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(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

カテプシンEの糖鎖の生物学的機能に関する研究

安田, 善之

九州大学歯学研究科歯学臨床系専攻

https://doi.org/10.11501/3166710

出版情報:Kyushu University, 1999, 博士(歯学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)
(3)

カテフシンEの糖鎖の 生物学的機能に関する研究

Role of N-glycosylation in cathepsin E;

A comparative study of cathepsin E with distinct N-linked oligosaccharides

and its nonglycosylated Inutant

安田 善之

200 0年

(4)

カテプシンEの糖鎖の生物学的機能に関する研究

Role of N-glycosylation in cathepsin E;

A comparative study of cathepsin E with distinct

N-li出ed oligosaccharides and its nonglycosy lated mutant

(2 0 0 0年)

安田 善之

指導教官:九州大学歯学部歯科保存学第二講座

赤峰 昭文 教授

研究指導教官:九州大学歯学部歯科薬理学講座

山本 健二 教授

(5)

目 次

頁 緒言

第1章:新しい合成基質を用いたカテプシンE (CE)および カテプシンD (CD)の活性測定法の確立

1 -1 :序論 一一一一一ー一一一一一一一一…一一一一一一一一一一一一一一一一一3 1-2:合成基質のデザイン 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一5

1 - 3 : pH依存性の検討 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一--6 1-4:温度依存性の検討 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一一一一一6

1 - 5 : CEおよびCDの触媒活性における基質濃度の影響 一一一一一一一一一一一9 1 -6 : CEおよびCDの触媒活性における酵素濃度の影響 一一一一一一一一一一一9 1 -7 : Kinetics 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一13 1 -8 :特異的阻害剤による阻害定数 一一一一一一一一一一一一一一一一 一一一一14 1 -9 :ラット各組織中のCEおよびCDの定量 一一一一一一一一 一一一一一一一一15

1 -1 0 :培養細胞におけるCEおよびCDの定量 ---一一一一一一一一一一一一一17 1 -1 1 :考察 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一19

第2章: CEの糖鎖の役割について

2-1 :序論 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一21

2-2:ラット糖鎖欠損CE変異体の発現系の確立 一一一一一一一一一一一一一一-22 2-3:精製 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一23 2 - 4 : SDS-PAGEによる解析 ---一一一一一一一一一一一一一一一一一一-27 2-5:グリコシダーゼによる糖鎖分析 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一29 2-6:レクチンによる糖鎖分析 一一一一一一一一一一一一一一 一一一一一一一一31 2-7:酵素学的性質の検討 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一33

(6)

2 - 8 : pH安定性 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一-35 2-9:熱安定性 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一37 2-10:還元剤に対する感受性の検討 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一39 2 -1 1 : ATPによる1舌位:イじ 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一一一一一一一一一一一一一---42 2 -1 2 :考察 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一--44

第3章:ツニカマイシン(TU)処理によるCEの小胞体内分解機構 の解析

3 - 1 :序論 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一46 3 -2 :TU処理によるCEの細胞内分解 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一47

3 - �3 : CE分解系における分子シャペロンの関与 一一一一一一一一一一一一一一-50

3 -4 : CE分解部位の同定 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 -52 3 -5:プロテアーゼ阻害剤の効果 一一一一一一一一一一一一一一一一 一一一一-55

3 - 6 : in vitroでのCE分解再構成系におけるプロテアーゼ阻害剤の効果 一一一一55 3 -7 :TU処理によるタンパク分解酵素の誘導 一一一一一一一一一一一一一一一57 3 -8:考察 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一59

総括 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一61 謝辞 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一63 実験方法CMaterials &Methods) 一一一一一…一一一一一一一一一一一一一一一64 参考文献 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一71

(7)

本研究の一部は以下の学術雑誌に掲載した。

( 1 ) Yoshiyuki Yasuda, T;北ashi Kageyama, Akifumi Akamine, Masahiro Shibata, Eiki Kominami, Yasuo Uchiyama and Kenji Yamamoto. (1999) Characterization of New Fluorogenic Subs甘ates for the Rapid and Sensitive Assay of Cathepsin E and Cathepsin D. よBiochem. 125,

1137-1143

(2)

yYos討油hi切y戸刊u凶比i片ki Ya笛制S乱釦u吋ldぬa, Shin∞O的bu川Ikμ〈∞edぬa, Hi比d仇ea法必ki Sa誌k泊叫, Ta紘ka勾yu比ki Tsu山kμ(lωu山lb凶a, Ku叩1汀lnIa

Ka辺zuhiおsa Niおshiおshi吋it旬:a, Akifumi Akat凶ne, Yuzo Kato and Kenji Yamamoto. (1999) Role of N -glycosylation in cathepsin E; A comp訂ative study of cathepsin E with distinct N -linked oligosaccharides and its nonglycosylated mut:ant. Eur. J. Biochem. 266, 383-391

(8)

CD, cathepsin D CE, cathepsin E

CHO, chinese hamster ovary Con A, concanavalin A

DMEM, Dulbecco's modified eagle medium DMSO, dimethylsulfoxide

Dnp, N-2,4-dinitrophenyl ER, endoplasmic reticulum Hb, hemoglobin

mC, C-terminal N-glycosylation-deficient mutant mN, N-terminal N四glycosylation-deficient mutant MOCAc,

(

7-methoxycoumarin-4-yl) acetyl

Ms, microsome

NRにnormal rat kidney

PAGE, polyacrylamide gel electrophoresis PBS, phosphate buffered saline

PCR, polymerase chain reaction PHA-E4, phytohemagglutinin-E4 PMSF, phenylmethylsulfonyl fluoride SDS, sodium dodecyl sulfate

TCA, trichloroacetic acid TU, tunicamycin

(9)

緒 日

ブロテアーゼはタンパク質の分解を触媒する酵素の総称であり 、 活性部位の特異性に 基づいてセリンプロテアーゼ、 システインプロテアーゼ、 アスパラギン酸プロテアーゼ、

メタロプロテアーゼの4群に分類される。 アスパラギン酸プロテアーゼは、 活性部位に アスパラギン酸残基を必須としている酵素であり、 微生物から高等生物に至るまで幅広 く分布している。 これ までに、 哨乳動物の主要な細胞内アスパラ ギン酸フロテアーゼと してカテブシン D (CD)とカテプシンE (CE )が知られている(YalTlmTloto, 1999)。 CD は古くから よく知られた典型的なリソソーム酵素で 、 殆ど全ての動物細胞に普遍的 に存在し、 その生理機能 はリソソームの機能と密接に関連していると考えられ、 リソソー ム内に取り込んだ細胞 内外の物質の代謝、 或いは自身を含めた リソソーム酵素のプロセ シングに 関与して いること が示唆され ているCYokota et a1., 1983; Snyder et al.,

1985; Sakai et a1.,1989; Sはuet al., 1991)。 これに対して、 CEは消化管上皮、 リンパ 系組織、 泌尿器組織お よび血液細胞などに限定的に分布しており 、 その細胞内局在は組 織・細胞によって多様性があり、 細胞膜や小胞体(ER)、 ゴルジ装置、 エンドソームにlロ 在する(Muto et al., 1988; Sakai et al.,1989; Saku et al., 1991, Bennett et aJ., 1992;

Solcia et aJ., 1993; Tsukuba et a1., 1993; Yoshimine et al., 1995; Nakanishi et aJ.,

1997; Sastradipula et a1., 1998)。

CEとCDはと もにJV-結合 型糖鎖を持ち、 酵素 化学的 には極めて類似性の高い糖タン パク質であるが、 明ら かに異なる遺伝子産物である。 一般に、 分泌経路を経由する糖タ

