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機械学習によるRAW現像技術の開発

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成 瞑 大 学 理 工 学 研 究 報 告 J,Fac,Sci,Tech.,Sei/keiUniv. Vol.56No.1(2019)pp.9-14

機 械 学 習 に よ るRAW現

像 技 術 の 開 発

伊 東

直 毅*1,甲

宗 徳*2

Development

of RAW Image

Format

Converter

Using Deep Learning

Naoki

ITO *', Munenori

KAI * 2

ABSTRACT : RAW development is an operation manually performed by a person in order to finish a

photograph according to his / her desire. At this time, many image adjustment parameters are set, and

confirmation and adjustment are repeated. The work requires much time and effort, and it is very difficult

to make many photos taken into the desired images. However, if deep learning is used, learning RAW images

and photographs after RAW development may create photographs of the same level as manual RAW

development. In this research, we succeeded in developing a machine learning model that performs RAW

development using RAW data as input. We also aimed to improve the processing speed of learning using

GPGPU. As a result of comparing processing in which RAW development is performed for 100 images with

a single multi-core CPU using a parallel program and processing using a GPGPU, it is shown that the latter

can be significantly faster.

Keywords

: RAW Development,

Deep Learning,

Machine

Learning,

Parallel Processing,

GPGPU

(Received May 20, 2019)

1.は じ め に

最 近 で は イ ンス タ グ ラム な どの 写 真 共 有 を 目的 と した

SNSの 人 気 の 高 ま りか ら、 一 眼 レフ に代 表 され るハ イ エ

ン ドカ メ ラの 人 気 が 高 ま っ て い る。 ユ ー ザ は少 しで も 良

い 写真 に仕 上 げ よ うと画 像 の 加 工 を行 う事 が 恒 例 とな っ

て い るが 、一般 的 な 画像 形 式 で あ るJEPGで は 、画 像 の 加

工 は 画 質 の 劣 化 を招 く。 そ こで 、 カ メ ラが 受 け取 った 光

の 情 報 を 無 加 工 、無圧 縮 で 記録 したRAWデ

タ を用 い て

好 きな 写真 の イ メ ー ジ を作 り出 し現 像 す る こ とで 、 よ り

高 画 質 で レベ ル の 高 い 加 工 を施 す こ とが 近 年 盛 ん にな っ

て い る。しか し このRAW現

像 で は多 くの パ ラ メー タ を手

動 で 設 定 し、 完 成 イ メー ジ を確 認 しな が ら調 整 を行 うた

め 非 常 に 多 くの 手 間 と時 間 が か か る。 そ の た め大 量 に写

真 を 撮 影 した 場 合 、そ の 全 て にRAW現

像 を行 うこ とは現

実 的 で は な い 。 そ こで 近 年 急 速 に拡 大 して い る機 械 学 習

に 注 目す る。機 械 学 習(AI)で

はニ ュー

ラル ネ ッ トワー

ク とい う人 間 の神 経 構 造 を模 した ア ル ゴ リズ ム に よ り、

独 自の 思考 回 路 を 実 装 可 能 で あ る。 近 年 で は画 像認 識 や

自然言 語処 理 の 分 野 で 幅 広 く使 用 され て お り、 従 来 ア ル

ゴ リズ ム で は対 処不 可能 、または莫大な計算量 を必要 と

して い た 分 野 に対 し て も人 間 的 思 考 回 路 を使 用 、 ま た

GPU資 源 を 最 大 限使 用す る こ とに よっ て 非 常 に 高 速 な 学

習 ・推 論 を 可能 と して い る。RAWデ

タ を 自分 の 意 図 通

りの 写真 に仕 上 げ るた め に は 、 ユ ー ザ が 自分 で 加 工 を施

す 事 が 一番 確 実 で あ る。 しか し近 年 注 目 され て い る機 械

学 習 の 技術 を用 い て 、ユ ー

ザ の 意 図 を学 習 してRAW現

を行 う事 で 、 自分好 み の 写真 を作 り出 す 事 が 可 能 で は な

い か と考 え る。AIでRAW現

像 を行 う事 が 出来 れ ば、ユ ー

ザ は手 間 を か け ず に短 い 時 間 で 大 量 にRAW現

像 を行 う

事 が 可 能 とな る。

2.RAVV現 像 *1:理 工 学 部 情 報 科 学 科 学 生 *2:理 工 学 専 攻 教 授(kai@st .seikei.acjp)

