一般教養系論文
【原著論文】
野外教育におけるホルン 注1)演奏がキャンパーに与える影響
世川 望
1),安田健太
1),黒田 稔
2),小泉紀雄
3)1)
日本体育大学芸術研究室
2)
人文科学研究室
3)
野外方法(山野)研究室
Eff ects of horn performance during outdoor education toward campers
Nozomu SEGAWA, Kenta YASUDA, Minoru KURODA and Norio KOIZUMI
Abstract: The use of electronic devices, such as small-sized games, audio equipment and mobile phones, have become widely spread, as information technology makes its progress in the modern society. More recently, dependence on such devices has been steadily increasing especially amongst the younger generation. The interference with the formation and development of emotion which should be nourished naturally with the growth of human nature, has consequently lead to their lack of ability in human communication.
The purpose and method of this study are as follows:
1. A camping program was performed with university student targets to have them exposed to expe- riences surrounded by nature, which is diff erent from their usual life.
Horn performance was added to this activity program (Huntinghorn・Shellhorn・Cowhorn・Alphorn) and its eff ects to the campers’ emotions were reviewed.
2. Before listening to the horn, we examined if knowing the historical background of the fact that instruments coexisted with human beings together with nature, would help the campers to realize the importance of communicating with others and the human nature.
3. The horn performers played the original pieces writt en by the author during lecture and the camp.
The campers were asked to respond to a survey about their feelings toward the melodic image of the pieces felt by the author.
The results are as follows:
1. Ranking of the response rate of the instrument that impressed them during camp activities were in the order of Shellhorn, Alphorn, Huntinghorn. Boys showed interest toward Shellhorn by approximate- ly 60%. On the other hand, girls showed interest by approximately 30–20% to each instrument.
2. The top keyword from the survey was “emotional factors” by 50–40%, which were the same for both during class and camp. This is followed by structure, tone and quality of the instrument, by around 20% for both.
