方の免許を取得し︑高校では地理歴史︵日
世︶と地学も持ったが︑自然科学の基礎
に立って教える事が地理・地学の授業で
は重要だと強く感じた︒
あの頃の大学は教員養成が中心の様に
思うが︑現在の学部・大学院等は終日の
授業なので研究や巡検も海外まで活動の
時間を取れて︑幅広い範囲の研究活動が
出来ると思う︒大きな視野でのテーマで
日本︑世界の将来を見つめた研究活動が
出来る事を羨ましく思う︒これまでも世
界的な学者を輩出されているが︑これか
らも大いに期待したい︒
さて︑二〇一四年だけ見ても長野︑広
島︑木曽などの大きな自然災害が次々に
起こっている︒要因は?対応は?次々と
疑問を持つのと同時に災害防止等の人文
を含めて研究をする事で︑地理が大きな
役目を果たせるのではないのかと期待し
ている︒
最後に︑学科創設九十周年を前にして
同窓会は何をなすべきか︒これからどう
あるべきか︑前向きに考える事が重要だ
と思う︒その一端を担いたいと思ってい
る︒ 同窓会特別講演が︑平成二六年一一月
一日に開催され︑竹村公太郎先生よりご
講演をいただきました︒先生は︑建設省︑
近畿地方建設局長を経て国土交通省河川
局長に就任され︑河川・水資源・環境問
題に従事されました︒東北大学客員教授︑
首都大学東京客員教授も歴任され︑TV
番組等にも出演されています︒著書に﹃日
本史の謎は﹁地形﹂で解ける﹄ほか多数︒
講演では︑﹁なぜ大和盆地で日本の文
明が生まれたのか?﹂という話題に始ま
り︑エジプトのピラミッド建設の謎に至
るまで︑時空を越えた多岐にわたる内容
でお話を頂きました︒当日は多くの同窓
生が参加され︑メモを取りながら熱心に
耳を傾けていました︒ 同窓会会長の任期満了にともなう会長
選挙が平成二六年五月三〇日に告示さ
れ︑藤井謙昌新会長が選出されました︒
会 長 就 任 に あ た っ て 藤 井 謙 昌
︵一九五九年度卒︶
卒業証書を受け取ったのは昭和三四年
度末︒五五年前になる︒当時は法文学部
で︑水道橋にあった︒入学したのは昭和
三一年︒第二次大戦から十一年後︑日本
も混乱から少しずつ落ち着き始めた所
だった︒このころの事が分かるのは︑今 では二年先輩の立石先生だけだと思う︒
当時人文地理学科は夜間のみで︑学生
は殆どが昼間の勤務を終えて駆けつける
毎日だった︒学生は現役の小・中学校の
教員が多く在学していた︒中学・高校の
教員免許取得の為︑真剣そのもので︑高
校から入学した勤労学徒に取っては大き
な刺激を受けた︒教員になるには社会科
だけでは就職は難しく︑理科の免許も取
るべきと言われた︒夜間の大学で二つの
教職の受講は大変だった︒教職の無い学
生は︑夏休みの夜には時間が取れるが︑
理科取得希望者は毎晩実験等で自由な時
間は殆ど無く︑時間との戦いだった︒だ
が時間の使い方は卒業してからは貴重な
経験となった︒
大部分の方が教育界で活躍したが︑時
間に厳しい方々が多かった︒勤務を持つ
為︑巡検は日曜の日帰りしか出来なかっ
たが︑仕事から離れての現地観察・調査
は本当にやりがいがあり︑職場の苦しさ
を忘れ皆生き生きと活動をしていた︒町
田貞先生の長瀞の地質と段丘︑佐藤甚次
郎先生の村落︑浅井得一先生の都市と産
業等は疲れも忘れ歩きまわった︒私は両
第二一~二三期 同窓会新会長就任 特 別 講 演
▲竹村公太郎氏特別講演
20
黛︵山口︶京子①一九八九年度②島方ゼ
ミ③日本大学鶴ヶ丘高等学校
宮地忠幸①一九九四年度②五條ゼミ③国
士舘大学④国内外の農村をフィールドに
学びを続けています︒同窓会設立から
二十年の節目を迎える今期︑幹事を務め
させていただくことになりました︒向こ
う十年を見据えた新たな一歩を踏み出せ
ればと考えています︒
山崎達夫①一九八六年度②菊池ゼミ③日
本大学︵非︶
山登一輝①二〇〇四年度②佐野ゼミ③一
般社団法人長寿社会開発センター
吉田
恵①二〇〇九年度②井村ゼミ③日
本大学文理学部地理学科④私はこの三年
半︑地理学科事務室にて助手としてお世
話になってまいりました︒この度は同窓
会幹事として︑地理学科同窓生の交流を
深められるよう︑お手伝いさせて頂きた
いと思いますので︑どうぞよろしくお願
い致します︒
吉村英洋①一九九一年度②立石ゼミ③山
梨県都留市立都留第二中学校④現在︑社
会科の教員として︑地元の上野原市から
都留市へ通勤しています︒卒業以来︑大
学から遠ざかっていましたが︑幹事を
きっかけにして︑会の発展のために頑張
りたいと思います︒どうぞよろしくお願
いいたします︒ よろしくお願いいたします︒
久保田直樹①二〇〇四年度②島方ゼミ③
日本大学中学校・高等学校
小林一雄①一九八一年度②立石ゼミ③千
葉県立安房高等学校④地理学科を卒業
後︑千葉県の高校教員として三三年勤務
しています︒地理学科で学んだことを
ベースに︑生徒の興味関心が高まる地理
の授業をめざして︑観点別評価の研究や
試験問題の研究に取り組みました︒現在
は学校運営に携わる中で若手教員の指導
育成を重視して勤務しています︒教職の
道へ進む後輩たちのために︑少しでも採
用試験対策等のお手伝いができたらと考
えています︒
千崎義信①一九八〇年度②島方ゼミ③
︵株︶冨山房インターナショナル
高塚︵萩原︶直子①一九九〇年度②澤田
ゼミ③西武学園文理中学校・高等学校
土屋︵山川︶玲子①一九七五年度②高木
ゼミ③日本大学理工学部④私は卒業後地
理学教室に二〇年ほど勤めた後︑文理学
部と理工学部で事務局員として勤務して
います︒研究室と事務局双方の視点に
立って地理学科を観ることの出来る立場
におりますので︑そんな観点から同窓会
のためにお手伝いが出来ればと思ってお
ります︒よろしくお願いいたします︒
根本惠司①一九六八年度②籠瀬ゼミ③日
本大学︵非︶ 学生に戻った楽しい時間を過ごしまし