ンパク質の多くは小胞体で最初に糖鎖が付加され、 それらはゴルジ装置を経て最終局在 部位に輸送される問に様々な修飾を受ける。 この糖鎖修飾はタンパク質の折畳みゃ分子 の安定化、 さらには細胞内輸送などにも影響を及ぼすと考えられ ている。 これまでの研 究から、 CDでは糖鎖の一部がリン酸化されると、 この構造を認識するレセプター(マ ンノース6-リン酸受容体) によってリソソームへと輸送されることが知られている。

方、 CEのN-結合型糖鎖の役割については未だ解明されていなかった。 また、 CEは高

(10)

マンノース型と複合型糖鎖を有するものがあり、 それらは細胞種や局在様式によって異 なることが指摘され ている。 CEの糖鎖の機能の解明が遅れてい る最大の原凶は、 本酵 素の細胞内濃度が非常に低くて分離精製が難しいことや本酵素活性を特異的に識別し得 る選択的な基質が見つかっていないことなどが考えられる。

本研究では、 まず、 CEの選 択的な合 成基質を作成する目的で その基質切断の特異性 に基づいて新しいペプチド基質をデザイン ・合成した(第l章) 。 ペプチド基質のアミ ノ末端には蛍光団の(7-m etho)(ycoumarin -4-yl)acetyl (MOCAc)分子を、 カルボシル 末端には消光団の2, 4-d initr o p henyl (Dnp)を導入し、 CEによってPhe-Phe結合の聞 が切断されると強い蛍 光が発するようデザインされた。 第2章では、 糖鎖構造を具にす るCE分子を各種動物細胞やリコンビナン卜細胞から分離精製し 、 それら の性状を比較 した白 さらに、 ヒトCEのlY型糖鎖の結合部位である73番目と305番目のAsn残基をそれ ぞ、れGln、 As pに変換した糖鎖欠損変異体をNRK 細胞に発現させ、 それを分離精製して その性状を野生型酵素と比較した。 これらの実験を通じて、 CEの糖 鎖の役割を明らか にした。 第3章では、 入L結合型糖鎖付加を阻害する薬剤ツニカマイシン(TU) を野生 型および、糖鎖欠損CE変異体を発現させたnormal rat kidne y (NRK)細胞に作用させ、

このときの細胞内CE分子に与える影響について検討を行ない、 CEのJV-結合型糖鎖の生 理的意義をさらに明確にした。

個々の実験手法については関連の章で述べたが、 一般的な手法や酵素活性の測定法な どに関しては実験方法 (Mater ia1s &M ethods) に詳細に記載した。 既に雑誌などに掲載 されている図及び表には文献を記した。

η/ω

(11)

第1章:新しい合成基質を用いたカテプシンE (CE)およびカテプシ ンD (CD)の活性測定法の確立

1 - 1 :序論

CEとCDは主要な細胞 内アスパラギン酸プロテ アーゼ で、 両者は異なる遺伝子産物 で ある が、 非常に相向性が高く、 至適pHや基質特異性など非常 によく似た酵素学的性質

を持つ(Kageyama, 1995a; R awling &Barrett, 1995; Yamamoto, 1999)。 ところが、

CDが動物細胞に普遍的に分布している典型的なリソソーム酵素である の に対し、 CE は 限局した 分布を示し、 ERやゴルジ装置、 エンドソーム、 および細 胞膜といった非リソ ソーム性コンパートメントに局在している ことが知られている。 両酵素は広い基質特異

性をもち、 その生理機能と しては細胞内外タンパク質の代謝、 生理活性ペプチド(Lee

et a1., 1990; Kageyama, 1993)や外来性抗原(Guagliardi et a1., 1990; Peters et a1.,

1991; Bennet et a1., 1992; Rodriguez et al., 1992; van Noort et a1., 1994)およびアル ツハイマー病に おけるアミロ イド前駆体タンパク質のプロセシング(Castaldo et aJ.,

1990; Dreyer et aJ., 1994: Ladror et al., 1994; Mackay et aJ., 1997)に関与する と考 えられている。 さらに最近になって、 これらの酵素は細胞死の実行(N出anishiet al.,

1993: Nakanishi et a1., 1994; Amano et al., 1995; Deiss et a1., 1996; Nishishita et a1., 1996; Shibata et a1., 1998: Tominaga et a1., 1998)や腫療の進行(Capony et a1.,

1987; Saku et a1., 1990; Azuma et al., 1996; Matsuo et a1., 1996)において重要な機能 を持つといった興味ある知見が報告さ れた。

アスパラギン酸プロテアーゼ は、 セリンプロテアーゼやシステインプロテアーゼ の よ うなにエステラーゼ活 性やアミダーゼ活性をもた ないため、 それらの触媒活性の 測定に は別のアプローチが必要である。 これまで、CEおよび CDの活性測 定に最もよく使われて きた基質は牛血清ヘモグロビン(Hb) で、 トリ クロロ酢酸(TCA)可溶性産物 をFolin 反応で測定してきたCAnson, 1939: Yamamoto et a1., 1978; Yamamoto et a1., 1979) 。

-3-

(12)

ちなみに血清アルブミンのCEおよびCDによる被分解能は、 酵素の種や由来によら ず Hbの約2割程度で、 それ以外の他の多くのタンパク質、 例えばミオシンやカゼインな

どは分解を受けにくいので、 活性測定のための基質としては通常用いられていない。 ま たCEやCD の合成基質としては、 ぺフチドのP1イ立にp-ニトロフェニルアラニンを有し たものが多く用いられてきたが(Deyrup & Dunn, 1983; Dunn etδ1., 1984: Dunn et 3.1.,1987)、 上記の方法 はいずれも時聞がかかりすぎたり、 感度があまり良くないといっ た欠点を持っている。

近年、 蛍光団と消光団を同一分子内にもつペプチド基質が開発され、 アスパラギン酸 プロテアーゼの酵素学的研究に用いられた(Filippovaetal., 1996; Gulnik et a1., 1997)。

これらの基質は切断前には消光団によって蛍光団が抑えられているが、 酵素によって切 断を受け ると両者が離れ蛍光を発するという原理である。 その中でも、 MOCAc�こ代表 される蛍光団とDnpに代表される消光団を同一分子内にもつ蛍光基質が、 メタロプ ロテ アーゼ(Knight et al., 1992; Nagase et a1., 1994)やカスパーゼ、(Enariet a1., 1996)の優 れた基質として用いられている。

本章では、 CEおよびCDの生物学的機能や性状を解析するために、 新たな蛍光ペプチ ドを合成し、 最も基本的で重要な手段である簡便で、高感度の酵素活性測定法の確立を行 な った。

-4-

(13)

1-2:合成基質のデザイン

我々の当初の目的は、 CEのための特異的な合成基質を作製することであったため、

これま で報告されてい るCEの 基質特異性をもとにペプチドをデザインし、 N末端に MOCAcを、 C末端にDnpを導入した2つの新しい基質を合成した。 具体的 には、 CEな どの アスパラギン酸プロテアーゼ、はPheなどの疎水性アミノ酸の問を 特異的に切断する こと (Pohl &Dunn, 1988; Arnold et al., 1997)から、 P1とP11位のそれぞ、れにPheを配 置し、 P5位にはLy sを、 P4位にはProを配位しCDよりもCEにより認識されるよう考慮 して基質Iを合 成した。 つぎに、 P2位にLeuの代わり にI leuを配位し、 より一層CEと の親和性を高めるよう考慮して基質II を合成した。 また対照として合成した消光団をも たないMOCAc-Pro- Leu -G lyは、 励起波長328 nm、 蛍光波長393 nmで、最大蛍光値を

示した。

基質I

MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2 基質II

MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Ile-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)--D-Arg-NHっ

-5-

(14)

1

- 3 :

pH依存性の検討

基質II (20μM)を由来の異なるCE (0.75 ng)およびCD( 0.86 ng)と種々のpH で370C、 10分間インキュベーションし 、 切断 の至適pHを調べた。 CEはヒト赤血球膜 およびラット胃粘膜から、 CDはラット胃粘膜ならびに牌臓からそれぞれ分離精製した。

