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30

参考資料3  経済波及効果

31

スタジアム整備の経済効果について

1.経済波及効果とは

経済波及効果とは、投資や消費活動により、他の産業の生産額や価格に次々と影響を及ぼす 効果のことをいう。

スタジアム整備における広島県内の経済波及効果を算出することを目的として、初期投資お よびその後

30

年間にわたる運営による経済波及効果を平成

17

年(平成

22

年公表)広島県 産業連関表を利用したうえで後述の条件に基づき試算した。

2.前提条件

(1)スタジアム整備による県内の経済波及効果について

・ 整備費は概算整備費を元に以下のとおりとした。なお、ホテルについては別途、ジャ パンビルディングコストインフォメーション(2013年)を参考に、ビジネスホテ ル1室あたりの建設単価を試算し、200室のホテルを建設する想定で整備費を試算 している。

(2)スタジアム維持管理による県内の経済波及効果について

・ 維持費は各候補地による違いは無く、以下の金額がかかるものとした。

・ 大規模修繕費は

30

年間で

15

年目と

30

年目の計

2

回行う前提で

4,284,000

千円必要と 試算し、積立額として

1

年あたり

142,800

千円計上した。

(単位:千円)

候補地 旧市民球場跡地 みなと公園

(単独)

みなと公園

(MICE併設)

みなと公園

(ホテル併設)

スタジアム本体工事費 16,093,258 18,010,790 18,010,790 18,010,790 附帯工事費 9,938,634 - - -歩道橋整備費 - 1,165,650 1,165,650 1,165,650 駐車場整備費 - - 2,345,738 -MICE整備費 - - 5,763,766 -ホテル整備費(参考) - - - 1,184,500 合計 26,031,892 19,176,440 27,285,944 20,360,940

※駐車場整備費には、立体駐車場整備に伴うスタジアム周囲PCデッキ・階段の拡張費用を含む。

費目 金額 単位 費目 金額 単位

常勤職員報酬給与 18,164,000 円/年 常勤職員報酬給与 18,164,000 円/年

常勤職員交通費 831,440 円/年 常勤職員交通費 831,440 円/年

合計 18,995,440 人件費合計 18,995,440

費目 金額 単位 費目 金額 単位

旅費 10,975 円/年 旅費 10,975 円/年

消耗品費 924,287 円/年 消耗品費 924,287 円/年

食糧費 95,647 円/年 食糧費 95,647 円/年

光熱水費 41,207,839 円/年 光熱水費 40,561,897 円/年

通信運搬費 970,215 円/年 通信運搬費 970,215 円/年

手数料 51,227 円/年 手数料 51,227 円/年

保険料 557,610 円/年 保険料 557,610 円/年

広報費 96,360 円/年 広報費 96,360 円/年

賃借料 342,300 円/年 賃借料 342,300 円/年

合計 44,256,458 事務費合計 43,610,516

費目 金額 単位 費目 金額 単位

フィールド管理費(芝管理費) 34,472,240 円/年 フィールド管理費(芝管理費) 32,208,070 円/年

清掃費 22,950,623 円/年 清掃費 22,788,547 円/年

設備機器管理費 33,421,474 円/年 設備機器管理費 33,181,910 円/年

保安警備費 14,511,322 円/年 保安警備費 14,294,388 円/年

修繕費 1,845,234 円/年 修繕費 1,816,310 円/年

管理諸経費 7,896,868 円/年 管理諸経費 7,682,382 円/年

合計 115,097,761 管理費合計 111,971,605

旧市民球場における費用総計 178,349,659 みなと公園における費用総計 174,577,561

32

観光・レクリエーション

851,277 百万円 314,500 百万円 171,759 千人 195,903 千人

全国平均 4,956 円/1人 1,605 円/1人

  (出所)観光庁:旅行観光産業の経済効果に関する調査研究(2012)

飲食費

宿泊旅行 日帰り旅行

(3)来場者の消費活動による県内の経済波及効果について 年間の消費額の試算は以下のとおり

【旧市民球場跡地】

【みなと公園】

【試算根拠】

1

試合の来場者数は旧市民球場跡地が

18,522

人、みなと公園が

16,556

人の前提とした

① 広島市近郊からの来場者の交通費は需要予測調査の結果を踏まえ試算した。

その他遠方からの来場者は

2

回の来場者アンケート調査から神奈川以東からの来 場者の割合(3%)を宿泊率と仮定し、広島と東京間を夜行バスで移動するものと 仮定し試算した。

尚、東京と広島のバス会社双方が利用される想定のため、広島県内の経済波及効 果を算出するにあたり単価を半分(11,900円の半額

5,950

円)としている。

② 宿泊費単価は広島県観光動向調査における

2014

年の宿泊費を元に試算した。

遠方客のうち、75%が宿泊するものとして試算した(北九州スタジアムにおける

『新球技場経済効果分析調査報告書』に基づく設定)。

飲食費単価は観光庁の調査に基づき試算した。

来場者のうち、

40%が飲食するものとして試算した。

(北九州スタジアムにおける

『新球技場経済効果分析調査報告書』に基づく設定)

(4)MICE施設の経済波及効果について

MICE施設の経済波及効果については、10,000㎡あたりの支出を、以下前提を元に試 算し、支出を観光庁の「MICE経済波及効果測定モデル」に当てはめて直接効果を算出し た。算出した直接効果を広島県の産業連関表を踏まえて経済波及効果を算出した。

