2009 年
オーストラリアには 5 つの大きな映画撮影所があり、世界中の映画の撮影が行われて います。加えて、デジタル・視覚効果やアニメーション制作を専門に請け負う映画制
作会社などもあり、 『ハリー・ポッター』シリーズなどが手がけられました。国内では、
『素足の 1500 マイル』や『サムソンとデライラ』など先住民を題材としたものや社会 派のオーストラリア映画が多く作成されています。また、国内の俳優養成学校の卒業 生であるケイト・ブランシェットやヒュー・ジャックマン、二コール・キッドマン、ジェ フリー・ラッシュなどはハリウッドをはじめ世界で活躍しています。
オーストラリアにジャズが到来したのは 1920 年代のことですが、その後すべての州 の大学にジャズ研究コースが開設されたこともあり、 1980 代から 90 年代にかけて、
コンテンポラリー・ジャズが独特の音楽性を確立していきました。ポップスやロック、
カントリー・ミュージックの分野でも 1980 年代頃から、 AC/DC やアボリジニのバン ド、ヨスインディ、カイリー・ミノーグやキース・アーバンなど数多くのバンドやシ ンガーが誕生し、世界的な人気を博しています。
近年、オーストラリアは、ニュー・メディアやバイオ・アート、コンテンポラリー・
ダンスやデザインなどの先駆的な現代美術・文化を発信する国として、世界中で高 い評価を受けるようになりました。政府支援の充実は、文化・芸術活動に携わる人々 にとっても好ましい環境を生み出しており、日本を含めた海外からも多くのアーティ ストがオーストラリアを拠点として国際的に活躍しています。
シドニー・オペラハウスで開催された クラシックコンサート
クラシック、ジャズ、ポップスやロック、アボリジニ・ミュージックなどジャンルを 問わず、音楽はオーストラリア人の生活にと
Peter Garrett: Courtesy Tourism New South Wales
し つ な い か ん げ ん が く だ ん
く し
ど う く つ
と う し
ア ボ リ ジ ニ の 芸 術
オーストラリアの芸術文化やそのスタイル が多様になる一方で、近年、国内外でアボ リ ジ ニ 芸 術 に 対 す る 評 価 が 高 ま っ て い ま す。本 来、ア ボ リ ジ ニ の 芸 術 は、鑑 賞 す る ために作られたものではなく、祖先から受 け継いだ霊的遺産の一部として、宗教上の 意 味 や、暗 号 的 な 意 味 を 持 つ も の で し た。
そのため、アボリジニ文化において、芸術
表現は非常に重要で、音楽、ダンス、絵画など豊かな表現手段が用いられています。
アボリジニ音楽の伝統は何千年も前にさかのぼります。アボリジニは、遠い昔から、
自然界に存在する素材を駆使して音色を作り出してきました。特にオーストラリア 北部では、長い間、最古の木管楽器とされるディジュリドゥと呼ばれる独特の楽器が 儀式などで演奏されてきました。ディジュリドゥは伝統的に、シロアリに幹の中を食 い尽くされて空洞になったユーカリの木を磨いて作られます。すべて手作りのため 1本、1本、形や長さ、響く音が異なるのが特徴です。この楽器を演奏するためには、
口から息を吹き出すと同時に鼻で空気を吸込む循環呼吸と呼ばれるテクニックをマ スターしなければならないため、一人前に演奏できるようになるまでには何年もか かります。一部では、その身体に響く低い音色に、ヒーリング効果があると信じられ、
病気治療のひとつとしても活用されていたと伝えられています。
「デ ィ ジ ュ リ ド ゥ」と い う 楽 器 の 名 前 は、
こ の音 色 を 初 め て聞 い た イ ギ リス の 移住 者が、「ディジュリドゥー」のように聞こ え たと し て 名 付 けた の が 由 来 とさ れ てい るよ。
アボリジニの伝統的な絵画的表現 は、諸 部 族 に よ り 異 な り、そ の 際 に用いられる様式や素材、技法も 多様です。ある型を洞窟の岩壁な どに向け、その上から口に含んだ 染料を吹きつけそのモチーフを描 き出すステンシルと呼ばれる型抜 き染めの技法や、「ドット・ペインティング」として知られる点の集合を用いた点描 画法、この他カンガルーなど動物の生体構造をまるで透視したかのように描く透視 画の技法も知られています。
©Tourism Australia
音 楽
って常に重要な役割を果たしてきました。
クラシック分野では、国際的にも高い評価 を受けているオーストラリア室内管弦楽団 やメルボルン交響楽団などがあり、定期公 演を行っている他、各地で上演されるオペ ラも幅広い層の人々に支持されています。
映 画 ・ 演 劇
オーストラリアには 5 つの大きな映画撮影所があり、世界中の映画の撮影が行われて います。加えて、デジタル・視覚効果やアニメーション制作を専門に請け負う映画制 作会社などもあり、 『ハリー・ポッター』シリーズなどが手がけられました。国内では、
『素足の 1500 マイル』や『サムソンとデライラ』など先住民を題材としたものや社会 派のオーストラリア映画が多く作成されています。また、国内の俳優養成学校の卒業 生であるケイト・ブランシェットやヒュー・ジャックマン、二コール・キッドマン、ジェ フリー・ラッシュなどはハリウッドをはじめ世界で活躍しています。
