トップPDF 前衛詩人たちの論争 −ビセント・ゥイドブロ『水鏡』発行年の真偽をめぐって− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

前衛詩人たちの論争 −ビセント・ゥイドブロ『水鏡』発行年の真偽をめぐって− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

前衛詩人たちの論争 −ビセント・ゥイドブロ『水鏡』発行年の真偽をめぐって− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 「北− 南」の誌面において、ウイドブロは、ルヴェルディやジャコブとともにキュビスム的 な表現を追い求めた。ウイドブロが「北− 南」に発表した詩は、全部で12編に及ぶ。それらの 大半が、やがて『四角い地平線』 (1917)と題される詩集に収められるのである。  『四角い地平線』は、ウイドブロの作品のうちでも重要な位置を占めている。そこには、ブ エノスアイレスの[r]

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『水鏡』における創造主義の萌芽 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

『水鏡』における創造主義の萌芽 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

を手本にして二つ運動が生まれた。スペインとアルゼンチン『超 ウ ル ト ラ イ ス モ 絶主義』である。双方と もウィドブロ『創 クレアシオニスモ 造主義』模倣ということで、詩人から怒りとともに退けられたが」。) 2)  詩人が現実をただ単に反映する存在ではなく、むしろそれを生み出すだというウイドブロ 詩論は、ピエール・ルヴェルディものにきわめて類似しており、一方、その詩はカミング ズそれに似ている、とパスは指摘する。このテーマについては別に詳細な検討が必要であろ うが、ウルトライスモを主導し前衛芸術に深い理解を示した批評家ギジェルモ・デ・トッレ(マ ドリード、1900−ブエノスアイレス、1971)、時にもっともすぐれた創造主義詩人と見なさ れる27世代一人ヘラルド・ディエゴ(サンタンデル、1896−マドリード、1989)、アルゼ ンチンにウルトライスモを持ち帰ったホルヘ・ルイス・ボルヘス。その後スペイン現代詩 展開を思えば、先ルヴェルディを含めてアポリネールやマックス・ジャコブといったフラン ス前衛主義広範な試みに比しても、ウイドブロという、ある意味で辺境地であるラ テンアメリカから突如として訪れた存在がスペイン詩人たちに与えた衝撃と影響広範 さは絶大である。
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W・ラーベと環境問題 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

W・ラーベと環境問題 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

も私たちは夜にはガスや電気光やその他この種あらゆる発明品で明るい朝となるま であいつらから眠りと夜安らぎを奪ってしまったんです。私たち町では夜にはもう眠 り時間がなくなっているということが、あいつらを家々屋根や塔から追い払ってしま ったんです、臭気が甲虫や毛虫や蝶たちをこの茂みや他園芸からそうしたように。ず っと向こう郊外町では勿論まだ生き延びていけるでしょうが、あんな所にもまたまた 煙突や煤煙を伴って工場がやって来て生き延びようとする気持ちに嘔吐を催させてしまう んです。だからあいつらにはもう恐らく何んにも残されてはいないんですよ。」 13)  今日ともなれば上記ラーベこの警告は重苦しいいほど現実性を伴って伝わるであろうが 100も前にこの深刻な真実を理解できたはごく僅かな人たちだけであったろう。しかしな がらまた一方でこの作家が繰り返し取り扱う問題を独特に異化して持ち出して来ることのみに 注目してはならないであろう。かかる場合に動物相や植物相そのものだけに関心が示されてい るではなく、これらが人間置かれている状態を象徴化していることが重要なであり、結 局は生存を脅かすある技術が増大することによって人間にふさわしい在り方が破壊されるとい うことが反語的に糾弾されているである。それは上掲引用に続いて「動物たちはほんの少 しだけ人間先を行っているに過ぎないです」という言葉に如実に表明されていよう。  ラーベは産業革命大都市における随伴現象たる諸変化を述べているばかりではない。地方 都市やいわゆる田園地帯におけるそれらをも描き出しているである。それは大都市から離れ た地域にも工場が所在地を選定した結果であったり、大衆社会出現過程で大衆観光が次第に 生じてきた結果であったりするが、数世紀にわたって維持されて来た居住環境を越えて居住域 が次々と造成され始めていた事実反映に外ならない。大衆観光を映し出している例として 1888に書かれた物語「皇女フィッシュ」(           )が挙げられよう。この作品では ハ−ルツ()地方ある小さな町「イルメンタール」(        )が19世紀後半に数多く 見受けられたように保養地に変貌してゆく有り様が描かれているであるが、それまで野生 草花や良い匂いする薬草が生い茂っていた町中や周辺部いたるところに「イタリア−ド イツ−イギリス風ルネッサンス様式邸宅」が観光用呼び物とともに建ち並ぶようなる。 この一般的な建築ブーム助成者はアメリカから戻ってきたアレックス・ロートブルク (      )という男で、無論「概して関心も持たず,生粋愛国的なイルメンタール出身者でもなく」 14) 、ただ利己的な利益志向からそうなったであったが、それでも目を眩 らまされた住民たちは町景観を最終的には壊してしまうこの男すべて計画に感激して同 意し、たとえば周囲自然をも含めた彼提案を次ように歓迎する。
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ビセンテ・ウイドブロと1910年代のスペイン前衛詩 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ビセンテ・ウイドブロと1910年代のスペイン前衛詩 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 この十字架の下には、礼拝堂の本体が控える。詩形の斬新さに比べると、詩語はなおモデル ニスモの響きをひきずっている。アポリネールがのちにおこなったように、現実の断片をキュ ビスムのコラージュ風に統合するというカリグラムの特徴はまだ十分に得られていない。  そのあとも、ウイドブロは、カリグラムの手法の探求をつづけた。それは、かならずしも 「夏の日本情緒」のように詩行で何か[r]

