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-中学校第2学年
学級活動指導案
指導者 ○○ ○○ 1 単元名 「電子掲示板上のトラブルを解決しよう」 2 指導観 (1)単元について 現在、社会の情報化は著しく、各家庭のインターネット普及率や中学生の携帯電話所持率は年々 。 、 、 増加している 多くの人が 距離や時間にとらわれずに多様な人と交流できる特性を持つ電子掲示板 プロフィールサイト、SNS(ソーシャルネットワークサービス)等のWebサイトを利用している。しか しながら、中学生は社会経験や人間関係調整能力が未成熟なため、適切な判断ができていない場合が 少なくない。このためWebサイトを介した犯罪の被害者や加害者になる事案が発生しており、電子掲 示板上でのネットいじめを始めとするトラブルを防ぐため、生徒に情報モラルを身に付けさせること は喫緊の課題である。 学習指導要領において情報モラルについては、中学校では小学校段階の基礎の上に 「トラブルに、 遭遇したときの主体的な解決方法について考えさせる学習活動の必要性」や「情報化社会において的 確な判断基準に基づき、主体的に責任をもって行動していくことの必要性」が示されている。 そこで本単元は、電子掲示板上の書き込みを以下のモラルと情報の科学的理解の両面の観点から多 面的・客観的にとらえさせ、適切に情報を判断し、自他を大切にする行動を決定させることをねらい としている。 モラルにおける3観点 自己理解 自己の向上を目指し、他者とのかかわりから自分を見つめている。 他者理解 高め合う関係を目指し、相手の立場を理解し、相手の考えを推測する。 集団との 自他を大切にする集団や社会の実現を目指し、様々な立場や考えを理解・推測し、自 かかわり 分の役割を果たす。 情報の科学的理解における4観点 信憑性 情報が真実か、誰から発信されているかが確認しづらい。 記録性 一度流出した情報は回収することができず、他人から様々な用途で使用される。 、 。 公開性 一定の人間関係内だと思っていても 不特定の者から書き込みが見られていることがある 相手が見えないことや、自分の書き込みとわからないだろうと思うことから(匿名性 、 コミュニケー ) 乱暴な言葉等になる。また、通常の会話より深刻に受けとめやすくなる。 ション特性 (2)学級の実態について 本学級生徒のインターネットの使用状況を調べたところ、学校以外に家庭等で使用している生徒は ○人中○人であり、接続方法はパーソナルコンピュータ○人、携帯電話○人、ゲーム機○人(一部重 複)であった。使用内容を調査したところ、電子掲示板を作成・公開している者が○人、閲覧・書き 込みをしている者が○人であった。ブログやプロフを作成・公開している者は○人、閲覧・書き込み をしている者が○人であった。また本校及び市内中学校の裏サイトの存在を知っている者は○人であ った。 以下、適切に情報を判断していく上でのモラルと情報の科学的理解の両面からとらえた実態をまと めている。ア モラルに関する実態 「自己理解 「他者理解 「集団とのかかわり」のモラル面におけ」 」 る3観点から構成される質問紙を作成し生徒の実態を調査した(右 )。 「 」 、「 」 、 図 回答方法は あてはまる を4点 ややあてはまる を3点 「あまりあてはまらない」を2点 「あてはまらない」を1点とす、 る4件法とした。特に「他者理解」で項目4・5と比べて、項目6 との差が大きい。調査結果から以下のことを課題としてとらえた。 イ 情報の科学的理解に関する実態 電子掲示板上の書き込みを閲覧したときに 「信憑性 「記録性 「公、 」 」 開性 「コミュニケーション特性」の4観点から、不適切な内容を指摘」 できるかを調査した(右図) 「コミュニケーション特性」のみが高。 