Resistivity Structures of a Subduction Zone and a Seismically Active Area - Some Evidence of Fluid and its Role in the Earth's Crust and the Uppermost Mantle

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(1)Title. Author(s). Citation. Issue Date. URL. Resistivity Structures of a Subduction Zone and a Seismically Active Area - Some Evidence of Fluid and its Role in the Earth's Crust and the Uppermost Mantle( Abstract_要旨 ) Ichiki, Masahiro. 京都大学. 1999-03-23. http://hdl.handle.net/2433/181956. Right. Type. Textversion. Thesis or Dissertation. none. Kyoto University.

(2) 氏. 名. いち 市. き 束 士. 【1 0 4】. まさ 雅. 学位 ( 専攻分野). 博. 学 位 記 番 号. 理. 学 位 授 与 の 日付. 1年 3 月 23 日 平 成 1. 学 位 授 与 の要件. 学 位 規 則 第 4条 第 1項 該 当. 研 究 科 ・専 攻. 理 学 研 究 科 地 球 惑 星 科 学 専 攻. 学 位 論 文 題 目. Re s i s t i vi t ySt mc 山r e soraSubduc t i o nZonea ndaSe i s mi c a l l yAc t i v eAr e a. 博. 第. ( 理. ひろ 啓 学). 20 41 号. -SomeEvi de nc eofFl ui da ndi t sRol ei nt heEa 仙' sCms ta ndt heUppe m os t Ma nt l e( 沈 み 込 み 帯 と地震 活 動 域 に お け る比抵 抗 構 造 一地 殻 及 び最 上部 マ ン トル にお け る流 体 とそ の役 割 -) ( 主査). 論 文 調 査 委 貞. 教 授 住 友 則 彦. 論. 文. 内. 教 授 尾 池 和 夫. 容. の. 要. 助教授 大 志 万 直 人. 旨. 地球内部 の地殻お よび最上部マ ン トル の研 究において,近年水 が重要な働 きを していることが認識 され るよ うになって来 てい る。一方,岩石の比抵抗 が含水率に強 く依存す ることが実験 的に確 かめ られ てい ることか ら,地球内部の比抵抗構造の 解析 は水 の状態 を調べ る有力 な手法 として注 目されてい る。本論 文は地殻及び最上部マ ン トル において最 も水が重要な役割 を してい る とされ るプ レー トの沈み込み帯 と地殻 の地震活動が活発 な地域 を選 んで,マ グネ トテル リック. ( MT)法 を用い. て地下深部の比抵抗構造 を推定 し,水の存在や役割 について考察 している。 これまでに沈み込み帯の比抵抗構造の研究で,一般的に火 山フ ロン ト付近の下部地殻 に低比抵抗体の存在が明 らかに され てい るが,主 として沈み込み角度が低角の地域 での研究が主であった。そ こで 申請者 は高角度 の沈み込み帯である南九州 に. 0 k mを越 える負 の重力異 着 目し,火 山フロン ト下の比抵抗構造の研究 を行 った。 さらに, 同地域では 日向灘沿いに空間波長 5 常が存在 してい る事が知 られ てお り,下部地殻付近 に大規模 な低密度の構造が あることが予想 され ているので これ との関連 性 も調べた。 申請者 は南九州 の研究においては,基本的には海溝軸 と直行す る断面においての広域的な 2次元比抵抗構追,加 えて 日向 灘沿いの負 の重力異常域 を,南北 に横切 る平行 な 2本 の測線上での 1次元構造 をそれぞれ推定 した。前者 においては,霧 島. 0 k mぐらいの低比抵抗体が,深 さの6 0 血 までのび,深 くなるにつれて裾 を広 げ,火 山フロン トの前弧側下 火 山帯の直下に幅 1 部地殻 につなが るよ うな構造 を有す る事 を兄いだ した。 この低比抵抗体は,火 山フロン トよ り背弧側 の霧 島火 山帯直下な ど. 2mを切 る値 であるのに対 し,前弧側 の下部地殻付近では 1 0-3 0E 2 mの値 を示 している。 また前弧側 の低 では比抵抗値 が 1E 0-2 0 k mに高比抵抗体の存在 を指摘 してい る。他方,南北 2測線 においては 1次元構造解析 を行 った 比抵抗体 の上方,深 さ1 が,結果的には,南北方 向- ほぼ-様 な 2次元的構造 を確認す るに とどま り,重力異常を十分 に説 明できる構造 を抽 出す る には至 らなかった。 得 られた構造の解釈 として, 申請者 は推定 した低比抵抗体 は沈 み込むプ レー トか らの脱水 と関連 してい ると考 え,前弧側 の下部地殻では低比抵抗で, しか も低密度であるブ ロックの存在 が示唆 され ることか ら, これ は 自由水の存在 と水 の変成作 用で生 じた大規模 な蛇紋岩 の存在 による と推定 してい る。 さらに,低比抵抗体の上蔀 に存在す る高比抵抗体は, 自由水 を停 留 させ るキャ ップ ロック的役割 を してい ると解釈 してい る。 また,背弧側 において推定 された極低比抵抗体は部分溶融が原 因である と考 え, これは沈み込むプ レー トか らの脱水が融解温度 を下げる役割 を した結果 によるもの と解釈 している。 さらに申請者 は,地震発生域 の比抵抗構造の研究 として宮城 県北部の地震活動帯 を選び詳細 な地下の比抵抗構造 を推定 し てい る。地震 の発生の原因の一つ として,水 が岩石 の空隙に流入 し,空隙圧 が増加す ることで,有効応力が低下 し摩擦強度. -2 8 2-.

