松戸市教育ICT環境整備に係る最適化企画支援業務
仕様書
1 本仕様書の位置付け 松戸市教育ICT環境整備に係る最適化企画支援業務仕様書(以下、「本仕様書」 という。)は、松戸市教育委員会(以下、「委員会」という。)が、松戸市立小中学校 の「松戸市教育ICT環境整備に係る最適化企画支援業務」に係る提案説明資料と して作成したものである。 本仕様書で示した要件を達成するための解決手法や実現手段について提案するこ と。また、契約段階においては、提案を受けた仕様の変更等(委員会の求める要件 と提案内容との相違に係る仕様の変更等)がありえる事を予め了承すること。 2 本業務の背景 (1)これまでの経緯 委員会においては、平成15年に教育情報センターを設置し、他市に先駆け校務の 情報化と情報教育を推進してきた。 平成23年度からは、「松戸市総合計画後期基本計画」において、教育の目標であ る「次代を育む文化・教育環境の創造」を実現するために、子どもたちの情報活用 能力の育成、及び、学校教育の情報化に関連する各事業を推進してきているところ である。 また、平成26年度には、「学校教育におけるICT環境整備指針」を定め、3つ の目標である「子どもたちの情報活用能力の育成」、「ICTを効果的に活用した分 かりやすく深まる授業の実現」、「校務の情報化の推進」を掲げている。 学力の向上に資するとともに心豊かで個性と創造性に富む21世紀を生きていく 力を持った子どもたちを育成するために、学校教育の情報化に関する最適化を検討し、 最も重要なハード面の整備として、学校のICT環境を計画的に整備しているところ である。平成30年2月からは学校事務支援システムが再構築され、更なる学校事務 の効率化が推進されているところである。 (2)国の動向 平成25年度から29年度において、文部科学省中央教育審議会の「第 2 期教育振 興基本計画」では、学校のICT環境の整備について、5年間の計画期間中の整備 目標値が示されている。これを踏まえ、上述の「学校教育におけるICT環境整備 指針」を定めている。 平成29年12月に文部科学省では、新学習指導要領の実施を見据え、学校におい て最低限必要とされ、かつ優先的に整備すべきICT環境整備について明示するため、 「平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」を取りまとめて公表し、 学校におけるICT環境の整備に必要な経費については、本整備方針を踏まえた「教 育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年)」に基づき、地 方財政措置が講じられることとなっている。 これらを踏まえ、平成30年6月15日に閣議決定された第3期教育振興基本計画 においては、「『平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針』に基づき、 学習者用コンピュータや大型提示装置、超高速インターネット、無線LAN整備など、 各地方公共団体による計画的な学校のICT環境整備の加速化を図る」ことが明記さ れている。3 業務概要 (1)平成30年2月より稼働した学校事務支援システムについて、過去の実績に基づ き、運用の定着に向けた支援を実施すること。 (2)教育情報ネットワークの再構築支援について情報システムに関する知見・経験、 高度な企画力を活かし、最適化の方向性検討やRFIによる実現性の確認等、新たなシ ステム構築等に向けた支援を実施すること。 (3)平成26年度に定めた「学校教育におけるICT環境整備指針」を踏まえ、近年 の教育情報化の動向や松戸市の現状に基づく「教育ICT環境整備指針(案)」を策定 すること。また、市立松戸高等学校のICT環境整備提案に関する助言を実施すること。 (4)文部科学省にて平成29年10月に策定された「教育情報セキュリティポリシー に関するガイドライン」に基づき、松戸市教育情報セキュリティポリシーの策定に向け た支援を実施すること。 (5)業務にあたっては、プロジェクト管理に関する専門的な知見や他自治体での支援 実績を踏まえ、実施すること。 4 支援業務内容 (1)学校事務支援システムに係る運用支援 平成30年2月より稼働した学校事務支援システムの運用を定着させるための支 援、システム評価及び評価結果の報告をすること。 ア 運用定着支援 平成30年2月から稼働した学校事務支援システムの運用定着化を図るため、 現状分析を行い、改善提案や助言を行うこと。 イ システム評価及び評価結果報告 学校事務支援システムについて、現状の確認結果に基づく、システム評価及び 評価結果の報告を行うこと。併せて、本市が策定するSLA(Service Level Agreement)に関する助言を行うこと。 (2)教育情報ネットワークシステムの再構築支援 平成 31 年度以降に予定されている教育委員会(学校含む)のイントラネット、イ ンターネット環境等の機器更新に向けた現状調査、情報提供依頼(以下、「RFI」 という。)等に係る一連の業務を支援すること。 ア 現行ネットワーク等調査 教育委員会から提供する資料やデータセンター事業者、及びシステム構築・保 守事業者との協議に基づき、ネットワーク、サーバ類の最適化を検討すること。 イ RFIに関する資料作成及び実施支援 アの内容を踏まえ、RFIに係る各種資料の作成及び実施を支援すること。 ウ RFI回答整理及び見積精査 RFI回答の整理、見積精査を行い、結果を報告すること。 (3)教育ICT環境整備指針(案)の策定支援 教育ICT機器に関する最新動向を調査し、「教育ICT環境整備指針(案)」の 策定を支援すること。 ア 最新の教育ICT環境調査 「学校教育におけるICT環境整備指針」(平成26年度)を踏まえ、先進自 治体や近隣市に対し、必要に応じて実施(照会)する予定の教育ICT環境整備
