Torsions in Jacobi diagram spaces

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Torsions in Jacobi diagram spaces

石川 勝巳 (京都大学数理解析研究所)

 整係数の開Jacobi図の空間に任意の奇素数を位数とするような捩れ元が存在 することを示すとともに、そうした捩れ元の具体例を与える。さらに、このこ とから整係数のS1上のJacobi図の空間に対合射Sが非自明に作用しているこ とが従うということを紹介する。

1 導入

Jacobi図の空間A,Bとはある種のグラフによって生成されるアーベル群(定義は第

2節で述べる)であり、結び目の有限型不変量などと深い関わりを持つことが知られて いる(詳細については[6, 8] などを参照されたい)。実際、有向結び目のイソトピー類 の成す自由アーベル群 K上には(有限型不変量の定義に出てくる)フィルトレーショ ンKd が定められるが、そのassociated graded module ⊕

d(Kd/Kd+1)へ次数付き加群 A =⊕

dAdからの全射準同型が存在し、有理係数では同型となることが知られている。

有理係数ではPBW同型([1])と呼ばれる同型写像χ : BQ → AQ(アーベル群Aに対 し、AA = A ⊗A,BA = B ⊗Aとする)の存在も知られているため、有限型不変量や

Kontsevich不変量といったトポロジーの問題を AB といった代数を用いて調べると

いうようなことが考えられるのである。

例えば有向結び目に対するKontsevich不変量Z に関する予想として、

予想A. 任意の有向結び目Kに対し、Z(K) = Z(−K).

または同値な言い換えとして

予想A. 任意のQ値有限型不変量vと有向結び目K に対し、v(K) = v(−K).

というものが知られている(例えば[7]など)が、これはAQBQの言葉で次のように 言い換えられることが知られている:

予想A. Aの自己同型S(定義は第2節で述べる)について、SQ = idAQ. 予想A. 奇数個の1価頂点を持つ開Jacobi図Dについて、D= 0∈ BQ.

実際、[3]や筆者の過去の研究ではこの最後の形で予想Aに取り組んでいる。一方で実は

606-8502京都市左京区北白川追分町 京都大学 数理解析研究所 e-mail: katsumi@kurims.kyoto-u.ac.jp

本研究は科研費(課題番号:JP20K14309)の助成を受けたものである。

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一般係数の場合にもこの予想は未解決であり、そもそも有理係数の場合との差があるの かどうかすらわかっていない:

予想B. Associated graded module⊕

d(Kd/Kd+1)は自由。

予想C. 任意の有限型不変量vと有向結び目K に対し、v(K) = v(−K).

本稿では整係数のJacobi図の空間A,B について得られた結果を紹介する。残念なが ら予想Aの場合とは異なり、予想B, CをABの言葉で言い換えられるかどうかはわ かっていないが、安直に書き直すなら次のような予想が考えられる:

予想B’. Aは自由。

予想B”. Bは位数3以上の捩れ元を持たない。

予想C’. S = idA.

予想C”. 奇数個の1価頂点を持つ開Jacobi図Dについて、D= 0∈ BZ[1/2].

なおBには位数2の元がすぐに見つかること、しかしそうした元は“結び目の向きの反 転”が自明に作用することから予想B”, C”については自明な形から少し書き換えてあ る。特に予想B”は今年度の研究集会 ILDTで野崎 雄太さんが挙げていた問題([4, 9].

LMO関手など3次元多様体の研究([5]など)の観点からの出題)に含まれるものであ り、この研究を始める直接の動機となったものである。そして今回の主結果として、予想 B”および予想C”が成り立たないことを紹介する。すなわち、任意の奇素数pに対し、p

(の倍数)を位数とするようなBの捩れ元で奇数本の足を持つ開Jacobi図によって表さ れるものが無限に存在すること(定理3.2)を示す。加えて予想C’についても成り立た ないことがわかったので、このような非自明な現象を具体例とともに紹介したいという のが本稿の主旨である。

2 定義

1,3-価有限グラフであって、その各3価頂点の隣接する3辺に巡回順序が定まったもの のことを開Jacobi図と呼ぶ。セルフループや多重辺があってもよいが、ここでは各連結 成分に少なくとも1つは1価頂点が存在するようなものを考えることにする。また、平 面図に表す際には各3価頂点には反時計回りの巡回順序が入っているものとする。さら に、開Jacobi図の1価頂点に巡回順序が定まったものをS1 上の Jacobi図と呼ぶ。こ こでは向きのついたS1 を太線で表し、1価頂点をS1 上に乗せることでこの巡回順序を 表すこととする。

開(S1上の)Jacobi図で生成される自由アーベル群を図1のような関係式で割ったも

のを開(S1 上の)Jacobi図の空間と呼び、B (A) で表す:

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AS : ∼ −

IHX :

STU :

1 AS, IHX, STU関係式

B := spanZ{Jacobi図}/AS, IHX,

A := spanZ{S1 上のJacobi図}/AS, IHX, STU*1.

