Title
ひずみ軟化材料の有限要素解析
Author(s)
伊良波, 繁雄
Citation
琉球大学工学部紀要(36): 9-21
Issue Date
1988-09
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12000/17652
Rights
9
Finite Element Analysis of Strain-Softening Material
Shigeo IRAHA
Synopsis
A numerical method for tension fracture of materials which exhibit
strain - softening is presented here by use of the hybrid stress model.
When tension fracture occurs in the materials, the stress field has to
satisfy the equation of stress -crack width relation on cracking surfaces.
For numerical analysis, the equation has to be introduced into the
princi-ple of the hybrid comprinci-plementary energy using Lagrange multipliers
defin-ed on cracking surfaces.
This method is useful for tension fracture analysis because the size
of total stiffness matrix does not increase even for calculation under the
condion of cracking in the materials. The results of computer simulation
on compact tension (CT) test by this method yield a good agreement
with the experimental ones.
Key Words: Concrete, Strain-Softening, FEM
W2
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I~ffll±*I~H10 ひずみ軟化材料 の有限要素解 析 :伊 良故 スの大 きさ も増 加す る。 このため に,あ らか じめ ひ びわれ の発生 が予 想 され る よ うな要素 境 界 のみ に棒 要 素 を配置す る方 法 が行 われ て い る。 擁 性 方程 式 を 用 い る方 法 も同様 に,あ らか じめ ひびわれ の発生 が 予 測 で きる場 合 のみ有 効 てあ る。 しか し,任意 の荷 重 や任 意 の形状 の鉄筋 コ ンク リー ト構造物 に応 用す る時 は ひ びわれ の発生 を 予 測す る こは 困難 であ り, この よ うな手 法 に も限界 が あ る。 この ため に,本報 告 では ひ びわれ の発生 が 要素 境 界のみ に限定 され て い るが , どの要 素境 界 で も容 易に ひびわれ の導 入が 可能 な計算 手法 につ いて 述べ る。 二 次元 -イ ブ リ ノ ドス トレスモデ ルを用 いて,壁 性 条件式 が要素 境 界に垂 直 な応 力 とせ ん断応 力の関 数 の時 の弾塑性剛性方程 式 を求 め る方法 は前報5'6'に 示 してあ る。 仮 想 ひびわれ モデルを用 い る時 のひず み軟化 とは,降伏 曲面 がひびわれ幅 の増 加 に伴 って縮 小す る現 象であ るか ら,塑性 条件式 の内に応 力のみ な らず ひびわれ幅 も入 って くる。 このために,塑性条件 式 を -イ ブ リッ ド型 コ ンプ リノ /タ リエ ネル ギ ーの 原理 に ラ グラ ー/ジ ェの未定 乗数 法 を用 いて導 入す る 時に,ひびわれ幅 とラ グラ '/.)ェ関数 との関 係を明 ら か にす る必 要 が あ る. そ こで,本報告 では最初 に,/、 イ ブ リ ノド型Hel止nger-Reissnerの変 分原理 を用 い てひびわれ 幅 と ラ グラ ンジ ェ関 数 との関 係を明 らか に した。 つ ぎに.この関 係式 を用 いて,ひずみ軟 化 を 考慮 した弾塑性剛性方程式 を導 く方法を示 した。 数 値 計算 例 と しては ,- 軸 引張 破 壊 の問 題 を解 析 し,ひずみ軟 化 曲線 の降下部 の勾配 の大 きさに よって は数値計算上発散 が起 る ことを示 し,その原因を明 ら かに した。 つ ぎに,六郷 ら7'の行 った
CT
試験 体 の実験 の ノ ユ ミレー シ ョンを行 い本報 告 で示 してい る解析 手法が十分精度 の高い ことを示 した。2
.
