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携帯ワンセグでアヤヤのお父さんと 携帯でmixiの子どもたち

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2008年1月15日

網倉ゼミナール 卒業論文

携帯ワンセグでアヤヤのお父さんと 携帯でmixiの子どもたち

~Intimate Device理論~

コミュニケーションディバイスとコンテンツの関係

A0541104 東 彩貴 A0542301 相沢 祥子

(2)

目次

序章

1. 調査概要

1-1 調査背景と目的

第1章:コミュニケーションディバイスとコミュニケーションコンテンツ 1. はじめに

1-1 コミュニケーションディバスの変遷 1-2 コミュニケーションディバイスの現状 2 .コンテンツ

2-1はじめに

2-2コンテンツの変遷 2-3 コンテンツの現状

第2章:素朴な疑問 1. はじめに 2. 素朴な疑問1 2-1 問題提起

2-2 ワンセグ携帯普及率 2-3 ワンセグ携帯利用実態 2-4. ワンセグ価格帯

2-5. ワンセグ視聴コンテンツ 2-6. まとめ

3.素朴な疑問2 3-1 問題提起

3-2 株式会社ミクシィ 3-3 ミク疲れ

3-4 ミク疲れへの疑問 3-5 新ミク疲れモデル 3-6 まとめ

第3章:仮説~Intimate Device理論~

1.はじめに

2. ディバイスとコンテンツ

(3)

2-2 コンテンツとディバイスへの親密さ

2-2-1 親密性(Intimacy)

2-2-2 コンテンツの親密性 2-2-3 ディバイスの親密性 2-3 仮説

2-4 Intimate Device理論

第4章:仮説検証~Intimate Device理論を用いた素朴な疑問の検証~

1.検証:素朴な疑問1 相沢祥子 1-1 はじめに

1-2 ディバイスの親密度 1-3 コンテンツの親密度

1-4 コンテンツとディバイスの関係 1-5 考察

2.検証:素朴な疑問2 東彩貴 2-1 はじめに

2-2 検証方法① 2-3 調査結果 2-4 仮説検証結果 2-5 考察

2-5-1 日本の携帯文化と諸外国の携帯文化との比較 2-5-2 日本と諸外国のSNS

2-6 結論

3.二つの素朴な疑問の検証を経て

第5章:おわりに

1. Intimate Device理論の発展可能性 1-1 Intimate Device理論の発展 1-2 対人距離論-ホール 1966年 1-3 タッチに関する研究―ジュラルド

1-4 単なる接触の繰り返しと行為との関連の研究―Zajonc.R.B 1-5 Intimate device理論への応用

2. あとがき

◆参考文献

◆参考資料

(4)

序章

1. 調査概要

1-1 調査背景と目的

今回、卒業論文の調査内容を設定するにあたり最も苦労した点は、素朴な疑問の発見である。

身の回りにある様々な事象の中から、(意外性のある)素朴な疑問と出会うのは至難の業だ。イ ンターネットの普及で誰もが情報を発信・取得できる現代で、疑問を持つという行為自体が少な くなっている気がする。思いつく疑問はすぐにウィキペディア上で世界中の誰かに解決されてし まうからだ。それならば、世の中で最も急速に変化中であり、それが疑問であることすら誰も気 づいたことのないような分野しかないと考え、今回調査対象にした「コミュニケーションディバ イス」や「コミュニケーションコンテンツ」の領域に着目した。

ここ数年コミュニケーションに関する WEB 上のコンテンツはすさまじい速度で変容してき た。Web2.0時代の到来が騒がれたのが2005年。梅田(2006)*によればWeb2.0とは、「ネッ ト上の不特定多数の人々を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に 巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」がその本質だという。そのわずか10年前、私 がまだ小学生だった頃のコミュニケーションディバイス(本文中に詳しく定義する。)やコミュニ ケーションコンテンツといえば、「家電」と「駅の黒板*」であった。待ち合わせの約束は友達の 家の電話にかけなければならず、はじめて友達を遊びに誘う時、電話口で取り次いでもらうため の相手のお母さんへの台詞を、何度も何度も練習した記憶がある。何かのトラブルで相手が待ち 合わせに来られず、待ちぼうけになることもしばしば。その時は駅の黒板にメッセージを残した のも懐かしい。もちろん、私の 6 歳下の弟世代は「駅の黒板」の存在すら知らない。彼らのコ ミュニケーションは昔も今も携帯電話からはじまり、ソーシャルネットワーキングサービス

(SNS)で駅の黒板のごとく友達全員に状況を知らせ合う。

Web2.0の時代とは、Web上での情報受信にとどまらず、インターネットでつながれた全世界

の個々人が、コミュニケーションを介してコンテンツを創造し、それを利用してまたコミュニケ ーションを繰り返す、いわばコミュニケーションの再生産時代であると私は考える。それは同時 に、いつでもどこでも世界に“ネット”されていることが必須となる時代ともいえる。それに伴 い、コミュニケーションディバイスの変化も見て取れる。たとえば携帯電話は今やPCと同等の 機能が使えるようになった。通信速度や画面の大きさという点以外で違いを見つけるのは難しい。

所有台数1 つ取り上げても、個人に1台ではない。個人に数台、それもありとあらゆる種類の メディアを受信でき、一つの端末に様々な機能が混在する“マルチディバイスでマルチメディア”

の時代である。つまり何かをしようと思った時に、今日のダブルマルチなディバイス事情の中で は、どのディバイスから何をしようが機能的には同じであるということである。これは同時に、

(5)

私たちは無意識のうちに、ある傾向性を持ってディバイスの選択を繰り返してはいないだろう か。本卒論では、ディバイス選択に関する素朴な疑問を 2 つ取り上げ、ディバイスに対し私た ちが感じているであろう「親密性(Intimacy)」と、各ディバイスからたどり着くコンテンツの 中身に注目し、それら2つの因果関係を探ることで「素朴な疑問」のメカニズムを解決し、そこ から導き出されるディバイス選択におけるコンテンツ変化の仮説を導きたいと考える。

(6)

第1章

コミュニケーションディバイスとコミュニケーションコンテンツ

1. はじめに

コミュニケーションディバイスとは、通信端末でコミュニケーションをはじめとする双方向の 通信手段に利用できるものをこう呼ぶことにする。また、コミュニケーションコンテンツとは、

同様に双方向の通信を目的としたコンテンツを呼ぶことにする。

1-1 コミュニケーションディバイスの変遷

1890年東京・横浜で電話サービスが開始された。(補助文必須)それから35年後にラジオ放 送がはじまり(1925年)、さらに30年後にはテレビ放送が開始された。(1953年)情報サービ スの発展に伴い、電話・ラジオ・テレビと、日本の家庭に 1 台ずつサービス専用ディバイスが 増えていったことだろう。電話の発明から約1世紀後、日本ではポケベルが登場し(1968年)、 個人専用ディバイスが登場する。個人専用ディバイスの普及はポケベルに留まらず、20世紀末 からはすっかり携帯電話に様変わりした。さらに、インターネットの急激な普及と相まって、各 家庭にはテレビと並んでPCが設置された。(2008年度のPC普及率= 携帯電話普及率= ) 部屋を見渡せば多種多様なディバイスが今も誰かからの電波を受信し続けている。

