島本町国民健康保険保健事業実施計画
(データヘルス計画)
平成27年3月
島本町
-目次- 第1章 事業目的と背景 1 1.計画策定の背景と概要 1 2.計画の位置づけ 2 3.計画期間 2 4.計画の推進 2 第2章 島本町の現状 3 1.概要 3 2.人口構造 3 3.産業構成比 4 4.死因の状況 5 5.島本町国民健康保険の状況 6 6.介護保険の状況 7 (1)要支援者・要介護者の状況 7 (2)要介護等認定者数及び給付費等の状況 8 (3)要介護(支援)認定者の疾病別有病状況 9 (4)介護予防事業の実施 10 第3章 保険者の現状 11 1.医療費データの分析 11 (1)医療費(総額)の推移 11 (2)一人当たり医療費の推移 12 (3)保険医療機関数・医師数・受診率等 13 (4)診療種類別医療費 14 (5)最大医療資源傷病名別医療費 15 (6)疾病分類別医療費 16 ①疾病大分類別 16 ②疾病中分類別 18 ③入院・入院外別 19 ④年齢階層別 20 ⑤高額(5万点以上)レセプトの件数と割合 21 ⑥新生物に関する医療費 22 (7)ジェネリック医薬品普及率 24 (8)医療機関受診状況 25 2.保健事業データの分析 26 (1)特定健康診査 27
-目次- ①特定健康診査受診率の推移 27 ②年齢・男女別受診率 28 ③地区別受診者数と受診率 29 ④特定健康診査実施の評価 30 (2)特定保健指導 31 ①特定保健指導利用率の推移 31 ②特定健診有所見率 31 ③要受療者の受診行動 32 ④保健指導実施の評価 33 (3)がん検診 34 ①がん検診の受診状況 34 ②がん検診の課題 35 (4)健康増進事業担当課(いきいき健康課)との連携 35 第4章 健康課題と保健事業計画 36 1.健康課題 36 (1)特定健診を基盤とする生活習慣病等早期発見に向けた取組 36 (2)生活習慣病患者への重症化予防 36 (3)ジェネリック医薬品普及率の向上 36 (4)受診行動の適正化 36 2.事業計画と目標 37 (1)生活習慣病等早期発見に向けた取組 37 (2)生活習慣病重症化予防に向けた取組 39 (3)ジェネリック医薬品普及率の向上 40 (4)受診行動適正化指導事業 41 第5章 その他 42 1.計画の公表・周知 42 2.個人情報の保護 42 (参考資料) 43 医療費状況の把握 43 (1)基礎統計 43 (2)高額レセプトの件数及び要因 44 ①高額レセプトの件数及び割合 44 ②高額レセプトの年齢階層別統計 45 ③高額レセプトの要因となる疾病傾向 47 (3)疾病別医療費 48 ①大分類による疾病別医療費統計 48
-目次-
②中分類による疾病別医療費統計 63
(4)ジェネリック医薬品の普及状況 68
第1章 事業目的と背景
1.計画策定の背景と概要
近年、特定健康診査の実施や診療報酬明細書等(以下「レセプト等」という。)の 電子化の進展、国保データベース(KDB)システム(以下「KDBシステム」とい う。)等の整備により、保険者が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康 課題の分析、保健事業の評価等を行うための基盤の整備が進んできています。 これまでも、国民健康保険の保険者は、国民健康保険法(昭和33年法律第192 号)第82条第4項に基づき、特定健康診査及び特定保健指導のほか、同条第1項に 規定する健康教育、健康相談、健康診査その他の被保険者の健康の保持増進のために 必要な事業(以下「保健事業」という。)を行うように努めなければならないことと されました。 このような中、「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)において、 「全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータ分析、それに基づく加入者の健康 保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評 価等の取組を求めるとともに、市町村国保が同様の取組を行うことを推進する。」と され、保険者はレセプト等を活用した「データヘルス計画」を作成し、計画に基づい た保健事業を推進することとなりました。 保健事業は、被保険者の健康の保持増進を図ることにより、国民健康保険財政の健 全化が期待される重要な事業です。今後は、さらなる被保険者の健康保持増進に努め るため、保有しているデータを活用しながら、被保険者をリスク別に分けてターゲッ トを絞った保健事業の展開や、ポピュレーションアプローチから重症化予防まで網羅 的に保健事業を進めていくことが求められています。 これらの背景を踏まえ、島本町は、島本町国民健康保険被保険者(以下「被保険 者」という。)にかかる、保健事業をPDCAサイクルに沿い効果的かつ効率的に推 進するため、島本町国民健康保険保健事業実施計画(以下「データヘルス計画」とい う。)を策定するものです。
2.計画の位置づけ
データヘルス計画は、国民健康保険法第82条第4項の規定により、厚生労働大臣 が定める「国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」に基づき島本町 が策定する計画です。 計画の策定・推進にあたっては、国の「健康日本21(第2次)」及び「第2次大 阪府健康増進計画」、本町が定める基本的な方針である「第四次島本町総合計画」、 「第2期島本町国民健康保険特定健康診査等実施計画」、『第2次「健康しまもと2 1」計画』等との整合性を図っています。3.計画期間
平成27年度から平成29年度までの3年間とします。4.計画の推進
保健事業を円滑に進めるにあたっては、現状分析のもと課題解決に向けた適切な事 業を企画・立案(P)、事業実施(D)、評価(C)、改善(A)というPDCAサ イクルを確実に実行する必要があります。このため、単年度毎に事業を改善し、デー タヘルス計画自体も評価に基づき見直しを行います。また、適宜KDBシステム(* 1)等から得られる健康・医療情報を活用します。 *1 「KDBシステム」とは…国民健康保険団体連合会が各種業務を通じて管理し ている健康や医療、介護の情報に基づき、各種統計情報や個人の健康に関するデータ を作成し、保険者に情報提供することで、効果的・効率的な保健事業の実施をサポー トするために作られたシステムです。 KDBシステムの導入により、これまで行った健康づくりに関するデータ作成が効 率化され、地域の現状や健康課題が把握できるだけでなく、統一された指標・基準で 国や大阪府、同規模(*2)の市町村とも比較することができます。 *2 「同規模」とは…全国で人口2万人以上の町村と比較1.概要
島本町は、風光明媚で豊かな自然を残しながらも、大阪市と京都市のほぼ中間点に 位置し、交通の利便性が高いことから、良好な郊外住宅地として発展してきました。 人口は、昭和40年から昭和60年にかけて住宅開発などにより増加が続き、昭和 62年に3万人に到達しました。その後、一時3万人を割る時期もありましたが、平 成20年のJR島本駅の開業や、大規模マンションの開発などにより、平成26年4 月1日現在では、30,711人となっています。それらの要因に伴う子育て世帯の 増加により、出生数も増加傾向にあります。第2章 島本町の現状
2.人口構造