変分原理-イ ブ1), ド型Hellinger-RelSSnerの 原理 の汎関数
は次式 て与 え られ る8と -nR'H
等
JJJv.lB(a.,)+ (0.日+ F,)u.]dv-
∑
JJh。u.(T:+TP)ds一
皿 (T,-守.)u.ds -JJsuT.Gtds (I) こ こで,B(けり)・コ ンプ リノ ソタ リェ ネル ギ ー関 図-2 局所座標 系 敬,F
.:物 体九
で.:表 面 九T
.:0..n,,uL,.応 九 m ,:外 向 き法線 ベ ク トルの方 向余弦,Ul:変 位, 付 : 既知量,a:要素a,b:要素b,Va:要素aの体桁,Sa
b
:要素a,bの境界,Su:幾何学的境界,SO:力学的境界, ∑ す べ ての要素 の総和,
∑す べ ての要素境界 の総和 であ る。 式(1)は 全体座標 系 に おけ る変分原理 であ るが, こ の式 の要素 境 界積 分 のみ を図- 2に示す 局所座標 系 を用 い て変換すれ ば ,前報 Sで示 した よ うに .二 次 元問題に対 しては次の よ うに表 わ され る。一n
こ
H
-
打J
v
.lB(
q・,)+
(U…+
F
・)ul]dxdy-
∑
JJ b b [ (0:一cmb)U+(
T:SIT:I)V]ds-
J
b[(q
n一言
n)
O - (T
n
:
盲ns )V]ds -Jsu(qnti+Tn,V )ds ここで,U
は要素境界 に垂 直な方向の変位,V
は要 素境 界に並 行 な方 向の変位,onは要素境界 に垂 直 な 応 力,Tn,は要素境界面上に作用するせん断応 力であ る。 なお,A,mを方向余弦 とす ると,on-qxP2+2TI,Rm + oym2
, Tn9-
- (qx-0,)Pm +T x, (且2-m2) とな る。 要素境界の応 力α :, r:,が降伏条件式 f(qJn,TE,)-0 を満足 した時 を考 え る。 この時 の塑性 条件式は (3) 蓋 do:+ 景 dT:5-0 (4,琉球大学工学 部紀要 第36号,1988年 とな る。 す なわ ち,図 -2に示 す よ うに,要 素a,b 境界に破壊 か発生 した時 は式(4)の付帯 条件 の もとて 式(2)を解 けは よい。 ここで, ラ グラ ンジ ェの未定乗 数 「aを用 い て付帯 条件 式 を(2)の変 分原理 に導 入す れは 一 n
こ
.
H
- -n三
日
十Jsn.,(
景d
q:
.
・景 ∂T車h
d
s
'5) とな るO ここで,破壊 は図- 2に示 す よ うに,要素 内ではあ るが,要素境 界 の近 くに発生 して い る と仮 定す る。 式(5)のr
aの物理的意味を明 らかにす るために,nR
'
r
r
の第一変分 を求 め,その中でSab上 の停留 条件 に関連 す る項 のみを示せば -∂
r
l
R
'
H
'-Js
a
b[Ua
∂
q
?
.
+q
a
n
∂
Ua
+Va
∂
T
:,+
Tニ
9
∂
Vb
-Ub∂
q:
一0
2
∂
Ub
-Vb
∂
鳥 - TE
s
∂
Vb
一(
q
:-qE
)
∂
U-
U∂
q
a
n+U∂
oE
+
(T:sI TEs)∂
V-
Ⅴ∂T:
i
+
V∂TEs・(
意 dq:十
景d
T
・
=
S
)B
r
a
・(
「
莞 dqa
n
・r
a
景
dT…5) +-J
s
a
b[(U3-U・「
潰 )∂
U
ニ
+(-Ub+
U)8
0
:
・(
v
a
-
v十r
a
景)
d
T
=
S
+(-Vb+V)
∂
T
E
S
-(
o
an
-
o・:)∂U-(
I
:
S
-
T
E
s
)
∂
V
・(
景
d
q
:
・景d
T
a
n
S
)
ara]ds+ (6, となる。式(
6
)
か ら次式が得 られ る。 ∵ 図-4 モ ール ・クー ロ/の式 UA
-U -r
a
意 U b-Uva-V-
「潰・
vb-V
llq
ニ-
oE
,T
a
§-T
E
s
(8) 蓋 dqan・菜
dTans-0(
9
)
図一3に示す ように,破壊 に よ って生 じた要 素 間 の ずれ を△
U,ひびわれ幅 を△Ⅴとす ると,式(7)よ り△U-Ub-Ua-r
a
△V-Vb-Va-r
a_
旦∂
q
:
_旦
L aT:S ) (", が得 られ る。 す なわ ち,降伏関数 が明 らか てあれは, ラグラ ./ンェの未定乗数r
aか ら△Uと△Vを求め る こ とがて きる。 降伏関数fが図-4
に示す モ ール クー ロンの式 の場 合はf-T
ns± C.un手 C。
(ll) てあ るか ら 蓋 - 1,
意 -±
cl
(.2, とな る。 これ を式(1¢)代入すれば12 ひずみ軟化材料 の有限要素解析 :伊良故
△U-±
C.
ra
,
△Ⅴ
-「3
(13) とな り,
「■の物理的意味は要素間のずれ の量を意味 し てい る。 式(5)において,要素 内の応 力場 を釣合応 力場 に仮定 すれば - イ ブ リ ノ ト型 コンプ リノ ンク リェ 不ル ギ ー の原理 が次式 の よ うに得 られ る。 -nc'"'- -n
i
t
.
