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Ⅰ. 電気推進船ガイダンス

平成20年3月

電気推進船

目次

1. 概要

2. 内航船建造の背景

3. スーパーエコシップとは?

4. 電気推進システムの構成

5. 電気推進船の基本計画

6. 電気推進船の日常点検

用語集

付録

(2)

1. 概要

1.1 電気推進船とは?

1.2 電気推進船の用途の変化

1.3 日本での電気推進船の実績

1.1 電気推進船とは?

電気推進船:ディーゼルエンジンで駆動する発電機で

電気を起こし、そのエネルギーにより

推進モーターを動かして推進力を得る。

従来の船:ディーゼルエンジンが生み出す力を

プロペラに伝達し、推進力を得る。

船内負荷 推進電動機 推進器 配電盤 発電機関 船内負荷 ディーゼル主機関 減速逆転機 推進器 発電機関 配電盤

(3)

1.2 電気推進船の用途の変化

欧州を中心にクルーズ船、一般貨物船

に電気推進システム導入の動きが拡大。

電気推進船は、 1884年に潜水艇で初めて

導入されて以来、砕氷船、調査船等の特

殊な用途の船舶に用いられてきた。

・高効率の電気推進

システムの開発

・ポッド推進装置の開発

による最適船型の採用

従来の方式と同程度の燃

費効率が達成可能となる

日本の内航電気推進船の建造気運高まる

1.3 日本での電気推進船の実績

「新衛丸」 貨物兼油送船 PWMインバータ 「豊潮丸」 練習船 極数変換(CPP) 「耕洋丸」 練習船 極数変換(CPP) 「第66進栄丸」 落部漁船 PWMインバータ(ハイブリット) 「第五日光丸」 ケミカルタンカー PWMインバータ 「なでしこ丸」 白油タンカー PWMインバータ 2007年 「みやじま丸」 フェリー PWMインバータ 「日本丸」 海外巻網漁船 PWMインバータ(ハイブリット) 2006年 「清龍丸」 浚渫兼油回収船 極数変換(CPP) 「ちきゅう」 地球深部探査船 PWMインバータ 「第八勝栄丸」 まぐろ延縄漁船 定速(CPP) 2005年 「はまなす」 高速フェリー PWMインバータ(ハイブリット CRP POD) 「あかしあ」 高速フェリー PWMインバータ(ハイブリット CRP POD) 「Diamond Princess」 客船 サイクロコンバータ 「Sapphire Princess」 客船 サイクロコンバータ 2004年 「みなも」 浚渫船 PWMインバータ 「千祥」 ケミカルタンカー 定速(CPP) 「Tempera」 氷海タンカー サイクロコンバータ(Azipod) 「Mastera」 氷海タンカー サイクロコンバータ(Azipod) 2003年 「白山」 浚渫兼油回収船 極数変換(CPP) 2002年 「海翔丸」 浚渫兼油回収船 PWMインバータ 2000年 「すばる」 ケーブル敷設船 PWMインバータ 1999年 「光進丸」 ケーブル敷設船 定速(CPP) 「昭洋」 測量船 サイリスタモータ 1998年 船名・船種・電気方式 竣工年

数多くの建造実績

特に近年は船種も

多様化

(4)

2. 内航船建造の背景

2.1 電気推進内航船(SES)建造実績

2.2 電気推進船のメリット・デメリット

2.3 従来船と電気推進船の比較

2.1 電気推進内航船(SES)建造実績

499GT ケミカルタンカー

(2007年6月竣工)

L= 61.8 m

B= 10.0 m

D= 4.5 m

492GT 一般貨物船

(2007年2月竣工)

L= 55.0 m

B= 9.8 m

D= 3.5 m

254GT 旅客カーフェリー

(2006年1月竣工)

L= 30.0 m

B= 12.0 m

D= 3.6 m

(5)

2.2 電気推進船のメリット・デメリット

・電気推進システムでは

多くの機械を介するため

エネルギー効率低下

⇒船型改良、二重反

転プロペラなどによ

り改善を図る

・船価上昇

⇒JRTT、NEDOの

補助事業により従来

と同等以下に抑える

・環境負荷の低減

・運航の効率化

貨物スペース増加

船内作業量の低減

・発電系統の多重化によ

る航行の安定性向上

・振動・騒音の低減

・操船性能の向上

デメリット

メリット

2.3 従来船と電気推進船の比較

船上作業軽減

騒音・振動改善

作業環境の改善

CO

2

、NOx、SOx

削減、DH化

環境負荷低減

輸送効率向上

燃料費の低減

経済性向上

多系統(多重

化)

1系統

推進システム

複数の発電機

主機+発電機

原動機器構成

電気推進船

従来船

(6)

3. スーパーエコシップとは?

