奈良教育大学学術リポジトリNEAR
奈良春日山原始林を中心とした微氣象観測〔1〕原 始林内の氣象分布について
著者 永田 四郎
雑誌名 奈良学芸大学紀要
巻 1
号 3
ページ 261‑271
発行年 1952‑03‑20
その他のタイトル On the Microclimatic Observatior in the Primeval Forest in Kasuga,Nara
URL http://hdl.handle.net/10105/5185
CT961で
奈良春日山原始林を中心とした後気象観測
〔1〕原始林内の気象分布について.
永 田 四 郎(自然科学教官数割
(1951年9月15日受領)
Shiro NAGATA:On the Microclimatic Observatior)
ir)thePrimevalForesthlKasuga,Nara
日 次 I緒言
}槻測方法 量観瑚鈴果及び考顔
1.原始林丹南北斜面の比較 8.泉粗の此i絞
b.地中濃度の此絞 ぐ.鰐皮の比較 d.南濃の比較 e.異化の比較
2.原始林内の渓流に治う観測 3.竹柏自然林中の観測
4.碩物分布と観象との関係の考娯 11鈷語
I鱒 言
春日山原始林は票艮市の東方至近に位置し、而も多 面多様刀動魔物を包有し、学術的安陣とされている。
大王I3年12月、天然記念物に指定されたが、此の 林内の楷物の生態学雛研究は某艮女子大教授4潜水壇 二氏によって詳しくしらべられているが、之によると 次の点を此乃林内の蹄酸として見mL得る。即ち原始 林却こ南北両地性の植物が混清生育しているが、(第 1.図参鮭)その分布は碩々の要素によって交配されて いる。その中こは気象要素の支配を受けていると見得
あるが、其の大体の方針は次の様であった。
ィ、主として甫北斜面の此按によって梧物分布と気 象との開係をしらべること。
p、密生林の気象学的特徴を知ること。之には平地 と比較し、又近撰して裸出の若草山があるので比較に 誠に好和合である。・
ハ、楢物分布に於て著しい特徴を認める場所につい て、その気象的環境をしらべる。
ニ、春日山原始林が票艮公園平坦部及び某良市待地 に如何なる気象的影皆を及ぼしているかをしらべる。−
ホ、之等の観測によって徴気象の出来るだけ多くの 実例を得ること㍉
鏑本校の如き教育関係の大学としてほ、之等の「観測 を教育的に活かす」ことにも勉めた。現在迄の段曙は 主として観測と之の整理である。両も之が広範囲に亘 っている。個々の事項の検討考察は今後続行する心算 である。上述の方針に従って大体の結果を得たので、
此処に第1報として原始林内の気象分布及び植物分布 との関係の若干の考繁を行うことゝした。伺平素御指 導を仰し一、でいる京都大学哉溺猶緋!忠夫博士、高窮謙一 謙抑、及び直接御助言を戴いている票艮女子大教授小 清水卓二博士に対し厚く感謝の意を表する次第である。
又本観測の如く多数の協力者を必要とするものにとつ
写眞I 春 日 山 原始林遠 望
るものが多い様である0又原始林として栢物分布が白,て、終始熱心に協力して戴いた奈艮学芸大学学生の請 然の状態を保っていると・見られる故、「楢物分布と気 氏及芋奈良女高師附廊高等学校、芹艮高等学校生徒の
象との関係」をしらべるには恰好の山であらう。昭和 諸氏の協九ま感謝に堪えない。更に殆んど鰊潮無く環 24年秋より頭在迄的2年近く観測を蹟けて来たので 鞄観測を綬存して戴いている、妙見官大西民、営滝岸 奈艮学芸大学紀要・姉1巷 俸3号.1952年(昭和野卑)3月20日
(1)昭和25年度 日本農学観象学会近鼓支部会 昭和26年度 日本農栄気象学全線会に於て密表
」262− 窯足寄日出原始林を中心とした緻気象観測(原始林内の気象分布について)
田氏の徳行ま称貰す㍉きてさJらう。文言良県、苗筋光 2、観潮器械及設備