Fig.1に示したように、 由来の如何にかかわらず CEおよびCDともにpH4.0で最大活性 を示した。 pH 3.0では、 CEは最大活性の約55%、 CDは最大活性の約30 %を示した。

一方、 pH 5.5では、 CEは最大活性の約50% 、 CDは最大活性の60%以上の活性を示し た。 同様の結果は、 基質Iを用いたときにも得られた(データ省略)。 したがって、 以

のCEおよび�CDの活性測定はpH4.0で行なった。

1-4:温度依存性の検討

ヒト赤血球膜由来CE(0.75 ng)および、ラット胃粘膜由来CD (0.86 ng)を用いて基 質II(20μM)の切断に及ぼす温度の影響を調べた(Fig. 2)。 両酵素 とも最大活性は 450Cで認められた。 400Cでは 、 いずれの酵素も最大活性の 85%以上を示した。 459

での長時間のインキュベーションでは 、 いずれの酵素も400Cに比べて失活の度合が大 きかったため(データ省略)、 以下の活性測定はpH 4.0、 400Cインキュベーションの

条件で行った。

-6-

(15)

(A)

120

100

,...同、

80

、、H・'

・吉bae4B 6 0

z 2eω q ω 40

20

2 3 4 5

pH

6 7

120

100

,,-‘、

� 80

3b

b 60

z

号出

qb u

4 0

20

(B)

2 3 4 5 6

pH

Fig. 1.

pH dependence on the hydrolysis of the substrate 11 by cathepsin E and cathepsin D.

The conditions for hydrolysis of the substrate

II

were the same as those described in Materials

&

Methods. The buffers used were sodium acetate (pH 3.0-6.0), sodium phosphate (pH 6.0-6.5). (A): human erythrocyte cathepsin

E

(e), rat gastric cathepsin

E

(企 ). (B): rat gastric cathepsin D (・), r at spleen cathepsin D (企). The enzyme concentr ations used were 0.75 ng for cathepsin

E

and 0.86 ng for cathepsin D. The point of maximal activity was taken as 100

%

for each case. Data are from Y. Yasuda

et al.

(1999)

よBiochem.

125,1137田1143.

-7-

7

(16)

120

100

〆圃h、

ぽミ、�

80

-・‘

司u P b -回 ー3

60

E 吻d

-4

d

b d

40 20

20 30 40 50 60 70

Temperature (t)

Fig. 2. Temperature dependence of the hydrolysis of the substrate 11 by cathepsin E and cathepsin D. The conditions for the hydrolysis of the substr ate 11 wer e the same as. those descr ibed in Mater ials & Methods. The enzymes used were human erythrocyte cathepsin E

(0.75

ng

) (e)

and rat gastric cathepsin D

(0.86

ng

) (企).

The point of maximal activity was taken as

100%

for

each case. Data are from Y. Yasuda

et

al.

(1999)よBiochem.

125,

1137-1143.

06

(17)

1 - 5 : CEおよびCDの触媒活性における基質濃度の影響

次に、 CEお よびCDによる基質II の分解の際の基質濃度の影響について 調べた(Fig.

3)。 ヒト赤血球膜由来CE (0.75 ng)およびラット胃粘膜由来CD(0.86 ng)を用い た実験では、 10 μM濃度の基質では8分間のインキュベーションを越えると直線関係は

認められなくなるが、 20μMや40μMの濃度の基質を用いれば、 10分間のインキュベー ションでも時間と遊離する基質量との間で直線関係が認められた 。 この結果から、 以下 の活性測定は20μMの基質濃度で10分間のイン キュベーショ ンで行った。 本研究によ り確立した活性測定法をFig.4 にまとめた。

1 - 6 : CEおよびCDの触媒活性における酵素濃度の影響

上記条件で、 酵素濃度と初速度と の関係について調べたところ、 ヒト赤血球膜由、11 CEでは 1.8から21 ng/mlまで、 ラット胃 粘膜由来CDでは2.2 か ら25 ng/lnlまで直線 関係が見られた(Fig. 5)。 つまり このMOCAcの使用により、 CEおよびCD が0.2から 2.5 ngといったかなり低濃度でもその活性が検出可能となり、 Hb を基質とした以前の

活性測定法では最低でも60 ng/mlの酵素量が必要であることから、 この基質はHbよ り 少なくとも30倍は高感度であることが明ら かになった。 2つの基質は、 システインプロ テアーゼであるカテプシンB、 HおよびLではほとんど分解されなかった。

-9-

(18)

(A) (B)

60 60

( ) E ι

E a.

ω h fr 40

ω

= 40

E

〈υ 。ω

4 =

4

20 、。園 20

- z

E

d

5

5 10 15 5 10

Time (min) Time (mio)

Fig. 3. Effect of substrate concentrations on the proteolytic activities of cathepsin E and cathepsin D. Human erythrocyte cathepsin E at 0.75 ng

(A)

and rat gastric cathepsin D at 0.86 ng

(B)

were incubated with 10μM(・L 20μM(.), and 40μM (・) of the substr ate 11 at 40 oC at the indicated time intervals. Values are the means of at least three experiments. Data are from Y.

Yasuda et al. (1999)よBiochem. 125, 1137-1143.

-10-

15

(19)

Reaction mixture

50mM山…山

(p

H 4.0)川

Enzyme solution 10μ1

200μ恥1: Fluorogenic substrate 10μl ...

Incubation at 40 oc for 10 min ...

5 % Trichloroacetic acid 2ml

Centrifugation at 3,000 rpm for 10 min ...

Supernatant ...

Fluorescence

(

Ex 328 nm, Em 393 nm)

Fig. 4. Procedure for the rapid and sensitive assay of cathepsin E and cathepsin D with お10CAc・Gly-Lys-Pro・Ile・Leu-Phe-Phe-Arg­

Leu-Lys(Dnp)-n-Arg-NH2 and MOCAc・Gly-Lys-Pro-Ile・Ile-Phe-Phe­

Arg-Leu-Lys (Dnp)ーn-Arg-NH 2.

ーi-i

(20)

4

〆-、

主3

、-〆

30砂 b

・43

2 ー

・ー。帽

1

AO AO

10 20 30

Concentration ( ng/ml )

Fig.

5.

Effect of enzyme concentration on the proteolytic acti叶ties of cathepsin E and cathepsin D. Varying concentrations of human erythrocyte cathepsin E

(・)

and rat gastric cathepsin D

(

...

)

were incubated with the substr ate 11

(

20μM

)

in

50

mM sodium acetate buffer (pH

4.0)

at

40

oC for

10

min. Values represent the means of at least three experiments. Data are from Y.

Yasuda et al.

(1999)よBiochem.

125,

1137-1143.

つノU1E4

(21)

1

-

7 : Kinetics

ヒト赤血球膜由来CE (0.75 ng)およびラット胃粘膜由来CD (0.86 ng)と両基質 (20μM) を用い て反応速度定数をTable 1 にまとめた 。 基 質との親和性を示す kcat/Km値は、 基質IではCEで10.9μM-1sec-1、 CDで15.6μM-1sec田1で、あり、 基質II ではCEで12.2μM-1sec-1、 CDでは16.1μM-1sec-1で、あった。 なお、 酵素は種差や細胞 種が異なっても同様の値を示した。 これらの値は、 測定条件は多少異なっているものの、

これまで報告されているkcatlぬn値(Rao-Naik et al., 1995; Gulnik et al., 1997)のい

ずれよりも高いことから、 最も優れた基質であると思われる。 し かし、 当初の目的とは 異な り、 これらの基質 はCEとCDを分別し得るものではなく、 両酵素によって高感度に

ほぼ同程度の効率で切断されるものであった。

Table

1

Kinetic parameters for the hydrolysis of fluorogenic substrates by human erythrocyte cathepsin E and rat gastric cathepsin D. Substr ate 1 is MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Ar g-NH2 and substr ate 11 is MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Ile田Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp )-D-Ar g­

NH2. All reactions were carried out at pH

4.0

in

50

mM sodium acetate buffer at

40

oC for

10

min. Data are from Y. Yasuda et al.

