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感性科学の構築へ向けて

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(1)

Japanese Society for the Science of Design Japanese  Sooiety  for  the  Soienoe  of  Design

感 性 科 学

け て

Towards

 

Establishment

 of 

Kansei

 

Science

原 田  昭 筑 波大学大学 院 人 間 総 合科学研究科 感性認知脳科学専 攻 概要 :   近 未 来の社 会にお い て は

創 造

創発 支援の 教 育 環 境の基 盤整 備の 問 題は も とより

発 達 期の 心の 問 題

精 神 神 経 疾 患

痴呆 等へ の 適 切 な対 処か ら

少 子化 時代に おける健 全 な 成 長 発 達の保 障 と高 齢 化 社 会にお ける生 き甲 斐の確立 に至るまで

精 神

心の 問 題に関 して早急に対 処 すべ 具 体 的問 題 山積 してい る。   こ れ らの 社 会に対 し て人 々

は自ら の行動 決定 の 根 拠 を 個 々 の学 術に求めて も、 個々 に分 断され た 今日の学 術 に よっ て は この 複 雑 な 融 合 問 題 を解くこ と が 出 来 ない

こ れ を解 くた め に は

各学 問 領 域が 社 会に現 出 するそれぞ れの 関 連 問 題 につ い て

関係 ある諸 領 域 間と横 断 的研 究 協 力 体 制 を組み

現 実 的 な 社 会 問 題の奥に潜 む 原因と結 果の動 的 構 造図式を 社会に公 開 する よ う に 努 め る 必 要 が あ る

この よ う に し て社 会 的 問

と科 学 技 術との関連につ い ての 洞 察に基づ い た新た なフ ロ ンティ ア を切 り開き

開か れ た学 術の枠 組 み を 構 築 す

こ と が 必要であ る。   こ れ ら の問題の解 決の た め に は

人 間の 心の 科 学 的研 究と、 その基 盤 と なる脳の機 能 連 関を見極め る 基 礎 的 研 究 が 欠 かせない 。 現代 社 会 は

心の病 根に 対 する治 療や予防を確 立 する た めの 基 礎 的 研 究 を 推 進 し

問 題解 決に貢 献で きる新 しい 間 を要 求し て い る。 ま さに 「人 間の 精 神 活動と脳 科 学の 間の 溝に 架橋する た め の融合的研究分 野 」で養 成さ れ る人 闘 が 社 会 的に求 め ら れてい るの である。 精神 活 動と脳 科 学の 統 合とい う新た な挑戦 に む けて

芸 術 学系

心 理学 系

心身 障 害 学系

基 礎 医 学 系

臨床 医 学 系

機 能 工 学 系の

6

学 系 が 培っ き た学問体 系を 融 合 さ せ た研 究は

クロ ス ディ シ プ リ ナ リ

な 視 点 を 持 っ た、 真に融合 的な研 究を実 行で きる新しい 型の研 究 を 推 進 す る。  この よ うな考えの 下に

感性 評 価 デ

タベ

ス の 構築 を多重の造に よ り進め る必要がある。

1 .

感性 とい う言 葉の定 義

 

感性 的 認 識能 力 (aesthetica

は人 間の 理 性 的 認 識の下部 能 力 とし て

1700

年 代 にすで に ド イツ のバ ウ ム ガル テ ン (

Baumgarten

)に よっ て初 めて使われ た学術 用語である。 し か し日本で は 「美 学 」と翻 訳 さ れ た た めに

その 発 展は狭 義の 領 域に止 まっ て し まっ た。   感 性と は次の よ うな類 似した言 葉を包 括的に含ん だ 我 が 国 独 特の 言 葉で あ る。 感 覚  (sensation )は 外 部 環 境か らの情 報 (刺 激 ) を受容 す る 役 割 を 担い

これに よ り生 じる過 程を含め て用い ら れ る。 感 受 性

sensitivity

般に刺 激の 強 さの

激に対 す反 応時間

刺激に対 する 正 解 率に よっ て 測 定 さ れる

ま た

感情や情 動 (emotion は喜び や悲 し み や怒 りの よ うな 心の 状 態 を 言 う

。・

さらに美 的 感覚 (aesthetic  sense )

感 動 (affection )