く、他の観点は低い傾向が表れたことから以下を課題としてとらえ た。 (3)指導について 本単元では、掲示板上で複数の立場が混在している状 況を、誹謗中傷を書き込む人(立場1 、書き込まれる) 人(立場2 、同じクラスで閲覧・書き込みをしている) 生徒のように立場1や立場2と実生活上の交流がある人 (立場3 、さらに他のクラスや他校の生徒のようにほ) ( ) とんど面識がなく電子掲示板上の交流のみの人 立場4 の4つの立場に分別することによって、モラルと情報の 科学的理解の両面の観点に基づいて判断しやすくさせ る。 さらに、生徒に主体的に解決方法を考えさせるために、体験活動や役割演技をうけての交流活動を 行い、集団思考を経て自分が果たすべき役割や行動(解決方法)を自己決定させる。 掲示板の模擬体験を受けて、ブレーン・ライティング法を用いて生徒から情報の科学的理解の面よ り多様な思考を引き出し、原因をカードに記入させ(交流活動Ⅰ 、次に4つの立場から新たにカー) ド付加した後、立場ごとにカードを整理させ、問題点を明確にさせる(交流活動Ⅱ 。ここでは、意) 見が出やすいように生活班においてブレーン・ストーミング法を用いる。アイディアを口に出して発 言するブレーン・ストーミング法に対して、ブレーン・ライティング法は黙ったまま紙(ここではカ ードに)にアイディアを書き出す。書いたカードを次の生徒に回し、受け取った生徒はそのカードを 参考にしながら新しいカードを作成する。 続いて心情理解を深めるための役割演技をうけて、同じ役毎に集めた小集団に被害者にあたる立場 2役の生徒を加え 感じたことを共有し深めてモラルにおける3観点からの解決方法を探っていく 交、 ( 流活動Ⅲ 。) 課 題 ア 自分のことを客観的にとらえられずに、また積極的に相手や集 団に関わっていない傾向がある。特に他者の視点に立って思考や感情を 推測することができていない。 課 題 イ 「コミュニケーション特性」は日常のモラル指導の延長線上に あるためか、指導効果が表れやすいが、その他の情報の科学的理解の面 に関する指導は抽象度が高いためか、理解が深まっていない。 電子掲示板上の交流(例:他クラスや他校) 実生活上の交流(例:同じクラス) 書き込 まれる 立場2 立 場 1 書き込む 立 場 3 閲覧する 書き込む 立 場 4 閲覧する 書き込む 誹 謗 中 傷 ※立場1や2と 面識や実生活 上の交流は(ほ とんど )ない。 ※立場1か2 と交流がある 。
3 -続いて、それぞれの立場 での解決方法を学級全体で 交流させることにより評価 ( )、 ・統合させ 交流活動Ⅳ これらの4つの交流活動を 経て最終的に解決方法を自 己決定させていく。 これらの交流活動と自己 決定の場に、4つの立場を 明確に弁別し、問題解決を モラルと情報の科学的理解 の両面から行うためのワー 「 」 クシート 意志決定シート を位置付け、問題解決を支 援していく。 3 単元目標 ○電子掲示板について関心をもち、他の人の意見や考え方を参考にしながら、意欲的に自分の考えを 表せる 【関心・意欲・態度】。 ○電子掲示板の書き込みを情報の科学的理解の観点から批判的に読み、問題点を指摘できる 【知識。 ・理解】 ○電子掲示板上のトラブルを解決するために、自他を大切にするモラルの観点から、他者の立場を理 解し、考えを推測することが出来る 【思考・判断】。 ○電子掲示板上でのトラブルを解決するための方法を、モラルと情報の科学的理解の両面から根拠を 明確にして表現できる 【技能・表現】。 4 単元指導計画 【 】、 【 】、 【 】、 【 】 評価規準 関: 関心・意欲・態度 知: 知識・理解 思: 思考・判断 技: 技能・表現 学習活動・内容 手立て 評価規準 評価方法 段階 配時 1実態調査の結果より、課題を確 認する。 