(1999)

1. Biochem.

125,1137-1143.

Enzyme Substrate Km kcat kcαt/Km (μM) (sec-1) (μM-1sec-1)

cathepsin E substrate 1

3.3 35.9 10.9

cathepsin D substrate 1

3.7 57.8 15.6

cathepsin E substrate II

3.2 39.1 12.2

cathepsin D substrate II

3.7 59.6 16.1

円J寸1ム

(22)

1 - 8 :特異的阻害剤による阻害定数

基質II を用いて、 アスパラギン酸プロテアーゼに特異的な阻害剤であるペプスタチン Aと、 CEとぺフシンに 特異的な阻害剤で 、 CD に対しては全く 阻害効果のない回虫 Ascaris lumbricoides由来のAscaris pepsin inhibitor ( API ) (Abu-Errεish &

Peanasky, 1974; Valler et al., 1985; Kageyama, 1998) を用いて pH4.0での阻害定数

(Ki値)を求めた (Table 2 )。 その結果、 ぺプスタチン AによりCEおよびCDは種差 や細胞種に関係なく数nMのオーダーで強い阻害を受けたのに対し、 APIではCEのみが 強く阻害され(nMのオーダー)、 CDはほとんど阻害 されなかった。 これらは、 Hb基 質で得られた過去のKi値とほぼ同じ値(Keilova& Tomasek, 1972; Jupp et al., 1988;

Takeda et al., 1993)を示し たことから、 今回の基質を用い た活性測定法でも、 APIによ りCEが特異 的に阻害されることが分かった。 2つの基質の問で Ki値にはほとんど違い は認められなかった。

Table 2

Inhibition constants

(Ki)

for the interaction of cathepsin E and cathepsin D from various sources with pepstatin A and Ascaris pepsin inhibitor. All measurements were carried out at pH 4.0 in 50 mM sodium acetate buffer at 40 oC for 10 min. The substr ate used was MOCAc-Gl y­

Lys- Pro- Ile- Ile- Phe- Phe-Ar g- Leu-Lys(Dnp)-D-Ar g-r心-I2. All inhibiti ons wer e competitive in nature and the estimated precisi on of the values obtained was in the range + 5-10 %. Data are from Y. Yasuda et al. (1999) J. Biochem. 125,

1137-1143.

Ki (nM) Enzyme

Pepstatin A Ascaris pepsin inhibitor Human erythrocyte cathepsin E

Rat erythrocyte cathepsin E Rat gastric cathepsin E Rat spleen cathepsin E Rat gastric cathepsin D Rat spleen cathepsin D

11.9 7.3 12.5 19.2 not inhibitable not inhibitable

6

8 1 6 4 6 7 1

ω

Qん L

4

-14-

(23)

1 - 9 :ラット各組織中のCEおよびCDの定量

ラット(SD、 8週令) の各組織の抽出液中のCEおよび CDの分布量を、 基質IIと阻宝 剤であるぺプスタチンAおよびAPIを用いて調べた(Table 3 ) 。 組織抽出液中に検出 された活性は 、 腎臓と空腸を除いて、 ペプスタ チンAによって完全に活性が抑制され た。 このぺプスタチンAにより抑えられる活性(CDとCEによる ) のうち、 APIにより 抑えられる活性をCE活性とし、 抑えら れない残存活性をCD活性として求めた。 その結 果、 CDは組織間で量的な違いが認められ るものの、 調べたすべての組織に普遍的に分 布していた。 胃や牌臓、 副腎などにはそれぞれ0. 89、 0. 71、 0.52μg/mgと高濃度存在 し、 小脳、 海馬、 空腸や心 臓ではいずれも0.2μg/mg以下で比較的少ない量が検出さ れた。 それに対して、 CEは限局した分布を示していた。 すなわち、 胃、 牌臓、 勝脱、

胸腺では1.27、 0.26、 0.16、 0.15 μg/mgと高濃度存在していたが、 脳や肝臓、 心臓 などでは0.01μg/mg以下でほとんど検出されなかった。 しかし、 胃の場合は、 他のア スパラギン酸プロテアーゼであるペプシンやガストリクシンもAPIによって阻害される

CSakai et al., 1989)ため、 これがCE活性の中に数%含まれていると考えられる。 今回得

られたこの定量結果 は、 以前S泊三aiらがそれぞれのIgG抗体を用いた免疫沈降法と酸変性 ヘモグロビン活性測定法に より定量した結果(S出aiet a1., 1989)と非常によく一致して いた。

にU噌tム

(24)

Table 3

Levels of cathepsins E and D in various rat tissues. The soluble extracts of var ious tissues of per fused r ats wer e assayed with the substr ate II at pH 4.0 and 40 0 C for 10 min in the pr esence or absence of pepstatin A or A scar is pepsin inhibitor. The contents of cathepsins E and D were calculated fr om the amounts of theAscaris pepsin inhibitor -sensitive and -insensitive activity, respectively, for the pepstatin-sensitive proteinase activity found in each tissue extr act. Relative enzyme activities are expressed as percent of the total activity in each tissue extr act. The value indicated by the asterisk(*) included activities due to the Ascaris pepsin inhibitor-sensitive enzymes other than cathepsin E, such as pepsins.

Data are from Y. Yasuda et al. (1999)よBiochem. 125, 1137-1143.

Sources Concentration (�glmg) Relative e回yme activity

CE CD CE CD [E]/[D]

Cerebral cortex 0.002 0.22 1.4 98.6 0.01

Cerebellum not detectable. 0.10 。 100 。 Hippocampus 0.001 0.13 1.5 98.5 0.02

Heart 0.008 0.18 4.8 95.2 0.05

Adrenal 0.01 0.52 2.6 97.4 0.03

Liver 0.01 0.26 5.6 94.4 0.06

Esophagus 0.01 0.23 7.1 92.9 0.08

Kidney 0.02 0.29 9.4 90.6 0.10

Lung 0.03 0.31 10.6 89.4 0.12

Jejunum 0.04 0.17 24.0 76.0 0.32

Colon 0.06 0.28 20.8 79.2 0.26

Thymus 0.15 0.25 39.8 60.2 0.66 Urinary bladder 0.16 0.34 34.5 65.5 0.53

Spleen 0.26 0.71 29.2 70.8 0.41

Stomach 1.27 0.89 63.0* 37.0 1.70

po 寸iム

(25)

1 - 1 0 :培養細胞におけるCEおよびCDの定量

各組織の抽出液を用いて行われたCEおよびCDの定量法が、 培養細胞にも応用できる か、 野生型マウスとCD欠損マウス(Saftiget aJ., 1995)の腹腔マク ロファージを用いて 調べた。 生後19日の野生型およびホモマウスの腹側を70%エタノールで消毒後、 4.05

%チオグリコレート培地1 mlを腹腔内に投与し、 4日後に惨出性腹腔マクロファージを 採取した。 細胞を遠心分離後、 10%の牛血清を含むDMEMにて懸濁し301n1n 2シャーレ に播き、 2時間培養後(37 'c、 5% CO2) に培地を除き、 非付着性細胞をPBSで2同洗 うことで取り除き、 残った細胞を腹腔マクロファージとして培養を開始した。 24時間培 養後の培地を回収後、 細胞も0.25%トリプシン処理によって回収し、 細胞([) x 105 cel1s)と培地それぞれのCEおよびCD活性をラット組織で用いたのと同様の方法で測定 した。 野生型マウスからの細胞および培地中のアスパラギン酸プロテアーゼ活性の約20