20世紀終わりから21世紀はじめにかけて、家庭用電話はあまり鳴らなくなり、かわりに家族 各々の携帯電話がひっきりなしに鳴り響くようになった。ワンセグ機能の開発、動画配信機能の 発達により、リビングTVの天下であった「映像コンテンツ視聴」も、今やさまざまなディバイ スを通して「好きな時に好きなだけ好きなものを」視聴することができる。ラジオ放送も音楽も 今はPCや携帯電話でダウンロード視聴の時代だ。時代はまさに、マルチディバイス、マルチメ ディア化である。

1-2 コミュニケーションディバイスの現状 相沢

現在コミュニケーションの主流はインターネットにあるといえる。インターネットとはインタ ーネット・プロトコルの技術を利用して相互接続されたコンピューターネットワークのことであ る。1990年後半~2000年ごろに一般化し始め、家庭にあるPCでインターネットを利用する人 は年々増加傾向にある。ネットレイティングスの調査によると、2007年3月現在約4500万人 が家庭内PCからインターネットを利用するアクティブユーザーであり*1、これは日本の人口の 約3 分の1である。インターネットは生活の中に着実に浸透しつつあり、利用者数は今後も増

(7)

カイプなどのインターネット電話機能やSNSなど目的に合ったコンテンツを選び、使用すると いうスタイルが一般的といえる。

インターネット普及の陰で、利用の際に使用されるコミュニケーションディバイスも同様に発 展し生活に浸透していったといえる。PCや携帯電話、さらにTVからでもインターネットに接 続できるようになった。その中でもコミュニケーションディバイスの主要となっているのは携帯 電話である。その名の通り携帯電話にはポータブル性があり、生活全般においての「あなたの御 供」として人々にとって不可欠な存在となっている。インターネットだけではない、現在の携帯 電話にはカメラ機能を始めクレジット機能や音楽・TVの視聴機能などの高機能まで塔載される ようになった。つまり、手に収まるほどの小さな携帯の中に、カメラもTVもPCもすべて入っ ているようなものである。その機能の多様さは、携帯電話を持っていればカバンも財布もなく手 ぶらで出かけることができるという言葉に表すことができる。

技術の発展によりコミュニケーションのためのコンテンツ・ディバイスは多様性を増した。い まやコミュニケーションディバイスも自分に合ったものを選ぶというプチ差別化の時代なのか もしれない。

*1 過去7年間の月間アクティブ利用者数の推移、および回帰式による将来推計

(2000年4月~2007年3月、家庭内PCからのアクセス、単位:人)

(出典)ネットレイティングス株式会社

http://www.netratings.co.jp/New_news/News04252007.htm 2. コンテンツ

(8)

2-1はじめに

コンテンツとは特にメディアによって提供される情報の内容のことで、音楽・映画・アニメ・

ゲーム・書籍・ウェブページもまたコンテンツと呼ばれる。日本は2008年度までの最新国内公 表データ等を使用した統計によると、市場規模は13兆0359億円となっており世界第2位の規 模*となっている。ちなみに1位はアメリカで日本コンテンツ市場の約4倍の大きさである。

2-2 コンテンツの変遷

コミュニケーションディバイスの変化と共にコンテンツにも変化が現れた。コンテンツと言え ば以前は新聞や本、手紙という紙などに文字が書かれた(印刷された)ものであったといえる。

それは大量印刷されたり、人の手から手へと人間を介して情報を伝えるという性質を持っており、

情報量には限りがあった。また情報を保存するには手間と物理的な負担がかかるという問題も持 っていた。しかしインターネットが普及したことによりコンテンツにも「デジタルコンテンツ*

化」という現象が起こった。おかげでコンテンツの置かれる状況はかなり変化したといえる。本 は電子化され新聞はインターネット上でいつでも検索できるようになり、手紙はメールになった。

デジタル化により保有される情報量は大きく拡大し、世界中のどこにいてもワンクリックで素早 く情報検索が可能になった。デジタルコンテンツの主な特徴は複製しても劣化しないこと、そし てPCなどの情報通信メディアを生かした双方向性にある。この双方向性というキーワードは現 在ウェブ上に存在するさまざまなコンテンツの目指す大きな目標であるといえる。

* デジタルコンテンツとはyahooIT用語辞典によると、「デジタルデータで表現された文章、音 楽、画像、映像、データベースまたはそれらを組み合わせた情報の集合のこと。」とある。

2-3 コンテンツの現状

コンテンツの変遷の部分にも書いたように、時代は今デジタルコンテンツの双方向化を推進し ていると考えられる。例えば、完全な一方向性だと思われていたTVもデジタル化し他の情報通 信メディアと連携することで、高度な双方向サービスを提供することが可能となった。そのおか げでリビングにいながらTVのクイズ番組に参加したり、自分の知りたい情報だけ(例えば自分 の住んでいる地域の天気予報のみを詳細に…など)を知ることができるようになったのである。

また、対人との各連絡手段も大きく変貌を遂げた。昔は手紙を郵送するという一方的な行為し かできなかったが、インターネットの普及によってメールという時差のない手段へと変化した。

紙に書いてほとんど人に見せることのなかった日記は、今やブログとなって誰もが閲覧可能にな っている。集会と呼ばれる共通の趣味を持つ人の集いはチャットとなり、世界中の友達と簡単に 交友を深めらるようになった。このようにコンテンツのデジタル化は双方向化を可能にし、人々 の生活を大きく変化させている。

(9)

第2章

素朴な疑問

1. はじめに

この章では、コミュニケーションディバイスに関連する2つの素朴な疑問に関して取り上げ、

考察する。素朴な疑問1つめは、「ワンセグ携帯電話を使用している人をあまり見かけないのは なぜか」(相沢)。素朴な疑問2 つめは、「ミク疲れしても、携帯でmixiを見てしまうのはなぜ か」(東)。

2. 素朴な疑問1

「ワンセグ携帯電話を使用している人をあまり見かけないのはなぜか」(相沢祥子)

2-1 問題提起

ワンセグとは日本において主に携帯電話などの機器を受信対象とする地上デジタルテレビジ ョン放送のことである。正式な名称は「携帯電話・移動端末向けの1セグメント受信サービス」

である。2006年4月1日より放送が開始され、2007年にはほぼすべての放送局で行われてい る。放送開始と同時に携帯電話メーカー各社は、TV機能が搭載されたワンセグ携帯の発売を開 始した。当初ワンセグ携帯のウリはリビングにあるTVとは違った使用方法ができること、つま り携帯電話のポータブル性を生かした部分にあった。2007年春に放映されたKDDI(au)の CMは「俳優の速水もこみちが桜の咲く公園のベンチでニュース番組を、釣り堀でお笑い番組を、

草野球の試合中にチームメートたちとプロ野球中継を、海岸の砂浜で子どもたちとイルカの番組 を楽しむ様子を描き…(電通 出版・研究データ一部抜粋)」という内容になっており、「外で・

みんなで楽しむTV」という概念のもと宣伝されていたといえる。しかしながら屋外で大人数で ワンセグ携帯を囲むという図は、現実にはあまり見受けられない。なぜワンセグ携帯を使用して いる人をあまり見かけないのだろうか。

