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自動車における衝撃吸収材としての CFRP-Steel ハイブリッド材の開発

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Academic year: 2021

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(1)

Non-bonding

TYPE A, C TYPE B, D Bonding

CFRP Steel

Fig. 1 Specimen configuration

自動車における衝撃吸収材としての CFRP-Steel ハイブリッド材の開発

日大生産工(院) ○飯塚 由佳 日大生産工 金 炯秀 日大生産工 邉 吾一

1 緒言

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は比強度,比剛性 に優れていることから幅広い分野で使用されている.特 に自動車産業においては車体の軽量化により燃費向上,

さらには地球環境保護が期待され,また搭乗者の衝突 安全性能の向上にCFRP複合材料の役割が大変注目さ れている.それに伴い研究も盛んに行われている.著者 ら1)は既報で自動車用インパクトビームの代用品として CFRP薄肉ベルトを用い衝撃応答挙動を明らかにした.

本研究では既報に続き自動車の側面衝突時に有効な エネルギー吸収部材の開発を目的とする.側面衝突に おいては限られた変位量で効率よくエネルギーを吸収で きる事が重要であり一方向強化CFRPは,その大きな引 張り強度で効果的に荷重を受け持つことが期待される.

そこで落錘衝撃試験を行う事によりCFRPの大きな引張 強度と金属材料の塑性をあわせ持つハイブリッド材特有 の挙動を調べる.また有限要素法による数値解析を行 い解析結果と実験結果との関連性について言及する.

2 実験 2.1 試験体

試験体はCFRP-Steelハイブリッド材としてsteel材の 裏側(非衝突面で引っ張り側)にCFRP積層板を接着した.

Steel材には一般冷間圧延鋼材SPCCを使用し圧延方向 を試験体の長手方向とした.積層板にはCFRP-UDプリ プレグを4枚積層したものを使用し,エポキシ樹脂系接 着剤を用い接着させた.

試験体の寸法は全長320mm,幅20mm,厚さ1mmであ る.Steel材には0.6mmの厚さのものを使用した.CFRP 積層板は一方向材([0]4)とクロスプライ([0/90]S)の2タイプ を用意した.Steelに一方向材を接着した試験片をTYPE A,

接着しないで重ねただけのものをTYPE Bと称する.

またクロスプライを接着したものをTYPE C,重ねただ けのものをTYPE Dと称する(図1参照).またSteel材(厚 さ0.6mm)およびCFRP積層板単体(厚さ0.4mm)のもの についても験を行った.

2.2 試験方法

試験には小型落錘衝撃試験機を用い落錘体を自由 落下させることによって衝撃を与えた.落錘体の質量は 6.54kgである.試験体の両端を完全固定させるため両 端から50mmの部分を冶具により挟み込み固定した.さ らに衝撃時の引き抜け防止のための冶具の中心部に 6mmのピンを通した.光学式変位計で落錘子の変位を,

また落錘子の加速度を計測することにより荷重を計測し た.一方向材を用いて製作した試験片の支持長さは 220mm,落錘体の衝突速度は20km/hとし,クロスプライ を用いたものは支持長さ200mm,衝突速度10.8km/hで 試験を行った.

D D

Development of the CFRP evelopment of the CFRP evelopment of the CFRP evelopment of the CFRP- - - -Steel Hybrid Materials Shock Absorption Material in a Car Steel Hybrid Materials Shock Absorption Material in a Car Steel Hybrid Materials Shock Absorption Material in a Car Steel Hybrid Materials Shock Absorption Material in a Car

Yuka IIZUKA, Hyoung-Soo KIM, and Goichi BEN

(2)

3. 実験結果

3.1 CFRP-Steelハイブリッド材(一方向積層板)

図2に一方向積層板を使用したものの衝突直後の荷 重変位線図を示す.TYPE Aの方がTYPE Bより衝突直 後の衝撃荷重の立ち上がりが比較的に早いことが分か るが,これはSteelとCFRPを接着した子事による為と思 われる.TYPE A試験片 の衝 突直後の挙動は,まず SteelとCFRPの間ではく離が生じ,CFRPが中央で破断.