%がAPIによって阻害されたのに対し、 CD欠損マウスからの細胞および培地中の活性 は殆どが阻害された。 Fig.6に示すように、 CD欠損マウスのCE活性は、 野生型に比べ て明らかに減少していたが、 細胞外に分泌されるCEの量は野生型に比べて欠損マウス では 明らかに増加していた。 リソソーム性システインプロテアーゼであるカテプシン は、 野生型およびホモマウスの間でほとんど違いが認められなかった。 これらの結果は、

CDがCEの活性発現や細胞内輸送に何らかの関与を持つ可能性を示唆している。

ウt1i

(26)

cathepsin E cathepsin B

200 300

戸『 F=。4 t-

200

F

\『・圃4J 申dh

...圃

tZb 100 ・・噂・

- u

Md d 1

ω

... 申d

島圃

+/+ ー/- cell

+/+ ・/・

medium

3H

100

+/+

cell medium

Fig. 6. The enzyme levels of cathepsin E and cathepsin B in macrophages from wild-type and cathepsin D-deficient mice.

Macrophages (5 X 105cells) derived from wild-type and cathepsin D-deficient mice and their media were assayed with the substrate 11 at pH 4.0 and 40 oC for 10 min in the presence or absence of pepstatin A or Ascaris pepsin inhibitor. The contents of cathepsin E were calculated from the amounts of the Ascaris pepsin inhibitor-sensitive activity. The activities of cathepsin B were measured using Phe申Arg-MCA with or without CA-074.

-18-

(27)

1 - 1 1 :考察

本章では、 過去に報告されたCEとCDの基質特異性に基づいて、 P5位にLysを、 P4位 にProを配位し、 N末端に蛍光団を、 C末端に消光 団を導入した2つのペプチド基質を 合成した。 Phe-Phe結合が切断を受けると蛍光団と消光団が解離し、 発した蛍光を蛍 光分光光度計で検出する簡便かつ高感度の活性測定法を確立した。 両基質は、 種差や細 胞種に関わらずCEとCDによっていずれもpH4.0によって最もよく切断された。 これま で最もよく使われてきた基質の酸変性ヘモグロビンはpH5.5ではほとんど切断されなかっ たが、 今回作製された基質は最大活性の6 0%近い活性が検出され、 中性付近でも切断さ れることが分かった。 酵素と基質との親和性を表すkcatlぬη値 (基質II)は、 CEに対 しては12.2 μM-1sec-1で、 CDに対しては16.1μM-1sec-1で、 これまでに報告されたい ずれの基質で得られた値よりも高い値を示した。 当初、 CEの特 異的な基質を作製する ことが目的 で、 P2位 の L三uをIleに変える こと で CEとの親 和性が高まっ たこと (Rao-Naik et al., 1995 )から基質IIを作製したが、 基質Iと同 様にCEおよびCDの両酵 素にほぼ同程度の効率で切断された。 このことから、Kageyamaらが、 基質とCEとの 相互作用にはP6位とP7位のアミノ酸 も重要である と報告している(Kageyama, 1995b) ように、 CE に特異的な基質を作製するのに はより長鎖のペプ チドを合成する必要があ るのかも知れない。 さら に今回の基質を用いて、 CEおよびCDと阻害剤との相互作用に ついて調べたところ、 ペフスタチンAはいずれ の酵素ともnMオーダーのね値で阻害し たのに対し、 APIはヘモグロビンを基質として用いたときと同様、 CEのみを強く阻害し た。 以上の結果から、 これらの合成基質はCEおよびCDの活性測定のための優れた基質 であることが示された。

今回のペプチド基質を用いた各組織中のCEおよびCDの分布量を調べた結果は、 酸変 性ヘモグロビン活性測定法とそれぞれの特異抗体を用いた免疫沈降法とを組み合わせた 方法で測定した以前の結果(Sakaiet al., 1989)とよく一致して いた。 これらの結果は、

今回の基質ではCEおよびDの活性をそのままでは分別定量することはでき ないが、 アス -19-

(28)

パラギン酸プロテアーゼの阻害剤で あるぺプスタチンAやCEの特異的な阻害剤である APIを併用することによって、 簡単・迅速・高感度に両酵素を分別定量するこ とが可能 であることが分かった。 CEおよびCDの活性測定のためのこの新しい合成基質は、 これ までの基質より高いkcat/ぬn値を示すだけでなく、 分解産物も容易に検出でき、 かっ 組織や細胞抽出液中のCEおよびCD活性測定にも応用できることなど、 きわめて有用性 の高いものであることが明らかになった。

ハUっ“

(29)

第2章: CEの糖鎖の役割について

2 - 1 :序論

自然界に存在する CEは、 42kDaの触媒活性のある単 量体がプロ型酵素の43番目の Cys残基間のジス ルフィド結合によってホモダイマーを形成 し 、 メルカプトエタノール のような還元剤で処理すると活性を保持 したままで単量体に変換することが知られてい る(Yalllanloto, 1999)0 CE遺伝子のヌクレオチド配列と それに基づくア ミノ酸配列は、

すで にヒ ト(AzU111a et al., 1989) 、 モルモ ッ ト(Kageyama et al., 1992)、 ウ サギ (Kageyama, 1993)、 ラット(Okamoto et al., 1995)、 マウス(Tatnell et al., 1998)で報

告されて お り 、 それらの間の 相向性は80%以上ときわめて 高い。 また、 他のアスパラギ ノ酸フ。ロテアーゼであるCD 、 ぺプシノーゲン およびレニンとは、 ラ ット で はそれぞれ 47%、 48% 、 41%と い った相向性をもっている。 CE のホモダ イマーの 形成に重要な Cys残基 や、 N末端領域に存在するN型糖鎖 結合部位はすべて の 種で よく保存されてい るが、 N型糖 鎖結 合部位の数は種によって異 なっている。 すなわち、 ヒトとウサギの CEはN末端領域に1個の糖鎖結合部位(Asn73)があるのみ であるが、 ラットやモルモッ

卜のCEはこれに加えてC末端領域にもう一つの糖鎖結合部位(Asn305)が存在する。 さ らに、 マウス CE においてはN末端領域の1個とC末端領域の 2個の合計3個の糖鎖結合

部位(Asn73, Asn305, Asn318)が存在している。

これまでにCEには、ひ結合型糖鎖は存在しないことが明らかになってお り 、 複合型 もしく は高マンノース 型のN-結合型糖鎖の みを有していることが 知られ て いる。 ヒ!

およびラット赤血球膜(Tはeda et al., 1993)、 ラットミクログリア(Sastradipura et aJ.,

1998)やラット胸腺細胞CYamamoto et al., 1997)のCEは複合型糖鎖を持つのに対して 、 ラット牌臓(Okamoto et al., 1995) やラ ット胃(Yonezawaet aJ., 1990)では 高マンノー ス型糖鎖を持っている。 つまりCEの糖鎖は、 種 や細胞内局在により異なることが考え られる。 大腸菌に発現させたCEは、 天然の ものとほぼ同様の触媒活性を持つことが報

-21-

(30)

告されている(Hil1 et al., 1993; Fowler et al., 1995)が、 正常な立体構造や安定性を獲 得しているのかどうか不明である 。 したがって、 これまでのところCEの糖鎖の役割に ついてはほとんど明らかにされていないのが現状であっ た。

本章では、 糖鎖構造を異にす るCEを各種動物細胞やリコンビナン卜細 胞から分離精 製し、 さ らにNR比細胞に 発現させた糖鎖欠損CE変異体を分離精製して、 それらの性状 を比較して糖鎖の役割について検討した。