The above fi ndings show that the eff ects of the sound quality expected by the author toward campers are relevant to those felt by the campers.
According to the above results and responses from campers, we may conclude that playing horn during this camp has helped to evoke personal feelings through outdoor education. We can also presume that it brings opportunities to review their human nature, such as communications with the others and their consciousness towards coexistence with nature.
(Received: November 5, 2012 Accepted: January 22, 2013) Key words: horn, outdoor education, melodic image, feelings
キーワード:ホルン,野外教育,楽想,感性
1. はじめに
現代社会において
IT化が進むにつれて,小型ゲーム 機器,携帯電話,小型音響機器等の普及により,特に 児童生徒・学生らの若年層においては
ITへの依存度が 著しく進んでいる。長い人類の歴史からみれば,ほん の短期間の出来事に過ぎない
IT化の急激な流れは,人 間の本質を壊しかねない大きな危険性をはらんでい る。それは,本来人間の成長と共に自然に養われるべ き感情の形成・発達に支障をきたし,人間同士の直接 的コミュニケーション能力にも影響していると思われ る。文部科学省の「学校における教育相談の充実につ いて」の記載でも児童生徒をめぐる状況として, 「携帯 電話の普及等は人間同士の関わり合いやコミュニケー ションの不足を生じさせ,児童生徒にも大きな影響を もたらしている。」としている
1)。若い世代には,新し い産物を取り入れながらも,人間が今まで自然と共存 しながら進化してきた過程で大切にしてきたことも忘 れずに,その両者をうまく融合させ,新たな価値観を 形成して欲しいと切に願うものである。
今日の野外教育における人間と自然との関係につい て,川西は『人類が地球上に現れて以来,人間は自然 の一部として自然と調和のとれた生活を営んできた。
しかしながら,文明が地球上に出現して以来, 「異常に 進化した生物」となった人類は,機械の使用によって 地球上の環境を猛烈な勢いで破壊しはじめ,自然と人 類の共存のバランスが急速に崩れ始めた。』と述べてい るように,人間と自然との本来あるべき関係を見直す 傾向にある
3)。また
Priestは,野外教育は冒険教育と 環境教育であるとし,以下の
6項目の関連事項を揚げ ている
4)。
(1)野外教育は学習方法のひとつである。
(2)野外学習のプロセスは体験である。
(3)学習は主として野外或は自然の中で行われる。
(4)体験学習は
6つの感覚領域と
3つの学習領域を必 要とする。
(5)学際的なカリキュラムに基づく事項である。
(6)人間対自然,あるいは対個人に伴う自己の発達な ど対人関係が関与する。
この中で(4)の感覚で学ぶという点は,まさに楽器 の演奏を通して実現できると考えられる。
また,音楽教育においても,文部科学省の指導要領 では,音楽活動を通し音楽を愛好する心情を育成し,
感性を高め,創造的で個性豊かな表現能力と主体的な 鑑賞能力を育成,さらに音楽文化についての理解を深 めることが求められている。
2011
年の東日本大震災後には数多くの音楽家が被 災地を訪れ演奏をしている。それにより多くの被災さ
れた方々が癒され,勇気づけられたという数多くの報 道や,実際に現地で演奏した同僚からの報告を耳にす る。文化庁の心の復興支援事業では, 「東日本大震災で 被災した人々の心を慰め,勇気づけようと震災直後か ら,音楽やアートなどの文化芸術にかかわる国内外の 多くの人々による,文化芸術活動を通じた様々な支援 活動が行われています。文化芸術には,人の心に安ら ぎと活力を与える力があります。文化庁では,文化芸 術の力によって,被災地の人々が生きる希望や勇気を 取り戻し,力強く復興していくために,様々な個人・
団体と連携しながら,文化芸術を通じた息の長い支援 を推進していきます。」
2)と掲げている。音楽は,この ように共存環境のバランスが崩れた中でも,自然と人 間との共生に重要な役割を果たしている。
著者らが音楽の鑑賞授業でホルン
注1)を演奏した際 に,受講生から情緒溢れる感性豊かな感想が多数寄せ られ,これらの楽器を野外で聞いてみたいという希望 があった。また,野外教育の一環としてキャンプ活動 時にホルン演奏をしていることから,この成果がキャ ンパーへの意欲や活動に影響を与えることを見出して いる
