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<対応-29>
処方医との連携では、認知症の早期発見・早期対応とともに、認知症の人の処方の モニタリングを行い、結果を医師へフィードバックしたり、医師と連携して処方検討を行 うことも薬剤師として大切な役割である。
各種評価スケールを用いて認知症の人の BPSD や ADL の評価を行い、医師に情 報提供や処方提案を行う。
<対応-30>
具体的な例として、DBC(Dementia Balance Check)シートを用い、BPSD に対して医 師が処方した薬剤のモニタリングを行い、用量変更など処方設計にフィードバックを行 った事例
病名は老人性認知症をはじめとして、多くの疾患を抱えていたが、転倒により左大 腿骨頸部骨折を負い手術を行ったものの ADL が低下し、ほぼ寝たきり状態となった。
そのような中、認知症の悪化に伴い、昼夜逆転、職員への暴行暴言、引っ掻き、ベ ッドやサイドテーブルを箸や入れ歯でたたくなど不穏状態も著しくなり、表皮剥離も絶 えない状態となった。
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<対応-31>
有料老人ホーム入居後も様々な BPSD が見られたため、医師に報告し、リスパダー ルが頓用で処方されるも BPSD は一向に改善せず、薬剤師が DBC シートで状況を医 師に報告し、セロクエル 25mg が分 1 就寝前で処方開始となる。
以降も DBC シートで状況を医師に報告し、25mg2 錠分 2、25mg3 錠分 3 とセロクエ ルの用量調節を行った。最終的に 25mg 4 錠分 3(1-1-2)で多少不穏はあるものの、全 体に落ち着き、リスパダールの頓用もほとんど使用しない状況になった。
<対応-32>
セロクエル投与後の BPSD の状態をモニターするために用いた DBC シートを示す。
各項目は 0(なし)から 3(重度)までで評価される。
開始後は投与前とあまりスコアが変っていないが、増量後は全般的にスコアが良く なり、特に陽性症状と体幹バランスについて改善されているのが確認できる。
DBC シートは BPSD を評価するためのツールで、尾道市医師会では改訂版を作成 し、運用している。これは投与薬剤の記入欄を設けて、陽性症状、陰性症状、体幹バ ランスの各項目について治療効果の変遷を客観的に検証できるシートで、薬の有効 性や副作用のチェックにも有用である。
また、医師以外の職種でも活用できるので多職種での情報共有にも役立つものとな っている。