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1 X X A, B X = A B A B A B X 1.1 R R I I a, b(a < b) I a x b = x I 1.2 R A 1.3 X : (1)X (2)X X (3)X A, B X = A B A B = 1.4 f : X Y X Y ( ) A Y A Y A f

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(1)

§1

 連結空間

定義 位相空間X が X の空集合でない部分集合 A, B に対して,X = A ∪ B ならば, A ∩ B 6= ∅ または A ∩ B 6= ∅ をみたすとき,X を連結空間とよぶ. 定理1.1 1次元ユークリッド空間 R は連結空間である. 定義 R の2点以上を含む部分集合 I が,I の任意の2点 a, b(a < b) に対して, a ≤ x ≤ b =⇒ x ∈ I をみたすとき,I を区間とよぶ. 定理1.2 R の空集合でない部分集合 A は連結空間である. 定理1.3 位相空間 X について次の命題は同値である: (1)X は連結空間である. (2)X の部分集合で開集合かつ閉集合であるものは ∅ 及び X のみである. (3)X の空集合でない開集合 A, B で,X = A ∪ B かつ A ∩ B = ∅ と表せない. 定理1.4 f : X → Y を連続写像で上への写像とする.このとき,X が連結空間なら Y は 連結空間である. (証明) A を Y の部分集合で開集合かつ閉集合とする.A は ∅ または Y であることを示す. A 6= ∅ とする.f−1(A) は,f が連続写像であるから,X の開集合かつ閉集合である. X は連結空間であるから, f−1(A) = ∅ または X である.

f−1(A) = ∅ とすると,A 6= ∅ より,a ∈ A が少なくとも一つ存在する.

f が全射より,f (x) = a をみたす x ∈ X が存在する. f (x) = a ∈ A より,x ∈ f−1(A) となり,これは矛盾. f−1(A) = X とする.y を Y の任意の点とする. f は全射より,f (x) = y をみたす x ∈ X が存在する. X = f−1(A) より,x ∈ f−1(A) である. したがって,y = f (x) ∈ A   以上より,A = Y である.     Q.E.D

(2)

1.5 f : X → Y が連続写像で,X が連結空間なら,f (X) は連結空間である. (証明) f : X → Y に対して,g : X → f (X) を,g(x) = f (x)   (x ∈ X) と定義する. g は上への写像かつ連続写像である. なぜなら,O を f (X) の任意の開集合とする. O = U ∩ f (X) をみたすY の開集合 U が存在する. x ∈ g−1(O) ⇐⇒ g(x) ∈ O = U ∩ f (X) ⇐⇒ f (x) ∈ O = U ∩ f (X) ⇐⇒ f (x) ∈ U ⇐⇒ x ∈ f−1(U) 従って,g−1(O) = f−1(U) f : X → Y は連続写像より,f−1(U) は X の開集合.g :→ f (X) は上への写像で, 定理1.4 より,f (X) は連結.       Q.E.D 1.6 f : X → Y が同相写像ならば,X が連結空間 ⇐⇒ Y が連結空間. (証明) f が同相写像より,f は連続かつ全単射かつ f−1は連続である. 定理1.4 より,X が連結空間 ⇐⇒ Y が連結空間.       Q.E.D 定理1.7 Y が位相空間 X の部分空間で,Y = X とする.Y が連結空間ならば,X は連 結空間である. (証明) A を X の部分集合で,開集合かつ閉集合とする.A = ∅ または A = Y であること を示せば良い. A 6= ∅ とすると,A は少なくとも一点 a を含む.