+
J
sab(景 do:・
景d
T
車
ads (14, ここて.- n:I.こ11
rli
H
-
JJvnB(q
u
)
d
xd
y-
JNn(Uqn+VT。S)ds+
JsQ(U古
n+
V妄ns)ds (.5) であ る。 付帯条件は 0..,-0
inVnv=
∇,
。=
O
。nsu) (10 とな る。 要素境界 で破壊 が生 じた時 ,硬化 に よる応 力の増 加 が ひびわれ幅 に比 例す る と仮定すれば ,塑性 条件式は 次の よ うに な る。 蓋 (dq≡- CldU )+ 景 (dTan- C2dV,
-0
(17) この式 て.C
LとC
2はそれ ぞれ 引張破壊 に対す る醇化 係数 とすべ り破壊 に対す る硬化係数 であ る。 なお,ひ ずみ軟 化 に対 してほC‖C2が 負に な る。 式(17)の仮定 は 近藤 が文献9
)
で示 してい る ヒソン法にひずみ硬化 を 導 入す る時 の定 式 化 を参考 に して い る。 式(1加工式(10) を用 いて次の よ うに変形 され る。景(
叱 -C
l
r
潰)
・
景
(
d
T
・
n
.
-C
2
「
浩
一
)
-o
(lg 式(18)を ラ グラ ンジ ェの未定乗 数「一を用 いて.- イ ブ リ ッ ド型 コ ン プ リノ ン タ リェ ネ ル ギ の 原 理 に 導 入 す る。
「一て変 分を行 った時 ,式(l釦こ一致 させ る事 を考慮 に 入れれば 一nt・H- -n
t
・
.
・
J
J
・
(
意d
q
・
n
+
蓋d
T
:
I
)
ds-i
J
J
f(C
・
(
i )
2
+C
2
(
蓋)
2
)
ds (19, とな る。 ここで,Scは破壊面 であ る。 3.弾塑性剛性方程式 の誘導 3- 1 三角形平面要素 弾塑性剛性 方程 式 を導 くのに応 力場 ,変 位場 ,ラグ ラ ンノ ェの未定乗 数 を仮定 す る必 要 があ る。 ここで 紘.前報6)示 した よ うに,応 力場 につ いては パ ラメータ が12個 ,変位場 ,ラ グラ ンジ ェの未定乗 数 につ いては 線形 の分布 を仮定す る。 す なわ ち,変位場 とラ グラン ジ ェの未定 乗 数 は それ ぞれeo),式el)の よ うに 仮定 す る。U
-u.- 0.S,V
- V,-t
.
S
Qo) 「-r
v.-ド
.