2.1RAW現

像 の 詳 細

RAWデ

タ には 様 々 な形 式 が あ るが 、今 回 は 最 も汎 用

性 の あ るDNG形

式 か らRAW現

像 を行 うこ と を 目的 とす

(2)

る 。RAWデ ー一一タ に は カ メ ラ メ ー カ ー一一毎 に 独 自 の 規 格 が あ り、 そ れ ぞ れ の 規 格 に 互 換1生 は な い 。 し か し多 く のRAW デ ー一一タ はDNG形 式 へ の 変 換 が 可 能 で あ り 、そ の 際 の 品 質 ロ ス は 理 論 上 起 こ り得 な い と さ れ て い る 。 DNGデ ー タ か らRAW現 像 を 行 う際 の 主 な 処 理 事 項 を 以 下 表2.1に 示 して い る 。 本 来 処 理 の 内 容 は メ ー一一カ ー 独 自 技 術 と し て 様 々 な 技 術 が 使 用 さ れ て い る が 、 今 回 の 研 究 で は そ の ア ル ゴ リズ ム 自 体 に 詳 細 に 触 れ る こ と は な い 。 AIの 学 習 に 現 像 前 のRAWデ ー タ と 現 像 後 の デ ー一一タ を 使 用 し 、 そ の 間 に 施 さ れ る 処 理 はAIの 学 習 ア ル ゴ リズ ム に 頼 る も の と し 、 直 接 画 像 に 対 し 操 作 を 行 わ な い も の と す る 。 た だ し 、 足 りな い 色 情 報 を 周 辺 画 素 か ら補 完 す る 技 術 「デ モ ザ イ ク 」 はAIへ の 入 力 前 に 行 う も の とす る 。 表2.1:主 な 画 像 処 理 事 項