A は開集合であるから,A は a の近傍.Y = X で,a ∈ X より  a ∈ Y である. a ∈ Y ⇐⇒ a の任意の近傍 N に対して,N ∩ Y 6= ∅ ゆえに,A ∩ Y 6= ∅ A は X の開集合かつ閉集合であるから,A ∩ Y は Y の開集合かつ閉集合である. 仮定より,Y は連結空間であるから, A ∩ Y = ∅ または A ∩ Y = Y A ∩ Y 6= ∅ より,A ∩ Y = Y =⇒ Y ⊂ A =⇒ Y ⊂ A A は閉集合より,A = A ゆえに,X = Y ⊂ A = A ⊂ X  したがって,A = X      Q.E.D

(3)

1.8 位相空間 X の部分集合 Y, Z が,Z ⊂ Y ⊂ Z をみたすとき,Z が連結空間なら,Y は連結空間である.特にZ が連結空間なら,Z は連結空間. (証明) Z ⊂ Y ⊂ Z ⊂ X,Z は X における Z の閉包である. Y における Z の閉包 ZYZY = Z ∩ Y である.Y ⊂ Z より, ZY = Z ∩ Y = Y 定理1.7 より,Y は連結空間である.      Q.E.D A = {(x, sin(π x)) ∈ R | 0 < x < 1}, B = {(0, y) | −1 < y < 1}, X = A ∪ B とする.こ のときX は連結空間である.なぜなら, ϕ : (0, 1) → A を ϕ(x) = (x, sin(π x)) と定義すると,ϕ は連続写像.(0, 1) は区間なの で連結空間. ゆえに,A は連結空間である. B ≈ [−1, 1] より,B は連結空間である. A = X より,X は連結空間である. 定義 位相空間X の部分集合 A, B が A ∩ B = ∅ をみたすとき,A と B は互いに分離して いるという. X = R, A = (0, 1), B = (1, 2) とすると,A ∩ B = {1} より,A, B は分離していない.

(4)

定理1.9 X を位相空間とする.X の部分集合族 F = {Fλ | λ ∈ Λ} が, (1)X =Sλ∈Λ (2) 各 Fλは連結空間である. (3) どの2つの F の元も互いに分離していない. をみたすとき,X は連結空間である. (証明) X の部分集合 A が開集合かつ閉集合とすると,各 λ ∈ Λ に対して, Fλ∩ A は Fλの開集合かつ閉集合である.(2) より, Fλ∩ A = ∅ または Fλ∩ A = Fλ (i) すべての λ ∈ Λ に対して,Fλ ∩ A = ∅ であるとき, A = A ∩ X = A ∩ ([ λ∈Λ ) = [ λ∈Λ (A ∩ Fλ) = [ λ∈Λ ∅ = ∅ (ii)Fλ0 ∩ A = Fλであるλ0 ∈ Λ が存在するとき, 0 ⊂ A である.(3) より,任意の λ ∈ Λ について, Fλ∩ Fλ0 6= ∅ である.Fλ∩ A = ∅ または Fλ∩ A = Fλであるから,Fλ∩ A = ∅ とすると, ⊂ X\A, 先の Fλ0 ⊂ A と合わせて, Fλ∩ Fλ0 ⊂ (X\A) ∩ A

A は開集合より,X\A は閉集合.ゆえに,X\A = X\A A は閉集合より,A = A,したがって, ∅ 6= Fλ∩ Fλ0 ⊂ (X\A) ∩ A = (X\A) ∩ A = ∅ これは矛盾.したがって,すべてのλ ∈ Λ に対して,Fλ ∩ A = Fλである. よって, ⊂ A,(1) より, X = [ λ∈Λ ⊂ A ⊂ X ゆえに,A = X である.       Q.E.D

(5)