課には種々∩使畳を与十二子丸ていろカ、併せて淵青々 ィ、簡易観潮設備とは京都大学気象特別訂努所に試作 表する。此の研究は⇒二として又告瞳科学研究鼠によっ 品て第2図の如きものである。
たものである。 ヮ、最高地中温度計も京都大学気象学特別研究所の試
停 1 図 0唾)………測点番号(俸1表参照)
K(かぎかづら)、N(竹柏)(ナギト……南方系
Y(やまどりぜんまい、及びひめLだ)、1−I(ほほのき、)R(pようぷ)
I(いわなし)・‥い……北方系
Ⅲ、観測方法 1、測点第1図参照
俸1 表 畢畢過し昼jL
妙見官下谷 妙 見 宵
驚椅上谷 春日lH荘
設 備 首 要 衝 簡易観測戦備
百 葉 箱 桶易敏瑚設備 高通辞源 簡易観、判事イ帝
測 定 事 項 最高.最理毎週、最高・最低地況
自記泣.浜度、蒸重民等
最高.最低索渡、最取組渡、雨量 午前柚曙の気温、浪度、天険、共 他気象現象
妙見笛下谷育薬箱と同じ
燕高風現車軋高最.最低地温雨蹟]依託 最高.最甘範渡
最高.最塵気温
最高.最低東漉、桑折軸温
備考1)依託潤持机ま・瑚点2…大西氏、測点4・‥岸田氏、測点6、7・・大東氏 2)比の他5ヶ所簡易槻瑚設備を設置したか 盗難、砥損等管理薗難のた
め中止した。
甘川北脚日ソ
」つ血縁的1叫 最t的調叫
=蔓円疇 プ咤徽 色塗り 作品て水銀渾及び水銀糸の大
きい曲管温乾計C鉄片を封入 してある。
ハ、最低地中温度計は最伊温度 計を曲管としたもの。
二、蒸発晶測定には平匠式蒸発 計を用いた。
ホ、比の観測には以1の他次の ものを開いた。乾湿球温艮計、
ルサフォード最高・最低温度計 自記温匿・湿匪計(1週間巻)、
雨量計、アスマン通風温海計、
ビラム風速計、小丑リロビンソン 風力計及冒按自記器
ご三軍重苦 ヲ
坤
包塗_り
第 2 図 3、観測方法
ィ、測点1、3、5、6、7は 3−5日置きを原則として適 時出かけて親則する。
ロ、測点2、4は毎日観測を原 則とする。
ハ、毎月1回以上主として停北 比韓のため、妙乳宵と春闘日 華附近で24時間以上の毎時 観判を同時に行う。吏に芳艮 公園平坦部も同時観測を行い、
平坦部との比較を行う。
二、毎時比乾観測に於ては微細 な観測を種々の事項を選んで 行うr
永 田 四 郎
ホ、此の他特別な事項rこついては適時行う。
以との計画に後ひ大路寒行した。
12月平均 1月平均
摩 2 ま
最 高 気 浬 !
妙見宮下谷[瞥埼上谷l奈良市内
9.8(1丁.5)
い.4(13.り)
7.3(10.9)!12.日18.11
…14.。)㌦.2(j5.3)
2月塑山塑伸長.鯉塑通.旦旦.坦
3 月平均 1害.1(用.5)i12.2(15.5日15.0(20.1)
lr).2(17.5)
一哉高十長町2
f●.3(挿.(り日は.3J20.1)
−263−
爵 位 気 迫
妙見寓下谷1新着上谷I奈艮市内
1.3(−2.4日 −rI.0(一2.5)
_一一−一 一−l _−1 −___ _、_−−_ __
−0.3(−2.5)
−0・呵「3・チ_)
一一I.6(−3.9)
一丁.Or−5.0)
0.封−3.6)
て_・7(一語・3)
−1.0(−5・0)」!サ項二4・1)
_了.7(_「.。)!_丁.7r」.3)
ー〝.1(−3.F′= −1.2(一貫.年目 −1.0づ・
妙見露下谷5.05 驚滝上谷4.07 奈良市内5.6 註1、( )内はすべて樽情である
2、奈良市内は奈良市法蓮育英高等学校(橿原測練塀依託観測祈)のもの。以下同じ。
}、観測締果及び替寮 1.原始林内南北斜面の比較
南斜面は妙見宮附近及び其高下の谷を選び、北斜面は 鴛滝菩日山荘附近を選び比較した。
A、気温の比較 ィ、冬の気温の比較
(倒1)昭和24年12月より昭和25年詫郎迄の 妙見甘下谷(測点日及び鴛滝上谷(測点3)の前葉 箱内での気温を整理すると第2表の如くなる。