た︒活力ある団塊世代最終組の我ら︒ま
た会う機会を楽しみに︒
◆幹
事◆
青木英一①一九六五年度②大井・斉藤ゼ
ミ③敬愛大学
牛垣雄矢①二〇〇〇年度②佐野ゼミ③東
京学芸大学④現在は教員養成大学に勤務
し︑教員を目指す学生に囲まれています︒
日大地理学科の卒業生は様々な分野で活
躍されており︑頼もしく思っています︒
卒業生や在校生が結びつく機会となるよ
うな同窓会になればと考えています︒
牛込裕樹①一九九七年度②前島ゼミ③大
妻中野中学校・高等学校④卒業以来毎年
一度は母校を訪れているためか︑大学を
離れてから十年以上も経っている感覚が
なく︑今でも身近な存在として心のより
どころとなっています︒母校のために微
力ながらお力になれればと思いますので
どうぞ宜しくお願い致します︒
宇野
剛①二〇〇〇年度②野上ゼミ③
︵株︶パスコ
梶山貴弘①二〇〇八年度②藁谷ゼミ③日
本大学大学院理工学研究科地理学専攻博
士後期課程④私は︑現在︑大学院博士後
期課程に在籍しております︒そのため︑
地理学科の卒業生と現役生との関わり
を︑より一層深めていければと考えてお
ります︒微力ではありますが︑今後とも 同窓会役員の任期満了にともなう役員
選挙が平成二六年五月三〇日に告示さ
れ︑藤井謙昌会長および赤沢正晃・石井
順一会計監査が選出されました︒また︑
同窓会会則第十条に基づき︑幹事十七名
が会長によって選出され︑同年一一月一
日に行われた第二一期同窓会総会にて︑
第二一〜二三期︵平成二六年九月一日〜
平成二九年八月三一日︶の全役員が承認
されました︒以下︑新役員の紹介となり
ます︒
︹①学部卒業年度︑②出身ゼミ︑③現
所属︑④メッセージ︵任意︶︺
︵五十音順︑敬称略︶
◆会
長◆
藤井謙昌①一九五九年度③東京都山岳連
盟
◆会計監査◆
赤沢正晃①一九七三年度②籠瀬ゼミ③赤
沢設計測量︵株︶
石井順一①一九七二年度②高木ゼミ③株
式会社アーベイン・スタッフ④卒業し
て四十年の昨年︑同窓会で多くの友と会
うことができました︒姿かたちは変わっ
てしまっても心根はあの時のまんま︒大
第二一~二三期 新 役 員 紹 介
幼少の時からの憧れの地︑ボルネオへ行
きました︒四千米峰のキナバル山登頂や︑
サバ州のパダス川上流の首狩りの風習の
残る未開民族・ムルト族を探訪︑しばし
滞在し︑貴重な体験をしました︒
大学卒業後は今は亡き主任教授・籠瀬
良明先生の紹介で帝京高等学校に就職︑
地理・地学の教鞭をとり︑多くの生徒達に
地理や自然のすばらしさを教えました︒
現在はマスコミ関係の仕事をしていま
すが︑今も探検部OB会の仲間と共に海
外遠征等を行っております︒
幼少の時から海外へ行くことを夢見て
いたことが数々実現︑南極以外の六大陸
に足跡を残し︑そして︑五十歳の時︑子
供の頃からの夢であった︑アフリカでラ
イオンを仕留めました︒
大学三年の時に設立した日本大学探検
部も来年で創部五十周年になります︒水
嶋先生には現在も顧問をお願いしており
感謝の気持でいっぱいです︒
私の人生も地理学を通じて数々の夢が
実現し︑また︑その人生の喜びと感動が
ありました︒地理学は学問の王道と思っ
ています︒この地球上の出来事︑現象全
てが地理学に繋がると言えます︒
どうか︑今後の地理学科の発展と同窓
会の隆盛のため︑先生方︑現役の学生︑
卒業生が一致団結してご尽力していただ
くことを祈っております︒ していました︒その十二月に二年生が退
任し︑私が責任者を任せられました︒二
年次には会員を大募集︑夏の裏磐梯での
合宿には四十名余が参加しました︒
そして︑二年生の終りの春休みに︑地
理研究会の後輩二人を連れ︑初の海外遠
征として台湾へ一ヶ月余行きました︒
台北の松山空港では台湾大学の経済地
理学の蕭其来先生の出迎えを受けまし
た︒台湾大学では数多くの教室を見学さ
せてもらいました︒台中県では県知事の
昼食会に招待されたり︑南投県では︑現
在︑国民党の最高顧問であり経済部長︵大
臣︶等を歴任した江丙坤氏の実家に泊め
てもらったりしました︒
また︑台北では︑中山公会堂での青年
節大会に招待され︑今や歴史上の人物と
なった蒋介石総統の肉声の演説を最前列
中央の席で聞きました︒最高の思い出と
なりました︒
三年生の夏の合宿は那須高原で行いま
した︒五十余名が参加︑その中の一年生
の一人に現在︑本学・地理学科の重鎮と
なった水嶋一雄先生がいました︒懐かし
い思い出です︒
三年生の秋には一年の時から設立準備
をしていました日本大学探検部の創設に
漕ぎつけました︒正に私にとっては長年
の夢の実現でした︒
四年生の夏には探検部初の海外遠征︑ 来︑アフリカ探検をすることであり︑ま
た︑ライオンを仕留めることでした︒そ
して︑小学校三年の時︑学校で観に行っ
た映画﹁エベレスト征服﹂に深い感動と
大きな衝撃をおぼえました︒
アフリカの探検家︑ヒマラヤの登山家︑
そこに男の中の男を見て︑その勇姿に憧
れました︒世界各地を歩くことが最大の
夢となりました︒
高校時代は山岳部に所属︑国内の山
を多く登りました︒現在︑日本百名山
も富士山を除く九九峰に足跡を印しま
した︒大学進学に当たっては何の躊躇
もなく地理学を専攻すべく︑唯一本学
を受けました︒
入学した一年次にクラスの仲間と︑今
も忘れることの出来ない︑東京オリン
ピックの開会式の夜︑上野駅から夜行列
車で谷川岳へ向かいました︒当時の最大
の夢であった谷川岳一ノ倉沢の岩壁を
トップで登り切りました︒雪のちらつく
頂上で男同士抱き合ってその喜びを噛み
しめました︒
なお︑一年生の時は地理研究会に所属 日本大学地理学科同窓会の会長をこの
度退任させていただきました︒規約改正
等により足掛け三年務めさせていただき
ましたが大過なくその任を果たせました
ことを皆様方に深く感謝いたします︒
