• 検索結果がありません。

論文

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "論文"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)論 NC制 御 と セ ン サ フ ィ ー ドバ ッ ク と の 融 合* ス テ ップ モ ー タ駆 動 にお け る振 動 負 荷系 の制 御. 張. 勤**神. 谷 好 承***関. Construction. a Sensor Feedback. 啓 明***疋. 津 正 利***. System in New NC Controller. QinCYOU,YoshitsuguKAM[YA,HiroakiSEKIandMasatoshiHIKIZU. NC (numericalcontrol) techniques for driving the X-Y axes servo motors are widely used for the industrialmachinetools such as lathe,milling machine,and so on. General NC techniqueshave not been able to control the angulardisplacementor angular velocityof the X-Y axes servo motors in the real time of motion. Therefore, it is impossibleto reduce a residual vibration by use of the sensor feedback of the spring-massload when the spring-mass load is driven by the NC controller. Here, in this study the new NC control method that can reduce the residual vibrationby use of the sensorfeedbackof the load in the real time of motion is proposed.The new NC control method that is proposedin this study containsa V-F transformerthat translatesthe analogue signal to the series of pulses in the loop of feedback, so the control system that is proposed in this study becomes nonlinear.Also the design methodthat can constructthe systemof real time sensor feedbackin the new NC controlleris verified. Key words:. NC (numerical control) technique, industrial machine tool, sensor feedback, residual vibration, V-F transformer. 1.緒. な お,本 研 究 で は パ ル ス 列 を用 い て 負 荷 系 の 運 動 制 御 を実 現. 言. す る もの の代 表 と して ス テ ッ プ モ ー タ2)に よ る 負 荷 系 の 駆 動 を. 工 作 機 械 等 に用 い られ て い る モ ー タ軸 の 駆 動 に は,そ の 移 動. 量 をパ ル ス 数 に よ っ て与 え る,い 術 が 多 用 され て い る.モ. わ ゆ るNC(数. 値 制 御)1)技. 扱 っ て い る が,本. 御 さ れ るサ ー ボ モ ー タに も そ の ま ま適 用 で き る も の で あ る.. ー タ ドラ イ バ へ 与 え る パ ル ス 数 が モ ー. タ軸 あ る い は 負 荷 の 移 動 量 を,ま. 2.制. た そ の パ ル ス 間 隔 が モ ー タ軸. の 速 度 を与 え る 方 式 を と っ て い る.こ. う し たNC制. 御 で は総. 研究 で提 案す る制御系 はパ ルス列 に よって制. 御系 の構成 方法. 本 研 究 で 提 案 す る 制 御 系 の 構 成 と,そ. の 一 適 用 例 と して,. パ ル ス 数 で あ る モ ー タ軸 の 移 動 量 と そ の パ ル ス 間 隔 は あ ら か じ. ス テ ッ プモ ー タ で 駆 動 され る振 動 負 荷 系 の 物 理 モ デ ル を図1に. め オ フ ラ イ ンで 求 め て お き,こ. 示 す.. う した パ ル ス列 を モ ー タ ドラ イ. バ へ 送 る 方 式 を採 用 して い る.こ. の た め 従 来 のNC制. 御では. モ ー タ軸 の 角 変 位 や 角 速 度 を オ ン ラ イ ン で 制 御 す る こ とは 困 難. で あ り,例 え ば 剛 性 の 低 い 機 械 系 を駆 動 した 時 に 生 じて しま う 振 動 を フ ィー ドバ ッ ク系 を構 成 す る こ と に よ っ て 抑 制 す る こ と は 困 難 で あ る.. こ れ よ り,本 研 究 で は パ ル ス 列 を モ ー タ ドラ イ バ へ 与 え る こ. れ ま で のNC制. 御 方 式 を採 用 し な が ら も,モ. ー タ駆 動 時 の 負. 荷 系 か らの セ ンサ 信 号 を オ ン ラ イ ン で フ ィー ドバ ッ ク 可 能 な 制. 御 方 式 を提 案 す る,本 研 究 で 提 案 す る 制 御 系 は 電 圧 値 の よ う な ア ナ ロ グ信 号 をパ ル ス 列 で あ る デ ィジ タ ル 信 号 に 変 換 す る 回 路 を ル ー プ 内 に 含 ませ る こ と に な る た め,本. 系 とな るが,フ. 質的 に非線 形 な制御. ィー ドバ ッ ク系 を構 成 して 剛 性 の 低 い 負 荷 系 に. 生 じる 振 動 を 抑 制 す る事 例 を も と に,セ. ンサ 信 号 を オ ン ラ イ ン. で フ ィ ー ドバ ッ ク可 能 な 制 御 系 の 設 計 指 針 を詳 細 に検 討 す る. 他 方,モ. ー タ 駆 動 時 に発 生 す る セ ン サ 信 号 を オ ン ラ イ ン で. フ ィー ドバッ ク す る こ とは,パ. ルス列 を含 まない通常 の 自動制. 御 論 的 考 察 に 基 づ く制 御 系 を用 い れ ば 容 易 に達 成 可 能 な こ と で あ る が,我. 々 はNC制. 御 技 術 が 持 つ これ ま で の ハ ー ド及 び ソ. フ ト的 財 産 を生 か す こ と も大 切 な こ と と 考 え て お り8)一61,本 研. 究 で 提 案 す る 手 法 が こ れ まで のNC制. 御 技術 を さらに発展 さ. せ 得 る も の と して位 置 付 け て い る 。. *原稿 受付 **学 生 会員 ***正 会 員. 平成10年10月2日 金沢 大学大 学院(金 沢市小 立野2‑40‑20) 金 沢大学工 学 部. Fig.1. 図1は. Control system for new NC controller. ス テ ップ モ ー タ に よ り駆 動 さ れ る 振 動 負 荷 系 の 振 動 の. 様 子 を ひず み ゲ ー ジ に よ り検 出 しフ ィ ー ドバ ック 系 を構 成 す る もの で あ る.制 御 系 内 に は 電 圧 値 の よ う な アナ ロ グ信 号 をパ ル. 精 密 工 学 会 誌Vol.65,No.4,1999. 559.