(例2)昭和25年12月より昭和26年3月迄しつ 冬期観測は前年冬の掛削例】Cつ如く3〜4日置き1観 測は行わなかつノア二。数直観別を行った ち昭和2 年 1月1 日の親潮 ̄こば次1如く京していた。(第㍍表)
廃 3 表
妙見嘗下谷】驚滝上
[
谷∴声涙那酎原語 敢旦昼墜_
最低気温
19.50(1−1 17.2つCl
_3.0生月 一3.8つ(二; −・4.lOC
(例3)昭和26年1月13日より翌日14日迄の 毎時間連責観測Cつ場合を比較すると第4表の如くなる0
第 4 表
最時針射_ 2上
▼H り′′
最高クク 中に。】 養成〃㌧ケ
アズマン通風濫潅計使用
又毎回観測値(計12回)の平均を比較すると 妙見割符近(−0.9cc)、鴛滝土谷(−0.5CCl
(但し高さ1米)となる。
ロ、要の奇通の比較
土につ1.、二は駕滝常近でC㌧通当寺比較京岩が卯い。
尤も季日山荘′二の観潮値に有る,うナ罠低気温う、余りにも 低く検討を要するのて発表し篤ないし此処てに次の2
何をしけろ。
(例月 昭和25年7月20日より聖冒21日迄わ 毎2時間壇領叡灘でくま次(r)如くなろ。(第5裏)
筍 5 頁 妙見宮的近 j 蒔気組
最甘気温
平均気 温l 釘.D(J
螢常上谷
I、アスマン通牒1濫窓計による高さ1米の気温 2、平均穀1濫とは7月20日14時より、巳1日12等
迄の各回簡明借の平均でなる
(例5)昭和25年8月12日より8月13日迄の 毎2瞬間観測の結果昔次の如くなる。(第6表)
解 6 表
妙見宮柘近 驚滝上谷
−__ ▼__ ___、」_ ___ノ
最高束i恩 28.OUJ
−264− 奈良春日山原始林を中心とした碩繋象観測憬加納の気象分布について)
1、アスマン通風津溶計高さ1釆 2、8月12日15時より13日14時迄の平均
気温に関しては上述の数例より大体次の事が云ひ得 る様である。即ち、
(い)(例日、例2)から冬最高最低気鋭共に鷺滝附 近(北斜面)が妙見官間近(筒斜面)より低い。特に、
例1、第2表に於て、最低気温の極値力二相当異なって いるのは注意すべきであらう。
(ろ)(例3)は最低気温に於て逆に甫斜面が低温と なっているが、之は風向気流等の諾係で比の様なこと も起り得ると見ねばならない。
(は)(例一1)、(例5)では冬在差、ま大きくないが、
陸に甫斜面が高温を云している。
(に)気温の甫北斜面の差は冬期最匿気温に於て最 大に表れている。
(ほ).南北の差異では無いが、 第3表 高層湿汚 地帯及び 第2表 奈良市内の気温も之等と上し較する
と面白い。
月 地中温度の比較
地中温度の此鞍は妙見宮下谷と鷺滝上谷とて行った。
次の数例を上げる。
(例1)昭和24年12月より昭和25年3月迄の数 日置きの観測によって其の極値を比臥すると次の如く なる。(第7表)
俸 7 表
但し地下5cmの確迫
(例2)昭和26年1月13日より翌日14日蓬の連 続観測の結果は次の様である。(第8表)
(例3)昭和25年7月20日より翌21日迄の連績 観測では次の通りである。(第9表)
節 P 表
以上の3仇から次の涼カ:言えるてあらう。
(い)鞄中温蟹は割に大きい差が認められる。特に冬 の最低地温の差が大きい。
(ろ)妙見宮下谷は以上3例の他今迄の観測では冬期 氷点下に降らない。又降霜も見ない。之等ほ植物分布
との関係に於て注昌すべきであらう。
C、湿度の比較
妙見宮に於てほ毎日10時の湿度の測定を行っている が、之と比較すべき鷺港での観測が無い。此処には数 回の同時連練敏灘に於ける1日間の平均を求あて此較 して見る。
俸 10 表
地上1米、アスマン通風浬瀬計使用、( )内は水 蒸気嚢力、ミリ
永 田 四 郎
又昭和25年8月9日9時より17時迄(夏時間)の 同時達慎観測では地上1米しこ妙見宮附近83%(22.
