• 検索結果がありません。

平成15年度先進的情報技術活用モデルシステムの開発

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "平成15年度先進的情報技術活用モデルシステムの開発"

Copied!
14
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成16年度先進的情報技術活用事業モデルシステムの開発

函館地区「医療・健康・観光情報共有システム構築」の開発

開 発 報 告 書

― 要 旨 −

(2)
(3)

1.開発システムの概要... 4 1.1 システムの目的 ... 4 1.2 システム開発の背景 ... 4 2.システムの構成 ... 5 2.1 遠隔画像診断支援システム ... 6 2.2 医療機器予約システム ... 7 2.3 診療予約システム ... 8 2.4 情報提供システム ... 8 4.プロジェクト推進体制... 10 5.システム構築スケジュール... 11 6.実施結果 ... 11 6.1 遠隔画像診断支援システム ... 12 6.2 医療機器予約システム ... 12 6.3 診療予約システム ... 12 6.4 情報提供システム ... 13 7.今後の展開 ... 13

(4)

1.開発システムの概要 1.1 システムの目的 「函館健康ポータルシステム」の構築を視野に、今回はその第1ステップとして函館 地域及び道内IT 関連サービスや SI 事業を行っている事業者の保有する製品・サービス を活用した以下のシステムを構築する。 (1)「遠隔画像診断支援システム」 (2)「医療機器予約システム」 (3)「診療予約システム」 (4)「情報提供システム」 構築したシステムを用いて函館地域の中核医療機関と診療機関をネットワークで結 び、画像診断サービスをビジネスベースとして運営可能か検証を行う。また、観光客や 地域住民に対して、医療・健康・観光に関する情報の発信を行う。この中に、医療機関 の紹介や24 時間可能な診察予約のシステムも組み込み、サービス提供を開始する。 上記(1)から(4)の4つのシステムがセットになったサービスの提供は、現在全国的に は皆無であり、参加する医療機関や関連施設及びコンテンツの充実が事業性のポイント となる。そのため、第2ステップとして参加医療機関の拡大と地域住民への情報提供機 能の充実、各システム間の連携等の機能追加並びに提供する情報の拡大を行い、ビジネ スモデルを確立する。 地域のニーズに応え、さらに大型事業にスケールアップさせて、地域住民や訪れた誰 もが住んでみたくなる健康長寿都市函館を実現する第一歩とするため、コンソーシアム によりこの事業化の検証を行う。 1.2 システム開発の背景 函館市は61 年のニューメディア・コミュニティ構想の指定を契機として、コミュニ ティFM や CATV などの情報通信インフラの整備を進めている。さらに、情報系イン キュベータ「函館市産業支援センター」の開設や「公立はこだて未来大学」の開学など、 インフラ面に止まらないIT 関連の社会資本が蓄積されている。 主要な産業の一つである観光産業は、年間 500 万人を超える来訪者があるものの、 宿泊日数も1日だけという通過型の観光客が目立つ。 また、函館地域の特徴として、札幌圏に次ぐ医療機関の集中があげられる。大規模病 院を含む320 以上の医療機関、約 8,000 の病床が存在している。 平成 16 年 12 月に発表された北海道新幹線着工のニュースでは、青森∼函館までの

(5)

延伸が実現し、将来札幌までが完成すると、札幌∼函館間が現状3時間かかるところが、 1時間足らずで結ばれることとなり、函館はますます注目が集まる地域になる。 この事業では、函館地域の魅力作りのためのシステムとなることを期待し、開発・実 験を行うこととする。 2.システムの構成 本事業では、患者への利便性向上と医療機関への安定的な高度画像診断サービス提供に よる地域間医療サービス格差の是正、地域住民サービス向上とを目的として、下記4シス テムを構築する。 図 1 システム構成図

(6)

2.1 遠隔画像診断支援システム 遠隔画像診断支援システムは、医療の均質化を目指し大学病院と同質の画像診断を実 現するシステムである。 基幹病院のCT 機器で撮影した画像は直接中央管理サーバへ転送される。さらに画像 はNTT 東日本のフレッツ ADSL 回線により、札幌の(株)メディカルイメージラボ(以下、 MIL 社)画像診断センターへ、画像と臨床情報が転送され画像サーバ(DICOM サーバ) に格納される。転送された画像と臨床情報は、さらに画像診断システムに送られ北大放 射線科の専門医が読影(診断)しレポートを作成する。作成されたレポートは MIL 社レ ポート(Web)サーバに格納され、更に函館の中央管理サーバへ返送される。基幹病院で は、端末装置から読影レポートを検索/印刷し院内へ配布する。患者が診療所からの紹 介の場合は、診療所のWeb 端末から中央管理サーバへアクセスし、読影レポートを閲 覧する。 図 2 遠隔画像診断支援システム構成

(7)