(2) 〓. 張 ・神 谷 ・関 ・疋 津:NC制. 御 と セ ン サ フ ィ ー ドバ ック と の 融 合. 変 換 に お い て し きい 値 以 上 の 入 力 信 号 に つ い て は パ ル ス 間 隔 が 一 定 と な り,等 価 的 に 飽 和 機 能 を も つ こ と に な る.ま た,50Hz の 入 力 信 号 に 対 して そ の レベ ル が0.2以 グ さ れ た デ ー タの 累 積 値 が1を. 下 になる とサ ンプ リン. 越 え る こ とが で き な く な り,. パ ル ス 出 力 が 得 ら れ な くな る.こ. れ は レベ ル が 小 さ く高 い 周 波. 数 成 分 を もつ ノ イ ズ に対 して は ノ イ ズ を カ ッ トす る 機 能 を もつ ことにな る。 0.2以 上 の 入力 レベ ル に お い て は パ ル ス 出 力 が 得 られ る が, そ れ が 元 の 入 力 信 号 を どの 程 度 正 し く再 現 して い る か は 重 要 で あ る.出 力 され た パ ル ス 間 隔 か ら近 似 的 に 入 力 信 号 を再 現 した Fig.2. Block diagram by stepping. of spring-mass. load driven. もの と元 の 入 力 信 号 を 比 較 す る こ と に よ りV‑F変. motor with sensor feedback. ス 列 に 変 換 す る た め のV‑F変. 評 価 す る と,図3中. 換 器 を含 んで い るため ア ナロ グ. 信 号 とパ ル ス 列 の よ う な デ ィ ジ タ ル信 号 が 同 一 制 御 系 内 に 混 じ り合 っ て い る こ と に な る.V‑F変. 換 に よって 出力 された総 パ ル. ス 数 は パ ル ス カ ウ ン タ に よ り管 理 され る こ と に よ りV‑F変 時 に現 れ る誤 差 の 累 積 を 防 止 して い る.ア 列 に 変 換 す るV‑F変. 換. ナ ロ グ信号 を パ ル ス. 換 器 は 信 号 の 非 線 形 な 変 換 で あ る が,そ. の 機 能 を 等 価 的 にKvfと. 置 く こ とに よ り振 動 負 荷 系(J:負. 系 の 慣 性 モ ー メ ン ト,k:振 ィ ー ドバ ッ ク(Kθ:フ. 動 負 荷 系 の ば ね 定 数)の. ィー ドバ ッ ク係 数)す. の ブ ロ ッ ク線 図 は 図2の. 荷. 振動 をフ. る 図1に. 示 す系. よ う に 表 す こ とが で き る.. 系 の 伝 達 関 数 は式(1)の. よ う に 表 さ れ る.. の 実 線 が 示 す よ う に,図3(a)の. の 入 力 信 号 に対 して500Hzの. 他 方,図3(b)に. は 同 じ し き い 値(1)と. 周 波 数(500Hz)を 例 を 示 す.こ. 用 い て4Hzの. 換 し た事. 換 が可 能で あ る と. い え る.こ の 場 合 も入 力 信 号 の レベ ル が1以. 上 に お い て はV‑F. 変 換 は 飽 和 し,ま た 入 力 信 号 の レベ ル が ほ ぼ0.02以 ル ス 出 力 が 得 られ な い.0.2〜0.02の. V‑F変. 下ではパ. 