オーストラリアにジャズが到来したのは 1920 年代のことですが、その後すべての州 の大学にジャズ研究コースが開設されたこともあり、 1980 代から 90 年代にかけて、
コンテンポラリー・ジャズが独特の音楽性を確立していきました。ポップスやロック、
カントリー・ミュージックの分野でも 1980 年代頃から、 AC/DC やアボリジニのバン ド、ヨスインディ、カイリー・ミノーグやキース・アーバンなど数多くのバンドやシ ンガーが誕生し、世界的な人気を博しています。
近年、オーストラリアは、ニュー・メディアやバイオ・アート、コンテンポラリー・
ダンスやデザインなどの先駆的な現代美術・文化を発信する国として、世界中で高 い評価を受けるようになりました。政府支援の充実は、文化・芸術活動に携わる人々 にとっても好ましい環境を生み出しており、日本を含めた海外からも多くのアーティ ストがオーストラリアを拠点として国際的に活躍しています。
シドニー・オペラハウスで開催された クラシックコンサート
クラシック、ジャズ、ポップスやロック、アボリジニ・ミュージックなどジャンルを 問わず、音楽はオーストラリア人の生活にと
Peter Garrett: Courtesy Tourism New South Wales
し つ な い か ん げ ん が く だ ん
く し
ど う く つ
と う し
スから始まり、シリアルやオートミール、トーストにバターやジャム、蜂蜜、ベジマ イトなどを塗って食べるのが一般的です。昼食は、サンドイッチとフルーツ、また温 かいランチとして、ミートパイやソーセージロール(ソーセージ用のひき肉をパイ 皮に包んで焼いたもの)、フライドポテトなどを食べることもあります。このような 食べ物はスポーツ・イベントなどでもよく売られています。 夕食も、肉料理に数種類 の温野菜といった伝統的なイギリス式の夕食のみならず、ほとんどの家庭で米料理 やパスタ料理、サラダなどが食卓に上ります。オーストラリアでは、オージー・ビー フ
オーストラリアの食文化は、この国に移り住んできた人々が 持ち込んだ、それぞれの異なった食文化に支えられ進化して きました。植民地の名残から、かつてはイギリス食文化の伝 統を多く受け継ぐものでしたが、今日では、多彩な食べ物を 味わうことができます。そのため、歴史的に典型的なオース トラリア料理と呼ばれるものはほとんどありません。
朝食は、一昔ほど前まではベーコンや卵料理などが主流でし たが、現在では、健康志向の高まりを受け、フルーツやジュー
South Australian Tourism CommissionJacqui Way
食 文 化
太平洋を超えた日豪のライフ セービング交換プログラム! 公園やビーチに公共の
バーベキューグリルが あるって本当?
スポーツ大好き、オージーっ子! カンガルーがサンタの ソリを引くクリスマス・ ソングがあるよ!
オージー・ビーフでバーベキュー
9 . 生 活
アボリジニは様々なものをテーマに絵を描いてきました。例えば、架空の生き物や人 間、鳥、魚、爬虫類、動物の足跡、抽象的なデザインなどがそうです。これらテーマの 多くがいわゆる「ドリームタイム」と呼ばれるアボリジニの天地創造の神話に関連 するものであり、本来文字文化を持たなかった彼らは、このような表現方法を通して、
長い間祖先から受け継いできた生活の知恵や教えを代々子孫に伝承してきました。
抽象的なデザインには、食べ物や水のある場所などを示す暗号化された情報が含ま れており、自然の中で生きる知恵や独特の世界観が表現されています。
へ ー、ク ラ シ ッ ク・コ ン サ ー ト か ぁ。
そんなに気軽に楽しめるなんて、聞い ているだけでワクワクするわね!
そうだね。オーストラリアではみんな気楽に文化・芸術活動を楽し んでいるよ。僕はクリスマスの時期に、毎年近くの公園で開催され る無料野外クラシック・コンサートを楽しみにしているんだ。この 日は輝く星空の下、持ち寄ったチーズやクラッカー、飲み物を楽し みながら、家族みんなでオーケストラの演奏を満喫するんだよ。
公の美術館や博物館が無料で楽しめるなんていいわね。
入場料を払うと思うと、つい足が遠のいちゃうけど、ただ なら行ってみようって気になるものね。
伝統的なアボリジニの造形物は、色や特別 な効果を得るために、自然界に存在する素 材を活用し創作されます。国内西部の砂漠 地帯では、儀式のために、黄土や粘土質の 土、灰、また草木の繊維などを使って砂の 上に造形物が創作されてきましたが、それ ら は 儀 式 が 済 む と 元 に 戻 さ れ ま し た。
1970 年代から、いわゆる伝統的なものだ けでなく、西洋絵画の方式を取り入れ、キャンバスなどの支持体にアクリル絵の具な どを使用する画家もあらわれました。彼らの用いる手法が、偶然にも当時のアメリカ の最先端の抽象芸術と共通していたことから世界中で評価が高まり、世界中で知ら れるようになりました。
©Tourism Australia
か く う は ち ゅ う る い