な く、 学習 へ の 効果 が 大 き くな る とは 言 えな い 。 学 習 デ

ー タ を よ り多 く用意 した い 場 合

、 単 純 に 写 真枚 数 を よ り

多 く用 意す る事 が好 ま しい。

3.機

械 学 習 技 術

● デ モ ザ イ ク ● ノ イ ズ 除 去 ● ガ ンマ 補 正 ● ホ ワイ トバ ラ ン ス 調 整

● 明暗調 整

● 彩 度 ・輝 度補 正

● シ ャー プネ ス補 正

● 周 辺減 光補 正

AIへ の入 力 デ ー タ と して は 、RAWデ ー

タか ら各 画 素 の

RGB値

を 〔

縦 画 素 数 ×横 画 素 数 ×3〕の配 列 へ 入 力 し、配

列 へ の デ ー タ の 入 力 前 には デ モ ザ イ ク処 理 を施 して 足 り

な い 色 情 報 を 周 辺 画 素 か ら補 完 す る。 そ して 既 存 ア ル ゴ

リズ ム に よ るRAW現

像 後 の デ ー

タ を 教 師 デ ー タ と して

与 え、 入 力 デ ー タ に対 し、 教 師 デ ー タ と して 与 えた 画 像

に 近 くな る よ うに ニ ュー ラル ネ ッ トワー ク上 の パ ラ メー

タを 近 似 計 算 に よ り求 め 、学習 ご とに値 を 更 新 して い く。

学 習 に は 初 期 学 習 と、 ユ ー ザ 意 図 反 映 の た めの 「

ユ ー ザ

学 習 」の2段 階 を設 け る。初 期 学 習 で はRAWデ

ー タか ら

の 基 本 的 な 画 像 出 力 を 学 習 し、「

ユ ー ザ 学 習 」で ユ ー ザ の

意 図 通 りの 学 習 を行 うもの とす る。

2.2学 習 デ ー タ の 準 備 機 械 学 習 に お け る 学 習 デ ー タ の 必 要 枚 数 に 明 確 な 定 義 は な い が 、 大 量 の 学 習 デ ー タ が 必 要 と な る 。 一 般 的 に は 数 万 と い う単 位 で 学 習 デ ー タ を 用 意 す る 。 今 回 学 習 デ ー タ に は 私 自 身 が 一 眼 レ フ カ メ ラ で 撮 影 し たRAWデ ー一一タ を 用 い る が 、 そ の 総 数 は2500枚 で あ る。 こ のRAWデ ー タ に 対 し て 明 る さ や 色 味 を 変 更 し学 習 デ ー タ を 増 幅 さ せ る 「databooster」 と い う プ ロ グ ラ ム を 実 装 し 、 こ の フ。ロ グ ラ ム か ら 学 習 デ ー一一タ を10倍 に 増 幅 さ せ 総 数2万5千 枚 と し た 。 な お 、今 回 は10倍 に 増 幅 し た が 、実 際 に は よ り多 く の 増 幅 が 可 能 で あ る 。 し か し デ ー タ を よ り多 く 増 幅 さ せ た と こ ろ で 写 真 の 全 体 的 な 印 象 が 変 わ る わ け で は 3.1主 な 機 械 学 習 技 術 機 械 学 習 の 場 で 主 に 使 わ れ る プ ロ グ ラ ミ ン グ 言 語 は Pythonで あ る。Pythonが 選 ば れ る こ と の 理 由 は そ の 文 法 の 柔 軟 性 に あ る 。Pythonで は 変 数 の 型 宣 言 が 不 要 で あ り 、 外 部 ラ イ ブ ラ リ を 呼 び 出 す 際 に 複 雑 な 処 理 を 記 述 す る 必 要 が な い 。 他 の 言 語 に 比 べ コ ー ド数 も 少 な く シ ン プ ル に 記 述 す る こ と が 可 能 で あ る。 Pythonで 機 械 学 習 を 行 う に あ た っ て 、 特 筆 す べ き は 「Tensorflow」[1]と い う ラ イ ブ ラ リで あ る 。こ れ は機 械 学 習 に 特 化 し た 専 用APIで あ り、 オ ー一一プ ン ソ ー一一ス ソ フ ト ウ ェ ア ラ イ ブ ラ リで あ る 。Tensorflowで はAIの 設 計 を 容 易 に 実 現 で き る 様 々 なAPIが 容 易 され て お り、 実 行 に あ た っ て は 特 別 な 記 述 を 一 切 せ ず に 最 適 化 さ れ た マ ル チ コ ア 内 並 列 実 行 が 可 能 で あ る 。 ま た 、 近 年 注 目 さ れ て い る GPGPU(GeneralPurposecomputingonGPU)に も 対 応 し て お り、GPUを 使 用 し た 場 合 の パ フ ォ ー一一マ ン ス はCPU単 体 で の パ フ ォ ー一一マ ン ス に 比 べ 一 般 に100倍 以 上 で あ り非 常 に 有 用 な 技 術 で あ る。 い ず れ もGPUの 利 用 に あ た っ て の 特 別 な コ ー ドの 記 載 は 不 要 で あ る。 3.2開 発 要 領 本 研 究 で は 前 述 のTensorflowをPythonよ り 利 用 し 、 Tensorflowの 文 法 に 基 づ きAIモ デ ル を 一 か ら開 発 し て い る 。 な お 、 こ れ ら の バ ー一一ジ ョ ン はPython3.5.2、 Tensorflowl.12.0を 用 い た 。 入 力 され たRAWデ ー タ に 対 し 多 数 の 演 算 を 行 い 、 出 力 画 像 は 種 々 の 画 像 処 理 技 術 と 同 等 程 度 の レ ベ ル の 品 質 を 実 現 す る よ う専 用 設 計 を 行 う。 一 般 的 な 機 械 学 習 モ デ ル で は 入 力 デ ー タ の 情 報 よ り 特 徴 と な る 点 を 抽 出 し 、 そ れ を 数 値 化 す る こ と に よ っ て 高 い レ ベ ル の 予 測 を 行 うが 、 今 回 は 入 力 デ ー タ の 情 報 を 失 っ て し ま っ て は 画 質 が 落 ち て し ま う。 従 っ て 入 力 デ ー タ の 情 報 を で き る だ け 失 わ ず に 種 々 の 演 算 を こ な し た 上 で 画 像 と し て 出 力 す る こ と が 求 め ら れ る 。

