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鋼繊維を多量混入した角形CFT短柱の圧縮特性に関する基礎研究

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Academic year: 2021

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1076

日本建築学会大会学術講演便概集 (中国) 2017年 8月

鋼繊維を多量混入した角形

C

F

T

短柱の圧縮特性に関する基礎研究

正会員

O

山 本 貴 正 *

スラリー充填繊維コンクリート 繊 維 形 状 変 形 性 能 岡 山 田 和 夫 料 l はじめに 本研究では,既報 1)に引き続きコンクリート充填鋼 管

(

C

F

T

)

柱の更なる靭性向上を主目的として,充填コ ンクリートを高強度のスラリー充填繊維コンクリート

(

S

I

F

C

O

N

)

2

)

とした角形

CFT

短柱の圧縮試験などを実施 し,その圧縮特性について検討した。本稿は,これら で得た成果をまとめている。

2

.

実験概要

2

.

1

使用材料 グラウトの水は水道水,セメントはシリカフューム 混合(密度 :

3

.

0

4

g

/

c

m3

,比表面積:

6

6

9

0

g

/

c

m

2

)

,混和 剤は高性能減水剤(密度:1.

0

9

g

/

cm

3

,主成分 :ポリカ ルボン酸コポリマー)を使用した。調合は,水セメン ト比

2

5

札混和剤混入率は内割でセメント質量比

6

.

0

札 計 画 ゼ ロ 打 フ ロ ー 値

3

6

0

::l:

3

6

m

m

である。鋼 繊 維 ( 密 度

:

7

.8

5

g

/

cm

3

)

は,形状が異なる市販の

2

種で,公称 長さ

3

0

m

m

の立体波形(以下,波形もしくは波形繊維) とフック付き直線形(以下,直線形もしくは直線形繊 維)である。なお,波形繊維の公称直径および引張強 度はそれぞれ

0

.

8

m

m

および1.

O

k

N

/

m

m

2

,直線形繊維の公 称直径および直線形繊維の公称直径および引張強度は それぞれ

0

.

3

8

m

m

,引張強度は

2

.

0

k

N

/

m

m

2

以上である。 鋼管は

S

T

K

R

4

0

0

-

1

0

0

x

1

0

0

x

3

.

2

m

m

を用いた。鋼管の高 さは公称断面幅の 3倍である。

2

.

2

試験体作製 鋼製の標準試験体用型枠(内径

1

0

0

m

m

x

内高

2

0

0

m

m

)

および底面に平板を付けた鋼管に,鋼繊維を詰め込み その実積率を測定した後,グラウトを流し混んで標準 試験体および

CFT

短柱を作製した。ここでは,プラス チックハンマーで型枠および鋼管の側面を叩きながら グラウトを流し混んでいる。なお,この過程において 混入している宜線形繊維が沈下したため,

CFT

短柱で は沈下箇所に鋼繊維を付加しながらグラウトを流し込 んだ。グラウトの混練には,容量601の二軸強制練ミキ サを使用している。 標準試験体の養生は,

CFT

短柱と同条件にするため, 実験室内にて封織とした。なお,養生において温度管 理はしていない。標準試験体と

CFT

短柱の打設面の平 滑を確保するため,その端面を研磨した。

2

.

3

試験・測定方法 標準試験体の圧縮応力度一圧縮ひずみ度関係を測定 するため,それぞれ

JIS

A

1

1

0

5

:

2

0

1

5

に準拠して圧縮 試験を材齢4週自に実施した。圧縮変位は,圧縮強度 到達まではコンプレッソメータで測定,圧縮強度到達 後は試験機のクロスヘッドストローク値とした。

CFT

短柱の圧縮試験は,試験体の上下端の載荷板を固 定とし,圧縮変位を,上下の支庄板聞に設置した相対す る 2台の変位計で測定した。 圧縮載荷には,

3

0

0

0

k

N

級耐圧試験機を使用し, ]I

S

A

1

1

0

5

:

2

0

1

5

で定められているコンク リートの弾性範 閤内における圧縮応力度増分

0

.

6

O

.4

N

/

(

m

m

2

.

m

i

n

)

に 収まるように,標準試験体は

0

.

3mm

/

min

,鋼管および

C

F

T

短柱は

0

.

5

m

m

/

m

i

n

の変位制御とした。 圧縮試験の同条件における標本数は,標準試験体は

3

CF

T

短柱と鋼管短柱は

1

である。なお,直線形繊維 を混入している標準試験体のそれぞれ1体は,人的過 失で圧縮変位を測定できていない。繊維混入率(ゅは, 次式で算出した。

η

=

/

(ps.九) (1) ここに,

MI

標準試験体用型枠および鋼管に詰め込ま れている鋼繊維の質量, Ps 鋼繊維の密度,Vc 研磨 後のコンクリー ト部の見掛け体積

3

.

実験結果・考察

3

.

1

標準試験体の圧縮応力度一圧縮ひずみ度関係 図-1に,標準試験体の圧縮応力度一圧縮ひずみ度関 係を示す。図中の破線は,繊維を混入していない標準

_

.

.

.

.

.

.

_

1

2

0

N

5

9

0

6

0

干 ミ

3

0

破線.繊維を混入していない標準試験体の圧縮強度

り=

1

3

.