5)。これらの成果を踏まえ,音が氾濫する日常生 活から解放され,特定の教育活動が中心となるキャン プ実習を履修したキャンパーを対象に,音楽教育の目 標課題の一つでもある,日常生活の中に埋もれてし まっている「感性」を呼び戻すための効果が期待でき るかを調査した。その際に,これらの楽器が自然と人 類の共存の歴史の中で,人と人・動物・神・霊魂間に おける連絡・伝達用の道具として生まれ,生活の必需 品として常に存在してきた経緯を,キャンプ実習の学 習会や授業時に伝え,聴衆が自らを見つめ,人間の本 質を考え,現代社会において忘れられつつあるコミュ ニケーションの大切さに目を向ける機会になるかを検 討した。
2. 金管楽器の誕生と歴史的役割
音楽教育の趣旨である「音楽文化への理解を習得さ せるため」に,著者は「音楽」の授業時にホルンの歴 史的役割の解説や演奏を行っている。しかし, 「キャン プ実習」を履修している学生は必ずしも「音楽」の授 業を履修していないため,ホルンについて,以下の様 な趣旨を含めてキャンプ実習時の学習会で教授し演奏 している。
著者が専門とする金管楽器の誕生のルーツは,動物
の角や骨,大きな巻貝,空洞になった棒や木の枝分か
れ部分と言われている。これらの楽器に共通している
特徴は,音を変えるヴァルブや穴がないので,決めら
れた倍音のみを唇の微妙な閉め具合と,腹圧をコント
ロールして吹き分けており,音階は吹けないことであ
る。発音の原理は唇で振動を起こし,それぞれの本体 に伝え音が出る。なお現代の金管楽器は唇と本体の間 にマウスピースを介する。唇を軽く閉じて息を出すと,
虫の羽音のような振動音が鳴る。ドイツのフライブル クにある音楽医療研究所で行われた高速度カメラによ る実験では,下第一線の「ド」においては唇が
1秒間 に約
250回も動く(音域が高くなると振動回数が増え る)ことにより, この振動音が導き出されることが確認 され,第
39回国際ホルンシンポジウムで発表された
6)。
1)狩猟ホルンについて(写真1)
狩りの信号を楽器で演奏する歴史は,今から約
3万 年前の旧石器時代に遡る。当時はトナカイの骨から作 られた笛で互いの連絡を取り合っていた。その後,11
〜
13世紀にかけては「角笛」も狩りに用いられるよう になった。14 世紀には,音の通りがはるかに優れてい るということで金属製狩猟ホルンが生まれた。狩猟ホ ルンの形状が大きな円を描く形になったのは,
17世紀 末から
18世紀初頭にかけてのヨーロッパで,狩りのス タイルが馬に乗ってホルンを荒々しく吹き,獲物を追 い立てるようになってからである。大きく巻いたホル ンを肩にかけ,激しく馬を走らせる狩りのスタイルに 適合した形である
7)。また,音が出るベルが後ろを向 いているのは,馬で走る際に持ちやすいことと,後ろ に続く仲間の狩人に連絡するためで,現代のホルンの ベルが後ろを向いているのは,この経緯によると言わ れている。
狩りの伝統は今でも受け継がれており,ヨーロッパ には数多くの狩猟グループが存在する。国によりホル ンの基本の調子が異なり,各グループにより膨大な信 号パターンが決められている。狩りのモチーフは, クラ シック音楽の作曲家の様々な作品に描かれている。
2)ほら貝・角笛について(写真2・3)
ほら貝や角笛は,金管楽器の祖先と言われている。
何かしらの理由でカットした先端を唇に付け,息を吹 き込んだところ唇が振動し音が鳴り,その音は遠くま で響くことから,連絡や伝達用の道具として用いられ るようになったと考えられる。
ほら貝は,日本では中央の膨らんだ部分に鉤針を通 し,囲炉裏にかけてやかんとして用いた例が,那覇の 沖縄県立博物館で確認できる。戦国時代の戦(いくさ)
の際には陣貝としても吹かれ,「軍神招来の螺(かい)
といわれ,勝運を招くだけではなく,大きな音で敵を 攪乱する効果もあった。また,江戸時代には,上方の 米相場を江戸に伝える手段として用いられ,街道の随 所で吹かれるなど情報伝達として用いられていた。さ らに,法具として用いられることも多く,神や先祖の 魂と交信する流れは,今でも祭儀や仏事で色濃く受け 継がれている。修験僧が山岳信仰の聖地を訪れた時,
寺の出入り時,僧同士が出会った時,過酷な修験道に おける居場所の連絡時に吹いている。海に生息するほ ら貝が山で吹かれるのは,仏教の輪廻転生の思想によ る。生命誕生は海で行われ,それが進化して陸に上が
写真
1 狩猟ホルン写真
2 ほら貝写真
3角笛
り,そこで子が生まれた時の産声を山の神に伝えるた めに螺(かい)が吹かれる
注2)。この吹奏は雨乞いの意 味もあり,山で雨が降り川となり,山の栄養が海に運 ばれる。まさに生命連鎖を意味し,自然との一体感を 抱くことが出来る。
角笛に用いられているさまざまな牛の角は,内部が 繊維質であるため,ある期間土の中に埋めると地中の バクテリアにより中が空洞になる。原始時代の狩猟民 族は,この角を装飾品や水筒・ジョッキとして用いた。
後には銃の火薬入れなどの道具としても使用され,楽 器としては,起床や夜警等の生活にかかせない合図,
また戦いや狩猟の場で用いられた。
英語やドイツ語の「Horn」,イタリア語の「Corno」