3.3主

な 機械 学 習 技 術

本研 究 で 実 際 に使 用 した 開 発 環 境 の概 要 を 以 下 表3,1

に 示す 。

(3)

成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告

Vol55No.1(2018.6)

表3.1:主 な 画 像 処 理 事 項 OS:Ubuntul6.04.5(64bit) CPU:IntelXeon(R)[email protected] RAM:DDR42600MHzl6GBx4 Total:64GB GPU:TitanVx2 CUDAコ ア:5120 Tensorコ ア:640

4.機

械 学 習 モ デ ル の 開 発

AIモ デ ル の 構 築 と は 、 入 力 デ ー タ に 対 し ど の よ うな 演 算 を 行 うか 、 そ の 計 算 式 を 定1義 す る こ と で あ る 。 ニ ュ ー ラ ル ネ ッ トワ ー ク で はY=Wx+bの 形 を 基 本 と し て お り、 こ こ でxが 入 力 、Yが 出 力 で あ る 。 こ の と きWの 値 を 重 み (weight)、bを バ イ ア ス(bias)と 呼 ぶ 。 そ して こ の 重 み と バ イ ア ス が 学 習 に よ り更 新 さ れ る 値 で あ る 。 今 回 は 入 力 デ ー タ に 対 し 、 同 じサ イ ズ の 配 列 を 用 意 し、 初 期 値 と し て0.9か ら1.1の 数 値 を 乱 数 に よ り代 入 し、 入 力 デ ー タ と の 乗 算 を 行 っ た 後 に バ イ ア ス を 足 す と い う形 を 基 本 と し て い る。 以 下 こ れ を 「Multiplyレ イ ヤ ー 」 とす る 。 / r、 1叩り巨 【414、617β1 曳 ノ 麗 r、 W 【414,617,3】 \ ノ

r、 b l414,6▽ β 】 \.ノ

〆 、 OuOP" [414,61ア,3】 \ ノ 、 ノ \ 図4.1:Multiplyレ イ ヤ ー こ のMultiplyレ イ ヤ ー を 図4.2の 通 り4層 並 列 に 展 開 し 、そ れ ぞ れ の 出 力 の 平 均 を と っ て 出 力 す る層 を 「avg_x4 レ イ ヤ ー 」 と し て 実 装 す る。 さ ら にavgメ4レ イ ヤ ー を2層 並 列 展 開 して 平 均 を と っ て1出 力 とす る層 を 図4.3の 通 り4層 実 装 し 、 そ の 計 算 結 果 をAIの 出 力 と し た 。 以 上 でavgj4レ イ ヤ ー を 合 計8 層 実 装 し 、 モ デ ル の 全 体 像 と し て い る 。 図4.4に こ の モ デ ル の 実 装 の コ ー ドを 示 す 。