定理1.10 X 6= ∅ かつ Y 6= ∅ とする. X × Y が連結空間である.⇐⇒ X 及び Y が連結空間である. (証明) ”=⇒” 射影 PX : X × Y → X は,X の上への連続写像で,X × Y が連結空間 であるから,定理1.4 より,X は連結空間である.Y についても同様である.”⇐=” 各 y ∈ Y に対して, X × {y} ≈ X である.同様に,各x ∈ X に対して, {X} × Y ≈ Y ゆえに,X × {y} 及び {x} × Y は連結空間である.X × Y の各点 (x, y) に対して, Z(x, y) = (X × {y}) ∪ ({x} × Y ) とおく.ここで, (x, y) ∈ (X × {y}) ∩ ({x} × Y ) ⊂ (X × {y}) ∩ ({x} × Y ) よって,X × {y} と {x} × Y は互いに分離していない.定理 1.9 より, Z(x, y) は連結空間である. X × Y = [ (x,y)∈X×Y Z(x, y) 最後に,Z(x, y) と Z(x0, y0) が分離していないことを示せば,X × Y が連結である ことがいえる. {(x, y0), (x0, y)} ∈ Z(x, y) ∩ Z(x0, y0) ⊂ Z(x, y) ∩ Z(x0, y0) 6= ∅       Q.E.D 定義 位相空間X における最大の連結部分空間を X の連結成分とよぶ. すなわち,X の部分集合 C が X の連結成分であるとは次の条件をみたす. (1)C は連結空間である. (2)C ⊂ C0かつC0が連結空間なら,C = C0である. 1 X が連結空間ならば,X は X の連結成分である. 2 R\S0 = (−∞, −1) ∪ (−1, 1) ∪ (1, ∞) の連結成分は3つ. 3 n ≥ 1 のとき,Rn+1\Sn = {x ∈ Rn+1; k x k> 1} ∪ {x ∈ Rn+1; k x k> 1} の連結成分は2つ.

(6)

定理1.11 位相空間 X において,連結成分は閉集合である.さらに異なる2つの連結成 分は互いに分離している. (証明) C を連結成分とする.C は連結で,C ⊂ C である.ゆえに, C = C したがって,C は閉集合. 次に,C, D を異なる連結成分とする.このとき,C ∩ D = ∅ を示す. C ∩ D 6= ∅ と仮定して矛盾を導く. C ∪ D は,定理 1.9 より,連結空間である. C ⊂ C ∪ D より,C = C ∪ D, ゆえに D ⊂ C 同様に,D ⊂ C, 以上より C = D, これは矛盾.      Q.E.D

(7)

§2

 弧状連結空間

定義 位相空間X における曲線 (path) とは,[0, 1] から X への連続写像 γ : [0, 1] → X の

ことをいう.

γ(0) を γ の始点 (beginning point),γ(1) を γ の終点 (end point) という.

また,γ を γ(0) から γ(1) への曲線とよぶ.[0, 1] を I と表す. 定義 位相空間X において,X の任意の2点 x, y に対して,x から y への曲線が存在する とき,X を弧状連結空間 (path-connected space) という. 定理2.1 弧状連結空間は連結空間である. (証明) X を弧状連結空間とする.A を X の部分集合で,開集合かつ閉集合とする. A 6= ∅ とする.このとき A = X を示すために,A 6= X と仮定して矛盾を導く. A 6= ∅ より,A は少なくとも一点 a を含む. A 6= X より,b ∈ X かつ b ∈/ A である点 b が存在する. X は弧状連結空間であるから,曲線 γ : [0, 1] → X が存在して, γ(0) = a, γ(1) = b をみたす.γ−1(A) は [0, 1] の開集合かつ閉集合である. γ(0) = a ∈ A より,  0 ∈ γ−1(A), ゆえに γ−1(A) 6= ∅ γ(1) = b ∈/ A より,  1 ∈/ γ−1(A) したがって, γ−1(A) 6= [0, 1] 以上より,[0, 1] は連結空間でない.これは矛盾.      Q.E.D 定義 Rnの部分集合C が凸集合 (convex set) であるとは,C の任意の2点 x, y に対して, x と y を結ぶ線分上の点がすべて C 上に含まれているときにいう. すなわち,x, y ∈ C ならば (1 − t)x + ty ∈ C   (0 ≤ t ≤ 1) であるとき C を凸集合 という. 1 開球 Sr(x) は弧状連結空間 2 Rnは弧状連結空間 3 Rnの凸集合は弧状連結空間である.