には「角」という意味もあり,楽器「ホルン」のルー ツは角笛という説が濃厚である。象牙でできたオリ ファンもホルンの進化を知る上で重要な楽器である。
ちなみに,ユダヤ教では羊の角でできたショーファー を法具として用いている。
3)アルプホルンについて8–10)
(写真
4)アルプホルンはスイスの民族楽器と言われている が,オーストリアのチロル地方,ドイツのアルゴイや バイエルン地方他,ヨーロッパの山岳地帯を中心に吹 かれている。材質としては木製で,ドイツトウヒや樅 の木から作られている例が多い。類似した楽器はヨー ロッパの殆どの国で吹かれ,アジアでもチベット仏教 のドゥンチェンのような金属製の楽器もある。また,
オーストラリアでは原住民アボリジンが,シロアリが 食べて中が空洞になったユーカリの木で作ったディ ジュリドゥを吹いている。
「アルプ」の語源は「高原の牧草地」という意味で,
アルプホルンは牧童と呼ばれる羊飼いの少年が,春か ら秋にかけて牧草地を求め,アルプスの山々を転々と する際に,放牧している牛や羊を呼び集めるために吹
き始めた。また,山同士の交信,広大な山肌の牧場内 での連絡にも使われており,いわばアルプスの携帯電 話のような必需品である。
アルプホルンの長さは一般的には
3 m〜
4 mであ る。それは基本の調子が何調かによって異なり,一般 的にスイスは
Ges管,ドイツでは
F管で吹かれている。
Ges
管では軽やかなサウンドを,管の長い
F管では重 厚なサウンドを奏でることが出来る。管楽器はその管 の長さが長くなれば,より低音が出る。ちなみに牧童 が吹き始めた頃は
2 m以下と短く,太さももっと細い 形状をしていた。アルプホルンの先端はパイプ煙草の 煙管のように反り上がっているが,これは「根曲がり の木」と呼ばれ,寒い地方の山の斜面に生えている木 の上に雪が積もり,その重さで根に近い部分が自然に 曲がることによる。この木を根元に近い部分で切り出 し,二つに縦切りにして,中をくり抜き,貼り合わせ,
籐を巻いて楽器とした。
著者には,信州の
Y牧場でアルプホルンを吹いた時 に,牛や馬が寄って来て音が出るベルの中に頭を入れ,
「何だ,これ!」という表情をしたという経験がある。
これは,アルプホルンの低音の周波数帯域(100 〜
130 Hz)が牛の鳴き声の周波数(100〜
160 Hz)11)に近い ことから,安心感や興味を持った結果と思われる。ま た,菅平でアルプホルン演奏の練習をしている時に,
カッコウが頭上で鳴き出すことが多くある。大作曲家 のベートーヴェンやマーラーは自作の交響曲に,アル プホルンとカッコウの鳴き声を書き入れている。ベー トーヴェンは第
6交響曲において
3度の下降音形で,
マーラーは第
1交響曲において
4度の下降音形でカッ コウの声を描いている。特に,マーラーはアルプホル ンとカッコウのモチーフを同時に書いている。このこ とは,前述した著者の菅平の体験と重なり,大変興味 深いことである。
3. キャンプ実習におけるホルン演奏 1)キャンプ実習の目的
N
体育大学のキャンプ実習は「ふれあいキャンプ」
をモットーに,キャンプ生活を通し,自然とのふれあ い,仲間とのふれあい,文化とのふれあいを体験する。
人類は野外での生活から長い歴史を経て,現在の高度 文明社会へと進化してきた。自然との共存の中で,自 然から多大なエネルギーを与えられながらも,時には その猛威に破壊的な打撃を受ける。それらを乗り越え,
新たな生活への知恵を身につけていく。そうした人間 の本質が文明の力により,忘れられようとしている。
人間が創り出した便利な器械や,さまざまな情報が氾
濫する都会の生活から解放され,自然の中で生活する
ことにより,自然の魅力を体感し,自然への愛が芽生
写真
4アルプホルン
え,それが環境問題を考えることに繋がる。自らを見 つめることにより,真に大切な物を発見する。子ども の頃の純粋な気持ちになり,人間の温もりや仲間の大 切さを感じる。
ホルン演奏プログラムは,演奏者自らが感じる,前 述したような思いを楽想に込めて演奏することによ り,キャンパーが演奏者の思いを感じ取り,演奏者と キャンパーが一体感を感じ,コミュニケーションを取 る機会になることを目的としている。その結果,野外 活動における達成課題への取り組みや効果に,より良 い影響を与えることが期待される。
2)キャンプ実習時プログラムと演奏プログラム a)対象:
①
N体育大学キャンプ実習履修者
265名(男子
194名,
女子
71名)である。
②
N体育大学の音楽授業履修者
57名(男子
25名,女 子
32名)である。
b)方法:
①キャンプ実習の場所と日程:N 体育大学菅平高原実 習場にて,2012 年
8月
13〜
20日に,1 団を
3泊
4日の
3団編成で実施した。
②キャンププログラムとして以下の
2つのプログラム が構築されている(表
1)。ⅰ)生活プログラムはテンティング,キャンプクラ フト,ロープワーク,炊飯等の活動。
ⅱ)活動プログラムはネイチャーゲーム,フィール ドゲーム,冒険プログラム,キャンプファイア,ファ イアクラフト学習会等である。
