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IF 利用の手引きの概要 日本病院薬剤師会 1. 医薬品インタビューフォーム作成の経緯当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者 ( 以下 MRと略す ) 等にインタビューし 当該医薬品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビューフォームを 昭和 63 年日本病院薬剤師会 ( 以

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(1)

2015 年 1 月(改訂第 6 版)

日本標準商品分類番号/871319

医薬品インタビューフォーム

日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成

剤 形

点眼剤

規 格 ・ 含 量

1mL 中 アシタザノラスト水和物 1.08mg

(アシタザノラストとして 1.0mg)

一 般 名

和名:アシタザノラスト水和物(JAN)

洋名:Acitazanolast Hydrate(JAN)

製 造 販 売 承 認 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 ・ 発 売 年 月 日

製造販売承認年月日:2000 年 9 月 22 日

薬価基準収載年月日:2000 年 11 月 17 日

発 売 年 月 日:2000 年 11 月 17 日

開 発 ・ 製 造 販 売 ・ 提 携 ・ 販 売 会 社 名

発 売 元:

販 売 元:

製造販売元:

担 当 者 の 連 絡 先 ・ 電 話 番 号 ・ F A X 番 号 本 IF は 2014 年 4 月改訂の添付文書の記載に基づき改訂した。

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IF利用の手引きの概要 ―日本病院薬剤師会―

1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯

当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下、MRと略す)等にインタビューし、当

該医薬品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビューフォームを、

昭和 63 年日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第2小委員会が「医薬品インタビュー

フォーム」

(以下、IFと略す)として位置付けを明確化し、その記載様式を策定した。そして、

平成 10 年日病薬学術第3小委員会によって新たな位置付けとIF記載要領が策定された。

2.IFとは

IFは「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に

必要な医薬品の適正使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付けとなる情報等が集

約された総合的な医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医

薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。

しかし、薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報、製薬企業の製剤意図に反した情報及

び薬剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。

3.IFの様式・作成・発行

規格はA4判、横書きとし、原則として9ポイント以上の字体で記載し、印刷は一色刷りとす

る。表紙の記載項目は統一し、原則として製剤の投与経路別に作成する。IFは日病薬が策定

した「IF記載要領」に従って記載するが、本IF記載要領は、平成 11 年 1 月以降に承認され

た新医薬品から適用となり、既発売品については「IF記載要領」による作成・提供が強制さ

れるものではない。また、再審査及び再評価(臨床試験実施による)がなされた時点ならびに

適応症の拡大等がなされ、記載内容が大きく異なる場合にはIFが改訂・発行される。

4.IFの利用にあたって

IF策定の原点を踏まえ、MRへのインタビュー、自己調査のデータを加えてIFの内容を充

実させ、IFの利用性を高めておく必要がある。

MRへのインタビューで調査・補足する項目として、開発の経緯、製剤的特徴、薬理作用、臨

床成績、非臨床試験等の項目が挙げられる。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事

項に関しては、当該医薬品の製薬企業の協力のもと、医療用医薬品添付文書、お知らせ文書、

緊急安全性情報、Drug Safety Update(医薬品安全対策情報)等により薬剤師等自らが加筆、

整備する。そのための参考として、表紙の下段にIF作成の基となった添付文書の作成又は改

(3)

目 次

Ⅰ.概要に関する項目 1.開発の経緯 ··· 1 2.製品の特徴及び有用性 ··· 1 Ⅱ.名称に関する項目 1.販売名 ··· 2 2.一般名 ··· 2 3.構造式又は示性式 ··· 2 4.分子式及び分子量 ··· 2 5.化学名(命名法) ··· 2 6.慣用名、別名、略号、記号番号 ··· 2 7.CAS登録番号 ··· 2 Ⅲ.有効成分に関する項目 1.有効成分の規制区分 ··· 3 2.物理化学的性質 ··· 3 3.有効成分の各種条件下における安定性 ··· 3 4.有効成分の確認試験法 ··· 4 5.有効成分の定量法 ··· 4 Ⅳ.製剤に関する項目 1.剤形 ··· 5 2.製剤の組成 ··· 5 3.用時溶解して使用する製剤の調製法 ··· 6 4.懸濁剤、乳剤の分散性に対する注意 ··· 6 5.製剤の各種条件下における安定性 ··· 6 6.溶解後の安定性 ··· 6 7.他剤との配合変化(物理化学的変化) ··· 6 8.混入する可能性のある夾雑物 ··· 7 9.溶出試験 ··· 7 10.生物学的試験法 ··· 7 11.製剤中の有効成分の確認試験法 ··· 7 12.製剤中の有効成分の定量法 ··· 7 13.力価 ··· 8 14.容器の材質 ··· 8 15.刺激性 ··· 8 16.その他 ··· 8 Ⅴ.治療に関する項目 1.効能又は効果 ··· 9 2.用法及び用量 ··· 9 3.臨床成績 ··· 9 Ⅵ.薬効薬理に関する項目 1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群 ··· 11 2.薬理作用 ··· 11 Ⅶ.薬物動態に関する項目 1.血中濃度の推移・測定法 ··· 17 2.薬物速度論的パラメータ ··· 18 3.吸収 ··· 19 4.分布 ··· 19 5.代謝 ··· 20 6.排泄 ··· 22 7.透析等による除去率 ··· 22 Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 1.警告内容とその理由 ··· 23 2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む) ··· 23 3.効能・効果に関連する使用上の注意とその理由 ··· 23 4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由 ··· 23 5.慎重投与内容とその理由 ··· 23 6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法 ··· 23 7.相互作用 ··· 23 8.副作用 ··· 23 9.高齢者への投与 ··· 25 10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 ··· 25 11.小児等への投与 ··· 25 12.臨床検査結果に及ぼす影響 ··· 25 13.過量投与 ··· 25 14.適用上及び薬剤交付時の注意 (患者等に留意すべき必須事項等) ··· 25 15.その他の注意 ··· 25 16.その他 ··· 25

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Ⅸ.非臨床試験に関する項目 1.一般薬理 ··· 26 2.毒性 ··· 27 Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目 1.有効期間又は使用期限 ··· 30 2.貯法・保存条件 ··· 30 3.薬剤取扱い上の注意点 ··· 30 4.承認条件 ··· 30 5.包装 ··· 30 6.同一成分・同効薬 ··· 30 7.国際誕生年月日 ··· 30 8.製造販売承認年月日及び承認番号 ··· 30 9.薬価基準収載年月日 ··· 30 10.効能・効果追加、用法・用量変更追加等の 年月日及びその内容 ··· 30 11.再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容 ··· 30 12.再審査期間 ··· 30 13.投薬期間制限医薬品に関する情報 ··· 30 14.厚生労働省薬価基準収載医薬品コード ··· 30 15.保険給付上の注意 ··· 30 ⅩⅠ.文献 1.引用文献 ··· 31 2.その他の参考文献 ··· 31 ⅩⅡ.参考資料 主な外国での発売状況 ··· 32 ⅩⅢ.備考 その他の関連資料 ··· 33

