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●会議の情報はできるだけ公開する。

ドキュメント内 在宅医療と介護の連携 事例集 (ページ 32-38)

会議での議事録や資料などは、できる限りホームページや自治体報などで情報公開しましょう。住 民のニーズがあれば、傍聴者の受付も望ましいです。

 

●事務局は会議の場づくりをする。

事前の資料の作成、名簿の作成、次第作成、司会や書記、タイムキーパー、会場運営などの役回り を事務局が決めて進める必要があります。協議の前に、資料や議題を参加者に連絡することも円 滑な協議のために重要です。

在宅医療・介護連携の

課題の抽出と対応策の検討

イ.

地域によって、在宅医療・介護連携についての課題は異なります。高齢者の人口 割合、事業所や病院の有無、介護を担う若手人材の割合…、自分たちの地域だか らこその課題があるものです。さまざまな事業を行う前に全員で課題を出し合 い、確認し合い、課題解決のための対応を協議することが大切です。

この事業は、地域の医療・介護を支えるあらゆる関係職種や人材を一同に集め、

在宅医療と介護が連携して地域を支える仕組みをつくるための意思決定と設計 を行うものです。地域に働きかけて話し合いに参加するメンバーを集めることか らスタートしますから、初めてこの事業を行う自治体では、まずは「顔の見える関 係づくり」が大切になります。

医療・介護関係者が集まる会議の前に、まずは地域の医療および介護の提供状 況((ア)の結果)、在宅医療・介護連携の取り組みの現状を踏まえ、連携の課題

(情報共有のルール策定、切れ目のない在宅医療・介護の提供体制の構築、主治 医・副主治医制導入の検討、医療・介護のネットワークづくり、顔の見える関係づ くり、住民啓発など)を抽出し、対応策について検討をします。その上で、現場の 方々に協議してもらいましょう。

取り組みを進めるならば、自治体の責任者にもこれらの取り組みについて理解し てもらう必要があります。最初の会議や節目の場には、首長の同席などがある と、関係者の士気が大変高まるでしょう。

具体的には以下のような内容となるでしょう。

・ 事務局となる機関をつくる。

・ 会議の参加者、位置づけ、検討項目を決定する。

・ 市町村で医療・介護連携についての課題を出し、対応策を考える。

・ 会議で課題の把握と解決策の優先順位を決定する。

・ 市町村レベルでの課題解決の方向性に対して協議する。

事業の目的と概要

地域の医療・介護関係者などが参画する会議を開催し、在宅医療・介護連携の 現状の把握と課題の抽出、対応策などの検討を行う事業です。

具体的な取り組みのポイント

●会議の開催は「目的」ではなく、 「手段」です。

現場の方は、忙しい時間の合間を縫って出席します。「この会議によって地域の課題解決への意思 決定が進む」「地域に自分の意見が反映される」という実感が持てなければ、次第に会議への出席 者は減っていき、継続が難しくなります。

●要項を準備しましょう。

会議の詳細については必ず要項を準備し、自治体の長の承認と協力をもらいましょう。けれども、

会議を継続していくことで会議の役割も変化していきます。必要に応じて要項も改定できるよう にしておきましょう。

●開催日時の調整は重要です。

日程の調整については、必ず丁寧に時間をかけて行いましょう。開業医など医療関係者の多くは 決まった診療時間があり、土日、もしくは夕方であるほうが会議には参加しやすいはずです。一方、

行政関係者や介護福祉関係者はシフトを使って時間調整が可能な人も多く、平日のデイタイムの ほうが参加しやすいようです。参加者が偏らないように日程の調整を行う必要があります。

●出席者の選出と依頼は関係機関と相談しながら行います。

地域の医療・介護連携のキーマンには、個別に出席依頼をしましょう。その場合、複数の担当課で 話し合い、今後の地域の方向性を見通してなんらかの取り組み実績がある人や団体を選定する ことが大切です。出席を依頼する場合は、出席者の責任を明らかにし、公的な用務として位置づけ るために依頼状などを用意することが望ましいです。こうした協力依頼は出向き、対面で自分の 言葉で行いましょう。また、今までの連携事業の経験がある方がいれば、人選における助言を得る ことも望ましいです。

●場所はできる限り役所など公的な場で開催する。

●会議の情報はできるだけ公開する。

会議での議事録や資料などは、できる限りホームページや自治体報などで情報公開しましょう。住 民のニーズがあれば、傍聴者の受付も望ましいです。

 