③キャンプ実習時の開講式・閉講式(1 ・4 日目)の狩 猟ホルンによるファンファーレ演奏,そして,3 日 目のファイアクラフト学習会での各楽器の説明,お よび,キャンプファイアのオープニングのほら貝・
角笛の演奏と,クロージングのアルプホルンの演奏 である(表
1)。 授業時では音楽鑑賞としてホルンの歴史や構造を説明し,ほら貝とアルプホルンを演 奏した。なおキャンプ実習時と授業時のホルン演奏 は著者らが行った。
④アンケート:
ⅰ)キャンプ実習時のアンケートは,各団の閉講式 後にアンケートを実施した。実施日は,キャンプ実 習第
1団
2012年
8月
13日,第
2団
8月
17日,第
3団
8月
20日である。授業時は講義とホルン演奏後に アンケートを実施した。実施日は,2012 年
7月
23日〜
26日である。
ⅱ)アンケートの内容は,
a)印象に残った楽器とその理由(キャンプ実習時のみ)。b)キャンプ実習時 は
4種類のホルン,授業時はほら貝とアルプホルン
の演奏に対する感想について,両条件とも自由記述 により回答させた。
3)各楽器のオリジナル曲の楽想と演奏効果
音楽に込める作曲者の意図を楽想というが,今回の 演奏者が各楽器で演奏するオリジナル曲に込める楽想 と聴衆であるキャンパーへ期待する効果は以下の通り である。
①狩猟ホルン
ⅰ)狩猟ホルンの楽想:キャンプ実習時の開講式と 閉講式で,冒頭と終結部はリズムを主体としたファ ンファーレ風に
feroce(フェローチェ:野性的に激しく),grandioso(グランディオーソ:堂々と,壮 大に),中間部は
giocoso(ジオコーソ:楽しげに)の雰囲気で演奏した(資料
1・2)。ⅱ)キャンパーに期待する効果:開校式では,キャ ンパーの気勢を高めるためだけではなく,狩人が狩 りに出かける際に意気揚々とし,激しく狩りをして いる様子,さらには,収穫に満足して高らかに歌い 踊っている様子を,狩りの信号とロッシーニ作曲「狩 りのランデヴー」を組み合わせてアレンジし,これ から始まる未知の自然体験に取り組むキャンパーの 活動にオーバーラップさせている。閉校式では,狩 りの信号とキャンプソング「キャンプだホイ」を組 み合わせてアレンジし,表現している。キャンプ実 習時におけるプログラムの達成感・満足感と,キャ ンプ実習を無事に終了したことへの感謝,および日 常生活へ戻る喜びを感受させる。
②ほら貝
ⅰ)ほら貝の楽想:キャンプファイアの冒頭,キャ ン パ ー が 入 場 す る 際 に, パ タ ー ン 化 さ れ た メ ロ デ ィ ー を 角 笛 と か け 合 う こ と を 主 体 と し て
misterioso(ミステリオーソ:神秘的に),grave(グラーベ:ゆっくりと,厳かに)の雰囲気で演奏した
(資料
3)。ⅱ)キャンパーに期待する効果:自然への敬意,キャ ンプ実習時が今まで無事行われていることへの感 謝,このまま無事に終了できるよう祈りの気持ちを 込め,さらには,ファイアのセレモニー自体を自然 の神に捧げるつもりで吹いている。暗闇が辺りを被 い始め,澄んだ菅平の空気に包まれた空間で吹くほ ら貝は,響きと共に天に昇っていくような神聖な気 持ちになれる。この場では,ほら貝で大自然に向け メッセージを送るのが相応しいと考えている。
③アルプホルン
ⅰ)アルプホルンの楽想:キャンプファイアのク
ロージングセレモニー時に,2 本のアルプホルンに
よるハーモニーとメロディーのかけ合いを主体とし
のプログラム時にホルン演奏
表
1 キャンプ実習の日程プログラムて,冒頭は
maestoso(マエストーソ:威厳をもって),中間部は
rustico(ルスティーコ:牧歌風に,素朴に)の雰囲気で,曲の最後は
morendo(モレンド:消え行くように)と演奏後も余韻を感じさせる ように演奏した(資料
4)。キャンパーは,ファイアを囲み自ら演出した歌や寸劇を演じ,盛り上がった スタンツ後に,
10 m以上の炎を上げたファイアの火 は
1本のトウチに移され,暗闇と静寂に包まれた中 で演奏する。
ⅱ)キャンパーに期待する効果:静かにトウチの小 さな炎を見ながら余韻に浸り,キャンプ実習時のあ らゆる場面を思い返し,静けさの中に川のせせらぎ だけが聞こえ,晴れている晩は満天の星のもと,ア ルプホルンの音が響いていく。このような状況では,
人々の意識はトウチの炎とホルンの音に集中してい る。この楽器の最大の魅力は,木でできているがゆ えに,音が柔らかく,曲の最後に音を弱くしていき,
音がなくなっても響きだけが残ることである。奏者 と聴衆は,その響きと共にその場の空気に溶け入る ような感覚をおぼえる。まさに自然と一体になれる 瞬間であることを感受させる。
4)アンケート結果と考察
①キャンプ実習時に印象に残った楽器
ⅰ)キャンプ実習時で印象に残った楽器は,1 位が ほら貝(角笛)で
41.0%,次いでアルプホルンが29.3%,狩猟ホルンが20.5%,すべての楽器が印象
に残ったのが
6.6%の順であった。印象を受けた楽器,及び男女の関係を見ると,男子の
1位はほら貝