(8)

例 開球Sr(x) ⊂ Rnは凸集合である. なぜなら,Sr(x) = {y ∈ Rn | qPn i=1(xi− yi)2 < r} u, v を Sr(x) の任意の2点とする.0 ≤ t ≤ 1 に対して,p = (1 − t)u + tv また,u, v ∈ Sr(x) より,d(u, x) =k u − x k< r,   d(v, x) =k v − x k< r d(p, x) = v u u tXn i=1 (pi− xi)2 = k p − x k = k (1 − t)u + tv − x k = k (1 − t)(u − x) + t(v − x) k ≤ k (1 − t)(u − x) k + k t(v − x) k = (1 − t) k u − x k +t k v − x k < (1 − t)r + tr = r ゆえに,p ∈ Sr(x) 定理2.2 X を位相空間,I = [0, 1] とする.曲線 γ : I → X に対して,γ−1 : I → X を,γ−1(t) = γ(1 − t)   (0 ≤ t ≤ 1) と定義すると,γ−1は曲線で ある. (証明) ϕ : I → I を,ϕ(t) = 1 − t   (0 ≤ t ≤ 1) と定義すると,ϕ は連続. γ−1 = γϕ より,連続写像の合成写像は連続だから, γ−1I から X への連続写像.ゆえに曲線.        Q.E.D 定理2.3 曲線 α : I → X,  β : I → X が α(1) = β(0) をみたすとき, αβ : I → X を (αβ)(t) = ( α(2t)   (0 ≤ t ≤ 1 2) β(2t − 1)   (1 2 ≤ t ≤ 1) と定義すると,αβ は曲線である.

(9)

定理2.4 位相空間 X において,X の任意の2点 x, y に対して,x から y への曲線が存在 するとき,x と y の同値関係が成り立つ. (証明) 反射率,対称律,推移律が成立することを示す. (1)   γ : I → X を γ(t) = x   (t ∈ I) と定義すると, γ は x から x への path である.ゆえに x ∼ x (2)   x ∼ y とすると,x から y への pathγ : I → X が存在する.このとき, γ(0) = x,  γ(1) = y である.γ−1 : I → X を γ−1(t) = γ(1 − t)   (t ∈ I) と定義すると, γ−1(0) = γ(1 − 0) = γ(1) = y γ−1(1) = γ(1 − 1) = γ(0) = x となり,γ−1y から x への path となるから,y ∼ x (3)   x ∼ y かつ y ∼ z とすると,2つの path α : I → X,  β : I → X が存在して, α(0) = x,  α(1) = y β(0) = y,  β(1) = z α(1) = y = β(0) より,定理 2.3 を用いると,αβ : I → X は path で, (αβ)(t) = ( α(2t)   (0 ≤ t ≤ 1 2) β(2t − 1)   (1 2 ≤ t ≤ 1) (αβ)(0) = α(0) = x (αβ)(1) = β(1) = z をみたすので,αβ は x から z への path である.ゆえに,x ∼ z      Q.E.D

(10)

定理2.5(Glueing Lemma)   X, Y を位相空間,A, B を X の部分集合とする.f : A → X,   g : B → X をみたす 写像とする.f ∪ g : A ∪ B → X を (f ∪ g)(x) = ( f (x)   (x ∈ A) g(x)   (x ∈ B) と定義すると,次が成立する. (1)A, B が A ∪ B の開集合のとき,f, g が連続なら,f ∪ g は連続である. (2)A, B が A ∪ B の閉集合のとき,f, g が連続なら,f ∪ g は連続である. (証明) (1) を証明する.(2) も同様である. Y の開集合 O に対して,(f ∪ g)−1(O) が A ∪ B の開集合であることを示す. x ∈ A のとき, (f ∪ g)(x) = f (x) ∈ O x ∈ B のとき, (f ∪ g)(x) = g(x) ∈ O よって, x ∈ (f ∪ g)−1(O) ⇐⇒ (f ∪ g)(x) ∈ O ⇐⇒ x ∈ f−1(O) ∪ g−1(O) ゆえに,