2-2:ラット糖鎖欠損CE変異体の発現系の確立

今回、 CE の糖鎖の役割を明ら かに する目的で、 ラ ット糖鎖 欠損CE 変異体の構築と

NRIく細胞への発現を行った。 PCR-based site-directed rnu tagenesis法を用いて、 ラッ トCEの2ヶ所のN型糖鎖結合部位(Asn73, Asn305)をそれぞれGlnおよびAspに置換

し、 糖鎖欠損CE変異体 を構築 した。 詳細は後述の実験方法 (Materials &Methods)に 記した。 その後、 Lipofectin (GIBCO)に添付しであるプロトコールに従っ て、 NRK細 胞にトランスフェクションし、 2日後からDMEM培地中(10 %牛血清含有)にネオマ イシン (200μg/ml) を加え、 2-3週間後 に耐性クローンを選別した。 単一コロニーの NRK細胞にCE が発現 していることを抗ヒトCE抗体を用いた免疫ブロッテイング法によ

り確認した。

(31)

2-3:精製

ヒト赤血球膜(Yamamoto& Marchesi, 198 4)、 ラット赤血球膜(Takeda et al., 1986)、

ヒト胃CEcDNAを発現させたピキア酵母(Yarna da et al., 1994)、 ラット野性型CE

(()kan1oto et al., 1995)および糖鎖欠損CE変異体(Yasudaet al., 1999b)を発現させた N閃く細胞からそれぞれ CEの精製を行なった。 ヒトCEは健常者の濃厚赤血球から 精製し た。 新鮮濃厚赤 血球に 5倍量のPBSを加え、 3,000 rpmで7分間遠心して白血球等から なる buffycoa tを注意深く除去した。 この操作を 3回繰り返した。 その後赤血球内容物 を除去する ため5 mMリン酸緩衝液( pH 8.0 )を加え、 赤血球を l ysisし、 その 後、

11,000 rpm で30 分間遠心した。 沈殿物に対し同じ操作を繰り返し、 沈殿物からHb の 赤色が無くなるまで洗浄した。 これを 赤血球膜ゴーストとして使用するまで-200Cで{一 存した。 約 10 リッ トルの濃厚赤 血球から得ら れ た膜 画分を材料と して、 Yalnal1l0to &

Marchesi (1984)の方法に従ってCEの精製を行なった。 赤血球膜ゴーストに30%ブリッ

ジ35を最 終濃 度が0.5%に なるように加え、 氷中で20分撹持した。 目立RP70口ーター で52,000 rpm、 30分間超遠心し、 上清をPM-10(アミコン社)で限外ろ過を行なった。

濃縮した抽出液に0.5 M酢酸を加えて、 pHを約3.5近く まで下げた。 これに1/20量のl M酢酸緩 衝液(pH 3.5)を加え、 さらに最終濃度1 MになるようにNaClも加え た。 こ れを 、 0.05%ブリッジ35 および 1 MNa Clを含む0.1 M酢酸緩衝液(pH 3.5 )で平衡化

したぺプスタチン A -セフアロース4Bカラムにかけた。 カラムを同緩衝液でよく洗浄 し た後、 カラムに吸着した CEを0.05%ブリッジ35 および1 M NaClを含む0.1 Mトリス緩 衝液(pH 8.6)で溶出 した。 こ れを PM-10で 濃縮した 後、 0.05%ブリ ッジおお よび1 MNaClを含む20mMリン酸緩衝液(pH 7.0)で平衡化したコンカナバリンA(Con A) ーセフアロースカラムにかけ た。 同緩衝液で充分に洗浄後、 カラム に吸着 した酵素タン パク質を0.5 Mメチル-α-D-マンノシドを含む同緩衝液で溶出した。 全CE活性の85%

はカラ ム に吸 着し 、 残りの 15 %はカ ラ ム に吸着しなかっ た 。 こ の吸着画分 onA-a dsorbed fraction)お よ び非吸着画 分(ConA -nonadsorbed fraction)を

-23-

(32)

PM-10メンブレンを用いて 濃縮し、 20mMリン酸緩衝液 で一晩透 析した。 これらの透 析試料を0.05%ブ リッジ35 含有の10 mMリン酸緩衝 液(p日7.0 )で平衡化した:v1_ono Qの陰イオン交換クロマトグラフィーにかけた。 カラムは同緩衝液で充分洗浄後、 NaCl 濃度を段階的に上げて、 300 mMNaClの濃度でCEの溶出を行った。 必要に応じて、 酵 素溶液はさらに透析を行ない、 0.05%ブリッジ35含有の10mMリン酸緩衝液(pI-I 7.0) で平衡化したDEAE-Sepharoseの陰イオン交換クロマトグラフィーにかけ、:-300 1111\1の NaCl濃度でCEの溶出を行なった。 各ステップにおけるCEの全活性ならびに比間性値を Table4Aに示した。 同様の方法で、 ラット赤血球膜(データ省略)、 ラット牌臓(デー タ省略)、 ヒトCEを発現させ たピキア酵母(Table 4 B)、 ラットCEの野生型(Table 4

)および、糖鎖欠損変異体(Table 4 D)を発現させたNRK細胞からそれぞれCEを精製し た。

(33)

Table 4

Purification of

CE

from human erythrocyte membranes

(A)

Pichia

pastris expressing human gastric

CE

(B), and NRK cells expressi ng the wild-type

(C)

and nonglycosylated

CE (D).

The CE activity was deter mined at pH 3.5 using acid田denatur ed hemoglobin as substr ate. One unit is defined as the amount of enzyme which gives an absor bance at 660 nm equivalent to 1μg of tyrosin in 1 min.

(A)

Purification

step Protein

(mg)

Total achvlty

(units)

σb 、,ノ

・ に的Jm

pTi-zi -­

1 v

s

三-Hーは

什u

xcn 、qau

r 、 L 〆'EK

Yield Purification

(910)

(-fold)

Brij 35 extraction

Pepstatin A-Sepharose 4B Con A-Sepharose

[

adsorbcd

nonadsorbed Mono-Q

I

ConA-adsorbed Con A-nonadsorbed

3605 15.9

3.14 10.4

1.12 0.25

86539 71952

49404 8836

42302 7599

24 4525

15734 850

37770 30396

100 83.1

57.1 10.2

48.9 8.8

1 189

〆O F3 戸、J 今3 fb

1574 1267

(B)

Purification

step Protein

(mg)

Total actlvlty

(units) ・cr冒iVFδ

. EL I-­ pTi

民的dm-

Ob 、、‘,FJ

+l

児d

m

、qau

r 、 L /E‘、

Yield Purification

(910)

(-fold)

Medium

Ammonium sulfate

Pepstatin A-Sepharose 4B Con A-Sepharose

Mono-Q

19102 1725

24.4 2.37 1.60

136702 115340

90135 73103 56236

7 67 3694 30845 35147

100 84.4 66.0 53.5 41.1

1 10 528 4406 5021

FhU つん

(34)

(C)

Purification Protein Total Specific

Yield Purification

step activity achvlty

(mg) (units) (units/mg)

(%)

(-fold)

Homogenate 245 4435 18 100

Postnuclear supernatant 87 3961 46 89 3

Ammonium sulfate 45 3705 82 84 5

Con A-Sepharose 2.6 1674 644 38 36

DEAE-Sepharose 1.1 1400 1273 32 71

Pepstatin A-Sepharose 4B 0.04 1258 31450 28 1747

(D)

Purification Protein Total Specific

Yield Purification

step achvlty achvlty

(mg) (units) (units/mg)

(%)

(-fold)

Homogenate 350 4208 12 100 1

Postnuclear supernatant 130 3603 28 86 2

Ammonium sulfate 67 3367 50 80 4

Con A-Sepharose 41 3226 79 77 7

DEAE-Sepharose 3.6 2186 607 52 51

Pepstatin A-Sepharose 4B 0.06 1587 26450 38 2204

ハOつ'U

(35)