19mb)常道春日山荘附近76%(J p.74mb)
となっている。
比較資料不充分ではあるが、以上の結果からほ、一 般に南の妙見官附近が高湿である。特に夏季に於て高 湿で而 水蒸気張力も大であることより、此の谷は比 較的高温多湿な谷と云つて且からう。第】0表中、3 月と1月に於て鴬滝附近カ、連に湿度カー高くなっている カ:、4く昇竜張力に於て殆ど芸の無いことゝ、気温が低 いことより、此ノつ高湿は元過の広いことによるものと 見られろ。叉冬r)季節風の影響をうけて、北斜面の鴬
舞 11
一一265−
掩附近が高湿となるとも考えられる。
p、雨量の比較
雨量観測は妙見官と欝滝春日山荘とで観測を行って いるが鴬過で敏測が有り、正確な比較は困難であるが 次に数回の戟部例を上げる。(第11表)
一馳こ筒の妙見宵附近が、北の鴛為附近より多い様 である。此の筋測ほ主として夏季であるので、風向の 影響で此の様な差が現れるのであらう。冬の解剖では、
此の連、即ち北が多くなる紆某も期待し得るが、末だ 冬の北の比較資料が無い。
l
倉 緒 春 日 的 荘 妙 見 宵
昭 繍 年 7 月 1 2 日 − 1 4 日 [ 3 8 ミ リ
7 月 2 柏 〜 2 5 日 j 5 0
8 月 19 日〜 2 柑 ! 1 6 J
3 5 ミ リ
2 6
1 6 8 朋 7 日〜 司  ̄ 5 2
5 3
5 5
1 0 月 3 日 〜 5 日 4 rl
昭 和 的 6 月 1柏 〜 15 当 3 0
6 朋 1 日 〜 2 2 日 ( 。4
5 0
4 0
4 5
5 0
3 0
4 1 6 朋 0 日〜 7 月 m I 1 3
1 4
; : : : : : : 主 :
3 514 l合 計 i 442 396
日用の10時より10時迄
一.266− 奈長春日山窟始林を中心とした徽気豪観謝(屍丸林内−∵気豪分和につして)
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E、其他乃上し較
ィ、自記湿度計による湿度 変化の比較
昭和25年冬的2ケ月間 妙見官下谷と鴬滝土谷の 百葉箱中で白記させたカ:
其の内代表的な一部を比 較して見る。
、1、一一
永 田
ロ、気温日変化の比較
妙見宮附近と鴬道春剛⊥l荘附近に於ける達樽観硯腫 上し較すると次の如くなる。(第4図)
Il l t..111 .1
1、も㌣ゥ 〆 ノ:エ
四 郎 ・_267・・_
の逆縁観測によると、
妙見宮下谷11.4瓦 鴬滝上谷8.7瓦
○昭和25年3月16た「13時より17日11時運
l I A
持自〜5日
㊨昭和2時3捕u〜l叩
◎陥和防年7月20日〜2l8
−−4−−−秒軋官阿乾
曾 9JO//はりJ午は埠
1
0
−
−
2
−
、什lけJ J7J819102日223神/23 ←こr .ケ 欝 4 図
之より次の点が云ひ得ると恩ふ。
(l)冬期 差が大きく、特に最低気温の極値の差 は大きい。
(2)頁は大差は無い。
(3)鴬滝附近は気温の振動が妙見宮附近より大き い。材外の影響を受け易いからであろう。
(4)鴛滝附近ほ日没と共に妙見官附近より降温が 急圏で早く、又日出前の昇温も幾分早く現れている。
之は鴬滝附近が北東向きの斜面であり、妙見官附近が 南向きの斜面であることによる日射の相異から説明し 得るであろう。
ハ、蒸発量の比較
敏測回数が少いので比較が困難であるが次の2回の観 測を上げる。(平田式蒸発計による)
○昭和25年5月13日18時より14日17時道 筋 5 図
見裏:五言㌔ 昭.2F.3.は〜17
−ニーく一 一や 鵬 町 軋 一一・ト ・春 日ム 露 粗
目 日 日 l i l
i ′
l ′
l. 】 〆
ノ ーr l
′′1
一一 」 i
112日113 F.11日3時
の達囁観測では
妙見嘗下谷9瓦窯滝上谷4.