平成25年5月には、本町の65歳以上の人口は7,001人となり、初めて7, 000人台に達し、高齢化率(65歳以上の総人口に占める割合)は、平成26年4 月現在、23.8%となっています。 全国平均と比較すると、本町の高齢化率は、平成25年10月現在、23.1%と なっており、全国平均の25.1%に比べて低くなっていますが、グラフから見て取 れるとおり、高齢化率は上昇傾向であることがうかがえます。 総人口、年齢3区分別人口、高齢化率の推移 総人口、年齢3区分別人口、高齢化率の推移 資料:住民基本台帳(平成24年までは、住民基本台帳及び外国人登録、各年4月1日現在) 区 分 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 総人口 29,566人 29,443人 30,096人 30,580人 30,908人 30,711人 0~14歳 4,163人 4,131人 4,247人 4,352人 4,501人 4,465人 構成比 14.00% 14.00% 14.10% 14.20% 14.50% 14.50% 15~64歳 19,443人 19,152人 19,541人 19,614人 19,429人 18,946人 構成比 65.80% 65.10% 64.90% 64.20% 62.90% 61.70% 65歳以上 5,960人 6,160人 6,308人 6,614人 6,978人 7,300人 構成比 20.20% 20.90% 21.00% 21.60% 22.60% 23.80%島本町の産業構成比は、大阪府の構成比に近く、国や同規模と比較すると、第3次 産業の比率が高く、第1次・第2次産業の比率が低くなっています。 第1次産業 第2次産業 第3次産業 島本町 0.6 23.9 75.5 大阪府 0.5 24.7 74.7 同規模 6.5 28.7 64.8 国 4.2 25.2 70.6 産業構成比 単位(%) 出典:国保データベース(KDB)システム「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題(平成25年度累計)」(平成27年3月)
3.産業構成比
島本町の主たる死因とその割合を以下に示します。 島本町では、悪性新生物による死因が最も多く、大阪府・同規模・国と比較しても 高くなっています。 主たる死因とその割合(平成25年度) グラフ 主たる死因とその割合(平成25年度) 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 疾病項目 島本町 大阪府 同規模 国 悪性新生物 52.0 51.3 47.3 48.3 心臓病 25.6 26.6 27.4 26.6 脳疾患 13.6 12.6 16.6 16.3 自殺 3.2 3.8 3.5 3.5 腎不全 4.8 3.8 3.3 3.4 糖尿病 0.8 2.0 2.0 1.9 合計
4.死因の状況
単位(%) 52.0 25.6 13.6 3.2 4.8 0.8 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 悪性新生物 心臓病 脳疾患 自殺 腎不全 糖尿病 死因割合(%) 島本町 大阪府 同規模 国5.島本町国民健康保険の状況
平成25年度末の国民健康保険被保険者数は、7,293人で、町の人口に占める 国保加入率は23.7%です。65歳~74歳の国保加入率が77.0%と急激に高 くなっています。 人口構成概要(平成25年度) 男女別・年齢階層別被保険者数ピラミッド(平成25年度) 出典:島本町人口動態データ(平成25年度) 人口総数(人) 人口(人) (65歳以上) 国保被保険 者数(人) 国保加入率 0歳~74歳 40歳~64歳 65歳~74歳 島本町 30,711 7,300 7,293 23.7% 23.1% 77.0% 出典:島本町人口動態データ(平成25年度) 67 64 71 99 116 117 160 141 174 151 174 250 661 900 859 54 67 68 101 93 122 144 172 179 141 135 138 389 729 757 0 200 400 600 800 1,000 0 200 400 600 800 1,000 0歳~4歳 5歳~9歳 10歳~14歳 15歳~19歳 20歳~24歳 25歳~29歳 30歳~34歳 35歳~39歳 40歳~44歳 45歳~49歳 50歳~54歳 55歳~59歳 60歳~64歳 65歳~69歳 70歳~74歳 人口(人) 人口(人) 島本町 女性 男性6.介護保険の状況
介護保険における要介護等認定者数の推移については、平成20年度から平成25 年度にかけて、約1.3倍の増加となっています。また、要介護度別で見ると、軽度 者(要支援1+2、要介護1認定者)は、約1.4倍、中度者(要介護2+3認定 者)は、約1.2倍、重度者(要介護4+5認定者)は、1.1倍といずれも増加し ています。 要支援者・要介護者数の推移 資料:介護保険事業状況報告(各年度末) (1)要支援者・要介護者の状況要介護等認定者数及び給付費等の状況を以下に示します。認定者数、給付費共に、 国より若干低くなっています。大阪府と比較すると、一件当たり給付費は高くなって います。 要介護等認定者数及び給付費等の状況(平成25年度) レセプト1件あたり要介護度別給付費(平成25年度) グラフ 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 区分 島本町 大阪府 同規模 国 認定者数(人) 1,156 246,883 214,165 4,672,405 第1号(65歳以上) 1,118 238,924 207,410 4,533,079 第2号(40~64歳) 38 7,959 6,755 139,326 一件当たり給付費(円) 給付費 55,209 51,265 65,198 61,370 要支援1 10,283 11,639 12,193 12,048 要支援2 16,904 17,496 19,507 18,933 要介護1 40,537 33,454 42,382 40,208 要介護2 52,855 42,066 53,752 50,915 要介護3 70,147 66,463 84,234 80,735 要介護4 88,613 88,627 112,473 106,719 要介護5 110,932 101,851 132,437 124,403 55,209 10,283 16,904 40,537 52,855 70,147 88,613 110,932 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 給付費 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 一件当たり 給付費(円) 島本町 大阪府 同規模 国 (2)要介護等認定者数及び給付費等の状況
区分 島本町 順位 大阪府 順位 同規模 順位 国 順位 糖尿病 実人数(人) 230 6 53,324 7 41,737 7 910,943 7 有病率 18.7% 21.5% 21.6% 20.9% 高血圧症 実人数(人) 430 3 120,733 3 97,902 2 2,143,733 2 有病率 36.2% 48.7% 50.9% 49.4% 脂質異常症 実人数(人) 253 5 72,267 5 49,921 6 1,136,250 5 有病率 19.6% 28.9% 25.4% 25.8% 心臓病 実人数(人) 540 1 139,619 1 112,493 1 2,457,985 1 有病率 44.9% 56.4% 58.6% 56.8% 脳疾患 実人数(人) 192 7 58,485 6 52,506 5 1,129,256 6 有病率 14.6% 24.0% 27.6% 26.4% 悪性新生物 実人数(人) 117 8 27,558 8 18,290 8 411,598 8 有病率 8.7% 11.2% 9.4% 9.4% 筋・骨格 実人数(人) 512 2 128,843 2 95,683 3 2,113,256 3 有病率 42.2% 52.2% 49.7% 48.7% 精神 実人数(人) 295 4 74,121 4 64,990 4 1,415,559 4 有病率 24.9% 29.9% 33.5% 32.4% ※各項目毎に上位5疾病を 表示 要介護(支援)認定者の疾病別有病率を以下に示します。有病率1位の心臓病は大 阪府・同規模・国と同じですが、筋・骨格の人数及び有病率が島本町及び大阪府では 2位となっています。 網掛け 要介護(支援)認定者の疾病別有病状況(平成25年度) 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 有病率とは、要介護認定者における疾病を有している人の割合になります。 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 要介護認定者の疾病別有病状況(平成25年度) グラフ 18.7 36.2 19.6 44.9 14.6 8.7 42.2 24.9 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 糖尿病 高血圧症 脂質異常症 心臓病 脳疾患 悪性新生物 筋・骨格 精神 有病率(%) 島本町 大阪府 同規模 国 (3)要介護(支援)認定者の疾病別有病状況