,
S
eI) この よ うに仮定 して得 られ るのが図-5の二次元 -イ ブ リ ノドス トレスモデルであ る。 応 力場 とひずみ ・応 力関 係式については tq)- [B]iP) ¢2) tE)
- [C]tq) 約 を仮定 す る。 式¢那23)を用 いれば式(15)の第一項 の桁分 は次の よ うにな る。J
JvnB(qり)dxdy-t
PI T[H]刷 /
2 e4) ここで・[H]-
J
J
v。[B]'[C][B]dxdy,刷
- (β., β2, β,2)'てあ る。式()5)の第2項の積分は全体座標系 と局所座標系の応 力の変換式 お よび式C20)を用 いればX
図-5 二次元 /、イ ブ リッ ドス トレスモデル琉球 大学工学部紀要 第36号 ,1988年
J
a
V
n
(
U
q
n+
VTni)ds-(
β
)'[G]tu〉 eS) となる。式(15)の荷重項 は iF)荷重 ベ ク トル と して次 の よ うに表わ され る。t
n(U言n+v
TLn,)ds- tuH Fl ¢ゆ 式(19)の右辺第2項 につ いては式Czl),式¢2)お よび全体座 標系 と局所座標系の応 力の変換式 を用 い ることで JJ ・(
蓋 dq
:+
景 dT:S)ds-(
β)'[G'](「) 627) とな る。 これ らの式 の展 開 につ いては文献 5'に詳 し く述べ てい るので, ここでは簡単 な説 明のみ を行 っ てい るO ここまで で式(19)の右辺 第 1項 と第2項 につ いての説 明を終 った。 次 に第3項 は塑性 条件式 に ひ びわれ幅が入 ったために新 しく出て きた項 であ るが, これ につ いて説 明を行 う。 図- 6の三 角形 要素 の境 界に破壊が生 じた時は第3項 は次の よ うにな る。J
図一6
ひびわれの発生 している要素i
JJ ・[C・
(
意 )2・C2
(
景
)
2
]ds-
i
畑
中(
豊
)
2
.C2
(
景
)
2
]ds-
i tr)1[G-川 ) ここで t「)1- (「】r.o「2「20「。「38), GH (1,1
)
-C,.L.,,GH (2,2)-C,.L.,.-/12 G‥ (3,3)-C,,L",GH (4,4)-C,2Lり3/12 G‥ (5,5)-C,,L..,G‥ (6,6)-C,,L対S/12 GH (り )でⅠキJ
の時はG‥(
り)
-0であ る。 また C=
-
lc
,
(
意)
2
十
C2
(
景
)
2
]
;
≡
y
x
.
I
C・
2
-
l
c
l
(
A )≡+C2
(
蓋)
2
]
;
≡
;
2
2
¢8) 13 C・
3
-
l
c
・(豊 )
2
. C2(
蓋 )
2];=完 ,3 L l,:節点iとjの間の長 さ であ る。 式624),¢5),(綿,627),的 を式(1如こ代 入すれ ば 次 の よ うにな る。 一口。H**-i iβ),[H](
β)
-i
β
)'[G]tu)+ tun F)+
t
P
)TlG']tr)-
i (r)T[G-]ir) ¢9) 式¢9)で LP)
,
1u
l, †「)について停留条件 を求め ると ∂ lβ)● [H](β )-[G](u)
+
[G*](r)-0Oo) ∂(u)-[G二円P)+tF〉-o eH) ∂ (r):[G*]'(β)-[GH](r)-0 的 とな る。 式的 よ り (「)を求め と (ド)
- [GH]L[G']'(β) ¢3) とな る。 式83)を式帥 こ代入 L lβ)を求め ると (β)
- ([H]+[G・][G-]-1[G・]T)-1[G]tu) 糾 とな る。 これ を式剛 に代 入すれ ば 次式 の よ うに弾 塑 性剛性方程式が得 られ る。 [G]'([H]+[G・][G-r)[G・]')1[G](u)
-tF) 85) 3-2 棒要素 図7に示 す よ うな棒要 素 の弾塑 性剛 性方程式 を求 め ,塑性 条件 を ラ グラ ンジ ェの未定乗 数 法 を用 いて -イ ブ リ ノ ド型 コ ンプ リノ ソタ リエ ネル ギ ーの原理 に導 入す る事 の物理的意味 について考 えてみ る。 棒 の断面后 を一 定 と し,軸 力のみ が 作用す る と仮 定すれば [B],[C]は次の よ うにな る。 [B]-
[1
]
, [C]-[
i]
㈹
[H]-
J[B]T[C][B]dxdy-[
昔 ] 帥
[
G]
は次の よ うに求め られ る。14 よ り
弾性定数
: E
断面積
: A
長 さ
L
ひずみ軟 化材料 の有 限 要素解 析 :伊 良故 u2葦 諾 F2→
u2 図-7 棒要素 を0:=牢
u2 図-8 ひ びわれ が 発生 した要素Juxqnds- 一 u.βA + u。βA
- 1
j
n '[-A +A]tu) [G]-A[-1 +1]O
g
)
[
G
']は塑性 条件式 がonのみ の関数 :i-qnであ るか らJ
r% dOnds- 1β},[A]trl よ り [G*]- [A] とな る。[G●■]
ほ
一
iJ
r2Cldsニー
