「京都家具」
ブランド育成プロジェクト
~家具の京都ブランド確立に向けて~
京都府家具組合連合会
はじめに
平成28年度に中小企業等チャレンジ支援事業(課題解決手法調査)を活用し、オープンイノ ベーションによる課題解決手法の検討に取り組んだ結果、「京都家具認定制度の創設」を軸と した取組という一定の方向性が見い出された。 ■課題解決手法調査により導き出された方向性 (1)京都府家具組合連合会が抱える課題 安価な家具、量産品が市場を席巻しており、本来の家具のもっている良さが伝わらなことか ら、売上の減少により、会員の廃業(退会)が多く、業界として非常に厳しい経営状況が続いて いる。 (2)京都府家具組合連合会が目指すビジョン、指針 業界が一丸となって、安心、安全で長期間の使用にも耐え、さらには安らぎの空間を与える 「京の家具」を中心に製造、販売を進め顧客の信頼を得る。更に幅広い層の京都の家具ファン を創出することを目指す。 (3)実現化施策((1)と(2)の差を埋めるため課題解決に向けた具体的な手法) 老舗企業が持つ「家具の目利き」という強みを活かして京都家具としてのブランド構築を行い、 各店舗が取り扱う家具の魅力を発信することで顧客を獲得、業界全体の活性化を図る。事業の内容
課題解決手法調査による結果を受け、次のステップとして伝統と歴史を持つ京都の家具を「家具の京都ブ ランド」を確立し、オンライン市場への参入、海外展開、アップサイクルの確立、SNSの活用など、将来の新た な市場開拓を見据え、幅広い事業展開を行うため、次の事業を行った。 1 京都家具の認定 (1)家具の京都ブランド制度の構築 (2)「京都家具」認定シールの作成・発行 (3)認定「京都家具」取扱店プレートの製作・発行 2 認定京都家具 9店舗11点の家具を認定 3 既存製品以外の伝統産業とコラボした新たな京都家具の試作 2点の家具を試作 4 京都家具の情報発信及びPR (1)新聞広告 (2)SNS(Facebook) (3)プレスリリース (4)認証シールの貼付、プレートの掲示 5 京都家具の展示 (1)各店舗での「一坪」展示 (2)展示会の開催 (3)試作家具の展示1-(1) 家具の京都ブランド制度の構築
①京都家具認定委員会の設置
京都府家具組合連合会に組合理事13名の認定委員と外部有識者1名からなる「京都家具認 定委員会」を設置した。②京都家具認定実施要綱の策定
認定委員会による京都家具認定のために認定基準及び認定のための手順等を定めた「京都 家具認定実施要綱及び認定申請書」を策定した。③京都家具認定委員会の開催
京都家具をブランドとしての価値を高めるために一定の認定基準を設定し、組合で設置した 認定委員会により京都家具を認定した。外部認定委員として、京都市芸術大学デザイン課非常 勤講師の妹尾 依子氏による、客観的・専門的な意見を反映しつつ、京都家具ブランド創出に 向け、取り組んだ。1-(1)-① 京都家具認定委員
「妹尾 衣子 (75歳)」 京都市立芸術大学非常勤講師 二葉工業㈱でオリジナル家具のデザイン・設計を担当していたが、その後、住宅、家具のデザイ ン・設計事務所を立ち上げ、現在は京都市立芸術大学非常勤講師として主に家具のデザイン・設計 部門の指導を行っている。1-(1)-② 「京都家具認定
プロジェクト
事業」実施要綱
(目 的) 第1条 長い伝統と歴史を持つ「京都」という冠を拝した家具を開発、販売することにより、顧客との信頼を構築し業界の発展に努める。 (主 催) 第2条 本事業は、京都府家具組合連合会が主催する。 (事務局) 第3条 本事業の事務局は、京都府家具組合連合会に置く。 (京都家具認定委員会の設置) 第4条 「京都家具」の公正な認定を行うため、事務局内に京都家具認定委員会(以下、認定委員会という。)を設置する。 2 認定委員会は、京都府家具組合連合会の理事及び外部からの学識経験者で構成する。 3 認定委員会は、2ヶ月に一度を目処に開催し、提出された家具について認定審査を行う。 (京都家具認定基準) 第5条 加盟店より提出された家具類は次のいずれかを満たしていなければならない。 ①京都府内で製造・加工されたものであること。 ②京都産の材料を使用したものであること。 ③京都の家具の目利きにより選ばれたものであること。 ④京都らしさを全国・世界に発信できるものであること。 ⑤京都の気候や生活形態に適したものであること。 ⑥アップサイクルしたもの。ただし、元の製品より次元、価値の高いものを創造したものであること。 (京都家具認定の手続) 第6条 「京都家具」の認定を得ようとするものは、別に定める「京都家具認定申請書」に所定事項を記入し、写真等の資料を添えて認定委員会 に提出する。 