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シ ン ポ ジ ウ ム 「 自 由 化 後 1 0 年 の 検 証 」 「 問 題 提 起 」

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【平成20年度日本保険学会大会】

シンポジウム「自由化後10年の検証」

報告要旨:山下 友信

シ ン ポ ジ ウ ム 「 自 由 化 後 1 0 年 の 検 証 」 「 問 題 提 起 」

司 会・東 京 大 学 山 下 友 信

1 本 シ ン ポ ジ ウ ム の 目 的

保 険 事 業 に 関 す る 自 由 化 ・ 規 制 緩 和 進 展 の 大 き な 曲 が り 角 が 平 成 7 (1995)年 の 新 保 険 業 法 の 制 定 と 平 成 8 (1996)年 の 同 法 の 施 行 で あ っ た こ と は 異 論 が な い で あ ろ う 。 本 シ ン ポ ジ ウ ム は 、 こ の 時 期 か ら 1 0 年 余 り を 経 た 現 時 点 に お い て 、 自 由 化 ・ 規 制 緩 和 は ど の よ う に 実 現 さ れ 、 ま た そ れ が ど の よ う な 結 果 を も た ら し た か を 改 め て 検 証 し よ う と す る も の で あ る 。

新 保 険 業 法 の 方 向 性 を 明 ら か に し た 平 成 4 年 6 月 1 7 日 保 険 審 議 会 答 申 「 新 し い 保 険 事 業 の 在 り 方 」で は 、自 由 化・規 制 緩 和 に 関 し て 、次 の よ う に 述 べ て い る 。 「 保 険 事 業 に つ い て は 、 利 用 者 の 立 場 、 国 民 経 済 的 見 地 、 国 際 性 の い ず れ の 視 点 か ら も 、 効 率 性 が 強 く 求 め ら れ て い る 。 す な わ ち 、 利 用 者 の 立 場 か ら は 、 経 営 資 源 の 有 効 活 用 に よ り 、 効 率 性 、 収 益 性 を 向 上 さ せ る と 共 に 、 そ の 成 果 を 的 確 に 利 用 者 に 還 元 す る こ と が 重 要 で あ る 。 ま た 、 国 民 経 済 的 見 地 か ら は 、 経 営 資 源 の 有 効 活 用 を 図 る と 共 に 、 規 制 緩 和 、 自 由 化 を 通 じ て 競 争 の 促 進 を 図 り 、 事 業 の 効 率 化 を 進 め る こ と が 必 要 と な っ て い る 。 更 に 、 国 際 性 の 視 点 か ら は 、 諸 外 国 に お い て も 基 本 的 に は 規 制 緩 和 の 方 向 で 見 直 し が 行 わ れ て い る こ と に 留 意 し つ つ 、 国 際 的 に 調 和 の と れ た 制 度 を 構 築 す る 必 要 が あ る 。 」

「 ま た 、 環 境 の 変 化 に 伴 い 、 保 険 事 業 は 収 益 性 と 健 全 性 の バ ラ ン ス を 求 め ら れ る よ う に な っ て い る 。 す な わ ち 、 収 益 性 は 、 事 業 の 効 率 化 と 密 接 に 関 係 す る も の の 、 一 方 で は 、 そ れ を 過 度 に 追 求 す る 場 合 に は 、 事 業 の 健 全 性 を 阻 害 す る お そ れ も 考 え ら れ る 。 ま た 、 保 険 事 業 が そ の 諸 機 能 を 通 じ て 国 民 生 活 に 密 接 に 関 連 し て い る こ と を 考 慮 す れ ば 、 自 己 責 任 原 則 の 下 で 事 業 の 健 全 性 を 維 持 す る こ と は 、 引 き 続 き 重 要 で あ る と 考 え ら れ る 。 更 に 、 国 際 性 の 視 点 か ら 、 諸 外 国 に お い て も 、 こ の よ う な 健 全 性 の 維 持 が 重 視 さ れ て い る こ と に も 留 意 す べ き で あ る 。 」

(2)