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中島 巖先生に心からの感謝を込めて 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

中島 巖先生に心からの感謝を込めて 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

界が広がる貴重な機会となった。現在そのひとりは、ドイツシュタイナー学校外国教員 養成専門課程で、数少ないアジア系学生一人として健闘している。  先生は終戦間近、小学校4年生でお父様を亡くされ、その後お母様と二人生活で大変な苦 学をされたそうである。新制中学義務教育を終えると本来就職すべきところ、担任先生 勧めもあり県児童福祉奨学生として昼間働きながら夜間高校に学ぶことになる。しかし体調 を壊され、昼間高校に編入し卒業された。そこで就職する予定であったが、その強い勉学 意志に対してご親族から教員になることを勧められ、日本育英会特別奨学生として神戸大 学・教育学部に進学された。学部生時代片道3時間列車通学をされ、さらにその際、学資を 得るため家庭教師も続けられたそうだ。大学卒業に際し再び予想外進路が開ける。指導教授 強い勧めで大阪大学大学院へ進学され、再び日本育英会奨学生となられた。またお母様に も「神戸友家」(羽仁もと子愛読者会会館)に管理人として住み込む機会が訪れた。そ して大学院修了後は研究者として道を進まれることになる。その間、マルガレーテ・澤田 氏、故前田嘉明教授、故森昭教授と出会いから専門領域でドイツやドイツ世界へ入ら れ、やがて学際的な言語教育研究契機ともなるテオ・ヘルマン教授と出会い、共同研究を始 められることになる。因みに、ヘルマン教授もミュンヘンゲーテ・インスティトゥート本部 で教授法国際セミナーに、故ハンス・エブリ教授とともに講師として参加されている。  先生は、関西大学では学生部長を初め多く要職を勤められたが、そのドイツ語力が最も 発揮されたは19994月より2年間国際交流センター長時代ではなかったかと思われる。 時石川学長下、同年7月にはゲッティンゲン大学と交流基本協定が締結された。今から考 えると信じられない速さである。そして翌年、学生交流協定署名に漕ぎ着けられ、同大学外国としてドイツ」部門責任者と連絡をとって、交渉結果、8月からサマーコース で本学学生用に20名枠が準備されることになった。そして2004夏までに延べ100名関大生 が、毎夏ゲッティンゲンで熱心にドイツを学んできた。同年修了式典では、両大学交流 に尽力された功績が称えられ、先生へ感謝記念メダル贈呈式が行われたほどである。ドイ ツのみならずヨーロッパでも名門ゲッティンゲン大学では異例ことであり、学生交流を含 めた信頼関係構築に尽くされた先生ご努力に対する高い評価が窺われる。
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メキシコにおける前衛主義 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

