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第 6 章 小学生のビオトープ体験圃場としての遊休農地の利用

6.2 緒言

6.2.1 対象小学校

本研究に参加協力してもらうこととなった加美町立鹿原小学校は宮城県北部に位置する人口約 28,000 人の加美町を構成する人口約 8,000 人の小野田地区にある。鹿原小学校の全生徒数は 42 名(2006 年度)で,各学年 10 名弱の 1 クラスから構成されている。

6.2.2 農作業体験学習の実施状況

鹿原小学校では総合学習の時間に農作業体験学習を取り入れている(Table 6-1)。農作業体験 学習は 4,5 年生を中心に行われており,A 年度・B 年度と分けて,A 年度では「大地のめぐみ」と題 して生産の現場と直接関わりを持った学習を行っている。近くの農家の圃場を借りて,田植えや稲 刈り,ダイコン栽培を行うほか,海での養殖の仕事についても見学を行っている。B 年度では植林 や枝打ちなどの体験を行い,林業についての理解を深める学習を行っている。A・B 年度を通じ,

山と海とのつながりを総合的に学習するプログラムが作成され,行われていた。

このように,鹿原小学校の 4,5 年生は年間 60 時間を使って,農作業だけではなく周囲の自然,

生産現場を通じた総合学習を行っていた。しかし,事前の聞き取り調査の結果,カリキュラムが豊 富なために,栽培している作物の観察や草刈りなどの生育管理が十分行えていないという問題が

あることが明らかとなった。多くの小学校では農作業体験学習は総合的学習の時間に行われてい る。総合学習の時間に行われる学習内容に関しては文部科学省が定める「小学校学習指導要領」

の総則に記載されている14。この中で,総合学習では国際理解,情報,環境,福祉・健康などの横 断的・総合的な課題や地域・学校の特色に応じた課題等について学習活動を行うよう定めている。

このことを踏まえ,年間あたり 3・4 年生では 105 時間,5・6 年生では 110 時間(1 単位時間は 45 分)

が与えられた中で,農業のほか,上記のような様々な学習プログラムが組まれている。鹿原小学校 でも環境・福祉・農業・林業・観光・企画運営・情報を学習領域として配し,横断的な学習を行って いた。このため,農業学習に割ける時間は少なくなり,田植えや稲刈り等のイベント的要素の強い 農作業が中心の活動とならざるを得ず,栽培管理や生育観察はほとんど行うことができない状況で あった。

Table 6-1 鹿原小学校における鹿原小学校における鹿原小学校における鹿原小学校における4,,,,5年生の農作業体験学習の内容年生の農作業体験学習の内容年生の農作業体験学習の内容年生の農作業体験学習の内容

<ブナの森とわたしたち>

「生産」「環境」(60時間)

1. 豊かな森を守る(36時間)

○今,緑が危ない⑤

○体験とまとめ

植林,下刈り,枝打ち,間伐,

炭焼き

●ホームページ作成⑥

2. 山の自然「環境」(13時間)

○ブナの森の恵み②

○私達の詩集②

○登山⑥

○私達の詩集③

3. キャンプ

「環境・企画運営」(12時間)

○必要物品の調達,準備⑤

○キャンプ⑧

●まとめ

4. 「森」の調査隊(24時間)

○課題設定⑤

○調べ学習(個人研究)⑮

●ホームページ作成④

注)○の中の数字は授業時間を表 す

<大地のめぐみ>

「生産」(60時間)

1. 土と共に生きる(36時間)

○お米名人に学ぶ⑮

(田植え,アイガモの世話,

稲刈り,はせ掛け,脱穀)

○大根名人に学ぶ⑪

(畝たて,施肥,種まき,間引き,

収穫・出荷,販売)

●ホームページ作成⑥

○その他のトピックス④

2.「食」の探検隊(24時間)

○課題設定⑤

○調べ学習(個人研究)⑮

●ホームページ作成④

3. 海の生産者たち

「生産・環境・企画運営」

○海の生産者たち「養殖の仕事」

○合宿計画立案,渉外,交流企

画⑤

○合宿⑮

○海と山のつながり⑤

●まとめ(HTML形式)③

B年度 A年度

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