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ガ ン ダ ー ラ 、 マ ト ゥ ラ ー の 初 期 仏 陀 像 を め ぐ る い く つ か の 問 題

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(1)

ガガガガにそ起源たJ   教史および教美術史上重要課であガガガ起源ガガガ

・ ガガ シャルや高田修博士らによ力な研究 がありこれらは以降研究指針として重要な役割りたしてきた。しすでに半世紀経て新たな考古学的発見や研究進捗によりそれら学説もガガガガガ点で再考迫られ状況にあ。ことに近年イタリア隊によパキスタガガスワガガ

SwātButkara I及びサイド

・ シャリ Saidu Sharīf I発掘 これまで不分明であった後一世紀前半前クシャガガガガなわちサカ

・ パルティア族支配時代

ガガガガ北辺におけガガ教美カ紀年にガガても別に首肯し得提説 みたことで従来ガガガ 美術史なガガ起源に関す研究はそ年代観ガガ再検証 ただガガガガガガガガガガガ両美術対照させガガガここにクシャ朝美術全体ら論ず用意はなガガまずはガガ起源論におけであガガガガガガガガ容に関し着衣中心にガガガガガ事項にわたり以下若干考察試みこととした。

  ガガガ着衣にガガてはガガガガガガガガガガガガそれぞれ別すガガもっとも顕著な容上差異に数えられそれだけにこれまでにも詳し観察されそこに何らガガ新たな知見加えべき

ガンダーラ、マトゥラーの

 

初期仏陀像をめぐるいくつかの問題 ― 着衣表現を中心に ―

安   田   治   樹

(2)

立正大学大学院紀要 三十号余地ようには思えな。し例えば「菩薩」銘記ともなうガガガガガガガガガガガそれが実際ガガとしてでありながらこれ「菩薩」と称すガガガガガガ不表現に固執しガガガと呼ぶこと憚った当時ガガガガガガガ保守的教環境に由来すガガわば方便とみなす従来解釈 に対しむしろ銘記ままに菩薩と解すべきこと主張す新説が提起されており 然らばガガガガガガガガガガガガと菩薩ガガてはに同美術中におて菩薩に比定され既知ガガガ着衣はじガガガガあらた観察しガガガガ差異摘出に努ガガことが要請され

  釈尊在世時代釈尊た出家沙門着衣ガガわゆ僧衣がどような様態であったガガ詳細はもとより不明ことに属すが衣犍度等には三衣以下僧衣に関わ種々規定伝え一般に参照され 。ただ時代や地域部派により差異がありまたそ被着法などに造に際してどれほど実際反映すであった確証限りではな

  trichīvara にす三種上衣ガガガガこれひろ袈裟sāyaと称すガガ字義「濁」が示すように青黄赤白黒単一純色避けすべ「壊dubbanna」(濁色)したことに由来す。出家沙門清浄修行としてdhūtaにも糞塵中なし塚間に遺棄された弊布破帛取り浄浣補衲した衣服 msu-kūla ガ「沙 として古来教教団におて各別尊重されてきた。これら三種上衣とは僧伽梨(大衣)sagghātī鬱多羅僧(上着衣)uttarāsagga(内衣下衣)antaravāsaka指しうち僧伽梨は比丘が説法鉢等に際して常に着用すべき正式外衣で規定に依れば原則として襯衣であ上に重ね直接肌身に着すことはなった (1

何れも弊布補衲した割載衣で五条なし九条等条葉によりガガわゆ田相形成す田相表現はイド古代ガガではガガ弟子あらわす場合はともガガガガガガ適用はご限られ。僧衣としてはこ三衣とは別に腰以下被う下裙泥縛些那nivāsanadhotī 却崎(僧祇支)sagkaksikā水浴衣udakaśātikā等が知られ ((

ガガ着衣に関しては三衣うち僧伽梨すなわち大衣と下裙泥縛些那が当面そ考察対象とな

  大幅一枚布に製せられた大衣被着法は規定らは両肩被った通肩(通両肩)と右肩袒露して偏袒右肩に纏う二種に限ら乞食坐禅誦経経行等に際しては通肩説法や師僧訊など儀礼的場合にあっては偏袒右肩とすガガガ僧尼威儀とした (1

原始ら部派時代におけ被着法はなお不明ことが多今日スリ

(3)

帯以上折り返して着した (1 れた紐はなガガ横長ガガガこれ腰帯で括り ともに腰以下下裙泥縛些那で包み泥縛些那には縫付けら 襟元ら右手ガガたぬガガが偏袒右肩と理解され した左手に執ガガガ通肩としたらしガガままに被った大衣ガガ らに左肩に掛けて剰余左手前膊に垂らすガガ衣端拳に で左手に執前面に重ねて右肩ら背面へと廻しそれ 右腋下ら身体前面被って左肩に掛けて後方へ垂らし 手に大幅両端執って背面で肩以下大きガガ右手に ガガカや東南アジア上座部僧侶に伝わそれ参照すれば先ず左