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Ⅰ 概要に関する項目

1.開発の経緯 経口抗アレルギー剤として開発されたタザノラストは、経口投与後、腸管から吸収される 際にブチルエステル部分が加水分解され、アシタザノラストとして血液中へ移行し、抗ア レルギー作用を発揮することが認められている。 ゼペリン点眼液 0.1%は、この生体内活性代謝物であるアシタザノラストの一水和物を有効 成分とする抗アレルギー点眼剤である。 ラット腹腔肥満細胞及びモルモット肺切片を用いたin vitro 試験を実施した結果、アシタ ザノラスト水和物は抗原抗体反応に基づく肥満細胞からの血小板活性化因子(PAF)、ヒス タミン、ロイコトリエン B4及びロイコトリエン D4の遊離を有意に抑制することにより、抗 アレルギー作用を示すことが明らかとなった。さらに、ラット及びモルモットの実験的ア レルギー性結膜炎に対してアシタザノラスト水和物点眼液を点眼した結果、アレルギー性 結膜炎に伴う血管透過性の亢進を有意に抑制することが認められた。 また、アレルギー性結膜炎を対象とした臨床試験において、瘙痒感、結膜充血、結膜浮腫 などの主要な眼アレルギー症状の改善に優れた抗アレルギー点眼剤であることが認めら れ、2000 年 9 月に承認され、2010 年 3 月に再審査結果が通知された。 2.製品の特徴及び有用性 (1)経口抗アレルギー剤タザノラストの生体内活性代謝物であるアシタザノラストの点眼 剤である。 (2)アレルギー性結膜炎による瘙痒感、結膜充血、結膜浮腫などの自・他覚症状を改善する。 1)2)3)4) (3)肥満細胞からの血小板活性化因子(PAF)、ヒスタミン、ロイコトリエン B4、ロイコトリ エン D4の遊離を抑制する。(in vitro) (4)申請時における臨床試験において 374 例中 9 例(2.41%)に副作用が認められた。(承 認時における集計)1)2)3)4)5)6) 主な副作用:眼刺激 8 件(2.14%)、眼痛 2 件(0.53%)、流涙増加 2 件(0.53%) 市販後の使用成績調査において副作用集計の対象となった 3,078 例中 36 例(1.17%)に 副作用が認められた。(再審査終了時における集計) 主な副作用:眼刺激 10 件(0.32%)、眼瞼炎(眼瞼皮膚炎を含む)5 件(0.16%)、眼痛 4 件(0.13%)、眼瞼浮腫 4 件(0.13%)、結膜充血 3 件(0.10%)

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Ⅱ 名称に関する項目

1.販売名 (1)和名 ゼペリン点眼液 0.1%

(2)洋名 ZEPELIN OPHTHALMIC SOLUTION 0.1%

(3)名前の由来 開発当初の有効成分名「ゼペノラスト水和物」から命名。 注)承認された有効成分名は「アシタザノラスト水和物」である。 2.一般名 (1)和名(命名法) アシタザノラスト水和物(JAN) (2)洋名(命名法) Acitazanolast Hydrate(JAN) 3.構造式又は示性式 ・H2O NHCOCOOH N N N NH 4.分子式及び分子量 分子式:C9H7N5O3・H2O 分子量:251.20

5.化学名(命名法) 3′-(1H -Tetrazol-5-yl)oxanilic acid monohydrate(IUPAC)

6.慣用名、別名、略号、 記号番号

治験番号:WP-871

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Ⅲ 有効成分に関する項目

1.有効成分の規制区分 該当しない 2.物理化学的性質 (1)外観・性状 白色の粉末で、においはなく、弱い苦味及び酸味がある。 (2)溶解性 N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けに くく、水又はアセトンに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。 (3)吸湿性 相対湿度 15~90%においては乾燥減量値に大きな変化は認められず、吸湿性も示さなか ったが、相対湿度 100%においては吸湿性を示した。 (4)融点(分解点)、沸点、凝固点 日局融点測定法第 1 法により測定した結果、210℃付近から徐々に黄変し、270℃付近で 急激な褐変(分解)がみられた。 (5)酸塩基解離定数 pKa=1.72(溶解度法により算出) (6)分配係数 オクタノール/水分配係数(25℃) pH 1.3 2.0 3.1 4.1 5.1 6.1 分配係数 7.7 4.2 0.5 0.02 0 0 (7)その他の主な示性値 該当資料なし 3.有効成分の各種条件下に おける安定性 (1)原薬の固体状態 試験項目:性状、確認試験、純度試験、乾燥減量、強熱残分、分解物の探索、含量、 分解物定量、透過率※ 試験 保存条件 保存期間 保存形態 結果 長期保存 試験 室温、暗所 42箇月 無色ガラス瓶(密栓) 変化なし 苛酷試験 温度 40℃、暗所 6箇月 無色ガラス瓶(密栓) 変化なし 60℃、暗所 2箇月 湿度 40℃、75%RH、暗所 6箇月 無色ガラス瓶(開栓) 変化なし 40℃、90%RH、暗所 光 白色蛍光灯下 20℃、1000Lx 60万Lx・hr 無色ガラスシャーレ (ポリ塩化ビニリデン 製フィルムで覆う) 変化なし 近紫外線蛍光灯下 20℃、0.35mW/cm2 24時間

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(2)原薬の水溶液(0.1%) 試験項目:性状、pH、分解物の探索、含量、分解物定量 試験 保存条件 pH 保存期間 保存形態 結 果 苛酷試験 温度 40℃、暗所 4 4 箇月 無色 アンプル アシタザノラストの分解 物(MTA※)を認めた。 7 9 光 白色蛍光灯下 20℃、1000Lx 4 60 万 Lx・hr 変化なし 7 9 アシタザノラストの分解 物(MTA※)を認めた。 ※「Ⅳ.8.混入する可能性のある夾雑物」参照 4.有効成分の確認試験法 (1)本品 0.1g に 6mol/L 塩酸試液 10mL を加えて水浴中で 15 分間加熱する。この液をろ過し て得た液は、芳香族第一アミンの定性反応を呈する。 (2)日局一般試験法「吸光度測定法」による。(極大波長:239~243nm) (3)日局一般試験法「赤外吸収スペクトル測定法」の臭化カリウム錠剤法による。 5.有効成分の定量法 本品約 0.25g を精密に量り、0.2mol/L 水酸化ナトリウム液 20mL を正確に加えて溶かし、過 量の水酸化ナトリウムを 0.1mol/L 塩酸で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液 2 滴)。ただし、滴定の終点は溶液の色が赤色から無色に変わるときとする。同様の方法で空 試験を行う。 0.2mol/L 水酸化ナトリウム液 1mL=23.319mg C9H7N5O3

(9)

Ⅳ 製剤に関する項目

1.剤形 (1)投与経路 点眼 (2)剤形の区別、規格及び性状 剤 形 の 区 別:点眼剤 規格及び性状:1mL 中にアシタザノラスト水和物 1.08mg(アシタザノラストとして 1.0mg) を含有する無色澄明の水溶液である。 (3)製剤の物性 浸透圧比:0.8~1.3(生理食塩液に対する比) pH:4.5~6.0 (4)識別コード なし (参考) キャップの色:淡緑色半透明 キャップ天面: (5)無菌の有無 無菌 (6)酸価、ヨウ素価等 該当しない 2.製剤の組成 (1)有効成分(活性成分)の含量 1mL 中にアシタザノラスト水和物 1.08mg(アシタザノラストとして 1.0mg)を含有。 (2)添加物 溶 解 剤 モノエタノールアミン 緩 衝 剤 イプシロン-アミノカプロン酸 保 存 剤 パラオキシ安息香酸メチル パラオキシ安息香酸プロピル クロロブタノール 溶 解 補 助 剤 プロピレングリコール ポリソルベート 80 p H 調 節 剤 塩酸 水酸化ナトリウム (3)添付溶解液の組成及び容量 該当しない

(10)

3.用時溶解して使用する 製剤の調製法 該当しない 4.懸濁剤、乳剤の分散性に 対する注意 該当しない 5.製剤の各種条件下に おける安定性7) 試験項目:性状、確認試験、pH、浸透圧比、無菌試験、不溶性異物試験、分解物の探索、 重量変化、含量(アシタザノラスト、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プ ロピル、クロロブタノール) 試験 保存条件 保存期間 保存形態 結果 長期保存 試験 25℃、暗所 42箇月 点眼用 プラスチック製 気密容器 変化なし 加速試験 40℃ 75%RH、暗所 6箇月 保存剤(パラオキシ安息香酸 プロピル、クロロブタノー ル)の含量が経時的に低下。 苛酷試験 温度 40℃、暗所 6箇月 保存剤(パラオキシ安息香酸 プロピル、クロロブタノー ル)の含量が経時的に低下。 60℃、暗所 30日 アシタザノラストの分解物 を認めた。保存剤(パラオキ シ安息香酸プロピル、クロロ ブタノール)の含量が経時的 に低下。 湿度 25℃、30%RH、暗所 6箇月 変化なし 25℃、90%RH、暗所 光 白色蛍光灯下 20℃、1000Lx 120万 Lx・hr 変化なし 近紫外線蛍光灯下 20℃、0.35mW/cm2 24時間 「使用期限」、「貯法・保存条件」については「Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目」参照 6.溶解後の安定性 該当しない 7.他剤との配合変化8) (物理化学的変化) 配合変化試験については「ⅩⅢ.備考」の項参照