2 - -4 : SDS-PAGEによる解析

ヒト赤血球膜およびヒト胃CEを発 現させたピキア酵母から分離精製し た最終酵素標 品を非還元条件下のSDS-PAGE によって解析した。 ヒト赤 血球膜のCon八-adsorbεd fractionとCon A-nonadsorbed fractionからそれぞれ精製したCEおよびピ キア酵母か

ら精製した組換え型CEは、 いずれも82 kDaの単一のバンドとして認められた(Fig. 7

A)。 またデータは示していないが、 ラット赤血球膜やラット牌臓から精製したCEも以 前報告があったように単一のバンドとして認められたCYamamoto et al., 1978: l'akeda

et al., 1986)。 また、 野生型CEおよび糖鎖欠損CEを発現したNRK細胞から

したCE分子も、 非還元条件下のSDS-PAGEにおいて、 それぞれ84と78 kDaの分子量を もっ単一バンドを示した(Fig. 7 B )。 糖鎖欠損変異体野生型CEに比べ て 6 kDaの低 い分子量を示したが、 4つのN一結合型糖鎖( 1つのN-結合型糖鎖の分子量が約1-2 kDaに相当)が欠失しているためと考えられる。 ヒトとラット由来酵素の分子量の違い

(82 kDa vs. 84 kDa)は、N型糖鎖結合部位の数の違いのためと思われる。

門/つム

(36)

(A) B

1 2 3 1 2

82kDa 84kDa

78kDa

Fig. 7. SDS圃PAGE under non-reducing conditions of the purified CEs from various sources. SDS-PAGE was performed with 100/0 polyacrylamide gels in Tris-HCl buffer, pH 8.9, under nonreducing conditions. The final preparations of the proteins from human erythrocyte membranes, Pichia pαstris transfected with human CE cDNAラNRK cells expressing the wild-type enzyme and the nonglycosylated protein were subjected to SDS-PAGE after denaturing at 37 oC for 30 min in 1 % SDS.

(A) Lane 人CE from the Con A-adsorbed fraction of human erythrocyte membranes; lane 2, CE from the Con A-nonadsorbed fraction of human erythrocyte membranes; lane 3, CE from Pichiαpastris transfected with human CE cDNA;

(B)

lane 1, the wild-type CE expressed in NRK cells,

lane 2, the nonglycosylated protein expressed in NRK cells. After electrophoresis, the polypeptides were visualized by the silver staining.

Data are from Y. Yasuda et al. (1999) Eur. J. Biochefn. 266,383-391.

QU ヮ“

(37)

2-:5:グリコシダーゼによる糖鎖分析

様々な由来の 組織や細胞から精製したCEの糖鎖構造の性質を確 認するために、 種々 のグリコシダーゼを用いて検討した。 高マンノース型糖鎖と混成型糖鎖を特異的に認識 して切断するエンドグリコシダーゼH (エンドH)、 高 マンノース型糖鎖を特異的に認 識して切 断するエンドグリコシダーゼF (エンドF)、八ι結合型糖鎖を広く認識して切 断するNーグリコシダーゼF、 シアル酸を特異的に認識して切断するシアリダーゼ処理を それぞれ行なった。 各酵素標品を 1 %SDS中で2分間沸騰した後、 エンド日含有酢酸緩 衝液(pH 5.0)、 エンドF含有酢酸緩衝液(pH 6.0)、 N-グリコシダーゼF含有リン酸 緩衝液(pH 8.0)、 シアリダーゼ含有酢酸緩衝液(pH 5.0 )を加えて18時間、 370Cで インキュベーションした。 その 後、 非還元条件下でSDS-PAGEを行い、 CEに対する特 異抗体を 用い て免疫ブロッテイングを 行 っ た( Fig. 8 A )。 ヒト赤血球膜の Con A-adsorbed fractionとCon A-nonadsorbed fractionからそれぞれ精製されたCEはと もにエンドHおよびエンドF処理によって影響を受けなかった が、 ピキア酵母から精製 した組換え型ヒトCEはこれらの 酵素に感受性を示し、 82から78 kDaへの分子量の減少 を示した。 このことから、 ヒト赤血球膜由来のCEはともに複合型糖鎖を持ち、 ピキア 酵母由来のCEは高マ ンノース型糖鎖をもつこと が確認された。 また、 N-グリコシダー ゼF処理によってはいずれも 78 kDaへの分子量の減少を示したことから、 主鎖のペプチ ド部分は全く同じで糖鎖の構造のみが異なることが確認された。 シアリダーゼ処理では いずれのCE 分子もほとんど分子量に変化を示さなかったこと から、 シアル酸を含んで いないことが分かった。

Fig. 8 Bに示すように、 NRIく細胞か ら精製した野生型CEは、 還元条件下にお いてエ ンドH処理によって、 44から40 kDaへの分子量の減少を認めたことから、 高マンノー ス型糖鎖を持つことが分 かった。 また、 糖鎖欠損CE変異体は、 N- グリコシダーゼF処 理によってまったく分子量の変化を認めないことから、 完全に糖鎖が欠損していること が確認された。

(38)

(A)

c

+

EndoH聖E """"""'"F 里E 7882kkDDa a

ndoF

I

一Fー 一一 」ー�

F句g

7882kkDDaa

N-glycosidase F

I

I�軍司ーー ーーー 7 8kDa

s則- 一d制

||

一一

同�

8 2ゆa

(B)

d e

N

44kDa

40kDa

-圃画面画面画面匹、 割園事画面重量・ 立与

|‘

40kDa

Fig.

8.

Deglycosylation of CEs purified from different sources with endoglycosidases H and F, N-glycosidase F and sialidase. The purified proteins from different sources were incubated at

37

oC for

18

h with or without endoglycosidase H (Endo H or H), endoglycosidase F (Endo F), N-glycosidase F (N) or sialidase and then subjected to SDS-PAGE under non-reducing (A) and reducing conditions

(B)

followed by immunoblotting with anti-human CE antibody. (a), CE from the Con A-adsorbed fraction of human erythrocyte membranes;

(b), CE from the Con A-nonadsorbed fraction of human erythrocyte membranes; (c), CE from Pichia pastris transfected with human CE cDNA; (d), the wild-type CE expressed in NRK cells; (e), the nonglycosylated protein expressed in NRK cells. Data are from Y.

Yasuda et al.

(1999)

Eur. J. Biochefn. 266,

383-391.

-30-

(39)

...-

2-6:レクチンによる糖鎖分析

さ らに糖 鎖の修飾を詳しく調べるために、 Con Aとフィトヘマグルチニン-E4

(PHA-E 4)を用いてレクチン染色を行な った。 ナタ豆(Canavaliaensiforrnis)から抽 出されたConAはα-0-マンノースを2残基以上含む構造に対して親和性を示し、 イン ゲン豆(Phaseolus vulgaris)から抽出されたPHA-E4 は、 2本鎖と日ーマンノース残基 の3位側が分岐した3本鎖の入型糖鎖に結合し、 末端にシアル酸が存在すると結合が弱 くなることが知られている。 各精製酵素をSDS-PAGE後、 ニトロセルロース膜に転 しビオチン化ConAと1時間室温でインキュベーションし、 アビジン化ペルオキシダー ゼ(HRP)と反応させた。 Con Aでは、 ビキア酵母からのCEが最も強 く染まり、 ついで ヒト赤血 球 膜 の Con A-adsorbed fractionか ら の CE が染 色 され 、 Con

A -nonadsorbed fractionからのCEは 最も弱く染色された( Fig. 9 )。 一方、 ビオチン化 PHA-L処理で、は、 ヒト赤血球膜CEがConAとの結合能に関係なくいずれも強く染まっ たのに対し、 ビキア酵母からのCEは全く染色されなかった。 これらの結果は、 先の各 種グリコシダーゼ処理による結果と よく一致し、 それぞれのCE 分子の糖鎖構造の特徴 を表わしていた。

1i η『U

(40)

--

(A) B

1 2 3 1 2 3

42kDa

82kDa 82kDa

42kDa

Fig. 9. Lectin binding with Con A and PHA-E4• The purified CEs (2.5 μg for each) were subjected to SDS-PAGE. After electrophoresis, the proteins on the gel were electroblotted onto nitrocellulose membranes. The blotted membranes were incubated for 1 h at room temperature with biotinylated Con A (A) or biotinylated PHA-E-+

(B).