メキシコにおける前衛主義 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

トーレス = ボデーは、1928に発表された「新しい詩」 9) と題する文章で、同時代行 方について省察をおこなっている。そのなかで、トーレス = ボデーは、文学全体が危機にさ らされていることを認めながら、しかし、死にかけているは詩だけにとどまらず、深刻な懐 疑主義に陥った文明精神そのものであり、その元凶は実証主義にほかならないと主張している。 さらに、高踏派、象徴主義、ダリオようなモデルニスモ詩人たちを点検したうえで、従来 頽廃したロマン主義を乗り越えた同時代詩を生み出す必要性があることを訴えた。“A través del poema se sienten los andamios que el artista no tuvo tiempo de destruir. El lector atento podría hacer, dentro de cada uno de ellos, la historia de una emoción romántica y su tránsito al esquemático juego de inteligencia en que se realiza. Lo que era aritmética, nú mero lleno de sugestiones y de promesas, se ha ido trocando en álgebra, fría ecuación de astucia.” 「詩を通して、芸術家に崩す暇なかったさまざまな足場があることが感じられる。 注意深い読者ならば、それぞれ裡にロマン主義的な感動物語を作り上げ、その感動が成就 される図式的な知遊びへと移し変えることができるだろう。算術的なもの、つまり暗示と約 束で満たされた数字であったものは、代数学に、狡知冷たい等式に転じてしまった」。トー レス = ボデーは、ここで示されたような変革意思が、まだ不完全なものであるにしても、ジャ ン・コクトーやルヴェルディ、ヘラルド・ディエゴ Gerardo Diego(1896‒1987)やアルベルティ Rafael Alberti(1902‒1999 )、フェルナン・シルバ = バルデス Fernán Silva Valdés(1887‒ 1975)やオリベリオ・ヒロンド Oliverio Girondo(1891‒1965)といった詩人たち作品に見 出せるとしている。
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感情スクリプトと第2言語コミュニケーション 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

感情スクリプトと第2言語コミュニケーション 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 この結果を先述議論と関係で論じると、 4 ∼6アメリカに滞在したロシア人が 2 言 英語を使って、アメリカ人とコミュニケーションを図る場合、おそらく、英語的なスクリ プトを用い、また言語表現においても、強い干渉を受けずに話すので、文化的スキーマ文化 差から予測される困難はさほど起こらないであろう。一方、ロシアで英語を学習し、アメリカ に到着したばかり人は、スキーマ・スクリプト文化的相違に戸惑う可能性がある。しかし、 海外に滞在しなくても目標言語習熟度を上げることはできるので、ここに、標準テストで測 定されるような、「英語習熟度 (proficiency)」が関わると、ミス・コミュニケーション要因 は複雑化する。よく言われる「言語はできても社会文化的能力がない」という指摘は、語彙、 文法だけを取り出して学習したような場合にはありうるが、通常言語が使われるコンテキスト 理解を伴わないで習熟度をあげることが極めて難しいことを考えると、完全に切り離せるも ではない。特に言語に内在した文化性(たとえば、日本ように代名詞を落とせる言語と そうでない言語、brotherと兄/弟ように単語指し示す範囲違いなど)と、言語使用 文化性(謝罪仕方、依頼仕方など発話行為をどのように言語的に実現するか)は言語習 熟度と密接に関係する。一方、そういった語彙や言語使用が埋め込まれたスクリプトと社会的 コンテキストを理解するには、また、そういった行動を促す文化モデルへアクセスは、その 言語文化コミュニティーへ参加が前提となろう。
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授業の改善に向けて −グループ・ワークによるリーディング指導− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

授業の改善に向けて −グループ・ワークによるリーディング指導− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