その後Steelが塑性変形で衝撃を吸収している.TYPE B では始めにCFRPが中央部で一部破断し,最終的には 全破断したが,同様にSteelが衝撃を吸収している.

Steel単体では試験体の破壊は見られず塑性変形を起 こした.CFRP単体では中央部で繊維破断をした.CFRP 単体以外の場合落錘子は跳ね返っている.

ハイブリッド材の最大衝撃荷重値と落錘子の最大変 位量を表1に示す.TYPE AがTYPE Bより最大衝撃荷重 値が低いのは前述のようにSteelとCFRPの間ではく離が 生じることによりCFRP-Steelハイブリッド材に急激な剛 性の低下が見られ,引張り側のCFRPに応力の負担が 多くなり,TYPE B試験体より低い衝撃荷重レベルで破壊 したためと思われる.変位は,TYPE Aが一番抑えられて いる.また重ねているだけのTYPE BはTYPE Aに比べ変 位は29.4%増加し、衝撃を吸収している.

3 . 2 CFRP-Steelハイブリッド材(クロスプライ)

CFRPにクロスプライ積層板を使用したものの荷重変 位線図を図3に示す.TYPE CはSteelとCFRPの間で剥 離が生じ,クロスプライ積層板の中央部で一番上の0°層 を残して破断した.TYPE Cでは剥離が進展することによ って応力が集中しCFRPは破損するが,TYPE Dでは接 着していないので応力が一様にかかりCFRPにはほとん ど損傷は見られなかった.CFRP単体のものは中央部で 破断した後支持点の両端で破断した.衝撃荷重の立ち 上がりについてはTYPE A,Bと同様な説明が出来る.そ してCFRPにクロスプライ積層板を使用した試験では,与 えた衝撃エネルギーが小さかったのでCFRPの破断後 Steelの塑性変形によって衝撃を吸収したTYPE A,Bと 違って,破壊に至らなかったCFRPによって変位は大きく 元に戻されている.

444 4....解 析解 析解 析解 析

実 験 結 果 を 検 証 す る た め に 有 限 要 素 法 ソ ル バ ー PAM-CRASHを使用し解析を行った.解析モデルおよび 解析に使用したCFRPとSteelの材料定数は参考文献2) に示す.解析は対称条件を考慮し1/4モデルとし両端を 完全固定とし,落錘子に初速度を与えた.実験結果と解 析結果を比較すると衝撃荷重の立ち上がりおよび全体 的な衝撃応答挙動の傾向はよい一致を示しているが まだ定量的には差がある.

Table 1 Experimental results

5 55 5 ....結 言結 言結 言結 言

CFRP-Steelハイブリッド材はSteelに比べ少ない変位 で大きな衝撃荷重を受け持つことができる事より,自動 車の側面衝突における衝撃吸収部材として有効である と思われる.またPAM-CRASHによる衝撃応答解析も定 量的な差はまだあるもの衝撃応答挙動については予測 可能であった.

参 考 文 献 参 考 文 献 参 考 文 献 参 考 文 献

1)邉,夘沢,金,青木,三石,北野「CFRP薄肉ベルトの 衝撃応答挙動とその強度」機械学会論文集A編,

70694号(2004年6月)

2)金,邉,飯塚,「CFRP-Steelハイブリッド材の衝撃応答 について」第33回FRPシンポジウム講演論文集,pp.

211-212

TYPE A TYPE B CFRP Steel Load (kN) 7.60 8.73 8.89 3.84 Displacement(mm) 38.5 49.8 30.4 53.2 TYPE C TYPE D CFRP Steel Load (kN) 3.56 3.83 3.40 2.10 Displacement(mm) 22.0 22.1 21.2 29.5

Fig. 2 Load-displacement curves of Steel,

CFRP and TYPE A, B 0

2 4 6 8 10

0 10 20 30 40 50 60

Disp lacement (mm)

Load (kN)

T YP E A T YP E B CFRP ST EEL

Fig. 3 Load-displacement curves of Steel,

CFRP and TYPE C, D

0 1 2 3 4 5

0 5 10 15 20 25 30 35

Displacement (mm)

Load (kN)

T YP E C T YP E D CFRP ST EEL

Table  1  Experimental results

参照

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