本町の介護予防事業は、「いきいき百歳体操」と「かみかみ百歳体操」を中心に、 一次予防事業と二次予防事業を一体的に取り組んでいます。 いきいき百歳体操は、地域住民が主体的に実施しており、体操を始める最初の支援 と継続した活動を支援するため、「いきいき百歳体操・かみかみ百歳体操おさらい月 間」と称して、体操の確認と身体機能評価、おさらい月間アンケート(自己評価)を 地域包括支援センター、地区担当保健師、町内の病院リハビリテーション専門職が協 働で実施しています。リハビリテーション専門職が作成した「いきいき百歳体操連絡 票」を活用し、病院と地域の連携がスムーズに行われています。 さらに、年に1回、体操を行っている方が一堂に会する「いきいき百歳体操交流大 会」を開催するとともに、地域で支援を行ういきいき百歳体操サポーターの育成にも 取組んでいます。 糖尿病や脳血管疾患等の生活習慣病が要介護状態となる一つの要因となるなど、健 康状態と介護状態は密接に関係しています。このため、早期から生活習慣病対策を進 めるとともに介護予防事業の普及啓発に努めています。 区 分 平成24年度 平成25年度 いきいき百歳体操地域展開 実施箇所数 32箇所 35箇所 かみかみ百歳体操地域展開 実施箇所数 29箇所 32箇所 地域活動支援 延べ回数 75回 78回 延べ人数 894人 846人 ( 内 数) いきいき百歳体操・かみかみ百歳 体操地域活動支援 (おさらい月間) 延べ回数 62回 69回 延べ人数 760人 837人 いきいき百歳体操交流大会 延べ回数 1回 1回 延べ人数 245人 238人 代表者交流会 延べ回数 2回 2回 延べ人数 32人 35人 いきいき百歳体操サポート育成講座 延べ回数 5回 5回 実人数 5人 8人 サポ-タ-活動支援(交流会) 延べ回数 2回 0回 参加人数 48人 0人 資料:島本町健康福祉部 介護予防事業の状況 (4)介護予防事業の実施
第3章 保険者の現状
島本町国民健康保険の医療費は年々増加しており、平成25年度の医療費は27億 円を超え、平成21年度と比較すると約17%、約4億円増加しています。 65歳以上の医療費をみると、平成25年度は17億円を超え、これは医療費全体 の約62%を占めており、平成21年度と比較すると約24%増加しています。65 歳未満の医療費も、約7%増加していますが、65歳以上の医療費の方が増加してい ます。1.医療費データの分析
出典:「大阪府国民健康保険事業状況」(平成21年度~平成25年度) 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 割合 割合 割合 割合 割合 65歳未満 981,637,782 42% 970,187,689 40% 1,041,625,580 40% 1,128,600,513 42% 1,049,186,038 38% 65歳以上 1,378,604,429 58% 1,464,646,376 60% 1,579,937,291 60% 1,561,451,616 58% 1,707,314,658 62% 全体 2,360,242,211 - 2,434,834,065 - 2,621,562,871 - 2,690,052,129 - 2,756,500,696 - (単位:円) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 (百万円) 65歳以上 65歳未満 医療費の推移 (1)医療費(総額)の推移島本町国民健康保険被保険者の一人当たりの医療費は年々増加し、平成25年度は 372,148円となり、大阪府の338,021円と比較すると、34,127円 高くなっています。 町では、特定健診、がん検診助成及びジェネリック医薬品の利用促進等を行い、医 療費の適正化に努めていますが、高齢化や医療技術の高度化により、医療費の増加は 続くものと考えています。 300 310 320 330 340 350 360 370 380 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 (千円) 島本町 大阪府 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 島本町 336,121 338,124 356,159 362,613 372,148 大阪府 305,357 315,088 320,486 325,399 338,021 出典:「大阪府国民健康保険事業状況」(平成21年度~平成25年度) (単位:円) 一人当たり医療費の推移 (2)一人当たり医療費の推移
島本町国民健康保険被保険者の保険医療機関数(病院数・診療所数)については、 大阪府平均と比較すると低くなっています。 しかし、受診率については、大阪府・同規模・国と比較しても高くなっています。 近隣に比較的医療機関も多く、そこへの利便性も高いことから、受診行動がとりやす いことが一因と考えられます。 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) 医療項目 島本町 大阪府 同規模 国 千人当たり 病院数 0.1 0.3 0.2 0.3 診療所数 3.3 4.9 2.2 3.2 病床数 16.0 59.5 38.8 50.6 医師数 4.9 9.2 6.2 7.8 外来患者数 677.8 635.3 653.6 638.7 入院患者数 17.4 17.3 18.8 18.0 受診率 695.2 652.6 672.4 656.8 保険医療機関数等(平成25年度) (3)保険医療機関数・医師数・受診率等
島本町国民健康保険被保険者の診療種類別医療費を以下に示します。 外来における医療費は、大阪府・同規模・国と比較して低くなっていますが、一方 で入院における医療費は、他よりも高くなっています。 医療項目 島本町 大阪府 同規模 国 外来(調剤を含む) 外来費用の割合 55.8% 59.8% 59.0% 59.5% 外来受診率 677.8 635.3 653.6 638.7 一件当たり医療費(円) 19,160 21,640 21,150 21,060 一人当たり医療費(円) 12,990 13,750 13,830 13,450 一日当たり医療費(円) 11,110 12,360 13,020 12,880 一件当たり受診回数 1.7 1.8 1.6 1.6 入院 入院費用の割合 44.2% 40.2% 41.0% 40.5% 入院率 17.4 17.3 18.8 18.0 一件当たり医療費(円) 593,550 533,660 510,270 508,190 一人当たり医療費(円) 10,300 9,230 9,600 9,170 一日当たり医療費(円) 40,120 35,680 31,630 31,720 一件当たり在院日数 14.8 15.0 16.1 16.0 診療種類別医療費(平成25年度) 出典:国保データベース(KDB)システム「地域の全体像の把握(平成25年度累計)」(平成27年3月) (4)診療種類別医療費
