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マクロセル形成による埋設配管の腐食          (昭和58年5月31日 原稿受付)

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(1)

マクロセル形成による埋設配管の腐食

         (昭和58年5月31日 原稿受付)

細  川  邦  典

・松一永  守  央 津  留     豊 梶  原  祐二郎

Corrosiorl of Buried Pipe Associated with    the Formation of the Macro・Ce11

・      by Kunisuke HOSOKAWA

      Morio MATSUNAGA       Yutaka TSURU       Yujiro KAJIWARA

       Abstra¢t

  The formation of Long Llne Cell that cause corroded water piping in underground utility pipes by localized corrosion has been investigated by field measurements of the pipe−to−soiI potentials and chemical analysis of the soi1.

  The potential of pipes which was in electric contact with steel in the concrete wall of a building was more noble than that of pipes without coming into contact it.

  It was furthermore found that the chloride−ion concent臓tion in the soil was sufficiently high to cause pitting corrosion. It was proposed by supplementary experiments using a simulated Long Line Cell corrosion system that the electrochemical cell controlling localized℃orrosion could be described qualitatively in terms of the area ratio of cathode to anode surface and とorrosion potential of pipe in the soil and concrete wall of the building.

  The application of the results to corr6sion te8ting was a▲so discussed to prevent the pipes from the formation of Long Line Cell. The resUlts showed the importance of insulating pipes from the structure of the building.・

      ・ 配管がマクロセルを形成する原因には,

       (1)通気差によるもの1,緒言

 最近各地で土壌埋設配管の水漏れ事故が頻繁に報告さ   (2)建屋基礎の鉄筋との電気的接触によるもの れるようになった。とくにこの種の事故は,コンクリー   (3)モルタル類との部分的接触によるもの

ト建築物周辺に集中する場合が多い。 コンクリート建築   (4)局所的}ζ水が流入する

物周辺の土壌埋設配管に土壊側から孔食状の腐食を生   などの四つの原因があげられ,とくに,(2)の建屋基礎の じ,短期間に貫通孔を発生する事例の研究は,松島らの   鉄筋と配管が接触し,電気的導通が生じ両老間にマクロ 埋設配管の腐食原因調査および論文に詳しく報告されて   セル(この場合Long Line Cellが適当)を形成した場合,

いる↓}・2}この中に,土壌腐食を促進する原因として,配管   そのときの腐食速度は2mm/yもの大きな値に達した の異なった部分で腐食電池を構成するマクロセル(Macro  事故例がある。

Galvanic Cell)の概念を紹介している。      我々が対象とした腐食配管は, Fig.1に示したA, B

(2)

地点の埋設配管である。いずれの場所もコンクリート建   より総合的に判断した結果,腐食した配管は周辺のコン 築物の周辺にあり,水漏れ事故を発生した埋設配管の腐   クリート建築物との間にLong Line CeUを形成してい 食電位,配管の腐食状態の観察,埋設環境の分析値など   ることが明らかになったので報告する。

Fig.1Map on a redueed 8¢ale for schematic    皿耐斑伽n《㎡¢o描ded water piping五eM    in Kyu8hu Institute of Technology.

   elo8ed points A, B; corro8ion fields,

   re8pectivdy.

(3)

2.実験方法       する?に都合の良い騨水素電極基準の値(v・)に換算

      して示した。

 電極は腐食した配管からFig.2のように切り出し,    電極表面は光学顕微鏡(オリンパス社製, Type MF)

1×1cm2の表面積を残し他の部分を埋め込み樹脂を   を用いて観察した。この場合,電極表面に付着した腐食 用い絶縁被覆したものである。Table−1に配管の化学分   生成物は,脱脂綿を用い軽く摩擦しながら水洗いによっ 析値を示した。さらに,電極は使用する直前にパフ研摩   て落とした。

し,アセトン脱脂後十分に水洗いして実験に供した。

a      d

一i遼

   〆

Fig.2Sehemati¢ilhlstration of the specimen    for electroehemi¢al measurement6.

