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係数励振系の振動に関する一考察 : ばね-質量系の二次元振動

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(1)

  M 翼MO 皿 臼 or

 

S鳳ONAN 【罵賜 層1響口TE

 

OF 「粟隅CHNOLOGY     VoL 27

 No

1

1嬲

振 系

関 す

考 察

質量 系

の 二

次 元 振 動

浜 松 茂 徳

・木

* * ・

近 藤 泰 郎

* * *

Study

 on  

the

 

Vibrationg

 of 

the

 

Parametrically

 

Excited

 

System

2

DVibration

 of 

the

 

Spring

Mass

 

System

Shigenori

 

HAMAMATsur

 

Hiroyuki

 

KIMuRA

 and  

Yasuo

 

KoNDo

  

As

 an  example  of the parametrically excited  system

 thls repQrt  

dealt

 with  the 

2−D

 Vibrational

sPrin9

mass   system   which   oscillates  in the vertical  plane

  The  authors  analyzed  the behavior of this system  by theoretical  simulations  and  experiments  

in

 practical  system

       

  

Although

 this problem  of the system  was  theoretically  discussed by N

W

 Mclachlan1 )

 its exper 且

mental  analysis  have not  

been

 rather  extensively  studied

  

We  believe it is worthwhile  to experimentally  

investigate

 the vibration  phenomenon  which  diverge with  time 

in

 unstable  regions

 

The

 equation  of  motion   was  derived 

by

 Lagrange

s   equation  m  non

linear

 equation  with  the spring  

deflection

ξand  the swing  angle θ

  

1。 thl。 ,y。t。m

・lth・ugh ・ev … lm ・ti・n・ m ・y ・ccu ・

d

・p・nd 玉・g ・ ・

i

iti

1

・・nditi ・n・

w ・

divide

b,。adly  i。t tw 。 cat 。g。 .i。 , 。f・q・ati・n・

 

One

 

i

M

・thi・ ・7・ diff・・enti ・1・quati・n

 and ・th・ ・th・ ・i・1inea「

differential

 equation  with  constant  coe伍cients

  

E。p。,

im

。nt。l ph。n。m 。n。n 。factual  

p

・nd ・

1

・m  t・aject ・・y  w …

b

・e・ved  

by

・・

i

・g 

S ・V ・

A ・

(・

t

・°

b

°

vision  analyzer  and  compared  with  theoretical  simulations

1.

え が き

 

機 械工学の分 野に おける振動 現象の多 くは

非 線 形 性 を含ん でい る

これ らの 非 線 形 振動に関して は , 従 来よ り多 くの研 究 者に よ り論 じ ら れ て きたが

数学 的な検 討 の 域に と ど まっ てい る問 題 も少 な くない

.一

近 年 振 動計 測の 器類が発 達 し

計算機に よ る高 速 演算も可 能 と なっ たこ と など に よ り

非線形振 動 現 象の 複雑な挙 動 を詳し く解 析で きるよ うに なっ てきた

 

本 研 究で は

その よ うな非線形 振 動の

例と し て

ば ね

質量系の運 動 が 鉛 直 面 内で 起 こる場 合の二次 元 非線 形 振 動を 取 り上 げ

数 値シ ミ= レ

シ ョ ソ とともに

実 際の現 象を実 験 的に解 析 する。

 

こ のの問 題 に つ い て は

理 論的に は

N .W .

 

Mc ・

 

* 機 械工

 

講 師, * * 同 助 手

* * * 同助教 授    平1戎

4

10

月 30N 受 ぜ寸 lachlan’ っ て研究されて い るが, 実 験的 な解析は 少 ない よ うで ある

特に解が時 間 的に発 散す る 不安 定 領 域で の振 動現 象を

実験 的に 検 証す るこ とは意 義がある と考え る

 

運 動は, Lagrange の方 程式を用い て

ば ねの

f

申び お よび振り角方 向の非 線 形方程式と し て表 現 する

こ の 場 合

初 期条 件の設 定に よっ て

種々 の運動 が 起こ り得る が

Mathieu の 微 分方程式に よっ て 表 される 係数 励振 系と定 数 係数を有す る線 形の微分方程 式に 配 される系 とに大 別 する。

 

実験 的な現象は

実 際の振 り

軌跡をス トロ ボビ ジ ョ ンア ナ ラ イ ザ (SVA )を用い て観察し, 理論的 なシ ミュ レ

シ ョ ン との対 比に よ り考 察 する。

2

. 主

な記号とモ デル 本 研究で用い た 主 な記 号は次の通 りで ある。

一 9

(2)

湘 南工科 大 学 紀 要 第 27 巻 第

1 .