更に は気 持ち

feeling

)な どの言 葉 群であ る。  

1999

7

月に

29

名の 感 性 研 究 者によ るア ンケ

ト か ら

「感 性 」 とは何か とい う定 義を行っ た解 析 結 果に よ る と

つ ぎの よ うである。 自由定 義 文か らキ

を抽出 し

数 量田 類の ス コ ア の

1

2

軸の空間 散 布図に ク ラ ス タ

分析の グ ル

ピン グに よ り く く る と

1

の ようにグル

プ分 けができる。 解析 結果 を見 る と

、X

軸 (

1

は論 理 的

心 理 的軸 と して、

Y

軸 (

2

軸 )は主 観 的

客 観 的 軸と して解 釈 され

ド も広 が りの るわ か りや すい とな っ た。 解 析 に よ り

次の 5 つ の 定 義が存在する こ とが わ かっ た

1 >主観 的で説 明 不 可 能 なはた ら き   感 性とは

外 界か らの 刺 激に 対する表 象で あ り

主 観 的であ り

論 理 的に説 明しに くい 生成プロ セス である。 この ような 定 義は

情 報 科 学 分 野の研 究 者 に多い 。

2

) 先 天 的 な 性 質に加 えて知 識 や 経 験の認知 的表現

 

感性 と は

知 識 や 経 験に基づ い て後 天 的に学 習さ

デザイン学研 究 特 集 号 SPECIAL  ISSUEOFJSSO  vo]

10No

22002  

39

(2)

       舮

定 量 化訂◆ 的                自 由 13 2

先 天 的 な 性 質 に 蘇

         ,

瑚 碧聯 ◇

 

主 観1

  

2管覦 ・鼎 明耡 て 知 識 や経 験の認 知 的 表 現 ま

主 観 的で説明 不可 能な は た ら き    丶                                 行 動 110 理 以 外‘r丶 1 ノ 論}     0 ◆ 毘 天 酌

      

動2。

6

                   /             3

直感と知 的 活 動の相互作用         適 応39 金 観26

       、

 

 1 旧 作 用 22 φ

  コン テ キ ト       37 $銃蓉績繕 、8/

  /  1        2        3        

4

ジ を。。 蜘 。。ぎ 31印象 ヌ

1

 

4

特 徴に直感的に 反 応 し評 価 す る力 観 的 図

1

  感 性の定 義 れる認 知 的 な表現 能力のこ とで ある。 この 定 義 は デ ザイン学分 野の研 究 者に多い

3

) 直感と知的 活動の相互作用  感 性 と は

直 観 的 な 創 造 と 知 的活 動とし ての 記 述 の相互作 用を行 う心の はた らきで あ る

こ の定 義は 言 語 学

デ ザ イン

情 報 科 学 分の研究者 に多く 見ら れ る。

4

) 特 徴に直 感 的に反 応 し評 価 す る 能 力  感 性 と は

美や快な どの価 値に対 し て直 感的に反 応し 評 価 す る 能 力である

こ の解 釈は、 芸 術 学

総 合 造 形 学、 ロ ボ ッ ト工学 分 野の 研 究 者 に見 ら れ る

5) イメ

ジ を創造する心の機 能

 

感性 と は

生成 され た イメ

ジを情 報とし て再生 産 し

創 造 する心の 働 きである。 この 解 釈は

感 性 情 報処 理の研 究 分野 の研 究 者 に見ら れ る。  日本での 感 性に か か わ る学 術 研 究 が 盛ん になっ た 影 響 で

最 近 で は ヨ

ロ ッ パ で もア メ リカ で も

Kansei

とい う表記で 通 じ る よ うになっ てきてい る。

2 .

美 術 作 品 鑑 賞時の 人間行 動を記 述する 感 性の働 き

把 握 す る た めには

そ の時 点で の感 性の は たら き を記述する必 要がある。 身近に感 性 が 働い てい る状 況は

美 術 作 品 を 鑑賞してい る時で あ ろ う

そこ で美術作品を鑑 賞 して い る と きの 人 間の 行動 を記 録 す るこ とを考え たの である。 美術作品を 鑑 賞して い る人々 の 行動 を 美 術 館で ビ デ オ に よっ て 記 録 出 来 た と しても