3.1 省エネ・環境保護

(燃費の改善)

3.2 発電機による推進

3.2.1 発電機運転台数の選択

3.3 航行の信頼性確保

3.4 運航の経済性と省力化の実現

3.5 騒音・振動の低減

3.6 操船性能の向上

3.1 省エネ・環境保護

(燃費の改善)

在来船 電気推進化 による 効率低下 50 60 70 80 90 100 110 120 130 電気推進船 電気推進船 省エネ運航 船型改良, CRP,スターン バルブ等による 効率改善 (省エネ運航) CO2削減効果 船型改良効果は、比較対象船によって変わる。

電気推進化によ

る効率低下を上

回る改善効果

(%)

(7)

00 00 00 0 00 00 00 新規D/E船 電気推進船

3.2 発電機による推進

主機

発電機

#1 #2 #3

発電機容量UP

・一般電源容量UP ・スラスタ容量UP ・荷役ポンプの電動化

発電機容量UP

・一般電源容量UP ・スラスタ容量UP ・荷役ポンプの電動化 推進 推進 船内電源 船内電源 航海中 出入港時 荷役中 航海中 出入港時 荷役中

3.2.1 発電機運転台数の選択

「第五日光丸」 効率運航のための発電機運転台数目安表 速力 バラスト状態 満載状態 knot 12.5 - - -12.0 - - -11.5 - - -11.0 - - -10.5 - - -10.0 - - -9.5 - - -9.0 - - -8.5 - - 8.0 7.5 -発電機1台運転時は発電機負荷率を約85%上限とした。 発電機2台運転時は発電機負荷率を約90%上限とした。 1台 1台 2台 2台 3台 3台

(499ケミカル運航時の例)

効率的に運航できるよう、

速力により発電機の運転台数を

選択することが可能。

(8)

3.3 航行の信頼性確保

安定した航行が可能

信頼性確保

船内負荷 船内負荷

既存船

SES1船

プロペラまたは主機関が故障すると航行不能

プロペラ,電動機,発電機が1台故障しても航行可能

(故障時でも航行に十分な速度が出せるので安心)

3.4 運航の経済性と省力化

①載貨容積の確保

②インバータ制御ディープウェルポンプ

CARGO TK. (約1,880m3) E/R P/R SLOP TK. CARGO TK. (約2,200m3) E/R シングルハル並みの載貨容積をダブルハルで確保

インバータ制御電動モータ(省エネ)

各タンク毎の独立ポンプ方式

(貨物ポンプ室の廃止、タンク洗浄

作業の軽減、コンタミの防止、バル

ブ操作ミスによる事故防止)

電動モータ駆動システム

(機器保守の軽減)

操舵室その他 区画等の検討 発電機ユニット の小型化 ポンプシステ ムの見直し 貨物タンクの形状変更 スロップタンクの 見直し

(9)

0.28 0.63 0.25 0.56 0.20 0.50 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 Gal 操舵室 船室(操舵室直下) 機関制御室 電 気 推 進 船 従 来 船 0.05 0.25 0.04 0.13 1.26 2.82 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 Gal 操舵室 船室(操舵室直下) 機関制御室 電 気 推 進 船

3.5 騒音・振動

在来船:

・大馬力の主機関

・主機関と推進器を直結

⇒騒音・振動大

電気推進船:

・小型・中速発電機関

・一定回転で運転

騒音・振動小

振動 騒音 従来 船 (鮪延縄漁船「第八勝栄丸」4/4航走時計測データ)

3.6 操縦性能

電気推進船は、在来船に比べて旋回半径が小さくなり、

停止距離も短くなる。

旋回性能

停止性能

電気推進船

従来船

0 50 100 150 200 0 50 100 150 横 [m] 縦  [m ] 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 (排水量/MCR) Vmcr Fno^2 Ss ' 傾きが小さいほど性能がよい。 (499総トン型の従来船と電気推進船のデータ)

(10)

4. 電気推進システムの構成

4.1 基本構成

4.2 SES1システム構成概念図

4.1 基本構成

抵抗器

主配電盤

操舵室遠隔操縦盤

主発電機

推進用変圧器

推進用インバータ盤

推進電動機

(11)