8.8 28.3 14.6 15.9 7.8 9.3 5.2 1.3 1.8 5.4 0.5 0.4 0.7 0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 医療費割合(%) 島本町 大阪府 同規模 国 ※各項目毎に上位5疾病を 表示 最大医療資源とは、当月処理にて医科と調剤のレセプトが紐づけられた場合、医療費を合算し、最も医療資源(診療 行為、医薬品、特定器材)を要した傷病名のことです。紐づけられない場合は医科レセプトのみを使用します。 最大医療資源傷病名別医療費とその割合を以下に示します。 新生物が最も高く、次いで筋・骨疾患、精神となっており、全体の約6割近くを占 めています。 網掛け 最大医療資源傷病名別医療費とその割合(平成25年度) 出典:国保データベース(KDB)システム「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題(平成25年度累計)」(平成27年3月) 最大医療資源 傷病名 保険者医療費 (円) 島本町 大阪府 同規模 国 医療費割合(%) 順位 医療費割合(%) 順位 医療費割合(%) 順位 医療費割合(%) 順位 慢性腎不全 102,426,640 8.8 5 10.9 4 9.7 6 10.1 5 新生物 327,969,370 28.3 1 23.7 1 21.9 1 22.1 1 精神 170,000,350 14.6 3 13.5 3 16.6 2 16.9 2 筋・骨疾患 184,772,150 15.9 2 15.9 2 15.1 3 15.0 3 糖尿病 91,033,410 7.8 6 9.6 6 9.8 5 9.6 6 高血圧症 107,894,940 9.3 4 10.7 5 11.5 4 11.2 4 脂質異常症 60,008,450 5.2 8 5.7 7 5.6 7 5.6 7 脳出血 14,715,910 1.3 10 1.4 10 1.3 10 1.3 10 脳梗塞 20,716,880 1.8 9 3.5 9 3.3 9 3.3 9 狭心症 62,482,660 5.4 7 3.7 8 3.9 8 3.7 8 心筋梗塞 5,269,240 0.5 12 0.6 11 0.5 11 0.5 11 動脈硬化 5,131,350 0.4 13 0.6 11 0.5 11 0.5 11 脂肪肝 7,617,230 0.7 11 0.2 13 0.2 13 0.2 13 高尿酸血症 431,060 0.0 14 0.1 14 0.1 14 0.1 14 合計 1,160,469,640 出典:国保データベース(KDB)システム「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題(平成25年度累計)」(平成27年3月) (5)最大医療資源傷病名別医療費
疾病分類とは、統計分類である「疾病、傷害及び死因統計分類提案(ICD-10(2003年版)準拠)」を 使い、分類コードによって「大分類」「中分類」「小分類」等に整理したものです。 <主な分類に含まれる疾病名例> 新生物 → 悪性新生物(胃がん、大腸がん等)、白血病、良性新生物(子宮筋腫等) 等 内分泌系 → 糖尿病、高脂血症、脂質異常症 等 循環器系 → 高血圧、狭心症、脳内出血、脳梗塞、動脈硬化 等 消化器系 → 胃潰瘍、アルコール性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、脂肪肝 等 腎尿路生殖器系 → (急性・慢性)腎炎、腎不全 等 医療費総計が高い疾病 医療費統計は、島本町国民健康保険における、平成25年10月から平成26年3 月診療分の6カ月分の医科・調剤レセプトを対象とし分析します。 各分析の詳細については下記及び本章の巻末に参考資料として掲載します。 ①疾病大分類別 新生物・循環器系疾患が医療費総計、および患者数の上位となっており、生活習慣 病及び新生物が課題となっていることが分かります。一人当たり医療費を分析した結 果、周産期に発生した病態が第1位となっていますが、こちらについては、母子保健 対策として別途位置付けます。 順位 疾病名 構成比※ 1 新生物 15.8% 2 循環器系の疾患 15.1% 3 筋骨格系及び結合組織の疾患 10.2% 4 消化器系の疾患 9.7% 5 内分泌,栄養及び代謝疾患 9.1% 6 呼吸器系の疾患 6.9% 7 精神及び行動の障害 6.1% 8 腎尿路生殖器系の疾患 5.3% 9 神経系の疾患 4.4% 10 眼及び付属器の疾患 3.8% ※医療費総計全体に対して占める割合 (6)疾病分類別医療費
患者一人当たりの医療費が高額な疾病 患者数の多い疾病 順位 疾病名 構成比※ 1 呼吸器系の疾患 11.9% 2 消化器系の疾患 10.1% 3 循環器系の疾患 9.7% 4 内分泌,栄養及び代謝疾患 9.6% 5 筋骨格系及び結合組織の疾患 8.5% 6 眼及び付属器の疾患 7.0% 7 皮膚及び皮下組織の疾患 7.0% 8 感染症及び寄生虫症 6.1% 9 新生物 5.8% 10 神経系の疾患 4.8% ※医療費総計全体に対して占める割合 順位 疾病名 1 周産期に発生した病態 2 新生物 3 精神及び行動の障害 4 妊娠,分娩及び産じょく 5 循環器系の疾患 6 腎尿路生殖器系の疾患 7 筋骨格系及び結合組織の疾患 8 消化器系の疾患 9 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 10 内分泌,栄養及び代謝疾患 ※対象診療年月は平成25年10月~平成26年3月診療分の患者数を集計
②疾病中分類別 大分類を細分化し、中分類での分析を行った結果、医療費・患者数では、生活習慣 病関連の疾患が上位を占めており、生活習慣病対策が課題となっています。 患者一人当たり医療費においては、第1位は妊娠及び胎児発育に関連する障害でし た。こちらについては、母子保健対策として別途位置付けます。第2位は対策を講じ ることが難しい疾患である白血病となっています。また、第3位となっている腎不全 は、生活習慣病の合併症である可能性が高い疾患であり、透析等の高額な医療費が必 要になるだけではなく、治療自体も患者に大きな負担をかけることになる疾患である ことから、生活習慣病の重症化予防の課題として取り上げることが必要です。 医療費総計が高い疾病 患者数の多い疾病 順位 疾病項目 構成比※ 1 高血圧性疾患 5.6% 2 その他の悪性新生物 5.4% 3 その他の消化器系の疾患 4.9% 4 糖尿病 4.4% 5 その他の内分泌,栄養及び代謝疾患 4.2% 6 腎不全 3.6% 7 その他の心疾患 3.1% 8 その他の筋骨格系及び結合組織の疾患 2.9% 9 虚血性心疾患 2.8% 10 統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害 2.7% ※医療費総計全体に対して占める割合 順位 疾病項目 構成比※ 1 高血圧性疾患 4.6% 2 その他の内分泌,栄養及び代謝疾患 4.5% 3 アレルギー性鼻炎 4.0% 4 その他の消化器系の疾患 3.9% 5 屈折及び調節の障害 3.5% 6 胃炎及び十二指腸炎 3.2% 7 皮膚炎及び湿疹 3.0% 8 糖尿病 3.0% 9 その他の眼及び付属器の疾患 2.8% 10 その他の神経系の疾患 2.6% ※医療費総計全体に対して占める割合
入院外 医療費 割合 57.2% 疾病名 1位 循環器系の疾患 2位 内分泌,栄養及び代謝疾患 3位 筋骨格系及び結合組織の疾患 ③入院・入院外別 医療費・患者数の分析と同様に生活習慣病が上位となっており、ここでも生活習慣 病が大きな課題であることが確認できます。 入院 医療費 割合 42.8% 疾病名 1位 新生物 2位 循環器系の疾患 3位 消化器系の疾患 入院における医療費総計が高い疾病(大分類) 入院外における医療費総計が高い疾病(大分類) 順位 疾病項目 1 妊娠及び胎児発育に関連する障害 2 白血病 3 腎不全 4 直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物 5 脳内出血 6 悪性リンパ腫 7 乳房の悪性新生物 8 パーキンソン病 9 統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害 10 気管,気管支及び肺の悪性新生物 ※対象診療年月は平成25年10月~平成26年3月診療分の患者数を集計 患者一人当たりの医療費が高額な疾病
年齢階層 疾病名 構成比 (%) 1位 70歳~ 1位 新生物 19.7 2位 循環器系の疾患 18.8 3位 筋骨格系及び結合組織の疾患 10.9 2位 65歳~69歳 1位 新生物 21.7 2位 循環器系の疾患 16.7 3位 筋骨格系及び結合組織の疾患 11.8 3位 60歳~64歳 1位 循環器系の疾患 18.3 2位 新生物 11.0 3位 筋骨格系及び結合組織の疾患 10.9 ④年齢階層別 高齢になるにつれ医療費は高額化する傾向があると言われています。また、その中 で医療費が高い疾患は上位を新生物と生活習慣病が占めています。生活習慣病は、重 症化し医療費が高額化するまでに長い時間がかかることから、現在の課題として医療 費の高い疾患を特定することも重要ですが、同時に将来医療費が高額化すると予測さ れる層への生活習慣病発症予防対策及びがん対策が重要です。 また、各年齢層の第3位となっている筋骨格系及び結合組織の疾患は、主に高齢の 女性に多くかかっている医療費で、入院医療費でも上位となっています。長期入院か ら、そのまま寝たきりとなり、その後介護に至るケースが多いと言われており、介護 予防の観点からも対策が必要です。 医療費総計が高い年齢階層及び疾病(大分類)