私も本学に入学して以来︑早や五十年
が過ぎ去りました︒今までの人生を振り
返りますと︑地理に深く関わった半生で
した︒
幼少時代︑小学校一年生の頃の夢は将
同窓会会長の退任に当たって 地 理 学 を 通 じ て 得 た 我 が 人 生 の 喜 び と 感 動
前会長 森 國興︵一九六七年度卒︶
▲幼少の頃からの夢を実現
よび発表内容は次のとおりです︒
・大学院生部門前田拓志さん︵博士後
期︶
演 題﹁人為的な河道短絡地形を利用し
た岩盤河床の下刻速度の推定﹂︹第一一
号︺
要 旨﹁岩盤河床の侵食速度は極めて遅
く︑それを実際の計測でとらえるのは困
難である︒このため︑定量的な侵食プロ
セスの議論はこれまで等閑視されてき
た︒本研究では︑受食性の大きい新第三
系の堆積岩を基盤にもつ河川の人為的な
河道短絡地形に着目し︑下刻速度を定量
的に検討した︒短絡され無能河川となっ
た河床面と現河床面との比高
H
︑短絡以降現在までの期間を時間
T
として平均下 刻速度H/T
を求めた︒さらに下刻作用を制約すると考えられる要素を吟味し︑下
刻速度との関係を分析した︒その結果︑
下刻速度を導く予察的な経験式が
H/ T = κ
︵γ A P tan θ / W Ss
︶として得られた︒ここで︑
γ
は水流の単位体積重量︑A
は流域面積︑
P tan θ
は年降水量︑は河床勾配︑
W
は河床幅員︑Ss
は河床を構成する岩石のせん断強度︑
κ
は無次元比例係数︵
0.02
︶である︒上記式は下刻速度が︑岩盤の抵抗力︵
ta n / W θ
︶の比の値に比例することを示Ss γ A P
︶に対する侵食力︵している︒﹂ 午後三時半〜五時半
場 所 文理学部百周年記念館アリー
ナ
■幹事会報告
・第二〇期第二回
日 時 平成二六年七月五日 午後四時〜五時半 場 所 文理学部八号館レクチャー
ホール
議 事 第二一期総会議事について内
容を検討した︒
・第二一期第一回
日 時 平成二六年九月二七日 午後三時〜五時一五分 場 所 文理学部八号館レクチャー
ホール
議 事 第二一期総会議事について内
容を検討した︒
■同窓会特別賞の授与︵於
日本大学地
理学会秋季学術大会︶
平成二六年一一月二九日に日本大学地
理学会・日本大学文理学部学術研究発表
会地理学部会・日本大学地理学科同窓会
の共催による秋季学術大会が開催されま
した︒その中で︑第七回同窓会特別賞が
二組に授与されました︒いずれの研究と
も︑綿密なフィールドワークにもとづき
分析した意義深い発表でした︒受賞者お 落合選挙管理委員長より︑会長お
よび会計監査選挙の結果について
報告があった︒幹事候補者︵
2
頁参照︶が承認された︒
五.第二一期事業計画
総会・特別企画︵竹村公太郎氏に
よる特別講演︶・懇親会の開催︑
幹事会の開催︵二回︶︑日本大学
地理学会秋季学術大会における同
窓会特別賞の授与︑﹃同窓会通信﹄
第二〇号の発行︑地理学科創設
九〇周年事業に関わる同窓会事業
の検討︑会則の変更︵顧問の設置︶︑
同窓会ウェブサイトの更新および
コミュニティサイトの運営等につ
いて説明があり︑承認された︒
六.第二一期予算
予算案について説明があり︑承認
された︵
12
頁参照︶︒◆特別講演◆
日 時 平成二六年一一月一日 午後二時〜三時半 場 所 文理学部三号館三三〇八教室 演 者 竹村 公太郎 氏︵公益財団
法人リバーフロント研究所
研究参与︑日本水フォーラム
事務局長︶
演 題 ﹁日本文明と地理﹂
◆懇親会◆
日 時 平成二六年一一月一日 ■総会報告
◆第二一期総会◆
日 時 平成二六年一一月一日 午後一時〜一時四〇分 場 所 文理学部三号館三三〇八教室 議 事
一.第二〇期事業報告
第二〇期総会・特別企画︵田代博
先生による特別講演︶・懇親会の
開催︑幹事会の開催︵二回︶︑日
本大学地理学会秋季学術大会にお
ける同窓会特別賞の授与︑第二一
〜二三期会長・会計監査選挙の実
施︑﹃同窓会通信﹄第一九号の発
行︑同窓会ウェブサイトの管理等
について報告があり︑承認された︒
二.第二〇期決算報告
決算報告案について説明があり︑
承認された︵
12
頁参照︶︒三.第二〇期会計監査報告
会計監査の千崎義信会員・土屋玲
子会員より︑第二〇期決算書は適
正処理されている旨︑報告があっ
た︵落合会員代読︶︒
四.第二一〜二三期選挙結果および幹
事候補者について
同 窓 会 N E W S
九月二一日には秋季オープンキャンパ
スが開催され︑百名近い方々に学科ブー
スへお越しいただきました︒同日は大学
院オープンキャンパスも開催され︑学内
外から地理学専攻へ進学を希望する熱心
な学生が参加しました︒
■桜麗祭の開催
一一月一〜三日に文理学部学園祭﹁桜
麗祭﹂が開催されました︒模擬店では︑
水嶋ゼミの栽培米を使用した﹁焼きおに
ぎり店﹂︑佐野ゼミの﹁富士宮焼きそば
店﹂︑落合ゼミの﹁すいとん店﹂がそれ
ぞれ出店し︑多くの来場者から好評を得
ました︒一日は同窓会総会・特別講演・
ホームカミングデーもおこなわれ︑多く
の卒業生の方にお越しいただきました︒ よう﹂︑﹁水って味が違います﹂の四つの
コーナーを設けました︒
当フェアは︑文理学部が地域貢献の一
環として︑毎年開催しています︒当日は︑
地域の小中学生をはじめ︑家族連れ︑学
科OB・OGなど多くの方が来場し︑学
生や教職員の説明に熱心に聞き入ってい
ました︒
■オープンキャンパスの開催
七月二〇日に夏季オープンキャンパス
が開催されました︒地理学科ではブース
を設けポスター等を展示し︑来場者の方
からカリキュラム︑学生生活︑就職先︑
入学試験等の質問を受けました︒学科教
職員および学生が応対し︑学科には三百
名を超える方にご来場をいただきました︒ ■新本館建設について