   ωmeta18peeimen

   (b)epOxy resin coat血19    (¢)copper lead w輌re    (d) corroded utility pipeline

司一a

二z

●  ■

黶@一

b

c

 Tabl巳1 Chemical composition of specime江       Fig.3Scbematie illustration of Copper/α5M

繊CS・M・ PSF・   罐認罐識瓢ζΩemp1°yd

   O.08  0.01  0.30  0.009 0.013 Bal.      (a)coPPer lead wire        (b) copper sulfate 801ution        (c)ab8③rbent cotton

 溶液は鉄筋コンクリート中および土壊中のpHを想定

      3.結果と考察 し,それぞれpH11.6の0.2M Na2CO3緩衝溶液および

pH7.1の0.2M Na2SO、緩衝溶液を利用した。.また,孔    3.1.腐食電位に及ぼす溶存酸素濃度の影響 食発生の確認,分極抵抗法による腐食電流密度の測定,    任意の環境下にある金属が,継続して腐食を受けるか マクロセルのモデル実験の場合はFig.1のAおよびB   いなかの判断}ま,同じ環境下における金属の自然電極電 地点の土壌から,土質工学会の試験法(JSF)に従い抽出   位(腐食の場合は腐食電位)を測定し, Pourbaixらが熱 した水溶液とした6)       力学的な計算によって求めたpH−potential図51と比較  溶液中の溶存酸素濃度は,腐食電位の形成に重要な影   して行う場合が多い。例えば純鉄の場合,環境のpHが 響を与えるので,腐食電位に及ぼす溶存酸素濃度の影響   7,鉄の電極電位が一〇.2VH,鉄イオンの濃度が10 6M を検討する場合以外は,空気中の酸素との平衡濃度(25℃   と十分に希薄であれば,鉄は継続的に腐食溶解すること において概略10PPm)とした6)      がFig.4よりわかる。しかし,pH−potential図からでは  土壌埋設配管の腐食電位の測定は,照合電極として   腐食速度および孔食発生の有無,さらに腐食反応に及ぼ Fig.3に示したCu/CuSO、(0.5M)の電極を利用して   す環境中に含まれるイオン,温度あるいは溶存酸素濃度 行った。この銅電極の電位はAg/AgCl(sat.)電極に対   の影響について詳しく判断することはできない。した し+0.110Vであった。電極電位は総て精密級電位差計   がって,腐食速度あるいは孔食発生の有無などの明らか

(横河製,Type 2727)を用いて測定し,他の論文と比較   にすべき目的に合致した実験が要求される。

(4)

2D t6

1.2

三σ8

a\、

言 α4

…・\b竺

 一〇.4

一σ8

一1.2

一1.6

\禦HF.砺

場合活性溶解,pH 11.6の場合不動態の状態にあること がわかる。

      b

      a   弍

Ec3−一一一一・・一一 一一一 一一一 Ec2−一一一一一一一一一一 一一一一   l

Ec1−………一一 l l

一113579111315         1 1

      pH      l  l

 聴4P。t,醐.pH・q曲・i㎜輌9・am f・・       1 8 

     the sy8tem iron・wateP at 25°C.       Iq   IC2  1C3      (a)0典60n of wa秘r to 98㏄OU80頂ヴgen

     ωre伽¢60n of wa愉to ga8eO頂bdm脚

       Ing.5Rdatio1旭由ip between po㎞60n poten・

      tial and current for deterlnination of       corlrO肖8ion 】pot(∋ntia】L

      (a)(b)(e) eathode po』ri2泡tion curve8.