2 認定委員会は、提出された「京都家具認定申請書」と添付資料について、第5条の「京都家具」認定基準に基づき審査し、認定委員会出 席の3分の2以上の賛成により認定を行う。 (認定京都家具の表示及び表彰) 第7条 認定委員会は、認定された家具について別に定める「京都家具認定シール」及び店頭掲示用の「京都家具取扱店」木製看板を交付す るとともに、盾の授与を行う。 (認定家具のPR及び普及のための措置) 第8条 認定された家具類は、京都府家具組合連合会が新聞広告及びSNSなどの広告媒体によりPRを行う。 2 認定された家具類は、提出店舗に展示するとともに、施設での展示会等についても積極的に進めるものとする。 (附 則) 第9条 本要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。 2 本要綱は、平成29年10月1日より施行する。 平成29年9月10日 京都府家具組合連合会1-(1)-③ 京都家具認定委員会の開催
第1回認定委員会
(平成29年10月23日)
第2回認定委員会
1-(2) 「京都家具」認定シール
1-(3) 認定「京都家具」取扱店プレート
「認定シール」
2 認定「京都家具」
(その1)(1)「畳椅子」
株式会社 宮崎
京町屋の格子を表現したもので、金釘や金物、ネ ジ等は一切使用しない伝統的な京指物の技術で作 られたものである。(2)「MINO」シ リーズ家具
株式会社 川上
材料は、国産の胡桃材を使用し、張地は倉敷帆布 を使用し、飛騨高山の職人により作られたもので、 塗装は京都産の天王柿の柿渋が使用され、京町屋 にもマッチした家具類である。2 認定「京都家具」
(その2)(3)「柏木工 CIVILシリーズ」
株式会社 小山
原材料を除き、飛騨高山で作られたもので、環境 への配慮、10年保証、など家具の専門家が推奨す るもので、デザイン的にもシンプルでウオールナット 材とオーク材のコンビネーションが美しく、座り心地 がよい家具類である。(4)「ザ・ファースト」
家具の吉村
新素材である3Dネットの採用とバネによるネット 取り付けにより、体を包み込むようなリラックス感の ある座り心地を実現した未来の椅子のあり方を示す 椅子である。2 認定「京都家具」
(その3)(5)「GOLD SMITH WINDOSOR
アームチェア」
株式会社 トナミ
背もたれが縦格子になっており、これが京町屋の縦 格子とイメージがマッチしており、住空間に合わせた色 合いと材料を選ぶことができる。(6)「二月堂食道机」
ヒラタ家具 株式会社
東大寺二月堂の名称に因んだ漆仕上げの机で、横 につなげての長机や、井型に並べての多人数での使用 など多用途に使用できる机である。2 認定「京都家具」
(その4)(7)「小椅子」
二葉工業 株式会社
1本脚の子椅子として注目されており、木部の材 料はナラ、チーク材などの広葉樹で作られたもので、 張地はそれぞれの好みで対応している。
(8)「掛鏡」
井口木工所
京都の夏の行事である「大文字送り火」をデザイン したものである。2 認定「京都家具」
(その5)(9)「脇卓子」
井口木工所
畳の部屋にマッチするような和風のデザインとして いる。材料はサクラ及び天然の杉である。
(10)「姿見」
井口木工所
裾の部分に鴨川の水の流れをイメージしてスカシ を施している。材料はケヤキである。2 認定「京都家具」
(その6)(11)「囲炉裏」
はし里富赤井 株式会社
「京指物の技術による京卓子」
株式会社 宮崎
金釘や金物、ネジ等は一切使用しない伝統工 芸士の手による伝統的な京指物の技術で作られ たものである。
「張地に金襴を使用した小椅子」
二葉工業 株式会社
3 既存製品以外の伝統産業とコラボした新たな京都家具の試作
1本脚の子椅子の張り地に西陣織の「金襴」の生 地を使用することで家具と京都の伝統工芸品であ る西陣織とのコラボレーションにより、より京都らし4 京都家具の情報発信及びPR
(1)新聞広告によるPR
(2)SNSの活用
(4) 認証シールの貼付、取扱店プレートの掲示
5 「京都家具」の展示
(1)組合員店舗の一坪展示
(その1)【㈱川上】 【井口木工所】 【家具の吉村】
(1)組合員店舗の一坪展示
(その2)【㈱宮崎】 【二葉工業㈱】 【㈱トナミ】
(2)展示会の開催
<開催案内> <開催案内> 展示会名 「京×椅子」 主 催 椅子研究会 強 力 二葉工業株式会社 開催日時 平成29年11月14日~19日日 開催場所 京都市堀川御池ギャラリー 来場者数 約500名<展示及び展示会の状況>
(3)試作家具の展示
展示試作家具
■ 「小椅子」(2脚) 二葉工業株式会社 ■ 「京卓子」 株式会社宮崎 展示場所 「ひふみ旅館」1階ロビー