高額 レセプト 件数 47件 (月間平均) 高額 レセプト 件数割合 0.6% 高額 レセプト 医療費 割合 31.3% 疾病名 1位 妊娠及び胎児発育に関連する障害 2位 腎不全 3位 白血病 4位 脳内出血 5位 その他の筋骨格系及び結合組織の疾患 6位 直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物 一人当たりの医療費が高額な疾病(中分類) ⑤高額(5万点以上)レセプトの件数と割合 発生件数は全体の0.6%ですが、総医療費の31.3%を占めていることから、 医療費適正化効果の観点から考えると、これらの疾患への対策は重要です。 分析結果では、第1位に妊娠及び胎児発育に関連する障害でした。こちらについて は、母子保健対策として別途位置付けます。第3位の白血病については、対策を講じ ることが難しい疾患となっています。しかし、第2位は腎不全、第4位に脳内出血と いった生活習慣病に関連する疾患となっており、これらのことからも生活習慣病の対 策が重要です。
⑥新生物に関する医療費 新生物に関する医療費では、結腸の悪性新生物、直腸S状結腸移行部及び直腸の悪 性新生物、気管・気管支及び肺の悪性新生物、乳房の悪性新生物といった、がん検診 で発見できる可能性のあるものが上位を占めています。 がん検診で早期発見を行い、早期治療につなげることで医療費の増加を防ぐことが 重要であると考えます。 医療費総計が高い疾病 順位 疾病項目 構成比※ 1 その他の悪性新生物 34.1% 2 結腸の悪性新生物 13.9% 3 気管,気管支及び肺の悪性新生物 10.4% 4 白血病 8.6% 5 乳房の悪性新生物 8.5% 6 直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物 6.4% 7 悪性リンパ腫 5.3% 8 良性新生物及びその他の新生物 5.1% 9 胃の悪性新生物 4.5% 10 肝及び肝内胆管の悪性新生物 1.6% 11 子宮の悪性新生物 1.5% 順位 疾病項目 構成比※ 1 その他の悪性新生物 32.5% 2 良性新生物及びその他の新生物 23.4% 3 結腸の悪性新生物 11.7% 4 胃の悪性新生物 11.0% 5 気管,気管支及び肺の悪性新生物 6.0% 6 肝及び肝内胆管の悪性新生物 4.7% 7 子宮の悪性新生物 4.0% 8 乳房の悪性新生物 3.1% 9 悪性リンパ腫 1.7% 10 直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物 1.3% 11 白血病 0.5% 患者数の多い疾病 ※医療費総計全体に対して占める割合 ※医療費総計全体に対して占める割合
順位 疾病項目 1 白血病 2 直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物 3 悪性リンパ腫 4 乳房の悪性新生物 5 気管,気管支及び肺の悪性新生物 6 結腸の悪性新生物 7 その他の悪性新生物 8 胃の悪性新生物 9 子宮の悪性新生物 10 肝及び肝内胆管の悪性新生物 11 良性新生物及びその他の新生物 患者一人当たりの医療費が高額な疾病 ※対象診療年月は平成25年10月~平成26年3月診療分の患者数を集計
ジェネリック医薬品に切り替え可能な先発医薬品を含む処方をされている患者は全 体の70%を占めています。さらに、がん・精神疾患・短期処方のみを処方されてい る患者を除くと全体の48.3%となります。数量ベースのジェネリック医薬品普及 率は43.7%となっており厚生労働省が示す目標の60%に届いていません。 平成25年度から後発医薬品利用促進のために、後発医薬品差額通知を実施し、平 成26年9月と11月には対象者各500名に通知を行いました。平成26年10月 診療分では177名がジェネリック医薬品に切り替え、医療費削減効果は401,0 00円となっています。今後も、ジェネリック医薬品普及に向けた取組みが必要で す。各分析の詳細については、下記及び本章の巻末に参考資料として掲載します。 ジェネリック医薬品普及率(数量ベース) データ化範囲(分析対象)…医科、調剤の電子レセプトのみ。 対象診療年月は平成25年10月~平成26年3月診療分(6カ月分)。 ※旧指標・・・受領したレセプトのうちコード化したすべてのレセプトから先発品・後発品の金額・数量を算出し、計算したものです。 ※新指標・・・受領したレセプトのうち、コード化したすべてのレセプトから先発品・後発品の金額・数量を算出し、後発品の存在しない先発品は 分母より除外し、計算したものです。 後発品(薬剤費・薬剤総量) 後発品普及率 = 薬剤費総額・薬剤総量 後発品(薬剤費・薬剤総量) 後発品普及率 = 薬剤費総額・薬剤総量 -先発金額(削減不可額)・先発総量(削減不可総量) ※「先発金額(削減不可額)」・「先発総量(削減不可総量)」は後発品の存在しない先発品の金額・数量です。 19.9% 17.7% 19.9% 18.6% 18.7% 19.9% 39.8% 40.4% 40.4% 41.1% 41.9% 43.7% 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 45.0% 50.0% 0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 平成25年10月 平成25年11月 平成25年12月 平成26年1月 平成26年2月 平成26年3月 ジェネリック医薬品 普及率 薬剤数量 先発品薬剤数量のうちジェネリック医薬品が存在する数量 先発品薬剤数量のうちジェネリック医薬品が存在しない数量 ジェネリック医薬品薬剤数量 旧指標 ジェネリック医薬品普及率(数量) 新指標 ジェネリック医薬品普及率(数量) 線形 (旧指標 ジェネリック医薬品普及率(数量)) 線形 (新指標 ジェネリック医薬品普及率(数量)) (7)ジェネリック医薬品普及率
重複受診者 14人 頻回受診者 86人 重複服薬者 87人 薬剤併用禁忌対象者 68人 受診状況に問題ある被保険者100人 服薬状況に問題のある被保険者155人 島本町国民健康保険における、平成25年10月から平成26年3月診療分の6カ 月分の医科・調剤レセプトを対象とし分析します。 重複受診者や頻回受診者といった医療機関の受診行動に問題のある被保険者が10 0人、重複服薬者や薬剤併用禁忌対象者といった服薬状況に問題のある被保険者が1 55人確認できました。受診行動が変化することで短期的な医療費適正化効果が期待 できるため、対策が必要と考えます。 また、薬剤併用禁忌は、薬剤の相互作用による効果の増強または減弱、副作用など を生じさせ、時に患者に重大な影響を与える可能性があります。通常、薬剤師がお薬 手帳等で薬剤の相互作用等を確認しますが、患者がお薬手帳を持たず、同時期に異な る調剤薬局を利用した場合、すでに処方された薬と新たに処方される薬とで併用禁忌 の状態になる可能性があり、対策が必要と考えます。 ※重複受診者数…1カ月間に同系の疾病を理由に、3医療機関以上受診している人を対象とします。 透析中、治療行為を行っていないレセプトは対象外とします。 ※頻回受診者数…1カ月間に12回以上受診している患者を対象とします。透析患者は対象外とします。 ※重複服薬者数…1カ月間に、同系の医薬品が複数の医療機関で処方され、同系医薬品の日数合計が60日を超える患者を対象とします。 ※薬剤併用禁忌対象者…1カ月間に併用禁忌とされる薬剤を処方された人を対象とします。 (8)医療機関受診状況
これまでに実施した主な保健事業は、以下のとおりです。
2.保健事業データの分析