表5 グループ間競い合いについて ⑸ グループ間競い合いは 男 女 計 % ア)よい 42 26 68 72.3 イ)よくない 5 1 6 6.4 ウ)どちらとも言えない 10 10 20 21.3 学習にあたって適度に競い合わせるは、学習意欲を高めるのに効果的である。個人と違っ てグループ間競い合いということで、学習者もゲーム感覚で楽しんでいる。成績トップグルー プが発表された瞬間、ワッと歓声が上がる。呼名されたグループ・メンバー顔に一仕事をや り遂げたという充実感が読み取れる。一斉授業では味わえないこのようなプロセス体験が7割 を越す学習者に「グループ間競い合いはよい」と判断をさせたと推測される。競い合いを 否定する主な理由一つに、表3(ト)に見られる「採点公平性に欠けるから」が考えら れる。授業後、採点結果に不満声もときどき聞こえた。採点公平性をもっと高めることが できれば、競い合いを肯定する学習者がさらに増えるであろう。
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故河合忠仁教授を偲んで 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

故河合忠仁教授を偲んで 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

宇佐見 太 市  河合忠仁教授逝きて三か月になる。烏兎怱々感が深い。  約40年間、親しくおつき合いさせていただいた。  初めて出会いは、私が20歳、彼が25歳で、奈良教育大学英語科主催行事においてであっ た。当時英会話ブームは凄まじく、大学生私も四六時中、英会話活動に没頭していたが、 高等学校教諭河合先輩英語がとても流暢であったことを覚えている。

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複合環境における第二言語不安 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

複合環境における第二言語不安 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

自己評価 1.089 . 441 2.404 . 858 教室内不安 . 369 . 441 . 746 . 858 有効なケース数(リストごと)  表 8 は、教室外不安、自信、日本語能力自己評価、教室内不安関係について結果を示 している。教室内不安と教室外不安と間(r=.792)、そして日本語自信と日本語能力 自己評価と間(r=.741)には、それぞれ 1 %水準で有意な関係があることがわかった。教 室外不安と自信間(r=.018)には有意な相関関係は見られなかった。また、教室外不安と 日本語能力自己評価と間(r= .157)、自信と教室内不安と間(r= .030)、教室内不 安と日本語能力自己評価と間(r= .139)にはそれぞれ負相関関係があることがわか った。日本語能力自己評価は、日本自信と強い相関関係が見られる一方で、教室内不安 および教室外不安とは弱い負相関関係があることが確認された。
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The Liaison of English Part One 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

The Liaison of English Part One 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 (それぞれ正解については、拙稿末注釈を参照にしてもらうように願う。)  この一部学習課題では、連声において音素同士連結や挿入的補助を中心としてい る。 2 部大部分は、子音同士連続が齎す問題に対する解決法を細かく明らかしていく。 Key words

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English in Context: A Teaching Note 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

English in Context: A Teaching Note 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 本論文では、日本語による重要表現解説を伴う良質教科書が手に入り、現代アメリカ 英語による若者生活を描いた映画Good Will Hunting(邦題『グッドウィルハンティング/ 旅立ち』シナリオを利用し、場面・文脈中で英語表現意味合いを学習させる教育実践 について、学習者からレポートも引用しながら、その効用と限界について論じる。とりわ け、この映画で多用されるスラング(profanity)と字面解釈にとどまらない間接的表現が 伝えるメッセージ重要性に注目し、それぞれ表現を、それが用いられる様々な社会的コ ンテクストに結びつけて教育を行なうこと意義について論じる。
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河合忠仁教授を偲んで 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

河合忠仁教授を偲んで 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 1998後期より、私が和歌山大学に移ることになり、河合先生に話したところ、自分も近 大をやめて他大学に移りたいと言われたを思い出す。私方は、 8 月割愛がうまく行か ず、半年転出が遅れた。その間に、河合先生も関西大学に移ることが決まり、19年間勤めた近 畿大学を一緒にやめることになった。河合先生は関西大学へ移られてから、精力的に研究を本 にまとめて出版したり、大学用テキストを何冊も書かれた。英語コミュニケーション学会 関西支部長から、副会長にもなられ、本当に、充実した研究生活を送っていたと思われる。  しかし、運命いたずらであろうか、その後、癌で入院されることになったである。見舞 いに行った時に、「癌が転移しているかもしれない」と悲壮な表情で我々に語られたは今で も忘れられない。あれは、自分将来計画が台無しになるかもしれないという絶望感現れだ ったと思われる。というのも、河合先生は何事においても、きちんと計画を立て、こつこつと 地道に実行して行く人だからである。つまり、あの時には既に自分これから人生を計画し ていたと思われるからである。それは、授業準備をみれば明らかである。河合先生は、私と 違い、授業準備を完璧に行わないと気がすまなかった。時には、異常と思われるほど、きち んとするである。授業時間何倍も時間をかけて準備をしていることも何度かあった。ま た、近畿大学時代は、いつもお会いするたびに、河合先生は自分将来計画を語られてい た。将来、こういう本を出版したいとか、こういう研究をしたいとか語られていた。それを考 えると、河合先生悲壮な気持ちが手に取るようにわかる気がする。
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The Liaison of English Part Two 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