5瓦又之の変化の様子は俸5図 の如くである。
以上の結果からほ、妙見官附近 が倍位蒸発量が多い尊を示して いる。之は主として気温の高い
ことによるのであらう。
こ、もみぢの紅葉、好の開花 についても観測を試みたが、合 理的な比較困難である。只紅葉 は北斜面鷺滝方面が幾らか早く、
又僕の開花が甫斜面が幾らか早 いのは認められる。林内居住者 の言でも一・週間前後の差を認め ている。l
ホ、山風、谷風の発達は南の 妙見官下谷に於ては規則正しい。
之に対して鴛滝上谷附近では殆 んど之を認めない。又気温変化について見ても概して 妙見宵下谷では規則正しいが、欝滝上谷附近では不規 則である。之は主として両者の地形の差異によるもの
と考えるが、即ち、南の妙見嘗下谷は南面した谷で南 方は亮円山で保護され四周外界の激しい影響を受け難 い為と見徹される。之に司して北方鷺滝上宥附近ほ、
北面が殆んど閃放された地形である。筒之等の点は前 述の湿度変化の比較及び気温変化の比較に於ても喪書
されている様である。
2、原始林内の渓流に沿う観測 乱、南方の渓流(能萱川上流)
妙見宮下谷し南北谷)の南入口附近で之と直交する 東西流がある。(第1図参照)此の渓流に沿って旧柳
停 12 表
百 葉 箱 附 近 衝 道 上 昭 和 2 5 年 2 月 6 日 5 時 − 1 .2 O e −・2 .0 0 ()
ク 3 月 1 7 日 3 時
1 .2 0 e 0 .3 0 こl ク 4 月1 0 日 5 時
3 .2 。C ク.0 0、: ク 5 月1 4 日 5 時
1 2 . O e l rl.7 0 e ク 7 月 2 0 日 5 時 23 .G O e 2 2 .6 0 e ク 8 月1 2 日2 3 時
2 3 .8 0 c 2 2 .8 0 e アスマン通風粒泡計 高さ1米
ー2郎一 票艮膏打田歴程杯を中心とした緻訂象観汎(原敗杯内の天象分甘について)
生街遺があるが、妙見官下谷入口附近の旧柳生街道土 と、妊見官下谷首寒舘附近の気温を前貫の数回の跡淵 で比既する。(第12表)
第12表は最低気温の頃の比較であるが此の結果から 渓流に沿って夜間玲気流のあるのが分る。草実観測時、
妙見宮下令から街道上に出ると著しい玲気流に賢く程 である。叉同様に最高気温の頃を比較すると玖表の如
くなる。(第13表)
算 13 表
百薬撃 墜 l 荷 道 上 昭 和25 年 2 月 6 日14時 7 ・9 0C 7 ・些
1巳.8 0 : 】2 .8 0C ク 3 月】7 日13 時
ク 4 月11)日13 時 1相 月 15 .。0。
ク 5 月日 日15 時 馴 ; 丁 二 .7 。。 ク 7 月20 日17時 謡 .言  ̄1 2 7 .6 0。
ク 8 月1 2 日15 時 2。.5 0 日 2 。.8 0し
即ち、最高気温の頃は大差は無いが幾分街道上が萬眉 である。
又湿匿を同一場所で比敬する。(第14表)
俸 14 表
−:; ̄±i′・′′
即ち殆ど差は無い。
昭和25年5月14日午前6時頃、虹の漢流の上流 地租谷入口附近で発煙筒を燃して筋測した。その結果 此の渓流に沿って秒速2〜3米位の綬かな、流れに沿 う、下降気流を認めた。そら高さは偲い。又同日午前1 0時頃妙見宮下苓入口附近で同様筋潮を行った。之に よって渓流に沿って下層は下降、上層は上昇の気流を 認めた。同時刻は一般に山、傘凪の支署期であるので、
此の様になるのであろう。何れにしても渓流に沿って 著しい気流を認める。