(3) が低 くな るために滑 りが生 じ易 くな る事 が考 え られ てい る。 これ を仮 定す る と,地震活動 が盛 んな震源 域 では水 が存在 し, 含水率 に敏感 な岩石 の比抵抗 は低 い値 を とる可能性 が考 え られ る。 そ こで本論文 では,宮城 県北部 の地震活動域 の比抵抗構 造 を詳 しく調べ た。現在 実用化 してい るMT法 のイ ンバ ー ジ ョン解析 は通 常 2次元構 造 を仮 定 して行 われ る。 しか し,宮城 県北部 で は地殻表層 の不均質構造 のた め この仮 定が成 り立たないので,MT法 の応 答 関数 が類似 した観 測点 ご とに グル ープ 化 し,各 グループ毎 に表層 の不均質構造 の影響 を軽減す る工夫 を し, 2次元解析 を行 ってい る。 さらに求 め られ た構造 の特 徴 的な部分 について精密 な感度 チ ェ ックを行 い,得 られ た比抵抗構造 の分解能 を確認 し,比抵抗 の低 い部分 に地震 の震源 が 集 中 してい るこ と,比抵抗構造の境界 を境 に して,比抵抗 の高い部分 には地震 が発 生 していない ことを確認 してい る。 また, 求 め られ た表層近 くの極低比抵抗体 の下面の深 さと地震 の上限が一致 してい るこ とも兄いだ してい る。. 論. 文. 審. 査. の. 結. 果. の. 要. 旨. 日本列 島の ような大陸プ レー トの下に海洋 プ レー トが沈み込んでい る変動帯では,上部マ ン トル か ら上部地殻 にかけて様 々 な不均質構 造があ り,それ に関連 した地震 ・火 山な どの地殻活動 が活発 で あ るこ とが知 られ てい る。近年 ,不均質構 造 は基 本 的 には沈み込むプ レー トに起源 を有す る水 が,不均質構造 の形成や地殻 の活動 に大 きな役割 を果 た してい るこ とが次第 に 明 らかに されつつ ある。 しか し, この様 な構造解析 は地震学 的手法 のみ か らでは 自ず か ら限界 が あ る。 これ に対 して,MT 紘 ( 地磁気地電流法)等 による比抵抗構造探査 は質的 に異 なった情報 をもた らす こ とが期待 され ,構造探査 の有力 な手段 の 一つ にあげ られ てい る。 これ は,岩石 の比抵抗 が含水率 に極 めて敏感 で あるか らで ある。従 って,今 回, 申請者 が上部マ ン トルや地殻 内に存在す る水 が構造や地殻 の活動 に影響す ることを想 定 して, 国内のそれ ぞれ代表的 な二つ の場所 を選び,詳 細 な比抵抗構造 を明 らかに し, これ ら- の解釈 を与 えた こ とは大変価値 の高い研 究であ る。 申請者 はまず,南九州 の 日向灘 か ら高角度 で沈み込む フイ リッピン海 プ レー トに関連 した火 山フ ロン ト下お よびその周辺 の上部マ ン トル か ら上部地殻 に至 る比抵抗構造 に焦点 を絞 り,海溝軸 に直交す る測線 と,平行 な 2測線 において高密度 の広 帯域 MT観 測 を行 い,イ ンバー ジ ョン法 に よ り精密 な構 造解析 を行 った。 申請者 は表層付近 の 3次元 的不均質 を考慮 して, その影響 が解析 された 2次元構造 に出ない よ うな処理 を行 った後, 2次元イ ンバー ジ ョンを実行 した。 