2情報の科学的理解における4観 ○生徒の電子掲示板閲 関:意欲的に模擬体 様相観察法 点から電子掲示板の特性を理解 覧の有無や知識面に 験を行い、関心を する。 差があるため、模擬 もってドラマを視 (1)模擬体験を行う。 体験やドラマの視聴 聴する。 知 ①記名での参加 を通じて、具体的に ②匿名での参加 理解させる。 50 ③感想の交流 (2)電子掲示板によるトラブル る 分 例を知る。 ○ドラマ視聴後、トラ 知:情報の科学的理 ①4観点ごとの事例 ブルの原因をカード 解における観点を ②ドラマ視聴(DVD) に記入させ、次時に 事例やドラマによ 文章記述法 (原因記入カード) 「ちょっと待ってケータイ つなげる。 り理解している。 交 流 活 動 Ⅲ 交 流 活 動 Ⅱ 事 実 何 が 悪 かっ た のか。(行 動 ・ 言葉・書 き 込みな ど ) 意 志 決定 今 後 へ向け て の 決 意 理 由 な ぜな らば…だからで ある。 情 報 の 科 学 的 理 解 面 モ ラ ル 面 ※原因となった立場について記入 意志決定シートC 意志決定シートB 意志決定シートA ( モ ラ ル 面) ( 情 報 の 科学的 理解面) 自 己 理 解 演 じて みて ○○ さん(演じた立場) は、ど んな 人物だ と 思 いま したか。 他 者 理 解 あな たが○○さん(演じた 立 場 )だとしたら、この後吉 川 さ んに対してど んな行動 や 声 掛けをすべきで すか。 集 団 と の か か わり ○ ○ さん(演じた立場)は、この後ク ラ ス や掲示板の参加者など の集団に 対 し て ど のようにすべきですか。 「 な ぜ( 立 場2が) 電 子 掲 示 板で 傷 つ い た か?」 を班 で 交 流 し、その原 因 を 立 場 1 ・ 立場 3 ・ 立 場 4につい て 整 理 する 。 ※ 演じた立場から感じたこと や考えたことを整理する。 ※ 立場ごとに原因 を 整理する。 ※根拠をもって、自分の行動 を 決定する。
・学校裏サイトの闇」 3トラブルの原因を考え、各自閲 ○情報の科学的理解面 覧時の注意点を決める。 から決めさせる。 4[交流活動Ⅰ]ブレーン・ライテ ○[交流活動Ⅰ]ブレ 思:[交流活動Ⅰ]情 様相観察法 ィング法により、前時のドラマ ーン・ライティング 報の科学的理解の 文章記述法 (原因記入カード) つ におけるトラブルの原因を情報 法を用いて、発表が 観点から、原因を 40 の科学的理解の面から把握する。 苦手な生徒等も交流 把握することがで か しやすくする。 きる。 分 む 5[交流活動Ⅱ]新たに4つの立場 ○[交流活動Ⅱ]4つの 思:[交流活動Ⅱ]立 文章記述法 (意志決定シートA) からトラブルの原因をとらえ、 立場から状況を把 場3や立場4にも 立場ごとに原因を整理する。 握、整理させる。 とるべき役割や行 動があったことを を指摘できる。 6 交流活動Ⅲ 役割演技を行い[ ] 、○[交流活動Ⅲ]役割演 思:[交流活動Ⅲ]モ 文章記述法 (意志決定シートB) モラル面から自分の演じた立場 技により立場を理解 ラルの3観点から での解決方法を考察する。 しやすくさせ、解決 解決方法を考える 立場ごとに構成した小集団に立 方法をシートに記入 ことができる。 追 場2役の生徒の意見を加えなが させる。 ら解決方法について考察したこ ○同じ役同士と立場2 求 60 とを共有し、まとめる。 の意見の交流によっ て、双方から解決方 す 分 法を深めさせる。 る 7[交流活動Ⅳ]学級全体で、各 ○[交流活動Ⅳ]他の立 思:[交流活動Ⅳ]他 役での解決方法を交流し、各自 場の解決方法を取り の立場の解決方法 で評価・統合していく。 入れながら、一番良 を評価し、統合す い方法を考えさせる。 ることができる。 