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Academic year: 2021

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要旨

目的 本研究の目的は、代理意思決定場面において看護師が感じる困難への、急性・重症 患者看護専門看護師(以下CCNS)が行う支援とその能力を明らかにすることである。

方法 本研究は質的記述的研究である。代理意思決定場面において看護師が感じる困難へ 支援した経験を有し、研究同意の得られた CCNS8 名(以下参加者)を対象とし、半構造的 面接を行った。内容を IC レコーダーに録音し、逐語録として、目的に沿った内容を示す 部分を抽出した。意味内容を損なわないようコード化後、類似したコードをサブカテゴリ 化し、カテゴリに分類しその内容を分析した。

結果 参加者は8名(平均年齢40.5歳、平均臨床経験年数16.9年、平均CCNS経験年数 3.1 年)であった。CCNS は【終末期における倫理的問題を判断できないでいる】【倫理的 問題をアセスメントし問題を明確化しケアの方略を見いだせないでいる】看護師が判断や ケアに自信を持つことができない困難が、【治療継続や中止の決定に患者および家族の権利 擁護の役割を果たせないジレンマがある】【患者家族を中心とした医療チーム内で意見が統 一されていないジレンマがある】看護師としての無力感をより強くしていることを感じ取 っていた。これに対し専門看護師としての教育役割を基軸とし、【家族への情報収集や精神 的ケアを代わりに行いモデルを見せる】実践、【情報から問題を明確にしケアの方略を共に 検討する】【看護師の主体性を尊重したフィードバックや見守りを行う】相談、【看護師間 で考えやケア方略の共有を行う場所を設ける】【医療チーム内で看護師の代弁者となる】調 整を包含させ役割実践していた。この支援には、倫理的問題を解決に導く問題解決能力で ある【発生している倫理的問題を明確化する能力】【俯瞰的に状況を把握し実践の方向を判 断する能力】、看護師の倫理的な能力を向上させる教育的能力である【看護師の実践を承認 し意味付けする能力】【倫理的視点を伝える能力】、医療チームで倫理的問題を解決する調 整能力である【医療チームを支え育む能力】が動因となっていた。

考察 CCNSは看護師の困難を直感的に捉え、専門看護師の役割を通して支援しているこ と、また役割遂行には問題解決能力、教育能力、調整能力が基盤となっていることが明ら かになった。この能力を促進するためには関与した事例に関するリフレクションの積み重 ねが必要であることが示唆された。

結論 代理意思決定場面において看護師が感じる困難へのCCNSが行う支援は、専門看護 師としての教育を基軸とした実践・相談・調整の役割実践であった。その能力として、倫 理的問題を解決に導く問題解決能力、看護師の倫理的な能力を向上させる教育的能力、医 療チームで倫理的問題を解決する調整能力が明らかとなった。

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