2-2 ワンセグ携帯普及率

まず「他のワンセグ対応機器に比べてワンセグ携帯が普及していない」という理由が考えられ る。ワンセグ携帯の台数自体が少ないためにあまり視聴している人が見られないという考え方だ。

しかしCNET japan(2007)*1の調査によると、ワンセグ機器の出荷台数のうちワンセグ携帯

は1857万5000台と他の機器と比べかなり多く出荷されているため、この考えは不成立である。

*1 【ワンセグ機器累積出荷台数】

(10)

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(11)

まず「PCは携帯電話よりも価格が高いから」という仮説である。PCの価格が高いためにPC よりも安価な携帯電話を購入しワンセグを視聴するという考え方である。しかしこの仮説は既存 のPCに取り付けるだけでワンセグ視聴が可能になる専用チューナーが存在しており、その製品 には価格が1万円以下という低価格なものがあること(ex.バッファローちょいテレ)、携帯電話 端末の価格は近年上昇傾向(以前:2~3万円、現在:6~7万円)にあり決して安価と言えない ことにより不成立とした。

2-5. ワンセグ視聴コンテンツ

ここで注目すべき点はワンセグ携帯で見るコンテンツの内容である。調査の結果、サラリーマ ン(男性):聞き込み は部屋で録画したアヤヤ(松浦亜弥)を、学生(女性):ブログ は朝起 きてベッドで赤西仁(KAT-TUN)を見るという視聴態度が明らかになった。この場合、あやや と赤西仁は固有名詞を挙げている点から視聴する人にとって特別な存在であり、彼らの映像を視 聴することは視聴者の特別な時間とされると考えられる。そこで二つ目に「ワンセグ携帯で視聴 するコンテンツはリビングにあるTVでは見たくないものなので部屋で視聴する」という仮説を たてた。近年リビングにあるTVの視聴態度は変化してきていると言われている。1つのチャン ネルを継続して視聴する態度は減少し、代わりにリモコンでチャンネルを頻繁に切り替えながら 視聴する「ザッピング」という行為が増加している。ザッピングは特別な時間とは言えない。し かしワンセグで特別な存在を見る視聴者はそのコンテンツを特別な時間と捉えているため、ザッ ピング行為をしないと考えられる。つまりワンセグ携帯とリビングTVでの視聴態度や見るコン テンツは異なるのではないか。この仮説をベースにし、この卒論の主たる仮説を導いていく。

2-6. まとめ

② なぜワンセグをPCではなく携帯電話で見るのか、むしろリビングTVでいいのでは。

②なぜ屋外ではなく家で見るのか。

(12)

3. 素朴な疑問2

「ミク疲れしても、携帯でmixiを見てしまうのはなぜか」 東彩貴

3-1 問題提起

近年、電車の中の暇つぶしスタイルと言えば携帯電話片手にiPodである。iPodのイヤホンを 耳に装着したら即座に携帯電話を開き、メールの有無をチェック。返信があらかた終われば、

Bookmark(お気に入り)から携帯サイトへと飛ぶ。マイクロミル(2008)の調査でも、全体

の27%が電車内で携帯電話からインターネットをすると回答した。*1 携帯サイト(モバイル

端末専用インターネットコンテンツ)は多種多様であり、現代の暇つぶしの選択肢は広い。IMJ

(2007)の調査で、利用したことがある携帯インターネットコンテンツの 1位は着うた・着う たフルなどの「音楽ダウンロードサイト」であったが、利用頻度の高いコンテンツの1位は「ソ ーシャルネットワーキングサービス(SNS)の更新・閲覧」、「ブログの更新・閲覧」であり利 用頻度の高さでは断トツであった。*2 ここでモバイル mixi の登場である。“暇があれば携帯

から mixi”の若者は電車の中に限らず、エレベーターホール、教室、コンビニのレジ待ちの列

などなど、いたるところで観察することができる。まもなく5周年を迎えるmixi。若者は依然、

mixiの虜なのであろうか。

*1 www.macromill.com

*2 http://www.imjp.co.jp/company/press/release/20070329-000452.html 3-2 株式会社ミクシィ

「mixi」(ミクシィ)は 1500 万ユーザーを超えたソーシャル・ネットワーキング・サービス

(以下SNS)。2004年2月の立ち上げからわずか3年余りで1000万ユーザーを達成し、今も なおユーザー数を伸ばしている国内最大のSNSである。(NIKKEI COMMUNICATIONS 2007)

SNS に参加するにあたって「登録制」(自主的に参加ができる。)を取らず、友達からの招待が 必要になる「招待制」を導入し、*aリアルなネットワークの延長線上にSNSを活用する「mixi のインフラ化」を目指している。

mixiサービス開始当時、日本でのSNS先駆者は「GREE」であった。GREEも登録制を採用 し、ビジネスなどのより現実的な出会いへの機能性が特徴のSNSであった。しかし、それゆえ

「実名」登録を必須にしていたので、匿名性が薄く、固いブランドイメージがついてしまった。

(NIKKEI NET 2008)これに対し、「ニックネーム登録」を可能にしていたmixiは、簡単で親 しみやすいブランディングに成功し、会員数で大差をつけ日本最大級のSNSへと成長を遂げた。

Mixiのユーザーを見てみると20代前半が一番多く*3、この年代に限れば、年代別人口のお

(13)

ーゲット世代の90%の参加率を目指すmixiは、2008年7月にユーザー数1500万人を突破して いる。Mixiを運営する株式会社ミクシィも2008年度第2四半期決算報告書では、売上高29億 3800万(前年度比18.9%増)、経常利益9億9100万(前年度9.8%増)と順調に業績を伸ばし ている。(株式会社ミクシィHP Press Release)

*3:グラフ1参照

*4:グラフ2参照

*a:2008年12月10日(水)よりmixi利用制限の緩和が開始された。15~17歳から一部の機 能をのぞいて mixi を利用出来るよう、年齢制限を引き下げた。また、2009 年春には、既存ユ ーザーからの招待状が無くても『mixi』に登録して利用できる登録制を導入する予定。(mixi Press Release2008)

(14)

グラフ1:mixiユーザー年齢層別グラフ(株式会社mixi 2008年第二四半期決算説明会資料より)

グラフ2:Mixiユーザー数推移(株式会社mixi 2008年第二四半期決算説明会資料より)

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3-3 ミク疲れ

順調にユーザー数を伸ばしている mixi だが、実は大きな問題を抱えているといわれている。

「ミク疲れ(mixi離れ)」と呼ばれる現象である。いわゆる「ミク疲れ」とは、myミク申請度 の低下や、日記更新頻度の低下、コミュニティ更新度の低下などに代表される個人のアクティブ 率が、心理的ストレスや、飽きなどから極端に低下することをいい、閲覧専用ユーザーに徹した り、退会してしまう現象である。ミクシィ社長 笠原 健治氏によると、ユーザー数の増加で、新 しいユーザーであればあるほどmixiのサービス利用が難しくなっているのではないか。充分楽 しめていないユーザーが増えているのではないかとのこと。(Nikkei Business 2008)