A,Bともに連結なJacobi図が生成する部分加群は直和因子となっており、ここでは

“conn”をつけて表すことにする。なお、これらは上の定義で生成元・関係式のJacobi

図を連結なものに限ったものと一致することがわかっている。A,B には頂点の総数の 1/2によって次数dが定義され、次数付き加群となる。また、B1次のBetti数によっ て定まるループ次数 に関しても次数付き加群の構造を持つ。Aに関してはSTU関係 式によってBetti数が変化するためループ次数で直和分解することはできないが、例え ばAconnBetti数が一定数以上であるようなJacobi図が生成する部分加群はフィルト レーションを定める:

Aconn =Aconn0 ⊃ Aconn1 ⊃ Aconn2 ⊃ · · ·.

開Jacobi図に於いて1価頂点の数をuで表すことにする。1価頂点とそれに隣接する辺

を併せて足と呼ぶことがあるが、その意味では「足の本数」と言っても同じことである。

連結な開Jacobi図ではd =+u−1となっているので重複した定義になってしまって いるが、実際の計算では次数より足の本数の方が見やすいため、本稿では主にuを 用いて次数付けを表すことにする。また、開Jacobi図Dから足を取り除いてできる3価 グラフをDの内部グラフと呼ぶ。

S1 上のJacobi図Dに対し1価頂点の巡回順序を逆にしたJacobi図をD¯ と書くこと にするとき、Dに対して(1)uD¯(uDの足の本数)を対応させることによってA上の 自己同型写像S が定まる。S は対合射と呼ばれ、導入で述べた写像A →

d(Kd/Kd+1) によって結び目の向きの反転に対応するようなものとなっている。

*1結び目の枠を無視することに対応する関係式FI: 0を加えることも多い。同様の理由からBの定義で

Jacobi図の各連結成分に少なくとも13価頂点が存在することを仮定することもある。

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3 結果

3.1 主結果 Bについて

本稿の主結果として、開Jacobi図の空間B2-ループ部分と3-ループ部分のトーショ ンに関する結果を紹介する。以下、θ(a, b, c), λ(a, b, c)で次の図のような開Jacobi図を表 すこととする:

θ(a, b, c) λ(a, b, c)

まず2-ループの場合について、

Bconn2-loop = (Z[x, y, z]/(x+y+z))/({±1} ×S3)

となっていることが確かめられる。ただし、1}は各変数への乗算で、対称群S3 は変 数の入れ替えでそれぞれ作用しており、xaybzcθ(a, b, c)に対応する。これを用いて計 算すると次の結果を得る:

定理 3.1 Tor(Bconn2-loop,u-leg)=







(Z/2Z)u+36 uが奇数のとき), Z/3Z u∈6Z+ 4のとき), 0 (それ以外のとき).

特にこれは予想B”に対する反例を与えているが、残念ながら予想C”に対する反例とは なっておらず、出てくる捩れ元の位数も非常に限られている。

3.1. 定理3.1に於いて u = 6v + 4のとき、Tor(Bconn2-loop,u-leg)の生成元としてθ(2v+ 1,2v+ 1,2v+ 2)を取ることができ、実際、3θ(2v + 1,2v + 1,2v + 2) = 0∈ Bであるこ と自体は容易に確かめられる。この具体的な形については広島大学の野崎 雄太さんから 講演後にご提案いただき、その後B(さらに言えばBF3)での非自明性も示すことができ た。この場を借りてお礼申し上げたい。

続いて3-ループの場合の結果を紹介する。有理係数での3-ループ部分B3-loopconn,Q[3] 既に計算されており、特にB3-loop,conn,Qu:odd = 0となることが知られている(筆者の研究によ り、9-ループ部分まで同様のことが成り立つこともわかっている)。従って、Bconn3-loop,u:odd に非自明な元があればそれは全て捩れ元である。

定 理 3.2 3 以 上 の 任 意 の 素 数 p に つ い て 、dimFpBconn,3-loop,Fpu:odd = ∞. さ ら に 、

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Bconn,3-loop,Fpu:odd<3p3 Fp上(p1)/2次元であり、その基底として λ(

p(p21) +k,(p1)(p2+ 1) +kp, p21 +kp2)

(k= 1,3,· · · , p−2)

を取ることができる。

従って予想C”も成り立たないことがわかった。この定理については3.3節で証明の概略 を述べる。なお、定理の後半で与えた基底の形は一見すると面妖に思われるかもしれな いが、各辺の足の本数をp進表示してみるとp−1, p1, kを並べたものとなっている。

