(1)職域部会の活動推進
1)薬局薬剤師部会平成 30 年度~令和元年度の薬局薬剤師部会、
及び薬局勤務薬剤師分科会は、活動及び協議内 容が深く関わることから、合同形式で会議を開 催し協議を行った。具体的には、平成 28~29 年 度の薬局薬剤師部会及び薬局勤務薬剤師分科会 が、それぞれ平成 30 年6月にまとめた今後の活 動に関する提言等を基に、勤務者も含めた薬局 薬剤師の今後の在り方や、本会としての支援策 等について包括的に検討を行った。2年間の検 討内容及び引き続き分科会で協議すべき事項等 については、書面形式で開催した合同幹事会で 全幹事から意見を募って協議し、それを基に、
最終的に令和2年6月 21 日付けで担当役員にお いて文書で取りまとめた。
令和2~3年度の本部会及び分科会の活動の 方向や議論する事項等に関しては、上記の前期 部会、分科会で取りまとめた検討事項報告書等
を踏まえ、主に今般の改正医薬品医療機器法を 受けての薬局及び薬局薬剤師の対応について、
薬局薬剤師及び薬局勤務薬剤師それぞれの立場 から協議していくこととした。
令和2~3年度の薬局薬剤師部会と薬局勤務 薬剤師分科会の合同形式による幹事会では、こ の任期中に取り組む課題である、調剤録の整備、
薬剤使用期間中のフォローアップの実施、各地 域におけるお薬手帳の活用状況等の今般の改正 医薬品医療機器法及び関連法規を受けての薬局 としての対応全般について協議するとともに、
OTC 医薬品の拡充に向けた取組み策等につい て意見交換を行った。
2)病院診療所薬剤師部会
①病院診療所薬剤師研修会の開催
本会では例年、本会主催、日本病院薬剤師会 及び研修センター共催による「病院診療所薬剤 師研修会」を全国7会場で開催している。本年 度は、病院薬剤師を巡る最近の話題及び令和元 年度研修会の参加者から寄せられたアンケート 結果等を踏まえ、病院診療所薬剤師部会におい て研修会の企画を行った。
本年度の研修会は、「真の薬剤師の職能と専門 性を深める」を主テーマに、本会担当役員によ る「病院・診療所薬剤師を巡る最近の話題」、倉 田なおみ氏(昭和大学薬学部社会健康薬学講座 社会薬学部門客員教授)、新井克明氏(医療法人 渡辺会大洗海岸病院薬剤部薬剤部長)による「明 日の業務に役立つ“服薬支援”」、土井直美氏(公 立西知多総合病院薬剤科)、加藤瑛一氏(国立長 寿医療研究センター薬剤部)、西川満則氏(国立 長寿医療研究センター研究センター緩和ケア診 療部)による「高齢者のエンド・オブ・ライフ ケア~ACP や人生会議はどうあるべきか~」、 佐村優氏(医療法人社団緑成会横浜総合病院薬 剤科/感染対策室薬剤科長代理)による「新薬 の適正使用に繋げる審査報告書・RMP の利活 用」、高橋良氏(昭和大学病院リウマチ・膠原病 内科助教)、北原加奈之氏(昭和大学病院薬剤
部・昭和大学薬学部病院薬剤学講座助教)によ る「薬剤師のための臨床推論「おんどばんのト リセツ」~患者さんの“何か変”に気付けるチ カラ~」の講演を下記7会場で開催する予定で 準備を進めていたが、新型コロナウイルス感染 症の影響により6会場(福岡、広島、仙台、札 幌、名古屋、東京)で開催を中止した。
また、研修会を実施した大阪会場では、来年 度の研修会企画の参考にするとともに、今後の 病院診療所薬剤師業務の検討に役立てるため、
本年度も参加者を対象にアンケートを実施して いる。
病院診療所薬剤師研修会
6月 13、14 日:福岡市:九州大学医学部百年講堂
(新型コロナウイルス感染症の影響により中 止)
6月 27、28 日:広島市:広島国際会議場国際会議 ホール・ヒマワリ(同、2021 年 1 月 30、31 日に 延期開催を予定したが、中止となった。)
7月 18、19 日:仙台市:東北大学医学部 星陵オ ーディトリアム(中止)
9月5、6日:札幌市:札幌市教育文化会館講堂
(中止)
11 月8日:名古屋市:名古屋市立大学病院病棟中 央診療棟3階大ホール(中止)
11 月 21、22 日:大阪市:大阪府薬剤師会館(参加 者 93 名)
12 月5、6日:東京都:長井記念館地下2階ホー ル(中止)
②病院診療所薬剤師部会の諸課題の検討
病院診療所薬剤師部会活動の充実を図るため、
中小病院・診療所薬剤師の意見を本会会務に反 映させる方法等を、病院診療所薬剤師部会にお いて継続して検討している。
3)製薬薬剤師部会
製薬薬剤師部会では、製薬企業に勤務する薬 剤師の学識向上や連携を深めることを目的とし
た研修会を企画・運営している。
本年度の研修会は令和3年2月 25 日に Web 開催し、220 名が受講した。本研修会は医薬品製 造販売3役を主な受講対象として平成 18 年度か ら毎年開催していたが、前年度は新型コロナウ イルスの影響で中止した。本年度は受講対象を 製薬企業に勤務する薬剤師(但し薬剤師以外の 者も参加可能)とし、「コロナ禍における製薬企 業、薬剤師の活動と今後の展望」をテーマに、
講演1題と事例紹介4題、その後パネルディス カッションを行った。