文理学部では︑老朽化した本館および
五号館と六号館の機能を集約した新本館
︵仮称︶の建設が始まりました︒建設場
所は現本館南側の中庭付近となり︑平成
二九年四月の完成を予定しています︒
■科学実験・文化フェアの開催
七月一九日に文理学部で科学実験・文
化フェアが開催され︑地理学科では﹁い
ろんな温度を測ってみよう﹂︑﹁立体画像
を視て︑撮ろう﹂︑﹁植物の化石を見てみ ・学部生部門黒田三志朗さん・姫野和
幸さん・福岡智洋さん・藤林 凜さん
︵学部三年︶
演 題﹁山梨県富士吉田市における御師
住宅の街並み形成について﹂︹第一二号︺
要 旨﹁富士山は日本文化の象徴として︑
その山体は古くから信仰の対象とされて
きた︒富士信仰では︑修行としての富士
登山が最も重要な行為とされ︑江戸時代
には持ち回りで登山を目指す﹁富士講﹂
が流行した︒富士登山の起点となる各登
山口では︑修行者の世話をする御師
(
お し)
が数多く住んでおり︑特に富士吉田では︑御師が住宅を宿泊施設として提供
する宿坊が立ち並んでいた︒本発表では︑
御師住宅の街並みが歴史的にどのように
形成され︑現在に残っているのかについ
て︑文献調査と実地調査︑聞き取り調査
を基に考察した︒その結果︑現在では活
動する富士講や宿坊は減少したが︑建物
は今もかつての地割に残っていた︒御師
住宅は江戸における富士講の講社と関係
を持っていたことで︑宿坊としての経営
が成立しており︑江戸で富士講が流行し
たことによって︑富士吉田の﹁御師まち﹂
と呼ばれる街並みが形成されたと考察で
きる︒﹂
学 部 だ よ り
▲藤井会長と、前田さん(左)、藤林さん
▲科学実験・文化フェアの一コマ
▲オープンキャンパスの一コマ
た︒ランチはスロヴェニア料理店へ︒ス
ロヴェニアにも蕎麦料理があり︑蕎麦が
きをそぼろ状にしたような﹁ジュガンツィ﹂を肉やスープと一緒に食べたり︑
蕎麦粉をパンやパスタに混ぜたりしま
す︒また︑蕎麦の実をサラダやソーセー
ジに入れるなど︑粉だけでなく実もよく
使われています︒
三日目︑いよいよこの旅一番の目的地
である二つの鍾乳洞へ︒駅で乗車券を購
入すると︑線路が凍って電車が動かない
ので臨時バスに乗るよう言われました︒九月で凍結するとは予想外でしたが︑ミ
ニバンで現地の方と相乗りする良い機会
となりました︒その方はポストイナ駅に
勤める電車の整備士で︑最近は電車が運
休しているため毎日これで通勤している
ということでした︒今年のスロヴェニア
は冷夏だったようで︑出会った人全員が
﹁こんなに雨が多くて寒い夏は異常﹂と漏らしていました︒
スロヴェニアにある一万以上の鍾乳洞 動しました︒湖周辺にはスイスのような
美しい田園風景が広がり︑寒さを我慢して行った甲斐がありました︒湖畔にある
レストランでは︑美味しいマス料理とブ
レッド名物のクリームケーキを堪能しま
した︒表面が軽いパイ生地で︑カスター
ドクリームとホイップクリームの二層に
なっていますが全然重たくなく︑この
ケーキのためにまた来たいと思うくらい
美味でした︒
二日目の午前中は︑リュブリャナのバ
イクツアーに参加しました︒スロヴェニ
アを代表する建築家ヨージェ・プレチュ
ニク氏による建築物を見て回りながら︑ローマ時代〜ハプスブルク帝国時代〜
オーストリア
=
ハンガリー帝国時代〜ユーゴスラビア時代を経て独立したスロ
ヴェニアの歴史を学ぶことができまし 奮していました︒ホテル到着後︑リュブ
リャナ城へ︒城内には︑中世の牢獄が残
されているほか︑チャペル︑博物館︑カフェのある広場もあり︑お城というより
は憩いの場のような雰囲気でした︒スリ
や声掛けの多いイタリアを経由してきた
こともあってか︑リュブリャナは首都に
もかかわらず落ち着いた雰囲気が漂う街
でした︒
翌日︑まだ九月にもかかわらず東京の冬並みの寒さで凍えました︒ブレッド湖
へ向かうバスに同乗したドイツ人観光客
はダウンを着ているほどでした︒ブレッ
ド湖はアルプスの麓にある氷河湖で︑夏
でもアルプス山脈には残雪が見られま
す︒ブレッド城に登るとエメラルドグ
リーンに光るブレッド湖とそこに浮かぶ
ブレッド島が一望でき︑その美しさに感 スロヴェニア紀行吉田 恵︵二〇〇九年度卒︶
︵日本大学文理学部地理学科助手︶
二〇一一年十一月より地理学科助手と
して三年半お世話になりました︒この度︑
このような紀行文を執筆する機会を頂き
まして大変光栄に存じます︒私は︑在学中の巡検をきっかけに鍾乳
洞︵カルスト地形︶に興味を持つように
なり︑スロヴェニア共和国の石灰岩質が
分布しているクラス地方
(Kra s)
がカルス ト地形(Karst)
の語源であると知った時から︑現地の鍾乳洞に訪れてみたいとずっ
と思っていました︒現在︑スロヴェニア
への直行便は運航されていないため︑隣国イタリアのヴェネツィアから入国しま
した︒スロヴェニアの首都リュブリャナ
までは車で約三時間半︒バスの予約でし
たが︑他にもう一組しかいなかったため
ミニバンで行くことになりました︒ドラ
イバーはスキージャンプが趣味だという
札幌好きなスロヴェニア人︒車内はアッ
トホームで︑スロヴェニアに関する興味深いお話から政治や経済についてのスロ
ヴェニア事情も話してくれました︒イタ
リアからスロヴェニアに入っていくと白
い石灰岩質の山々が左手に広がり︑カル
スト地域に入ったことを実感して一人興
特 別 寄 稿
▲ プレシェーレン像・聖フランシスコ教会 (首都リュブリャナ)
▲アルプスの氷河湖「ブレッド湖」
▲ ブレッド名物クリームケーキ
▲ 伝統料理ジュガンツィ
さでした︒現地で案内してくれた友人は︑
動物由来のものは食べ物だけでなく衣類
等にも一切取り入れないというビーガン︵完全菜食主義︶でした︒私の周りには
ベジタリアンもいなかったので最初は驚