i lr),[C.A ](「) よ り lGH]- lC.A] 89) ㈹ とな るO 式67),(咽,@9),(40)を式(35)に 代 入す る こ とで棒要 素の弾 型性 剛 性 行列 [ku。]を 次 の よ うに求 め る こ とが て きる。 ・k叩
]
-
葦 [
十王
]
㈹ また,ひび われ幅 「や応 力:qnは式的 ,O4)よ り次 の よ うに求め る こ とが で きる。ド
-で著 す (u2- u・, un- 謹 話 (uz-uL) (42) 図- 7に お い て ,節 点 1を 固 定 し,節 点 2に軸 力F
2が 作用 した時 の節 点2
の 変 位u2を 弾 塑 性 剛 性 方程式 を用 い て求めれ ば , (43) とな る。 これ は , 図-8
に示 す よ うに ,要 素 内 にバ ネ定 数 C.の バ ネを挿 入 した棒 の変 位 に一致 す る. す なわ ち,∂
f
/
a
on-1
で あれ は , ラ ブラ ./ジ 工の未定 乗 数 法 で塑 性 条 件 式 を -イ 7■リッ ド型 コ ンプ リノ / ク リェ ネル ギの原理 に導 入す る方 法 の物 理的 意味 は, 要素 内に/ミ不を挿 入す る ことを意味 す る。4
,数値計 算例 4- 1軸 力を受 け る棒 の ひずみ 軟 化解析3-2
で棒 要 素 の弾 塑 性 剛 性 方 程 式 を求 め た。 こ の式 ではC
Iが あ る値 を とる時 に数 値 計算 上 発 散 が起 りうる。 そ こで , 図- 9に示 す よ うに軸 力 を受 け る 棒 を棒 要 素 と三 角形 平 面 要 素 を 用 い て解 析 し,解 が 発 散 す る時 の特 性 を 明 らか に す る。 な お , この時 の ひず み 軟 化 則 は 図-1
0
に示 す よ うに一 直線 モ デルを 仮定 す る。 ひず み軟 化 を示 す棒 が強制 変 位G3を受 け る時 ,要 素 内 の一 ヶ所 に 破壊 が生 じた ら, この破 壊 ヶ所 のみ に ひず み が 集 中す る。 この た め に ,解 析 では節 点2 の右 側 のみ に破 壊 が生 じる と仮 定 す るo G3を 0か ら 増 加 させ る と応 力が 引張 強 度 に達 す る までほ弾性 挙 厚 さ: 1
cm/
E
: 31
0
6
0
0K
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c
mZ
L
I
チ
;
-一
一
一
P
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J
1
/
L
L
(a
)俸 要 素 図-9
軸 力を受 け る棒 の解析琉球大学工学 部紀要 第 36号,1988年 動 を示 す。 そ して,引張強度 に達 した後は ひびわれ 面 においてひずみ軟化 別 を満 しなか ら徐徐 に軸 力の 低下 が起 こる。 ひずみ軟化 が起 った時 の節 点2の変 位 の増 分 ,応 力の増 分 , ひびわれ幅 の増 分 を式(41), (4g)を用 いて求めれば, ・u2-恭 △63, △r-品 △G3 とな る。 式(44)で解 が発散す る時 の棒 の大 き さ
L
cを求q
n
0
.ニ44.87Kgf/cm2 W l=0.00184cm Cl=-24373Kgf/cm3 15 めれ ばLcニーE/2C--63718cmとな る。 つ きに ,同 じ問題 を図-9
-(b)に示 す三 角形平 面 要素 に よ って 解 析 した結 果 を図-11に示 した。 この図 では,L-6 300cmとL-6.350C皿の時は急激 な応 力解放 を伴 う軟化 を示 してい る。 しか し,L-6370cn)とL-6.372CⅡ】の 時は解析不能 とな ってい る。Lが6.300cInと6.400cmの 時 は応 力が増 加 し見 かけ上 ひずみ硬化 とな った。 三 角形平面要素 で求 めた発散 の領域 は6.350cm<Lc<6 390C皿とな り棒理論 で求めた値 と大体一致す る。 図 -11でL>Lcの場 合 は,Clか 負 であ るに もか かわ らず , 引張強 度 に達 した断面 の応 力が 減少 す る こ とな く増 加 を起 してい る。 このため に,Clが負 であれ ば ,引張 強度 に達 した断面 で応 力解放が で きる よ うに,変位増 分 を逆 向 きに加え る ことにす る。 この方法 に よれは , L>Lcの時 で も式(44)か ら△u2<0,△O。<0,△「> 0とな りひずみ軟 化 が起 った ことに な る。 この方 法 を図-12に示す よ うに,二本 の棒 が強制変位 を受け る 問題 に応用す る。 図-12では左 側 の棒 が ひず み軟 化 を起 こ し,右側 の棒 のみ で荷 重 を負担 す る問題 で あ る。 なお,中央部 の二つ の要素 (要 素番号3と4) の 剛 性 は非常 に小 さな値 (E-1.Okgf/cn宇)を用 い てい 硬 化 棒理 論1
.