決 8今までの学習を振り返り、各立 ○モラルと情報の科学 思・技: モラルと 文章記述法 (意志決定シートC) 定 場ごとに、根拠を明確にしなが 的理解の両面から根 情報の科学的理解 、 す らとるべき役割や行動を自己決 拠をワークシートに の両面の観点から る 定する。 記入させる。 表現ができる。 5 本時 (1)平成○○年○月○日(○)第○校時 A市立B中学校 2年C組教室にて ア 本時の指導観 本時の「知る」段階は、生徒が電子掲示板上の書き込みを閲覧する際の情報の科学的理解面の観点 を習得するものである。事前調査から、掲示板を閲覧した経験が少ない生徒の存在が明らかになって いるので、模擬体験やドラマ(文部科学省作成「ちょっと待ってケータイ・学校裏サイトの闇 )の」 視聴により、具体的に理解ができるように工夫する。模擬体験においては、①記名で書き込む場合と 匿名で書き込む場合の心理的な違い、②匿名での誹謗中傷を閲覧したときの心理的な影響を体験させ たい。また、事例やドラマを活用することにより、掲示板を閲覧する上での情報の科学的理解に関す る観点の具体的な理解を促したい。
5 -小 集 団 → 個 人 イ 本時の主眼 、 。( ) ○ 電子掲示板について興味・関心を示し 積極的にトラブルが起きる原因を考えようとする 関 ○ 電子掲示板の持つ匿名性を体験的に理解した上で、具体例(事例)において情報の科学的理解に おける4観点を当てはめることができる (知)。 ウ 本時の授業仮説 「知る」段階において、電子掲示板を模擬体験する場を仕組めば、知識や経験の差に関係なく具体 的に情報の科学的理解における4観点を理解することができ、トラブルを解決するための生徒の適切 な判断につながるであろう。 エ 準備 コンピュータ、液晶プロジェクタ、付箋紙、実物投影機、例題電子掲示板、原因記入カード DVD「ちょっと待って、ケータイ 学校裏サイトの闇 (文部科学省作成)」 オ 本時 学習活動・内容 教具・資料 指導上の留意点 評価 段階 過程 形態 配時 導 1電子掲示板の利用の実態から、 コンピュータ ○アンケートより電 5 入 課題を確認する。 液晶プロジェクタ 子掲示板の利用例 光 全 分( ※スクリーンにプロジェクタで映 の部分・陰の部分) 体 す。 をあげる。 本時のめあて 電子掲示板閲覧時の注意点を考えよう 2情報の科学的理解における4観 ※学級掲示板例 点から電子掲示板の特性を理解 する。 個 (1)模擬体験を行う。 コンピュータ 人 15 関:電子掲示板 知 展 ①記名で参加し、付箋紙への書 液晶プロジェクタ ↓ 分 について興味・ き込みを学級全体に提示する。 実物投影機 ○陰の部分だけでな 小 関心を示し、積 ※スクリーンにプロジェクタで 付箋紙 く光の部分にも気付 集 極的にトラブル る 開 映す。 かせる。 団 が起きる原因を ②匿名で参加し、書き込みを学 ○匿名での参加時に、↓ 考 え よ う と す 級全体に提示する。 誹謗中傷メールの例 全 る。 ③学級全体で感想を交流する。 を見せる。 体 (2)電子掲示板によるトラブル例 コンピュータ ○危険から身を守り、全 20 を知る。 液晶プロジェクタ 被害を予防するため 体 分 ①4つの観点ごとの事例 の観点を理解させる。↓ ②ドラマ視聴(DVD) 原因記入カード ○ドラマ視聴後、な 個 「ちょっと待ってケータイ ぜ問題が起きたかを 人 。 ・学校裏サイトの闇」 カードに記入させる ま 3例題電子掲示板を通して、各自 コンピュータ ○小集団で問題点を 5 知:情報の科学 と 閲覧時の注意点を決める。 液晶プロジェクタ 交流した後、情報の 分 的理解おける観 め 科学的理解面から注 点を当てはめる 意点を決定させる。 ことができる。