(11)

8.混入する可能性のある 夾雑物 混入する可能性のある類縁物質は以下のとおりである。 化学名 略号 構造式 butyl 3′-(1H-tetrazol-5-yl) oxanilate (一般名:タザノラスト) MTB N N N NH NHCOCOOCH2CH2CH2CH3 3-(1H-tetrazol-5-yl) aniline MTA NH2 N N N NH 9.溶出試験 該当しない 10.生物学的試験法 該当しない 11.製剤中の有効成分の 確認試験法 (1)本品の表示量に従いアシタザノラスト 1mg に対応する容量(1mL)をとり、6mol/L 塩酸 試液 3mL を加え、水浴中で 15 分間加熱する。この液は芳香族第一アミンの定性反応を 呈する。 (2)日局一般試験法「吸光度測定法」による。(極大波長:239~243nm) (3)日局一般試験法「薄層クロマトグラフィー」による。 薄 層 板:薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り) 展開溶液:酢酸エチル/水/氷酢酸混液=3:1:1 検 出:紫外線(主波長 254nm) 12.製剤中の有効成分の 定量法 日局一般試験法「液体クロマトグラフィー」による。 検 出 器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm) カ ラ ム:内径約 4mm、長さ 15cm のステンレス管に 5μm のオクタデシルシリル化 シリカゲルを充てんする。 カ ラ ム 温 度:30℃付近の一定温度 移 動 相:硫酸水素テトラ-n-ブチルアンモニウム 1.7g を pH6.5 の 1/15mol/L リン酸塩緩衝液/アセトニトリル混液(4:1)1000mL に溶かす。 流 量:アシタザノラストの保持時間が 4~8 分になるよう調整する。 システムの適合性:標準溶液 20μL につき、上記の条件で操作するとき、アシタザノラスト、 内標準物質の順に溶出し、その分離度が 2.0 以上のものを用いる。 システムの再現性:標準溶液 20μL につき上記の条件で試験を 6 回繰り返すとき、内標準物 質のピーク面積に対するアシタザノラストのピークの面積の比の相対標 準偏差は 1.0%以下。

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13.力価 該当しない 14.容器の材質 本 体:ポリプロピレン 中 栓:硬質ポリエチレン キャップ:ポリプロピレン 15.刺激性 眼刺激性試験 (1)瞬目反応試験9) 白色家兎(雄)にアシタザノラスト水和物点眼液(0.02%、0.1%、0.5%、2.5%)、基 剤又は生理食塩液をそれぞれ 50μL 点眼し、点眼直後から 1 分間の瞬目回数を測定した 結果、アシタザノラスト水和物点眼液群及び基剤群は生理食塩液群と比較して平均瞬目 回数の増加が認められた。しかし、基剤群及び各濃度のアシタザノラスト水和物点眼液 群の平均瞬目回数に差はなく、濃度依存性も認められなかった。 (2)1 日 15 回点眼投与試験9) 白色家兎(雄)の左眼にアシタザノラスト水和物点眼液(0.02%、0.1%、0.5%、2.5%) 又は基剤、右眼に生理食塩液を各群 6 例 1 回 50μL、30 分ごとに 15 回点眼した結果、0.1% 以上の群で分泌物の排出亢進(0.1%群:1 例、0.5%群:3 例、2.5%群:1 例)、2.5%群 の 1 例でごく軽微な眼瞼結膜充血が認められたが、いずれも翌日までに消失した。一方、 角膜上皮に対する障害は認められなかった。 16.その他 特になし

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Ⅴ 治療に関する項目

1.効能又は効果 アレルギー性結膜炎 2.用法及び用量 1 回 1~2 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼する。 3.臨床成績 (1)臨床効果1)2)3)4) アレルギー性結膜炎を対象とした比較試験を含む臨床試験 210 例における最終全般改善 度の改善率(改善以上)は 69.0%(145/210)であった(承認時)。 (2)臨床薬理試験:忍容性試験 1)短期点眼試験10) 健康成人男子 6 例を対象に 0.01%、0.1%又は 1%アシタザノラスト水和物点眼液を 1 回 2 滴、1 日 4 回点眼した結果、1%点眼液群で刺激感が 5 例に、各濃度において軽微な 眼瞼結膜充血が 1~3 例に認められたが、いずれも一過性のごく軽微な症状で臨床上問 題を来たすものではなかった。一般理学検査及び臨床検査においても異常変動は認めら れなかった。 10)中村 健 他:眼科臨床医報,87(7),1519(1993) 注)本剤のアレルギー性結膜炎に対して承認された用法・用量は、0.1%点眼液を「1 回 1~2 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼する。」である。 2)反復点眼試験10) 健康成人男子 6 例を対象に 1%アシタザノラスト水和物点眼液を 1 回 2 滴、1 日 4 回、7 日間点眼した結果、刺激感が 5 例に、軽微な眼瞼結膜充血が 1 例に認められたが、いず れも一過性のごく軽微な症状で継続点眼により増強する傾向は認められなかった。一般 理学検査及び臨床検査においても異常変動は認められなかった。 10)中村 健 他:眼科臨床医報,87(7),1519(1993) 注)本剤のアレルギー性結膜炎に対して承認された用法・用量は、0.1%点眼液を「1 回 1~2 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼する。」である。 (3)探索的試験:用量反応探索試験1) アレルギー性結膜炎患者 92 例を対象に 0.1%又は 0.3%アシタザノラスト水和物点眼液 を 1 回 1 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕、夜)原則として 4 週間点眼した結果、最終全般改善 度における改善率(改善以上)は、0.1%群で 71.4%、0.3%群で 69.2%であり、両群間 に有意差は認められなかった。副作用の発現率は 0.1%群で 4.1%、0.3%群で 8.3%であ った。以上の結果から、アレルギー性結膜炎に対するアシタザノラスト水和物点眼液の 至適濃度は 0.1%以下であることが示唆された。 1)増田寛次郎 他:臨床医薬,11(1),139(1995) 注)本剤のアレルギー性結膜炎に対して承認された用法・用量は、0.1%点眼液を「1 回 1~2 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼する。」である。

(14)

(4)検証的試験 1)無作為化並行用量反応試験2) アレルギー性結膜炎患者 161 例を対象に 0.01%又は 0.1%アシタザノラスト水和物点眼 液を 1 回 1 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕、夜)原則として 4 週間点眼した結果、最終全般 改善度における改善率(改善以上)は、0.01%群で 40.3%、0.1%群で 68.6%であり、 0.1%群は 0.01%群と比較して有意に高い改善率を示した。副作用の発現率は 0.01%群 で 4.3%、0.1%群で 1.4%であり、両群間に有意差は認められなかった。以上の結果か ら、アレルギー性結膜炎に対するアシタザノラスト水和物点眼液の至適濃度は 0.1%で あることが示唆された。 2)増田寛次郎 他:臨床医薬,11(1),151(1995) 注)本剤のアレルギー性結膜炎に対して承認された用法・用量は、0.1%点眼液を「1 回 1~2 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼する。」である。 2)比較試験3) アレルギー性結膜炎患者 196 例を対象にゼペリン点眼液 0.1%又は 2%クロモグリク酸 ナトリウム点眼液(対照薬)を 1 回 1~2 滴、1 日 4 回(朝、昼、夕、就寝前)原則とし て 28 日間点眼し比較検討した結果、ゼペリン点眼液 0.1%は 2%クロモグリク酸ナトリ ウム点眼液と同等の有効性及び安全性が認められた。 3)増田寛次郎 他:臨床医薬,13(17),4547(1997) 3)安全性試験4) アレルギー性結膜炎患者 20 例を対象にゼペリン点眼液 0.1%を 1 回 1 滴、1 日 4 回(朝、 昼、夕、夜)原則として 12 週間以上、24 週間を目標に点眼した結果、最終全般改善度 における改善率(改善以上)は 75.0%であった。副作用は全観察期間を通じて認められ なかった。以上の結果から、ゼペリン点眼液 0.1%はアレルギー性結膜炎に対して長期 投与においても有効で安全な薬剤であることが認められた。 4)小暮 文雄 他:臨床医薬,13(17),4563(1997) 4)患者・病態別試験 該当資料なし (5)治療的使用 1)使用成績調査・特定使用成績調査(特別調査)・製造販売後臨床試験(市販後臨床試験) 該当資料なし 2)承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要 該当しない