b、北西方の漢流(水谷川)
春日神社北方、交番所附近水谷川(第1区参照J内に 川底より高さ的1米に簡易観測設備を設置、最高、最 低気温を測定した。昭和26年2月12日より同3月 31日迄の観測(国数20回)では次の如くなる。
(第15表)。比較のため割に近接した竹柏村内『同陪観
測(高さ1米)を併記する。
停 15 表
l 水 谷 川 竹 相 林 内
l 最 高気 迫沓 均 最 低気 迫 平 均
1 1 .5 0 C(1 7 .6 0c ) 1 4 .1 0ぐ(1 7 .4 0 c ) 2 .0 0 C(− 3 .5 0c ) 3 .0 0 e (− 2 .9 0 c )
: 平 均
6 .8 0 C 8 .5 0 e
( 〕内は極構 文昭和25年7月30日の観測では
同日15時、渓流外26.00Cに対し渓流上24.5 0U同日16時、渓流外26.5Qcに1寸し漢流と25.
50C(同時刻博物館附近31.80c)であった。以上 の例より夏冬共に渓流に沿う冷気流に認められる。
原始林内気流に沿う気流、特に冷気流は一部の人々 には、夏季、椋を求める良き場所を与えている様であ る。
3、竹柏自然林中の観測
春日神社滴方、御蓋山西聾の竹柏自然林中に簡易観 測設鰐を設置、最高、最低気温、及び最低堆中温匿を 測定している。昭和25年12月より、昭和26年8 月迄の観測結果を整理すると次表を得る。比既のたみ 奈良市内(育英高等学較)の観測値と並記する0(第16表)
俸 16 衷
註、()は極値、各月のけ柏林の観測国数は12月
(12回)、1月(14回)、2月(13担0、3月 14回)、4月(12回)、5月(‖暦日、6月(日剛
7月(13回)、8月(8回)、平均とは之の平均 である。市内の平均は3月蓬は竹柏林の槻測日に 対應する日の平均であるが、4月以後はその月仝
日の平均で棍密には比較相乗ない0
永 田
之1見ると粧内(つ特徴の振幅の′J、であることは勿論で あるデ、特に冬C放任気温r澱値方言艮庁内より相当 高くなっているのは注冒される。
次に地中最忙滞匿(深さ5cm)∩姉別をまとめると 次表を得る、之も比較や′こめ膏日野グランド東方n農 園内でC㌢観測だ轟巳する。(第1丁裏)
輝 17 嚢
竹 相 林 内 農 園 6 .4 (4 .0 )
昭 館 .12 月平 均 昭 餌 .1 月平 均
4 .0 (2 .1 )
2 月 ク 3 .1 (1 .0 ) (0 ・0 ) 3 月 ク 5 .3 (2 .5 ) 4 .け (1 .0 ) 4 月 ク
l
7 .4 (… ) … (6 ・5 )
1 2 .9 (= ) 15 ・5 (1 1 ・2 ) 5 月 ク
6 月 ク
16 .5 (15 ,5 ) 1 8 .0 日6 .4 ) 7 月 ク 1 9 .2 (1 6 .7 ) 2 1 ・9 (I fl調
. . 25 .7 (2 2 .5 ) 破 掴
大体冬ほ竹相称の蕎温であるのが冒立っているが貫に なると逆に低くなって振幅が′1、さくなっている。
以上の気温、地温の比較に於て共に冬期に於ける竹 粘杯が高渦を元しているのほ、暖地性の竹本〔杯と結び つけられる様てある。しかし、此の商況は桝内なるが 故に高温となるとも考えられ、簡単には竹相の生育と 結びつけられない。
4、植物分布と無象との胸係の琴寮 窄勘川東私林内の紺的分布が気象要素に支配されて いるとするなら、次の如き点が寂り上げられよう。即 ち、之等一つ気象要素が、林内水平方向に差が最も大き いからであア、。