その 人の 内 部で 働い て い る感 性の は た らきを 把握す ること は 無 理である。  ま た

美 術 館の出口 で ア ンケ

トによ り

美 術 作

品に対 す る 鑑賞につ い て質 問をし て も

言 語に よ る 記 述は全 く用 を な さ ない 。 得 ら れる の は 「

A

とい う 作 品は よかっ た。」 程 度の内 容であ る。 人 間の 鑑賞 時の行 動デ

タをリ ア ル タイム で記 録 し な け ればそ の 盤 となっ て い るで あろ う感 性 の働き を把 握 する こ とは出 来ない か ら である。  そこ で え ら れるの が

アイマ

ク カ メ ラを 装 着 する こ と に よ り 眼 球の 動 きを記録 する こ とで る。 (図

3

)図 の 中 の線が鑑賞 者の 視線 の 軌 跡 を表 現 し て い る。 しか し

こ の 方 法で は

見て い る画像を 固 定し

視 線だ け を動かすように

人 間 頭 部 を固定化 す る 状 況で実 験 を行わ な け れ ば なら ない か し

実 際の鑑賞 時にお け る 人 間 行 動 は

対 象とする美 術

40

  SPECIAL ISSUE  OF 亅SSD VolONo

22002 デ ザイ ン学 研 究 特 集 号

(3)

Japanese Society for the Science of Design Japanese  Sooiety  for  the  Soienoe  of  Design

作 品 だ け を 頭 部 を 固 定 して見つ づ け る とい うこ と は ありえず

あた り を 見 回 した り

身体 を前 後に移動 さ せ た りし て鑑 賞 する の が通 常で ある。 こ の よ うな 理 由で

アイマ

ク カメ ラ の利用 は美術 作 品 鑑賞時 の 人 間 行 動 を 記 録 す る た めに は不 十 分で あ るこ とが わ か る。

3

遠 隔 鑑 賞ロ ボッ トシス テム の製 作  そこ で考え出 したの が

鑑賞 者と して の 人 間の代 わ りに

美 術 館に ロ ボッ トを置い てイン タ

ネ ッ ト を 用い て 遠 隔 鑑賞する方式で ある。 こ の 方式に よ れ ば

鑑 賞 者は遠隔 地に お りな が ら

ロ ボ ッ ト を 自由 に移動さ せ るこ と も 出 来

目の 代 わ り を な すカ メ ラ の

振 りやズ

グ を 行 うこ とも 出 来 る

何 より も来 館 者と共に美 術 館の 雰 囲 気を味わい なが ら鑑 賞 が 出 来る シス テ ム であ る。  感 性の 働 きを 研 究 す る た めに

筑 波大学 で は

1997

年 度よ り特別 プロ ジェ ク トとし て

ビデ オ カ メ

1

ラを搭 載し た 遠 隔 操作ロ ト を イン タ

ネッ トに つ な ぎ

美 術

デ ザ イン作 品 などの 実 作 品 を遠隔 地 か ら鑑賞 する実 験を行っ てい る。

 

鑑賞地点か ら美術 館 まで はイン タ

ネ ッ トで つ な ぎ

美 術

内の コ ン ピュ

タ か ら無 線で ロ ボッ ト を コ ン トロ

ル する方 式である。   ビ デ オカ メ ラを 搭 載 し たロ ボ ッ ト を 鑑 賞 者 が 遠 隔 操 作 する ことに よっ て記 録され る操 作デ

タ は サ

に ログ デ

タ (入手 力 情 報 )と して蓄 積さ れる。 こ の操 作 デ

タに は鑑 賞 行 動にお け る 人 間の情 緒 を 含む 心 的状 態の遷 移に関する デ

タ が含 まれ てい る と考え たの である。 こ の デ

解 析し

人間の鑑 賞行 動 にお け る 感 性 の 働 き を 研 究 す るの で あ る。 (図

4

)シ ス テ ム の設計に は

筑 波 大 学 機 能工 学 系 前 山祥

と 油田信

外装デザ イン は (財 ) 国 際メ デ ィ ア研 究 財 団の細 谷多聞 が あ たっ た。

4 .