たしかに、2006年には70%と高いアクティブ率を誇っていたmixiだが、2008年には55%

以下を記録している。*5 アクセス率に関しても、2007 年 12月の携帯電話からのアクセスは 68.1億件と、3 ヶ月前に比べて 5億件ほど伸びた。だが、パソコンからのアクセスは落ち込む 一方。合計のアクセス件数は118.4億件と3ヶ月前に比べて3.5億件ほどのマイナスだ。(Nikkei Business 2008) 2007年8月にPC PV数がmobile PV数をはじめて下回り、2008年9月現 在でPC PV数49.9億件、mobile PV数97.8億件と、総PV数の上昇をPCのPVが下げ続け、

かつてのPV数上昇率とは程遠い状況である。*6 また、SNS利用者の意識調査(シノベイト

2008)では、日本におけるSNS利用ユーザーのうち55%が「SNSへの興味を失っている」と

回答している。これは同時に調査されたアメリカ、カナダ、UAE、オランダの中でも高い割合 である。*7

SNSのコミュニケーション心理に詳しい野村総合研究所上席研究員の山崎秀夫氏はmixi疲れ は社会心理学でいう「役割効果」によるものだと指摘する。社章を付けた人は、その会社の社員 であることを強く意識し、社員としてのふるまいを強化する傾向があると考えられている。A社 の社章を付けた人は、より「A社の社員らしくふるまおう」と意識するといい社会心理学で言う

「役割効果」が発揮される。マイミクも役割効果を持っているという。マイミク登録・承認する ことにより、「私はこの人とマイミク(=友人)なのだから、友人らしい振る舞いをしなくては」

と意識するためだ。(ITmedia News2006)*8 これを私なりに解釈すると、図1 *9のように なると考える。Mixiでは既存のネットワークベースのコミュニケーションが主体の為、マイミ ク(SNS 上で友人関係をお互いに表明する機能)を結ぶと、現実世界と同じかそれ以上の友情 を示さねばならないというプレッシャーがかかる。(役割効果)具体的には、受信サイドでは、

更新された友人の日記やコミュニティへのコメント義務、発信サイドでは自分が書く日記の読み 手への配慮義務が生じる。既存のネットワークゆえの不自由さがSNS上で生じるのだ。確かに、

mixi を退会した友人に理由を尋ねると、「人間関係に疲れた」「誰にでもわかる日記を書くのは 疲れる」など、マイミクの役割効果が配慮義務を必要に増加させている様子が伺える。これに疲 れたユーザー達は、(閲覧したらコメントを残さなければいけないという罪悪感にさいなまれな がらも)次第に閲覧のみに専念していく。このような層のユーザーの増加は、現在のアクティブ 率の低下が裏付けているといえる。しかしながら、ここで1つの疑問が浮かぶ。

(16)

70% 67%

64% 62%

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mixi PV 数推移

mobile PV PC PV Total PV

*5:グラフ3参照

*6:グラフ4参照

*7:表1参照

*8:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0607/21/news061.html

*9:図1参照

グラフ3:mixiアクティブ率推移

(参照:mixi HP IR情報2006年度第2四半 期決算報告書~2008 年度第2四半期決算報 告書)

グラフ4:mixi PV数推移

(参照:mixi HP IR情報2006年度第2 四半期決算報告書~2008 年度第2四半 期決算報告書)

(17)

表1:SNSユーザーの意識調査

調査概要

調査機関:シノベイト 調査時期:2008年6月 対象国(17カ国)と調査手法:

ブラジル、ドイツ、ポーランド、ロシア、セルビア、スロバキア、南アフリカ、台湾(電話調査)

ブルガリア、インド、インドネシア、アラブ首長国連邦(UAE) (面接調査)

カナダ、フランス、日本、オランダ、アメリカ(オンライン調査)

対象者:13,000名

図1:ミク疲れモデル

参考:ITmedia News2006

「『mixi疲れ』を心理学から考える」

(18)

3-4 ミク疲れへの疑問

前述したように、山崎(2006)のマイミク役割効果によるミク疲れモデルが正しいとすると、

閲覧のみに徹いたmixiユーザー達が読んでいるものは「友達の日記」であり、マイミクの役割 効果にも負けないような、よほどおもしろい書き手とマイミクでないかぎりは、読者として飽き がきてしまうのではないだろうか。また、コミュニティの閲覧で自分の必要な情報を閲覧しよう にも、mixi はコミュニティ内の情報検索ツールを導入していない*b ので、情報へのアクセス ができず、他サイトへ移行してしまう可能性が高い。つまり、一度ミク疲れになるとかなりの割 合で、mixiを退会したり、まったくアクセスしなくなるはずである。シノベイト(2008)の意 識調査が、「日本のSNS利用者の55%がSNSに興味がなくなった」と回答している点も考慮す ると、図2のような現象が見て取れるはずである。

図2:ミク疲れモデル詳細

しかし、ここで注目したいのが mixiPV 数の推移と総ユーザー数を示したグラフである。(*

グラフ2 参照) 確かにPCからのPVは年々下がっているが、mobileからのPVは右肩上がり であり、総ユーザー数増加の傾きはほぼ一定である。もし仮に、既存のユーザー層の 55%が図 2のように、mixi疲れののちにmixiを退会、もしくはアクセスしなくなっているのであれば、

総ユーザー数上昇の傾きがもっとゆるやかになるか、総PV量がもっと平行線をたどるはずであ る。たしかに2007年度はなかなか総PV量上昇が見られないが、2008年度に入りまたも上昇 気流にのっている。では、既存のユーザーの55%のアクセス低下分を、新しい携帯世代のmixi ユーザーがmobile PV量でカバーしているのだろうか。しかし新規ユーザーである携帯世代が mobile PV量で総PV量の下降を止めているとは考えにくい。では誰がmobile PVを増やし、

安定的な総PV量の上昇を手助けしているのだろうか。ここで一つの仮説が思い浮かぶ。ミク疲 れユーザー達は退会するばかりか、未だにmixiをこまめにチェックしているのではないだろう か。彼らはミク疲れしてもなお、mixiへのアクセスを続け、総PV量の上昇に加担してるので はないだろうか。

*b 2009年1月現在でコミュニティの検索はできても、中身の検索はできない。

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3-5 新ミク疲れモデル

MMD研究所(2008)のSNS利用に関する調査資料によると、毎日SNSを利用するユーザ ーの割合は平均して66%。3日に1回利用するユーザーまで含めると平均して約75%になる。

*10 また、同研究所(2008)の調査でSNS利用ディバイスの質問では、約76%がモバイルか

らSNSを利用していると答えた。*11 これらの結果を、先ほどの図2に合わせると、SNSに 興味がなくなってきた層の半分は、ミク疲れをしても携帯からmixiをチェックし続けていると 仮定できる。(図3は新ミク疲れモデルを図示したもの。)

*10 グラフ5参照

*11 グラフ6参照

図3:新ミク疲れモデル

グラフ5:SNS利用頻度に関する調査

(20)

調査概要

調査機関/MMD 研究所

調査期間/2008年8月22日~9月1日(11日間)

有効回答数/6,898人 (男性:49.6%、女性:50.4%)

グラフ6:SNS利用ディバイス

調査概要

調査機関/MMD 研究所

調査期間/2008年8月22日~9月1日(11 日間)

有効回答数/6,898人 (男性:49.6%、女性:

50.4%)

3-6 まとめ

mixi疲れしても、こまめに携帯からmixiにアクセスしてしまうのはなぜか。

(21)

第3章

仮説~ Intimate Device 理論~

1.はじめに

この章では、第2章で述べた2つの素朴な疑問への仮説を導く。

2. ディバイスとコンテンツ

2-1 ディバイスとコンテンツの関係

携帯ワンセグの例も、携帯でmixiの例もコミュニケーションディバイスと、その先のコンテ ンツに関係する現象である。携帯ワンセグは、映像コンテンツをめぐっての現象であり、映像コ ンテンツ、特にTV放送に限っていえば、それを視聴できるディバイスはTV・PC・携帯電話の ほかにも、前述の通り、ワンセグチューナーを装着すればPSPや任天堂DSなどのポータブル ゲーム機も視聴ディバイスとなりうる。今日、リアルタイムのTV放映だけでなく、録画した映 像なども含めれば、視聴コンテンツの種類は多様性を極める。「今日はマックでハンバーガーと ドリンクはどの組み合わせにしようかな~」と迷うのと同じくらい、「どのディバイスで何を見 ようかな~」と迷うシーンに遭遇する確率が非常に高いといえる。しかしながら、そんなシーン に出会うことはまずない。自宅でワンセグを見る人が多いという結果からも、いつどこで何を見 るかという人の行動には、ある一種の法則があるのではないだろうか。つまり、選択したディバ イスと選択したコンテンツに何らかの関係性があると考えられる。また、MixiなどのSNSに代 表されるインターネットのコミュニケーションコンテンツへのアクセスディバイスは、今のとこ

ろPC・携帯電話・スマートフォンなどが主であるが、アクセスディバイスの多様性という視点

よりは、もともとPCから閲覧していたユーザーがモバイルへと移行しているという点に注目し たい。ミク疲れをしていてもこまめにアクセスしチェックしてしまう背景には、ミク疲れをした mixiユーザーのディバイスの選択がPCからモバイルに移行した結果、利用コンテンツが変化 したのではないかと推測できる。つまり、双方の現象は共に、ディバイス選択とコンテンツ選択 の間に、何かしらの関係性が存在していると考えられる。

2-2 コンテンツとディバイスへの親密さ

2-2-1 親密性(Intimacy)

「親密性」とは人に対する「親密さ」の度合いである。明鏡国語辞典によると、「しん‐みつ

【親密】 語類分類⇒快い感情/親しい。親しい関係、深い関係にあること。「―な仲」⇔疎遠」

とある。 OXFORD現代英英辞典によると「in-tim-acy: 1,the state of having a close personal

(22)

relationship with somebody 2, a thing that a person says or does to somebody that they

know very well」 とある。よく知っているとか、親しいとか、おそらく本来は人に関して抱く

感情を呼ぶ表現であろう。

2-2-2 コンテンツの親密性

ここで、携帯ワンセグの視聴内容がアヤヤやジャニーズなどの「趣味コンテンツ」である傾向 性に着目したい。趣味という領域を超え、「愛しい」という感情さえ抱きがちな領域であり、非 常に“プライベートな”コンテンツだが、そのような趣味コンテンツとは言い換えれば、その人 にとって非常に親密性(Intimacy)の高い人物が映っているコンテンツでもある。もはや“コ ンテンツ”になっている以上、それは“人”ではなく、“物”なのであるが、おそらく「寝起き にベッドで赤西仁を見る」人にとって、ニュースなどの疎遠な人物が映るコンテンツ(そのニュ ースに赤西仁が出演していたら話は別だが)よりも、アカニシコンテンツへ強い親密性を感じる はずである。ジャニーズ事務所に所属するアイドルたちのグッツを求めてジャニーズショップに 長蛇の列を作り、それらを肌身はなさず持ち歩く姿を見る限り、この状態はもはや、人である、

とか物であるとかではなく、人間がコンテンツに関して「親密さ」を抱くとしか言いようのない 現象である。

ジャニーズファンと同じ効果とは言い切れないにしろ、SNSなどのコンテンツにも「親密さ」

を感じているといえる。SNS などの“人と人とのコミュニケーション”を主な目的としている コンテンツに関して言えば、SNS 自体が「名前や経歴などの個人情報を明かし(無論匿名の場 合もある)、会員同士が知人・友人の連鎖を登録し、そのつながりをうまく活用しながら交流す るネット上のコミュニティ」(2006 梅田)*1 であるがゆえに、コンテンツ内に“人”が全面 的に表現されるコンテンツである。「ミク疲れ」が誰かからの“コメント”などに反応するとこ ろから始まっていることからも、(山崎2006)日記にしろ、コミュニティの書き込みしろ、それ はもはや「文字」や「写真」といった“物”であることを超えて、親密さや疎遠さなどの感情が 生まれるコンテンツである可能性が高い。このように、コンテンツ(映像、品物、日記やコミュ ニティの書き込み・・・など)に対して、人は親密性を感じることがあり、各々のコンテンツに対 しての親密性は人それぞれ違うと推定できる。

*1 参考文献参照

2-2-3 ディバイスの親密性

同じように「親密性」というところに注目すると、コミュニケーションディバイス自体に対し ても、親密性が存在するのではないだろうか。例えばアイシェア(2008)によると、就寝時に

(23)

が近い、という結果であった。2* このデータはディバイスに対しての親密性を距離で計った と言い換えることができ、年代によって携帯への親密性が違うといえる1つの例である。という ことは、コンテンツと同様に、同じ個人の中にそれぞれのディバイスに対して親密度の違いがあ るとも推測できる。

*2 詳しくは第4章に記載

2-3 仮説

ここからは仮説を導くにあたり、ディバイスとコンテンツの間にある関係性を親密性という切 り口で考えてみたい。

E.H ホールの対人距離論(1966)*3 によると、人には対人距離というものが決まっていて、

対象の人物への親密度によってその人と自分との距離が決まるという。好きな人は近くにいても 不快ではないけれど、嫌いな人が同じ距離にいると不快に感じるというのだ。これはつまり、そ の人への親密さを距離で測れるということである。このように、人はしばしば対象への親密度の 違いが、選択を左右することがある。相手の親密さによって服装をチョイスしたり、声のトーン が変わったり、食事に行く場所、見る映画が変わったりもする。

しかし同様に、その時選択したモノへの親密性の違いが、それが導く結果を左右することもあ る。例えばたまたま時間が空いたとき、誰かを遊びに誘いたいとする。その時の自分がよそ行き ではなく、普段着(ジャージやパジャマとも思える服や良く着ている服)を着ていたとしたら、

誘う相手はその服で会える人(よく会う人、親しく気兼ねない人)を選択するのではないだろう か。女性でいえば、(その日の選択肢が自分にとって親密な顔かよそいきの顔かだったとして)

今日はすっぴんを選択した日だったとする。するとその日1日の行動できる範囲が変わることも ある。つまり、選択したモノ(この場合は服や顔のバージョン)の親密性(普段着かよそ行きか /すっぴんかノーメイクか)によって、結果(誰を遊びに誘うか/どこまで行動できるか)の親密 性が変わる(親しい人か、親しくない人か/地元か都会か)などという現象である。これらの現 象は対物にも応用できるのではないだろうか。