(15)

Ⅵ 薬効薬理に関する項目

1.薬理学的に関連ある化合物 又は化合物群 クロモグリク酸ナトリウム、アンレキサノクス、トラニラスト、ペミロラストカリウム、 ケトチフェンフマル酸塩、イブジラスト等 2.薬理作用 (1)作用部位・作用機序 作用部位:結膜組織 作用機序:本剤は、肥満細胞刺激後の細胞内情報伝達系の初期反応のうち、細胞膜のフ ォスファチジルイノシトール代謝回転亢進及び細胞内カルシウムイオン濃度 上昇を抑制することにより、肥満細胞からのヒスタミン、血小板活性化因子 (PAF)及びロイコトリエン B4・D4の遊離を抑制し、抗アレルギー作用を発揮 する。 (2)薬効を裏付ける試験成績 1)化学伝達物質遊離抑制作用 ①肥満細胞からのヒスタミン遊離に対する抑制作用(in vitro) 感作ラット腹腔肥満細胞浮遊液への抗原刺激によって上清中に遊離されたヒスタミン 量を測定した結果、アシタザノラスト水和物は濃度依存的に肥満細胞からのヒスタミ ンの遊離を抑制した。 ラット腹腔肥満細胞からのヒスタミン遊離に対する抑制作用 0 20 40 60 80 100 0.1 1 10 100 濃度 抑 制 率 ** ** ** 対照(生理食塩液)との比較 n=3 **:p<0.01(Dunnettの多重検定) (×1.08µg/mL) (%) (承認申請資料より作図)

(16)

②肥満細胞からの血小板活性化因子(PAF)遊離に対する抑制作用(in vitro) 感作ラット腹腔肥満細胞浮遊液への抗原刺激によって上清中に遊離された PAF 量を測 定した結果、アシタザノラスト水和物は 0.1~100μg/mL において濃度依存的に肥満細 胞からの PAF の遊離を抑制した。トラニラスト、ケトチフェンフマル酸塩及びクロモ グリク酸ナトリウム(DSCG)は 10μg/mL において抑制作用を示さなかった。ペミロラ ストカリウムは 10μg/mL においてアシタザノラスト水和物 1μg/mL とほぼ同程度の抑 制作用を示した。

(17)

③肺切片からのロイコトリエン B4及びロイコトリエン D4遊離に対する抑制作用(in vitro) 感作モルモット肺切片浮遊液への抗原刺激によって上清中に遊離されたロイコトリエ ン B4(LTB4)及びロイコトリエン D4(LTD4)量を測定した結果、アシタザノラスト水和 物は 0.1~10μg/mL において濃度依存的に肺切片からの LTB4及び LTD4の遊離を抑制し た。一方、ペミロラストカリウムは 1~100μg/mL において LTB4の遊離を、1~10μg/mL において LTD4の遊離をそれぞれ濃度依存的に抑制したものの、1μg/mL では有意な抑 制作用を示さなかった。クロモグリク酸ナトリウム(DSCG)及びケトチフェンフマル 酸塩は有意な抑制作用を示さなかった。トラニラストは LTB4の遊離をほとんど抑制し なかった。

(18)

2)実験的アレルギー性結膜炎に対する効果 ①実験的アレルギー性結膜炎に対する効果(ラット) 感作ラットに各種濃度に調製したアシタザノラスト水和物、アンレキサノクス、ケト チフェンフマル酸塩及びクロモグリク酸ナトリウムを 10μL ずつ両眼に点眼した後、 抗原及び色素を投与してアレルギー性結膜炎を惹起させた。結膜炎惹起 30 分後に結膜 における漏出色素量を測定した結果、アシタザノラスト水和物は 0.01~0.1%において 濃度依存的に色素漏出を抑制し、0.1~1%において抑制効果は一定となった。

(19)

②実験的アレルギー性結膜炎に対する効果(モルモット) 感作モルモットに各種濃度に調製したアシタザノラスト水和物、アンレキサノクス、 ケトチフェンフマル酸塩及びクロモグリク酸ナトリウムを 10μL ずつ両眼に点眼した 後、抗原及び色素を投与してアレルギー性結膜炎を惹起させた。結膜炎惹起 30 分後に 結膜における漏出色素量を測定した結果、アシタザノラスト水和物は 0.03~1%におい て濃度依存的に色素漏出を抑制し、0.3 及び 1%で有意な抑制作用が認められた。

(20)

③実験的アレルギー性結膜炎に対する作用持続性(ラット)11) 感作ラットに 0.1%アシタザノラスト水和物点眼液、0.25%アンレキサノクス点眼液、 0.1%ペミロラストカリウム点眼液及び 2%クロモグリク酸ナトリウム点眼液を 10μL ずつ点眼した後、15 分、30 分、1 時間、2 時間、3 時間又は 4 時間後に抗原及び色素を 投与してアレルギー性結膜炎を惹起させた。結膜炎惹起 30 分後に結膜における漏出色 素量を測定した結果、いずれの点眼液も点眼 15~30 分後に最も高い色素漏出抑制率を 示し、その後経時的に抑制率は低下した。0.1%アシタザノラスト水和物点眼液及び 0.1%ペミロラストカリウム点眼液は点眼 3 時間後まで、0.25%アンレキサノクス点眼 液は点眼 1 時間後まで有意な抑制効果を示したが、2%クロモグリク酸ナトリウム点眼 液は有意な抑制効果を示さなかった。 ラット実験的アレルギー性結膜炎に対する作用持続性 -20 0 20 40 60 80 100 0 1 2 3 4 時間 抑 制 率 0.1%アシタザノラスト水和物点眼液(n=17~18) 0.25%アンレキサノクス点眼液(n=17) 0.1%ペミロラストカリウム点眼液(n=17~18) 2%クロモグリク酸ナトリウム点眼液(n=16~17) 平均値±標準誤差 対照(非点眼群)との比較 *:p<0.05,**:p<0.01 (Dunnettの多重検定) ** ** ** ** ** ** ** * ** ** ** ** ** (%) (hr)

(21)

Ⅶ 薬物動態に関する項目

1.血中濃度の推移・測定法 (1)治療上有効な血中濃度 該当しない (2)最高血中濃度到達時間 該当資料なし (3)通常用量での血中濃度 1)短期点眼試験10) 健康成人男子 6 例を対象とし、0.01%、0.1%又は 1%アシタザノラスト水和物点眼液を 1 回 2 滴、1 日 4 回点眼し、最終点眼 30 分後の血漿中アシタザノラスト濃度を測定した 結果、全例で検出限界値(0.02μg/mL)以下であった。 2)反復点眼試験10) 健康成人男子 6 例を対象とし、1%アシタザノラスト水和物点眼液を 1 回 2 滴、1 日 4 回 7 日間点眼し、最終点眼 30 分後の血漿中アシタザノラスト濃度を測定した結果、全例で 検出限界値(0.02μg/mL)以下であった。 <参考;家兎> 単回点眼後の血液・血漿中濃度12) 1%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:0.93%)を 1 回 50μL 点眼後の血 液中放射能濃度(アシタザノラスト換算)は、点眼 2 分後に最高濃度 41.9ng/mL を示し て減少し、1 時間後までの半減期は 19 分であった。その後、血液中濃度は再び上昇し点 眼 6 時間後において 39.7ng/mL を示し、以後半減期 2.4 時間で減少した。点眼 24 時間後 には検出限界以下となった。血漿中濃度は、血液とほぼ同様に推移し、点眼直後から 1 時間後まで半減期 20 分で減少し、その後上昇した後、6 時間以降半減期 2.4 時間で減少 した。 Cmax (ng/mL) Tmax t1/2 (2min-1hr) t1/2 (6-12hr) AUC0-12hr (μg・hr/mL) 血液 41.9 2min 19min 2.4hr 0.268 39.7 6hr 血漿 74.2 2min 20min 2.4hr 0.452 66.1 6hr

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(4)中毒症状を発現する血中濃度 該当資料なし 2.薬物速度論的パラメータ (1)吸収速度定数 該当資料なし (2)バイオアベイラビリティ 該当資料なし (3)消失速度定数 該当資料なし (4)クリアランス 該当資料なし (5)分布容積