研修会でははじめに、山本史厚生労働省大臣 官房審議官(医薬担当)より「薬機法改正と今 後の医薬品行政について」と題して講演された。
続いて、コロナ禍における製薬企業のライフサ イクル[臨床開発-製造・品質管理-市販後安 全対策-MR]に関する各社の事例紹介の後、パ ネルディスカッションが行われた。事例紹介は、
中外製薬の大箸義章氏より「新型コロナウイル ス感染拡大における医薬品製造販売業の対応と 課題」、武田薬品工業の上林裕始氏より「新型コ ロナウイルス感染症拡大による業務への影響と そこからの学び」、塩野義製薬の岩﨑利信氏より
「コロナ禍におけるデジタルツールを用いた医 薬品開発」、最後に沢井製薬の寺島徹氏より「コ ロナ下における市場クレーム、副作用情報、コ ールセンター対応について」と題して行われた。
パネルディスカッションでは、コロナ禍での業 務の工夫や方策など各社が実際に取り入れた手 法が、具体的な事例を交えて紹介された。Web 開催においても、パネルディスカッションの質 疑を積極的に行うことができた。
4)行政薬剤師部会
行政薬剤師部会では、例年、行政機関に所属 する薬剤師への支援並びに薬事行政に関連した 情報提供等を主な目的に、都道府県薬務主管課 を対象としたアンケート調査及び部会講演会の 開催を実施している。本年度も同部会幹事会に おいて、両事業について検討を行った。
本年度のアンケート調査は、①新型コロナウ イルス感染症対応に係る調査、②都道府県及び 保健所設置市・特別区における行政薬剤師の状 況に係る調査-の2項目について実施すること とした。本年度より、都道府県に加えて保健所 設置市・特別区も対象とし、都道府県薬務主管 課長等宛に協力を依頼した。最終の集計結果に ついては、報告書冊子としてまとまり次第、都 道府県・保健所設置市・特別区薬務主管課等に 通知する予定である。
また、本年度の行政薬剤師部会講演会につい ては、令和3年3月1日に Webで開催し、207 名が聴講した。当日は、本部会副部会長より薬 事行政に関わるアンケート調査に関し、令和2 年度調査の設問概要等が報告された。続いて「新 型コロナウイルス感染症~これまでとこれから
~」(岡部信彦川崎市健康安全研究所所長)、「地 域フォーミュラリと薬剤師の役割」(佐藤義朗酒 田地区薬剤師会会長)、「薬機法改正など時代の 変化に対応する薬剤師への期待」(安川孝志厚生 労働省医薬・生活衛生局総務課薬事企画官)-
の3題の講演が行われた。
また、毎年日薬学術大会に合わせて開催され ている全国薬学技術公務員協会総会が令和2年 10 月9日、北海道札幌市において開催され、同 総会終了後、例年通り本部会の活動報告を行っ た。本年度は早乙女副部会長が出席し、早乙女 副部会長からは、本部会が前年度に実施したア ンケート調査結果の概要報告等を行った。
5)学校薬剤師部会 5-(1)参照。
6)農林水産薬事薬剤師部会
農林水産薬事薬剤師部会では、主に動物用医 薬品を取り扱う製薬企業や流通業等に勤務する 薬剤師を対象に、学識向上及び動物薬に関する 最新の情報提供等を目的として、毎年、動物薬 事研修会を開催している。本研修会には、動物 薬に関わる薬剤師に加え、行政関係者など幅広 い関係者が参加している。
本年度の研修会は、令和3年2月 19 日にWeb で開催し、参加者約 170 名が視聴した。研修会 では、「動物薬事を巡る最近の動き及び動物薬事 関連法規・制度について」(関口秀人農林水産省 消費・安全局畜水産安全管理課課長補佐(薬事 監視指導班担当))、「動物とヒトのコロナウイル ス感染症について」(宝達勉北里大学獣医学部 名誉教授)、「抗菌性物質と薬剤耐性」(勝田賢国 立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機 構動物衛生研究部門疾病対策部部長)の3題の 講演が行われた。
7)卸薬剤師部会
卸薬剤師部会では、医薬品卸売販売業に従事 する薬剤師の学術向上や連携を深め、研鑚の場 を提供することなどを目的に、毎年研修会の企 画・運営を行っている。
本年度は新型コロナウイルス感染症対策のた め、従来都内会場で集合型研修として実施して いた形式を変更し、オンデマンド方式で視聴希 望者に配信する方式で実施した。内容は、「医療 ICTと薬局での対応について」(本会役員)及び
「薬機法改正など時代の変化に対応する薬剤師 への期待」(安川孝志厚生労働省医薬・生活衛生 局総務課薬事企画官)の2題の講演とし、講演 動画を令和3年3月 15 日から4月 10 日(予定)
まで配信した。参加者(視聴者)は 182 名であ った。参加者からは「新しい情報を学ぶことが でき、とても有意義だった」、「オンデマンド配 信だと何回も確認できるので、理解が深まりや すいと感じた」などの意見が寄せられ、好評で あった。
なお、第 53 回日薬学術大会では、卸業に関連 した企画として、「これからの医薬品卸の役割に ついて」と題する分科会が実施され、卸薬剤師 部会の担当役員がシンポジストを務めた。