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中学校技術におけるフィードバック制御を考慮した計測・制御教育に関する研究

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Academic year: 2021

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- 391 - 中学校技術におけるフィードパック制御を考慮、した計測・制御教育に関する研究 教科・領域教育専攻 生活・健康系コース(技術・工業・情報) 郷原寿徳、 1. はじめに 中 学 校 学 習 指 導 要 領(2008年)の技術・家庭科 (技術分野)(以下,技術科)では,プログラムに よる計測・制御の学習内容が必修となった。様々 な 計 測 ・ 制 御 技 術 の う ち フ ィ ー ド パ ッ ク 制 御 は 重 要 な 概 念 で あVJ, ラ イ ン ト レ ー ス な ど の 題 材 を 用 い た 教 育 は 行 わ れ て い る が , そ の 制 御 方 法 に は 一 般 に 制 約 が 多 い 。 本 研 究 で は , 技 術 科 教 育 に お い て フ ィ ー ド パ ッ ク 制 御 を 考 慮 し た 計 測 ・ 制 御 に 関 す る 技 術 を 実 験 的 @ 体 験 的 に 学 習 できる教材を開発することを目的とする。 2. フ ィ ー ド パ ッ ク 制 御 を 学 習 す る た め の 教 材 2圃 1 概 要 本 教 材 は , フ ィ ー ド バ ッ ク 制 御 と し て サ ー ボ モ ー タ を 取 り 上 げ , 指 導 者 が 演 示 に 利 用 し , 学 習 者 自 ら が 計 測 ・ 制 御 技 術 を 実 験 的 ・ 体 験 的 に 回 転 角 指 示 用 ポ テ ン ショメータ(外部) 指 導 教 員 伊 藤 陽 介 習 得 で き る 機 能 を 備 え る 。 計 測 部 と し て ポ テ ン シ ョ メ ー タ , 表 示 部 と し て 液 晶 デ ィ ス プ レ イ

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, 制 御 対 象 と し て

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モ ー タ を 備 え , マ イ コ ン に よ る サ ー ボ 制 御 を 行 う 教 材 で あ るC 可 動 部は

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C

モ ー タ と 減 速 ギ ア か ら な る 回 転 軸 と ポ テ ン シ ョ メ ー タ か ら 構 成 さ れ る 。 学 習 者 が 指 定 し た 回 転 角 を 保 持 す る よ う に PIDに よ り フ ィ ー ドパック制御する回路とつィード、パック状態の パ ラ メ ー タ 変 更 を リ ア ル タ イ ム で 実 行 す る ソ フ トウェアが組み込まれているc 2. 2 ハ ー ド ウ ェ ア 図1に本教材のブロック図を示す。ホスト PC WJJか ら ソ フ ト ウ ェ ア の 更 新 や コ マ ン ド に よ る 操 作が可能となる

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通 信 機 能 を 備 え , モ ー タ の 回 転 や

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C

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の コ ン ト ラ ス ト 調 整 用 電 圧 を 発 生 す るための PWM信 号 を 出 力 す るC こ れ ら の 機 能 を 基 板 図1 フィードパック制御教材のブロック図