範 囲 で は 大 きな 変 換 誤 差. 換 に な っ て い る こ とが わ か る.. 換 の性 能 は一 定 のサ ンプ リ ング周波 数 と しきい値 に. と 図4に. 示 す よ う に ほ ぼ3つ の 領 域 に 区 分 さ れ る.図4は. 安 定 判 別 法 に よ り.次式 を 満 た し. 波 数 で 割 っ た 値Rを. 〓(2). 横 軸 と して 表 現 し て い る.横. 軸 の値の逆 数. の 領 域 の1つ. (Region. I),パ. は ほ ぼ 正 し くV‑F変. 換 され る 領 域. ル ス 出 力 が 得 ら れ な い領 域(RegionIII),そ. の 中 間 に 大 き な 変 換 誤 差 を伴 っ た 領 域(RegionII)が な お,入 換. 換 器 を含 む こ と に な る 。 ア ナ ロ グ 換 は信 号 の 非 線 形 な 変 換 で. あ る た め そ の 機 能 を詳 細 に 検 討 して お くこ と が 求 め られ る. V‑F変. 出 力 す る もの で あ る.こ. き い 値)を. 越 え た ら1パ. V‑F変. ルス を. の た め 小 さい レベ ル の ア ナ ロ グ信 号 に. 4.計. 算機 シ ミュ レー シ ョンに よ る振 動 負荷 系 の. 図1で. で 変 化 させ た と き. 換 に よ り出 力 され る パ ル ス 列 を図3(a)に. 荷 系の振 動抑制 効果 提 案 す る 制 御 系 の 有 効 性 を確 認 す る た め に 計 算 機 に. よ る シ ミ ュ レ ー シ ョン を行 っ た.図5(a)は. 振動 負 荷 系の振 動. ン. の 様 子 を フ ィ ー ドバ ッ ク し な か っ た 場 合(Kθ=0)の. ステ ッ. 換 の し きい値 を1と. し. プ モ ー タの 運 動 お よ び振 動 負 荷 系 の 運 動 の 様 子 で あ る.負 荷 系. て 与 え た 場 合 のV‑F変. 換 時 の 出 力 パ ル ス の 様 子 で あ る.点. 線. の 振 動 の 様 子 を フ ィー ドバ ッ ク して い な い た め に5Hzの. で 示 す 正 弦 波 がV‑F変. 換 器 へ の 入 力 信 号 で あ り,マ ー カ で 示. す 点 列 がV‑F変 V‑F変. し,V‑F変. 示 す.サ. 換時 の誤 差 をノ. 振動 抑制評 価 4.1負. の 正 弦 波 入 力 信 号 に対 し て振 幅 を3〜0.2ま. 示 す 系 が安 定 で あ れ ば,V‑F変. イ ズ に相 当 す る入 力 と して 考 え る こ とが で き る た め 制 御 系 が 不. 号 に つ い て は パ ル ス 間 隔 が 短 くな っ て く る.一 例 と して50Hz. プ リ ン グ 周 波 数 を500Hzと. 換 は 飽 和 して い. 換 時 の 誤 差 は 制 御 性 能 に 影 響 を及 ぼ す こ とが 考 え ら. れ る が,図2に. つ い て は パ ル ス 間 隔 が 長 く,反 対 に レベ ル の 大 き い ア ナ ロ グ信. のV‑F変. 上 の 領 域 で のV‑F変. 安 定 に な る こ と は な い とい え る.. 換 は サ ン プ リ ン グ され た ア ナ ロ グ デ ー タ を 累 積 し,. そ の 値 が あ る 決 め られ た値(し. 