環境中}、鉄イオン(II, III価)を除き,酸化翫体の  書摺零;n c°ncent「at ° 存在しない場合,腐食電位は陽極過程における鉄の溶解       (のanα1e pola「ization cu「ve 反応と,陰極過程としての溶存酸素の還元反応,あるい

は水素イオンの還元反応によって決定されることは周知

のことである。とくに・環境のpHが7以上の場合・水   _0.1 素イオンの還元反応は溶存酸素の還元反応に比べ無視で

きる。以上のことをまとめFig,5に示した。 Fig.5にお     一〇.2 いて⑧⑤◎は酸素の還元反応を示し,電流と電位の関   (

係(分醐線)は諮存藤離の増加する③⑤◎の順 ;−03

       により貴な方向に変化することがわかる。⑥は鉄の酸化   蚕_04 反応である。図より腐食電位(Ecorr)および腐食電流    奮

(Icorr)は翫反応と酸化反応の分極曲線が交差する点よ 営σ5 り求まる。従って,以上のようにして決定される腐食電

      一〇.6 位は,鉄の表面状態,環境のpHおよび溶存酸素濃度の

影響を受ける。そこで,これら因子の影響を腐食電位と    一〇.7 時間の関係としてまとめFig.6, Fig.7に示した。いずれ

の場合も腐食電位は溶存酸素濃度の増加に伴い,より貴       0     1  .  2     3

な値を示した.この結果はFig 5の結果と一致して、、     Tlme(h)

る。また,図より鉄の腐食電位は空気雰囲気においてpH    H忌6Change in corro8ion potential of the

7.1およびpH 11.6の溶液中それぞれ一・.46V、およ  ㌫㍑澄識、t1me 刷Na2s°4 び一…2V・であることがわかった・この結果とFig  l㍑:慧識霊 °n・

3のpH−potential図とを考え併せると,鉄はpH 7.1の       (c)deaerated 801ution

(5)

Oj

(  0

る一〇」

£−0.2

 −0.3

一〇.4

位は,−0.11〜−0.24VHの間にあることがわかった。こ の電位はFig.6に示したpH 7.1の溶液中における鉄の 腐食電位が一〇.46VHであるのに比較し異常に高い値で あった。しかも,F三9.8に示した同じ土壌中においても,

腐食の激しい配管(bXc)の電位は,腐食の程度が比較的軽い 配管(d)の電位に比較して0.1V程度貴な値を示した。また,

配管(a)の電位は配管(b)と電気的接触を行うことによって,

配管(b)の電位まで変化することがわかった。すなわち,以 上の結果は埋設配管の水漏れ事故と,異常に高い配管の電 位とを結びつけて考える必要があることを示している。

  0         1         2         3      Tabl(巴2 Re8ult80f chemical analysi8 and

       Ti me(h)       mea8urement of electricahesi8tance        of th[e 80il at different locations.

Fig.7Change in corro8ion potential of the    ut伍ty pipe with time in O.2M Na2CO3

   1豊㍑藍蕊1}:遮6.   含水量(%)

 3.2.土壌の分析と配管の腐食電位       C1一濃度(ppm)

 Fig.1に示したA, B地点における土壌は,外観上高     SO4一濃度(ppm)

い湿度分および粘度質の共通した性質を示した。一般に     電気伝導度(μ巴cm一り 土壊の腐食性を決定する因子としては,

(1)土壌の有孔度(通気性)      fヰ

(2)電気伝導度

(3)復極剤やインヒビターとして働く溶解塩の有無

(4)湿度分

(5)酸性あるいはアルカリ度

などがあげられる。そこで,腐食を発生1た場所の土壌 側の因子を明らかにする目的のため,土質工学会の試験 法に従い分析を行った。その結果をTable−2に示した。

Table−2より土壌は,湿度分が16〜31%, pHが7.7〜7.9,

電気伝導度(抽出水)が110〜170μ巴cm−1の大きな状 態にあり,土壌中の配管は活性溶解を受ける環境の中に

A B

含 水 量(%) 31 16

pH 7.9 7.7

C1一濃度(ppm) 46 28

SO4一濃度(ppm)

電気伝導度(μ胱m一り 170 110

あることがわかった。しかも,土壌中に塩素イオンが28    Fi忌8Schemati¢illu8tration of㎞ried ut斑ty

−46ppm含まれることが明らか}こなった.このことは・  霞澗?。惜認蒜叢濡㌫f

鉄に孔食を発生せしめる塩素イオンの下限濃度が10      (e)refere?6e electr(苫de       (f) potentlo目meter ppmである6)ことを考え併せると,貫通孔発生の原因に