8

v

o

l.%

o

1

2 3

4

5

圧縮ひずみ度(免) 電│マ:圧縮強度到達時 、 ¥ z 制

6

0

干 ミ

3

0

L

丘プ

.

3

4

v

o

l.%

o

1 2 3 4 5

圧縮ひずみ度 (先) (a)波形繊維 (b)直線形繊維 図

-1

標準試験体の応力度ーひずみ度関係 Fundamental Study on Compressive Pioperty of Square CFT Short Column Containing High-Volume Steel Fiber YAMAMOTO Takamasa, YAMADA Kazuo

35

(2)

積との積の和である。なお最大圧縮耐力は,圧縮力一 圧縮ひずみ度関係のはじめの極大値としている。 同図より,繊維を混入している各角形 CFT短柱の最 大圧縮耐力到達後の変形性能は,その繊維無混入およ び鋼管短柱と比較して優れている。これらは,標準試 験体と同様に繊維の架橋効果であると考えられる。ま た,ひずみ硬化もしくは軟化域の圧縮力は,累加曲線 と比較して低い。これは,充填コンクリートによる局 部座屈抑制効果および鋼管による拘束効果が,角形断 面は小さいためであると考えられる。

4

.

おわりに 鋼繊維を多量混入した角形 CFT短柱の最大圧縮耐力 到達後の変形性能は,その繊維無混入と比較して優れ ているなどの知見を得た。 謝 辞 実験で使用した混和剤は竹本油脂株式会社に提供し ていただいた。実験遂行にあたり,平成 28年度国立豊 田工業高等専門学校建築学科山本研究室所属学生のご 助力を得た。本研究の一部は,科学研究費補助金(若 手B,研究課題番号 26820240)の助成による。 参考文献 1) 山本貴正,

J

11口淳, 山田和夫:コンクリート充填 鋼管短柱の圧縮特性に及ぼす繊維補強効果に関する 基礎的研究,コンクリート工学年次論文集, Vol. 38, No.2, pp.1171-1176, 2016 2) David R. Lankard: Slurry lnfiltrated Fiber Concrete (SIFCON), Concrete lntemational, Vo1.6, No.12, pp.44 -47

1984.12 3) 新村亮,平井友紀,青木茂,原田暁:繊維高含有 SIFCONの基礎性状に関する研究,コンクリート工学 年次論文集, Vol. 19, No.1, pp.1207-1212, 1997 試験体の圧縮強度の平均値を,三角印は,圧縮応力度 一圧縮ひずみ度関係のはじめの極大値とした圧縮強度 を示している。繊維混入率は平均値である。 同図より,繊維を混入している標準試験体の圧縮強 度は,その繊維無混入と比較して低い傾向がある。こ れは,繊維が長いため,繊維配向が標準試験体の荷重 載荷方向に偏ることが影響していると推察される 3)。 一方,圧縮強度到達後の変形性能は,各標準試験体と もに優れていることがわかる。これは,繊維の架橋効 果の程度を支配する繊維の配列が規則正しく,各要素 でひび割れ幅の拡大を抑制できているので,破壊が局 所化しないためと考えられる。 3.2角形CFT短柱の圧縮力一圧縮ひずみ度関係 図-2に,繊維を混入している角形 CFT短柱の圧縮力 圧縮ひずみ度関係を示す。図中には,繊維無混入の CFT短柱,鋼管短柱, Ramberg-Osgoodモデルおよび累 加曲線が併せて示しである。Ramberg-Osgoodモデルの 圧縮力および圧縮ひずみ度は,それぞれ次式の応力度 (σ)と鋼管の原断面積の積およびひずみ度 (g)である。 g=σ/ Es

+

0.2xl0-2 (σ/σ~)m (~ ここに,Es:鋼鉄のヤング係数 (=206kN/mm2),m:材料 定数 (=17.9) 式 (2)の材料定数は,鋼管短柱の最大圧縮応力度到 達までの圧縮応力度一圧縮ひずみ度関係を,最小二乗 法で近似して算出した。累加曲線は,対象と している CFT短柱と同じ種類の繊維を混入している標準試験体 のうち,最も圧縮強度到達後の変形性能が優れている 圧縮応力度一圧縮ひずみ度関係と Ramberg-Osgoodモデ ル の 応 力 度 ひ ず み 度 関 係 を 圧 縮応力度 圧縮ひずみ 度として,それぞれの同一圧縮ひずみ度時の圧縮応力 度と角形 CFT短柱のコンクリートおよび鋼管の原断面 │マ:最大圧縮耐力到達時│

1500 1200 900 600 ( 亘 ) 宍 提 出

繊維無混入の角形CFT短柱 Ramberg-Osgoodモデル 口 角形鋼管短柱 1500 600 1200 900

( 宣

)

R

揮出 300 300 0 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1112 圧縮ひずみ度(制 圧縮ひずみ度(%) (a) 波形繊維 (繊維混入率 16.0首) (b) 直線形繊維(繊維混入率

4

.

位協) 図-2角形CFT短柱の圧縮力一圧縮ひずみ度関係 2

Assoc. Prof., Dept.of Architecture, National Institute ofTechnology, Toyota College, D E.rng. Prof., Dep.tof Architecture, Faculty of Engineering, Aichi Institute ofTechnology, Dr. Eng 36 *国立量長岡工業高等専門学校建築学科 准教授・博士(工学) 料愛知工業大学工学部建築学科 教授・工博

参照

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