ロ ボッ ト遠隔 操 作イン タ フ ェ

ス  ロ ボ ッ トを 遠 隔 操 作 するに は

鑑賞ロ ボ ッ トの カ メ ラ を通 じ て み てい る画 像表示ウ イン ド ウ

広角の カ メ ラ を 通 じ て周 囲の作 品 を 見 通せ る ウ イ ン ド ウ

ミ ング 操 作ス ライ ダ

ー、

チル ト操 作ボ タ ン

パ 図

2

 ア イマ

ク カメラ に よ る実 験 図 3  眼 球 運 動の軌 跡 図

4

  遠 隔 鑑 賞ロボッ ト ン操 作ボ タ ン

ロ ボッ ト 回転ボ タ ン

ロ ボ ッ ト前 後

移 動 ボタ ン

現在ロ ボ ッ ト状 態 表 示 ウイン ドウ

ロ ボ ッ ト移動 軌 跡表示 ウ イ ン ド ウ

コメ ン ト入 力ウ イ

デ ザイン学 研 究 特 集 号  SPECIAL ISSUEOFJSSD  vot

10No

22002  

41

(4)

ン ド ウ など を

WEB

上に設 けてい る。 (図

5

5 .

遠 隔 鑑 賞ロ ボッ ト操 作 デ

 

遠隔 鑑賞ロ ボ ッ トか ら 入手出 来 てい る 鑑賞デ

タ は次の ようである。  こ の ロボ ッ ト は

自分で鑑 賞 する の で は な く

鑑 賞者 が

WEV

上で の鑑賞画 面 を 見 な が ら

遠 隔操 作ボ タン をマ ス で ク リッ ク 操 作 す る と お りに美 術 館 内 を移 動 する シス テム で ある。 この ときの操作 状 況は 次の ようなデ

タ項目 とし て ロ グフ ァ イ ル に自動 的 に保 存さ れ る。 (1)ユ

ザ の操 作ロ グ  ホス ト名/

IP

ア ド レス

ロボ ッ ト の移動地点の指示 画 像 土で の x 座 標 値

画 像 上で の y座 標 値

、180

度そ の場回転

レベ ル の 設定 値

最大 値

2

) 各 時 刻の ロ ボッ ト の状態 デ

タ  こ の 時 刻にお ける

ロ ボッ トの位置 姿 勢 :(x

y

θ)

 

カメ ラ姿勢 : パ ン

チル ト

、 (

p

z) (

3

)画像 ラァ ィ ル  こ の 時 刻に取り込 ま れ た 鑑賞画像の ファ イル名 麩際

9

矗ゑ 翻 濡

2

講 飴 ;怠

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  箇 目 翼1,3q   :,にo クぐFP       i

     

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    堯

  ワ

ザ ト    ;1薈

6 .

遠隔 鑑 賞ロボ ッ ト操 作デ

タ か ら得たもの  鑑賞ロ ボ ッ トの デ ジタ ル カ メ ラか ら

2

秒 毎に連 続 的に送 信さ れ て くる鑑 賞 画 像 と前 述の 鑑賞操 作 ロ 図5  遠 隔 鑑 賞ロボ ッ ト操 作イ冫 タフ ェ

ス デ

タ と を解 析 する と

次の よなこ とが わ かる。   美 術 館内 をどの ような経 路で移 動 し た か。

 

美 術 館 内の 作 品 を どの よ う な 順序で鑑賞し た か。   どの 作品の 前で ど れ く らい 時 間 滞 在 し た か

。 

どの作 品 を詳 細に鑑 賞 し た か (ズ

パ ン

チル ト)

。 

どの作 品へ 賞 件 数 た か 。  以 上の 膨 大 なデ

タ は 得 ら れ たの で あるが

感 性 評 価 行 動モ デ ル の作 成の た め に は

鑑 賞 行 動 を 構 成 して い る操 作 要 因を独立変 数とし て感 性 評 価 値 (関 心 度)を 説 明 し な け ればな ら ない の であ る。  つ ま り

賞 時の 行動 は遠隔 操 作 デ

タ として 取 得で き た が、 問題 は肝 心の作 品に対し て関心を持っ e 加

回跏 7

撮 作囚

釦「

1m

° 「

4

1541

 

 

 

 

 

 

 

 

6

4

K

 

 

 

 

 

 

 

鰻 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

K

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

K

一 昂

  一

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2

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15

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L

1

       

 

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鯉 鯉 糞

1

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      5

睡 嚢

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        .

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      7      聲  ;

一.

       卸 嘱

一.

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一.

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蹶 笥       σ   

C

 

 

 

 

 

 

r

   

      鷺    

口      

二 」

       

m「

  鷹       o        D

     勾

r舳 D蹟 図6

 

操 作ロ グ と自動 送信さ れ て く る画

42  SPEClA 凵 ssuE

OF

JsSD

vol

10No

22002  デ ザイン学研究 特 集号

(5)

Japanese Society for the Science of Design Japanese  Sooiety  for  the  Soienoe  of  Design

た 状況の中で の操 作 要 因の把 握である。 それ に は鑑 賞時 にお ける鑑賞 者の リ ア ル タイムで変 化 する関 心 度デ

タ を 取 得 す る 事 が 必要で あ っ たの で あ る。 (図

6

7 .