(f ∪ g)−1(O) = f−1(O) ∪ g−1(O)

f は連続より,f−1(O) は A の開集合.A は A ∪ B の開集合であるから,f−1(O) は

A ∪ B の開集合.同様に,g−1(O) は A ∪ B の開集合. したがって,(f ∪ g)−1(O) は A ∪ B の開集合である.          Q.E.D 定理2.6 f : X → Y が連続写像で,X が弧状連結空間ならば,f (X) は弧状連結空間で ある. (証明) x, y を f (X) の任意の2点とする.x = f (x0),   y = f (y0) をみたす X の元 x0, y0 存在する.X は弧状連結であるから, γ(0) = x0,  γ(1) = y0 をみたすpathγ : I → X が存在する.写像 f γ : I → Y は連続写像で, (f γ)(0) = f (γ(0)) = f (x0) = x (f γ)(1) = f (γ(1)) = f (y0) = y をみたすので,f γ は x から y への path.       Q.E.D

(11)

定理2.7 X(6= ∅), Y (6= ∅) を位相空間とする.X および Y が弧状連結空間である. ⇐⇒ X × Y が弧状連結空間である. (証明) ”=⇒”  (x, y), (x0, y0) を X × Y の任意の2点とする. Y の点 y, y0に対して,Y が弧状連結であることより, α(0) = y,  α(1) = y0 をみたす曲線α : I → Y が存在する.˜α : I → X × Y を ˜ α(t) = (x, α(t))   (t ∈ I) と定義すると,α は曲線で,(厳密にいうと明らかでない.下で証明する)˜ ˜ α(0) = (x, α(0)) = (x, y) ˜ α(1) = (x, α(1)) = (x, y0) である.次にX も弧状連結であるから, β(0) = x,  β(1) = x0 をみたす曲線β : I → X が存在する. ˜β : I → X × Y を ˜ β(t) = (β(t), y0)   (t ∈ I) と定義すると, ˜β は曲線で,(厳密にいうと明らかでない.下で証明する) ˜ β(0) = (β(0), y0) = (x, y0) ˜ β(1) = (β(1), y0) = (x0, y0) したがって,(x, y) ∼ (x, y0), (x, y0) ∼ (x0, y0) より,(x, y) ∼ (x0, y0) ”⇐=”PX : X × Y → X および PY : X × Y → Y の 連続性と定理2.6 より明らか.       Q.E.D (連続性の証明) PXα : I → X について,˜ (PXα)(t) = P˜ Xα(t)) = PX(x, α(t)) = x ゆえに,PXα は定値写像だから連続写像.P˜ Yα : I → Y について,˜ (PYα)(t) = P˜ Yα(t)) = PY(x, α(t)) = α(t) ゆえに,PYα = α,いま α は曲線だから連続写像.˜ 写像f : W → X × Y が連続写像 ⇐⇒ PXf および PY が連続写像 より,α は連続.       Q.E.D˜

(12)

定理2.8   Rnの開集合X が連結空間ならば,X は弧状連結空間である. (証明) x を X の任意の点とする. U(x) = {y ∈ X | x ∼ y} U(x) = X を示せば良い. (1)   U(x) は開集合であることを示す. z を U(x) の任意の点とする.X は開集合で,x ∈ X より, 正数ε が存在して,Sε(x) ⊂ X をみたす. Sε(x) の任意の点を w とすると,α : I → Sε(x)  但し, α(t) = (1 − t)w + tz   (0 ≤ t ≤ 1) は連続で, α(0) = w,  α(1) = z をみたす.α(t) ∈ Sε(x) d(α(t), z) = k α(t) − z k = k (1 − t)w + tz − z k = k (1 − t)(w − z) k = (1 − t) k w − z k = (1 − t)d(w, z) z ∈ U(x) より,曲線 β : I → X が存在して, β(0) = x,  β(1) = z をみたす.βα−1x から w への曲線である.ゆえに w ∈ U(x) すなわちSε(x) ⊂ U(x) をみたす.したがって,U(x) は開集合. (2)   U(x) は閉集合であることを示す. X\U(x) = [ w∈X\U (x) U(w)

U(w) は開集合であるから,X\U(x) は開集合.ゆえに U(x) は閉集合.