(1)地中濫堅持に冬の地中温匿の差が大きい。妙 見宮下笹「かぎかづら.1坤帯の増配は高く、氷点下に 降㌢ていない。又降罪も見ない。之に幸として甫画し た斜面で、翻すが割に暦生し、而も林粗部であると云 ふ地帯的な影響が大きいと考え得る。
(2)同の妙見宵下界は林外からC索象断層響を更け 難く、気象変化が乱されず、割に薪則lEしい変化を嘉 している。一之に反して、北の鷲掩上奔附近は、林外の 影響を受け易く、外界にぱく露した様な傾向で、気象 変化に乱れが大きく、不凍別か陛向が見られる。之等 の論拠は本論文では不充分であるが、別に今迄の観測 でその様な資料も得ている。
(3)気打にはこれ程「差畢H認めらかち汁、が、冬の 最低気温の極値の差り大きい様てある。孝李で玲な北
四 郎 −2個一
風は北斜層汗 ̄ほ侵入し易く、甫斜面∴二之から保証され ている点、及び、日割時間に大きな差異がある点は、
気温と結乙、㌢けちれよう。
(4)林「勺つ浮流に蔚つて靖_気流のあることは、之等 渓流阻止に、南方系n摺物が′九、ことの一つの隕医は
なるのではなかろうか。尤も妙見宮下不に渓流に:Zっ てかぎかづらの生育している場所があるが、此処は瑛 流の相当上方であり、両も日射を更け易い、地形ごあ ることより、冷気流の影響が大きくないとも見られろ。
(5)雨量.及び湿度蒸発量等にも差が認められるが、
之等が植物に何等かの作用を及ぼすのカも分らない。
上目トつ如く、確に気象Ln還男に認められる。昭和 26年3月29日〜30日、室生寺(芽艮県宇陀郡)
附近の暖地性羊歯生育地鞘の同畔Ⅱ鞋解測、及び、昭 和26年8月5日〜7日の併有野 芸艮県仲辺部)吐 山附近のすずらん生育地用の月匪観脚の結果は気象要 素が大きく摺物分7和こ影響を及ぼしていると云ふ念を 更に強くするものがあった。;三等については別に発表 する予窪であるが、その大酎ま前者に於いては膏画し た斜面で、妙見宮下谷の地形に貫似し、軋粗方割に高 いのである。叉後者に於ては北又は北西に画した斜面 で、増車温匿が非常に低い。之等の点から比較的小鞄 域内の特異な指物分布は、圭として地形の相違から来 る、気象要素の差、特に地表面附近(相中及び坤と)
の濫度差、又その掛幅の大小、及び振動の緩灘等がお吉 合して、主として之等の範囲を生活空間として持って いる好物の、発男期及び幼期に大きく作用し、之が後 の植物分布をなすので:まなかろうかとの感を深くする のである。
1 ̄1、総 括
春日山,原賂材内¢好物分礼に複雑であるが.之の気 象観測は、又林内水平方向に気象要素の可成りの差異 を認める。之等ほ幸として粗升目二の差異から生じてい ると考えられるが、一腰、好物方布が、気象とβ:係を 持っているとして長かろう。検討を要する点も多いの であるが、第一一歩としての概括は得られた様であ三。
緒言に於ける方針中、春日11」障衷林全体と、他との比 較、即ちその特徴の匪題についても、又票良市と春日 山際妊林の寿象的匪係についても既に幾らかの染料を 看するのであるが、迫って発表したい。
ー270一 票艮害日出原始林を中心とした徹元象観測(原始林内の気象分布について)
圃版娩明
2 春日出原始林的近模型。A苛E=【順始杯 B御葦出 C若草H M妙見下谷 U驚谷
3 妙見宮簡易観測設備、及び雨量計 4 春日Ⅲ在朝測設備、地中濃度計 5・鷲楷上谷百葉層
0 妙見宮下谷百薬循 7 竹柏自銀杯内観渕設備