【平成20年度日本保険学会大会】

シンポジウム「自由化後10年の検証」

報告要旨:山下 友信

「 更 に 、 保 険 事 業 が 国 民 生 活 と 密 接 に 関 連 し て い る こ と や 、 契 約 者 間 の 公 平 性 確 保 の 要 請 が 高 ま っ て い る こ と 等 か ら 、 利 用 者 の 信 頼 に 耐 え う る 公 正 な 事 業 経 営 を 確 保 す る こ と が 重 要 で あ る 。 す な わ ち 、 利 用 者 の 立 場 か ら は 、 デ ィ ス ク ロ ー ジ ャ ー 等 を 通 じ て 、 契 約 者 間 の 公 平 性 等 に つ い て の 利 用 者 に よ る 監 視 が 適 切 に 行 わ れ る 必 要 が あ る 。 ま た 、 国 民 経 済 的 見 地 か ら は 、 公 正 な 事 業 運 営 が 確 保 さ れ る よ う 、 保 険 会 社 に お い て 自 律 的 な 経 営 チ ェ ッ ク 体 制 が 構 築 さ れ る こ と が 必 要 と な っ て い る 。 更 に 、 こ の よ う な 公 正 な 事 業 運 営 の 確 保 は 、 国 際 性 の 視 点 か ら も 不 可 欠 と な っ て い る 。 」

「 以 上 か ら 、 当 審 議 会 と し て は 、 保 険 事 業 及 び 保 険 関 係 法 規 の 見 直 し に 当 た っ て は 、 ① 規 制 緩 和 、 自 由 化 に よ る 競 争 の 促 進 、 事 業 の 効 率 化 、 ② 健 全 性 の 維 持 、

③ 公 正 な 事 業 運 営 の 確 保 、 の 3 つ を 指 針 と し 、 こ れ ら 指 針 で 示 さ れ た 方 向 に 基 づ い て 検 討 を 行 っ た 。 」

平 成 7 年 新 保 険 業 法 に よ る 自 由 化 ・ 規 制 緩 和 は 、 そ の 後 の 相 次 ぐ 自 由 化 ・ 規 制 緩 和 の 進 展 の 第 一 波 に す ぎ な か っ た が 、 上 記 答 申 の 基 本 的 な 考 え 方 自 体 は 今 日 に 至 る ま で 変 わ っ て い な い と い う こ と が で き る で あ ろ う 。 し か し 、 そ の 基 本 的 な 考 え 方 が 、 具 体 的 に は ど の よ う に 実 現 さ れ 、 あ る い は 実 現 さ れ え な か っ た の か 、 ま た 、 実 現 し て い く 中 で 、 想 定 ど お り の 結 果 が も た ら さ れ た の か 、 想 定 外 の 結 果 が も た ら さ れ た の か は 、 保 険 市 場 の 中 で そ の 後 起 こ っ た 事 象 を 多 面 的 に 検 証 す る こ と に よ り は じ め て 明 ら か に な る 。 本 シ ン ポ ジ ウ ム は こ の 作 業 を 行 う こ と を 目 的 と し て い る 。

2 本 シ ン ポ ジ ウ ム の 構 成

本 シ ン ポ ジ ウ ム で は 、 自 由 化 ・ 規 制 緩 和 を 多 面 的 に 検 証 す る た め に 、 研 究 者 、 実 務 法 律 家 、 ア ナ リ ス ト と い う 、 そ れ ぞ れ 異 な る 立 場 で 保 険 事 業 に 関 わ り の あ る 4 氏 に 報 告 を お 願 い し て い る 。 報 告 者 に は 、 そ れ ぞ れ の 立 場 か ら 自 由 に 論 じ て い た だ く こ と と し て い る が 、 相 互 の 問 題 意 識 を よ り 明 確 に す る た め に 、 質 疑 応 答 の 部 で は 、 ま ず 最 初 に シ ン ポ ジ ス ト に よ る デ ィ ス カ ッ シ ョ ン を 予 定 し て い る 。

参照

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