(3)   X = U(x) を示す.

x ∈ U(x) より,U(x) 6= ∅,U(x) は開集合かつ閉集合である X の部分集合. X は連結空間であるから,U(x) = X である.       Q.E.D

(13)

§3

 ホモトピー

定義 X, Y を位相空間とする.連続写像 f : X → Y, g : X → Y がホモトピック (homotopic) であるとは,連続写像F : X × I → Y が存在して, F (x, 0) = f (x),   F (x, 1) = g(x)   (x ∈ X) をみたすときにいう.このときf ' g と表す. また,F を f から g へのホモトピー (homotopy) とよび,F : f ' g と表す. 定義 X, Y を位相空間,A を X の部分集合とする.連続写像 f : X → Y, g : X → Y が A に関してホモトピック(relative homotopic) であるとは, f (x) = g(x)   (x ∈ A) をみたし,連続写像F : X × I → Y が存在して, F (x, 0) = f (x),   F (x, 1) = g(x)   (x ∈ X) F (x, t) = f (x) = g(x)   (x ∈ A, t ∈ I) をみたすときにいう.このときf ' g rel A と表す. また,F を f から g への A に関する相対ホモトピーとよび,F : f ' g rel A と表す. 特に,A = ∅ のとき,f ' g 及び f ' g rel A は同値. 1 f : I → R2f (x) = (cos (2πx), sin (2πx))   (x ∈ I) g : I → R2g(t) = (0, 0)   (t ∈ I) F : I × I → R2 F (x, t) = ((1 − t) cos 2πx, (1 − t) sin 2πx)   (x, t ∈ I) と定義したとき,F は f から g へのホモトピーである.(証明略) 2 X を位相空間.C を Rnの凸集合とする. X から C への2つの任意の連続写像 f : X → C, g : X → C に対して f ' g である. なぜなら,F : X × I → C を F (x, t) = (1 − t)f (x) + tg(x)   (x ∈ X, t ∈ I) と定義する.f (x), g(x) ∈ C かつ C は凸集合であるから, F (x, t) = (1 − t)f (x) + tg(x) ∈ C である.また, ( F (x, 0) = f (x) F (x, 1) = g(x)   (x ∈ X) F は連続 (連続性の証明はややこしいので略す) であるから,F : f ' g

(14)

定理3.1 X, Y を位相空間,Map(X, Y ) を X から Y への連続写像すべての集合とする. Map(X, Y ) のホモトピックな元は,Map(X, Y ) の上での同値関係である. すなわち,f, g ∈Map(X, Y ) に対して,f ' g ならば同値. (証明) 反射率,対称律,推移律が成立することを示す. (1)   F : X × I → Y を,F (x, t) = f (x)   (x ∈ X, t ∈ I) と定義する. O を Y の任意の開集合とする. F−1(O) = {(x, t) ∈ X × I | F (x, t) ∈ O} = {(x, t) ∈ X × I | f (x) ∈ O} = {(x, t) ∈ X × I | x ∈ f−1(O)}