(47.5%),次いでアルプホルン(28.3%),狩猟ホル ン(17.2%)の順であるが,女子はアルプホルン
(32.0%),狩猟ホルン(29.3%),ほら貝(24.0%)の 順である(図
1)。女子の印象に残った楽器間の差は男子に比べ小さい傾向を示すが,男女間において有 意な差(χ
2検定;χ
2=13.9, df=4,ff P<.01)が認められた。音楽の趣味・嗜好についての男女差の研究があ るが,音楽の習い事や演奏会の鑑賞頻度は男子に比 し女子が高く,音楽の受容も男子よりも女子が高い 傾向を示すとの報告がある
12)。しかし,日常生活で の音楽鑑賞において,さまざまなホルンの演奏に接 する機会は少なく,今回のキャンプ実習時の演奏は,
より強烈な印象として残ったことが考えられる。ま
た,音の聴取レベルの大きさに対する知覚評価にお
資料
1開講時のファンファーレ(狩猟ホルン)
資料
2閉講時のファンファーレ(狩猟ホルン)
資料
3キャンプファイア オープニング曲(ほら貝・角笛)
資料
4 キャンプファイア クロージング曲(アルプホルン)いても,同じ音量レベルでも女子は,男子に比し大 きく評価する傾向を示し,音圧レベルの上昇や下降 に対しても男女差が見られるとの報告がある
13)。こ れらの報告と今回のホルン演奏時の聴取条件は異な るが,オリジナル曲の楽想は,男子と女子では,異 なった印象を与えていることが示唆された。
ⅱ)印象を受けた楽器の選択理由を見ると,「ほら 貝」を選んだ理由は「テレビや映画等で見たことは あるが,実際に音を聴いたことがなく,自然の中で 実際に音と響きを体験出来たことへの感動」の回答 が見られた。特に男子が「ほら貝」を選んだ値が高 いのは,視聴するプログラムとして,歴史・時代劇 等でほら貝の映像を目にする機会が多いことが推測 される。
また,ホルンには「指で押さえるキーがついていな くても音が変わっている」と各楽器の構造や演奏法に 関する回答が見られた。このことは,ファイアクラフ ト学習会で「昔から日本人にとって身近な存在にあっ たなど歴史的経緯」の説明が,キャンパーにより身近 な印象を与えたことと,また,狩猟ホルンは日中に演 奏したため視覚的にも楽器を観察出来たことなどが影 響していると考えられる。
②各楽器に対する楽想への回答
音楽の機能を見ると,感情的表現,美的表現,象徴 的表現,娯楽・欲求満足の源泉,身体的反応,非言語 コミュニケーションの手段,社会的規範への服従の強 化や集団の統合,価値観の集約や表現方式,宗教との 統合的関係,構造化された現実などであるが,主とし て娯楽性,感情性,芸術性と言われている。また,音 楽を「音響」,「メロディー・リズム・ハーモニー」,「構 造や形式」,「曲想や意味」の
4次元構造として捉える ことが出来る
14)。音楽聴衆に関する研究では,音楽に よって喚起される感情の評価法として質問紙法や形容 詞を用い
SD法や因子分析法がある。谷口は音楽作品 により喚起される感情が聴収者によってどの様に認知 されるかを表すことを感情価と称し,音楽作品によっ て喚起された50 語に対する5段階評価を因子分析によ り,高揚因子,親和因子,強さ因子,軽さ因子,荘重 因子を抽出し,さらに寄与率の高い
24項目から音楽作 品の感情価測定尺度を作成している
15)。今回のアン ケートは自由記述法を用いたことから回答に記載され ているキーワードを,前述した音楽の機能面から以下 の
a)〜e)の5つの要素に分類し,各要因に関連する キーワードを抽出した。
a)
情緒的要因(Emotional factor) :各楽器の演奏によ り感じた情操・感情・情動を表現するキーワード。
b)
音質・音色要因(Sound factor) :各楽器の演奏に より感じた音色や響きを表現するキーワード。
c)
自然的要因(Nature factor) :各楽器の演奏により 自然との一体感やイメージを表現するキーワード。
d)
身体・感覚要因(Body factor):各楽器の演奏に より身体的・感覚を表現するキーワード。
e)
楽器・演奏要因(Musical factor):各楽器の構造 や演奏方法等を表現するキーワード。
各要因のキーワードの回答率を比較検討した。各要 因で抽出されたキーワードの主なものを表
2に示す。
表
2各要因のキーワード例
図
1印象に残った楽器の男女差
ⅰ)キャンプ実習時の楽器毎に各要因のキーワードの 回答総数は
439キーワードである。
今回のホルン演奏から楽想に対する各要因の平均回 答率を各楽器に見ると,情緒的要因が
44.7%と約半数のキャンパーに感情喚起が生じている。次いで,楽器・
演奏要因の回答が
25.7%,音質・音色要因は16.9%である。しかし,演奏による自然との一体感を感じる自
然要因は
9.1%,身体的・感覚要因は3.6%である。a)
音楽によって喚起される情緒的要因としては,怒 り・不安・興奮に伴い激しい身体的変化が伴う情 動,快−不快中心としたいわゆる喜怒哀楽の感情,
そして文化的価値観を伴う感情として情操があ る。ただ,これらの現象を区別することは難しく,
これらを包含して感情または情緒と捉えているこ とが多い。情緒的要因が喚起された回答を見ると,