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(6)血漿蛋白結合率13)

アシタザノラスト 2.1、8.6 及び 21μmol/L でのin vitroにおけるヒト血漿蛋白との結 合率は、以下の通りであった。

動物種 結合率(%)

2.1μmol/L 8.6μmol/L 21μmol/L ヒト 95.6±0.3 95.8±0.2 95.5±0.1 ラット 81.0±0.3 82.2±0.4 81.2±0.7 イヌ 63.3±0.6 63.5±0.7 63.9±0.7 3.吸収 <参考:家兎> 単回点眼後の組織内分布12) 白色家兎に 0.11%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:0.1%)を 1 回 50μL 点 眼後、各組織内放射能濃度を測定した結果、眼球結膜、眼瞼結膜及び眼瞼では点眼 5 分後 に、角膜では点眼 30 分後に最高濃度に達した。一方、水晶体、網膜、硝子体及び視神経で は、網膜で微量に検出された以外はいずれも検出限界以下であった。 4.分布 注)タザノラストをラット及び家兎に経口投与した場合、血漿中にはタザノラストはほ とんど認められず、大部分は代謝物のアシタザノラストであった。また、アシタザ ノラスト水和物を経口投与した場合の血漿中アシタザノラスト濃度は、等モル量の タザノラストを投与した場合よりも低い値であった 14)15)。従って、14C-タザノラス ト経口投与時における消化管吸収後の体内動態はアシタザノラストの体内動態を示 していると考えられる。 (1)血液-脳関門通過性 該当資料なし (2)胎児への移行性 該当資料なし <参考;ラット注)16) 14C-タザノラスト 10mg/kg を妊娠 18 日目のラットに経口投与した結果、胎仔内に放射能 はほとんど検出されなかった。 (3)乳汁中への移行性 該当資料なし <参考;ラット注)16) 14C-タザノラスト 10mg/kg を分娩後 11 日目の哺育中ラットに経口投与した結果、乳汁中 に放射能は検出されなかった。 (4)髄液への移行性 該当資料なし

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(5)その他の組織への移行性 該当資料なし <参考;家兎> 1)単回点眼後の組織内分布12) 白色家兎に 0.11%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:0.1%)を 1 回 50μL 点眼後、各組織内放射能濃度を測定した結果、眼球結膜、眼瞼結膜及び眼瞼では点眼 5 分後に、角膜では点眼 30 分後に最高濃度に達した。一方、水晶体、網膜、硝子体及び 視神経では、網膜で微量に検出された以外はいずれも検出限界以下であった。 2)反復点眼後の組織内分布17) 白色家兎に 0.11%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:0.1%)を 1 回 50μL、 1 日 2 回、1 週間(13 回)反復点眼後、各組織内濃度を測定した結果、最終点眼 5 分後 の眼球組織内放射能濃度は、角膜、眼瞼、結膜で最も高く、網膜、視神経では検出限界 以下であった。 5.代謝 (1)代謝部位及び代謝経路 該当資料なし <参考;ラット、イヌ、家兎> 1)タザノラストの代謝13) ラットに14C-タザノラスト 10mg/kg を経口投与したとき、各組織とも未変化体(タザノ ラスト)はほとんど認められず大部分がアシタザノラスト(MTCC)であった。MTCC 以外 の代謝物としては MTAA、MTA が若干認められた。一方、イヌに14C-タザノラスト 10mg/kg を経口投与したとき、血漿中及び尿中とも大部分が MTCC であったが、MTAA は検出され ず、ラットと比較して未変化体及び MTA の比率が若干高かった。 2)アシタザノラストの代謝12) 白色家兎に 1.1%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:1%)を 1 回 50μL 点眼したとき、5 分、1 時間及び 6 時間後の血漿中にはいずれも未変化体(アシタザノ ラスト)が 94.3%、55.2%及び 27.7%認められた。MTAA 及び MTA は点眼 5 分後では検 出されなかったものの経時的に増加し、6 時間後には MTAA が 61.8%、MTA が 4.1%認め られた。24 時間後までの蓄尿中には未変化体(アシタザノラスト)が 70%を占め、MTAA は 23%、MTA は 5%であった。

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タザノラスト アシタザノラスト (MTCC) MTA MTAA アシタザノラスト水和物 N N N NH NHCOCOOCH2CH2CH2CH3 NHCOCOOH N N N NH ・H2O NHCOCOOH N N N NH NH2 N N N NH NHCOCH3 N N N NH 【タザノラスト及びアシタザノラストの主要代謝経路】

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(2)代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種 該当資料なし (3)初回通過効果の有無及びその割合 該当資料なし (4)代謝物の活性の有無及び比率 該当資料なし (5)活性代謝物の速度論的パラメータ 該当資料なし 6.排泄 (1)排泄部位 主要排泄経路は尿中排泄であると考えられる。 <参考;家兎> 1)単回点眼後の尿中及び糞中排泄12) 白色家兎に 1%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:0.93%)を 1 回 50μL 点眼したとき、点眼 96 時間後までの尿中に 95.4%、糞中に 4.1%が排泄された。 2)反復点眼後の尿中及び糞中排泄率17) 白色家兎に 0.11%14C-アシタザノラスト水和物点眼液(無水物換算:0.1%)を 1 回 50μL、 1 日 2 回、7 日間反復点眼投与したとき、尿中排泄率は徐々に上昇する傾向にあったが、 最終点眼 168 時間後までの尿中に 89.6%が排泄された。また、糞中排泄は初回点眼から 4~5%で安定しており、最終点眼 168 時間後までの糞中に 4.8%が排泄された。 (2)排泄率 該当資料なし (3)排泄速度 該当資料なし 7.透析等による除去率 (1)腹膜透析 該当資料なし (2)血液透析 該当資料なし

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Ⅷ 安全性(使用上の注意等)に関する項目

1.警告内容とその理由 該当しない 2.禁忌内容とその理由 (原則禁忌を含む) 該当しない 3.効能・効果に関連する 使用上の注意とその理由 該当しない 4.用法・用量に関連する 使用上の注意とその理由 該当しない 5.慎重投与内容とその理由 該当しない 6.重要な基本的注意と その理由及び処置方法 該当しない 7.相互作用 (1)併用禁忌とその理由 該当しない (2)併用注意とその理由 該当しない 8.副作用 (1)副作用の概要 申請時における臨床試験において 374 例中 9 例(2.41%)に副作用が認められた。主な副 作用として眼刺激 8 件(2.14%)、眼痛 2 件(0.53%)、流涙増加 2 件(0.53%)が認められ た。(承認時における集計) 市販後の使用成績調査において副作用集計の対象となった 3,078 例中 36 例(1.17%)に 副作用が認められた。主な副作用として眼刺激 10 件(0.32%)、眼瞼炎(眼瞼皮膚炎を含 む)5 件(0.16%)、眼痛 4 件(0.13%)、眼瞼浮腫 4 件(0.13%)、結膜充血 3 件(0.10%) が認められた。(再審査終了時における集計) 1)重大な副作用と初期症状 該当しない