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- 392 - 実 現 す る た め に 8ビットのワンチップマイコン (Microchip製 PIC18F27J53)を利用する。表示部 として 8桁 X2行 表 示 可 能 な LCDを用い,入力 部に 4個 の キ ー を 備 え るO モータから発生する ノイズの影響がマイコン系回路に混入すること を 防 ぐ た め 絶 縁 型 DC-DCコンパータとフォトカ ブ ラ に よ る 回 路 を 用 い る 。 回 転 角 の 計 測 に は 可 変 抵 抗 器 を 用 い た ポ テ ン シ ョ メ ー タ を 用 い , モータの回転軸に減速ギアを介して接続する。 ま た , 回 転 角 の 指 示 用 の ポ テ ン シ ョ メ ー タ を 基 板 上 と 基 板 の 外 部 に2種類備えるO 2. 3 ソフトウェア 本 ソ フ ト ウ ェ ア は ブ ー ト ロ ー ダ と フ ァ ー ム ウェアから構成されC言語と簡易 BASICで記述 されているO 電 源 オ ン 時 に 特 定 の 組 み 合 わ せ の キ ー が 同 時 に 押 さ れ て い れ ば ブ ー ト ロ ー ダ を 起 動し, USB 通 信 を 介 し て フ ァ ー ム ウ ェ ア を 更 新 するO そ れ 以 外 で あ れ ば フ ァ ー ム ウ ェ ア の 正 常 性を確認し起動する。 PID制 御 の パ ラ メ ー タ は , 各 値 を キ ー 操 作 ま たはホスト PCカゐらのコマンドにより設定でき, リアルタイムに PID制御の効果を実験できる。 こ れ ら の パ ラ メ ー タ は マ イ コ ン 内 部 の フ ラ ッ シュメモリに 4セット分記憶できるc 制御量と 指 示 量 は LCDに 棒 グ ラ フ ま た は 数 値 で 逐 次 表 示 するcLCDに表示する階層的なメニュー構造は, 上 段 に I)Jの数で階層数を示し,当該メニュー 名 を 表 示 す る と と も に , 下 段 に 選 択 可 能 な メ ニュー名を表示する。 PIC18F27J53はデータ用 EEPROMを備えていな い た め プ ロ グ ラ ム 用 フ ラ ッ シ ュ メ モ リ 内 に パ ラ メ ー タ を 記 憶 す る 。 パ ラ メ ー タ 記 憶 用 領 域 は 書 き 込 み 時 の エ ラ ー 対 策 な ど の た め に 主 と 副 を 割 り当て冗長性を高めている。メイン処理では初 期 化 処 理 の 後 , 階 層 的 な メ ニ ュ ー 処 理 と 簡 易 BASIC イ ン タ ー プ リ タ 処 理 を 繰 り 返 す 。 本 イ ン タ ー プ リ タ は デ モ や ホ ス ト PC か ら 送 ら れ た BASIC プ ロ グ ラ ム を 実 行 す る た め に 実 装 さ れ て いる。割込み処理は, 0.5 ミリ秒毎のタイマ割 込み,または, AD変 換 処 理 の 終 了 割 込 み で 起 動 され,キー入力(チャタリング防止,長・短押し 判定,リピート),ポテンショメータの入力及び PID制御量の更新を行う。 3. 計 測 ・ 制 御 教 育 へ の 利 用 技 術 科 に お い て 開 発 し た 教 材 を 計 測 ・ 制 御 教 育 の た め に 利 用 す る 。 そ の 場 合 , 指 導 者 側 で あ らかじめ本教材を組み立てておく O 学 習 時 に エ ア コ ン や ラ ジ コ ン な ど の 身 近 な 機 器 に お い て フィードパック制御が必要なことを示すが,PID 制御の理論的な内容まで深入りしない。制御ノf ラ メ ー タ に よ っ て 制 御 結 果 が 異 な る こ と を 体 験 的・実験的に示すため,あらかじめ適切なノfラ メ ー タ を 記 憶 し て お き 利 用 す る 。 さ ら に , 学 習 者 に と っ て 身 近 な ゲ ー ム 機 器 な ど へ の 計 測 ・ 制 御 技 術 の 応 用 を 想 起 さ せ る た め に , 本 教 材 の デ モ や ゲ ー ム 機 能 を 利 用 し て 計 測 ・ 制 御 技 術 へ の さらなる興味・関心を向上させるc 4圃まとめ フ ィ ー ド パ ッ ク 制 御 を 含 む 計 測 ・ 制 御 教 材 の 開 発 に あ た り , 設 計 面 で は 安 定 動 作 と 経 済 性 を 両 立 す る よ う に 配 慮 し , ソ フ ト ウ ェ ア 面 で は 学 習効果が高まるように多様な機能を盛り込んだ。 今 後 , 本 教 材 の ポ テ ン シ ョ メ ー タ 部 の 小 型 化 と 高精度化を行い,ソフトウェアにホストドCから のコマンド制御や制御パラメータの自動設定, 制 御 情 報 の ロ グ 機 能 な ど を 追 加 す る こ と で , よ り教育効果を高めることができると期待される。

参照

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