  通肩と偏袒右肩着法はもとよりガガガガガガガガガガガガにひろ見られただし両美術ともにそガガガガにあってはガガガガガでは立坐別な専ら通肩にあらわされガガガガガガはすべて偏袒右肩であことが著し対照なしそれ自体両者貌や容表現際立った差異とともにガガガガガガガガガガガガそれぞれが独自手法に従ガガ別個に成立したこと証左とされ (1

  それはとにガガガ先蹤ガガガガガ創造ことにそ大衣って

himation ・ ロ toga着法と衣褶表現に倣ったとすこと (1

は一般に認容されておりガガガ(図1)左肩ら右腋へと上半身に緩やに湾曲

図1 仏陀立像 ラホール博物館 図2 仏陀坐像 サーリ・バロール出土 

ペシャーワル博物館 no.227

(4)

立正大学大学院紀要 三十号線やガガ両脚間に重ねた深鋭角的な衣襞ガガ結跏趺坐す両腿ら台座へと垂れ衣端処理などは自然で写実性に富み端正で彫り顏貌と相俟ってガガガガガガガガガわゆ西方的表現もっとも特徴づけ。割載衣として条葉表現はガガガガガガ全身被うガガ厚手布が僧伽梨すなわち大衣であり立坐ガガで両脛に掛ガガガが泥縛些那に他ならな。こうした着衣形式含むガガガ相好表現がわば範例となってこ術に踏襲され後にガガガガガガにも影響与えて以降イった際想起すべきであろう。なおガガガガ美術でやや遅れて登場偏袒右肩(図2)にあって右胸被って布はそ着法らもおそら大衣一部であり鬱多羅僧なし下衣とはみなされな

  これに対しガガ例が立坐ともに偏袒右肩右手施無畏印として登場すガガガガガガガガ場合 (1

着衣と被着法はガガガガガガとは(クkrōbyloskaparda形とすこと一般にカパル

・ タイプとも称され

覆って左肩左臂全体に掛けこれ背後に廻して右腿部ら紮げガガ拳にして腰に添えた左手に掛けて引き上げ剰余左甲ら下へ

図3 仏陀立像 マホリー出土 マトゥラー博物館 図4 仏陀坐像 カトラー出土

マトゥラー博物館

(5)

表に浮き出。ご薄手着衣とそれが胸部 kāyabandhana (図4) と垂下させており(図3)では左肩左臂に掛ガガガ布がそ

・ 腹部 臂脚に密着して肉体露にす手法やさらに左肩左臂ら幾重も平行条線形成して垂れ形式的装飾的な衣褶表現はまった独特であり張って直立し左手拳にして腰にあてら衣端垂れ厳然としたそガガ容とともにすでにはやガガら古来ヤクシャ神(図5) (1

美術では後に至とそはガガガガガガ影響蒙った有髪(螺髪)で髪束形肉髻そなえた通肩(図6)へと移行しカパル

・ タイプが殆ど途絶え

ことらもガガガガと対立すガガガガ特異な偏袒右肩着衣表現はガガガ起源論とも関わってねてより多関心対象となってきた。

  実際ガガガガガガガガガガ着衣とりわけ薄手上衣にガガては条葉一枚布ガガ下に襯衣重ねず直接肌身に着すようにあらわされことそれが僧伽梨すなわち大衣であガガ鬱多羅僧であ (1

ガガガKat出土(図4参照)など成道直後示唆すガガガうに菩提樹であアシュヴァッタ樹aśvattha, pippala二侍者従えて獅子座に結跏趺坐す姿はたしに正式場に臨む態様で

図5 ヤクシャ立像 パールカム出土 マトゥラー博物館

図6 仏陀坐像(通肩) アニョール出土 マトゥラー博物館

(6)

立正大学大学院紀要 三十号ありそうしたガガが大衣以外僧衣着すとは考え難ガガまた下に纏うべき襯衣として示唆はなガガガ透薄に表現しガガはこれ大衣と解すガガが自然であガガも知れな (1

。し被着法あらたて仔細に観察す右腋ら左胸部覆って左肩に掛ガガ透薄大衣が下裙透しガガ腰以下も被うと従来理解では左肩みに掛ガガ大衣はすに緩んで着崩れすこと思わせ 11

ガガにも不合理であ。むしろ長一枚布が腰以下ら上半身にけて一続きに被ってガガガガようでまず下裙として腰以下幾重左へ巻た長布ガガ途中でこれ右腋ら引き上げて腹部左胸被って左肩に掛けここで腰部におて平帯で括って留したがって彫刻された下裙と平帯はそさらに透薄衣が被うことはなでそ剰余左肩ら背後に廻しさらにこれ右膝下辺ら前面に廻して腰に添えた左手へと引き上げてようにも観察され。こ長布下裙すなわちドティ半身にまで及ぼして被う被着法は今日知られず大衣変形ともみな 1(

rīそれと基本的に通ずでありまたドティ着法も古来多様であったこと 11

思えば形状や被着法にガガてはなお再考があ

  結局ガガガガガガガ偏袒右肩ガガ特異な着衣にガガては必ずしも 律蔵中三衣とはし得なことが示唆され場合肉髻に対す独自カパル解釈と同じガガ着衣と被着法はあガガガガみ適用されガガガガガガにおけ創案であった可能性も考慮され。何れにせよ従来「ガガ」とみなしてきたこカパル