5
1
.
6
1
.
7
1
.
8
1
.
9
2.
0
(
x1
0
-
3
c
m
)
図-11軸 力 と変位 の関 係1
6
ひずみ軟化材料 の有限要素解析 :伊 良故 るので,この部 分は無視 で きる。 引張破壊 後の変位増 分△uと鉛 直 力の増 分△P
の関 係は式的 の弾塑性剛性 方程式 を用 いて次の よ うに表 され る。(
芋十
器 )
△u-
△p
(45, これ よ り,解が発散す る時 の条件はLc
-E/
C.
-1
2
・
7
4
3
6
c
rqとな る。 す なわ ち,ここで仮定 してい る材料特 性 では引張破壊後 に発散 が起 こる。 このために,軟化 の勾配C
1の0.
9
0,
0.
9
9
,1
.
0
0
,I
.01
,I
.
1
0
倍 の5
ケース につ いて三 角形 平面 要素 を用 いて計算 した結果 を図-1
3
に示 した。軟化の勾配がC
lの0.
9
0
と0
.
9
9
倍の時は, しこ1
2.74
36
cm
E=
310
600k
gr
/c
m/
十
u十u
lu
垣車重 T
5r-I-IITTTTT-I5
-蚕
室 蚕室】T
L
辛
3
∴ 占∫
・'' ...I:...Li..-, 4 '..L5_∴′′′
′′′′′′′′′′し し ′′′′′′′′′し 図一1
2
軸 力を受け る二本の棒 のひずみ軟化解析P(
k
t
f
)
P:
鉛 直 力 の 合 力C
J
=
-
2
4
3
7
3K
gr
/
c
mL
与
/ / / / / 引張破壊 を生 じた棒 は完 全に応 力解放 を行 い,破壊 の 生 じてない他の 1本の棒 のみ で荷重 を支 えている。軟 化 勾配 がClの時 は,当然 の こ となが ら,引張 破壊 後に 発散 を起 こ し解 を得 る ことが で きなか ったO 軟化 の 勾配 がC
lの1
.
01
と1
.
1
0
倍の場合は見かけの硬化を示 し たが,前 に述 べ た よ うに,変位増 分 を逆 向 きに加 えた 所 ,引張破壊 を起 こ した棒は完全 に応 力を解放 し,他 の棒 だけ で荷重 を負担 してい ることが解 った。 なお, 図-1
3
に おいて,引張破壊後 の荷重 の低下の割合は播 理論か ら得 られ る値 と完全に一致す る。 4-2 CT試験体のひずみ軟化解析 本報告 で揖案 してい る解析手法を図-1
4
に示すCT 試験 体のひずみ軟化解析 に応用す る。 この よ うなCT 試験 体 の実験 お よび有限要素 解析 は野村 和 泉4),六 郷 ら7)に よって行 われ てお り,本手 法 の精度 の確認 のため には 良い例題 であ る。 六郷 らの行 った実験 で の コンク リー トはW/
C-0.
4
3
,圧縮強度 は4
2
.
9
MPa
で あ り,ひずみ軟化則 におけ る諸定数 は表 - 1に示す通 りであ る。表 - 1のCT試験 体の リガ メソ トの長 さは1
5
c
m,
3
0c
m.
6
0c
m
の3
種 類 で, これ らを 各 各Sma
ll, L::
.
.
I
:
I
@47,I
′
(
xl
0
-
3cm)1
.
01
C
l / i.10
C1
.