(※)…健康増進事業担当課(いきいき健康課)が主管課として実施している事業 実施年度 事業内容 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 特定健康査・ がん検診 特定健康診査 高齢者の医療の確保に関する法律に基づき実施 がん検診助成 健康増進法に基づく各種がん検診(胃・肺・大腸・ 子宮・乳)の検診費用助成による無料化 若年者健診 30歳代の被保険者に対して30歳代健診(特定健診 と同内容の健診)・がん検診の健診費用助成による 無料化 子育て世代が受けやすい健診を目指して集団健 診時の保育を行う (※) 乳幼児健診時に保護者に対して健診の案内を配 布、説明を行う (※) 未受診者対策 広報紙・ホームページ・ケーブルテレビによる受診 勧奨 未受診者に対するアンケート調査の実施 未受診者に対する通知・ハガキによる受診勧奨 未受診者に対する電話勧奨 健診受診率が低い地区に出向いての健診の実施 集団健診での前立腺がん検査(PSA検査)の実施 保健指導 特定保健指導 高齢者の医療の確保に関する法律に基づき実施 利用率向上対策 集団健診当日に、利用を促す指導を実施 未利用者に対しての電話勧奨 未利用者に対しての家庭訪問 ハイリスク者への指導 特定健康診査の結果生活習慣病(高血圧・糖尿 病)のハイリスク者に対して訪問・電話による指導の 実施 集団健診の結果、受診勧奨値を超えている者に対 しての受診勧奨 その他の指導 特定保健指導対象外の希望者に対する保健指導 ポピュレ-ション アプローチ 啓発 広報紙・ホームページ・ケーブルテレビによる情報 提供 被保険者への通知文に健康づくりに関するリーフ レットを同封 健康教育 福祉大会で、生活習慣病に関するコーナーを設置 乳幼児健診時に保護者に対して乳がんの自己触 診法についてチラシを用いて説明を行う(※) 地区健康教育等(※) ウォーキング教室の実施 医療費適正化 医療費通知 医療費通知を郵送 ジェネリック医薬品利用促進 ジェネリック医薬品差額通知を郵送 介護予防 介護予防事業の実施 地域包括支援センターと連携し、町内各所で介護 予防事業(いきいき百歳体操・かみかみ百歳体操) を実施 (※)6年間の特定健診受診率の推移 出典:特定健康診査等の実施状況に関する結果報告(法定報告) 34.1 34.5 35.9 34.6 36.5 37.3 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 国 大阪府 島本町 受診率(%) (1)特定健康診査 ①特定健康診査受診率の推移 受診率は、平成20年度から微増しています。大阪府や国と比較すると高い受診率 です。
出典:特定健康診査等の実施状況に関する結果報告(法定報告) (男性)年齢別特定健康診査受診率(平成25年度) グラフ 出典:特定健康診査等の実施状況に関する結果報告(法定報告) (女性)年齢別特定健康診査受診率(平成25年度) グラフ ②年齢・男女別受診率 平成25年度における、男女別・年齢階層別特定健康診査受診率を以下に示します。 男女共に年代が高いほど受診率が高い傾向にあります。また、どの年齢層においても 大阪府より受診率は高いです。 17.7 19.1 25.6 22.1 32.7 41.6 44.8 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 50.0 受診率(%) 島本町 大阪府 20.4 24.6 26.8 34.7 35.8 42.3 43.1 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 50.0 受診率(%) 島本町 大阪府
③地区別受診者数と受診率 個別健診の平均受診率は、22.2%で、「山崎」「大沢」「高浜」「青葉」「桜 井」地区の受診率が平均より高くなっています。 集団健診の平均受診率は、13.5%で、「山崎」「江川」「水無瀬」「百山」 「若山台」地区の受診率が平均より高くなっています。集団健診を実施しているふれ あいセンターに近い地区「百山」「若山台」が高い傾向にあります。 また、「江川」地区では、平成20年度は町全体の受診率よりも10.7ポイント 低い値でした。しかしながら、平成23年度から年に1回「江川」地区での集団健診 を実施したことで、受診率が平成20年度の8.8%から平成25年度には13. 6%と4.8ポイント上昇しています。町全体では、13.3%から13.5%と0. 2ポイントしか上昇しておらず、「江川」地区で健診を実施したことの効果があった ものと考えられます。また、個別健診の受診率も、13.9%から17.3%に3. 4ポイント上昇しています。これは、「江川」地区での集団健診実施時に、回覧板や 掲示板等で特定健診のPRを実施したことで「江川」地区の被保険者に周知が広がっ た波及効果があったものと考えられます。 平成25年度特定健診地区別受診率 ※対象者数・受診者数:平成25年4月1日以降に国民健康保険から離脱・加入した方も含んでいるため、他の集計とは数字が異なります。 江川地区の特定健診受診率 ※受診率は、平成25年4月1日以降に国民健康保険から離脱・加入した方も含めて算出しているため、他の集計とは数字が異なります。 平成20年度 平成25年度 計 集団健診 個別健診 計 集団健診 個別健診 江川 22.7% 8.8% 13.9% 30.9% 13.6% 17.3% 町全体 33.4% 13.3% 20.1% 35.6% 13.5% 22.2% 地区別 対象者数 受診者数 受診率 計 個別健診 集団健診 大沢 5人 4人 80.0% 80.0% 0.0% 百山 56人 23人 41.1% 19.6% 21.4% 山崎 703人 288人 41.0% 26.9% 14.1% 青葉 811人 327人 40.3% 30.5% 9.9% 若山台 756人 292人 38.6% 19.0% 19.6% 水無瀬 576人 211人 36.6% 20.0% 16.7% 桜井 314人 109人 34.7% 22.9% 11.8% 高浜 253人 82人 32.4% 24.1% 8.3% 東大寺 467人 151人 32.3% 19.5% 12.8% 広瀬 970人 306人 31.5% 19.6% 12.0% 江川 544人 168人 30.9% 17.3% 13.6% 桜井台 77人 18人 23.4% 18.2% 5.2% 尺代 51人 10人 19.6% 9.8% 9.8% 町全体 5,583人 1,989人 35.6% 22.2% 13.5%
④特定健康診査実施の評価 平成18年の医療制度改革において、「高齢者の医療の確保に関する法律」の改定 に伴い、医療保険者に特定健康診査・特定保健指導の実施が義務付けられました。本 町では、平成20年3月に「島本町国民健康保険特定健康診査等実施計画」を、平成 25年3月に「第二期島本町国民健康保険特定健康診査等実施計画」を策定し、被保 険者に対し、生活習慣病の発症に大きく関与するとされるメタボリックシンドローム に着目した特定健康診査及び特定保健指導を実施しています。 <健診体制の整備について> 受診率の向上のための対策についてですが、特定健診と同時にがん検診の実施 (セット健診)、休日に集団健診を実施しました。さらに、地区別に受診率を見ると、 地域差があることから受診率の低い地域に出向き健診を実施するなど、受診しやすい 健診体制整備に努めてきました。地域に出向き健診を実施したことで、実施地域の集 団健診受診率は平均より高い数値となりました。また、早期から健康づくりに取組む ことができるよう、若年者への健診も実施しました。 <未受診者対策について> 未受診者対策として、広報紙等に受診勧奨を行う記事を定期的に掲載し、PRを行 いました。また、未受診者へのアンケート調査やハガキ等の通知による受診勧奨を行 いました。平成25年度からは、一部対象者に集団健診と同時に前立腺がん検査(P SA検査)を実施しました。 受診率の向上のため、対策を推進した結果、平成25年度における特定健康診査の 受診率は37.3%と、大阪府や国と比較すると高い値でしたが、目標値の40%は 達成しませんでした。