2.2 医療機器予約システム 予め稜北病院(以下、基幹病院)側から割り当てられた予約枠に対し、函館診療所(以 下、診療所)に設置された予約・検索端末(Web)から中央管理サーバへアクセスし、CT の簡単な臨床情報の入力と検査予約を行う。基幹病院は、予約情報と臨床情報に基づき 検査を行う。検査で撮影した画像は、中央管理サーバを経由して遠隔画像診断支援シス テムに転送される。基幹病院で撮影された画像と、遠隔画像診断支援システムで作成さ れた診断レポートは、中央管理サーバへ転送され診療所から検索することができる。 図 3 医療機器予約システム構成

(8)

2.3 診療予約システム 携帯電話やパソコンから病院や診療所の受診の予約を行うシステムである。予約が必 要な患者は、パソコンのブラウザや携帯電話のブラウジング機能を利用して、受診を希 望する病院や診療所のデータベースへアクセスする。患者は、予約が確定した時、メー ルにて予約確定情報の提供を受ける。病院などの既存運用システム(患者情報データベ ース、マンマシンインタフェース)に影響を与えることなく、セキュリティを確保する。 また、患者側とは24 時間予約を可能とすることで利便性を向上させる。 図4 診察予約システム構成 2.4 情報提供システム 健康医療関連情報や食品の効用などの情報をトータルに提供するシステムである。利用 者に対し、インターネットや携帯電話などツールを利用して情報を提供する。情報源は、 市役所、保健所、大学、民間企業などの保有する既存情報を活用する。今回の第1ステッ プでの作業内容は、ポータルサイトの構築である。第2ステップからは、企業の広告宣伝 の場として拡充していく。

(9)

3.システムの機能 本システムは以下の機能を有する。 システム名 機能名 DICOM 画像受信機能 画像情報蓄積保存機能 画像情報削除機能 画像送信機能 レポート受信機能 画像・レポート参照機能 統計・処理機能 診療所レポート参照機能 遠隔画像診断支援システム ログインユーザ認証機能 患者情報登録機能 撮影部位選択機能 CT 機器利用日時予約登録機能 予約状況閲覧・修正機能 医療機器予約システム 患者情報検索機能 診察予約機能 予約情報配信機能 予約確認・キャンセル機能 予約システム認証機能 診療予約システム マスター登録機能(病院側) 医療機関ポータル機能 病院間情報共有機能 健康関連施設等情報提供機能 情報提供システム 観光情報提供機能

(10)

4.プロジェクト推進体制 基本的に、函館市や北海道立工業技術センター、はこだて未来大学や北海道大学等の 官学と、医療機関、地域の観光、水産・海洋関連企業・団体等、民間の協力の下に、開 発終了後に事業を実施する予定の民間企業グループが中心となり、官学産連携の民間コ ンソーシアムを形成し、事業を継続的に実施可能な体制とする。 図 5 プロジェクト推進体制図 ■プロジェクト運営 東日本電信電話株式会社 ■システム開発 北海道CMC(株)・・・・情報提供システムの開発・運営 (株)メディカルイメージラボ・・・画像診断システムの運営 (株)エスイーシー・・・医療機器予約システム及び診療予約システムの開発・運営 (株)NTT-ME 北海道・・・画像診断システムインフラ整備

(11)

5.システム構築スケジュール システム 工程 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 遠隔画像診断支 援システム システム設計・開発・構築 ネットワーク環境構築 システム動作検証・システム修正 運用試験 医療機器予約 システム システム設計・開発・構築 システム動作検証・システム修正 運用試験 診療予約 システム システム設計・開発・構築 ネットワーク環境構築 システム動作検証・システム修正 運用試験 情報提供 システム サイト検討・作成・連係作業 データベース整備 システム動作検証・システム修正 運用試験 6.実施結果 本開発システムは、昨年度ニューメディア開発協会の「情報化推進基盤事業(地域に おける情報化実態調査)」により実施した「医療・食分野を活用した官学産連携による 総合的健康増進システムの運用モデル調査」報告書において、「函館健康ポータルシス テム(仮称)」の構築を提言されたことを受け、第1ステップとしてその一部を構築した ものである。 今回の第1ステップでは、情報提供システム、医療機器予約システム、診療予約シス

(12)