きましたが︑ビーガン専門食料店やビー
ガンメニューを置いたレストランもあ
り︑話をしていくうちに色んな考え方が
あるのだなと理解できるようになりまし
た︒また︑今回はイタリア︑スロヴェニ
ア︑クロアチアと巡る中︑様々な場面で文化や常識の違いをたくさん感じまし
た︒しかし︑それを理解しようとするこ
とで︑そこから現地の人と話すきっかけ
が生まれ︑お互いの文化を比較しながら
一緒に楽しめるようになりました︒
地理学科で学んだことは︑実際に現地
で体験することが重要であること︒外に
出てみないとわからないことはたくさんあり︑比較して初めて気付くことも多い
です︒在学中︑巡検で日本各地へ行き︑
現地の自然や文化を学んだことは今まで
知らない側面を持った新しい日本を知る
きっかけとなりました︒また︑﹁海外実
地研究﹂でヨーロッパを経験したことで︑
今回の旅へと繋がる自信がつきました︒
これからも国内外問わず色々な地域へ訪れ︑世界の様々な文化を体験し異文化
理解を深めながら︑日本の素晴らしいと
ころも再発見していきたいです︒ るリピツァで白馬と戯れ︑アドリア海に
面した崖の上にあるミラマーレ城へ︒ミラマーレ城はトリエステにあるため︑イ
タリアへ再入国︒トリエステに入ると景
色が一変し︑建物や人々からイタリアの
独特な雰囲気を感じました︒
スロヴェニア最終日は海岸沿いをドラ
イブ︒港町のコペル︑イゾラ︑ピランに
は江の島のようにヨットがたくさんあ
り︑海沿いで育った私には懐かしく感じました︒イゾラから近いポルトローシュ
は︑スロヴェニアのラスベガスと言われ︑
カジノ併設の豪華なホテルが建ち並び︑
周辺とはかなり異なった雰囲気が漂って
いました︒ピランの丘にあるお城からは
町を見渡すことができ︑アドリア海に向
かって赤い屋根が広がる景色はクロアチ
アのようでした︒
ピランには︑七百年以上の歴史を持つ
セチョウリエ塩田があり︑今も当時と同
じ製法で﹁幻の塩花﹂が作られています︒
今回の旅で一番感じたことは︑積極的
にコミュニケーションを取ることの大切 乳洞の中で一番好きな鍾乳洞となりました︒特に︑真っ白で細長いつらら石がた
くさん天井から垂れ下がっている白ホー
ルと呼ばれる空間では︑その美しさと迫
力に圧倒されました︒また︑ポストイナ
鍾乳洞には一三〇種類もの洞窟動物が生
息しており︑中でもホライモリと呼ばれ
る目が退化した両生類は︑洞内にある水
槽でも見ることができました︒スロヴェニア人の友人夫婦と合流し︑
次の目的地シュコツィアン鍾乳洞までは
車で約三十分︒シュコツィアン鍾乳洞で
は︑スロヴェニア語兼独語ガイドか︑伊
語兼英語ガイドによる二グループに分か
れました︒内部の空間はとても広く︑鍾
乳洞内をレカ川が激しく流れており︑普
通の会話が聞こえないほどの水量でとても迫力がありました︒世界遺産﹁シュコ
ツィアン洞窟群﹂の一部となっているた
め管理が厳しく︑残念ながら撮影が許可
されたのは出口付近のみでした︒また︑
周辺は﹁シュコツィアン洞窟公園﹂となっ
ており︑鍾乳洞の他に自然研究路や博物
館も併設され︑周辺の地理や歴史を詳し
く学ぶことができます︒ドリーネが地下深く穴を開けている様子から︑先祖など
との交流ができると考えられ︑重要な巡
礼地であったとか︑青銅器時代〜鉄器時
代にはギリシャ人との交流があり考古学
的な出土品や中世の農機具︑周辺地域の
動植物の展示や説明がありとても勉強に
なりました︒その後︑白馬ファームのあ のうち︑観光鍾乳洞としては二五の鍾乳
洞が一般向けに開放されています︒今回
訪れたのは︑有名なポストイナ鍾乳洞
(P ostojna)
と︑世界遺産に登録されている シュコツィアン鍾乳洞(Šk oc ja n)
︒共にガイド付ツアーとなり︑残念ながら自由に
見学はできません︒ポストイナ鍾乳洞で
は︑スロヴェニア語・独語・伊語・英語
のツアーか︑その他言語は音声ガイドを
用いた英語案内者付ツアーでした︒鍾乳
洞内へはトロッコで地下へ潜りますが︑途中︑素敵な鍾乳石が見られたり︑シャ
ンデリアがあったり︑スリリングでかな
り楽しいです︒ポストイナ鍾乳洞では︑
鍾乳石の種類が豊富かつ美しく︑つらら
石︑鍾乳管︑石筍︑石柱︑幕上鍾乳石︑
フローストーン︑リムストーン等々︑一
つの鍾乳洞で色々な形状が見られます︒
ポストイナは︑その多様性と洞窟系の規模から国立カルスト研究所が設立され︑
カルスト地形研究や洞窟学研究の中心と
なっています︒広い洞内には白く美しい
鍾乳石がたくさんあり︑今まで訪れた鍾
▲ポストイナ鍾乳洞
▲ スロヴェニアの港町ピラン
曜日に注意する︒V氏はベジタリアン︒
Z氏はムスリムだから食べ物制限があ
る︑ということでハラルマークがついたレストランを利用することが多い︒
四 さいごに
異文化コミュニケーションは︑相手の
国︑文化習慣を理解し︑お互いに尊重し
あうことだと思う︒言語能力に長けてい
ても︑文化的背景や知識無しでは適切な
異文化コミュニケーションができるとは
限らない︒さらに︑仕事上でのコミュニケーションとなると︑業務に関するスキ
ルは最も重要である︒
地理学科で学んでよかったのは︑デー
タを活用して差異を比較することに慣れ
ていたこと︒また︑調査研究によって培っ
てきた分析追及することは︑私の仕事上
の考え方の基礎となっている︒学生の皆
さんには︑今真剣に地理と向き合い︑コミュニケーションツールとしての英語を
もう少し学んでおいて欲しい︒きっと︑
人生を三倍楽しめる︒ 共通語は英語だが︑みなメインとする言
語が異なる︒英語でディスカッションをする時︑私は以前イギリス人の先生から
言われた言葉を常に心で唱えている︒
''Y ou don't mind so that grammar is wr ong. Y ou can do it."