4.2 SES1システム構成概念図

タンデム型

ポッド型/

パラレル型

ラインシャフト

CRP型

発電機関 ディーゼル主機関 推進電動機 タンデム推進器 インバータ盤 配電盤 発電機関 推進電動機 CRP(二重反転プロペラ) 配電盤 CR(二重反転)ギア インバータ盤 推進電動機 ポッド推進器

5. 電気推進船の基本計画

5.1 推進器の選択

5.1.1 二重反転効果

5.1.2 二重反転プロペラ推進器の基本構成

5.2 代表的な制御の方式

5.2.1 インバータ制御の特長

5.2.2 機関室配置

(12)

5.1 推進器の選択

・二重反転効果

・船尾バルブ

ラインシャフトCRP

・スケグ設置

・旋回式ポッド

・二重反転効果

・旋回式ポッド

・二重反転効果

・旋回式ポッド

パラレル

CRPポッド

タンデム

電気推進に適した推進器(→配置や推進効率の改善を期待できるシステム)

→電動モータを内臓可能なシステム

→二重反転効果を利用可能なシステム

CRP:Contra-Rotating Propeller

5.1.1 二重反転効果

二重反転プロペラ

後プロペラで回転流のエネルギーを回収する

シングルプロペラ

プロペラ後方の回転流のエネルギーは推進に寄与しない

(13)

5.1.2 二重反転プロペラ推進器の基本構成

外軸

内軸

前ペラ

後ペラ

5.2 代表的な制御の方式

① CPP方式

一定回転でプロペラを回転させて可変ピッチプロペラで推力制御を行

う方式

② PWMインバータ方式

大幅な効率化を実現したPWMインバータで電圧・周波数を変化させ

てプロペラ回転数を変化させる可変速方式

⇒大電力に対応

大幅な効率化・小型化が可能

メンテナンス簡単

今後の利用拡大が

期待される

良好 若干劣る 制御精度/ 急速加減速 FPP CPP プロペラ 有り 有り バックパワー 有り 無し 高調波ノイズ 誘導電動機/ 同期電動機 誘導電動機/ 同期電動機 モーター PWM インバータ方式 CPP方式 方式

(14)

5.2.1 インバータ制御の特長

出力制御が容易

⇒発電原動機は一定回転

⇒インバータによるスムーズな船速制御

システムの信頼性向上

⇒過回転抑制による安定運航

保守費用

⇒日常点検は、通常の制御盤程度

コンデンサなどの寿命部品は必要時に

交換

負荷変動に強い

5.2.2 機関室配置

(15)

6. 電気推進船の日常点検

日常点検は,極めて一般的なもの

-目視による振動、異音、異臭、温度、漏油の確認-

CPPと同程度

・油圧装置は油量、圧力のLO管理、

フィルター清掃

・機械部分はグリスアップ

・ポッド推進器

・ラインシャフトCRP

・エアフィルターの確認

・端子増し締め

・発電機

・推進用電動機

・インバータ盤または

始動補償器盤

・変圧器

・抵抗器

従来と同じ

・燃料油、潤滑油の管理

・冷却水、排気の圧力、温度

・発電原動機

(16)

用語集

用語集 1

• 電気推進方式の種類

発電機、推進電動機ともに交流機(交流方式)。交流から異なる周波 数の交流に直接変換する サイクロコンバータ インバータ を用いない場合、モータの極数を切り換えることでモータ回 転速度を制御する方法。段階的な制御となる。 極数変換 発電機、推進電動機ともに交流機(交流方式)。発電機の交流電圧を 一旦直流に変換し、その後所要の交流電圧に再変換する サイリスタモータ 大幅な効率化を実現したPWMインバータで電圧・周波数を変化させ てプロペラ回転数を変化させる可変速方式。 PWMインバータ: 電圧波形を細分化することで高調波抑制用のリアクトルが小型化 可能で、装置本体の大幅な効率化・小型化を図ったPWM(Pulse Width Modulation)方式のインバータ PWMインバータ 発電機からの電力を制御せず電動機を駆動する方式。原動機の最適 回転数で発電を続ける関係上、電動機の回転数は制御されずほぼ一 定となるため、可変ピッチプロペラを採用して、ピッチを変えることによ り推進力を調整する 定速(CPP)

(17)