After washing, the blots were incubated for 15 min at room temperature with horseradish peroxidase-conjugated avidin D and developed by incubation with the color development solution 3' ,3-diaminobenzidine. Lane 1, CE from the Con A-adsorbed fraction of human erythrocyte membranes;

Lane 2, CE from the Con A-nonadsorbed fraction of human erythrocyte membranes; Lane 3, CE from Pichia pastris transfected with human CE cDNA. Data are from Y. Yasuda et al. (1999) Eur.

J. Biocheln. 266, 383-391.

つ/UηJ

(41)

2 - 7 :酵素学的性質の検討

CEのJV-結合型糖鎖の触媒活性におけ る役割を調べるため、 1.5 %酸変性ヘモグロビ ンと第l章の合成基質(Yasuda et al., 1999a)を用いて、 各酵素標品の酵素反応機構を速 度論的に解析した。 以前の報告(Yamamoto& Marchesi, 1984)に一一致し て、 複合型酵 素と高マンノース型酵素の酸変性ヘモグロビンに対する比活性に 殆ど違いは認められな かった。 また、 酵素と基質 との親和性を表す指標となるkcat/Kmú査を、 筆者ら が作成 した合成基質 を用いてpH4.0 で検討した(Table 5 )0 kcat/応η値は、 ヒトで は複会刑 が12.0μM寸sec-1、 高マンノース型が7.4μM-1sec-1 で、 ラットで は複合型が11.7μ M lsec-1で、高マンノース型が9.5μM-1sec-1 で、 糖鎖構造の違いによる触媒活性に は殆ど 差異を認めなかった。 また、 糖鎖欠損CE変異体も、 11.1μM-1sec-1のkcat/I-vn値を示

し、 野生型CE(10.3μM-1sec-1)と殆ど違いを示さ なかった。 このことから、 糖鎖の種類 や有無は、 CE の触媒活性には殆ど 影響を与えないことが 示された。

次に、特異的アスパラギン酸プロテアーゼ阻害剤の影響を調べた。 ぺプスタチンA は全て のCE分子に対して強力な阻害活性を示し、しかも回害定数Ki値に 差異を認めな かった。 APIで得られた値も以前に報告された値とほとんど同じ で酵素問で本質 的な差 は観察されなかった(Jupp et弘, 1988; Yasuda et al., 1999a)。 一方、 YamalTIotoら (197 8)は、 以前にラット牌臓から精製したCEはシアン化カリウム( KCN)で完全に阻

害されるが、 同じラット牌臓から精製したCDはまったく影響を受け ないことを報告し た。 そこで 糖鎖構造の有無や性質 の違いによるKCNによる阻害効果を 比較した。 その 結果、 いずれの酵素標品も KCNによって濃度依存性に 阻害 を受け、 10 mM濃度では ほ ぼ完全に活性を失った(データ省略)。さ ら に各酵素問で、 酸変性Hbに対する至適pH や某質特異性など に も 違いは 認められなかった(データ省略)。

-33-

(42)

Table 5

Kinetic parameters for hydrolysis of the fluorogenic substrate,

MOCAc・Gly-Lys-Pro・Ile・Ile・Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)・n-Arg-NH2 by cathepsin E from various sources. Reaction mixtures were incubated at 40 oC for 10 min and the reaction was terminated by adding 2 ml of 5% TCA.

The increase in fluorescence intensity produαd by substr ate cleavage dur ing incubation was measured at an emission wavelength of 393 nm with excitation at 328 nm using a fluorescence spectrophotometer. Data are from Y. Yasuda et al.

(1999) Eur. J. Biochem. 266, 383-391.

Source Nature of carbohydrate moieties Km kcat kcat/1伽

(μM)

(sec-1)

(μM-l

secり

human CE complex (Con A-adsorbed) 3.3 39.6 12.0 complex (Con A四nonadsorbed) 3.5 39.2 11.2

rat CE complex 3.5 41.0 11.7

high-mannose 3.7 35.1 9.5

recombinant

human CE high-mannose 4.3 31.8 7.4

(Pichia pastris)

rat CE high-mannose 3.8 39.3 10.3

(NRK cells) nongl ycosy lated 3.5 39.1 11.1

44 qJ

(43)

2 - 8 : pH安定性

CE分子が有するN-結合型糖鎖が、 酵素分子 の物理化学的性状に影響を与えるか否か が検討され、 まず酵素分子のpH安定性が調べられた。 それぞれの酵素標品を37 "Cで1 時間、 各pH (pH 4-9)でフレインキュベーションした後、 酸変性ヘモグロビンを基質 としてpH 3.5で活性を測定した。 Fig. 10に示すように、 ヒト赤血球膜CEはpH 6から9 の範囲で極めて安定であり、 370C、 1時間のインキュベーション後におい ても約80%

以上の活性が保持 されていた。 しかし、 至適pH 4付近では約40%の 活性が失われてい た。 データは示さないが、 他の基質となる蛋白質が共存する場合に は至適p日付近でも 酵素活性は全く失われないこと から、 pH4付近での活性の消失は自己分解による もの と思われる。 ヒトおよびラット由来にかかわらず、 複合型酵素と高マンノース型酵素と の間でpH安定性に有意な差は認められなかった(Fig. 10 A, B )。 し かし糖鎖欠損変異 体との間では、 酸性領域におけるpH安定性に違いは認められなかった ものの、 pI-I9に おける安定性において顕著な違いが認められた(Fig. 10 C )。 糖鎖含有型はpH 9におい ても最大活性の約70%の活性が保持されていたのに対して、 糖鎖欠損型は残存活性が約 20%しか検出されなかった。

Fhu nJ

(44)

ー戸-

B

120

白O AHO AO

A0

00 00 r0

9B --A

(感)凶55伺EZh恒三右側ωEhNZM出

40 (A)

:

120

tf

、.〆 100

oll z z t唱E ω

60 ...

・4ω t司 ω E

h N

20 80

40

8 9

6

7

pH

4

5 9

6

7

8

pH

4

5

120 (C)

� 100

bl) z

5

80

E喧E ω

之60

:tl b ω

e司ω E トョ

高20

N

40

8

9 7 pH 5

6

4

Fig. 10. Effect of pH on activities of the purified CEs from different sources. The purified proteins were preincubated at 37 oC for 1 h at various pH values, then the remaining activity was determined at pH 3.5 using 1.5%

acid-denatured hemoglobin as substrate. Buffers used were 0.1 M sodium acetate (pH 4, 5 and 6), 0.02 M sodium phosphate (pH 7, and 8), and 0.1 glycine-NaOH (pH 9.0) : (A) CE from the Con A-adsorbed fraction of human er ythr ocyte membr anes, (・); CE from the Con A-nonadsorbed fraction of human

er ythr ocyte membr anes,

(企);

CE from Pichia pastris transfected with human CE cDNA,

(0).

(B) CE from rat erythrocyte membranes (・), CE from r at spleen

(0).

(C) the wild-type CE expressed in NRKαlls,

(0);

the nongly∞sylated protein expressed in NRKαlls,

(企).

Data are from Y. Yasuda et al. (1999) Eur.

よBiochem. 266, 383-391.

恥f

Fo qJ

参照

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