はっきり︑日本語なまりの英語で堂々と話すこと︒彼らの話す英語もそ
れぞれの国のイントネーションだし︑私
の言うことを百%理解しようと真面目に
取り組んでくれるのだから︒
三 宗教への敬意と色々な文化オフィスの分かり易い位置に︑ムスリ
ムのお祈り用の部屋がある︒休憩時間に
お祈りに行く社員がいるのは︑ふつうの
ことだ︒
また︑マレーシアでは正月が四つある
と言われている︒一つ目は一月一日︑二
つ目は中国系の正月の春節︑三つ目はイ
スラム教のラマダーン開けの﹁ハリラヤ・プアサ﹂︒四つめは﹁ヒンドゥ教の正月
ディパバリ﹂︒正月期間はみな家族と過
ごすため︑オフィスでは二週間くらいず
らしてランチパーティを行う︒複数のお
正月を︑文化習慣の異なるメンバーで祝
うことで︑相互理解が深まる︒今回の出
張中に︑ディパバリをお祝いするパー
ティが開かれた︒前日の業務後︑インド人社員が通路にサンドアートをしていた︒
ランチタイムにどこで何を食べるか
は︑誰とランチに行くかによって異なる︒
S氏はヒンドゥ教徒で︑一週間の特定の
日に断食を行っているのでランチに誘う ない人が一人でも参加する会議は英語で
行われるようになった︒資料作成︑契約︑会議︑翻訳等︑どこの部署でも英語に全
く触れずに仕事をするのは難しい︒
今回の出張の目的のひとつは︑グルー
プ企業で実施している業務の監査を行う
こと︒約百項目にわたる質疑応答と実際
に業務プロセスを見せてもらいながら︑
要望点が生じた場合には改善をリードす
る必要がある︒滞在しているホテルで毎晩三時までその日のまとめをし︑次の日
に話す内容をシミュレーションしていた︒
今回のように監査に於いて実際の業務
プロセスを確認するのは重要だ︒﹁
do uble ch ec k
﹂を実施するようお願いした時のこと︒別の人が二重にチェックする趣旨
で言ったつもりが通じておらず︑同じ人
が二回チェックしていたことが発覚︒
﹁
cr oss check
﹂と言い直すとともに︑やり方を図式して説明した︒マネージャのS 氏は笑顔で﹁I will K AIZAN that
⁝﹂﹁K AIZEN is right, not K AIZAN. The meaning of K AIZAN is fa ls ific ation .
﹂﹁Oh !
︵笑︶﹂︒笑いの絶えないオフィスは雰囲気が良い︒
シニアマネージャのV氏はインド人︒
話が途切れることなく︑時間さえあれば
英語で議論したがる親日派︒﹁
Why ?
﹂﹁So wh at ?
﹂攻撃はビジネススクールの授業並み︒英語インストラクターのフィリピン人Sさん︑日本語と英語が堪能なマ
レー人のIさんとZさん︑中国系マレー
人のTさん︑タイ系マレー人のSさん⁝︒ 異文化コミュニケーション
〜マレーシア出張にて〜
丸山広美︵一九八七年度卒︶
︵NTTコミュニケーションズ︶
一 はじめに
空港のタクシー乗り場の長蛇の列に並
びつつ︑マレー半島の気候について考え
ていた︒三月下旬から九月にかけて南西季節風が吹き︑十一月から三月まで北東
季節風が吹く熱帯雨林気候︒今は十一月︑
北東からのモンスーン︑じっとり暑い東
京の夏のようだ︒一時間経ったのに止ま
ないスコール︒雷鳴を聞きながら連想し
ていると聴こえて来るインド人と思われ
る人たちの話す英語︑マレーシア語やア
ラビア語︒この手ごろな異国感は︑空港だけではなくクアラルンプール市街に
行っても変わらない︒八年連続︵二〇〇六
〜二〇一三年︶で﹁日本人が住みたい国
ナンバーワン﹂︵財団法人ロングステイ
調査︶の国マレーシア︒
二 業務上のコミュニケーション
ドメスティックな会社に就職したつも
りが︑時の流れに乗って会社はいつの間にかグローバルカンパニーに変化してい
た︒いつの日からか
TOEIC
一定以上の点数を求められ︑社内では英語しか話さ
活 躍 す る 卒 業 生
四.特待生紹介
平成二六年度日本大学特待生として︑
以下の三名の学生が決定しました︒
・朝生大至さん︵学部二年︶
・伊藤絢章さん︵学部三年︶
・横山祐奈さん︵学部四年︶
なお︑伊藤さんは二年連続︑横山さん
は三年連続の受賞となりました︒
五.野外実習の実施
例年実施されている地理学科野外実習
の一部を紹介します︒
﹇一年生﹈
◆地理調査法︵含実習︶
1
①テーマ 上野原における地形と土地
利用の調査
期 日 平成二六年五月三一日および
六月一日 サービス業一二名
公務六名 大学院進学八名
▼大学院
サービス業
二名 大学院進学一名
二.教職員情報
︵平成二七年一月一日現在︶
教授九名 准教授二名 助教
二名 助手A 一名 助手B三名 在籍教職員数計一七名 非常勤講師数計
一九名
・平成二五年一二月二一日付で︑島方洸
一教授がご退職されました︒
・平成二六年四月一日付で︑佐藤浩准教
授がご着任されました︒
三.新入生オリエンテーション
四月七日に新入生向け地理学科オリエ
ンテーションが高尾山で開催されまし
た︒二月の関東甲信越地方で発生した大
雪による残雪も一部みられるなか︑新入
生︑補助学生︑教職員合わせて百名以上
で盛大に行われました︒現在︑文理学部
では唯一︑地理学科のみが野外で新入生
オリエンテーションを実施しています︒ 一.学生情報
■平成二六年度在籍学生数
︵平成二七年一月一日現在︶
▼文理学部地理学科
一年生
九八名 二年生八九名 三年生一〇五名 四年生八八名 合 計三八〇名
▼大学院理工学研究科地理学専攻
博士前期課程一三名 博士後期課程一四名 合 計二七名
■平成二五年度卒業生・修了生の進路状
況︵学科報告分︶