したがって,F−1(O) = f−1(O) × I,f−1(O) は X の開集合であるから,F−1(0) は

X × I の開集合. (2)   f ' g とすると,F : X × I → Y が存在して, F (x, 0) = f (x),   F (x, 1) = g(x) をみたす.G : X × I → Y を,G(x, t) = F (x, 1 − t)   (x ∈ X, t ∈ I) と定義する. G(x, 0) = F (x, 1 − 0) = g(x) G(x, 1) = F (x, 1 − 1) = f (x) ϕ : I → I を,ϕ(t) = 1 − t   (t ∈ I) と定義すると,ϕ は連続写像.1XX につい ての恒等写像とすると, F (1X × ϕ)(x, t) = F (1X × ϕ(x, t)) = F (1X(x), ϕ(t)) = F (x, 1 − t) = G(x, t) 連続写像の合成写像は連続だから,G は連続写像.ゆえに g ' f (3)   f ' g, g ' h とすると,連続写像 F, G : X × I → Y が存在して, F (x, 0) = f (x), F (x, 1) = g(x)   G(x, 0) = g(x), G(x, 1) = h(x) をみたす.H : X × I → Y を, H(x, t) = ( F (x, 2t)   (0 ≤ t ≤ 1 2) G(x, 2t − 1)   (1 2 ≤ t ≤ 1) と定義すると,t = 1 2のとき,F (x, 2 · 12) = g(x) = G(x, 2 ·12 − 1) より, H は well-defined である.また, H(x, 0) = f (x), H(x, 1) = g(x)   (x ∈ X)

(15)
(16)

§4

 基本群

定義 位相空間X における曲線 α, β : I → X が α(1) = β(0) をみたすとき,α と β の積 α · β : I → X を, (α · β)(s) = ( α(2s)    (0 ≤ s ≤ 1 2) β(2s − 1)   (1 2 ≤ s ≤ 1) と定義する. 定義 X を位相空間,p ∈ X とする.X の曲線 α : I → X が α(0) = α(1) = p であるとき, α を p を基点 (basic point) とする X の loop という.

また,p を基点とする X の loop すべての集合を, Ω(p) = {α : I → X | α は連続で,α(0) = α(1) = p} と表す. 定理4.1 Ω(p) の {0, 1} に関してホモトピックな元は,Ω(p) の上での同値関係である. すなわち,α, β ∈ Ω(p) に対して,α ' β rel {0, 1} ならば同値. (証明) 略 (幾何学特論で証明) 定義 α ∈ Ω(p) に対して,x の同値類を,α のホモトピー類とよび, hαi = {β ∈ Ω(p) | α ' β rel {0, 1}} と表す. 定義 p ∈ X を基点とする loop のホモトピー類すべての集合を,基本群とよび, Π1(X, p) = {hαi | α ∈ Ω(p)} と表す. 定理4.2 基本群 Π1(X, p) は群である. (証明) 補題 4.3∼4.6 参照のこと

(17)

補題4.3 hαi, hβi ∈ Π1(X, p) に対して,hαihβi = hα · βi と定義すると,この定義は

well-defined である.

(証明) hαi = hα0i かつ hβi = hβ0i =⇒ hα · βi = hα0· β0i を示せば良い.

仮定より,α ' α0 rel {0, 1} かつ β ' β0 rel {0, 1} なので, 連続写像F : I × I → X, G : I × I → X が存在して,          F (s, 0) = α(s) F (s, 1) = α0(s) F (0, t) = α(0) = α0(0) = p F (1, t) = α(1) = α0(1) = p   (s ∈ I, t ∈ I)          G(s, 0) = β(s) G(s, 1) = β0(s) G(0, t) = β(0) = β0(0) = p G(1, t) = β(1) = β0(1) = p   (s ∈ I, t ∈ I) をみたす.H : I × I → X を, H(s, t) = ( F (2s, t)   (0 ≤ s ≤ 1 2) G(2s − 1, t)   (1 2 ≤ s ≤ 1) と定義すると,s = 1 2のとき,F (2 · 12, t) = p = G(2 ·12 − 1, t) より, H は well-defined である.φ : [0,1 2] → [0, 1], φ(s) = 2s と定義すると, F (2s, t) = F (φ(s), 1x(t)) = F ((φ × 1X)(s, t)) = F · (φ × 1X)(s, t) G についても同様に ψ を定義すると, H(s, t) = ( F · (φ × 1X)(s, t)   (0 ≤ s ≤ 12) G · (ψ × 1X)(s, t)   (12 ≤ s ≤ 1)                    H(s, 0) = ( F (2s, 0) = α(2s)      (0 ≤ s ≤ 1 2) G(2s − 1, 0) = α(2s − 1)   (1 2 ≤ s ≤ 1) ) = (α · β)(s) H(s, 1) = ( F (2s, 1) = α0(2s)      (0 ≤ s ≤ 1 2) G(2s − 1, 1) = α0(2s − 1)   (1 2 ≤ s ≤ 1) ) = (α0· β0)(s) H(0, t) = F (0, t) = α(0) = α0(0) = p H(1, t) = G(1, t) = β(1) = β0(1) = p {1 2} × I は I × I の閉集合.H は連続写像であるから,Glueing Lemma より,

