高電圧エ ッチ ングヒューズェ レメン トの研究
Re s e a r c ha ndDe ve l o pme ntofHi g hvol t a geEt c hi ngFus eEl e me nt
勝部昭明1､広瀬健吾2*､綿引君冶3
Te r ua k iKa t s u be I , Ke ng oHi r o s e
2, K imi ha r uWa t a biki
3
1 埼玉大学 工学部 Sa i t a maUni ve r s i t y
2
,
3㈱ 日之出電機製作所 Hi node de nkiCo r p
本研究は筆者等 の一人が開発 したメタライズ したセ ラ ミック基板上に､エ ッチ ング法 によって ヒューズパ ター ンを作 り出 した低圧 ヒューズを高圧 ､特別高圧分野に応用 し､更に其の特長 を発揮 させたい と考 えた こ
とか ら始 まった｡
先ず第一回の試作 は 600V ヒューズを 11 個 ジグザ グに接続 し‑基板上に 6600V ヒューズを作 るこ とを考 えたが､ この方法では相 問沿面耐圧 が低 く実験 を中止 した｡第 2回の試作 は同 じZ型 ヒューズで も第 1 相 は表 に､第 2 相 は裏‑ と各相 を交互に配置す る方法 を考 えたので 1, 2 相 問の耐圧 は貫通型 とな り､相 聞耐圧値 は飛躍的に大 となって問題 はむ しろ 1 相 ､ 3 相 聞の沿面耐圧値 となった ｡ 1‑3 相 聞の絶縁距離 は 第 2 相分が裏面に移 向 したので之 も飛躍的に増大 したが耐圧 は 1 相分 3Sとして 6S 分が必要 となった｡実 験 の結果 は 24SZ 型両面タイプの ヒューズで遮断電圧 限界 は 4500V であった｡ 之に対 し直列 24S 型 ヒューズの限界遮断電圧値 は 4800V であるか ら本 ヒューズはその 93. 7% までを達成 できた ことにな る｡ しか し筆者等 は未だに沿面耐圧 を低減 させ る原 因があると考 え､其の元 凶 として第 2 相が背後導体 とし て作用す ることを考 え基板厚 さを 2 倍 ､ 3 倍 とす る事や ､ 1‑3 相間にバ リヤー を作 る対策 を考 え実験 した 所効果があ り､限界遮断電圧値 4800V (100 %) を実現す ることが出来た｡ しか し之等 の方法 を実施 す るとコス トア ップ も懸念 され るので筆者等 は更に第 3 回 目の試作実験 を試み ることとした｡今 回は背後導 体の影響 を出来 るだけ避 ける方法 としてスパイ ラル構造 の磁器製 円筒 の山部 に直列型 ヒューズ リボ ンを巻付 けた構造 をメ ッキ法 とエ ッチ ング法 を使 って実現 し､之 を試作実験 した結果 は､遮断限界電圧値 4800V を悠 々 と達成 できたので本方法によって､今後の 7.2KV 40A､24KV 5A ヒューズの商品化 を進 めることとした｡
本研 究においては多 くの迂回的研究 を行 なったが最後 はい とも簡単に大 きな成果 をつかむ ことが出来て幸 運であった､之等 は未 だ荒削のままなので今後 尚研究 を続 ける必要が多々ある と考 えている｡最後 に本研究 の遂行 にあたって㈱ 日之出電機製作所 の栗原秀紀氏 に多大の御支援 を頂いた ことに感謝 の意 を表 したい｡
以上
*〒156‑0043東京都世 田谷 区松原1‑17‑8電話 :03‑325‑0848 FAX:03‑5300‑5181