鑑 賞 評 価 デ

タ の 抽 出   そこで

鑑賞 時の作品に対する関 心度を リア ル タ イム に連 続 的に直 接 入 力 する操 作を鑑 賞 者に行なっ

て も らっ た。 実 験 装 置は

ッ イン の デ ィ ス プレ イ を 設 け て

左側 に鑑賞評 価デ

タ画 面

右側 に遠隔 操 作 画 面 を表示 し た

ま た

入 力デバ イス も二 つ を 設 け

左 手か ら鑑賞評価デ

タをマ ウス を上 下 させ る だ けで入力で きるよ

にし

右 手か ら遠隔操 作 命 令をマ ウス ク リックに よ り入 力 す る よ うにし た。 (図

7 )

  こ の ように し て

鑑 賞評価入力と

ロ ボ ッ ト遠隔 制 御 入力と をシン クロ さ せ たの で 。 こ の よ うに して

遠隔 鑑 賞 時 にどの よ う な 鑑賞行 動 を とっ たの か を表 す 作 品画像デ

ー.

タと 鑑賞 時の作品 評 価 デ

タ とを 同時に収 集する こ とを 可能に し た。 (図

8

8 .

関 心 度 と 操 作ロ グの構 造 的 解 析   操 作ロ の みで は

鑑 賞 者が どの ような 鑑 賞 を し てい るか は わ か ら ない。 しか し

関心度が高い値を 示 してい るシ

クエ ン ス にお け る 操 作ロ グ を 取 り出 図7  ダブル ウイン ドウ とツインマ ス 臟 @o

        

〕〔 〕匣

9「  1  1 隷   34       ε      78        9 認

1

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     o

      i、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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     繋

 

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一 

 

 

 

 

 

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 .

 

_

       

甌駆囲

竃 覃

翻翻薩

鐸 覃 圏 睾

一 一

犂 箪 留

篝聟

覃 覃厚 掣 蹕

覃 摩 鷹

辱 覊

摩 矚

摯 曄駆

鰯 紹

駆 園 刃 ぶ 潭

国 封

1

濁 ぶ 凋 濁

;〔

軍 圃

o

耳 

爨 鍵鑷 轟 齲

i

懸 鑷 轟

匿 縣

覃 嚀

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广

   

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i

    

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騨 翆 覊

箪 駆

興 騨

ゴ.

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’ 」曽L

, 」

8 ・

鑑 賞 画 像 と鑑 賞 時の作 品 評 価 デ

デ ザイン学 研 究 特 集 号  SPECIA しISSUEOF 亅SSD vol

10No

22002   43

(6)

してデ

タ化 し

鑑賞 者が関 心 度 を 高 めてい る と き に鑑賞 者はどの よ うな操 作 行動 を多く用い てい る か を数 量 化

1

類を用い て解 析 し た。 こ の解 析 結果 か ら わ かる こ と は

カメ ラを 上下 に振 幅を大き く操 作 し て いる ときで あるこ と が わ か っ た 鑑賞 者の 遠隔ロ ボ ッ ト操 作ロ グの ちカ メ ラ を 上 下に振 る行 動を行 なっ てい る時は

鑑賞 行 動を行なっ てい る とい う事 が わ かっ たの で ある

(図

9 )

9 .

関 心 度 入 力の習 熟 度に よ る振れ   美術作 品を 鑑賞する と き

目か ら入力され た情 報 は

脳で 集 め ら れ 処 理 さ れ る。 処 理結 果に基づい て 再 び 眼球を動か して情報 を 入 力 す る。 こ の 繰 り返 し に よっ て鑑 賞 行 動は持 続 する。 遠隔 鑑 賞 者 が 美 術 作 品に対す る関心度入力 値を グラ フ に し てあらわ した