力 レベ ル が1以. あ る.. る.. 本 研究 で提 案す る制 御 系 は制御 ルー プ 中 にア ナ ログ信号 を. 信 号 をパ ル ス 列 に変 換 す るV‑F変. 縦軸. は 入 力 信 号 の1周 期 中 で の サ ン プ リ ン グ数 に 相 当 す る も の で あ る.3つ. パ ル ス 列 に 変 換 す るV‑F変. ろい. の 入 力 レベ ル を変 化 させ る. を 入 力 信 号 の レベ ル と し,入 力 信 号 の 周 波 数 を サ ン プ リ ング 周. て い る こ とが 自明 な た め 安 定 で あ る こ とが わ か る.. 3.V‑F変. 範. 囲 に お い て 良 好 な 変 換 精 度 を保 っ たV‑F変. 対 し,入 力 信 号 の レベ ル とそ の 周 波 数 に依 存 して い る.い. (1). の 系 はHurwitzの. 同 じサ ン プ リ ン グ. 入 力 信 号 をV‑F変. の 場 合 に は 入 力 信 号 の レベ ル が ほ ぼ1〜0.2の. ろ な 周 波 数 の 入 力 信 号 を用 い て,そ. ま た,こ. よ う に50Hz. サ ン プ リ ン グ 周 波 数 を与 えた 場. 合 に は 波 形 ひず み が 大 き く変 換 精 度 は あ ま り よ くな い と い え る.. を も っ たV‑F変. こ れ よ りKvfが 等 価 的 に 線 形 近 似 で きる 範 囲 に お い て は こ の. 換 の精 度 を. 換 器 か ら出 力 され た パ ル ス 列 で あ る.実 線 は. ,実 線 がV‑F変. 入 力 信 号 を ど の程 度 再 現 して い るか に よ りV‑F変 評 価 で き る 。 しき い 値 を1と. ス テ ッ プ モ ー タの 運 動 お よ び振 動 負 荷 系 の 運 動 の 様 子 で あ る 。. 換 器へ の. 負 荷 系 の 振 動 が 抑 制 さ れ て い る 様 子 が わ か る.振 動 の 様 子 を フ. 換 の精 度 が. ィ ー ドバ ッ ク して い る た め ス テ ッ プ モ ー タ は 加 減 速 しな が ら 回. して 与 え た と き入 力 信 号 の レベ ル. が1を. 越 え た 状 態 で は サ ン プ リ ン グ周 期 で あ る0 .002秒 よ り短 い パ ル ス 間 隔 を作 る こ と は で き ない こ とが わ か る .こ れ はV‑F. 560精. 密 工 学 会 誌vol.65,No.4,1999. は 負 荷 系 の 振 動 の 様 子 を フ ィ ー ドバ ッ ク した 場 合(Kθ=3)の. 換器. 換 器 か ら出 力 され た パ ル ス 列 か ら等 価 的 にV‑F変. へ の 入 力 信 号 を創 成 した もの で あ り. 固有. 振 動 数 を もつ 負 荷 系 は振 動 が 大 き く残 る 結 果 と な る.図5(b). 転 し,目 標 値 を行 きす ぎて か ら戻 っ て くる,い ュ ー トが 生 じて い る.参. 考 と し て,こ. わゆ るオーバ シ. の 運 動 時 にV‑F変. 換に. よ っ て モ ー タ ドラ イバ へ 出 力 され た パ ル ス 列 の 様 子 も 示 す,.

