• 検索結果がありません。

The characteristics of Posner-Schlossman syndrome A comparison in the surgical outcome between cytomegalovirus-positive and cytomegalovirus-negative patients

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "The characteristics of Posner-Schlossman syndrome A comparison in the surgical outcome between cytomegalovirus-positive and cytomegalovirus-negative patients"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

The characteristics of Posner-Schlossman syndrome

A comparison in the surgical outcome between

cytomegalovirus-positive and cytomegalovirus-negative patients( 内容と審査の要

旨(Summary) )

Author(s)

村田, 一弘

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学) 医博乙第1501号

Issue Date

2020-03-18

Type

博士論文

Version

ETD

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/79328

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学 位 の 種 類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与要件 学位論文題目 審 査 委 員 村 田 一 弘(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 1501 号 令和 2 年 3 月 18 日 学位規則第4条第2項該当

The characteristics of Posner-Schlossman syndrome

A comparison in the surgical outcome between cytomegalovirus-positive and cytomegalovirus-negative patients

(主査)教授 永井 宏樹 (副査)教授 山口 瞬 教授 國貞 隆弘 論 文 内 容 の 要 旨 【目的】 Posner-Schlossman 症候群(PSS)は,軽度の虹彩毛様体炎を伴う眼圧上昇発作を繰り返す疾患で,治 療は副腎皮質ステロイド薬の局所投与による炎症の抑制と,抗緑内障点眼薬による眼圧下降が主体と なる。従来,本疾患は視神経乳頭の変化や,視野障害はきたさない良性の疾患と考えられてきたが, 遷延化すると視神経萎縮が進行し,眼圧が十分に下降しない症例では緑内障手術が必要となることが ある。PSS の病因はいまだ明確に解明されておらず,いくつかの研究で発作中の前房水よりサイトメ ガロウイルス(CMV)の DNA が検出されることが指摘されているが,CMV の有無で臨床的特徴を比較し た研究は数少ない。そこで今回我々は,前房水採取が可能であった PSS 患者の臨床的特徴と手術結果 を解析し,さらに CMV 陽性群と CMV 陰性群でその結果を比較検討した。 【対象と方法】 2010 年から 2018 年の間に岐阜大学医学部附属病院眼科を受診し臨床的に PSS と診断され,本研究 に同意が得られた患者を対象とした。眼科的検査(細隙灯顕微鏡,隅角検査等),全身検索(採血,胸 部レントゲン等)を行い,他の虹彩毛様体炎を除外診断した。これらの患者の緑内障手術時,もしく は眼圧上昇発作時に,100μl の前房水を採取し,単純ヘルペスウイルス(HSV),帯状疱疹ウイルス(VZV), CMV の DNA 検出のためポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行った。性別,年齢,左右差,最高矯正視力(BCVA), 中心角膜内皮細胞密度(CEC),眼圧,視野計(ハンフリー視野プログラム中心 30-2)で取得した平均偏 差(MD),発作頻度,病歴などを診療録より後ろ向きに情報収集し,患眼と健眼の間での比較検討を行 った。また患眼を(1)緑内障手術群(2)薬物治療(緑内障手術無し)群(3)CMV 陽性群(4)CMV 陰性群の 4 つのグループに分け,臨床的特徴の比較,統計分析を行った。 【結果】 臨床的に PSS と診断され前房水採取可能であった症例は 21 例 21 眼であった。平均年齢 51.9±15.0 歳で性別では男性 15 例(71.4%),女性 6 例(28.6%)と男性に多かった。患眼では右 11 眼,左 10 眼と 左右差はなかった。初診時平均眼圧(mmHg)は患眼では 28.0±11.5 mmHg で健眼 13.9±4.0 mmHg に比 し有意に高かった(P<0.001)。また,初診時 BCVA(P=0.044), MD 値(P<0.001),及び CEC(P<.001)は, すべて患眼で優位に低かった。前房内ウイルス DNA の検索では 21 例中 13 例(61.9%)で CMV 陽性であ った。なお HSV,および VZV はそれぞれ全例陰性であった。21 例中 14 例(66.7%)で,経過観察中に 緑内障手術を要した。初回検査時の平均眼圧では,緑内障手術を施行とした群で薬物治療のみの群よ り既に有意に高かった(P=0.042)。また,統計学的に有意差は認められなかったが(P=0.056),緑内障

(3)