カ 板書計画 (2)平成○○年○月○日(○)第○・○校時 A市立B中学校 2年C組教室にて ア 本時の指導観 2時間目の「つかむ」段階は、問題解決に向けて情報の科学的理解の面から状況を把握する段階で ある。事前調査により、電子掲示板に関する知識について生徒の個人差があることが明らかになって いる。そのため小集団で共に考える場を設定し、他者の考えと比較しながら、自分の考えに付加・修 正を加えることにより情報の科学的理解における観点の習得を促したい。その際、日常は発言が少な い生徒もいるため、ブレーン・ライティング法を用いて、考えを記入したカードを回覧することによ り、効果的に発想を交流できるように図る(交流活動Ⅰ 。) また事前調査では、電子掲示板上のトラブルについて 「問題解決のために具体的な行動をとる」、 。 、 、 と答えた生徒が少ない このことは 匿名・多人数・非対面コミュニケーションである電子掲示板は 生徒にとって立場が混在しているために状況が把握できず自分の果たすべき役割や行動を決定できな いからだと考える。そこで、4つの立場から状況を整理することによって、トラブル時の電子掲示板 への参加者の課題が明確になるようにする(交流活動Ⅱ 。) 3時間目は、トラブルの解決に向けて、モラルと情報の科学的理解の両面から4つの立場における 解決方法を探り( 追求する「 」)、自分が果たすべき役割や行動を自己決定する( 決定する )段階で「 」 ある。事前調査により、他者の視点に立って思考や感情を推測することに課題が見いだされた。そこ で 「追求する」段階では、生徒が視聴したドラマを基にしたシナリオを用いて役割演技を行わせた、 、 。 後 各立場がどのような役割と行動を果たすべきだったのかを考えさせる2つの交流活動を行わせる まず、個人でモラル面の3観点ごとに色分けされた付箋紙に解決方法を書かせる。この付箋紙を持 ち寄らせて、同じ役割演技をした者同士での等質小集団の意見に立場2を演じた生徒の感想を加えな がら解決方法を整理・統合させていく(交流活動Ⅲ 。次に、各立場での解決方法を学級全体で共有)
7 -小 集 団 → 個 人 させるために、学級全体へ発表させていく(交流活動Ⅳ 。) 「決定する」段階は、各班が発表した解決方法を評価・統合させ、生徒一人一人にそれぞれの立場で の行動を、モラルと情報の科学的理解の両面から根拠を明確にしながら自己決定させる。 イ 本時の主眼 ○ 電子掲示板上でのトラブルについて、他者の視点にたって心の動きを推測し、適切な解決方法を 選択できる。(思) ○ 電子掲示板上でのトラブルについて、モラルと情報の科学的理解の両面から根拠を明確にし、解 決方法を文章にすることが出来る。(技) ウ 本時の授業仮説 「つかむ 「追求する 「決定する」段階において、生徒が(学校裏サイト内の)電子掲示板のサイ」 」 トを閲覧するときに、4つの立場から問題点を多面的・客観的にとらえさせる意志決定シートを位置 付けた交流活動を仕組めば、生徒は情報を適切に判断し、自他を大切にする行動を決定することがで きるであろう。 エ 準備 コンピュータ、液晶プロジェクタ、原因記入カード、カード、意志決定シートA・B・C、 役割演技シナリオ オ 本時 学習活動・内容 教具・資料 指導上の留意点 評価 段階 過程 形態 配時 導 1めあてと流れを確認する。 コンピュータ ○自分の課題として 個 5 入 液晶プロジェクタ 共有化させる。 人 分 本時のめあて 電子掲示板で生じた問題を大きくしない、解決する方法を考えよう つ 2交流活動を通して、トラブル 個 の解決方法を探る。 人 か (1)[交流活動Ⅰ]ブレーン・ラ 原因記入カード ○他の生徒のカード ↓ 20 イティン法により、前時に視聴 を参考にしながら、 小 分 したドラマにおけるトラブルの 科学的理解の面より 集 む 原因を小集団で共有する。 原因をカードに記入 団 させる。 (2)[交流活動Ⅱ]4つの立場か 意志決定シートA ○整理した内容をス 15 展 ら小集団で問題点を整理し、統 クリーンに映し出す。 分 合した内容を各自がまとめる。 (3)[交流活動Ⅲ]役割演技を行 シナリオ ○個人でモラル面の 個 30 思:電子掲示板を い、モラル面から自分の演じた 意志決定シートB 3観点ごとに色分け 人 分 閲覧する際に、各 追 開 立場での解決方法を考察する。 された付箋紙に解決 ↓ 立場から心の動き 立場ごとに構成した小集団に 方法を書かせ、持ち 小 を推測し、読み解 求 立場2役の生徒の意見を加えな 寄らせる。 集 くことが出来る。 がら解決方法を考察したことを (意志決定シートB 団 す 共有し、まとめる。 上に添付してある)
る (4)[交流活動Ⅳ]各立場での解 液晶プロジェクタ ○解決方法を書いた 20 決方法を学級全体で共有するた 実物投影機 ものをスクリーンに 分 めに、立場ごとに解決方法を提 映し出す。 案し、評価・統合する。 ま 3立場ごとの果たすべき役割や 意志決定シートC ○シートA・Bの記 個 10 技:モラルと情報 決 と 行動を、モラルと情報の科学的 述内容を振り返らせ 分 の科学的理解の両 定 め 理解の両面から根拠をたてて、 て、思考の過程を振 面から根拠を明確 す 自己決定していく。 り返らせる。 にし、解決方法を る 表現することが出 来る。 カ 板書計画 小 集 団 → 学 級 全 体
例題電子掲示板
○○中の気になる人について語ろう
1:名前:つくし:
2009/7/7(火)12:05:40
つくしからみんなへ。ここは○○中で気になる人につ
いて語る掲示板です。「○○くんのことが好きになって
しまいました」「いま付き合っています」などなど。
気になる人の相談や体験談はこちらでどうぞ。
2:名前:つかさ:
2009/7/7(火)12:08:21
スレたてあざ~す。2年□組のさくらこってどんな子?
3:名前:関係者さん:
2009/7/7(火)12:09:00
さくらこって、かわいいよね。
4:名前:つかさ:
2009/7/7(火)12:10:37
ていうか、あかるうざいってかんじでー。ときどきかわ
いこぶってる。
5:名前:通りがかりの中学生:
2009/7/7(火)12:12:02
ぼく、となりの△中。その子どんな子?知ってるかも。
6:名前:名無し:
2009/7/7(火)12:13:05
この前カラオケ行ったときの写真です。
右が、さくらこ。さくらこんちの近所のカ
ラオケやさんだよ。
7:名前:るい☆:
2009/7/7(火)12:14:12
2年○組の出席番号10番花沢類です。さくらこって頭
もいいね。キマツ英語98点だったし。うわさでは、◎
組のあきらが好きっていいよったらしい。
8:名前:つくし:
2009/7/7(火)12:14:15
通りがかりの中学生さん。ここは、○○中だけなんで、
遠慮してください。
9:名前:通りがかりの中学生:
2009/7/7(火)12:15:00
掲示板だから、参加していいだろ。おまえうざいったい。
電子掲示板上の交流
実生活上の交流
立場2
立場1
立
場
3
誹謗
中傷
※実生活上
の交流なし
4つの立場
立場4
閲覧・書き込み
閲覧
閲覧・書き込み
吉川
渡辺
A
渡辺の
友人
B
交流活動
Ⅲ
役割演技シナリオ
[方法]シナリオにしたがい場面1~3まで、演じていきます。
※4人班のところは、吉川さんとBを一人で演じます。
(5人班用)
(
)、
(
)、
(
)
配役
吉川さん
渡辺くん
渡辺の友人
A(
)
、B(
)
場面1 【シナリオ】掃除時間の出来事
掃除中に、吉川さんが渡辺くんに注意しました。
立場2① 吉川さん「ちょっと渡辺くん、まじめにやってよ。」
立場1② 渡辺くん「まじめにやってるし。」
立場2③ 吉川さん「やってないじゃない。ちゃんとしてよ。」