   

ξ(t): ばねの軸 線に 沿 う直 線 変 位       θ(t): 振 り子の角 変 位        m : 振 り子質 量         k: の こわ さ        

1

:ば ねのさ         9:重力 加 速 度

    

ω

V5

万,

ωL= 》砺 : 有振動 数

 

また

研 究の対 象 とし た振 動モ デル は, 図 1に 示 すよ うな 振 り子 が

ばねの軸 線に沿っ て振 動 する と同時に左 右 方 向に も揺 動する ばね

質 量 系であ る。

 

た だ し

振り子の質 量の寸 法は

ぽねの長 さに比 較 し て小さい

ばねの 量分布は考慮 し ない こ と とす る

e 図 1 解 析モ デル

3 . 数 値

解 析  

3.

1 運動 方程式

 

運 動方 程 式は, 系の 運 動エ ネル ギ

お よ び ばねの歪エ ネル

に よ る位 置ル ギ

総 和を考 えて ,

Lagrange

の方程 式に 代 入 するこ と に よ り, 次の ような形で求まる。

瀦嬲

・1・

 

式 (1)よ り

こ の系の運 動は連立 非線形 微 分 方 程式で 表されるこ とに な り

その厳 密解 を 得 るこ と は非 常に 困 難 なこ とが わ か る。  し た がっ て, テ イ ラ

展 開 に よ り cos θ≒

1一

θ212

sin θ≒θ と して, 式 (

1

)に代入 し

ξ

θ に関 する

3

次 以 上の項を微小 項と考え て省略 した式 (

2

)の よ うな運 動 方 程 式に変 換 し, 近 似的な解を求め るこ ととする。

 

 

 

 

 

副 翫

,。,

 

この式 (

2

)の両 式に次の二つ の 初 期条件を適用 するこ とに よ っ て

ξ お よ び θに関 し て 各々独 立な運動 方程式 を導く。

 

i

> 初期条件 θ(

0

>= θo

6

0

rO

1

θ

1

1

θol<π〆

6

) で 放た れ る場 合

 

初 期条 件よ り

θ=

0

 ces Wot である か

こ の θ お よ び

ti

を式 (2)

1

式の右辺に入 し整 理 する と

式(3) の よ うな 定 数係数を有す る線形の微分方程式に変 換

    

ξ十ω 1「ξ =(

114

ωo:1θ02

1− 3cos

 

2

ωot

   

3

 

(ii) 初 期 条 件 ξ(

o

)= ξo

ξ

o

=o

た だ しξ o《1)で放

れる場 合

 

初期 条件よ り

ξ

ξ。COS ω皇’ と定義で きるので

こ の ξ お よ び ξを式(2)

2

式の 辺に 代 入 し, ω 1t=

2z,

a= (

2

ω!ω)2 ,q

2ξe!tなる関係式を用い て整理 する と式 (4)となる

       

2gsin22 θ十aθ= :

O

        

4

 

式 (4)は さ らに Malet の標 準 形 0

θ

(v2)gc

°

s2e

uz

1 図 2 可変弾性系の安 定限 界

一 10 一

(3)

係 数 励 振 系 の振動に関す る

考 察 (浜 松茂徳

木 忖広幸

近藤 泰 郎 )

   “

/     儀\

q

O

2 ξo

20面m /

〆   q2

0

1 ξo

10旧 踊

ρ

\ く \

 〉

  ’

、5

    〜

  尸

  /

 \

 、

 、

   \     \      q

0     ξ。

o  丶

  1

  ’

  q

o

1 ξ。

10m嶺

〆 \

〆 丶   / / 父 /

  q

0

2 /

 屑

  ノ

弋丶

  丶

 \

  、

  \

‘。

20剛 隔  / / 矢 \ 丶  丶

  q

o

3 ξo

30m隔 \ \ 丶

\ /

      :・

  q

o

2

  m1   0   101

 

  Oq ‘ ・

’    

0

q0

O ξ  

 

 

          丶

 

    \

  丶 、                    

  き

庶 ヤ

4

           

                〜

  q

O

1 ξ。

10旧 罰 \ ♪         q

O

2       、

  ξo

20mm

UZNI

xs

丶           q

o

3

(1) α =

0 .51

     

2

 α

1

52

    図

3

P

子の 軌 跡 (ω 、≠

2

ω 。)(‘ノ(。)

2e

°

)        

11 一

(4)

湘南工 科 大 学 紀 要 第 27 巻  第 1 号 を導入す る こ とに よ っ て

最 終 的に 式(5)の よう な Mathieu の微分方程 式の形 と なる。 こ の こ と か ら, 本 研 究で対 象 と して い るモ デル は, ば ね項の係 数が 時 間 と ともに 変 動 する可 変 弾 性 系で あり

係数励 振 形の 自励 振 動を ともな うこ とが わか る。       寵十(a十2ecos2z >u= O        (5  

3.

