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はじめに みなさんは エジソンやライト兄弟 ベル 平賀源内といった発明家の人たちの名前を聞いた事がありますか また 私たちが普段生活の中で何気なく使っているスマートフォン テレビ カメラ等の生活用品のほとんどが発明と深い関わりを持っていることをご存知でしょうか 発明やアイデアは知的財産の中のひとつで

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Academic year: 2021

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N N 南北線 8番出口 アメリカ大使館 外堀通り 坂 赤 至 総理官邸

特 許 庁

文部科学省 霞ヶ関 ビル A -13 口 出 番 5番出口 合同庁舎 4号館 財務省 丸ノ内線 千代田線 内閣府 3番出口 橋 新 至 日本郵政 経済 産業省 比 日 至 銀座線 国会議事堂 溜池山王駅 国会議事堂前駅 霞ヶ関駅 虎ノ門駅 新虎通り JTビル 経済産業省 別館 虎ノ門ヒルズ

経済産業省 特許庁

http://www.jpo.go.jp/indexj.htm

〒100-8915 東京都千代田区霞が関3-4-3 TEL 03-3581-1101(代)  特許庁ロゴマークは、特許庁の英文名称である「Japan Patent Offi ce」の頭文字「JPO」をモチーフとして、親し みやすさと信頼感を表現しています。  「j」は人を表し、ユーザーの声を聞き、ユーザーニーズに 応えて質の高いサービス提供をしていく姿勢を、丸みを帯び て跳ねるその姿は、次代に向かって様々な知的財産の取り組 みに挑戦し、飛躍、進化しつづける特許庁の姿勢を、そして「ブ ルーの楕円」は、知性とグローバルな知的財産制度の構築を

知的創造時代を拓くために

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 みなさんは、エジソンやライト兄弟、ベル、平賀源内といった発明家の人たちの名前を聞いた事があり ますか。また、私たちが普段生活の中で何気なく使っているスマートフォン、テレビ、カメラ等の生活用 品のほとんどが発明と深い関わりを持っていることをご存知でしょうか。  発明やアイデアは知的財産の中のひとつであり、その権利を総称して知的財産権と呼びます。その知 的財産権のうち特許権、実用新案権、意匠権、商標権の4つの権利を産業財産権と呼び、特許庁が所管し、 審査・権利の付与・保護を行っています。産業財産権は、特許庁に出願し、審査を経て登録されることによっ て、一定期間、独占的に実施(使用)できる権利となります。  日本は資源の乏しい国といわれていますが、産業が発展し、安定した生活を営むためには産業財産権 を含む知的財産権を大いに活用し、産業競争力を向上させ、「知的財産立国」を目指すことが必要です。  本パンフレットでは、特許庁が行っている様々な仕事について紹介しています。この機会にみなさんの 周りにある知的財産を探してみませんか。新たな発見があるかもしれません。 1884 商標条例制定 1885 専売特許条例制定、専売特許所設立 初代所長に高橋是清(後の第20代内閣総理大臣)が就任 1886 専売特許局が設置(農商務省内局) 1888 意匠条例制定 1899 パリ条約加盟 1925 商工省設立、特許局は外局の位置付け 1949 通商産業省設立、外局として特許庁へ改称 1959 特許法、実用新案法、意匠法、 商標法の改正(現行法の制定) 1975 世界知的所有権機関(WIPO)加盟 1978 特許協力条約(PCT)加盟 1990 電子出願受付開始(世界初) 1997 商標法条約加盟 1999 特許電子図書館(IPDL)サービス開始 2000 マドリッド協定議定書加入 2002 知的財産基本法制定 2005 知的財産高等裁判所設立 2006 特許審査ハイウェイ(PPH)開始 2015 ハーグ協定のジュネーブ改正協定加盟 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)サービス開始 2016 特許庁条約、商標法に関するシンガポール条約加盟

はじめに

日本の産業財産権制度と特許庁の歴史

専売特許所大手町庁舎 (1885年当時) 高橋是清 (初代特許庁長官) 商工省特許局三年町庁舎 (1934年完成) 日本の10大発明家を選定 (1985年) 現在の特許庁庁舎 (1989年完成)

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 特許庁は、①産業財産権の適切な付与、②産業財産権施策の企画立案、③国際的な制度調和と途上国 協力の推進、④産業財産権制度の見直し、⑤中小企業・大学等に対する支援、⑥産業財産権情報提供の拡 充等、我が国産業の発展に向けた取組を積極的に進めています。

