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 本研究においては、日本語を母語とする学習者が、初習言語として学習する中国語を対象に、

発音の自律学習を可能とする学習環境の構築を目指します。特に、SFC の中国語授業の履修者 である自分の学習者としての視点から鑑みた学習上の「気づき」を明確化したうえで、現在の 学習者の抱える問題点がどこにあるのか、その所在を明らかにしたいと考えます。そのための 手法としては、実際に授業で使用されている教材の分析をはじめ、中国語履修者へインタビュー 調査をおこなうことも計画中です。

 教材作成の第一段階として、中国語の発音の習得の前段階の単語の「漢字」と「意味」を連 動させて習得することをコンセプトとして構想しています。

 本教材の作成では、中国単語の「神経衰弱」方式を手法として用います。中国語の単語の組 み合わせを、学習者が自分で発見し、解決する作業をとおして、対象語彙の漢字を習得し、コ ンテクストからその意味も連動させて理解できるプロセスを構築します。その目的は、この神 経衰弱方式を活用することによって中国語単語だけでなく、簡体字に、より親しみやすくなる のではないかと考えるためです。

 この神経衰弱方式は、おもて面(図Ⅲ -70)は普通のトランプと同様に全て同じ絵柄を使い、

見ただけでは区別することができないようにしてあります。またうら面(図Ⅲ -71)には簡体 字1字が記されています。カードを二枚選び、それぞれのうら面に書かれた文字を組み合わせて、

熟語が成立されるように考案されています。ルールについては以下のとおりです。

1. カードを学習者から見ておもてにした状態で、ランダムによく混ぜる。

2. 複数の学習者がジャンケンをし、勝った人から二枚選んで裏返す。

3. 裏返した二枚で熟語を作ることができればそのカードが自分の持ち札となる。

4. 最終的にカードがなくなった時点で持ち手のカードが多い人を「勝ち」とする。

Ⅲ -xxi.中国語単語ゲーム

図Ⅲ -70.カード事例(おもて)6

※初習者向けなので裏面には漢字一文字とその拼音(漢字の読み方)をアクセント入りで表記 します。

図Ⅲ -72.カード組み合わせ例6

 また、この神経衰弱方式は、SFC の中国語の授業で実際に使用される単語帳(生詞)に準拠 して作成します。従って、SFC での中国語の授業の予習あるいは復習として活用する方法も考 えられます。

図Ⅲ -71.カード事例(うら)6

◆ 今後の予定

 

 現在作成中の本教材は、初習者が最初の段階で中国語に親しむことを目的としたものである ことから、そこに提示される漢字と音声を同時に認識する教材として運用することはできませ ん。今後はこの神経衰弱方式のカードに、音声を出力するチップを組み込み、カードを裏返す 際に再生される音声を通して、資格情報だけではなく聴覚の視点からも対象となる漢字と発音 を学べるような教材作成の方向を検討しています。さらに、このゲームをスマートフォンなど のモバイル端末でも使用可能となるようなアプリケーションの作成も視野に入れていきたいと 考えます。

Ⅲ -xxi.中国語単語ゲーム

Ⅲ -xxii.2 進法教材の設計

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