▼学 部 建設業四名 製造業八名 情報通信業八名 運輸業一三名 卸売・小売業二一名 金融・保険業四名 不動産業五名 飲食店・宿泊業
三名 教育・学習支援業
四名
複合サービス事業
二名
教 室 だ よ り
▲新入生オリエンテーション(於 高尾山)
▲左から、朝生さん、伊藤さん、横山さん
③テーマ 京都市中心部における歴史と
都市調査
期 日 平成二六年八月五〜八日 場 所 京都府京都市 参加者 地理学科二年生 一九名 引率者 関根智子︵教員︶ 田口朋晃︵TA︶
◆地形学実験1
①テーマ 浅間火山における地形・地質
調査
期 日 平成二六年八月三〜五日 場 所 長野県軽井沢町 参加者 地理学科二年生 八名 三年生 二名
四年生 一名 ②テーマ 中越地域の産業・文化と社会
期 日 平成二六年八月一〜四日 場 所 新潟県十日町市およびその周
辺
参加者 地理学科二年生 二二名 三年生 二名 引率者 落合康浩︵教員︶
笹本裕大︵TA︶ 引率者 羽田麻美・両角政彦︵教員︶
佐藤秀平・立見政人・前田拓
志︵TA︶
﹇二年生﹈
◆野外調査法︵含実習︶
①テーマ 甲府盆地における農業経営形
態と農業的土地利用の変化
期 日 平成二六年七月三〇日〜八月
二日
場 所 長野県安曇野市およびその周
辺
参加者 地理学科二年生 一四名 引率者 水嶋一雄︵教員︶
大隈
茜︵TA︶ 場 所 山梨県上野原市
参加者 地理学科一年生 九五名 二年生 一名 引率者 羽田麻美・両角政彦︵教員︶ 佐藤秀平・立見政人・前田拓
志・吉岡卓哉︵TA︶
②テーマ 甲府盆地における自然環境と
人間活動および都市と農村
期 日 平成二六年八月六・七日およ
び九月一六・一七日
場 所 山梨県甲府盆地およびその周
辺 参加者 地理学科一年生 九五名 二年生 三名 四年生 一名
▲上野原市の河岸段丘の比高計測
▲甲府盆地周辺・市之瀬台地の水質調査
▲十日町市の農業者へのヒアリング調査 ▲安曇野市のわさび田の調査
▲京都市調査のミーティング
〜同窓会入会のご案内〜
同窓会では︑随時卒業生の皆様のご入
会を受け付けております︒入会を希望さ
れる方は︑入会希望の旨︑同窓会事務局
までご連絡ください︒また︑身近に本会
に入会されていない卒業生がいらっしゃ
いましたら︑ぜひご紹介をいただければ
幸いです︒
会 費 終身会費 一〇︑〇〇〇円
︵二︑〇〇〇円以上の分納も可︶
振込先︵次のいずれか︶
郵便振替 00170
−5
−3
2138三井住友銀行下高井戸支店
普通 743628 名称 日本大学地理学科同窓会 〜同窓会に関する情報の募集〜
同窓会事務局では︑次のような情報に
ついて連絡をお待ちしております︒ご協
力のほどよろしくお願いいたします︒
・会員や卒業生の方々の近況 ・同期会活動・企画案などの情報 ・同窓会に対するご意見やご要望 ・﹃同窓会通信﹄掲載の記事 〜同窓会コミュニティサイト〜
コミュニティサイトに関心をおもちの
方は︑同窓会ウェブサイト上に記載され
ている利用規約をご一読の上︑事務局ま
でメールにてご連絡ください︒ 平成二六年四月より︑地理学科に准教
授としてお世話になっている佐藤 浩で
す︒よろしくお願いします︒同窓会の会
員の皆様には︑地理学科で研ぎ澄ませた
自然と人間との関わりへの意識や︑物事
の空間的な広がりの認識を︑直接的また
は間接的に生かされつつ︑日々︑ご活躍
のこととお察し申し上げます︒
さて当方︑地理学科へ着任まで二三年
間︑国土地理院に在籍し︑地形図の調製
や地理調査︑
We b
による地図の提供などに従事してきました︒その間の︑阪神・
淡路大震災による倒壊家屋の空中写真判
読︑中越地震などによる土砂災害の状況
把握︑東日本大震災の折りの︑被災の地
方公共団体への地図の提供などは︑思い
出深いものがあります︒
地理学科の講義としては現在︑これま
での専門を生かして地図学︑測量学︑リ
モートセンシング実習等を担当させてい
ただいておりますが︑これまでの当方の
調査・研究の経験に加え︑災害対応の実
務の経験を日頃の講義に生かし︑地理学
科を巣立ち︑いずれ本同窓会の会員にな
られる学生さんの心に響くような講義や
指導に当たってまいります︒簡単ではあ
りますが︑この紙面を借りまして︑新任
の挨拶とさせていただきます︒ ︻地理学科准教授︼
佐藤 浩︵さとう
ひろし︶ 大学院生 一名
引率者 藁谷哲也︵教員︶ 牧田 悠︵TA︶
◆気候学実験2
①テーマ 気象観測の基礎的技能習得と
海岸地域の気候環境調査
期 日 平成二六年一一月八〜九日 場 所 千葉県館山市 参加者 地理学科一年生 三名 二年生 一九名 三年生 六名 大学院生 一名 引率者 森島 済︵教員︶
権田太志︵TA︶
新 任 教 職 員 紹 介
▲浅間火山の地形・地質調査
▲館山市の気象観測
▲佐藤浩先生
編集後記
本号は︑新役員のご紹介と︑前会長とお二人のOGの方からご寄稿を頂くことができました︒いずれも地理学を学んだ共通の経験にもとづく内容で︑今後につながる多くのヒントをいただきました︒会員の皆様にはぜひ近況やご活動の様子など︑情報を自由にお寄せいただければと思います︒さて︑同窓会は今年で二〇周年を迎え︑地理学科は創設九〇周年の節目にあたります︒この間︑文理学部キャンパスも様変わりし︑地理学科では教職員が入れ替わるなど︑多くの変化を経てきました︒とはいえ︑日本大学地理学科同窓生であることは不変です︒地理学の本質の一つは︑世界を探検し最終的には出発点にもどりその地を深く知ることにあるそうです︒故郷たる母校に温かいまなざしが学内外からそそがれることを願ってやみません︒かくいう私も四月より文理学部そして地理学科を離れることになりました︒これまでお世話になりました母校・同窓生の方々に厚く御礼を申し上げますとともに︑皆様の益々のご健勝とご発展を祈念いたします︒︵M︶