用語集 2

• 電気推進船関係1

2基の電動機から入力される平行2軸の回転を、プロペラ軸の同軸2軸 回転に変換するとともに、電動機の回転数をプロペラに最適な回転数 まで減速する機能をもつ 二重反転歯車 内軸と外軸に分かれた同芯2軸で構成され、内軸と外軸が逆方向に 回転し、外軸が前プロペラを、内軸が後ろプロペラを駆動する 二重反転プロペラ軸 電気推進船でプロペラを回転させるのに用いられる電動機 推進用電動機 羽根の角度(ピッチ)が固定されている形式のプロペラ 推力調整には推進用電動機の回転数を制御する必要がある 固定ピッチプロペラ 逆ピッチのプロペラを前後に配置し、逆回転させることでプロペラ後方 の回転流のエネルギーを回収してプロペラ単独効率を改善したもの 二重反転プロペラ ポッドと呼ばれる繭のような形状の容器に取付けられたプロペラを電 動モーターにより回転させる ポッド推進

用語集 2-1

• 電気推進船関係2

(18)

用語集 3

• 電気推進船関係3

船体中央部から船尾にかけての外板形状を滑らかにし、プロペラ作 動面直前の船体形状を球状にして推進効率を向上させる(プロペラへ の流れを効率的に有効な伴流分布に近づける) 伴流:船が走るときにおこる、船を追いかけて進む流れ 船尾バルブ 切り上がった船尾形状をしているため、船底からの流線が、線図のバ トックラインに沿った流れとなり、船尾ビルジ部を横切ることがなく、そ の結果船尾ビルジ渦が非常に小さくて抵抗が低くなる船型 バトックフロー船型 バトックフロー船型に通常型船型の要素を加味することで、バトックフ ロー船型の欠点である保針性能の不良や自航要素の改善を図ってい る モデュファイドバトックフロー 船型

用語集 4

• 電気関係1

一般の交流電源では50Hzまたは60Hz 電源周波数 機器の動作を妨げる余計な電気信号 ノイズ 基本波(電源周波数)の整数倍の周波数を持つノイズ。電子機器の誤 動作や異常な発熱の原因になることがある。 高調波ノイズ プロペラを逆転させた際、推進電動機が誘導発電機として動作し発生 する電力 バックパワー (回生電力) 周波数を自由に設定した交流電流を作るための装置 インバータ 直流電圧が一定になるよう平滑にする電子部品 コンデンサ 電流を一定方向にしか流さない整流作用を持つ電子部品 ダイオード 界磁の作る磁界が電機子巻線を横切る回転速度に同期した電力を発 電する交流発電機 同期電動機 固定子の作る回転磁界により、電気伝導体の回転子に誘導電流が生 じ、滑りに対応した回転トルクが発生する。 交流電動機の代表。 誘導電動機 半導体スイッチ。電器信号で高電圧大電流を高速に ON/OFFできる。 IGBT IGBTをON/OFFのタイミングを決めるための制御方法 PWM (Pulse Width Modulation)

(19)

用語集 5

• 電気関係2

導体(銅など電気を通す物質)や絶縁体(ゴムなど電気を通さない物 質)に対して、それらの中間的な性質を示す物質 半導体 交流電流を直流に変換する装置 コンバータ 入力された電気信号に帯域制限をかけたり、特定の周波数成分を取 り出す フィルタ 高調波ノイズを押さえるために,変圧器やコンバ-タを多重化(並列 接続)すること 多パルス化 交流電力の電圧の高さを電磁誘導を利用して変換する電力機器。電 気推進船の場合は、電気的なノイズ防止を兼ねることがある。 変圧器 ゲートからカソードへゲート電流を流すことにより、アノードとカソード 間を電通することができる3端子の半導体 サイリスタ 継電器の一種で電流や電圧の急激な変化から電気回路を保護する ための装置 保護継電器