なる孔食を伴った腐食が進行する可能性を示唆した。       Tab』3 Corro8ion potentials of buried  腐食の可能性は,現場環境下における配管の腐食電位      uti蹴y pipe8 by field mea8u「ement8・

の測定結果と,Pourbaixの示したpH−potentia1図を比      A 較し判断すればよいことを先に示した。現場における腐

食電位の測定は,Cu/CuSO4(0.5M)電極を照合電極と       B しFig.8の方法によって行った。その結果をまとめ

Table−3に示した。 Table−3より腐食現場の配管の電

A 一〇.11(VH)

a 一〇.23

b 一〇.12

B

C 一〇.14

d 一〇.24

(6)

 3.3. 土壌抽出水を用いての腐食速度の測定      オン濃度においても発生するかどうかについて検討を試  腐食速度を評価するには,腐食環境下にある金属の長   みた。

期間(1〜10年間)の腐食減量を測定し,その結果をも とに腐食速度を評価する方法が最も信頼のおける値を得

る。ところが,この方法では長時間の試験期間を必要と     10 し,緊急に腐食速度の値が必要な場合適用できない。こ   _       ラ  のため,近似的な方法として分極抵抗法による測定結果    三 が利用されている。分極抵抗法は,試験環境中において    董 o       a 十分な定常状態にある電極を用い,電極に0〜数十μA    き.05

の電流を供給し,得られた過電圧と電流の関係より,方

       一1.0 程式(1)を利用して腐食電流を求める方法である。

       −270   −180   −90     0     90    180   270       Curre而density(μ6〜Crrr4り

     乃・汐一☆÷(ユβc+β。) (1) Fi苦9㎞撫㎡酋㏄』_,m,。栖

       by me8n80f po18r』1オon red8tance        method in aqueou8 extr8e佃obtai頁ed ただし,β偽β、はそれぞ鳩極反応と陰極反応に対する  識ぱe8°i1°f頑「解゜岨c°「「°8i°n

Tafe1式の定数である。1は外部より供給した電流,ηは 供給した1に対して得られた過電圧である。

 本実験のように,陰極反応が溶存酸素の還元反応の場      03       0,2 合β,は容易に。。に近づくので,(1)式は②式のように簡

略化される。      ;0 1        」・

       1・…2圭÷▲ (2)葦::;

         ooo

@    o●oo

すなわち,与えられた環境において実測による腐食速度     一〇3

に合わせて(2)式における比例定数βαを調整しておけ       一40−30−20.10 0 1020 3040 ば,分極抵抗法を用い,十分に信頼できる腐食速度を得              C頃舶tde情ity(}廊mr2)

ることになる。       Fig.10 Re8u1栖of ele¢troehemical mea8u肥・

T・bl合2}・示した抽出液を電轍・選紡極抵抗法 ・ 蒜ぎ蒜雷調5監 雲誌

}・基づいて雌した結果をFig 9・Fig 1・↓・示した・腐  蕊C語認t;ご8°i1°fu de「⌒d 食電流は図より得られる1/ηと②式を用い求めることが

できる。その結果をまとめTable−4に示した。ただしこ

の場合,鉄の溶解反応におけるβαの値は,文献に従い40     Table.4 Corro8ion 6urrent den8itie80bta㎞ed

あるいは6・mVの値を選んだ乙)T・ble−4の腐館流は   瓢欝=1:}ぽ1鵠゜畿1「:i

3〜7μAcm−2の範囲にあった。この値は松島らの示し        polarization re8i8t蹴ce methαL た値に近く,配管の厚みが3mmの場合でも,腐食の形態

が全面腐食のみであれば,100年以上の寿命が予測され

ることになる。ところが,現実にはもっと短期間のうち      A に貫通による水漏れ事故を発生することになった。この

原因は,配管の一部に電流が集中し孔食を生じ,さらに

T・ble−4に示した以上の腐饅瀬・流れ鳩果である 認漂瓢_, d。頭、,

と考えた。そこで,まず孔食が土壌中に含まれる塩素イ    β ;an°de t°fel d°碑

o        o

@   ooo

oo oo oo oo o

Icorr(μAcm−2)