(3) 張 ・神 谷 ・関 ・疋 津:NC制. Fig.3 Dashed Markers:. Evaluation. 御 とセ ンサ フ ィ ー ドパ ッ ク と の 融 合. of V-F transformer. line: Input signal Output. pulses. Solid line: Equivalent. input signal. generated. by output. pulses. 精 密 工 学 会 誌Vol,65,No.4,9999. 561.

(4) 張・ 神 谷 ・関 ・疋 津: NC制. 御 と セ ン サ フ ィ ー ドバ ッ ク と の融 合. Fig.5. Fig.6. 562精. 密 工 学 会 誌Vol.65, No.4, 1999. Step responses. Ramp. responses. of spring-mass. of spring-mass. load driven by stepping. load driven. by stepping. motor. motor.

(5) 〓 〓(4). 張 ・神 谷 ・関 ・疋 津:. NC制. 御 と セ ン サ フ ィ ー ドバ ッ ク との 融 合. 系 に対 して は ほ ぼ0.0314×Kθ>0.1な. る 条 件 を満 た す よ うに. KNを 設 定 す る必 要 が あ る.こ れ を根 拠 と して 本 研 究 で はKθ=3 を与 え た.フ とV‑F変. ィー ドバ ッ クゲ イ ンで あ るKθ を大 き く しす ぎる. 換 が 飽 和 しや す く な る と 同 時 に 振 動 負 荷系 の ノ イ ズ. の 影 響 を受 け や す く な っ て し ま う こ とが 予 想 さ れ る. こ れ ま で の 議 論 を 踏 ま え 図5(b)と(c)及 考 え て み る.図5(b)よ. び(d)の 運 動 の 違 い を. りサ ン プ リ ン グ 周 波 数 の 小 さ い(c)の 応. 答 の 方 が オ ー バ シ ュ ー トが 少 な く応 答 と して は 優 れ た もの に な っ て い る.こ. の 理 由 と して,制. 件 で の 応 答 で あ る が,サ. 御系 としてはほ ぼ同 じような条. ン プ リ ン グ 周 波 数 の 小'さい(c)方 が 出. 力 パ ル ス の 間 隔 が 長 く な り,こ の た め ス テ ップ モ ー タの 立 ち上 が り速 度 が 小 さ く な っ て くる た め で あ り,振 動 抑 制 の た め に は ス テ ッ プ モ ー タの 立 ち 上 が り速 度 をあ ま り速 くで きな い こ とが わ か っ て くる.ま. た 図5(b)の. 運 動 よ り(c)の運 動 の 方 が 変 換 誤. 差 を 含 む領 域 を よ り多 く通 過 して い る こ と に な る が,負. 荷 系の. 振 動 抑 制 の 効 果 に は あ ま り影 響 して こ な い こ と もわ か る.図 5(d)の 運 動 は 図4中C点. の 位 置 か らV‑F変. 換 が ス ター トして. お り,変 換 誤 差 の 大 きな 領 域 か ら ス タ ー ト して い る だ け で は な くパ ル ス 出 力 の 得 られ な い 領 域 も大 き くな って い る.こ の た め 図5(d)の Fig.4. V-F transformer transforming. has about three regions. した もの で あ る が,そ. in its. ス は 一 般 的 に は フ ィ ー ドバ ッ ク ゲ イ ンKAを. performance. 図5(b)の 応 答 はV‑F変. 換 の サ ン プ リ ン グ 周 波 数 を500Hzと. の サ ン プ リ ン グ 周 波 数 を200Hzと. そ の 他 の 条 件 を 同 じ と した と きの 応 答 を 図5(c)に. し,. 5(d)は サ ン プ リ ン グ周 波 数 を500Hzと した もの で あ る.図5.の. 