・ タイプ ガガガガガガ銘記が記すように「菩薩」と解しガガどう 11

あらたてガガガガガガガガガガガ両美術におけ菩薩ガガ参照しガガガ検証されねばならな

  ガガガガガガガガガガガ菩薩何れもそ以降頃ら登場す一部大乗的性格菩薩が因行修すガガ釈尊すなわち因位釈尊として釈迦菩薩しは通教的な弥勒菩薩とみなされており釈迦菩薩姿は単独ガガガガガガガでは比較的作例は少なガガガガガガガでは多数伝図中にこれガガことができ。今生未だ正覚に至らなガガ釈尊やさらに善業積む釈尊過去世にまで拡張して「菩薩」教史上で扱われべき重要課であ銘記らは二世紀末頃ルフッでは未だ知られずガガ見がここに考察対象とすガガガガガガガガガ「菩薩」銘有す偏袒右肩であことはに留意され 11

(7)

で区別すことが表現らも困難覚えたらに相違な と以後と明確に区別す一方大人相そなわ釈尊成道前後 (図7) 拘らずすでにガガとして相好そなえ大衣着した覚者ガガ 薩形とすガガが例で苦行含む求道ガガそれは成道以前であにも までより詳らには「落飾」まで王侯貴人風ガガガガわゆ 求道時代指すがガガガガガ浮彫伝図では誕生以降出家踰城   伝におけ釈迦菩薩は菩提樹下成道以前太子時代なし出家後

  ガガガガガ場合菩薩ガガガ容は単独および伝図中それガガわず腰以下に膝下丈ティ着し上半身は殆ど裸で帛(dupattā右臂に掛け 11

さらにこれ腹前ら左臂に渡して絡ませガガ頸飾や胸飾臂釧腕釧等装身具で飾り頭髪頭頂で髻に結ガガガガは髪飾りで纏整えガガしており(図8)姿立坐別(時に半跏思惟形もあ)あガガは着衣や装身具髪型等にて種々バエティに富みもそ整った顏貌や露にした上半身自然な肉づけさらには下裙ドティ写実的衣褶などにガガガと一貫す西方的表現手法が看取され

  ガガガガガこれら数多菩薩に関しては主としてそ持物と髪型ガガガガガ類型に分けられ各々に大乗菩薩始源ガガ

図7 仙者訪問(旧マルダーン将校集会所) 

ペシャーワル博物館 no.2066 図8  弥勒菩薩立像 ペシャーワル博物館 

no.2087

(8)

立正大学大学院紀要 三十号

的研究も盛んであ 11

まは暫これ措き専らそ着衣にガガて眺ガガガ両脚間に幾重にも襞畳み左右やや絡げた下ティはそ衣褶らは後側両脚間に通して前で緩引き上げ腰部飾り帯で括っており時に下裙上端帯に巻き込んで留ガガ。左肩に掛ガガ条帛は複雑でたんに掛けけでな付け根に廻らして緩まぬよう巻き留ガガ場合もあり被着方法はガガガガガとはやや異な。なおガガル博物館(図9 11

「婆(図7参照)「吉祥草施座」(図

衣は腰以下包んで上半身では条帛ように両臂で広げて胸 って細った調 10などとともにそ着衣は大衣と 11

図9  苦行釈迦像 シクリ出土 ラホール博物館  no.2099

図11  弥勒菩薩立像 アヒチャトラー出土  ニューデリー国立博物館

図10 吉祥草施座(旧マルダーン将校集会所) 

ペシャーワル博物館 no.2069

(9)

的性格端的に物語 はだけており贅言すれば迫真的表現がこ美術合理的写実

  他方ガガガガガガガ菩薩も腰以下ティで包み上半身に長条帛廻らして胸飾

・ 腕輪等で飾り

頭部にタガガ貴人風ガガ容とすことはガガガガガ場合と軌一にす。ただ気候風土ガガガガガガガと同じ裙は透薄で浅褶線は襞刻さず肉身に張り付た表現は両腿におて一見何も纏わ(図

摘され 着衣別にすれば菩薩とガガガガ容上殆ど逕庭ことが指 伝統的なヤクシャ神に起源すこと確認させ同時に頭飾や装身 。坐は別としてがみせ等足立ち塊量的人体把握は偏袒 ガガガガそれとは異なったガガガガガガ特有装飾的扱となって は身体動きと有機的に結びガガて自然に翻転す 左手甲にわたして垂下させており条帛にも平行条溝 臂揚掌す右肩背後廻して右裾らそまま拳にして腰に添え ガガ。条帛は左肩に掛けガガみで巻き廻らして留ガガことなガガ ら通して脚間に長垂れそこに規則的な平行条溝刻ん kacchaき上げガガしばしばカッチャと呼ばれ着法示し衣端 11)。   ガガガガガでは全体として伝図遺品発見が少なこと

図12-1  楣装飾板⑴ ジャマールプル(?)出土 

ニューデリー国立博物館 図12-2 楣装飾板⑵

参照

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