/η(倉1cm−2)

βα=40(mV) βα=60(mV)

A 3×10−4 6 8

B 2×10−4 3 5

(7)

 3.4.孔食の発生      筋と土壌中の配管が電気的に接触しても同様の現象が生  試験液は,実験中における浴pHの変化を抑制する目   じる。この場合陰極の表面積は,陽極の表面積に比較し 的のため,pH 7.1の0.2MNa2SO、溶液を利用した。さ   て非常に大きい。このため,陽極側の電位は鉄筋コンク らに塩素イオンの影響は,土壌抽出水中の濃度と同じ程   リート側の電位まで引き上げられる結果になる。すなわ 度の塩素イオン46PPmをNaClとして添加した0.2M   ち,陽極側に著しく大きな腐食電流が流れることになる。

Na、SO、溶液を用いて検討した。また,孔食発生の有無に   例えばFig.9の結果を参考にすると,腐食電流は100 っいて迅速に評価する目的のため,電流密度は160  〜160μAcm−2にも達することがわかる。

μAcm−2とし,48時間陽極溶解した。その結果をFig.11    Long Line Cellの概念をわかりやすくモデル化し に示した。試験液中に塩素イオンを含まない場合,電極   Fig.12に示した。 Fig.12において,陰極側は大きな表面 はFig.11(a)のように全面腐食のみを示した。ところが,   積のコンクリート建築物中の鉄筋を想定し,長さ2.9m,

塩素イオンを添加した溶液の場合,電極はFig.11(b)のよ   外径9mmの鉄線およびpH11.6の0.2M Na,CO、溶 うな激しい孔食を生じた。これらの結果は,46ppm程度   液とした。また,陽極側は表面積が1cm2の電極および の塩素イオン濃度においても激しい孔食を発生する原因   Fig.1のA地点の土壌より抽出した溶液を利用した。

になることを立証した。       Fig.12の装置を用い回路を開いた場合,および閉じた場  以上の結果は,電位走査法による電流と電位の関イ系を   合の腐食電位の測定結果をまとめTable−5に示した。

示した分極曲線において,孔食電流の流れることより確   Table−5より陽極側の電位は,回路を閉じることによっ 認できた。      て大きく貴な方向へと変化し,陰極側の電位に近づくこ       とがわかった。さらに,陽極側の電位は陰極側と陽極側        電極の面積比(Sc/Sa)によっても影響を受けることを

Fig.13に示した。 Fig.13より陽極側の電位は,面積比が 100倍程度から,ほとんど陰極側の電位に等しくなるこ とがわかる。また,このようなLong Line Cellを形成し た場合,腐食電流は土壌の抵抗によっても大きく変化す る。土壌抵抗はFig.12のモデルにおいて,図中aの塩橋 の部分の抵抗に相当している。このことは,鉄筋コンク リート構造物と配管が並例に配置された場合,土壌抵抗 F 苦11 ″煤K;:9顕撮f。:::i:P裟瓢  の最も低・柵(例え(馳度が高く滝気伝導度の大    ま=。ごf16°μAcm−2 nα2MNa2S°4 きい部分)から優先的に腐食される現場の状況とも良く    (a)without chloride−ion       一致する。

   (b)with 46 ppm sodium chloride

 3.5.1・ong Line Cellの形成

 腐食現場における配管の電位は,pH 7.1の溶液中にお ける鉄の腐食電位に比較して異常に高い値であることを

Table−3に示した。このように大きな電位は・土壌腐食       e のみでは説明できない。したがって,その原因として

Long Iine Cellの概念が一般に受け入れられている。す       c    b なわち A B地占のように鉄筋コンクリート構造物周      .    .

a↓

●一 一一

o

c      b d

   , ,  川       Fig.12 Schematlc illustratlon of the electro一 辺部の配管が腐食する場合,鉄筋コンクリート構造物中        chemical system simulating Long Line