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2)その他の副作用 副作用 頻度不明 0.1%~3%未満 0.1%未満 過敏症※ 接触性皮膚炎 眼瞼皮膚炎、眼瞼炎 眼 眼刺激、眼痛、 眼瞼浮腫 結膜浮腫、結膜充血、眼充血、角膜 炎、流涙増加、眼そう痒症 ※このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。 (2)項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧 時期 承認時まで 使用成績調査 合 計 調査症例数 374 3,078 3,452 副作用等の発現症例数 9 36 45 副作用等の発現件数 15 41 56 副作用等の発現症例率 2.41% 1.17% 1.30% 副作用等の種類注1) 副作用等の種類別発現症例(件数)率(%)注2) 眼障害 9(2.41) 33(1.07) 42(1.22) 眼刺激 8(2.14) 10(0.32) 18(0.52) 眼痛 2(0.53) 4(0.13) 6(0.17) 眼瞼浮腫 1(0.27) 4(0.13) 5(0.14) 眼瞼炎 - 5(0.16) 5(0.14) 結膜浮腫 1(0.27) 2(0.06) 3(0.09) 結膜充血 - 3(0.10) 3(0.09) 眼充血 1(0.27) 1(0.03) 2(0.06) 点状角膜炎 - 2(0.06) 2(0.06) 角膜びらん - 2(0.06) 2(0.06) 流涙増加 2(0.53) - 2(0.06) 角膜炎 - 1(0.03) 1(0.03) 眼瞼そう痒症 - 1(0.03) 1(0.03) 眼そう痒症 - 1(0.03) 1(0.03) 霧視 - 1(0.03) 1(0.03) 視力低下 - 1(0.03) 1(0.03) 感染症及び寄生虫症 - 1(0.03) 1(0.03) 麦粒腫 - 1(0.03) 1(0.03) 神経系障害 - 1(0.03) 1(0.03) 浮動性めまい - 1(0.03) 1(0.03) 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 - 1(0.03) 1(0.03) アレルギー性鼻炎 - 1(0.03) 1(0.03) 注 1)MedDRA/J ver.9.0 の PT(基本語)で集計 (再審査終了時集計) 注 2)SOC(器官別大分類)は症例数、PT は件数で集計 (3)基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度 該当資料なし

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(4)薬物アレルギーに対する注意及び試験法 副作用 過敏症※:接触性皮膚炎(頻度不明) 眼瞼皮膚炎、眼瞼炎(0.1%未満) ※このような症状が現れた場合には投与を中止すること。 9.高齢者への投与 該当しない 10.妊婦、産婦、授乳婦等 への投与 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には治療上の有益性が危険 性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中及び授乳中の婦人への投与 に関する安全性は確立していない。] 11.小児等への投与 小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない) (解説) 本剤の臨床試験での安全性評価対象症例 374 例中、小児等(低出生体重児、新生児、乳児、 幼児又は小児)での使用例は 40 例(最低年齢は 6 歳)で副作用の発現はなかったが、使用 経験が少なく安全性が確立されていないことからこのように設定した。 12.臨床検査結果に及ぼす 影響 該当資料なし 13.過量投与 該当資料なし 14.適用上及び薬剤交付時 の注意(患者等に留意す べき必須事項等) 適用上の注意 (1)投与経路:点眼用にのみ使用すること。 (解説) 本剤は点眼用剤であり、他の投与経路には使用しない。 (2)薬剤交付時:次のことを患者へ指導すること。 1)点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。 2)点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取ること。 3)他の点眼剤を併用する場合には、5 分間以上の間隔をあけて点眼すること。 (解説) 容器の先端が直接目に触れることで容器内に細菌等が流入し、点眼剤が汚染される可能性 がある。 15.その他の注意 該当しない 16.その他 特になし

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Ⅸ 非臨床試験に関する項目

1.一般薬理 一般薬理作用一覧表18)19)20)21) 試験項目 動物種 投与経路 投与量 結果 一般症状・中枢神経系 一般症状(Irwin多次元観察法) マウス 静脈内 30~300(mg/kg) 100mg/kgで軽度ないらだち 及び自発運動亢進 自発運動量(回転かご法) マウス 静脈内 30~300(mg/kg) 影響なし 麻酔 作用 協力作用(Barbital睡眠) マウス 静脈内 30~300(mg/kg) 影響なし 増強作用(Hexobarbital睡眠) 300mg/kgで増強傾向 拮抗作用(Hexobarbital睡眠) 影響なし 痙攣 作用 抗痙攣 マウス 静脈内 30~300(mg/kg) 影響なし 痙攣協力 影響なし 痛覚に対する作用(酢酸Writhing法) マウス 静脈内 30~300(mg/kg) 300mg/kgで鎮痛傾向 正常体温(直腸体温法) ラット 静脈内 10~300(mg/kg) 影響なし 脳波 自発脳波 不動化 ラット 静脈内 13.5~53.9(mg/kg) 影響なし 中脳網様体刺激による 覚醒反応 影響なし 脊髄 反射 無処置ラット 麻酔ラット 静脈内 0.32(mg/kg) 影響なし 1.08(mg/kg) 単シナプス反射はわずかに 増強傾向、多シナプス反射 は軽度抑制 3.23(mg/kg) 10.8(mg/kg) 脊髄ラット 麻酔ラット 静脈内 10.8(mg/kg) 影響なし 呼吸・循環器系 呼吸、血圧、心拍数及び 総頸動脈血流量 麻酔イヌ 静脈内 0.1(mg/kg) 影響なし 0.3(mg/kg) 呼吸数に影響なし、血圧は 一過性に下降、心拍数は一 過性に減少、血流量は減少 1~100(mg/kg) 呼吸数は一過性に増加、血 圧は一過性に下降、心拍数 は一過性に減少、血流量は 減少 心電図(ECG) 麻酔イヌ 静脈内 0.1(mg/kg) 影響なし 0.3~100(mg/kg) R-R間の延長 自律神経系 ・平滑筋 消化管輸送能 (炭末輸送能) マウス 静脈内 30~300(mg/kg) 影響なし 摘出回腸(マグヌス法) モルモット in vitro 1.08×10-5 ~1.08×10-3 (g/mL) アセチルコリン、ヒスタミ ン及びセロトニン収縮に対 して影響なし その他 水及び電解質代謝 ラット 静脈内 30~300(mg/kg) 尿量、Na +、K+、Cl-、pHいず れに対しても影響なし 局所麻酔 モルモット 点眼 0.1~3% 影響なし 眼 網膜電位図(ERG) 麻酔ラット 点眼 0.3~3% 影響なし 0.3、1% 影響なし

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2.毒性 注)タザノラストをラット及び家兎に経口投与した場合、血漿中にはタザノラストはほ とんど認められず、大部分は代謝物のアシタザノラストであった。また、アシタザ ノラスト水和物を経口投与した場合の血漿中アシタザノラスト濃度は、等モル量の タザノラストを投与した場合よりも低い値であった14)15)。以上のことより、タザノ ラストの試験成績を読み替えてアシタザノラスト水和物の結果を推測することが可 能と考えられる。従って、アシタザノラスト水和物のラット経口投与による亜急性 毒性試験並びに生殖に及ぼす影響についてはタザノラストのデータを用いた。 (1)単回投与毒性試験 急性毒性試験 1)ラット22) 経口投与では、一時的に軟便がみられた他は投与可能最大量においても死亡例は認めら れなかった。腹腔内投与では自発運動の減少、歩行異常等が投与 5 分後から発現し、 1690mg/kg 以上において死亡例が認められた。 2)イヌ23) 静脈内投与では投与可能最大量においても死亡例は認められなかったが、自発運動の減 少、嘔吐、血尿等が発現した。 LD50(mg/kg) 投与経路 動物種(性) 経口 腹腔内 静脈内 ラット (雄) >4000 1927 - (雌) >4000 1300~2197 イヌ (雄) - - >1500 (2)反復投与毒性試験 亜急性毒性試験 1)ラット24) ラット(雌雄)にタザノラスト 360、530、800 及び 1200mg/kg/日を、1 日 1 回 3 箇月間 経口投与した結果、投与可能最大量(1200mg/kg/日)においてもタザノラストに起因す るとみられる変化は認められなかった。 2)イヌ25) イヌ(雌雄)にアシタザノラスト水和物 16、62.5、250 及び 1000mg/kg/日を、1 日 1 回 4 週間静脈内投与した結果、62.5mg/kg/日以上において流涎、嘔吐ならびに貧血傾向が 発現したが死亡例は認められなかった。