3.2 Aについて

定理3.1、3.2を利用して、Aに関しても非自明な元が存在することを示すことを考え る。しかし、有理係数の場合にはPBW同型χ:BQ−→ A= Qが定義されたのに対し、一般 係数の場合にはそのような同型は知られていない。そこでその代用として、各0 に対し 準同型

χ0 :Bconn0-loop→ Aconn0/Aconn0+1

を、各開Jacobi図の1価頂点に任意の巡回順序をつける写像として定義する。STU関

係式で出てくる余分な項が他の項より高いBetti数を持つことに注意すると、この写像が well-definedであることがわかる。

χ0 が全射であることは容易にわかるが、一般には単射ではない。実際、有理係数では PBW同型と比べることにより単射(従って同型)であることがわかるが、F3係数でχ4 が単射でないことがわかっている。しかし、定理3.1、3.2で調べた部分に関しては単射 であることが確かめられる:

補題 3.3 χ0 が定める以下の写像は単射:

χF23 : B2-loopconn,F3 (Aconn2/Aconn3)F3,

χF3p : B3-loop,conn,Fpu:odd (Aconn3 /Aconn4 )Fp (p5).

なお余談ではあるが、この補題(特にχF3p について)は今回最も証明が面倒だった部分で あり、(例えば一般のループ次数に対して適用できるような)よりよい証明が望まれる。

足の本数uの連結な開JacobiDに対し(1)uDを対応させるようなBconn の自己 同型写像をS とすると、写像χ0S, Sに対する同変写像となっていることがわかる。

特に定理3.2(p 5)の非自明な元DについてS(χF3p(D)) = −χF3p(D)が成り立つが、

補題3.3よりχF3p(D)̸= 0であり、整係数でもS(χ3(D))̸=χ3(D)となっていることがわ かる。以上により次の系を得た:

3.4 任意の素数p≥5に対し、dimFp(Sid)(AFp) =. 特に、= idA.

すなわち、予想C’も正しくない。もし予想B’が正しいとすると予想Aと予想C’は同 値となるので、

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3.5 予想Aと予想B’の内、少なくとも一方は成立しない。

もわかったことになる。

3.3 定理3.2の証明

ここでは定理3.2の前半、dimFpB3-loop,conn,Fpu:odd =の証明の概略を与える。証明は大き く分けて2つのステップからなるが、その1つ目として次の補題を示す:

補題 3.6 Rを2∈Rが可逆であるような可換環とするとき、R-加群としての同型 Bconn, R3-loop,u:odd =R[x, y, z]/GL(3,Z)

が存在する。ただし R[x, y, z]R3 上の多項式環と見なすとき、GL(3,Z) の作用は A·f = (detA)(f ◦A1) (AGL(3,Z), f ∈R[x, y, z])によって定まるものとする。

補題3.6を証明するため、まずは3-ループで奇数本の足を持つような開Jacobi図Dで あって内部グラフが四面体グラフλ0 :=λ(0,0,0)以外であるようなものはBRに於いて 0であるということを示すが、これはR =Qの場合と同様に示すことができる。具体的 には対称性とAS関係式を用いてD =−Dとなることを確認すれば良く、2∈Rが可逆 であることからD= 0が従う。

従って後は内部グラフがλ0 であるようなものだけを考えれば良いが、足に対してIHX やASを用いることで、そのような開Jacobi図はλ(a, b, c)の形のものの線型和として 表されることがわかる。そこでλ(a, b, c)xaybzc∈R[x, y, z]を対応させよう。一般に、

順序付けられた有向辺を持ち、各頂点に巡回順序が与えられた3価グラフD0 に対し、

spanR{D0 を内部グラフとする開Jacobi図}

足が関わるようなAS, IHX =SH1(D0;R)

が成り立つことが知られている。ここでSH1(D0;R)はコホモロジー群の対称テンソル 代数を表しており、ホモロジー群H1(D0;R)上の多項式環と見做せることに注意しよう。

特に今の場合これは 3変数多項式環R[x, y, z]であり、上記の対応がこの同型を与えて いる。

B3-loop,conn, Ru:odd を求めるためにはさらに足の関わらないようなIHX関係式を考える必要

があるが、前々段落で示したことから、そのような関係式に出てくる 3つの項の内 1 つは消えていることがわかる。残りの2項は四面体グラフλ0 のホモトピー同値な変形 に対応するようなものとなっており、その関係はH1 上に誘導される自己同型が定める SH1上の自己同型という形で記述することができる。このようなH10)の自己同型が GL(H10)) = GL(3,Z)を生成することに注意すると、補題の同型が成り立つことがわ かる。なお、実際にはホモトピー同値な変形を行う際に頂点の符号が変化してしまうた