マルチディバイス、マルチメディアの時代に、私たちが無意識のうちにディバイスの選択を繰 り返しているとすれば、会う人によって着る服が変わるように、また選択した服によって会う人 が変わることがあるように、選択したディバイスへの親密さによって利用するコンテンツが変わ ったり、利用したいコンテンツの親密さによって選択するディバイスが変わったりするのではな いだろうか。このような視点から、2つの仮説を導き出した。

*3 参考文献参照

(24)

仮説1:ディバイスに対する親密度がコンテンツを決定する。

ディバイスの親密度↑ ⇒ 親密度↑コンテンツを選択 ディバイスの親密度↓ ⇒ 親密度↓コンテンツを選択

仮説2:コンテンツの親密度がディバイスを決定する。

コンテンツの親密度↑ ⇒ 親密度↑ディバイスを選択 コンテンツの親密度↓ ⇒ 親密度↓ディバイスを選択

2-4 Intimate Device理論

これら、ディバイスとコンテンツの親密さによる関係性を示す議論をIntimate Device理論と 名付けたい。

Intimate Device理論を考えるにあたり、この2つの仮説が因果関係に関してまったく逆であ

ることに注目したい。今回の卒論研究で、私たちはそれぞれの研究を題材にしているが、おそら く相沢のワンセグ携帯に関する現象は仮説2を導く方向性が濃く、東のmixiに関する現象は仮 説 1 を導く可能性が強いと推測できる。洋服を選んでしまってから、遊びに行く相手を選ぶ話 と、遊びに行く相手によって選ぶ洋服が変わるという話は、まったく違ったチョイスの話なので あろうか。どちらかの仮説が棄却されるのか、それともIntimate Device理論は2つの側面を持 った理論なのかは次の章で検証していくが、あえてこの正反対の仮説を共に研究していくことで、

よりこの理論を深めることができると考える。

(25)

第4章

仮説検証~ Intimate Device 理論を用いた素朴な疑問の検証~

この章では第3章で導いたIntimate Device理論を用いて、第2章で述べた素朴な疑問 に関して検証を行う。もし仮にこの理論が正しいとすれば素朴な疑問にまつわる現象の中 に親密性に関わるディバイスとコンテンツの共変関係、コンテンツ選択の時間的先行が見 られるはずである。また、コンテンツとディバイス以外の第 3 の変数の存在に関しても注 目していきたい。

1-1 はじめに

私の素朴な疑問は「なぜワンセグ携帯を家で見るのか」である。第3章の仮説2をふまえ、現 象におけるメカニズム解明を試みると以下のようになる。

理論の平面:視聴コンテンツの親密度が高い → 使用するディバイスの親密度が高い 現象の平面:アヤヤの番組をワンセグ携帯で → 携帯への親密度が高い

1-2 ディバイスの親密度

仮説を検証するにあたり、まずディバイスの親密度を測る尺度について考えることにした。こ こで注目すべきはアイシェア(2008)*の調査である。これによると就寝時の携帯電話との距離 が「1m未満」の人は、年代別で見ると、20代が80%、30代が64.8%、40代が59.7%と なっており、若い世代ほど就寝時に携帯電話をそばに置く人が多いということが分かる。

この結果を踏まえて以下の定義を考えた。

理論の平面(目に見えない):ディバイスの親密度を

現象の平面(目に見える):寝るときの距離(心理的距離を測定した実験)に置きかえる

ディバイス親密度測定尺度=寝るときの携帯電話との距離だとすると、若者の方が上の世代に 比べて携帯電話に対して感じる親密度が高いということになる。たしかに若者は「ケータイ世代」

と呼ばれるくらい携帯電話との関わりが深い。この定義づけにより、ディバイスの親密度は人に よって異なることがわかりこの尺度で親密度を測定することが可能になる。

(26)

*アイシェア(2008)

1-3 コンテンツの親密度

次にコンテンツに対する個人親密度を測る尺度について考える。そこである定義を仮定するこ とにした。

理論の平面(目に見えない):コンテンツの親密度(プライベート度と置き換え)を 現象の平面(目に見える):視聴する場所で置き換える

つまりそれを見ている場所がプライベートがパブリックかでコンテンツに対する親密度が判断 できるという定義であり、見ている空間がコンテンツの親密度を測定する尺度となる、というこ とである。例えばワンセグ携帯を視聴する場合、他人の目というものが存在する故公に公開可能 なコンテンツを見がちである。しかし自分の部屋で見る場合、コンテンツ画面は自分だけのもの になるため、よりプライベートなコンテンツを視聴するのではないか。この定義を証明するため に以下の方法で検証を行った。

【ブログワード検索調査】

・yahooブログ検索欄に「携帯 ワンセグ」と入力し、ヒットした1000件が対象

・「いつ・どこで・何を」に関するワードがすべて含まれているものを有効とする(有効ブログ 79件)

・手順

① まず独自にコンテンツにおけるプライベートorパブリック判定をする

② 次に見ている空間のプライベートorパブリック判定をする

(27)

れば上記の定義は正しいとされる。

・①における番組コンテンツの判定について(何を)

「固有名詞」「録画」などのワードや明らかにコアのファンしか見ないと推測される「深夜アニ メ」などのコンテンツを、親密性が高くその人にとってプライベートな番組とする。

・②における空間判定について(どこで)

プライベートな空間=屋内

パブリックな空間=屋外 とする

プライベートな(R:空間 r:コンテンツ)

パブリックな(B:空間 b:コンテンツ)

調査結果

性別 どこで いつ 何を +α 判定

1男 風呂 夜 宮崎あおい Rr

2女 職場 昼 笑っていいとも Bb

3女 風呂 夜 嵐 Rr

4女 居酒屋 夜 ライオンズ優勝パレード Bb 5男 フェリー 昼 ダウンタウンの番組 録 Br

6女 電車 夜 どうぶつ奇想天外 Bb

7男 夜行バス 夜 萌ちゃんのおやすみなさい Rr

8男 トイレ 夜 ぽちたま Rb

9女 移動中(外) 夜 うたばん Bb

10男 仕事後控え室 夜 セレブと貧乏太郎 Rr

11女 ベッド 朝 赤西くん 録 Rr

12男 酒の席 夜 野球 Bb

13女 車助手席 朝 仮面ライダーキバ Rr

14女 トイレ 夜 Mステ Rb

15女 待ち時間 夜 サッカー Bb

16男 喫煙所 昼 競馬 Bb

17男 JR特急 夕 相撲 Bb

18男 ベッド 夜 サッカー Rb

19女 休憩室 昼 笑っていいとも Bb

20男 電車 夜 ニュース Bb

(28)

21女 休憩室 夜 Mr.children Br

22女 自室 夜 GACKT Rr

23男 風呂 夜 ワールドビジネスサテライト Rb

24男 風呂 夜 サッカー Rb

25男 自室 夜 野球 リビングTV占領 Rb

26女 事務所 昼 笑っていいとも Bb

27女 自室 夜 相棒 Rb

28男 ベッド 夜 深夜アニ

Rr

29女 自室 朝 テレビ神奈川目で聴くTV Rr 30女 自室 夜 Mステ 赤西仁 Rr

31男 電車 昼 競馬 Bb

32男 リビング(コソ コソ)