際 に は ス テ ッ プ モ ー タの 脱 調 が 考 え られ る た め,逆. け 回転. ル ス 分(0.628rad)だ. にサ. っ く りモ ー タ を回 転 す る こ. とで 発 生 す る振 動 を 小 さ くす る 方 が 実 用 的 で あ る と思 わ れ る ケ ースで ある.. た図. ど れ もモ ー タ ドラ イ バ へ. プ モ ー タ を 回 転 さ せ た もの で あ る.図5中 F変 換 の 設 定(V‑F変. 換 の サ ン プ リ ン グ 周 波 数 を よ り高 あ る こ と も考 え ら れ る. が,実. 5.考. し,負 荷 系 の 固 有 振 動. 1パ ル ス 入 力 す る と ス テ ップ モ ー タ軸 は0.0314radだ す る ドラ イバ を設 定 し,20パ. ン. う した ケ ー. よ り大 き く,ま た. V‑F変. ンプ リ ン グ周 波 数 を 小 さ く し て,ゆ. 示 す.サ. プ リ ン グ 周 波 数 を変 化 させ る と応 答 も 変 化 して く る.ま. 数 を50Hzに. 運 動 に も現 れ て い る よ う に 目標 値 近 傍 で 残 留 振 動 が. 大 き く,振 動 抑 制 効 果 は あ ま り得 ら れ て い な い.こ. けス テ ッ. の 応 答 の 違 い はV‑. 察. 図5(b),(c)の 応 答 を式(1)の 伝 達 関 数 を用 い て 数 理 的 に な が め て み る こ と に よ り運 動 に与 え る 各 パ ラ メー タの 影 響 に つ い て 考 え て み る.式(1)の. 伝達 関 数 にお け る特性 方 程式 は近似 的 に次. 式(3)の よ う に 因 数 分 解 され る.. 換 の サ ン プ リ ン グ周 波 数 と し きい 値)に. 依 存 す る もの で あ り,こ れ ら の 応 答 の 中 でV‑F変. 換器からど. の よ う な パ ル ス が 出 力 さ れ て い る か を次 に図4を. 用 い て評 価. す る. 4.2V‑F変. 換 に よ っ て 出 力 され る パ ル ス 列 と運 動 と の 関 係. ス テ ッ プ モ ー タ の 目 標 と す る 回 転 量 が20パ (=0.628rad)で. あ り,碓110.628と. 運 動 の 初 期 に お い てV‑F変. ル ス 分. 与 えて あ るた め モ ー タ. 換 器 へ の 入 力 は1と. な り,V‑F変. 換 の し き い値 と 同 じで あ る.. =0(3). こ れ 以 降 モ ー タ は 目 標 と す る 方 向 へ 回 転 して い くた めV‑F 変 換 へ の 入 力 は 徐 々 に減 少 し,変 換 誤 差 を 多 く含 む 領 域 を通 っ て 目 標 値 近傍 に近 づ くこ と に な る,図5(a),(b)のV‑F変 サ ンプ リ ン グ周 波 数500Hz,負 る た め,図4中. のA点. 図4中. な っ た た め 図4中. 換 が ス ター トす る こ と に な る.図5(c)は. グ周 波 数 が500Hz,負 のC点. か らV‑F変. 換は. 荷 系 の 固 有 振 動 数 が5Hzで. あ. か ら ス タ ー トす る こ とに な る.図5(c). は サ ン プ リ ン グ周 波 数 が200Hzと らV‑F変. ここで各パ ラ メー タは. のB点. か. サ ン プ リン. 荷 系 の 固 有 振 動 数 が50Hzで. ある ため. 換 が ス タ ー トす る こ と に な る.. 負 荷 系 の振 動 減 衰 を ス テ ッ プ モ ー タの1パ 以 下 に す る た め に は0.0314×Kθ. ル ス(=0.0314rad). の 入 力 レベ ル ま でV‑F変. 換に. よ りパ ル ス 出 力 が 得 られ る こ とが 必 要 で あ り,500Hzの. サ ン. プ リ ン グ周 波 数 を 用 い たV‑F変. 負荷. 換 で 固 有振 動 数 が5Hzの. の よ う に 与 え ら れ る た め,図5(b)の. 応 答 に 対 応 す る特 性 方 程. 式は. 精 密 工 学 会 誌Vol.65,. No.4, 1999. 563.