の で ある。

A

の 鑑 賞 者は

関 心度が時 間 経 過に沿 っ て上 下に激 しく変化 してい る こ とを 表 してい る

つ ま り 目 か ら脳へ 情 報理 さ れ るめ て時 間で行 なわ れ て い る こ とを

し てい る。 し か し

B

の鑑 賞 者の グ ラフ を見る と

上 下の触 れ が少ない こ とがわかる

こ の ように

見 し て 鑑賞 者の 関 心 度 評 価 は主 観的 なもの で ある かに見 える

(図

10

) 10

鑑 賞 評 価 と 脳 波 計 測  そこ で私たちは

作 品 鑑賞時 におい て鑑 賞 者が作 品に対 する関 心 度を高め てい る と きの 脳 波 測定を行 な うこ と と し た

鑑賞 者は

脳 波測定電極を装 着 し なが ら

県 立つ く ば 美 術 館 におい た 遠隔 鑑 賞ロ ボ ッ ト を遠 隔 操 作 し な が ら

閧 心 度 入 力 を行 なっ た。 (図

11

)  脳 波 測 定は 株 )回 路 社 製 性 ス ペ ク ト ル解析 装 置 を 用 い て

10

電 極 位

200Hz12 ビ ッ トに よ

A

D

変 換 を 行

フ ィル タ は 1

6Hz 〜30Hz

の デ ジタル フ ィ ル タを 用い た。 解 析は (社 )脳機 能研 究 所の 性解 析ス ペ ル ソ フ ト に よ り

4

感 情 「喜 怒 哀楽」 解 析 を行 なっ た。

11.

鑑 賞 時の関 心 度と感性ス ペ ク トル  図

12

の 下段の グ ラフ か ら

関 心度と感 性ス ペ ル の関 係 を よ く見てみ る と

関 心 度が高いを示 す

44  SPECIAL  ISSUE OF JSSD vol

10No

22002  デ ザ イ学 研 究 特 集

9 劇

τ

直 悶脚

π

 聞

喞   

 

    隣

 

 

 

2

, tuww 図

9

  関 心 度と操 作ログの構 造 的 解 析 図10 関 心 度 入 力 の 習熟 度による振れ 図11  鑑 賞 時の脳 波 計 測

(7)

Japanese Society for the Science of Design Japanese  Sooiety  for  the  Soienoe  of  Design

赤 色で示され る時 間帯で は

脳 波の 感 性ス ペ ル の うち

ス トレ スがマ イナス を 示 し

喜 び値が高 い 値 を示 して い る こ と が わ か る。 詳細な解 析は こ れ か ら で はある が

脳 波計測の有 効 性が有意

である こ との 傾 向が見 ら れ る とい え よ う

 感 性の 働 きを 探る た めに

(1) 遠隔 鑑賞ロボ ッ ト の 操 作ロ グの 解 析か ら始めた本 研 究は

2

) 作 品に 対 する関心度を把 握 する ことへ 展 開

3

時の脳 波 計 測へ と 更展 開 し た 。 筆 者 らは

次の 研 究 展 開 を 以 下の ように予定してい る。 ある か を探 索 し構 造モ デル を構 築 しシ ミュ

ン を行 う。

2

)感 性の脳内 機 構グル

プは

感性行 動の構造 的

物質的 基 盤 を神 経 伝達 関 連 タ ンパ 質 の活 性 化の視 点で解 明 する

。 (

3)

感 性 行 動 の シンセ ティ ッ クア プ

ta一

チ グル

プは

人 間の感 性 行 動と 同様の振る舞い をする ロ ボッ トの 実 現

及び感性 フ ィ

ドバ ッ ク によ るロ ボッ ト製 作 を実現 する。 (

4

) 感 性 設 計モ デル グル

プは

21

世 紀の 新産 業 構 造を 支 える感 性設計プロセ ス な らびに製 造プロ セス を体 系立 て て感 性モ デ ル を組み込むこと を内容と す る。

12.

感性 とひ らめ きの解明  感 性 を 芸 術 か ら だ け 見て い て は

作 品 以外に何 も 見 えて こない 。 誰で もが持っ てい る感 性を は た ら き とし て見れば、 理性の はた ら きと は異 なっ た は た ら

き を有して い るこ とがわ か る。

20

世 紀は言 っ て み れ ば理 性の 時 代であっ た。 科 学も技 術もこの 理性の基 盤の上に築か れた もの であっ た

し か し

理 性 だ け が 発 達 して も そ れで よい と はい えない 。 均 衡の 取れ た人 間は理性と感 性と を併せ持つ の である。 とこ ろ が感 性につ い て の知識 を 我々 人 類 は ま だ 有 してい な い こ とにやっ と 気 が 付い たの であ る