夜 ガンダム00 人が来たら観るのや める

Rr

33男 歩行中 夜 アメトー

Bb

34男 居酒屋 夜 野球 Bb

35男 風呂 夜 キム・ヨナ(フィギ ュア)

Rr

36女 トイレ 夜 さんまさ

Rr

37女 風呂 夜 野球 Rb

38女 ベッド 夜 深夜アニ

Rr

39男 ベランダ 昼 ニュース Rb

40女 自室 夜 NHKおしゃれ工房 リビング占領 Rr

41男 電車 夜 野球 Bb

42男 風呂 夜 滝川クリステル Rr

43男 庭(コソコソ) 昼 絶対可憐チルドレン Rr

44男 歩行中 昼 競馬 Bb

45男 電車 夜 野球 Bb

46男 ベッド 夜 深夜アニ

Rr

47女 自室 昼 B‘Z 録 Rr

(29)

50女 電車 昼 レッドカーペット 録 Br

51女 自室 夜 Mステ FUNKIST Rr

52男 歩行中 夜 サッカー Bb

53男 風呂 夜 深夜アニ

Rr

54男 ベッド 夜 CM ピザーラ 録 Rr

55女 自室 夜 いっくん ELT 録 Rr 56女 ベッド 夜 志村どうぶつ園 録 Rr

57男 車内 夜 サッカー Bb

58女 自室 夜 羞恥心 Rr

59男 自室 夜 F1中国

GP

Rr

60男 外(一人) 夜 浅田真央 Rr

61女 車内(一人) 夜 嵐 録 Rr

62男 外 昼 競馬 Bb

63男 トイレ 夜 陪審委員制度 どうしても観たかっ た

Rr

64男 自室 夜 ガンダム00 録 Rr

65男 ミスド 夜 サッカー Bb

66男 風呂 夜 はなまるマーケット 録 Rr

67女 自室 夜 中丸くん Rr

68女 自室 夜 TOKIO Rr

69女 自室 夜 Kinki kids Rr

70女 自室 夜 SMAP 録 Rr

71女 自室 夜 BLEACH(アニメ) 録 Rr

72女 ベッド 夜 冬のソナ

録 Rr

73女 自室 夜 Kinki kids 録 Rr

74女 車内 昼 アンパンマン 録 Br 75男 自室 夜 ガンダム00 録 Rr

76男 外 昼 競馬 Bb

77女 風呂 夜 おにぎりあたためま すか

録 Rr

78男 ベッド 夜 深夜アニ

録 Rr

79男 外 昼 競馬 Bb

(30)

性別・時間帯

・性別 男 42人 女 37人

・時間帯 朝 3人 昼 15人 夕 1人 夜 60人

・録画 7人

③ 調査結果

プライベート・パブリック判別

・(Rプライベートな空間×rプライベートなコンテンツ)42人

・(Rプライベートな空間×bパブリックなコンテンツ) 9人

・(Bパブリックな空間×bパブリックなコンテンツ) 24人

・(Bパブリックな空間×rプライベートなコンテンツ) 4人

調査の結果、ワンセグ携帯での視聴は「プライベートな空間×プライベートなコンテンツ」の 割合が最も高いことが判明した。つまり、上記の定義は成立する。そしてワンセグ携帯で視聴し ているコンテンツは、個人にとってプライベートコンテンツ=親密度の高いコンテンツであるこ とがわかる。

これにより、コンテンツにも親密度の違いがあり、またワンセグ携帯では親密度の高いコンテン ツを見ていることが証明された。

(31)

1-4 コンテンツとディバイスの関係

最後に1-2と1-3を踏まえ、仮説2を検証していく。

仮説2:コンテンツの親密度がディバイスを決定する。

コンテンツの親密度↑ ⇒ 親密度↑ディバイスを選択 コンテンツの親密度↓ ⇒ 親密度↓ディバイスを選択

【質問調査】

親密性の高いコンテンツを有するAさんとBさんの2人を対象に行った。

彼女たちはジャニーズの SUPER アイドル「嵐」のファンクラブに属し、年に何度もコンサ ートに足を運び(しかも関東在住なのに地方公演も観にいく)、嵐に関するブログを書いている ほどの大大大ファンである。

・性別・年代は同じ(家族構成もほぼ同じ)

・親密性の高いコンテンツも同じ(=嵐の出ている番組)

・質問内容①

① よくどんな番組を見ていますか?

② それぞれはいつ、どこで、誰と、どのディバイスから見ていますか?

・調査結果①

Aさん Bさん

① 何を 嵐 嵐

② いつ オンタイムor録画 オンタイムor録画

どこで リビング リビング

誰と 娘orひとり ひとり

ディバイス TV ワンセグ携帯

同じコンテンツを見ているのに使用しているディバイスが異なることが分かった。つまり携帯 電話が親密性の高いディバイスであると一概に言えないのだ。つまり物理的距離の近さだけで親 密度合いは測れないということである。

次にAさんとBさんにとって携帯電話(Aさんに関してはTVについても)がどのような存 在なのかを調査するために、ディバイスの親密度の計測を行った。仮説によれば Aさんよりも B さんの方が親密度が高いはずである。それゆえ質問に対する回答も b さんの方がより携帯電 話に対する親密性が高いのではないだろうか。

(32)

・質問内容②

① 携帯電話にストラップはついていますか? YESの人は何個ついていますか?

→多いほうが親密性が高いのでは?

②携帯電話を家に忘れて外出した時、何分までなら取りに戻りますか?

→時間が長いほど親密性が高いのでは?

③嵐を見るのに使用したディバイスを1日に何回見ますか?(アテンション度合)

→アテンションの度合が高いほど親密性が高いのでは?

④食事のとき携帯電話はどこにありますか

→AさんよりもBさんの方が近いとすると、Bさんの方が携帯への親密性が高いのでは?

⑤携帯電話をリサイクルに出しますか?

→リサイクルに肯定的=親密度低 否定的=親密度高 では?*1

*1 ネットエイジアリサーチ(2008)によると、携帯電話のリサイクル率は20代が最も少ない という。つまり携帯世代と呼ばれる若者ほどリサイクルに出さない、それは携帯電話に対して親 密性を感じているからではないか?と考えた。

・調査結果②

Aさん(TVで視聴) Bさん(ワンセグ携帯で視聴)

① YES 2個 YES 3個

② 戻らない 駅までの距離(15分)

② 20回 50回以上

④ リビングのテーブル(食事用ではない) ポケットの中

⑤ 出さない 出さない

③と⑤の質問では違いは見られなかったが、①、②、④の質問ではいずれもワンセグ視聴を行 っている Bさんの方が携帯に対して親密度の高い(と予想される)行為を行っていることが判 明した。

4. 考察

[1]アイシェアの実験

親密度という言葉は対人間に使用されるのが一般的だが、ディバイス(モノ)にも親密度の違い があることが判明した。

(33)