算出フロー

① 支出の前提条件に従って

10,000

㎡あたりの消費支出を

96,667

千円と試算

② 来場者属性を前提条件としたうえで、観光庁の「MICE経済波及効果測定モデル」

に当てはめて

1

日あたり

10,000

㎡の「総消費額(生産者価格表示)」を算出

③ 新設MICE施設の稼働率から年間稼働面積数を算出

④ 「総消費額(生産者価格表示)」を投入金額として広島県の産業連関表を基にした広 島県経済波及効果試算モデルに当てはめて、30年間にわたる経済波及効果を試算

支出の前提条件

・来場者のうちの宿泊客の割合は

10%と設定した。なお、外国人来場者は見込まないも

のとした。

・見本市について、主催事業者の支出を、10,000㎡ホールで

500

小間、1小間当たりの 販売額

20

万円/4日、歩留まり

80%、主催事業者の利益率を 20%と設定して試算した。

また、出展者の支出(出展料以外)を

80

万円/4日・小間と設定して試算した。

・販促会は見本市と同様に設定した

10,000㎡における1日あたり消費支出の計算根拠

〇主催者事業費(出展料)

500小間×20万円÷4日×80%÷120%=1,667万円

〇出展者事業費(出展料以外)

500小間×80万円÷4日×80%=8,000万円

⇒合計で 9,667 万円 交通費

広島県近郊 934円 18,077人 28試合 472,749,704円 その他遠方 5,950円 445人 28試合 74,137,000円 宿泊費

10,969円 334人 28試合 102,585,714円 飲食費

宿泊者 4,956円 334人 28試合 46,350,657円 日帰り客 1,605円 7,231人 28試合 325,039,361円

合計 1,020,862,437円

③ 対象人数

単価 試合数 年間消費額 根拠

交通費

広島県近郊 918円 16,159人 28試合 415,350,936円

その他遠方 5,950円 397人 28試合 66,140,200円

宿泊費

10,969円 298人 28試合 91,528,571円 飲食費

宿泊者 4,956円 298人 28試合 41,354,778円

日帰り客 1,605円 6,464人 28試合 290,562,084円

合計 904,936,570円

単価 対象人数 試合数 年間消費額 根拠

33

MICEの稼働予測

(5)ホテルの経済波及効果について

ホテル整備における経済波及効果は、広島市観光動向調査(2014年)を参考に宿泊料及 び稼働率は設定したうえで、年間宿泊料収入を試算し、全国の

200

室から

400

室の同クラ スホテルデータにおける宿泊料金売上割合を参考に総売上を試算した。

年間宿泊料収入

※稼働率と宿泊料は広島市観光動向調査(2014年)より 同クラスホテル部門毎売上

客室売上割合を基に総売上を試算

2.試算結果

前提を踏まえた経済波及効果は以下のとおり。

なお、整備費を除く費目は 30 年間の通算の経済波及効果を試算している。

【市民球場跡地】

【みなと公園/単独】

第1週 第1展示場 第2展示場

第3展示場 (準備) 稼働

第2週 第1展示場 (準備)

第2展示場

第3展示場 (準備)

第3週 第1展示場 (準備) 稼働 第2展示場

第3展示場 稼働

第4週 第1展示場 (準備) 稼働

第2展示場 (準備) 稼働

第3展示場 (準備)

※1ホール:3,000㎡規模と設定

県産業会館からの移転 24コマ 面積稼働率 40.5%

グリーンアリーナからの移転(除く音楽イベント) 3コマ

市中小企業会館からの移転 7コマ

稼働

(準備) 稼働

(準備) 稼働

稼働 稼働

(準備) 稼働

パターン イベント種別 利用面積 月間

稼働コマ数 年間稼働面積

全館利用 10,000 0 0

2館利用 6,667 5 400,000

単館利用 3,333 11 440,000

合計 840,000

見本市

・展示会

部屋数 稼働率 宿泊料 年間宿泊料収入

200 64.4% 10,969円 515,693千円

客室売上 料飲売上 宴会売上 その他売上

33% 20% 23% 24%

年間総収入 1,563,748千円

経済波及効果 (単位;億円・人)

直接効果 1次

波及効果

2次 波及効果

波及効果

合計 倍率

生産誘発額 260億円 113億円 74億円 447億円 1.72 粗付加価値誘発額 125億円 61億円 50億円 236億円 -労働力誘発量(人) 2,509人 734人 522人 3,765人

-生産誘発額 85億円 33億円 27億円 145億円 1.60

粗付加価値誘発額 45億円 19億円 18億円 82億円

-労働力誘発量(人) 628人 214人 191人 1,033人 -生産誘発額 260億円 100億円 82億円 442億円 1.44 粗付加価値誘発額 148億円 59億円 55億円 262億円 -労働力誘発量(人) 1,997人 686人 576人 3,259人 -生産誘発額 606億円 246億円 182億円 1,034億円 1.57 粗付加価値誘発額 318億円 139億円 123億円 580億円 -労働力誘発量(人) 5,135人 1,634人 1,289人 8,057人 -維持管理

来場者 支出 整備

合計

経済波及効果 (単位;億円・人)

直接効果 1次

波及効果

2次 波及効果

波及効果

合計 倍率

生産誘発額 192億円 83億円 54億円 330億円 1.72

粗付加価値誘発額 92億円 45億円 37億円 174億円

-労働力誘発量(人) 1,849人 541人 384人 2,773人

-生産誘発額 84億円 33億円 27億円 144億円 1.60

粗付加価値誘発額 44億円 18億円 18億円 81億円

-労働力誘発量(人) 618人 212人 189人 1,018人

-生産誘発額 231億円 88億円 72億円 392億円 1.44

粗付加価値誘発額 132億円 52億円 49億円 232億円

-労働力誘発量(人) 1,765人 608人 510人 2,883人 -生産誘発額 507億円 205億円 153億円 865億円 1.56 粗付加価値誘発額 268億円 116億円 103億円 487億円 -労働力誘発量(人) 4,231人 1,360人 1,084人 6,675人 -合計

維持管理

来場者 支出 整備

34

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