5.ユ

ー ザ 意 図 の 反 映

5.1ユ

ー ザ意 図 反 映 の 仕 組 み

機 械 学 習 で は 、 出 力 した 画 像 に調 整 が 必 要 な 場 合 にモ

デ ル に 対 して 微 調 整 を 行 う事 が 出 来 な い 。 これ は機 械 学

習 が 大 量 の 演 算 を 行 い 、 そ の 大 量 の 演 算 の 極 めて 細 か い

バ ラ ンス の 上 に出 力 が 成 り立 っ て い るた めで あ り、 モ デ

ル 上 の どの パ ラメ ー タ を どの よ うに 変 更 す れ ば 期 待 通 り

の 出 力 とな るか は未 知数 で あ る。

一 一 〇utput

一/

1

\一

「 「 Avemge L」 「 、 Multiply Lノ

:M・1t・p1→

〔M・1t・pll

ド 「 Multiply ㌧ 」

\∠

「 「 InDut L 4.2:avg _x4レ イ ヤ ー def

avg_x4

avg_x4

avg_x4

avg_x4

Output

Input

avg_x4

avg _x4

avg_x4

avg_x4

図4.3:avg_x4レ イ ヤ ー ultiply(x): tf.Vartable(tf.random _normal([414,617,3],nean=1.O,stddev;O.05)) tf.Vartable(tf.zeros([414,617,3])) d。f5 wt ,}1' 而x各 … 茸 … ath.multiply(x,脚)+b l二.、 。,。e、dd、,g・)= 鵠 R{認 1綴1:謙 瑠 tfmthradd(x1,x3)14 roturnh defvg _x4_2(x): 1≡1己er _δdd(x) Z言reer _己dd(x) =tfnath.add(x1,x2)1z eturn dofoel(): {::1認 臨lll,、(、 。y。,(.))i ret闘rnx 図4.4:モ デ ル 実 装 の コ ー ド

(4)

e劇 贈1 112い .61 516['・1 {『 一一・■,r .

三概

・」

一」』

盤 慧 」幽副

図5.1:GUIプ ロ グ ラ ム の 画 像 選 択 画 面

そ こで 本 研 究 で は 、 ユ ー ザ が どの よ うな 画 像 出力 を期

待 して い る か 、画 像 の 具 体 例 をGUIで 提 示 しユ ー

ザ が 選

ん だ 画 像 を学 習 デ ー タ と して 再 学 習 す る とい うア プ ロー

チ を とっ て い る。 ま た ユ ー ザ の 負 荷 軽 減 の た め、 少 な い

学 習 デ ー

タで も効 率 的 に 学 習 を行 う事 が 出 来 る よ う、2.3

章 で 紹 介 した 「databooster」を用 い て 学 習 デ ー

一タ数 を10

倍 に 増 幅 して 学 習 を行 う仕 組 み と して い る。

このGUIの 画 面 の 様 子 を図5.1に

示 す。1枚 のRAWデ

ー タ を8種 類 の 異 な る明 る さ ・色 味 の 写真 にRAW現

像 を

行 い 、 ユ ー ザ が 選 ん だ 画 像 を保 存 し学 習 デ ー タ と して 活

用 す る。 画 像 の 一 覧 は 縦2段 、 横4列 で 表 示 し、 上 段 が

暗 い 画 像 、 下 段 が 明 るい 画 像 で あ る。 ま た 、 左 側 が 寒 色

系 、

右 に行 くに つれ て暖 色 系 に な る よ うに構 成 して い る。

画 像 の 系 統 ご とに 規 則 的 に 配 置 す る こ と に よ り、 ユ ー ザ

は 各 画 像 の 変 化 を よ り直 感 的 に 感 じ る こ とが で き る。 ま

た 、 画 像 の 選 択 は 画 像 の 位 置 に 対 応 した ボ タ ン を押 す 仕

組 み とな っ て い るが 、 ボ タ ン を一 か 所 に ま と め距 離 を縮

め た こ とに よ り、 マ ウス の 移 動 距 離 を少 な く しユ ー ザ の

負 担 を 軽 減 して い る。

6.評 価 6.1学 習 結 果 以 上 の 機 械 学 習 モ デ ル の 構 成 に よ り、 初 期 学 習 と し て 2万5千 枚 の 学 習 デ ー一一一タ を 用 い て 学 習 を 行 っ た 。 な お 学 習 の 評 価 の 尺 度 と し て 、 図6.1に 示 す よ うにAIの 出 力 画 像 と 教 師 デ ー タ の 画 像 と の 全 ピ ク セ ル の 数 値 の 差 分 を と り、 そ の 差 の 平 均 値 をLossと し て 算 出 し 、Lossの 値 を 評 価 尺 度 と し て い る。 学 習 回 数 とLossの 値 の 推 移 の 関 係 を 図6,2に 示 す 。

