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イヌの肥満候補遺伝子の探索と

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Academic year: 2021

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イヌの肥満候補遺伝子の探索と

遺伝子変異がイヌの代謝機能に与える影響

(The search for canine obesity-related genes and the effects

of genetic mutation on metabolism in dogs) 学位論文の内容の要旨

獣医生命科学研究科獣医保健看護学専攻博士後期過程平成25年入学

宮部 真裕

(指導教員:左向敏紀)

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肥満とは、エネルギー摂取量が総エネルギー消費を上回り白色脂肪組織に過 剰な脂肪が蓄積された状態である。近年ヒトにおいて肥満関連遺伝子として 様々な遺伝子が報告されている。その中でも古くから研究が行われているβ3 ドレナリン受容体(ADRB3)遺伝子と近年注目されている G タンパク質結合受容

120(GPR120)遺伝子についてイヌで一塩基多型(SNP)を探索し、さらにSNP

ついてBCSなどとの関連性や変異がタンパク質の機能に与える影響について調 査することでイヌの肥満関連遺伝子を調査することを目的として研究を行った。

はじめに、イヌ GPR120 遺伝子についてクローニングおよび組織発現分布解 析といった基礎研究を行った後に、シークエンスによりイヌ 141 頭のイヌ

GPR120の塩基配列を解析しSNPの探索を行った。発見された9種類のSNP

中 で も c.595C>A (p.Pro199Thr)に お い て 過 体 重 群 が 正 常 群 と 比 較 し て 有 意 (p=0.022)に遺伝子頻度が高いという結果が得られた。

次にイヌ ADRB3 遺伝子についてシークエンスによりイヌ 160 頭の塩基配列 を解析し SNP の探索を行った。発見された 12 種類の SNP の中でも c.749C>T (p.Ser250Phe)のSNPにおいて過体重群において正常群と比較して有意(p=0.0001) に遺伝子頻度が高く肥満との関連を示唆する結果が得られ、さらに c.1121C>G (p.Pro374Arg) SNP に お い て は 低 体 重 群 に お い て 正 常 群 と 比 較 し て 有 意 (p=0.0001)に遺伝子頻度が高く低体重との関連を示唆する結果が得られた。さら c.1184A>C (p.Pro395Gln)のSNPは解析した個体のうち半数以上の個体で確認 されたため、イヌにおける正常配列である可能性が示された。

最後に、イヌADRB3遺伝子のc.749C>T (p.Ser250Phe)、c.1121C>G (p.Pro374Arg)、

c.1184A>C (p.Pro395Gln)の3種類のSNPと野生型(WT)の4種類の多型について 受容体の発現系の作成とアゴニストで刺激した際の cAMP 濃度を測定し変異に よる受容体の代謝機能の差異を検討した。ウエスタンブロットにより 4 種類の

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多型全てでタンパク質の発現を確認し、受容体の機能解析では p.Ser250Phe p.Pro395Glnの多型でWTと比較してcAMP濃度に差が確認された。

今回の研究で、イヌGPR120とイヌADRB32種類の遺伝子でそれぞれ肥満 や低体重に関与する可能性が示された変異が確認された。さらにイヌADRB3 伝子の変異については 2 種類の変異においてアゴニストの刺激による受容体の 代謝機能の微量の差も確認された。これらの結果はイヌの肥満関連遺伝子研究 において非常に重要なデータであり、今後様々な遺伝子の解析を行い変異によ る代謝機能の変化がデータベース化することができればヒトと同様に遺伝子の スクリーニング検査による個体ごとの栄養管理に応用できるかもしれない。

参照

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