(18)

補題4.4 (結合法則)  位相空間 X の曲線 α, β, γ が α(1) = β(0), β(1) = γ(0) をみたすと き,(α · β) · γ ' α(β · γ) rel {0, 1} ((α · β) · γ)(s) =      α(4s)   (0 ≤ s ≤ 1 4) β(4s − 1)   (1 4 ≤ s ≤ 12) γ(2s − 1)   (1 2 ≤ s ≤ 1) (α · (β · γ))(s) =      α(2s)   (0 ≤ s ≤ 1 2) β(4s − 2)   (1 2 ≤ s ≤ 34) γ(4s − 3)   (3 4 ≤ s ≤ 1) (証明) F : I × I → X を, F (s, t) =            α( s t+1 4 ) = α( 4s t+1)       (0 ≤ s ≤ t+14 ) β(s−t+14 1 4 ) = β(4s − t − 1)   ( t+1 4 ≤ s ≤ t+24 ) γ(s−t+24 1−t+2 4 ) = γ( 4s−t−2 2−t )     (t+24 ≤ s ≤ 1) と定義すると,F は連続写像で,t ∈ I として F (0, t) = α(0),   F (1, t) = β(1) が成立するので,(α · β) · γ ' α(β · γ) rel {0, 1}           Q.E.D

(証明 2) hαi, hβi, hγi ∈ Π1(X, p) に対して,

(hαihβi)hγi = hα · βihγi = h(α · β) · γi = hα · (β · γ)i

= hαihβ · γi = hαi(hβihγi)

(19)

補題4.5 (単位元の存在)  位相空間 X の曲線 α : I → X を α(0) = x, α(1) = y とすると, ex· α ' α rel {0, 1},   α · ey ' α rel {0, 1} である曲線ez : I → X,   ez(s) = z   (s ∈ I) が存在する. 特に,ep : I → X を,ep(s) = p とすると,hepi は Π1(X, p) の単位元である. (証明) F : I × I → X を, F (s, t) =    x          (0 ≤ s ≤ t 2) α(s−t2 1−t 2) = α( 2s−t 2−t)   ( t 2 ≤ s ≤ 1) と定義する.F は連続写像 (証明略) で, F (s, 0) = α(s) F (s, 1) = (ex· α)(s) F (0, t) = x F (1, t) = α(1)   (s ∈ I, t ∈ I) ゆえに,α ' ex· α rel {0, 1}        Q.E.D 補題4.6 (逆元の存在)  位相空間 X の曲線 α : I → X を α(0) = x, α(1) = y とすると, α · α−1 ' e x rel {0, 1},   α−1· α ' ey rel {0, 1} である曲線α−1 : I → X,  α−1(s) = α(1 − s)   (s ∈ I) が存在する. このとき,hα−1i = hαi−1hαi の逆元である. (証明) F : I × I → X を, F (s, t) =      α(2s)     (0 ≤ s ≤ t 2) α(t)      (t 2 ≤ s ≤ 1 − 2t) α−1(2s − 1)   (1 − t 2 ≤ s ≤ 1) と定義する.F は連続写像 (証明略) で, F (s, 0) = α(0) = x = ex(s) F (s, 1) = (α · α−1)(s) F (0, t) = α(0) = x F (1, t) = α−1(1) = x   (s ∈ I, t ∈ I) ゆえに,ex ' α · α−1 rel {0, 1}         Q.E.D

参照

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