2

  不 安 定 領 域   周 知の よ うに式 (

5

)で示 した

Mathieu

の方 程 式には

不安 定 領 域が存 在 し

その 領 域 内に おい て 解は 発 散 す る。   図 2は

Mctachlan1 )お よ び 田2)

高 橋s)な どに よ っ て示 さ れ た安定

不安 定の限界曲線を本研究で考 察する 範 囲 を 中 心 として数 値 計 算 した もの で ある。 なお, 図 中 の プロ ッ トは, 後 述 する数値 計 算お よ び実験に よ る検証 条 件を示 す ものである

 

3.

3

応 答 (振 リ子の軌 跡 )  (i) 初期 条件 θ(o)

θ

θ(o)= o ([θ

1

1

θ

1

<π

f6

)で 放たれる場 合

 

前 述した よ うに

3

)で示 し た運 動 方 程 式は線形微 分 方 程式で あ る か ら

こ の場合の応 答は容 易に解析で き る。 方 程式よ り, 運動は ω、

2ωo に おい て共振と な り

時間の経過と と もに無 限大に発散 するこ とに な るこ とが 明らか で あるの で

応 答は 次の ように

2

つ の場 合に分 け て求め た。  ω1≠2ω。 の場 合 図 4 振 り子 の軌 跡 (ω

2

ω。)

一 12 一

(5)

係数励 振系の振 動 に 関 する

考 察 (浜 松 茂徳

木 村広幸

近 藤 泰 郎 ) ξ

=Asin

ωt+BCOS ω 、’        

3

ω。 21θ 。 2 、a)i2

4wo2 ・…

2

・v・t・

… こ こ で A

βは 初 期 条 件を与え るこ と によ っ て決定 さ れ

ξ(O)= ξ

ξ(0)

O とし た 場 合

式 (

7

)の よ うにな る

 

 

 

・一

ee

・ 、

繋 )

・・SWIt

 

 

 

 

 

、、

tl

Zlk

°

1

Z

i

, 2 、 … 2・t+

…  ω1= 2ωo の場合 11 上記と同様に 初 期 条 件を ξ(0)

ξa, ξ(

0

=0

と す る と

式 (

8

)の よ うにな る。

4

       

(1)  Q=2

    

・一

蠏り

・ ・Sω1

 

 

 

 

 

 

’・… 2

 

3

は,

k=9.

32

N

!m )

,1=0 .

209

(m )

定と し

  m を

0 .

025

(kg》, O

075 (kg) と した数 値シ ミ

z レ

シ ョ ソ 結 果で ある

な お, こ の 場 合のパ ラ メ

タ は ξ。 (

20

30mm

)であり

図 中の番 号は

2

中に示 した 解 析 点 と 対応 し て い る

 図

4

m

O

050

kg

と して ω、

=2

ωo の場 合の シ ミ ュ レ

シ ョ ンを 時 間 1

5sec か ら

6 .

Osec の範 囲で示 し た ものである

こ の件で は

式 (

8

)から も明 らかなよ うに応 答は 時 間と と もに 発散 して行 くこ と が わ か る

 (

ii

)  初 期条 件 ξ(o>

ξ。, ξ(o)

o (た だ し ξ。《 「)で 放 たれる 場合  a が

1

付 近で 安 定で ある場 合

式(5)の応 答を q の 1 次 まで の精 度で 求めれ ば 次の よ うになる。 図

5

振 り子の軌 跡 (ξ(o)= 30 mm , ξ(o)

0)

  

(O(の

Qem

(lt2)q

 

tiCo

0) ・=・

Qe

・・m )

s

・1

・…

eq

・ ・s ・+

q… 3・

      (

9

)  ただ しこの

ξ= ξO COS  a)it 。  図5は

初期 条件 を θ(O)

Qe

gt2

θ(0 )

0 とした場 合 の振 り子の軌跡を,

Q

をパ ラ メ

タ とし て 0

〜3

秒間で 描いた もの である。

4. 実

験 方 法

 

実験に おける初 期 条 件は

ば ねの伸び ξD および振り 角 θ。 の組み合 わせ に より, 表

1

の よ うに設 定 し た。  また

安 定

不安 定の両 領 域の挙 動を 解析す る ため に

2

中}こ示 した a

(2ωu!ωL2 の値が 0

5

1

5

とな る よ う ω1 を質量 m に よっ て調 整 し た

ば ね の長さ

1

定と し たの で

e

2ξ。/1 の値は ξ。 に よ り決定され

19〜O.