(6) 〓. 張 ・神 谷 ・関 ・疋 津:. NC制. 御 と セ ン サ フ ィー ドバ ック と の 融合. と な り,ま た 図5(c)の 応 答 に対 応 す る特 性 方 程 式 は. (3)本. 研 究 で 提 案 す る 制 御 系 は,ス. テ ッ プ モ ー タ に よ り駆. 動 さ れ る 振 動 負 荷 系 の ス テ ッ プ 応 答 だ け で は な く,振. 動. 負荷 系 を一 定 の速 度 で 移動 させ る時 の負荷 系 の 共振 に対 と な る.式(4),(5)の. 特 性 方 程 式 は1次. 系 の 掛 け 合 わ せ に な っ て い る が,2次. 遅 れ 系 と2次 遅 れ. 次 遅 れ 系 の 時 定 数 が は る か に 小 さい た め,実 遅 れ 系 で 近 似 で き る.こ. 質 的 な応 答 は2次. う して 近 似 され た 系 の 特 性 は 固 有 角 振. 動 数18.5(rad/s)(3Hz),減. し て も そ の 振 動 抑 制 効 果 を 示 す こ とが わ か っ た 。. 遅 れ 系 の 時 定 数 に比 べ1. 衰 定 数 を そ れ ぞ れ0.08及. を 持 つ 応 答 で あ る こ と が わ か っ て く る.こ. び0.20. れ ら は 図5(b),. 本 研 究 で は す べ て計 算 機 に よ る シ ミュ レー シ ョ ンに よ り制 御 系 の 構 成 方 法 に 関 す る 考 察 を行 っ て きた が,振. 動 負 荷 系 の振 動. 抑 制 の 効 果 は 実 験 的 に も確 認 さ れ て い る 。 実 験 に よ っ て得 られ た振 動 負 荷 系 の 振 動 抑 制 の 一事 例 を 付 図 と して 示 す.. (c)に 示 す 応 答 を よ く説 明 して お り,こ れ ら の 特 性 方 程 式 は 図5(b),(c)の. 応 答 を よ く表 現 して い る こ と が わ か る.ま た式(3). よ り負 荷 系 の 振 動 の 様 子 を フ ィ ー ドバ ッ ク(KN)す. る こと に よ. り系 の 固 有 周 期 は わ ず か に 長 くな り,ま た フ ィー ドバ ッ ク ゲ イ ン で あ るKNを. 大 き く しす ぎる と か え っ て 振 動 抑 制 の 効 果 が 小. さ く な っ て し ま う こ とが わ か る. 本 研 究 で は これ ま で 主 に ス テ ッ プ モ ー タ で 駆 動 され る振 動 負 荷 系 の ス テ ッ プ応 答 を 扱 っ て き た が,振 で 移 動 させ る時 の 振 動 問 題,と 効 果 が あ る こ とを 示 す.こ. 動 負 荷 系 を一 定 の 速 度. りわ け 負 荷 系 の 共 振 に 対 して も. の 事 例 を図6(a),(b)に 示 す.図6(a). は 負 荷 系 の 振 動 の 様 子 を フ ィー ドバ ッ ク して い な い場 合 の 運 動 で あ り,負 荷 系 の 固 有 振 動 数 と ス テ ップ モ ー タの 駆 動 タ イ ミ ン グ の 周期 が 一 致 した と きに は 共 振 現 象 を起 こ す こ と を 示 して い る.こ. れ に対 して,図6(b)に. 示 す よ う に,負. 荷系 の振 動 の様 Fig.A-1:. 子 を フ ィー ドバ ック す る こ と に よ り,負 荷 系 の振 動 を抑 制 し よ. Experimental. result. う と して ス テ ッ プ モ ー タ は 適 当 に加 減 速 しな が ら動 く こ と に な る た め,図6(a)と. は 非 常 に 小 さ く抑 え られ て い る こ と が わか る . 6.結. 本 研 究 で は,従. 謝. ほ ぼ 同 じ速 度 で 移 動 しつ つ も負 荷 系 の 振 動. 最 後に,本 論文 の作 成 に ご協 力い ただい た金沢大 学工学部 野 村久 直氏 に感謝 申 しあげ ます.. 言. 来 ま で のNC制. 辞. 参 考 文 献. 御 手 法 を 採 用 しな が ら も,. モ ー タ 回転 時 に得 ら れ る セ ンサ 値 を オ ン ラ イ ンで フ ィ ー ドバ ッ. 1)池. 辺. 潤:数. 値 制 御 通 論,オ. ク す る こ との で き る新 しい 制 御 系 の 構 成 を提 案 し,そ の 制 御 性. 2)大. 木. 創:ス. テ ッ プ モ ー タ の 理 論 と応 用,実. 能 を 剛 性 の 低 い 負 荷 系 に生 ず る振 動 を抑 制 す る事 例 を も とに 評. 3)富. 価 した.こ (1)本. の 結 果 次 の よ う な こ と が 明 らか に な っ た.. 