の酉己管が甑鑛中の配管が嚇(腐食を受ける側)  ε二ll蒜,盤:9「…d…°s °n°f の大きな電池を形成する・もちろん・鉄筋・ンク1ノート  8瓢躍ぎe{1ご麗,。,im,n

中に配管がなくとも,何らかの原因で外部に露出した鉄        (e)cathode specimen

(8)

Table.5 Shift of the steady state corrosion     potential depending upon whether     the formation of Long Line Ce皿     was achieved or not.

off on

cathode 一〇.02(VH) 一〇.03

anode 一〇.39 一〇.03

0

〉−0.05

5

江一〇.10

一〇.15

σす゜−@    Ec

0      1      2      3        【09(SclSa)

Fig・13 Re』60ns】hip betw㏄n corrosion poten・

   tial and the area ratio of the exposed    cathode to anode surface.

一1

 Long Line Cellの形成による腐食電位の変化は,具体       →1

的にFig.14のように示すことができる。ここでFig.14

(a)(b)は,それぞれ土壌側およびコンクリート建築物側に おける鉄電極上での陽および陰分極曲線を示している。

       山

銚㌶麟隠竃㌶1言ξ↑E、

め,電流密度のかわりに電流を用いて示した。さらに,

土壌中には鉄電極に孔食を発生するのに十分な量の塩素 イオンが含まれていることが明らかなので,Fig.14(a)の 陽分極曲線には孔食電流を表示した。

 何らかの原因のため,土壌側の電極とコンクリート建 築物側の電極との間に電気的接触の発生した場合,土壌 側の電極における分極曲線はFig.14(c)のように変化す

      一1 る。すなわち,コンクリート建築物中の鉄筋上での陰極

反応が,土壌配管上での陰極反応に聾されることにな Fi&14霊瓢鵠蕊::二P・ ・・i・at ・n る・このため・土壌酉己管における陽極反応は陰極反応の  (a)蒜e認鵠「ethef・…t ・n・f

増加に対応して増し,土壌配管の腐食電位はついには孔       (b)1n tlle concrete w姐of the bu皿ding

食の発生する電位に達し貫通孔を生じる繍・なる.  ( )霊e認鵠f「the f・・m・t …f

(9)

       ンクリート建築物の増改築の場合においても同様であ 4.まとめ

       る。

 以上の結果より水漏れ事故を発生した配管は,周囲の   ⑤ 配管を埋設した土壌のpHを高め,配管を不動態化 鉄筋コンクリート構造物とLo㎎Line Cellを形成して   するとともに,コンクリート建築物中配管との間に発 いるものと結論づけることができた。このため,Fig.12   生する電位差をなくす。

に示したLong Line Ce11のモデルを考え併せ,この種の   (6)土壌埋設配管の電位測定を定期的に行う。

腐食対策として次の方法が考えられた。       謝 辞

(1)土壊中の配管の一部に絶縁材料を使用し,配管を電    本研究を進めるにあたり,九州工業大学設備係・前田  気的な断線状態にする。       清吾,山下和良両氏のご協力をいただいた。ここに記し

②土壌の水はけを良くし,土壌抵抗を高めるとともに   て感謝いたします。

 土壌中の塩素イオン濃度を極めて低い値に抑える。

(3)配管を絶縁被覆し,土壊との電気的接触を避ける。       Refe「en鯛

しかしこの処置の場 管の一一ナる絶縁不良 ;麟::篇(薯:譲L(197629.)517(198。)

 は・その部分の激しい腐食を招く結果になるので注意   3)土質工学会,王質試験法,P211(1979)

 を要する。      4)日根文男,腐食工学の概要,p4$化学同人(1977)

ω錨コンクリート中の配管を前もって絶縁してお 5㌶蒜牲蒜裟膿霊ピ加㎞即婿

 く。また,鉄筋コンクリート中から露出した鉄筋と配   6)Stolica, N. D(袖rr《鳳Sct,9,455(1969)

 管の電気的接触を避ける。このことは,配管およびコ   7)J・OM B㏄k酪and A KN・飽ddy・鋤4e働EZθ㎞c㎞る鋤・

       VoL 2, p1080. Plenum P陀ss, New York,1970.

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