①特定保健指導利用率の推移 大阪府と比較し、特定保健指導の利用率は高くなっています。 経年でみると、増減はありますが、平成20年度の13.1%から平成25年度に は24.4%に上昇しています。また、平成24年度からは訪問での特定保健指導を 実施したことで利用率が28.8%と高くなっています。平成25年度も引き続き訪 問を実施しましたが、2年連続訪問を実施した方等、以前に特定保健指導を受けた方 の利用率が低下しています。 ②特定健診有所見率 大阪府と比較して、メタボリックシンドローム該当者は3.5%低くなっています。 しかし、メタボリックシンドローム予備群、非肥満高血糖は大阪府と近い有所見率で した。 特定健診有所見率 (平成25年度) 出典:特定健康診査等の実施状況に関する結果報告(法定報告) 6年間の特定保健指導利用率の推移 項目 島本町 大阪府 同規模 国 メタボリックシンドローム 該当者 12.5% 16.0% 16.5% 16.4% メタボリックシンドローム 予備群 10.5% 10.8% 11.1% 11.0% 非肥満高血糖 6.4% 6.5% 4.5% 5.0% 出典:国保データベース(KDB)システム「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題(平成25年度累計)」(平成27年3月) 13.1 23.1 14.9 20.8 28.8 24.4 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 国 大阪府 島本町 利用率(%) (2)特定保健指導
③要受療者の受診行動 特定健診の結果、高血圧・糖尿病・脂質異常症について「要受療」と判定された方 が、その後対象疾患で医療機関受診を行ったかを分析しました。血圧について要受療 と判定された方は55.3%の方が、その後医療機関で高血圧と診断されていました。 空腹時血糖・HbA1cについて要受療と判定された方は82.5%の方が、その 後医療機関で糖尿病と診断されていました。中性脂肪・LDLコレステロール・HD Lコレステロールについて要受療と判定された方は36.8%の方が、その後医療機 関で脂質異常症と診断されていました。 要受療と判定されたにも関わらず、その後、医療機関受診につながっていない方に 対して、健診後の受診勧奨等の対策が必要です。 特定健康診査結果とレセプト情報の突合(平成25年度) ※1…収縮期血圧 140以上または、拡張期血圧 90以上の者 ※2…空腹時血糖 100以上または、HbA1c(NGSP) 5.6以上の者 ※3…中性脂肪 300以上または、HDLコレステロール 34以下または、LDLコレステロール 140以上の者 ※4…レセプトは平成25年8月処理分から平成26年8月処理分(13カ月分)用いた 要受療項目 健診結果の 要受療者数 要受療項目に対するレセプト(※4)が 健診後に確認された者 人数 割合(%) 血圧(※1) 273 151 55.3 血糖(※2) 63 52 82.5 脂質(※3) 424 156 36.8
④保健指導実施の評価 <特定保健指導について> 特定保健指導の実施については、平成25年度における特定保健指導の終了率は2 4.4%でした。大阪府や国と比較すると高い値でしたが、目標値の40%には達成 していません。 利用率の向上対策として、集団健診では、保健指導の対象者と見込まれる方に対し て、健診当日に利用の動機付けとなる指導を行い、早期から介入を行いました。また、 保健師と管理栄養士の2名体制で個別指導を実施し、質の高い指導を行いました。し かし、特定保健指導利用者が次年度にどのような成果が出たのか、医療費への影響等 効果分析が十分ではなく、課題が残ります。 未利用者に対しては、平成24年度から全戸訪問を行い、利用率の向上につながり ました。しかし、平成25年度も引き続き訪問を実施しましたが、2年連続訪問を実 施した方等、以前に特定保健指導を受けた方の利用率が低下しており、対策が必要で す。 <特定保健指導対象外の者への指導(ハイリスクアプローチ)について> 特定保健指導対象外の受診者については、生活習慣病(高血圧・糖尿病)のハイリス ク者に対して家庭訪問・電話での保健指導を実施しました。また、集団健診受診者の うち、検査値が要受療域であった方へ紹介状を送付し、返信がない方に対しては受診 勧奨を行いました。その他、医師の指示がある場合や自ら希望する場合、保健指導を 行いました。要受療と判定されたにも関わらず、その後の受診につながっていない方 もおり、健診後の受診勧奨等の対策が今後も必要です。また、特定保健指導対象者以 外への指導については、その指導効果の分析ができておらず課題が残ります。
検診受診者 率 要精密検査者 率 精検受診者 率 がん発見 率 国保 2,140 36.8% 30 1.4% 27 90.0% 3 0.14% 後期高齢 588 - 14 2.4% 13 92.9% 2 0.34% 社会保険 251 - 3 1.2% 3 100.0% 0 0.00% 町全体 2,979 34.1% 47 1.6% 43 91.5% 5 0.17% ①がん検診の受診状況 がん検診の受診状況を以下に示します。全てのがん検診において、国民健康保険加 入者のがん検診受診者数が多くなっています。しかしながら、乳がん・子宮がん検診 の受診率が、町全体と比較すると低くなっています。また、がん検診受診後、「要精 密検査」と判定された方の、精検受診率は、80~90%であり、精検受診率の向上 に対する取組みが必要です。 肺がん検診(平成25年度) 大腸がん検診(平成25年度) 胃がん検診(平成25年度) 乳がん検診(平成25年度) 子宮がん検診(平成25年度) 検診受診者 率 要精密検査者 率 精検受診者 率 がん発見 率 国保 1,648 29.2% 130 7.9% 103 79.2% 9 0.55% 後期高齢 391 - 40 10.2% 30 75.0% 2 0.51% 社会保険 291 - 26 8.9% 23 88.5% 0 0.00% 町全体 2,330 27.8% 196 8.4% 156 79.6% 11 0.47% 検診受診者 率 要精密検査者 率 精検受診者 率 がん発見 率 国保 682 11.5% 19 2.8% 15 78.9% 0 0.00% 後期高齢 68 - 5 7.4% 4 80.0% 0 0.00% 社会保険 99 - 2 2.0% 2 100.0% 0 0.00% 町全体 849 9.5% 26 3.1% 21 80.8% 0 0.00% 検診受診者 率 要精密検査者 率 精検受診者 率 がん発見 率 国保 328 20.7% 22 6.7% 19 86.4% 1 0.30% 後期高齢 21 - 1 4.8% 1 100.0% 0 0.00% 社会保険 262 - 28 10.7% 24 85.7% 2 0.76% 町全体 611 21.3% 51 8.3% 44 86.3% 3 0.49% 検診受診者 率 要精密検査者 率 精検受診者 率 がん発見 率 国保 603 32.6% 11 1.8% 11 100.0% 2 0.33% 後期高齢 29 - 1 3.4% 0 0.0% 0 0.00% 社会保険 667 - 6 0.9% 5 83.3% 0 0.00% 町全体 1,299 37.2% 18 1.4% 16 88.9% 2 0.15% 資料:島本町健康福祉部 (3)がん検診
②がん検診の課題 新生物(結腸・直腸や肺、乳房等の悪性新生物)に関する医療費が高くなっている ことから、がん検診を受け、がんの早期発見・早期治療につなげる必要があります。 そのためには、がん検診受診率の向上と精密検査受診率の向上が重要となります。 現在、健康増進事業担当課(いきいき健康課)が実施するがん検診の自己負担金の 助成を行うことでがん検診を無料で受けることができるようにしています。また、特 定健診と同時にがん検診の実施(セット健診)や休日に集団健診を実施するなど、受 診しやすい健診体制整備に努めました。このことで、町国保加入者のがん検診受診者 は他の保険への加入者より多くなっており、引き続き実施していきます。今後も、さ らなるがん検診受診者数を増やすための取り組みが必要です。 また、検診の結果、「要精密検査」と判定された方が精密検査を受けることは重要 です。しかし、精密検査受診率は、100%に至っていないことから、精密検査受診 率向上に向けた取り組みが必要です。 (4)健康増進事業担当課(いきいき健康課)との連携 いきいき健康課では、健康増進計画(第2次「健康しまもと21」計画)に基づき、 全住民を対象にがん検診や健康教育等の健康づくり対策に関する事業を実施していま す。健康づくり対策は若年期から開始するとより効果的であるため、若年者が健康づ くりを意識してもらうことを目的に、乳幼児健診に来所した保護者に対して健診につ いて説明を行うとともに、乳がんの自己触診法を説明するなどの対策を行いました。 また、ポピュレーションアプローチとして、広報紙やホームページに健康づくりに関 する記事を掲載、地区健康教育等をすでに実施しています。 被保険者に対する健康づくり対策については、国民健康保険担当課のみで実施する のではなく、いきいき健康課と連携して、効果的に保健事業を実施していく必要があ ります。