壮大・雄大・神聖などの情操的キーワードに加え,
ポジティブで快感情傾向を示した回答が多く見ら れた。また,自然の中で夜間に演奏したことから 荒々しい・不気味などの回答も認められたが,情 動的キーワードは認められなかった(表
2)。今回のホルン演奏に対する回答では,演奏者が演奏に 込める楽想と一致した傾向が認められた。一般的 に音の響きは協和不協和として捉えることがで き,周波数やその音圧レベルに影響を受け,音色 として認知し,物理的な振動として身体に感じ取 ることが出来る。
b)
音質・音色要因では,人工的な狩猟ホルンよりも,
自然界の産物であるほら貝やアルプホルンの回答 率がやや高く,それぞれの楽器の特性と楽想によ
り,聴衆の曲に対する印象の違いが影響している ことが考えられる。特に,キャンプファイア終演 時のアルプホルンは,morendo(モレンド:消え 行くように)と演奏後も余韻を感じさせるような 演奏効果の影響とも考えられる。
c)
自然的要因の,自然の中でのホルン演奏が,自然 との一体感を抱く感性に関する回答率は低いが,
回答例を見ると,より具体的な自然環境の情景を イメージするなど,感性豊かな回答が認められた。
(資料
5)d)
身体・感覚要因は,ほら貝の回答率は他の楽器に 比しやや高く,演奏者のゆっくりした神秘性の楽 想と,広大な自然の中に響きが拡散した結果と考 えられる。さらに,ファイアクラフト学習会の学 習による歴史的親近感も影響してことが考えられ る。今回の演奏が低音を中心とした,特にアルプ
ホルンは
100Hz近傍の周波数を持った部分が多
いことも影響していることが考えられる。
e)
楽器・演奏要因では,他の楽器に比し,楽想に込 められた躍動的なリズムで演奏した狩猟ホルンの 回答率が高く,楽器自体も自然の一部という視覚 的印象による回答が見られた。今回のキャンパー はスポーツを専門としていることを考えると,日 常的にリズムを基本とした運動を行っており,曲 を支配するリズムに共感したものと考えられた。
しかし,今後,聴衆の音楽体験や音楽イメージの 持ち方なども検討課題と考える。
ⅱ)楽器ごとに音楽要因の出現率を見ると,各楽器と も順位は同じである(図
2)。各楽器の特徴を見るとア資料
5 授業時とキャンプ実習時の楽想に対する回答例ルプホルンでは情緒的要因が
40.1%,楽器・演奏要因で
27.0%,次いで音質・音色要因で18.4%,自然要因は
11.0%で他の楽器に比し高い傾向を示すが,身体・感覚要因は3.1%である。キャンパーがキャンプファイ アの興奮と余韻に浸る中で,曲の最後は
morendo(モレンド:消え行くように)と演奏後も余韻を感じさせ るように演奏し,音がなくなっても響きだけが残る。
その響きと共にその場の空気に溶け入るような感覚を おぼえる。自然要因の回答率が他の楽器に比し高いの は,まさに自然との一体化を感受させる効果を伺える 結果である。
ほら貝での情緒的要因の出現率は,51.9%と他の楽 器に比し最も高く,身体的・感情的要因は,18.1%と 最も低い回答率であった。ほら貝は,キャンプファイ アの冒頭に,
misterioso(ミステリオーソ:神秘的に),grave(グラーベ:ゆっくりと,厳かに)の雰囲気で演
奏する中で,印象に残った楽器の理由に,日常的によ り身近に感じていることが影響したと考えられる。
狩猟ホルンの情緒的要因の回答率は,他の楽器と差 はないが,楽器・演奏要因の回答率は,他の楽器に比 し高い傾向を示した。開講式と閉校式に,リズムを主 体としたファンファーレ風に
feroce(フェローチェ:野性的に激しく),
grandioso(グランディオーソ:堂々と,壮大に),中間部は
giocoso(ジオコーソ:楽しげに)の雰囲気で演奏したが,日常的に接する機会が少 ないためか,楽器の印象理由などから楽器・演奏要因 への興味を喚起させたことが考えられた。しかし,今 回の結果では各要因と楽器間においては有意な差は認 められない。
③授業時とキャンプ実習時の比較
今回はアルプホルンについて比較・検討した。授業 時での回答総数は
246キーワードである。アルプホル ン演奏の聴衆条件が異なる授業時に教室で演奏した時 と,キャンプ実習での演奏に対するキーワードの回答 率を比較検討した(図
3)。各要因について授業時とキャンプ実習時を比較・検 討したが,優位な差は認められなかった(χ
2検定;
χ2=7.10,df=5, ff n.s.)。授業時とキャンプ実習時の各要因
を比較すると,情緒的要因は,授業時で
38.6%,キャンプ実習時では
44.7%とその差は6.1%とキャンプ実習時でやや高い回答率である。次いで楽器・演奏要因
で授業時
24.0%,キャンプ実習時25.7%と両者の差は小さいが,ややキャンプ実習時で高い。音質・音色要 因は授業時では
23.2%,キャンプ実習時は16.9%,あるいは身体・感覚要因は授業時
6.1%,キャンプ実習時で
