周 に 仮 設 配 管 を 布 設 し 、 50m ピ ッ チ で 仮 設 の 共 同 給 水 栓 を 設 置 し た 。 ま た 、 道 路 な ど の 破 損 が 激 し く 配 水 管 の 漏 水 修 繕 が で き な い 箇 所 な ど は 仮 配 管 を 約 1,200m 施 行 し た 。 こ う し た 関 係 者 が 一 丸 と な っ た 努 力 に よ り 、 市 内 全 域 で 断 水(約 7 万 7,000 戸)し て い た 浦 安 市 も 4 月 6日 に は 配 水 管 の 復 旧 を 終 了 。 以 来 小 規 模 な 漏 水 の 修 繕 や 配 水 管 内 の 洗 浄 を 行 い 、5 月 末 に は こ れ ら の 作 業 も 完 了 し た 。  

 

1. 5. 3     対 策 の 方 向 性  

計 画 的 に 行 っ て い る 施 設 の 更 新 に 合 わ せ 、耐 震 性 に 優 れ た N S 形 ダ ク タ イ ル 鋳 鉄 管 へ の 変 更 を 推 進 し て き た 。今 回 の 地 震 に お い て も 、従 来 の ダ ク タ イ ル 鋳 鉄 管 に 比 べ 地 震 や 液 状 化 の 被 害 に 対 し 有 効 で あ る こ と が 確 認 さ れ て い る こ と か ら 、今 後 も 安 定 し た 供 給 を 目 指 し 、 計 画 更 新 や 復 旧 な ど の 機 会 を 捉 え て 耐 震 性 に 優 れ た N S 形 ダ ク タ イ ル 鋳 鉄 管 の 普 及 を 促 進 す る 。  

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1.5-2  水道施設の復旧状況

[提供:千葉県水道局] 

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地 区 別 被 害 割 合 被 害 種 別 割 合

  1. 6   ガ ス

1. 6. 1   被 害 状 況  

浦 安 市 で は 、 都 市 ガ ス の 供 給 事 業 者 は 京 葉 ガ ス 株 式 会 社 1 社 で あ る 。  

主 要 な 地 上 設 備 で あ る ガ ス ホ ル ダ ー や 整 圧 器 ( ガ バ ナ ) は 、 整 圧 器 建 物 の 一 部 ( 2 6 箇 所 中 2箇 所 ) に お い て 傾 斜 が 発 生 し た も の の 、 設 備 そ の も の に 被 害 は 無 か っ た 。  

地 中 に 埋 設 さ れ て い る 導 管 で は 、主 要 導 管 で あ る 高 圧 管 で は 被 害 が 無 か っ た も の の 、 中 圧 管 で は 継 手 部 1 箇 所 で 亀 裂 損 傷 が 、低 圧 管 で は 継 手 抜 け 出 し 等 の 被 害 が 1 8 箇 所 で 発 生 し て い る 。 中 圧 管 被 害 は 軽 微 で あ り 、 ガ ス の 供 給 に は 支 障 は な か っ た が 、 低 圧 管 で は 液 状 化 に よ る 大 き な 被 害 が 発 生 し て い る 。  

埋 設 場 所 の 地 下 水 位 が 高 く 、 ま た 、 地 震 に 伴 い F s 層 で 液 状 化 し た 土 砂 が 低 圧 管 の 一 部 の 損 傷 箇 所 か ら 大 量 の 水 と と も に ガ ス 管 内 に 侵 入 し 、約 1 1 k m の 区 間 で 供 用 不 能 と な り 、 日 最 大 8 , 6 3 1世 帯 へ の 供 給 が 停 止 し た 。  

な お 、 近 年 普 及 が 進 ん で い る 、 耐 震 性 に 優 れ た ポ リ エ チ レ ン 管 に お い て は 、 被 害 が 発 生 し て い な い 。  

 

1. 6. 2   復 旧 対 応  

発 災 直 後 よ り 現 地 調 査 を 行 い 被 害 状 況 把 握 に 務 め た が 、 道 路 上 に 噴 出 し た 砂 が 厚 く 堆 積 し て お り 、 被 災 箇 所 の 特 定 は 難 航 し た 。 ま た 、 土 砂 撤 去 の 合 間 を 縫 っ て の 応 急 復 旧 対 応 と な り 復 旧 作 業 に も 時 間 を 要 し た 。 さ ら に は 、 管 自 体 に は 損 傷 は な い も の の 、 管 内 に 侵 入 し た 土 砂 や 水 の 除 去 に 不 測 の 時 間 を 要 し た 。 復 旧 に 当 た っ て は 、 管 内 清 掃 を 行 う と と も に 約 1 2 k m の 仮 設 配 管 を 行 う な ど の 緊 急 対 応 に よ り 、3 月 3 0 日 に は 全 て の 供 給 停 止 が 解 除 さ れ た 。  

ま た 、 供 給 停 止 期 間 中 は 、 広 報 車 に よ る 情 報 提 供 な ど の 広 報 活 動 や カ セ ッ ト コ ン ロ の 貸 し 出 し な ど に よ り 需 要 家 の 支 障 の 軽 減 に 努 め た 。  

 