この結果 か ら,霧 島. 0k mまで伸び, しか も下部 に行 くに従 って水平 に広 が るよ うな構 造 を持つ低比抵抗体 ( 数E 2m) を見つ け 火 山帯直下 に深 さ6 2m) に もつ なが る事 を兄いだ してい る。解釈 と た こ と,また,それ が火 山フロン トの前弧側 の下部地殻 の低 比抵抗 ( 数十 E して,前者 ,す なわち背弧側 の低比抵抗 は沈み込むプ レー トか ら脱水 した水 が融解 温度 を下 げた結果 として地殻 に部分溶融 をもた らし極 めて低 い比抵抗値 を示す としてい るこ とは ,可能性 の高い解釈 と評価 で きる。 また,後者 ,す なわ ち前弧側 の 下部地殻 の低比抵抗 に対 しては,同 じくプ レー トか らの脱水 した 自由水 を原 因 と考 えてお り, この 自由水 が上部地殻 にある 高比抵抗体 に よって停留 されてい る と推 定 してい る。 さらにそれ らの 自由水 の作用 で変成 させ られ た蛇紋岩 が下部地殻 に大 量 にあ り,それ は 日向灘 か ら南九州 内陸 にまでお よぶ大規模 な負 のブ-ゲ異常 を説 明 し うる との解釈 は新 しい もので今後 の 検証 が待 たれ る。 申議者 が選 んだ今一つ のフィール ドは,宮城 県北部 の地震活動帯で ある。 地震活動 と比抵抗構造 との関連性 は国内の地殻. 0年以上 にわたって観測研 究がな され て きたが, これ までの構造解析結果 では,求 比抵抗構 造 を研究す るグループに よって 1 め られ た比抵抗構造 の分解能 が十分 でないため,地震活動域 との関連 を十分 な精度 で論 じるこ とが難 しかった。今 回 申請者 は観 測点 をグループ分 けを し,且つ表層 の 3次元的 な不均質構造 の影響 を努 めて軽減す る方法 を採用 して,それ ぞれ につい て 2次元イ ンバー ジ ョンを行い,最終的 に局所 的な構造 を分離 し,広域 的 な 2次元構造 の抽 出に成功 してい る。 さらに得 ら れ た構造 の中で特徴 的な ものに対 して綿密 な感度 チ ェ ックを実施 して,構 造 の分解能 を確認 してい る。 これ らの結果 か ら, 微小地震 の震源 が上部地殻 の比抵抗 の低 い部分 に集 中 してい るこ と,逆 に地震活動 が不活発 な所 は比抵抗 が高い事 を兄いだ した こ とは,地殻 内の地震発生のメカニズムを考 える上で極 めて価値 の高い知見 を与 えた と判断 され る。 申請者 が本研究で兄いだ し,考察 した上部マ ン トル か ら上部地殻 に至 る比抵杭構造- の水 の関与, さらに,地震発生機構 に関連 した水 の働 きな どは,なお検証 の余地 を多 く残す ものではあ るが,綿密 な観 測 と精密 な構造解析 か ら導 かれ たモデル お よびその解釈 は極 めて説得力 に富む もので, この研 究分野 の将来- の展望 を強 く示唆 した もの として高 く評価 できる。. 1 年 1月 2 7日,主論文 に 以上 の観 点か ら,本 申請論文 は,博 士 ( 理学) の学位 として価値有 るもの と認 めた。 なお,平成 1 -2 8 3-.

(4) 報告 されている研究内容 と, これ に関連す る分野について 口頭試 問を行 った結果,合格 と認 めた。. -. 28 4. -.

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