0
2.0 3.0 図-1
3
軸 力 と変位の関 係琉球大学工学 部紀要 第33号,1988年 衣- 1 ひずみ軟化 曲線 Large Medium Small b(mm) Guo 3l叩 150 fE(kgVcR) 44.87 44,87 44,87 Sl(kgf/cJ) ll.22 ll.22 ll.22 W1(XlO3cm) 2.76 2.54 2.03 W2(XlO3cm) 16,36 17.97 12.92 / / / / / \ ≡プ ア \/ / ′/ ミ\ \ \
】
\ /
1
/
l
/ /
/
/ I \ D 図-15CT
一試験体 の要素分割 (粗 ・分割) Midium,Largeの試験体 と称 してい る。 4- 1では要 素 の大 きさが解 に大 きな影響 を与 え る ことが分か ったが,
CT
試験 体 の解 析 で も要素 の大 きさが解 に影響 を与 え る こ とは 当然予想 され る。 こ のために.図-15と図I16に示 す よ うに -)ガ ノ ン ト 上の要素分割を変えた解析を行 った。 図-17に要素分割 が粗 い時の荷重P
と開 口変位COD
の関 係 を示 した。要 素 分割 はLarge,Midium,Smallの 各試験 体 に対 し同 じ分割 を用 いて い るため に,荷重段階 ご との ひびわれ進 展長 さもそれ ぞれ5 cm,2・5cm,l・2cmとな ってい る。 この ため に,ひびわ
+a
n・
L
;
,
.
誌
,・r
T Jf
m 口 日 日H
U
H
1
-0P
⇒
Tf
図-1
4 CT
一試験 体 / A \ /I
J
\ /∫I∼
1II 】 1 ㌔ -⊥ l C \■ / ー ± / l l D 図-16CT
一試験体 の要素分割 (細 ・分割) れ進展長 さの長 いLarge,Midium,Smallの順 に解 の 変動 が激 しくな ってい る。特 にLarge供試体は3段階 日の荷重増 分 で硬化 が起 ったため に,荷重増 分 の方 向を逆 に変 えて計算 を行 った。 ひびわれ面 上 でひず み軟化 別 を満足 してい るか否 か の チ ェ ックを各荷重 段階 ごとで行 ったが ,す べ て,十 分 満足 してい る こ とが分 った。 な お, この よ うな例題 と して,図-19 -(a)にCOD
が0.7240m の時 の各 ひびわれ面上 の応 力 とひびわれ幅 の関 係を示 した。 図-19-(b)には最初 にひびわれが生 じた点(
C
点に近 い要素)の荷重段階 ごとの応 力 とひびわれ幅 の関 係を示 してあ るカしいず18 P (K N ) ひずみ軟化材料 の有限要素解析 :伊良故
COD (mm )
図-17 CT一試 鉄 体 の荷 重 ・開 口変位曲線 (粗分割)P (KN)
COD (mm )
図一18 CT口変位曲線 (-試験 体 の荷重 ・開細分割 )琉球大学工学 部紀要 第36号,1988年 Cr n (kgl/cml)
0.
2
W(rTYTl)0.
2
W (rTlm) OLl0.
2
W(rTYTl) 図-19 ひびわれ面上の応 力 とひびわれ幅の関係(
a
)La
r
g
e
試験 体 ,粗分割 ,COD-0
.
7
2
4
0mm
19 (b)Large試験体,粗分割,最初 にひびわれの生じた点 (C
)Sma
ll試験体,細分割,COD-0
.
3
0
1
8mm
(
d
)Sma
ll試挨体,細分割,最初 にひびわれの生 じた点20 ひずみ軟化材料 の有限 要素解析 :伊 良故
九 もひずみ軟化別 を満足 している ことが分か る。 図-18には要素 分割 が細 か い時 の
P
とCOD
関係 を 示 した。 この時 の荷重 段階 ごとの ひびわれ の進 展長 さはLargeで2・5cm,Midiumで 1.25C山,Smallで0625C山とな って い る。 図-18に おいて,Large試験 体 で多少 の変動 が 見 られ るが 全体的 に変動 は小 さ く実験 値 に 近 い値 とな って い る。Large試験 体 におけ る変動 は , ひびわれ が生 じた境 界 の応 力が ひず み軟化 曲線 の第 1勾配に入 った時 にPが減少 し,第2勾配に入 った時 に
P
の増 加が起 ってい るO この よ うな変動 はCOD
が0
.