r、 教 師 デ ー タ [414,617,3] ノ

〆 、

蠣 ⇒

㌦ ノ 〆 、

全 要素の

平均値

、 ノ

55 45 35 25 図6.1:Lossの 算 出 1000200030004000 図6.2学 習 回 数 とLossの 関 係

5000鋼

グ ラ フか ら分 か る よ うに、 学 習 を進 め る に つ れ てLoss

の値 は確 実 に減 少 して お り、 学 習 が 効果 的 に進 ん で い る

こ とが確 認 で き る。 学習 約1500回

でLossは30前

後 、 学

習5000回

で は概 ね30以

下 に収 ま っ て い る。 実験 で は5

万 回 ま で 学 習 を進 め たが 、Lossの 値 が これ 以 上減 少 す る

こ とは な か っ た。つ ま り5000回 の 学 習 で この モ デ ル は 十

分 成 熟 した と言 える。 この モ デ ル で 実 際 に 出力 した 画 像

と、入 カデ ー

タ と して 与 えた 画像 を 図6.3に 示 す 。

図6.3は

上 が 入 力 画像 、 下 が 出 力 画 像 で あ る。 入 力 画

像 と出 力画 像 を 比較 す る と、 明 る さが 大 き く補 正 され て

い る こ とが わ か る。 入 力 画像 に 対 して機 械 学 習 モ デ ル 内

で 多数 の計 算 が行 わ れ た 結果 、 この よ うに 差 が 生 じて い

(5)

成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告

Vol55No.1(2018.6)

噂 ← L 嗣 ﹄ 智 圏 へ

1「

諸., τ.青 ﹃ 顧 雪 澗 l t ・ 囁 1 -1 .耽 .麿 , ● 田 ー 9 ー レ 誉 幽 ' 1 顎 . . 、 ︻ 一 〆 圏 望 ー ﹁ 幽 職 ■ ・ i 層 圏 毛 I l 曳二構 鞠nttT--}

45 5 3 5 2

1一 恥L■ 』I

II,:III■'1'II iW語1脚1♂ 榔 」鰍 ・甲轡 2004006008001000璽 図6.4追 加 学 習 時 の 学 習 回 数 とLossの 関 係