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(3)生殖発生毒性試験 1)妊娠前及び妊娠初期投与試験(ラット)26) ラット(雌雄)にタザノラスト 120、378 及び 1200mg/kg/日を、雄は交配 63 日前~交配 日まで、雌は交配 14 日前~妊娠 7 日目まで経口投与した結果、いずれの用量において も雌雄動物の生殖機能及び胎仔への影響は認められなかった。 2)胎仔器官形成期投与試験 ①ラット27) ラットにタザノラスト 75、300 及び 1200mg/kg/日を妊娠 7 日~17 日まで経口投与した 結果、母動物では 300mg/kg/日以上で体重の増加抑制及び摂餌量の減少が認められた。 胎仔については 1200mg/kg/日投与群において中軸骨格系の異常が認められた。その他の 検査においてタザノラストに起因すると考えられる変化は認められなかった。 ②家兎28) 家兎にタザノラスト 133、400 及び 1200mg/kg/日を妊娠 6 日~18 日まで経口投与した結 果、母動物では 1200mg/kg/日で体重の増加抑制及び摂餌量の一時減少が認められ、3 例 の母動物が死亡した。400mg/kg/日以下ではタザノラストの影響は認められなかった。 3)周産期及び授乳期投与試験並びに乳母哺育試験29) ラットにタザノラスト 75、300 及び 1200mg/kg/日を妊娠 17 日~分娩後 21 日まで経口投 与した結果、母動物では 300mg/kg/日以上で体重の増加抑制並びに摂餌量の減少が、 1200mg/kg/日では軟便あるいは流涎等の変化が一部の母動物で断続的に認められたも のの、他の異常は認められなかった。次世代動物では軽度の体重低下が認められた以外 に異常は認められなかった。 上記の次世代動物の体重低下がタザノラスト投与の影響か否かを明らかにするために 乳母哺育試験を行ったところ、次世代動物に対する影響は認められなかった。30) (4)その他の特殊毒性 1)抗原性試験31) ラット及びモルモットを用い、受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応及び能動的アナ フィラキシー(ASA)反応により検討した結果、いずれの試験においても抗原性(感作 原性及び誘発原性)は認められなかった。 2)変異原性試験32) 微生物を用いた復帰突然変異試験、チャイニーズ・ハムスター培養細胞を用いた染色体 異常試験及びマウスの小核試験により検討した結果、いずれの試験においても変異原性 は認められなかった。

(33)

3)代謝物急性毒性試験33) ラット(雄)にアシタザノラスト水和物の代謝物である MTAA 及び MTA を腹腔内投与し た結果、両代謝物において死亡例が 1800mg/kg 以上で認められた。一般状態においては、 両代謝物で自発運動の減少、腹臥姿勢が認められた。 薬剤 動物種(性) LD50(mg/kg) MTAA ラット(雄) 2117 MTA ラット(雄) 2033 4)眼刺激性試験 ① 瞬目反応試験9) 白色家兎(雄)にアシタザノラスト水和物点眼液(0.02%、0.1%、0.5%、2.5%)、基 剤又は生理食塩液をそれぞれ 50μL 点眼し、点眼直後から 1 分間の瞬目回数を測定した 結果、アシタザノラスト水和物点眼液群及び基剤群は生理食塩液群と比較して平均瞬目 回数の増加が認められた。しかし、基剤群及び各濃度のアシタザノラスト水和物点眼液 群の平均瞬目回数に差はなく、濃度依存性も認められなかった。 ② 1 日 15 回点眼投与試験9) 白色家兎(雄)の左眼にアシタザノラスト水和物点眼液(0.02%、0.1%、0.5%、2.5%) 又は基剤、右眼に生理食塩液を各群 6 例 1 回 50μL、30 分ごとに 15 回点眼した結果、 0.1%以上の群で分泌物の排出亢進(0.1%群:1 例、0.5%群:3 例、2.5%群:1 例)、 2.5%群の 1 例でごく軽微な眼瞼結膜充血が認められたが、いずれも翌日までに消失し た。一方、角膜上皮に対する障害は認められなかった。 5)点眼亜急性毒性試験 ①4 週間反復点眼試験34) 白色家兎(雄)にアシタザノラスト水和物点眼液(0.1%:0.2mg/日、0.5%:1 mg/日、 2.5%:5mg/日)、基剤又は生理食塩液 50μL を 2 時間ごとに 1 日 4 回、4 週間(28 日間) 点眼した結果、アシタザノラスト水和物点眼液に起因すると考えられる異常は認められ なかった。 ②3 箇月間反復点眼試験35) 白色家兎(雌雄)にアシタザノラスト水和物点眼液(0.1%:0.2mg/日、0.5%:1 mg/ 日、2.5%:5mg/日)、基剤又は生理食塩液 50μL を 2 時間ごとに 1 日 4 回、3 箇月間(91 日又は 92 日間)点眼した結果、アシタザノラスト水和物点眼液に起因すると考えられ る異常は認められなかった。

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Ⅹ 取扱い上の注意等に関する項目

1.有効期間又は使用期限 外箱、容器に表示(使用期間:3 年 6 箇月) 2.貯法・保存条件 室温保存 3.薬剤取扱い上の注意点 該当しない 4.承認条件 該当しない 5.包装 5mL×5 本、5mL×10 本、5mL×30(3×10)本、5mL×50(10×5)本 6.同一成分・同効薬 同一成分:なし 同 効 薬:クロモグリク酸ナトリウム、アンレキサノクス、トラニラスト、ペミロラスト カリウム、ケトチフェンフマル酸塩、イブジラスト 他 7.国際誕生年月日 2000 年 9 月 22 日 8.製造販売承認年月日 及び承認番号 承認年月日:2000 年 9 月 22 日 承認番号:21200AMZ00559 9.薬価基準収載年月日 2000 年 11 月 17 日 10.効能・効果追加、用法・ 用量変更追加等の年月日 及びその内容 該当しない 11.再審査結果、再評価結果 公表年月日及びその内容 再審査結果公表年月日:2010 年 3 月 24 日 内容:薬事法第 14 条第 2 項第 3 号イからハまでのいずれにも該当しない 12.再審査期間 6 年 2000 年 9 月 22 日~2006 年 9 月 21 日(終了) 13.投薬期間制限医薬品に 関する情報 本剤は、投薬(あるいは投与)期間に関する制限は定められていない。 14.厚生労働省薬価基準収載 1319745Q1024

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ⅩⅠ 文献

1.引用文献 1) 増田寛次郎 他:臨床医薬,11(1),139(1995) 2) 増田寛次郎 他:臨床医薬,11(1),151(1995) 3) 増田寛次郎 他:臨床医薬,13(17),4547(1997) 4) 小暮 文雄 他:臨床医薬,13(17),4563(1997) 5) 増田寛次郎 他:臨床医薬,11(2),315(1995) 6) 増田寛次郎 他:臨床医薬,11(2),327(1995) 7) わかもと製薬株式会社 社内資料(安定性試験) 8) わかもと製薬株式会社 社内資料(配合変化試験) 9) 山根重孝 他:応用薬理,49(2),105(1995) 10) 中村 健 他:眼科臨床医報,87(7),1519(1993) 11) わかもと製薬株式会社 社内資料(ラットのアレルギー性結膜炎に対する作用持続性) 12) 江角凱夫 他:基礎と臨床,29(3),673(1995) 13) 江角凱夫 他:基礎と臨床,23(1),451(1989) 14) わかもと製薬株式会社 社内資料(動物における Tazanolast 大量経口投与後の血漿中 薬物濃度) 15) わかもと製薬株式会社 社内資料 (妊娠ラットにおけるゼペリン(WP-871)および タザノラスト(WP-833)大量経口投与後の血漿中薬物濃度の検討) 16) 江角凱夫 他:基礎と臨床,23(1),439(1989) 17) 江角凱夫 他:基礎と臨床,29(3),689(1995) 18) 内藤 聡 他:応用薬理,49(3),331(1995) 19) わかもと製薬株式会社 社内資料(一般薬理試験:局所麻酔作用の検討) 20) 福田英臣 他:応用薬理,36(5),401(1988) 21) 松川英彦 他:基礎と臨床,23(1),459(1989) 22) 穴井真紀子 他:応用薬理,49(2),111(1995) 23) 大森正士 他:応用薬理,49(3),231(1995) 24) 木口雅夫 他:基礎と臨床,23(1),17(1989) 25) 大森正士 他:応用薬理,49(3),235(1995) 26) 釜田 悟 他:基礎と臨床,23(1),255(1989) 27) 森田泰信 他:基礎と臨床,23(1),265(1989) 28) 橋本 豊 他:基礎と臨床,23(1),295(1989) 29) 橋本 豊 他:基礎と臨床,23(1),283(1989) 30) 田内清憲 他:基礎と臨床,23(1),303(1989) 31) 島田典招 他:基礎と臨床,23(1),411(1989) 32) 澁谷 徹 他:医薬品研究,26(2),87(1995) 33) 島村和位 他:基礎と臨床,23(1),107(1989) 34) 山根重孝 他:応用薬理,49(2),115(1995) 35) 前田康行 他:応用薬理,49(2),129(1995) 2.その他の参考文献 なし