The Liaison of English Part Two 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 (課題それぞれ正解については、拙稿末注釈を参照にしてもらうように願う。) Key words ① phonic word-linking ② glottal stop ③ omission or replacement of single consonants ④ merging pairs of adjacent consonants

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河合忠仁教授略歴及び主要研究業績 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

河合忠仁教授略歴及び主要研究業績 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

外国教育研究16(200810月) 10 学術論文 A Study of the New Course of Study and the New Textbooks(英文) 単著 昭和56 近畿大学視聴覚教室通信 2 The Lack of Self-Expression in Teaching English (英文)

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「英語が使える日本人の育成のための戦略構想」に関する一考察 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

「英語が使える日本人の育成のための戦略構想」に関する一考察 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 「戦略構想」達成目標が果たして達成可能な目標なかどうかを考察したい。中学では 「卒業者平均が英検3級程度」、高校では「卒業者平均が英検2級∼準2級程度」とある が、2003年度英検受験データより、合格率を算出し、その妥当性を検討する。  上記中学生・高校生は必ずしも卒業者を表してはいないが、概して高学年で受験が多い ことを考慮すると、卒業者合格率もさほど変わらないと判断できる。中学生場合、もし志 願者が中学生全体平均的な中間層であれば、「卒業者平均が英検3級程度」という達成目 標はすでにクリアしていることになるが、志願者が上位層であれば話は別で、「英語が得意だ から受験する」という常識的な見方からすれば、英語できる上位層中学生が挑戦している 可能性が強い。そうであれば合格率が70%大台に乗せるぐらいでなければ目標値には届かな いであろう。高校生場合は、合格率が極めて低い。「全国にさまざまなレベル高等学校が ある中、英検2級を取得できる生徒は全体1割もいるだろうか。今回ように英検2級など 数値目標を設定するは非現実的であると思われる。」(新里,2003)と指摘もあるよう に、「戦略構想」目標値は現状では高すぎるハードルで、指導する教員にも余程覚悟が必 要で、途中で息切れすることが大いに懸念される。日本人全体英語コミュニケーション能力 底上げを狙った「卒業時平均」という記述と併せて、達成目標値数値化は結果が一目瞭 4
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コミュニケーション能力を養成するためのパターンプラクティス 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

コミュニケーション能力を養成するためのパターンプラクティス 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

計画性」、「学習機会増大」などメタ認知方略 14) 、「リーディング」、「スピーキング」など スキル認知別方略両方で多く共通点があるという 15) 。メタ認知方略に関して、成功者は 一定して自己学習過程を認識し、自発的・計画的に学習を継続し、外国を使用する機会を 増やす努力を惜しまない。一方、下位成績者は自己学習過程について認識が低く、学習に 自発性・計画性がない。スキル別方略については、外国学習成功者は学習段階に応じて様々 な方略を使い分けており、例えばリーディングについては「繰りかえし音読する」方略を学習 初期から中期に、「分析的に読む」方略は初期後半から中期に用いる傾向が強い。注目すべ き点は、スピーキングについて、「流暢さ重視」と同様に「基本文例大量徹底暗記」、「パ ターンプラクティス」を共通した方略として、学習初期・中期段階において多く外国語学 習成功者が用いていることである。下位成績者はスピーキングに関する上記方略どれも用 いておらず、暗記と構文練習が外国学習初期過程中で大きな学習効果をあげたことがう かがわれる。
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中国語教育における習得語彙の広さと深さ 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