29

で ある。 実 験に 使用 し たばね

質量の諸 元 を 表

2

に示 す。  本 研 究で用い た実 験装置 を 図6に 示 すn 本 実 験に おい て

初期 条 件の設定は 重 要で あ る

その ため に図7 に 示 す よ うな 電 磁石 を利用 し

所 定の位 置か らスイ ヅ チ を 開 放 するこ とに よ っ て 自由振動 させ た

 こ の時の鉛 直面に おけ る振 動 状 況は

SVA (strobo vision  anatyzer に接 続さ れた

CCD

(charge  coupled

(6)

湘 南工 科大 学 紀 要 第 27 巻 第 1 号

MONITER

 

TV

図 6 実 験 装 置 表 1 初期条 件 (実験) θ。(

deg

)       e(

0

=0,

 ξ(0)

0 ξ。 (mm )

0000

 

19

Q

σ

− 20,

 

10,

20 , 

10

− 20,

 

10,

− 20,

 

10,    

10,

 

20

,  30

0,

  10, 

20,

 

30

0, 

10,

  20, 

30

0,

  10

  20, 

30

表 2

 

ばね

質量 の 諸 元 (実 験) 図 7 初 期 条 件の 設 定 deviceカ メ ラを 通 して

 

SVA

本 体お よび VTR に記 録 され る。 こ の記 録 デ

タを再生処理 し, ビデオ プ リン タ よ り出 力 する。 ばね の 長さ ば ね 定 数 質       量

t

= 0

209m

k=9 .

32

N

!m ) m

O

0256    

0

0519

 0.

0757

kg

5

実 験 結 果 お よび

 

実 験は

鉛直面内にお ける ばね

質量系の振 動 挙 動を 詳しく解析する た めに

前 述の よ うな数多 くの で 行 っ た 。 し た が っ て

その実験 結 果か らは多 く興 味 深 現 象を解 析するこ とが でき た が

こ こ で は次の 2つ の場 合に 大 別 して 察 する

 5.

1

θ(

0

θ。

,e

(O)

=0

, ξ(

O

ξ。,ξ(0)

Oで放 た れる       場 合

 

初期 振 り角 θ= 20

°一

定 と し

m

ξ変 化 場 合の振 動 状 況 を ω、≠

2

ω。 お よ び ω1

=2

ω o件 別に 述べ 。  (

1

) ω 1≠2ωo

 

8 ・9

は, m  

O

256

 

kg

(a ・O

51)

  m

 O

757

 

kg

(7)

係 数励 振 系の振動に 関 する

考察 (浜 松 茂 徳

木村 広 幸

近 藤 泰 郎 ) (1)ξo

 

O

q

=O

1

) ξ。

=0

(q

=0

) (

2

e

・10mm (q= O

10) (

2

e

10 mm (q=

0.

10

) (3)ξo= 20mm (qロ

0.

19

3

) ξo

20mm

(q

=O.

19

  

4

) ξ〇

三30mm

(q

=0.

29

) 図 8m = O

 

256

 kg a

=0.51

)   (eo

20e, 

On=

O, ξ,

0) (4)ξ』=

30mm

(q

=0.

29

) 図

9m

=0,

757 kg a

1

52)

  

(θo

20Q

 

Oo

0

 

ξ11

0)

15

(8)

湘 南工科 大 学 紀要 第 27 巻 第 1 号 (

1

) t

=1927sec

(1) α置 0

51 ,0ユ

7sec

(2)t

2

27sec

(2) a

=O

51

13

00sec (

3

) t= =

5、

40sec

(3)a==L52

0.

33

 sec         (4) ’=

10.

O

 sec 図 10m ・=

O.

519

 kg (a=

1 .

04

ξ

0 (q

O)      (θo; 20°

 θo= 0

 ξ

0

)          (4) at1

52

4

33 sec 図 11 ω且≠2ωQ (a

0

51

1

52)     (θo

=0,

6

=0,

ξe

=20m

皿, ξ。

0)

(9)

係 数 励 振 系の振動に 関する

考 察 (浜松 茂 徳

木村 広 幸

近 藤 泰郎

1

(1) 1

70sec (1)1

OOsec (2)1

17sec (2)3

70sec (3) 5

50sec (3) 5

70sec (4) 

7.