7953m まで続 き,それ以後は硬化 を生 じる点が発生 し たが,荷重増 分 を逆方 向に加 え る ことで解 を求めた。 ひびわれ面に おけ るひずみ軟 化別 の チ ェ ックは,いず れ の荷重段 階 で も十分 に満足 して い る。 この よ うな 例 題 と して ,図-19(。)にCOD
が0.3018mmの と きの Small試験 体 のひびわれ面 での応 力 とひびわれ幅 の関 係 を示 した。 また,図- 19-(d)には ,最初 に ひびわれ が生 じた境 界 の荷 重段 階 ごとの応 力 とひびわれ関 係 を示 した。 図一20には リカ メ / ト上 の応 力分布 の変 化 を示 した。 これ よ りひびわれ 面上 の応 力分布 の特 (a)試験体 Large 徴 はひびわれ 発生 後 の急 激 な低下 とそれ に続 くゆ る やか な直線的 に低下 す る部分か らな ることが分か る。 この ことは,ひずみ軟化 曲線 の第 1勾配が急激 な応 力 低下部 に対応 し,第2勾配がゆ るやか な低下部 に対 応 してい ることを示 してい る。 U n(kgf/crn2) (b)試験体 Medlum (C)試験体 Small 図 -20 CT
一試験体の リカノン ト上の応力分布琉球 大学工 学 部紀 要 第 36号,1988年
5.
むすび 本 報告 では , 仮想 ひ び われ モ デ ルを 仮定 した時 の ひず み軟 化 別 を 直接 に - イ ブ リ ノ ド型 コ ンプ リノ ソ ク リェ 不ル ギの原 理 に導 入す る方 法 を示 した。 この 方法 か ら得 られ る弾 塑 性 剛 性 方程 式 を用 いれ ば , ひ びわれ が要 素境 界 に 発生 して も全 体 剛 性 マ トリック スの大 きさが増 加 す る ことは な い。 棒 要 素 と三 角形 平 面 要 素 を用 い て ,棒 の ひず み軟 化解 析 を行 った結 果 ,要素 の 大 き さ とひず み 軟 化 曲 線 の勾配 に よっては数 値計算 上 発散 や硬化 が起 こる。 4-1で示 した よ うに 発散 は , あ る一 点 だ け で起 こ るのて,発散 はめ ったに起 らな い と云 え る。 しか し, 硬 化 はCT試 験 体 の ひ ず み 軟 化 解 析 に 見 られ る よ う に,要 素 が大 きい時 は いつ で も起 こ りうるO 硬 化 が 起 った時 の 計算 手 法 は 荷重 増 分 の方 向 を逆 にす る こ とであ る。 この よ うな方 法 でCT試 験 体 の ひずみ軟 化 解 析 を行 った ところ, ひ びわ れ 面 で の 応 力 とひ びわ れ幅 の関 係は ひずみ軟 化 別 を満 たす こ とを確認 した。 また, 得 られ た荷 重 -開 口変 位 曲線 もほ は 実験 値 に 一致す る。 謝辞 本研究 にあ た り,数 値 計算 や デ ー タ整 理 に 御助 力 を いただ い た本学 科 卒 業生 :崎 浜 秀 仁 氏 (首 都 高速 道路 公団),安 仁星聡 氏 (松村組 )官 艮直 好氏 (沖縄 富士通) に感謝 の意 を表 します。 参考 文献1)A.HillerborgThe TheoretlCalBasis ofa
MethodtoDeterminetheFractureEnergyGFOf
21
Concrete,MaterialsandStmctures,Vol.18,No.
106,pp25-30, RILEM 1985,7-8
2
)
三 橋 博 三 ・コ ンク リー トの破 壊 力学 の現 状 と展 望 ,コ ン ク リ ー ト工 学,Vol. 25, No. 2pp14-25, 1987.2
3)P E.Petersson:CrackGrowthandDevelop一
mentofFractureZonesinPlaneConcreteand
SlmilarMaterials, ReportTVBM-1006,Lund
Univ,Sweden 1984 4
)
野 村 希 晶 和 泉正 常 ・コ ンク リー トの引張 軟 化 構 成 別 の 推 定 問 題 に 関 す る基 礎 的 検 討 ,コ ./ ク リー ト工 学 年 次論 文 報 告 集,9-2,pp97-102, 1987年5
)
伊 良波繁 雄 -イ ブ リッ ドス トレスモ デ ルに よ る極限解析,琉球大学工学部紀要 ,第26号,pp1-9, 1983年6
)
伊 良波繁 雄 修 正 され た二 次元 -イ ブ リッ ドス トレスモ デルに よる非 線形 構造 解 析 .琉 球 大学 工 学部 紀要 ,第35号,pp23-34,1988年7)K.Rokugo,F.H.Wittmann,P.E.Roelfstra,
E.BrtinwilerDifferentMethods toDetermine
FractureEnergyandStrainSofteni
ngofCon-crete, コ ソク リー ト工学 年 次論文 報 告 集,9-2, pp663-668, 1987*