中国語教育における習得語彙の広さと深さ 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

晚 喝 了 瓶 啤酒 在词汇学研究 ,连辞关系 并列关系又被 合关系 和 聚合关系 词语的 合 关系 虽然 种关系在汉语中很大程度 句法关系= syntax 相 合 简单地说就是搭配关系, 体 的是词语之间的 惯性选择 如汉语中的 药 打 在日语中分别 薬を飲 傘 を差す 合关系有 线性的,如 药 ,和逆线性的,如 本书 前者动词对 语 行 规定 者 词对量词 行规定 词语的 合关系所 有的 惯性和可 性对语言的 应用 有两类贡献, ,固化某 词 使意 化 减轻记 负担 高理解效率 在修饰部日益长 大的 汉语中尤 要 关于 点,偏离本文 , 展开
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再論 中国語の複文について −新しい中国語教学文法の再構築を目指して− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

再論 中国語の複文について −新しい中国語教学文法の再構築を目指して− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 1960前後になると丁声樹等(1961)は「〈對比句〉はその中各節意味が対立するもの である。前節が後節を際立たせるに用いられている。……〈譲歩句〉はある種譲歩と なり、主節が真意を述べている。あるものは先に事実を承認した後で真意を述べている。…… あるものは仮定的事実を承認した後で真意を述べている」と区別して定義している。また張志 公等(1959)は「〈転折関係〉とは主従複文一種である。前節がある意味を述べ、後節 が前意味に沿って話を続けておらず、逆接しており、前節とは全く正反対意味ある いは前節と相対する意味を述べている。このような二つ関係が〈転折関係〉である」 と定義しているが、〈転折関係〉と〈譲歩関係〉共存あるいは混同ないし混用が見られる。  1980前後には胡裕樹等(1979)は「前節でまずある一面を述べ、後節で前意味 に沿って話し続けていくではなく、前節と相対する、相反するあるいは部分的に相反す る意味に転化している。これがつまり〈転折関係〉である。……ある主従複文には着想を一 歩控えるという意味を含んでいる。この節間関係が〈譲歩関係〉である」と両者を区別した 説明をしている。また黄伯栄等(1980)は「主節が従節意味と相反するかあるいは相対する もの、これがすなわち〈転折関係〉という」と簡潔に定義した後、連接語句について詳説して いる。また張静等(1980)は「〈譲転〉とは譲歩と逆接両関係総称である。この種複文 においては、二つ意味は往々にして対立する立場にあり、まず話し手が一つ節が表わ す所事実あるいは理由存在を承認あるいは容認して、然る後に真意を述べる。譲歩を表わ す節が従節であり、逆接を表わす節が主節である」と定義している。また教学文法では史錫堯 (1991)が「二つ節が表わす意味が順調に話し続けられていくではなく、二番目[後] 節が表わす意味が最初[前]節に対していうと、ある種転換・逆接が生じる。このような 二つ節が構成する複文は〈転折複句〉と称される」と定義されてきた。
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HolesとWhirligigを読む:「味わって読むコース」教育実践レポート 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

HolesとWhirligigを読む:「味わって読むコース」教育実践レポート 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 また、ストーリー技法レヴェルが上がっているという点から生じる問題もありました。 すなわち、意味を深めるためストーリーにはさまざまな工夫がこらされているです。特に、 その構造は複雑をきわめています。このストーリーは、九章からなっていますが、まず、奇数 章で、ブレント四州を巡る旅(①事件発端、③ワシントン州、⑤カリフォルニア州、⑦フ ロリダ州、⑨メイン州で風車作り)が時間を追って描かれます。そして、その時間軸に交わ るように、偶数章では、それぞれ州で、彼作った風車がのちに人々にどのような影響を与 えたかが書かれています。偶数章配列は、ブレントたどった旅順序とは異なっていま す。ある程度ストーリーを読み進み、こうした構造が見えてくるまでは、読者は暗中模索状 態です。先行きが見えない内容である上に、読みについても不安なままストーリーを読み進め るには、強い忍耐力が必要です。多く学生が英語で書かれた小説読者としてはまだ初心者 に近い状態にあるという状況で、要求が大きすぎたかもしれません。読み始めた段階で、構造 については説明をしましたが、頭で理解と、実際に読み中でそれが納得できるということ とは別次元ことです。多く学生にとっては、ストーリー構造が大きな困難として立ち はだかったようです。
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