研 究 で 提 案 す る 制 御 系 は ア ナ ロ グ信 号 とパ ル ス 列 の. う な デ ィ ジ タ ル 信 号 が 同 一 制 御 系 内 に 混 じ りあ っ て 存 在 す る 非 線 形 制 御 系 で あ る が,線 用 い る こ と に よ り,そ. 形的 に等 価 な伝 達 関数 を. う した 系 の 制 御 性 能 を 数 理 的 に 評. 換 は,あ. ル ス 出 力 が 得 ら れ な い 領 域,大. きい. な 変 換 誤 差 を伴 う領 域 と大 き く3つ の 領 域 に 分 け ら れ る こ とが わ か っ た.. 564精. 沢 正 雄,今 報,実. 5)佐. る 一 定 の サ ンプ リ ン グ周 波 数 に対 して そ ぼ 正 し くV‑F. 密 工 学 会 誌vol.65,No. .4,1999. テ ッ プ モ ー タの 最 適 駆 動 パ タ ー ン(第. 速 駆 動 の 理 論 検 討),日. 城 昭 彦:ス. 験 検 討),日. 々 木 啓 介,橋. 一. 本 機 械 学 会 論 文 集,54,508,C. テ ップ モ ー タ の 最 適 駆 動 パ タ ー ン(第. 二. 本 機 械 学 会 論 文 集,54,508,C(1988)2898. 本 豪 之,対. ラ ロ ボ ッ トの 力 制 御,日. の 時 の 入 力 レベ ル と そ の 周 波 数 に よ り,ほ 変 換 さ れ る 領 域,パ. 城 昭 彦:ス. 教 出 版 ,(1979).. (1988)2890. 4)富. 価 す る こ とが で き た. (2)V‑F変. 沢 正 雄,今 報,高. ー ム 社,(1971).. 馬 一 憲:ス. テ ッ プ モ ー タ を用 い た ス カ. 本 機 械 学 会 論 文 集 ,61,592,C(1995). 4674. 6)橋. 本 豪 之,対. 馬 一 憲:柔. 軟 関 節 軸 を 持 つ ロ ボ ッ トの トル ク フ ィー. ドバ ッ ク 制 御 と フ ィ ー ドフ ォ ワー ド制 御 に よ る 軌 道 制 御,日 械 学 会 論 文 集,63,614,C(1997)3565.. 本機.

(7)

参照

関連したドキュメント

It is suggested by our method that most of the quadratic algebras for all St¨ ackel equivalence classes of 3D second order quantum superintegrable systems on conformally flat

Keywords: continuous time random walk, Brownian motion, collision time, skew Young tableaux, tandem queue.. AMS 2000 Subject Classification: Primary:

In recent years, several methods have been developed to obtain traveling wave solutions for many NLEEs, such as the theta function method 1, the Jacobi elliptic function

7, Fan subequation method 8, projective Riccati equation method 9, differential transform method 10, direct algebraic method 11, first integral method 12, Hirota’s bilinear method

Kilbas; Conditions of the existence of a classical solution of a Cauchy type problem for the diffusion equation with the Riemann-Liouville partial derivative, Differential Equations,

“Breuil-M´ezard conjecture and modularity lifting for potentially semistable deformations after

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A

Definition An embeddable tiled surface is a tiled surface which is actually achieved as the graph of singular leaves of some embedded orientable surface with closed braid