●事務局は会議の場づくりをする。

事前の資料の作成、名簿の作成、次第作成、司会や書記、タイムキーパー、会場運営などの役回り を事務局が決めて進める必要があります。協議の前に、資料や議題を参加者に連絡することも円 滑な協議のために重要です。

早さにチャレンジ?! 1時間で10個の議題

1時間という短い時間で、10個以上の議題の検討を行う地域がありました。それだけ詰め込 んでいれば、その中身は報告と簡単な質問の場となり、具体的な検討は難しいことはわかっ ていたはずです。行政主導の「協議会」はそのように運営されることも少なくないのかもしれ ませんが、本事業は地域の多職種の総意による課題抽出と対応策の検討を行うことが大切 です。一度の会議では論点をいくつかに絞り、検討できる時間を設けましょう。

長老たちだけを集めたシャンシャン会議

すでに子ども世代に実務を任せているようなメンバーを集めて、ひたすら過去の自治体の活 動を報告。地域の状況も変わっているので、なかなか現在の活動イメージや課題が共有でき ません。こういう場合もひたすら報告と簡単な質問で終わってしまう場合が多いようです。も ちろん今は第一線を退いた人材であっても、地域に大きな力を持っている人も少なくありま せん。そうした人たちを集めながら適切に運営するためには、現役メンバーを集めたワーキン ググループを立ち上げましょう。課題の抽出や活動の具体的な策定・進捗管理や評価は現場 の人たちを集めたワーキンググループで行い、上位部会は、報告と承認のためだけの場とし て設置。組織の役割をきちんと区分けすることで、効果のある協議会運営ができます。

行き先知らずのミステリー会議

目的を明確に語らないまま参加者を集めていました。「なんだか上から行けって言われたか ら」と、集まってきたメンバーは、最初から会議への意欲に欠けています。地域住民の生活の 質を左右する重要な意思決定の場であるにも関わらず、その意味が明確に伝わっていない のです。これでは「時間の無駄なことをやり始めた」という印象を参加者に植え付けることと なります。そのようなスタートだと「一度義理で出たから、次はもう必要ないな」と判断され、

今後の取り組みに協力を得られにくくなります。事前の準備や挨拶訪問による説明、資料の 提供、適切な進行が重要となります。「滞りなく会を開催し終了する」ことに重きをおいてしま う担当者もいますが、大切なことは「開催して何を行うか」です。「今回の協議会は何のための 会なのか」を毎回考え、適時、会のメンバーを入れ替えたり、時間を内容に応じて変更するな どのアレンジを行うことも必要でしょう。

残 念 な 実 践 か ら 学 ぼ う!

事業を行う上での留意点

●地域ケア会議やサービス担当者会議など一部既存の会議に機能を添加することもできます が、すべてをそうすることがいいわけではありません。また回数も多ければ多いほどいい、

というものでもありません。

●継続的に進めていくためには、有効な取り組みを継続させる仕組みをつくることが大切です。

「1年目」「2年目」「3年目」と協議の場の役割変化の設計を事前にしておきましょ う。最終的には地域の取り組みや達成度合いを評価・確認し合い、地域の方向性を刷新していく 場となっていくことが期待されています。話し合うだけでなく、地域を指揮し動かす機能 を持たせるようにしましょう。

●1年目に大切なことは、地域課題の解決に関する意思決定などが「今後、全員総意の もとで進められる」ということが関係者に浸透していくことです。

自治体が大きい場合は、現場の意見を出し合って具体的な課題と取り組みを決 定していくワーキンググループと、それを承認していく上位部会をつくるなどの工 夫もできるでしょう。その場合は、特に上位部会については、地域の医療・介護関係者から均等に 出席を得られるようにメンバーをコーディネートする必要があります。各業界の有識者だけで構 成するよりも、具体的な活動につながる地域の代表者であることを踏まえて選定しましょう。

●自由に意見が言える場でありながら、オフィシャルな地域の意思決定の場であることも 参加者には意識してもらいましょう。会議の機能や必要性を定期的に見直し、会議フローの評価と 再編をすることも必要です。

●この会議の場が以下の役割を持つようにしていくと、会議がさらに有意義なものになっていく でしょう。

・ 各団体や職種の取り組みの進捗管理を行う。

・ 失敗や成功も含め各取り組みに対して評価する。

・それぞれの取り組みの結果、変わっていく地域に合わせ、今後の市町村レベル での地域包括ケアシステムの評価・検討を行う。

ドキュメント内 在宅医療と介護の連携 事例集 (ページ 32-38)