用語集 6

• 社会的背景

貨物輸送の方式をトラックから鉄道・海運などへ転換すること。労働 力不足・道路渋滞・大気汚染などの深刻化により限界に近づいたト ラック中心の貨物輸送を見直し、機動力のあるトラックと安く大量に 輸送できる鉄道や海運を組合わせることによって、輸送の効率化や コストダウン、時間短縮をはかろうというもの モーダルシフト 独立法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の略称 事業者が更なる省エネ努力を行う場合に支援をする“エネルギー使 用合理化事業者支援事業”として、海上運輸に供される船舶への省 エネルギー設備・技術の導入事業で、国土交通省が定める“エネル ギー使用合理化船舶建造・改造指針”に適合するものを対象に、建 造費アップの約1/3強を助成する。 NEDO 2006年4月1日発効 運輸分野における省エネルギー対策として一定規模以上の事業者、 荷主に対して省エネルギー計画の策定、エネルギー使用量の報告 が義務付けられた エネルギーの使用の 合理化に関する法律 (省エネ法) 気候変動枠組条約(気候変動に関する国際連合枠組条約、地球温 暖化問題に対する国際的な枠組を設定した条約)に基づき、1997年 に京都で開かれた、第3回気候変動枠組条約締約国会議で議決した 議定書。これにより日本は2012年までに温室効果ガスの排出を基準 年(1990年)から6%の削減することを求められている。 京都議定書 (気候変動に関する 国際連合枠組条約の 京都議定書)

(20)

用語集 7

• その他

ポンプを各タンクに設けることで流量調整を直接行うことに加え省エ ネ運転が可能。また、船内電力需要に合わせて最適な発電機の運 転台数を選択できるので、従来のような主機の低負荷運転を回避し 省エネを図る。 インバータ制御ディー プウェルポンプ 船尾船底の保針性能向上の役割を持つヒレ状の構造物。 スケグ 窒素酸化物(温室効果ガスの一種) NOx 硫黄酸化物(温室効果ガスの一種) SOx 推進力、船内電力などの需要と供給バランスの管理 パワーマネジメント

(21)

付録

付録1 導入システムの概要

CRP 発電ユニット 給電・制御ユニット 船型改良(船尾バルブ) 電動モータ 各タンクにディープ ウェルポンプ配置

(22)

付録2 船型の最適化

従来船の船尾 従来船型 船体中央部から船尾にかけての 外板形状を滑らかにし、プロペラ 作動面直前の船体形状を球状に して推進効率を向上させる。 従来船型の 最適化と 船尾バルブ バトックフロー船型に通常型船型 の要素を加味することで、保針性 能や自航要素の改善を図る モデュファイドバトックフロー船型 切りあがった船尾形状をしている ため、船底からの流線が線図の バトックラインに沿った流れとなり、船 尾ビルジ渦が非常に小さくなって 抵抗が低下する。 バトックフロー船型

付録2.1 船尾バルブの効果

船尾バルブ無

船尾バルブ有

プロペラへの流れを効率的に有効な伴流分布に近づける効果

S N O0 1 0 1 Bd P l <新 洋 丸 船尾形状 バルブ周りの 伴流分布

(23)

付録3 インバータとは?

周波数を自由に設定した交流電流を作るための装置。

一般の交流電源

50Hzまたは60Hz(一定)

インバータ

自由に設定した周波数

の交流電流

モーター

・直流モーター

・交流モーター:構造が簡単

価格、メンテナンスコスト

少ない

付録3.1 インバータの役割

・電動モータは交流電圧の周波数が高いと早く回転し、

周波数が低いとゆっくり回転する。

・発電機の周波数は一定( 60Hz )。

インバータで交流電圧の周波数を変えて誘導電動機の

回転数制御をする。

⇒極めて短時間で正確な制御が可能。

(24)

付録3.2-1 インバータ制御の強みと弱み

• インバータ制御の強み

電気推進装置のモータ出力特性

・低回転でも100%トルクを発生可能

・負荷変動に対する追従速度が速い

負荷変動に

強い

モータ

インバータ

0 100 0 100 回転数(%) 出力 (% ) 95 軽荷時に必要となる出力 計画状態で必要となる出力 荒天時に必要となる出力 モータの追従範 主機の追従範囲 ディーゼル主機の出力 モータの出力

付録3.2-2 インバータ制御の強みと弱み

モータの“粘り”を最大限発揮

速力UP

ディーゼルの

出力変化

モータの

出力変化

モータの追従範囲

(25)

付録3.2-3 インバータ制御の強みと弱み

• インバータ制御の弱点

発生要因

インバータの入力回路にダイオードやサイリスタなどを使用してい

ると電源は歪んだ電圧波形となってしまう。

高調波による障害

・発電機、モータ、コンデンサ等の異常加熱や振動

・保護継電器や電子機器の誤動作

《高調波ノイズ》

対策

・変圧器の導入

・コンバータ、フィルタの導入

(例)コンバータ 変圧器 追加機器 ○ ○ 実績 △ ○ メンテナンス × ○ コスト △ × 配置 △ ○ 効率 ◎ ○ 効果 フィルター 多パルス化 項目 ノイズ対策の特徴

参照

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