手術を要した群で CMV 陽性率が高い傾向にあった(手術群 対 薬物治療群:78.6% 対 28.6%)。眼圧 を 20 mmHg 未満に低下させる外科的治療(線維柱帯切除術及び線維柱帯切開術)成功率は 85.7%(12 例/14 例中)であった。CMV 陽性群と,CMV 陰性群の比較では眼圧上昇発作,前房水採取までの期間, 及び追跡期間などの背景因子に統計的に有意差はなかった。CMV 陽性群の 84.6%(11/13)ならびに, CMV 陰性群の 37.5%(3/8)で緑内障手術を施行し,CMV 陽性群で緑内障手術がより多く必要であった (P=0.056)。また,健眼と比較した患眼の BCVA では,CMV 陽性群において CMV 陰性群に比し著しく低 下していた。 【考察】 この研究では PSS 患者の 61.9%で前房水より CMV-DNA が検出された。CMV は角膜内皮,線維柱帯細 胞に親和性があり,潜在的な CMV 再活性は,CEC 低下と線維柱帯炎に伴う眼圧上昇を誘発することが 指摘されている。そこで CMV 陽性の PSS 症例では,発作が繰返されると線維柱帯細胞の機能低下によ り眼圧が上昇し,視機能の障害が危惧される。健眼と比較し患眼で, CEC,BCVA, MD が有意に低下し ていたので,線維柱帯細胞と角膜内皮細胞の機能を維持し,視機能を保つためには,迅速な診断と適 切な治療の重要性が示唆される。本研究において,66.7%の高い割合で緑内障手術が必要となったこ とは,PSS の遷延化(前房水採取までの期間が平均 9 年)と前房水の CMV 陽性率が関与している可能性 がある。 本研究での外科的治療成功率は 85.7%と比較的高かった。しかしながら,眼圧コントロール不良 となった PSS 患者で,線維柱帯切除術及び線維柱帯切開術のどちらの術式が好ましいかを決定するに は,より多くの患者を対象としたさらなる研究が必要である。PSS の病因はまだ解明されていないが, 本研究の陽性率の高さから CMV による線維柱帯炎が PSS における主要な眼圧上昇機序と推測される。 しかしウイルス感染以外に自己免疫,アレルギーなどの要因の可能性も提案されており,PSS の病因 を解明するにはより一層の研究を要する。 【結論】 PSS では CMV 感染を疑い,前房水を用いたウイルス DNA の検索が重要である。CMV 陽性の PSS 患者 では,CMV 陰性群よりも緑内障手術が必要となる。PSS が遷延化すると,BCVA および角膜内皮細胞密 度が低下し,視野障害が進行する。眼圧コントロール不良な PSS 患者では,線維柱帯切除術あるいは 線維柱帯切開術が有効であったが,本疾患の視機能を維持するためには,迅速な診断と適切な治療が 必要である。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 申請者 村田 一弘 は病因がいまだ明確に解明されていない Posner-Schlossman 症候群(PSS)とサ イトメガロウイルス(CMV)感染・再活性化との関係に着目し,前房水採取が可能であった PSS 患者の 臨床的特徴を解析し,さらに CMV 陽性群と CMV 陰性群で比較検討した。その結果,PSS 患者の前房水 は高頻度で CMV 陽性であり,また眼圧コントロール不良となり緑内障手術を要した群では CMV 陽性率 が高い傾向を認めた。このことは,本疾患の迅速な診断と適切な治療における CMV 検出・制御の有用 性を示唆するものであり,本研究の成果は緑内障治療学の進歩に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌]

Kazuhiro Murata, Kyoko Ishida, Kenji Ozawa, Akira Sawada, Kiyofumi Mochizuki, and Tetsuya Yamamoto:The characteristics of Posner-Schlossman syndrome A comparison in the surgical outcome between cytomegalovirus-positive and cytomegalovirus-negative patients

参照

関連したドキュメント

今回completionpneumonectomyを施行したが,再

therapy後のような抵抗力が減弱したいわゆる lmuno‑compromisedhostに対しても胸部外科手術を

するものであろう,故にインシュリン注射による痙攣

「橋中心髄鞘崩壊症」は、学術的に汎用されている用語である「浸透圧性脱髄症候群」に変更し、11.1.4 を参照先 に追記しました。また、 8.22 及び 9.1.3 も同様に変更しました。その他、

[r]

しかし,物質報酬群と言語報酬群に分けてみると,言語報酬群については,言語報酬を与

(出所)Bauernschuster, Hener and Rainer (2016)、Figure 2より。.

アスピリン バイアスピリン 7 日(5 日でも可) 個別検討 なし 術後早期より クロピドグレル プラビックス 7 日(5 日でも可) 7 日(5 日でも可) なし