め、GL(3,Z)の作用を考える際行列式で補正した作用を考える必要がある。また、本来

λ0 の対称性から来る関係式も考えなくてはならないが、それらは既に考えた関係式に 含まれてしまっているので今は考えなくて良い。以上が補題3.6の証明の概略である。

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従って後はFp[x, y, z]/GL(3,Z)の次元を数えれば良いが、ここではpの冪q=phを取 り、R =Fqの場合のFq上の次元を数えることにする。

そのため、まずはよく知られた事実を思い出しておこう:

補題 3.7 任意のnに対して写像Fq[x1,· · · , xn]Map((Fq)n,Fq)は全射。

実際には各変数についての次数が q 未満であるような部分に制限すると同型となって いることもわかる。例えば[2]ではこれを用いてカンドルコホモロジーの計算を行って いる。

写像のなすベクトル空間Map((Fq)3,Fq)にもR[x, y, z]への場合と同様にしてGL(3,Z) の作用を定めると補題3.7の写像はGL(3,Z)-同変となり、全射準同型

Fq[x, y, z]/GL(3,Z)Map((Fq)3,Fq)/GL(3,Z)

が得られる。線型代数の初等的な議論によりこの右辺の次元は(ph1)(ph11)(ph21) 2(p31)(p21) と計算され、従って

dimFpBconn,3-loop,Fpu:odd = dimFqB3-loop,conn,Fqu:odd (ph1)(ph11)(ph21) 2(p31)(p21)

を得る。h≥3のときこの右辺は0でなく、hを取り替えることでdimFpB3-loop,conn,Fpu:odd = もわかる。以上が定理3.2前半の証明の概略である。

後半を示すためにはもう少し煩雑な計算が必要であるが、例えば上でh = 3の場合を 考えると次数(足の本数)3p3 未満の部分に(p2)/2次元以上非自明な空間が残ってい ることがわかる。この部分で0となっているものを列挙していくと補題の開Jacobi図た ちが生成する部分だけが残るので、後半部のような具体的な表示を得ることができる。

4 展望

本稿では開Jacobi図の空間に非自明な捩れ元がたくさん存在すること、整係数のS1

上のJacobi図の空間Aが「向き」の情報を持つことを示した。こうなると次に問題とな

るのはこれが結び目の向きというトポロジカルな情報に実現されるかということであろ う。すなわち、予想Cで述べたように有限型不変量で結び目の向きを区別するようなも のはあるかという問題である。筆者は今回の研究を基にこの問題に取り組むなら大きく 分けて2つの方向性があるのではないかと考えている。

まず思いつくであろう1つ目の方向性は系3.5について調べること、すなわち、予想A と予想B’のどちらが成立しないのか調べるというものである。より具体的には、定理3.2 で得られた開Jacobi図Dの1価頂点になんらかの巡回順序をつけたものをD0 ∈ A するとき、AQに於いて(Sid)(D0) = 0か、という問題を考えれば良い。系3.4により

(整係数の)Aでは(Sid)(D0)̸= 0ということがわかっているので、有理係数で0なら ばAに捩れ元が存在することがわかり、0でないならば結び目の向きを区別するQ値有

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限型不変量の存在が示されることになる。ちなみにこの問題はDを1つ固定したとして も巡回順序の取り方によってD0は変わり、問題自体も異なったものとなる。実際、PBW 同型の逆写像を用いて考えることにより、任意のD0 に対して(Sid)(D0) = 0∈ AQ なることと、Dにいくつかの根付き全二分木(根も1価頂点とする)を全ての葉をDの 足と同一視する形で接着していくことによって得られるような全ての奇数本の足を持つ 開Jacobi図D1についてD1 = 0 ∈ BQが成り立つことが同値であるということがわかっ ている。とはいえ、膨大な数の次数の大きなJacobi図を考えなくてはならないため、こ れもなかなかに難しい問題である。

もう1つの方向性としてはFp などQ以外に値を取る有限型不変量の構成を試みると いうものが考えられる。例えば前段落の方向性で非自明な捩れ元が見つかってしまった 場合、結局はそれを結び目の情報として取り出すような不変量が存在するかという問題 を考えることになってしまう。それならば一般係数の有限型不変量を構成することで先 に予想BとB’や予想CとC’を結びつけておいた方が良いのではないか、ということで ある。残念ながら今のところその構成は難しく、例えば配置空間積分を用いてもQ係数 や次数に対して十分大きなpに対するFp係数での構成が限界というのが現状である。し かし今回の結果により少なくとも一般係数での有限型不変量を考えることが無意味でな いということが保証されたので、これをきっかけにそういった問題を考える研究が現れ てくれれば筆者としては講演を行った甲斐があったというものである。

参考文献

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