状況調査を支援し、各学校へ整備する予定の機器(学習者用コンピュータや大型 提示装置等)について、導入効果等も含めた調査結果を報告すること。 イ 教育ICT環境整備指針(案)策定 アの内容を踏まえ、「教育ICT環境整備指針(案)」を策定すること。 (4)教育情報セキュリティポリシーの策定支援 ア 教育情報セキュリティポリシーの策定にあたり、情報セキュリティの責任体制 を明確にしておく必要があるため、組織体制表策定に関して支援を実施すること。 イ 現時点での情報セキュリティを調査し、現状のリスク分析を実施すること。 ウ 現状のリスク分析及び松戸市情報セキュリティ基本方針を基に、松戸市教育情 報セキュリティ基本方針の策定支援を実施すること。 (5)業務プロジェクトの管理(共通) ア プロジェクト計画書の提出 業務内容を履行するため、実施体制やスケジュール等を記載したプロジェクト 計画書を作成し、提出し、管理すること。 イ 教育情報センターとの打合せの実施 月に1回程度、本業務の推進に必要な課題への対応検討や情報の共有等を目的 とした打合せを実施し、プロジェクトの推進及び品質を担保すること。また、打 合せにて協議された内容は要点を記録し、5開庁日以内に提出すること。 ウ プロジェクト管理及び品質管理 プロジェクト計画書の内容に基づいて、進捗管理を実施し、進捗状況を月次で 報告し、これらの委託業務全てが遅滞なく遂行できるよう全体を管理すること。 また、各支援業務において作成する成果物について、レビューを実施する、世代 管理を行うなどして、品質管理に努めること。 5 実施スケジュール(想定) 本業務の実施スケジュール(想定)は以下のとおりである。 6 業務体制 本業務に従事する者が有する経験、資格等については、以下のとおりとする。 なお、本業務に従事する者の行為が明らかに業務遂行上支障をきたすと認められ た場合、委員会は受託者に対して当該従事者の交代を要請できるものとする。 (1)プロジェクトリーダー 過去に同等の業務において、プロジェクトリーダーとして、従事した経験があ ること。また、同等の業務におけるマネージメント経験が3事業以上、3事業未 満にあっては5年以上の経験があること。 なお、プロジェクトリーダーとは本業務の計画と実行において総合的な責任を 持つ職務にあたる者を言い、本業務の開始前に1名指定し、報告する。 原則として、委託業務の開始から終了まで同一人物とする。 No 支援業務内容 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 1 学校事務支援システムに係る運用支援 2 教育情報ネットワークシステムの再構築支援 3 教育ICT環境整備指針(案)の策定支援 4 教育情報セキュリティポリシーの策定支援
(2)プロジェクトメンバー 過去に同等の業務において、従事した経験があること。 7 成果物 提案のスケジュールに基づき、以下のものを電子データファイル(MS-Office2010 で編集可能な形式)で、成果物として作成し納入すること。 (1)学校事務支援システムに係る運用支援 ・課題管理表 ・評価結果報告書 (2)教育情報ネットワークの再構築支援 ・RFI資料一式 ・RFI回答結果報告書(調達費用に関する資料を含む。) (3)教育ICT環境整備指針(案)の策定支援 ・ICT機器に関する調査結果報告書 ・教育ICT環境整備指針(案) (4)教育情報セキュリティポリシーの策定支援 ・組織体制表 ・リスク分析書 ・教育情報セキュリティ基本方針 (5)業務プロジェクトの管理 ・プロジェクト計画書 ・各種打合せ資料 ・進捗状況報告書(月次) 8 留意事項 (1)著作権 本業務で運用する目的物の所有権並びに情報システムの開発過程で新たに作成さ れた著作物に関する著作権法第21条(複製権)、第23条(公衆送信権等)、第2 6条の2(譲渡権)、第26条の3(貸与権)、第27条(翻訳権、翻案権等)及び 第28条(二次著作物の利用に関する原著作物の権利)に規定する権利は、契約日 より委員会に帰属するものとすること。 (2)第三者の権利侵害 納入成果物に第三者が権利を有する著作物が含まれる場合、受託者は当該著作物 に係る著作権の使用に関する費用負担を含む一切の手続きを行い、第三者が著作権 その他の権利を行使することがないようにすること。 (3)情報の保護(守秘義務) ア 機密保持 本業務の遂行にあたり知り得た情報等を外部に漏らし、又は転用してはならない。 イ 貸借仕様の届出・管理 本業務の実施に必要となる資料を借用する場合は、必ず届出を行い委員会の許可 を得ること。 ウ 個人情報及び行政情報の保護 業務遂行における個人情報等の取扱いについては、「松戸市個人情報の保護に関す る条例」、「松戸市情報セキュリティポリシー」、及びその他関係法令を遵守し、個
人所権利を侵害することのないよう必要な措置を講じること。 (4)賠償責任 各業務の実施にあたって、委員会又は第三者に損害を及ぼしたときは、委員会の 責任に帰する場合を除き、その賠償の責任を負うものとする。 (5)再委託の禁止 本業務の実施を他に委託し、又は請け負わせてはならない。 (6)使用材料の負担 本業務の事務遂行に使用する消耗品、進捗会議資料のコピー料金等は、契約料金 に含めること。 委員会の提供する会議室の照明、委員会内の作業で使用する電気料金等は、委員 会の負担とする。 9 支払方法 本業務完了後、完了届の提出し検査終了後、受託者より適正な請求のあった日か ら30日以内に支払う。 10 担当者 所属:松戸市教育委員会 生涯学習部 教育企画課 教育情報センター 担当者:渡辺、陰山、堀川 TEL:047-331-9800 E-mail:zyousei@matsudo.ed.jp 以上