(36)

ⅩⅡ 参考資料

主な外国での発売状況 外国における発売状況 国名 大韓民国

販売名 Allercool Eye drop 0.1% 会社名 HANMI Pharm.Co.,Ltd 発売年 2004年

効能・効果 アレルギー性結膜炎 用法・用量 1回1滴、1日4回点眼する。

(37)

ⅩⅢ 備考

その他の関連資料 配合変化試験結果8) 方法:ゼペリン点眼液 0.1%と各種薬剤を室温で等量混合し、配合直後から 24 時間後まで 経時的に外観、pH の変化を観察すると共に配合 24 時間後の残存率(アシタザノラ スト)を測定した。 結果:ベトプティック点眼液 0.5%、キサラタン点眼液 0.005%、オフミック点眼液及びミ ドリン P 点眼液は配合直後から、オルガドロン点眼・点耳・点鼻液 0.1%は配合 1 時間後から白濁が認められた。ノキサシン点眼液 0.3%及びリザベン点眼液 0.5% は、配合 24 時間後に結晶の析出が認められた。カリーユニ点眼液 0.005%は配合直 後から沈殿が溶解し、黄色澄明となった。その他の配合薬剤では、外観変化は認め られなかった。 *本試験は、2000 年 6 月に実施した(販売名は 2014 年 12 月現在の名称)。 **本配合変化試験は、一定の条件下において実施されており、条件により異なる結果が 現れることがある。 配合薬剤名 試験 項目 配合前 配合直後 1時間後 24時間後 24時間後 残存率(%) ステロイド剤 ピトス点眼液0.1% 外観 白色懸濁 同左 同左 同左 101.5 pH 6.7 6.7 6.8 6.7 フルメトロン点眼液0.02% 外観 白色懸濁 同左 同左 同左 99.8 pH 7.3 7.1 7.1 7.0 オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1% 外観 無色澄明 同左 白濁 同左 100.3 pH 7.9 7.9 7.9 7.9 リノロサール眼科耳鼻科用液0.1% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 100.1 pH 8.1 8.1 8.1 8.0 リンデロン点眼・点耳・点鼻液0.1% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 99.8 pH 7.8 7.7 7.7 7.7 抗生物質製剤 オフサロン点眼液 外観 無色澄明 同左 同左 同左 103.1 pH 7.0 6.8 7.0 7.0 エコリシン点眼液 外観 無色澄明 同左 同左 同左 99.1 pH 7.4 6.1 6.7 7.1 ベストロン点眼用0.5% 外観 淡黄色澄明 同左 同左 同左 103.1 pH 6.8 6.7 6.7 6.8 抗菌物質製剤 ノキサシン点眼液0.3% 外観 無色澄明 同左 同左 白色塊状 結晶析出 76.3 pH 5.3 5.6 5.6 5.6 ノフロ点眼液0.3% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 101.1 pH 5.2 5.4 5.4 5.4 クラビット点眼液0.5% 外観 微黄色澄明 同左 同左 同左 99.1 pH 6.5 6.2 6.3 6.3 タリビッド点眼液0.3% 外観 微黄色澄明 同左 同左 同左 99.5 pH 6.5 6.2 6.2 6.2

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配合薬剤名 試験 項目 配合前 配合直後 1時間後 24時間後 24時間後 残存率(%) 非ステロイド性抗炎症剤 ジクロード点眼液0.1% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 102.0 pH 7.4 7.5 7.5 7.5 ニフラン点眼液0.1% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 99.7 pH 7.6 7.8 7.8 7.8 アズレン点眼液0.02%「わかもと」 外観 青色澄明 同左 同左 同左 101.9 pH 8.0 8.0 8.1 8.0 AZ点眼液0.02% 外観 青藍色澄明 同左 同左 同左 102.3 pH 7.8 7.9 7.9 7.8 ムコゾーム点眼液0.5% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 100.1 pH 5.3 5.5 5.6 5.6 角膜疾患治療剤 ムコファジン点眼液 外観 淡黄色澄明・ 粘性あり 同左 同左 同左 102.4 pH 5.5 5.7 5.7 5.6 ヒアレイン点眼液0.1% 外観 無色澄明・ 粘性あり 同左 同左 同左 98.3 pH 6.4 5.7 5.7 5.7 老 人 性 白 内 障 治 療 剤 カタリンK点眼用0.005% 外観 黄色澄明 同左 同左 同左 98.6 pH 5.9 5.7 5.7 5.7 カリーユニ点眼液0.005% 外観 橙色懸濁 黄色澄明 同左 同左 97.9 pH 3.6 5.5 5.6 5.5 タチオン点眼用2% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 103.9 pH 6.2 6.0 6.0 6.0 ビタミン剤 サンコバ点眼液0.02% 外観 紅色澄明 同左 同左 同左 101.3 pH 5.8 5.7 5.6 5.6 フラビタン点眼液0.05% 外観 黄色澄明 同左 同左 同左 102.2 pH 5.9 5.7 5.8 5.7 緑内障治療剤 リズモンTG点眼液0.5% 外観 無色澄明・ 粘性あり 同左 同左 同左 92.7 pH 7.2 7.2 7.2 7.2 リズモン点眼液0.5% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 104.1 pH 6.9 6.8 6.8 6.7 チモプトールXE点眼液0.5% 外観 無色澄明・ 粘性あり 同左 同左 同左 101.1 pH 7.0 6.6 6.6 6.5 チモプトール点眼液0.5% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 103.4 pH 6.8 6.8 6.8 6.9 ハイパジールコーワ点眼液0.25% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 98.6 pH 6.9 6.8 6.7 6.8 ベトプティック点眼液0.5% 外観 無色澄明 白濁 同左 同左 98.6 pH 7.0 5.7 5.6 5.6 外観 無色澄明 同左 同左 同左

(39)

配合薬剤名 試験 項目 配合前 配合直後 1時間後 24時間後 24時間後 残存率(%) 緑内障治療剤 トルソプト点眼液1% 外観 無色澄明・ 粘性あり 同左 同左 同左 102.0 pH 5.7 5.7 5.7 5.7 サンピロ点眼液2% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 99.1 pH 5.2 5.4 5.4 5.4 ピバレフリン点眼液0.04% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 100.0 pH 5.3 5.5 5.5 5.5 散瞳剤 オフミック点眼液 外観 無色澄明 白濁 同左 同左 104.1 pH 5.6 5.6 5.6 5.6 ネオシネジンコーワ5%点眼液 外観 無色澄明 同左 同左 同左 103.8 pH 5.5 5.7 5.7 5.6 ミドリンM点眼液0.4% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 104.0 pH 5.5 5.5 5.5 5.5 ミドリンP点眼液 外観 無色澄明 白濁 同左 同左 99.2 pH 5.6 5.6 5.6 5.6 血管 収縮 剤 プリビナ点眼液0.5mg/mL 外観 無色澄明 同左 同左 同左 100.8 pH 5.8 5.6 5.6 5.6 点 眼 麻 酔 剤 ラクリミン点眼液0.05% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 102.1 pH 4.6 5.4 5.5 5.4 抗アレルギー剤 ルゲオン点眼液2% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 * pH 6.5 6.0 6.0 6.0 アレギサール点眼液0.1% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 99.9 pH 7.8 7.2 7.1 7.2 インタール点眼液2% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 99.4 pH 5.2 5.6 5.6 5.6 ケタス点眼液0.01% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 97.9 pH 6.7 5.6 5.6 5.6 リザベン点眼液0.5% 外観 無色澄明 同左 同左 針状結晶 析出 104.9 pH 7.5 7.7 7.7 7.7 ザジテン点眼液0.05% 外観 無色澄明 同左 同左 同左 101.4 pH 5.3 5.6 5.6 5.6 その他 人工涙液マイティア点眼液 外観 無色澄明 同左 同左 同左 101.6 pH 7.4 7.5 7.5 7.4 ゼペリン点眼液0.1% 外観 無色澄明 pH 5.6 *測定不能

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参照

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