図6.3=入 力 ・出 力 画 像 の 比 較

る。 一 方 この よ うに暗 か っ た 画 像 が 明 る くな る例 も あ る

が 、 実 際 に は 元 々 明 るい 画 像 が さ ら に明 る く な って しま

っ た 例 もあ る。AIに 期 待 して い るの は元 々 の 明 る さ に対

して 適 切な 調 整 をす る こ とで あ るが 、 必 ず しもそ うは な

らな か っ た 。 今 回 は精 度 が 上 が らな くな る と こ ろ まで 学

習 を進 め た た め、 これ 以 上 の 精 度 を求 め る に はモ デ ル の

レイ ヤ ー を増 や す 必 要 が あ る。 しか しモ デ ル を重 くす れ

ば メモ リ消 費 量 が 増 え る。 今 回 学 習 に使 用 したGPUの

モ リ12GBで

は 、 こ のモ デ ル の メ モ リ消 費 量 が 限 度 で あ

り、これ 以 上 重 い モデ ル で は 実行 時 エ ラ ー とな っ た た め 、

本 研 究 で は この 精 度 が 限 界 とな っ た 。

一 タ が 少 な い こ とか ら初 期 学 習 よ り も少 な い 学 習 回 数 で

収 束 で きて い る と推 測 で きる。Lossの値 が減 っ た こ とで 、

本 当 に 画像 が暖 色 系 に な っ て い る の か を次 の 図6.5の

較 画像 に て 検証 す る。

図65は

上 が 入 力 画像 、 下 が 出 力 画 像 で あ る。 入 力画

像 で は ピン ク色 の 照 明 の 光 を 受 け た桜 が や や 青 っぼ く照

ら され て い るの に対 して 、 出 力 画 像 で は桜 が オ レ ン ジ色

に 照 ら され て い る。 学習 で は 暖 色 系 の 画 像 の み を追 加 学

習 した た め 、 モ デル が 暖 色 系 の 出 力 へ と傾 向 を変 えた こ

とが確 認 で き る。 この よ うに 、 ユ ー ザ の 意 図 に 合 う学 習

デ ー

タ を1000枚

確 保 し追 加 で 学 習 を行 う事 で、ユ ー

ザ の

意 図 を反 映 した モ デ ル を 作 りあ げ る事 が 可 能 で あ る こ と

が 分 か っ た。

、 ♂ " ・ 'f ・ ・ , h

煽 副 、

聾 写 6.2追 加 学 習 と そ の 結 果 GUIプ ロ グ ラ ム に よ っ て 作 成 し た 学 習 デ ー一一タ100枚 を 10倍 に 増 幅 し、 合 計1000枚 の 学 習 デ ー タ を 用 い て 追 加 学 習 を 行 っ た 。 な お 、 今 回 は 検 証 の た め に あ え て 暖 色 系 の 画 像 の み を 選 択 し、 学 習 が 収 束 す る 事 、 出 力 が 確 か に 暖 色 系 の 画 像 に な る こ と を 検 証 す る も の とす る 。 学 習 回 数 とLossの 推 移 を 以 下 図6,4に 示 す 。 図6.4の グ ラ フ で は 、 学 習 済 み モ デ ル に 対 して の 追 加 学 習 で あ る 性 質 上 、 ス タ ー一一トのLossが 低 く な っ て い る 。 Lossの 推 移 は35付 近 か ら ス タ ー一一ト し 、学 習1000回 で25 程 度 に 収 束 し て い る 。 一 度 学 習 済 み で あ る こ と、 学 習 デ 頴 ・無 國 樋 舜 ・,・ぺ 轄:童 ・・諺

轡 璽:拶 」

図6.5=追

加 学 習 後 の 入 出 力 画像 の 比 較

(6)