日本大学地理学科同窓会﹃同窓会通信﹄第二〇号
発 行日本大学地理学科同窓会事務局
〒一五六︱八五五〇
東京都世田谷区桜上水三︱二五︱四〇
日本大学文理学部地理学教室内電 話〇三︱五三一七︱九七二一FAX〇三︱五三一七︱九四二九
E-mail chiri@chs.nihon-u.ac.jp URL http://www .nichidaigeog.jp /NUGD/
発行日平成二七年三月二五日印 刷株式会社 文成印刷 杉並区方南一︱四︱一電 話〇三︱三三二二︱四一四一第
20
期 決算1)一般会計 [単位:円]
科 目 決算額 備 考 予算額
【収入の部】
1.会費
1)新入学生(準会員) 396,000 平 成26年 度 新 入 生 99名×4,000円 360,000
2) 新卒業生 708,000 平 成25年 度 卒 業 生
118名×6,000円 600,000
3) 既卒業生 0 20,000
2.雑収入 24,000 懇親会会費等 25,000
3.利息 174 100
◆収入小計 1,128,174 1,005,100
◆前期繰越金 1,203,993 1,203,993
収入合計 2,332,167 2,209,093
【支出の部】
1.事業費
1) 会誌出版費 168,912 『 同 窓 会 通 信 』19号
(1,700部) 220,000
2) 通信運搬費 351,399 会誌・会告発送費等 360,000
3) 総会補助費 160,604 総会・懇親会・講演
会開催費等 350,000
4) 行事等補助費 0 30,000
5) 学会協賛事業費 102,050 日本大学地理学会協
賛事業費 110,000
小計 782,965 1,070,000
2.事務関連費
1) 通信運搬費 0 『同窓会通信』執筆依
頼等 10,000
2) 印刷費 0 ハガキ印刷費等 10,000
3) 消耗品費 43,680 封筒代等 60,000
4) アルバイト費 20,000 総会運営・発送補助
費等 20,000
5) 幹事会運営費 32,828 幹事会連絡,交通費
等 50,000
6) 業務委託費 0 ウェブサイト委託等 30,000
7)雑費 0 59,093
小計 96,508 239,093
◆事業費+事務関連費 879,473 1,309,093
3.選挙関連費 481,616 400,000
4.予備費 0 500,000
5.特別会計繰入金 0 0
6.次期繰越金 971,078
支出合計 2,332,167 2,209,093
2)特別会計
科 目 決算額 備 考 予算額
1.収入
繰越金 3,018,082 3,018,082 第20期繰入金
利息 603 600
積立金合計 3,018,685 3,018,682
2.支出 0 0
3.収支 3,018,685 3,018,682
※第20期期間:平成25年9月1日〜平成26年8月31日
第
21
期 予算1)一般会計 [単位:円]
科 目 予算額 備 考 第20期
【収入の部】
1.会費
1)新入学生(準会員) 360,000 平 成27年 度 新 入 生
90名×4,000円 360,000
2) 新卒業生 540,000 平 成26年 度 卒 業 生
90名×6,000円 600,000
3) 既卒業生 20,000 既卒業生2名×10,000
円 20,000
2.雑収入 25,000 寄付等 25,000
3.利息 100 100
◆収入小計 945,100 1,005,100
◆前期繰越金 981,665 1,203,993
収入合計 1,926,765 2,209,093
【支出の部】
1.事業費
1) 会誌出版費 200,000 『 同 窓 会 通 信 』20号
(1,800部) 220,000
2) 通信運搬費 360,000 会誌・会告発送費等 360,000
3) 総会補助費 350,000 総会・講演会開催費
等 350,000
4) 行事等補助費 230,000 日本地理学会春季学
術大会運営補助等 30,000
5) 学会協賛事業費 110,000 日本大学地理学会協
賛事業費 110,000
小計 1,250,000 1,070,000
2.事務関連費
1) 通信運搬費 5,000 『同窓会通信』執筆連
絡等 10,000
2) 印刷費 10,000 ハガキ印刷費等 10,000
3) 消耗品費 60,000 封筒代等 60,000
4) アルバイト費 20,000 総会運営・発送補助
費等 20,000
5) 幹事会運営費 30,000 幹事会連絡,交通費
等 50,000
6) 業務委託費 30,000 ウェブサイト委託等 30,000
7)雑費 21,765 同窓会通信執筆依頼
原稿料,取材費等 59,093
小計 176,765 239,093
◆事業費+事務関連費 1,426,765 1,309,093
3.選挙関連費 0 400,000
4.予備費 500,000 500,000
5.特別会計繰入金 0 0
支出合計 1,926,765 2,209,093
2)特別会計
科 目 予算額 備 考 第20期 1.収入
繰越金 3,018,685 3,018,082
第21期繰入金
利息 600 600
積立金合計 3,019,285 3,018,682
2.支出 0 0
3.収支 3,019,285 3,018,682
※第21期期間:平成26年9月1日〜平成27年8月31日