[2]ブログワード検索

調査の結果、プライベートなコンテンツをプライベートな空間で見ていることが判明した。

したがって親密度という言葉はコンテンツに対しても使用可能であり、またワンセグ携帯からは 親密度の高いコンテンツを視聴していることが判明した。

→コンテンツも親密度の度合い測定が可能

→ワンセグ携帯では親密度の高いコンテンツを見ている人が多い

[3]質問調査

親密性の高い同様のコンテンツを持っているAさんとBさん、違うのは使用しているディバ イスのみである。そこで彼女たちの携帯に対する態度を調べてみたところ、ワンセグ携帯で嵐(親 密度の高いコンテンツを視聴していた Bさんの方が携帯に対する親密度が高いということが判 明した。

→親密度の高いコンテンツ → 親密度の高いディバイスで視聴

故にTVで嵐のAさんよりワンセグ携帯で嵐のBさんの方が携帯への親密度が高い。今回は検 証することができなかったが、TVに対する親密度はBさんよりもTVで嵐を見るAさんの方が 親密度が高いと推測できる。

したがって上記の仮説2は成立する。

(34)

2.検証:素朴な疑問2 東彩貴

2-1 はじめに

ミク疲れしてもこまめにmixiをチェックしてしまう人々が、PCからSNSをチェックするの ではなく、軒並み携帯からSNSをチェックしているところに注目したい。仮説:親密性の高い ディバイスからは親密性の高いコンテンツを見る(Intimate Device 理論)が正しいとすれば、

モバイルmixiユーザーは、PCからmixiを利用しているユーザーと比べて見ているコンテンツ に違いがあるのではないだろうか。

2-2 検証方法①

Mixiを利用している大学生がどのディバイスから何を見ているのかをアンケート調査する。

調査方法:アンケート調査(インターネットからの回答)

調査期間:2008.11.24~12.4(11日間)

調査対象:すべての年代、年齢、性別

有効回答数:132(男性:68人 女性:61人 無回答:3人)

(35)

2-3

第3の 験のあ 51))

*実際

Q3 ⇒1

Q5 だけで

Q6

調査結果

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利用したこと 100% mixi

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(36)

Q8 可)

Q9 ものに

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記があること とQ11の結果

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ある SNS を ください。

利用の最大の 違い=SNS利 差はないため

何度も利用す 体の80%の大 ーは更新され とがわかった

果を抽出する

用する機能は

を利用してい

目的は「日記 利用コンテン

、ディバイス すると答えた 大学生がこま れた日記をす た。ここで、

る。グルーピ

はなんですか

いる方に質問で

記の閲覧・コ ツの差とする ス自体の機能

大学生は44 めにmixiを すべてチェック

この差をより ピングは以下の

か?3つまで選

です。日記の

メント」であ る。(日記の機 能差の影響を

%にのぼり、

をチェックして クしているの り明確にする

の通り。

選択してくだ

の閲覧に関し

あることがわ 機能はモバイ あまりうけな

1日1回は ていることが のではなく、

るため、グル

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て最も当ては

わかったので、

ル版とPC版 ないと考える

利用する大学 がわかる。し

読む日記と読 ーピングを行

数回答

はまる

、日記 版でコ

。)

学生と しかし、

読まな 行い、

(37)

Q10 問8で「読む日記と読まない日記がある」と回答した方へ質問です。「最も読む日記」は 誰の日記ですか?最も当てはまるものを3つまで回答してください。(複数回答可)

Q11 問8で「読む日記と読まない日記がある」と回答した方へ質問です。「最も読まない日記」

は誰の日記ですか?最も当てはまるものを3つまで回答してください。(複数回答可)

[Q10,11の選択肢] バイト先や会社の仲間 大学のサークル仲間

小・中・高校の同級生や先輩 あまり会えない友達

よく会う友達

ほとんど面識のない知人 最近会った人

日記内容がおもしろい人 毎日日記を更新する人

以下、グルーピング後のQ10、Q11に関しての結果。

選択肢の中で特に差が見られたよく会う人、あまり会わない人に関しての数値。(他の選択肢に 関しては差が見られなかったので割愛します。

表a

よく会う人 あまり会わない人

Group1(mobile) 19/38 7/38

Group2(PC) 6/26 7/26

表b

よく会う人 あまり会わない人

Group1(mobile) 50% 18%

Group2(PC) 23% 26%

ディバイス アクセス頻度 日記 人数合計

Group1 携帯 1日1回以上 読む日記、読まない日記がある 38

Group2 PC 1日1回以上 読む日記、読まない日記がある 26

(38)

2-4 仮説検証結果

日記機能に着目して検証を進めた結果、読む日記と読まない日記があることがわかった。こま めにアクセスしているにもかかわらず、読まない日記があるということは不思議な現象だと思っ たので、さらに検証を進めた。表a,bのように、利用頻度の多いディバイスによってグルーピン グし、それぞれが読んでいる日記は誰の日記なのかを検証した。その結果、はっきりと分かれた のが「よく会う人、会わない人」の項目であった。Group1(携帯からmixiをよくチェックする グループ)は読む日記を選択してもらった際、「よく会う人の日記をよく読む」と答えた人が全

体の 50%、「あまり会わない人の日記を読む」と答えた人は全体の 18%であった。これに対し

てGroup2(PCからmixiをよくチェックするグループ)はよく会う人の日記も会わない人の日

記も、読むと答えた割合は23%、26%とあまり変わらなかった。

2-5 考察

表a・bより、携帯からmixiをチェックしているグループが読んでいる日記と、PCからのグ ループが読んでいる日記に差が出たということで、選択したディバイスによって見るコンテンツ が変わるという現象がSNSで起こっているということはわかった。しかし、今回はアンケート の構成上、携帯からSNSを利用すると回答したユーザーが、PCよりも携帯に親密性を感じて いるかという部分に関して十分なデータがえられなかったため、仮説 1 が正しいとは言い切れ ない。そこで、もし仮説 1 が正しいとするのならば、確認できるはずの現象を、携帯電話への 親密度が日本と違うであろう他国のSNS事情に発展させて検証してみたい。

2-5-1 日本の携帯文化と諸外国の携帯文化との比較

日本は非常に携帯電話に親密な国と言える。また同時に、携帯電話に関して独自の文化を持っ ている国ともいえる。総務省(2006)*1 によると、携帯電話の利用率は全人口の73.9%にの ぼり、20代~40 代は平均して 96%である。携帯端末からインターネットを利用したことのあ

る人は7.282万人で、これはインターネット利用人口の82.2%である。(インターネット普及率

は2007 年の時点で 73.6%)さらに、利用頻度に至っては、1 日1 回以上利用する人が全体の 56.1%(20代にいたっては、72.2%)である。

荻野(2005)の先行研究によると、日本の居住面積、労働面積の狭さが携帯電話のに大きな 影響を与えているという。日本は諸外国と比べて居住面積が狭い。その結果、家にいても自分の プライベート空間はなかなか確保しづらかった。仕事場においても、ヨーロッパや欧米のように 個人ルームはまず与えられない。つまり、日本でプライベート空間を持とうと思っても、なかな か難しいのである。また、日本人は相手を気遣う文化背景をもっているため、時間に縛られてい

図 1:ミク疲れモデル
表 1:SNS ユーザーの意識調査
表 1:Nielsen(2008)より世界の SNS 会員数
表 2:M:Metrics  プレスリリース(2008.2.19)
+2

参照

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