7.処

理 時 間

今 回 はGPUを

用 い て機 械 学 習 を行 って い る こ とか ら、

RAW現

像 に か か る処 理 時 間 が 従 来 ア ル ゴ リズ ム に よ り

CPU上

で行 っ た 際 に 比 べ 早 くな っ て い る こ とが 期 待 で き

る。GPU上

で は メ モ リ上 限 を考 慮 し一 度 に100枚

まで の

RAW現

像 を行 う事 が 出来 る た め 、CPUで のRAW現

像 も 同

様 に 並 列 プ ロ グ ラ ムで 実 装 し、 一 番 結 果 の 良 か った 並 列

実 装 の 処 理 時 間 を機 械 学 習 に よ るRAW現

像 の 処 理 時 間

と比 較 す る こ と とす る。

従 来 ア ル ゴ リズ ム に よ るRAW現

像 の 並 列 手 法 に つ い

て は 、RAW現

像 の 処 理 の 中身 を並 列 化 す る もの で はな く、

Pythonの

並 列 プ ロ グ ラ ミ ン グ 用 ラ イ ブ ラ リ

「multiprocessing」

を用 い て 同 時 に複 数 枚 のRAW現

像 を

プ ロセ ス 並 列 で 行 うもの とす る。 同 時 に立 ち上 げ るプ ロ

セ ス数 を5刻 み で 変 え実 行 時 間 を計 測 した 結 果 を以 下 図

7.1に 示 す 。 な お今 回使 用 す るCPUは6コ

ア12ス

レッ ド

で あ る。 なお 、処 理 時 間 は デ ィス ク1/0の 時 間 を含 まず 、

RAW現

像 の処 理 に かか った 時 間 のみ を計 測 す る。

麟 習1

従釆7」レゴ リズム 0 機 械 学 習 に よ るRAW現f象 と 従来 ア ル ゴ リ スム の 処 理 時 間 FD 10152025 時 間 働] 図7.2=機 械 学 習 に よ る 処 理 時 間 30 結 果 は 圧 倒 的 で 、 従 来 ア ル ゴ リ ズ ム の27.67秒 に 対 し て 機 械 学 習 で は0,043秒 で あ り643倍 の 高 速 化 と な っ た 。 最 も今 回 の 実 験 で は ハ イ エ ン ドのTitanVと い うGPUを 用 い て い る こ と が 高 速 化 の 要 因 と し て 大 き い が 、Gpuを 利 用 で き る機 械 学 習 に と っ て 処 理 時 間 の 面 で は 利 が あ る と 言 え る 。 8.結 論 140 120 100 至80 蕾60 40 20 0 0

RAW現

像100枚 に要 す る時 間

1020 プ ロ セ ス 数 図7.1:従 来 ア ル ゴ リズ ム に よ る 処 理 時 間 30 図7.1の グ ラ フ よ り、1プ ロ セ ス で の 実 行 よ り も 複 数 プ ロ セ ス で の 実 行 の 方 が 遥 か に 早 く 、 そ の 差 は 最 大 で 4.14倍 と な っ て い る 。1フ.ロ セ ス で はll456秒 か か っ て い た 処 理 時 間 が 、最 速 で あ っ た25フ.ロ セ ス で は27.67秒 と な っ て い る 。 プ ロ セ ス 数10以 上 で ほ と ん ど処 理 速 度 は 頭 打 ち と な っ て い る が 、こ れ はCPUが6コ ア12ス レ ッ ドの た め 当 然 の 結 果 と い え る 。 次 に 従 来 ア ル ゴ リズ ム で 最 速 タ イ ム で あ っ た25プ ロ セ ス で のRAW現 像 と 、機 械 学 習 でRAW現 像 を 行 っ た 際 の 処 理 時 間 を 次 の 図7.2に 示 す 。 RAWデ ー一一タ を 入 力 と し てRAW現 像 を 行 う機 械 学 習 モ デ ル を 開 発 す る こ と に 成 功 し た 。 ま た 学 習 を補 助 す る プ ロ グ ラ ム 「databooster」 に よ る 学 習 デ ー タ の 増 幅 に よ っ て デ ー タ 数 を 増 幅 し 、 そ の デ ー タ を 用 い て 学 習 を行 っ た 結 果 、期 待 通 りの 学 習 結 果 が 得 ら れ た た め 、 「databooster」 に よ る デ ー タ 増 幅 に 一 定 の 効 果 が あ っ た と 言 え る。 ま た ユ ー一一ザ 意 図 の 反 映 の た め 、GUIプ ロ グ ラ ム に よ り ユ ー ザ の 期 待 す る 画 像 例 を 学 習 デ ー タ と し て 効 率 的 に 作 成 し 、「databooster」 と組 み 合 わ せ て 追 加 学 習 を 行 う事 で ユ ー ザ 意 図 を モ デ ル に 反 映 す る こ と が で き る こ と を 確 認 出 来 た 。 処 理 速 度 に 着 目 す る と 、CPU単 体 で 並 列 プ ロ グ ラ ム を 用 い てRAW現 像 を100枚 分 行 っ た 際 に 比 べ 機 械 学 習 で は 643倍 高 速 で あ り 、 大 き な 成 果 と い え る 。

参考文献

[1]Tensorflow公 式 サ イ トhttps:〃www.tensorfloworg

参照

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