1. 6. 3   対 策 の 方 向 性  

  計 画 的 に 設 備 の 更 新 を 行 っ て お り 、 従 来 使 用 し て い た ね じ 接 合 鋼 管 お よ び 抜 け 出 し 防 止 措 置 の 無 い 鋳 鉄 管 を 対 象 に 入 替 を 行 い 、 耐 震 化 を 図 っ て き た 。 特 に 人 口 の 密 集 す る 湾 岸 地 域 で は 、 災 害 時 で も 安 定 し た 供 給 が で き る よ う 耐 震 化 へ の 取 り 組 み を 強 く 進 め て い た こ と も あ り 、被 害 の 程 度 は 大 き か っ た も の の 、導 管 の 損 傷 率 は 比 較 的 低 く 抑 え ら れ 、 一 定 の 効 果 を 上 げ て い る 。  

  今 後 も 、 耐 震 化 へ の 取 り 組 み を 更 に 推 し 進 め る と 共 に 、 今 回 の 被 災 に よ り 得 ら れ た 知 見 を 元 に 災 害 発 生 後 の 復 旧 対 応 の 高 度 化 を 行 い 、 復 旧 期 間 の 短 縮 化 を 図 る こ と と し て い る 。  

   

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1.6-1  ガス施設の被害状況 仮設導管 

3 月 30 日時点 

[提供:京葉ガス株式会社] 

仮設導管 

管路継手部被害箇所  7 月 22 日時点 

 

1.6-2  ガス施設の復旧状況

[提供:京葉ガス株式会社] 

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地 区 別 低 圧 被 害 延 長 地 区 別 中 圧 B 被 害 延 長

地 区 別 制 圧 器 被 害 数 供 給 停 止 数

  地 区 別 低 圧 被 害 割 合 地 区 別 中 圧 B 被 害 割 合

地 区 別 制 圧 器 被 害 割 合 地 区 別 供 給 停 止 割 合 図 1.6-4  ガ ス の 被 害 状 況 ( そ の 2 )

[提 供 :京 葉 ガス株 式 会 社 ]

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1. 7 電 気

1. 7. 1   被 害 状 況  

地 震 当 日 3 月 1 1 日 は 、 中 町 お よ び 新 町 の 一 部 地 域 に お い て 主 に 地 中 ケ ー ブ ル 損 傷 に よ り 2 時 間 か ら 5 時 間 程 度 の 停 電 が 発 生 し た 。 そ の 後 、 5 月 9 日 、 7 月 1 9 日 に も 入 船 ・ 美 浜 地 区 の 一 部 地 域 に お い て 、 地 中 ケ ー ブ ル 損 傷 に よ り 十 数 分 か ら 1 時 間 程 度 の 停 電 が 発 生 し た 。  

浦 安 市 内 で 7 回 線 の 停 電 が 発 生 し た が 、 そ の う ち 6 回 線 は 地 中 ケ ー ブ ル の 損 傷 に よ る も の で あ っ た 。  

架 空 線 の 設 備 被 害 は 電 柱 の 傾 斜 ・ 沈 下 で あ り 、 戸 建 て 住 宅 が 多 い 中 町 に 集 中 し 、 液 状 化 に よ る 道 路 ・ 住 宅 の 被 害 が 大 き い 地 区 で 多 く 発 生 し た 。 東 京 電 力 が 管 理 す る 電 柱 総 数 の う ち 、 9 . 5 % 程 度 に 被 害 が 発 生 し た 。  

地 中 設 備 に つ い て も 、 ケ ー ブ ル ・ マ ン ホ ー ル ・ ハ ン ド ホ ー ル ・ 地 上 機 器 に 被 害 が 発 生 し て お り 、 液 状 化 お よ び 地 盤 沈 下 の 被 害 が 大 き い 中 町 お よ び 新 町 に 被 害 が 集 中 し て い る 傾 向 で あ る 。  

今 回 の 震 災 に よ り 多 く の 架 空 線 設 備 が 被 害 を 受 け た が 、 停 電 に 至 っ た も の は 地 中 ケ ー ブ ル 損 傷 な ど 地 中 設 備 に 集 中 し た 。  

     

1. 7. 2   復 旧 対 応  

架 空 線 に つ い て は 、被 害 損 傷 の 大 き い 箇 所 か ら 仮 電 柱 の 設 置 等 に よ り 公 衆 安 全 の 確 保 を 実 施 し 、 停 電 に は 至 ら な か っ た 。  

地 中 設 備 に つ い て は 、被 災 状 況 の 確 認 後 、精 密 点 検 を 実 施 し 被 害 状 況 が 大 き い 箇 所 か ら 復 旧 し 、地 中 ケ ー ブ ル の 不 良 判 定 箇 所 に つ い て は 、仮 送 電 方 法 の 確 立 を 図 っ た こ と で 長 時 間 停 電 を 回 避 し た 。 し か し な が ら 、 地 中 設 備 の 全 面 復 旧 に は 時 間 が 必 要 で あ る 。  

     

1. 7. 3   対 策 の 方 向 性  

電 柱 の 傾 斜・沈 下 を 抑 制 す る た め に 、設 置 場 所 の 状 況 に 合 わ せ て 順 次 根 枷 を 設 置 し 施 工 す る 。  

地 中 設 備 に つ い て は 、兵 庫 県 南 部 地 震 後 に 推 奨 さ れ た 軽 量 か つ 可 と う 性 の あ る 自 在 割 鋼 管 や 硬 質 塩 化 ビ ニ ル 管 を 標 準 的 に 採 用 し て お り 、そ の 耐 震 有 効 性 も 確 認 さ れ て い る こ と か ら 現 行 工 法 を 継 続 す る 。  

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