70sec 図 12 ω ↓

2ωo (a

=1.

04)    (θo

=O,

8

=0,

ξo

=20mm

, ξ,

0)        (4) 12

50sec 図

13

ω、

2ωo (a  :

1

04)    (e。= 20 °

ξo

=30mm

一 17 一

(10)

湘南工科 大学 紀要 第 27 巻 第 1 号 (a

1

52)と し た場 合の り子の軌跡を SVA で 解析し, ξo をパ ラメ

タ とし て示 し た もの で ある

こ の 結 果を 図 3の 数値シ ミ

シ ョ ソ と比 較 する。   m  

O

256 

kg

a

=O.51

) と軽い 場 合 ξ方 向

ほぼ 初 期 変位 ξ。 に比 例す る う な りの振 動 ξとなる。 ま た

こ の時 e 方 向は e= ・eo COS tOot で左右に 振動する。 し た がっ て

こ の ξの振幅は, ξ。

0 の時に 変動の小さな う な りと な り

系は単振り子 的 な 運 動 を 繰 り返 す。   これに対 し

m =

O .

757 kg a = 1

52) とい 場 合は

ξ。=

20mm

の場 合に ξ方 向の振 幅 が 小 さ く な る よ うな 条 件 が 存 在 するこ と が わ か る。 ξ。=

0

で は

う な り振 動 ξ の大振 幅がある程 度 大 きな 値とな っ て い る

  また, 数 値シ ミュ レ

シ ョ ンに おい て は

初 期 条 件に よっ て設 定 し た最大振 り角 θ

皿。

x = ± θD の 角度に 沿っ てξ が変 動するが, 実 際に は ξo が大 きくな り, ばね内の歪 エ ル ギ

が増加するとθ。の値 を 超え る よ う な θm

. が 出現 する。   しか しな が ら

れ に し て も ω 、≠

2

ωo の場 合

理 論

実験の解 析 結果は非 常に

致 し てい ると考え られ, この よ うな安 定条 件 下に おける振動の挙 動は, 式 (

3

)の 線 形 微 分方 程 式の である式 (7)に より十 分表 現でぎる こ と が わ か る。  (

2

) ω 1==

2tVo

 

方, m =

0.

519

kg

)の振 り子に よ り実験 す る場 合 は, a ≒

1

(ω1=

2

ωo)の 条件と なり

不安定領 域内で振動 す る

この た め, 式 (8)で示 される発 散 的な現 象が 予 測 されるの で, 実 験 結 果は ξ。

0 として 図

10

の よ うに時 間の経 過 順に表 し た。

 

ξ

θ 両 方の振 幅は

10

1

)か ら (

3

)に示 すような

3

段 階で大 き く変 化し

その後こ の サ イクル こ と が わ か る。 こ の図の ように 不安 定 領域に おい て は

安定 領 域の振動に比較して , 複雑な挙動 を 示 す

 こ の条 件に おける数値 解析 結 果は, 図 4で示 されてい る。 両 図よ り

t

1・

5sec 程度の振 動初 期におい て は

実 験とよ く

致 する結 果と なっ てい るが, その 後, 数 値 解 析上 は単 調に発 散 して し まうの で

実 際と大きく異 な る傾 向 と なる よ うセこ見 受け ら れ る。

 

こ の 味深験 的 現 象

a=

1

)の 解 析 条件に お い て ξの みでな くθも 同時に 不安定となるこ とに起 因 す ると推 測 され る。 本 研 究に お い ては

系の運動を数 学的 に表現し た式   の立微 分方程式の解を 求める 際に

ξ

ξoCOS ω1 ’ または θ

 eo COS  blot を仮 定し

ξ

e の そ れ ぞ れ 独 立し た方 程式に変 換し て 理論解 析し たので, 実 際の現象とに が生じ た もの と 思 わ れ る

 

また

本実験に おいて外乱は存 在せず, 系 内のエ ネル ギ

定であるこ とを考慮す れば, ξ

θ の発 散 的 な 現 象は, 互い にその エ ネル ギ

の授 受 を 繰 り返 すこ とに よ っ て 有 限の 値に と ど ま り

結 果 的に図 10に 示 さ れ る よ うな振り子の軌 跡と なるの で はない かと思 わ れ る。

 