分析結果より導いた課題を以下に示します。
第4章 健康課題と保健事業計画
1.健康課題
(1)特定健診を基盤とする生活習慣病等早期発見に向けた取組 疾病大分類や疾病中分類において医療費が高額な疾病、あるいは患者数が多い疾 病や一人当たりの医療費が高額な疾病の中に、生活習慣病(高血圧や糖尿病、腎不 全等)及び新生物(直腸・結腸や肺、乳房等の悪性新生物)があります。新生物に ついては、早期発見・早期治療が重要です。また、生活習慣病は、望ましい生活習 慣により予防することが可能です。たとえ発症しても軽度のうちに治療を行い、生 活習慣を改善すれば進行をくいとめることができるにもかかわらず、多数の患者が 存在し医療費も多額です。生活習慣病の悪化は、心疾患や脳血管障害等を引き起こ し、そのことは要介護状態につながる可能性が増します。介護予防の視点からも対 策が必要です。 また、特定健康診査においては、被保険者の年齢や性別、住居地区等の条件に よって受診率に差が見られます。 (2)生活習慣病患者への重症化予防 高額レセプトの要因となっている疾病の中に、生活習慣病(高血圧・糖尿病等) が重症化した疾病があります。これらの疾病は、重症化する前に患者本人が定期的 に通院し、服薬管理や食事管理等をすることで病気をコントロールし、心疾患・脳 血管障害等の重症化を防ぐことが重要です。 (3)ジェネリック医薬品普及率の向上 ジェネリック医薬品は、先発医薬品と治療学的に同等であるものとして製造販売 が承認され、一般的に、開発費用が安く抑えられることから、先発医薬品に比べて 薬価が安くなっています。このため、ジェネリック医薬品の普及は、患者負担の軽 減、医療保険財政の改善に資するものと考えられています。 (4)受診行動の適正化 重複受診者、頻回受診者、重複服薬者、薬剤併用禁忌対象者が存在します。2.事業計画と目標
「1.健康課題」から抽出された、(1)生活習慣病等早期発見に向けた取組、 (2)生活習慣病重症化予防に向けた取組、(3)ジェネリック医薬品普及率の向上、 (4)受診行動適正化指導事業の4点について、各々計画と目標を設定します。 実施項目 詳細 現状からの方向性 27年度 28年度 29年度 健診体制の整備 健診受診率が低い地区に出向いての健診の 実施 継続 実施回数 1回 実施回数 1回 実施回数 1回 日曜日健診の実施 継続 実施回数 3回 実施回数 3回 実施回数 3回 国保加入者のがん検診・30歳代健診の自己 負担金の助成 継続 - - - 健診内容の充実 前立腺がん検査(PSA検査)を一部対象者に 実施 拡充 (平成27年度から個 別医療機関で実施) 受診率 20% 受診率 25% 受診率 30% ピロリ菌検査を一部対象者に実施 新規 受診率 20% 受診率 25% 受診率 30% 受診勧奨 未受診者に対する電話勧奨 新規 - - - 未受診者に対する通知・ハガキによる受診勧 奨 継続 実施率 100% 実施率 100% 実施率 100% 特定健診対象者への送付リーフレット内容の 充実 新規 検討 実施 評価 広報紙・ホームページ・ケーブルテレビによる 受診勧奨 継続 - - - 精度管理 要精密検査となった方への受診勧奨の実施 継続 精検受診率 100% 精検受診率 100% 精検受診率 100% ポピュレーションアプローチ (健康教育・啓発) 地区サロン等、地域に出向いて健康教育を 実施 (※) 継続 - - - 乳幼児健診時(1歳半児・3歳半児)に「乳が ん自己触診法」について個別に健康教育を 実施 (※) 拡充 - - - 介護予防事業(いきいき百歳体操・かみかみ 百歳体操)の実施 (※) 継続 - - - 福祉大会で、生活習慣病に関するコーナー を設置 継続 参加者数 200人 参加者数 200人 参加者数 200人 「ツール・ド・大阪しまもとウォーキングコース」 の広報 継続 - - - 被保険者への通知分に健康づくりに関する リーフレットを同封 継続 実施回数 1回 実施回数 1回 実施回数 1回 (1)生活習慣病等早期発見に向けた取組 生活習慣病への対策として、特定健康診査の実施方法をさらに精査し、通知方 法・日程の工夫、地域健診の充実などの健診体制をさらに充実させ、受診が必要な 方を見極めるなど効果的な受診勧奨を行うとともに、かかりつけ医での受診につい ても、積極的に周知することで、生活習慣病の早期発見を行います。新生物への対 策では、がん検診を受診しやすい体制を整え、対象者に合わせた受診勧奨を行い、 受診率の向上を目指すと共に、精度管理の向上にも努めます。また、被保険者一人 ひとりが健康への意識を高めることができるよう、健康教育等のポピュレーション アプローチを行います。 実施計画 ※健康増進事業担当課(いきいき健康課)が主管して実施する事業項目 現状 目標値 [平成29年度] 特定健康診査受診率 36.7% 42%(※) 国保加入者のがん検診受診率 ・肺がん検診 36.8% 40% ・大腸がん検診 29.2% 40% ・胃がん検診 11.5% 20% ・乳がん検診 20.7% 40% ・子宮がん検診 32.6% 45% 国保加入者のがん検診精密検査受診率 ・肺がん検診 90.0% 100% ・大腸がん検診 79.2% 100% ・胃がん検診 78.9% 100% ・乳がん検診 86.4% 100% ・子宮がん検診 100% 100% 評価指数 ※特定健康診査受診率の目標値については、現状を踏まえた数値とし、「第二期島本町国民健康保険 特定健康診査等実施計画」の目標値とは異なっています。
(2)生活習慣病重症化予防に向けた取組 被保険者のQOLの維持及び向上を図るために、生活習慣病の重症化予防が重要と なってきています。メタボリックシンドロームの該当者・予備軍を減少させ、被保険 者のQOLの維持及び向上を図るため、特定保健指導の体制整備や利用勧奨を行いま す。また、健診結果や保健指導等のデータの中から抽出したハイリスク者(高血圧・ 糖尿病等)に対して、適切な受診行動が出来るよう支援します。 実施計画 実施項目 詳細 現状から の方向性 27年度 28年度 29年度 指導体制の整備 ふれあいセンターに来所できない方に対し て、家庭訪問にて指導を実施 継続 実施率 100% 実施率 100% 実施率 100% 特定保健指導 利用勧奨 集団健診当日に、保健指導利用の動機づ けになる健康相談の実施 継続 実施率 100% 実施率 100% 実施率 100% 未利用者に対する家庭訪問の実施 継続 実施率 100% 実施率 100% 実施率 100% 未利用者に対する電話勧奨 継続 実施率 100% 実施率 100% 実施率 100% 広報紙・ホームページ・ケーブルテレビによ る受診勧奨 拡充 検討 実施 評価 ハイリスクアプローチ 特定健診の結果、ハイリスク値(高血圧・糖 尿病)の方に対して家庭訪問・電話による受 診勧奨や保健指導を実施 継続 実施率 70% 実施率 75% 実施率 80% ポピュレーションアプローチ ふれあいセンターに自動血圧計を設置し、 希望者に健康相談を実施。また、血圧管理 の必要性についてポスター掲示にて啓発 継続 実施率 100% 実施率 100% 実施率 100% 福祉大会において生活習慣病に関する健 康教育を実施 継続 実施回数 1回 実施回数 1回 実施回数 1回 広報紙・ホームページ・ケーブルテレビによ る啓発 拡充 検討 実施 評価 評価指数 項目 現状 目標値 [平成29年度] 特定保健指導利用率 24.4% 30%(※) 特定健診で要受療項目があった方の医療機関受診率 ・血圧 55.3% 70% ・血糖 82.5% 90% ・脂質 36.8% 55% ※特定健康診査受診率の目標値については、現状を踏まえた数値とし、「第二期島本町国民健康保険 特定健康診査等実施計画」の目標値とは異なっています。