3.6%と授業時でのキーワードがやや高く,狭い教室空間においては直接的な音の響きが影響したと考えら れる。また,自然要因は授業時・キャンプ実習時とも 回答率は低いが,自然の中で実際にホルン演奏を聴い てみると,想像以上にその音の魅力を感じ,自由記述 の回答から自然・環境との一体感を味わった感動的回 答があり,少数ではあるが,キャンパーがホルン楽想 を感受していることが示唆された。
以上の結果から,授業時とキャンプ実習時において,
各要因の差は認められなかったが,キャンパーの具体 的回答例(資料
5)から,教室での空想的イメージに比し,キャンプ実習では野外で実際に生のホルンの音 を体験したことにより,音の響きを体感し,より自然 との一体感を抱いたことが伺える。自分を見つめ,人 間の本質について考える機会となったことが伺われ る。都会の日常生活における時間の流れ・氾濫する音・
物資・情報等から解放され,自然の中で純粋な気持ち になれたからこそ感じることができたと推測される。
今回のキャンプ実習で,キャンパーは最も印象に残っ たプログラムとして「キャンプファイア」をあげ,実 習後に野外活動の知識や技術の向上が認められたこと から(未発表),ホルン演奏がキャンパーへの感性やコ ミュニケーションの形成への機会として有効なプログ ラムであることが示唆され,今後,聴取条件やキャン パーへの効果など,より客観的に捉える必要性が感じ られた。
4. まとめ
現代社会における急速な
ITへの依存傾向は,人間の
図
2 各楽器に対する楽想の回答率図
3各要因における授業時とキャンプ実習時の回答率
生活様相を大きく変え,本来の成長と共に自然に養わ れるべき感情・認知・思考などの発達に支障をきたし,
さらに人間同士のコミュニケーション能力の欠如など への影響が懸念されている。そこで,本研究では,日 常とは異なる自然の中での生活体験プログラムである キャンプ実習の,活動プログラムの中にホルン(狩猟 ホルン・ほら貝・角笛・アルプホルン)の演奏を加え,
キャンパーへの影響について検討した。対象は
N体育 大学学生で,ホルン演奏前に,楽器が自然と人類の共 存してきた歴史的経緯を教授し,キャンパーが人との コミュニケーションの重要性や人間の本質に目を向け る機会となるかを検討した。ホルンの演奏は,著者の オリジナル曲を授業時とキャンプ実習時に演奏した。
聴衆には著者がイメージした楽想に対し,自由記述で 回答を求めた。その結果は以下の通りである。
1.キャンプ実習時に印象に残った楽器は,ほら貝,
アルプホルン,狩猟ホルンの順である。男子が興 味を示したのはホラ貝であるが,女子は多種の楽 器に興味を示した。
2.アンケートによるキーワードの回答率は,授業時
とキャンプ実習時とも情緒的要因,次いで,楽器 の構造や音感・音質要因であった。また,回答例 から自然との一体感を抱き,著者が聴衆に期待す る,情緒や音感・音質などのホルン演奏に込めら れた楽想がキャンパーに感受されていることが示 唆された。
以上の結果とキャンパーの回答例から,今回のキャ ンプ実習におけるホルン演奏は,キャンパーが野外活 動を通し,感性を喚起させる効果があることが見出さ れた。また,人とのコミュニケーションや自然との共 存意識など人間の本質を見直す機会になることが推測 された。
今回の研究から,野外活動の目的と演奏の効果が,
人間の本質と結びついているのが伺えた。本来,プロ の演奏家はこれらのことを演奏中の雰囲気から,直感 で察することが多いが,さらなる科学的な検証は今後 の課題としたい。
5. おわりに
現代の生活の中では,器械を介しての音楽であれば,
好きな時に,好きな場所で,好きな音楽を聴ける。ま た生活環境自体にも音が氾濫し,耳に優しい音,自分 の気持ちに安らぎを与えてくれる音等,大切な音との 出会いは難しい。しかし,鳥の声や川のせせらぎだけ が聞える大自然の中で,仲間と共に聴くほら貝やアル プホルンの音は,木々や山々,谷に反響し,その場の 空気を振動させる。奏者とキャンプの参加者全員が時 間や空間を共有し,曲や楽想の魅力を共有し,響きに
身を任せる。その響きは,聴く人の身体や心に響き,
時には天に昇っていくように,時にはその場の空気に 溶け入る。キャンパーがその音に包まれた瞬間に,自 然との一体感を感じ,何となくほっとした気持ちに なっていれば,無意識のうちに人間の本質を感じてい ると推測できる。
開講式において,日頃生活している都会とキャンプ 実習場との生活環境の違いによるカルチャーショック からか,不安を隠せない表情をしているキャンパーが,
閉講式では満面の笑みを浮かべ,教室では決して見る ことのできない生き生きとした表情を見せている。こ れは,自然から多大なエネルギーを与えられ,その偉 大さを感じ,そして仲間とのコミュニケーションの大 切さを発見したことによると思う。今回の調査結果か ら,ホルンの音との出会いも,その要因に含まれてい るようで,嬉しい限りである。今回の調査に協力いた だいたキャンパー諸君には,心から感謝するとともに,
これらのことを,今後の生活における大切な価値観と して持ち続けてくれることを願っている。
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