立場1④ 渡辺くん「うっざ。」
2
-場面2 【シナリオ】電子掲示板への書き込み
※注1
実際は電子掲示板上での書き込みですが、ここでは口に
出して読んでください。
※注2
吉川さんは、誰が電子掲示板に書き込んだかわかりませ
。
。
ん ここでは
吉川さんは目をつぶって
会話を聞いて下さい
立場3⑤ A『○川ってクラスで1番らしいよ。どんな頭してんの。』
立場2⑥ 渡辺くん『あいつウゼー。いちいち仕切るな。』
立場3⑦ A『○川のプロフ見っけ。アドは××.@itsumo.ne.jpです』
立場1⑧ 渡辺くん『○川のプロフ見たぞ。キモすぎ~』
立場4⑨ Bくん『△中学校からです。Bの写真まじキモいね』
立場3⑩ Aくん『そろそろやばくね』
立場1⑪ 渡辺くん『何とめてんの。おまえ○川に気があるの?』
場面3 【シナリオ】クラスの会話
立場1⑫ 渡辺くん「誰かがプロフをのせたから吉川が休んだんだ。俺
とケンカしたからじゃないよ。」
立場3⑬ 渡辺の友人「掲示板削除されたね。先生にばれたらしいよ。
吉川のプロフもにせものらしいよ。岡田がつくったらしいよ。」
立場1⑭ 渡辺くん「こえー。そんなことまでわかるの。」
立場3⑮ 渡辺の友人「掲示板に書き込んだやつらも調べたらすぐば
れるらしいよ。俺は見るだけだったからいいけど。」
2年(
)組(
)番
氏名(
)
原因記入カード
1時間目
ドラマを見た後、1つの原因について1枚カードに記入します。記入する内容は、
①
「原因となった人」と「原因」です。何枚記入しても良いです。
① ① だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 原因となった人 原因となった人 原因 原因 ① ① だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 原因となった人 原因となった人 原因 原因 ① ① だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 原因となった人 原因となった人 原因 原因2時間目
交流活動Ⅰ(ブレーン・ライティング法)
②
①自分のカードを左の人に回す。 ②1時間目の人のカードを参考にして、1回目の2つカードを作成する (3分間)。 ③時間になったら、左の人に回す。 ④2回目、3回目を繰り返す。 ②-1 ②-1 だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 1 原因となった人 原因となった人 原因 原因 回 目2 -②-2 ②-2 だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 2 原因となった人 原因となった人 原因 原因 回 目 ②-3 ②-3 だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 3 原因となった人 原因となった人 原因 原因 回 目
交流活動Ⅱ(4つの立場)
※4つの立場からカードを作成する。ブレーン・ライティング法で、4・5・6回目を行う。 ②-4 ②-4 だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 4 原因となった人 原因となった人 原因 原因 回 目 ②-5 ②-5 だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 5 原因となった人 原因となった人 原因 原因 回 目 ②-6 ②-6 だから 傷つくことになった だから 傷つくことになった 6 原因となった人 原因となった人 原因 原因 回 目電子掲示板上の交流 実生活上の交流 立場2 立場1 立 場 3 誹謗 中傷 ※実生活上 の交流なし