6.1 遠隔画像診断支援システム 12 月中旬にシステム構築を完了し、1月末日までに 11 件の読影を行った。あらかじ め行った画像転送による方法とフィルムよる方法の比較では画質に変化は認められず、 診断結果に変わりはなかった。 今回の実証実験は道南勤医協グループで行われたため、同じシステムを利用しており システム間の問題は生じなかった。ただし、病院−画像診断センター間の臨床情報転送 はシステム準備が出来なかったのでファクシミリを利用した。今後、実用化のためには システムの異なる診療所−病院−画像診断センター間でも、それぞれの情報を共有化で きる統合的なシステムの開発が必要である。 今回の実証実験では、遠隔画像診断支援システムを利用した診療所側から、基幹病院 に蓄積されたCT 画像を端末に表示しながら患者に説明を行うことが可能になり、医師、 患者ともにメリットが大きいという評価があった。 6.2 医療機器予約システム 平成 16 年 12 月1日より、函館診療所から稜北病院のオーダリングサーバに随時ア クセスして、CT 機器を含めた医療検査機器の空き状況の照会に利用を開始した。従来 までは、電話による台帳での確認であったため、予約の確定までに時間を要することが 多く発生していたが、このシステムの導入により、函館診療所に診察に来られた患者さ んへの検査予約の日時の確定が早くなり、待ち時間が短縮されたと患者さんから好評を 頂いた。 6.3 診療予約システム 診療予約システムは、診察カードを持っている再診の患者が携帯電話やパソコンから 予約専用のホームページにアクセスし、6週間先までの担当医や予約可能日時の情報を 参照して予約を行い、正式な予約の確定をメールにて通知するもので、変更や取り消し も同様に行うことが可能である。 診療予約システムに対するお客様(患者)の評価は、24 時間いつでも時間に関係なく予 約ができ、しかも自宅のパソコンから予約ができ大変便利である、との評価を頂いた。 また、病院側の評価は、職員による予約の電話対応が少なくなりコスト削減になり、 24 時間予約ができ、患者さんへのサービス向上により、来院する患者さんの増加が期 待できる、との評価を頂いた。

(13)

6.4 情報提供システム 情報提供システムは、道南地区の医療機関ポータルサイトとして、患者や地域住民に 対し医療情報を提供するものである。今回は、診療予約システムと同一のWeb サーバ にコンテンツを載せ、情報発信を行った。医療機関に関する情報は、北海道の「北海道 救急医療・広域災害情報システム」から情報提供を受け、利用者の検索利便性を向上さ せるために、新たにDB 化作業を行い、欲しい情報にたどり着きやすくなっている。 7.今後の展開 昨年度、ニューメディア開発協会の委託事業として実施した「医療・食分野を活用し た官学産の連携による総合的健康増進システムの運用モデル調査報告書に基づき、 健 康 をキーワードとした「函館健康ポータルシステム」構築の第1ステップとして、「医 療・健康・観光情報共有化システム」を構築し、実証実験を行ってきた。 実証実験には稜北病院の積極的な協力を頂き、診察予約や遠隔画像診断などの使い勝 手を評価して頂いた。その結果、患者と医師の利便性が向上し、ほぼ満足していただく ことができ、成功したと考えている。 携帯電話とパソコンからの「診察予約システム」についても、オーダリングシステム と自動連携をとり、複数の診察科や医師の選択を患者主導で24 時間予約や変更が可能 で、病院側の運用負担がなく、全国の中規模病院に患者の利便性向上をねらったシステ ムとして、導入が大いに期待できる。 今後の事業化については、地元企業である株式会社エスイーシーが実施主体の中心と なり、このシステムの利用拡大を目指し他病院に対し積極的にシステム導入を働きかけ、 収益の確保を図っていく。 今回の反省点として、「健康」と「食」に関するコンテンツが弱かったと考えている。 従って、次のステップでは、今回の成果物をベースに、健康管理支援や介護予防、また、 健康関連施設等の情報提供の拡充を柱に、「健康」と「観光」の情報を一元化した中央 管理サーバを立ち上げ、本格的な「函館健康ポータルシステム」の構築を目標に、函館 地域の産学官が一体となりながら新産業創出に結びつく事業化の展開を行いたい。

(14)

発行日 平成17年3月 作 成 財団法人ニューメディア開発協会 住 所 〒108-0073 東京都港区三田 1-4-28 三田国際ビル23階 電 話 03-3457-0673 FAX 03-3451-9604 開発事業者 東日本電信電話株式会社 北海道支店 住 所 〒060-8519 北海道札幌市中央区北 1 条西 6 丁目 平成16年度先進的情報技術活用事業モデルシステムの開発 函館地区「医療・健康・観光情報共有システム構築」の開発 (要旨) 内容の全ておよび一部を許可なく引用、複製することを禁じます。 URL:www.nmda.or.jp

参照

関連したドキュメント

以上のことから,心情の発現の機能を「創造的感性」による宗獅勺感情の表現であると

機能名 機能 表示 設定値. トランスポーズ

評価 ○当該機器の機能が求められる際の区画の浸水深は,同じ区 画内に設置されているホウ酸水注入系設備の最も低い機能

操作は前章と同じです。但し中継子機の ACSH は、親機では無く中継器が送信する電波を受信します。本機を 前章①の操作で

・Syslog / FTP(S) / 共有フォルダ / SNMP

評価 ○当該機器の機能が求められる際の区画の浸水深は,同じ区 画内に設置されているホウ酸水注入系設備の最も低い機能

○当該機器の機能が求められる際の区画の浸水深は,同じ区 画内に設置されているホウ酸水注入系設備の最も低い機能

モニター建屋 1回/年 機能確認 シンチレーションサーベイメータ 2台 発電所本館 1回/年 機能確認 電離箱サーベイメータ 19台 免震重要棟他