5

2

θ

0

O

θ(0)= O

ξ(0ξo ,ξ(O) ・O 放たれ る 場 合   (

1

) ω、≠

2

ω。

 

図 11は, 初 期 条 件 を θ(

0

)=

O,

ξ(

0

)=

20

皿 m と し た振 り子の軌跡で あ り

1

)(

2

)は a = 0

51 , (3) (4)は a

1

52 の場 合 を 示す。 両条 件と も

θ。

=0

であ るから振動 は ξ・=ξCOS ωt の み で あ り

時 間が経 過 して も鉛直方 向に同

の運 動 を 続 ける

  (

2

) ω1

=2

ω 。

 

図 12は 同じく θ(

0

)=

O,

ξ(

O

) = 

20

 mm の条 件 で, m

=O.519

kg

) とし て実 験した結 果を示 して い る。 こ の場 合

時 間の経 過に と もなっ て θは 徐々 に増 加 し

θm 。 x で ほぼ ξm エn と な り, その後, 逆の 過程 を経て繰 り 返 すよ うな特異な振 動形態を示 して い る。   こ の実 験条 件で は, 理 論的には θ。 が

0

であ れ ば ξの み と な り

θの増大は ない 。 し か しなが ら, 多少と もθ。 成 分 が 存 在 す れ ばθ は時間 と と もに発 散 する可能 性があ り, ま た同時に 式 (

8

) か ら ξも発散 傾 向となるこ と が わ か る。  これは振 動 初 期の上 下 振 動の 干の θが発生 し

不 安 定 条 件 下に おい てこ の成分が発 散する もの と推測で きる。 図 11の安 定条件 下に あるξの上 下 振 動 も 同 様に , 時 間の経 過に よ り若干の θ成分を伴うが

こ の条 件で は 当然 θ方 向へ の発 散 現 象は認め られ ない

 図

13

は, ω1

=2

ω 。

初 期 条 件 θ(

0

〕=

20

° ,ξ(

0

)=

20mm

で 放っ た場合の軌 跡を時 間の経 過 順 に 示 し た もの で

こ の実 験 条 件は, a  ・

1 .

04

, a

O .

29

とな り, 図

2

か ら も 明 らか に不 安 定 領 域 内の設 定で ある

し か しな が ら, 実 験 結 果は

a・=

1.

52

(図

9

} の場 合と 同様な 上 向 きに 凸の 曲 線と な り

非 常に安 定し た軌 跡を 描くこ とが わか る

ま た, 時間が経 過 し て も発 散 的 な 挙 動は観察で きなかっ た。  こ の 解 析 条 件に おける挙 動の 理 論な 解 釈 mathieu 方 程式の不安 定 領 域お よ び式(8)の線形 微 分 方 程式の か らはるこ と がで きなか っ た

し か し な が

(11)

係数励 振 系の 動 に 関 す る

考 察 浜松 茂 徳 ・木 村 広 幸

藤 泰 郎 〉

振 り子軌 跡の傾向 vcつ い ては

  mathieu よ り求め た a

1 付近で安 定である場合の応 答 式 (

9

)の 数値シ ミ

シ ョ ン結 果と類 似し て い る よ らに思わ れ る。  こ の現 象を含め

前 述 し た ξ

e両成分 が連成 した状態 に おけるよ り実 際 的な理論 解 析に つ い て は , 今 後の課 題 とし たい と考 えて い る。

6

ま  と め  係数励 振 系の 振 動 現 象

例 として鉛 直 面 内で振 動 す るばね

質量 系を取 り上 げ

その挙 動を 理論 的に 解 析す る と と もに実 験的地か ら も詳 細に検 討 し た。  その結 果, 安 定 領 域に おける振 り子の 軌 跡は

理論的 応 答と実 験 結果が比較 的よく

致 し, 数値シ ミ

シ ョ ンの 有効性を検証できたと考え られ る。 また

不 安 定 領域 (ω1= 2ω。) に おい て は , こ の系特 有と 思わ れる発 散 的な現 象な ど非常に興 味 深い振動現 象を実験 的に解 析 する こと がで きた

) 1

23

文 献

N

W

 Mclachlan :

Ordinary

 Non

Linear

 Dif

ferential Equations in Engineering  and  Physi

cal 

Sciences,

1954

,142

0xford

 at the 

Clar・

endon  Press

田村章義:機 械力 学

1986

,186,

森 北 出 版

高橋利 衛: 振 動 工 学 演 習 (

1

(1968)

,218,

参照

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