S

現 代 社会が抱 えて い る暴 力 や

発達 期の心の問 題

精 神 神 経 疾 患

痴 呆 等へ の適 切な対 処か ら

少 子 化 時 代にお け る

全 な 成長 発達の保 障 と 高 齢 化 社 会にお け る 生 き 甲 斐 の確立に至 る まで

何 ら かの か たちで感 性

神 などの 問 題 と 関わっ てい る こと は間 違い ない。 こ れ らの諸 問 題を解 決 する新た

方 法を作り出 さ ね ば な ら ない 今 必 要 なの は単 純 に治療法の 開 発 である とはい ない の で ある。 何 故 なら

現 代 社 会の症 状 を起 こ してい る と考え ら れる感 性に関する知識 を 我々 は持っ い ない からで ある。 そこ で ま ず

感 性 と ひらめ きの メ カニ ズム を研究 する学術的枠 組み の 関 係 を構 築 するこ とが新た なフ ロ ンテ ィア を 開 くと 考え たの である

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13

感 性 評 価デ

タベ

スの構築へ 向 けて の課 題

 

感性の メ カニ ズム を 研 究 す る 研 究 所はい まだ世 界 に存在 し ない 。 そ こ で

1

) 感 性評価

性グ ル

プ は

ロ ボッ ト に よ り感 性 評価特性 がい か なる構 造で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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図12 鑑賞時の関 心度と感 性スペ ク トル解析  以 上の よ うに

人文 科 学

自然 科 学の 多 領 域を横 断 的に融 合し て感 性 評 価デ

タベ

ス の構 築を進め る こ と が 必要であ る。 こ の よ う な 現 代の 地 球 が 抱 え てい る 問 題に対 す る

点 自 体 を 俯 瞰 的 な 視点であ る と考える の である。

デ ザイ ン学研 究 特 集 号 SPECIAL ISSUE OFJSSD  vel

10Ne22002   45

(8)

感 性 とひ ら め きの 解 明

研 究 領 域 説 明 図 鱸 田 qicmm 大 掌 }

 

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G

3

盛 性 フィ

ドバックに よ る ヒ ト用 師 乳ロボットの 制 尠 帛 謝 辞      

 こ

の 原 稿 を 書 くにあた っ て

筑 波 大 学 感 性評価 構 造モ デル構 築 特別 プロ ジェ トの

くの 方々 に協力 を 得た。 特に芸 術 学研 究 科 大 学 院の柿 山浩

郎氏

拓 殖 大 学 工 学 部の 岡 崎章氏に深く感謝 する次 第である。 参 考 文 献

1

Akira

 

Harada

 

Definitiori

 of 

Kansei,

 

Evaluation

 of

Kansei

 

2.

 

Report

 of 

ModeLing

 

the

 

Evaluation

Structure

 of 

KANSEI .

 

University

 of 

Tsukuba ,1998..

2.Akira

 

Harada

, 

Method

 of 

Paralle−1.

Search

 of

Association

 

by

 

Usipg

 

WWW

, 

Evaluation

 of 

Kansei

 

3

Report   of 

Modeling

 the 

Evaluation

 

St.

ructure  of

KANSEI

 

3 .University

 of Tsukub  a3

1999

3

Shinsuke

 

Shimojo

 

Subliminal

 mind

 

Chuokoron

Shinsho

 

4.

2000.

4.Makoto

 

Iwata,

 

Brai

to see and  

Brain

 to 

draw

Tokyo

 

University,199呂.

5.Rita

 

Carter,

 

MAPPING

 

THE

 

MIND ,

 

University

 of

California

 

Press,1999

6.Hervert

 

A .

 

Simon

 

The

 

Science

 of the 

Artificial

MIT

 

Press,1986

       

7.

Akira

 

Harada ,

κaηse∫

Recognition

 and  

Logical −

Recognition

Evaluation

 of

Kansef

 

4,

 

Report

 of

Modeling

 the 

Evaluation

 

Structure

 of 

KANSEI

University

 of 

Tsukuba ,

2000.

46

  SPECIAL

 

ISSUE

 

OF 亅SSD vol

10NQ

22002 デ ザイ ン学研究特 集号

図 9   関 心 度 と 操 作 ロ グ の 構 造 的 解 析

参照

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[r]

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