知恵の時代の技術を保護する特許庁

国際的な協力活動と制度調和を推進しています

中小・ベンチャー企業を支援しています

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知的創造活動を支援する産業財産権制度

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目 次

組織図

長  官 特許技監 総 務 部 審査第一部 審 判 部 特許庁の業務全般に関する事務の総合調整や、他 の部署が所管しない業務一般 ・秘書課 ・総務課 ・会計課 ・企画調査課 ・普及支援課 ・国際政策課 ・国際協力課 審査業務部 審査第四部 審査第三部 主に電機、通信、情報関係の発明に関する審査 審査官が行った拒絶査定に対する不服の審判や、 特許などの無効や取消を求める審判などを裁判に 類似した手続きで審理 ・審判課 主に化学関係の発明に関する審査 主に機械関係の発明に関する審査 審査第二部 特許・実用新案・意匠・商標の出願受付、方式審査及 び登録の事務、商標の審査 ・審査業務課 ・出願課 ・商標課 発明及びデザインの審査に関する事務の企画・立 案やその実施のための連絡調整業務 主に物理、光学、社会基盤関係の発明及び意匠に 関する審査 ・調整課 ・意匠課 審査官が行った拒絶査定に対する不服の審判や、 審査官が行った拒絶査定に対する不服の審判や、 特許などの無効や取消を求める審判などを裁判に 特許などの無効や取消を求める審判などを裁判に 類似した手続きで審理 ・審判課 特許庁と連携しつつ、知財情報の提供・相談、知財活用 の環境整備、知財人材の育成等に関する業務を実施 独立行政法人 工業所有権情報・研修館

経済産業省

経済産業省

特 許 庁

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 知的財産権とは、人間の幅広い知的創造活動によって生み出されたものを、創作者の財産として、一 定の期間保護する権利です。そのうち、特許権、実用新案権、意匠権及び商標権の4つの権利を総称して、 産業財産権といいます。 知的財産権の種類 知的創造物についての権利 意匠権(意匠法) 実用新案権(実用新案法) 特許権(特許法) 商標権(商標法) 著作権(著作権法) 回路配置利用権 (半導体集積回路の回路配置に関する法律) 育成者権(種苗法) 営業秘密(不正競争防止法) 商号(会社法、商法) 商品等表示、商品形態 (不正競争防止法) =創作意欲を促進= =信用の維持= 文芸、美術、音楽、映画、プログラム等の精神的作品を保護 文芸、美術、音楽、映画、プログラム等の精神的作品を保護 死後(法人は公表後)50年(映画は70年) 半導体集積回路の回路配置の利用を保護 登録から10年 植物の新品種を保護 登録から25年(樹木は30年) ノウハウや顧客リストの盗用など不正行為を禁止 ノウハウや顧客リストの盗用など不正行為を禁止 登記された商号を保護 以下の行為を規制 著名な商品等表示 混同惹起行為  形態模倣行為形態模倣行為 ドメイン名の不正取得等  誤認惹起行為誤認惹起行為 営業標識についての権利 特許権 自然法則を利用した、新規かつ高度で 産業上利用可能な発明を保護 例/ 通信の高速化、携帯電話の通信方式 に関する発明 意匠権 独創的で美感を有する物品の形状、 模様、色彩等のデザインを保護 例/ 携帯電話機をスマートにした形状の デザイン 商標権 商品・サービスを区別するために 使用するマーク(文字、図形など)を保護 例/ 電話機メーカーが自社製品の信用保持 のために製品などに表示するマーク

知的創造活動を支援する産業財産権制度

実用新案権 物品の形状、構造、組合せに関する 考案を保護 例/ 携帯性を向上させたベルトに取付け可能なス マートフォンカバーの形状に関する考案

知的財産権とは

産業財産権とは

― スマートフォンの例 ―

発明を保護 出願から20年 物品の形状等の考案を保護 出願から10年 物品のデザインを保護 登録から20年 商品・サービスに使用するマークを規制 登録から10年(更新可能)

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 産業財産権制度は、①開発された優れた研究成果を権利化し、 ②産業財産権の活用等によって研究開発の費用を回収し、③そ して再び新しい研究開発に役立ててもらおうという、知的創造 サイクルの原動力となっています。

取得した特許権等の活用

 権利者は、取得した特許権等を独占的に実施することができます。 (出願年) 500,000 450,000 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 0 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 (件) (%) 㸦ᑂᰝㄳồᮇ㛫୰㸧 2001 2002 200 3 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015  出願年別で見ると、特許出願件数や審査請求件数は2009年以降も漸減傾向であるものの、特許登録件 数は17万件前後を維持しており、特許出願件数に対する特許登録件数の割合(特許登録率)は増加傾向 を示しています。このことから、知的財産戦略における量から質への転換に伴い、出願人による出願の 厳選が進んでいることがうかがえます。 自己実施 権利者自らが、独占的に実施することにより、自社製品の製造販売等を有利に行えます。 許諾 (ライセンス) 取得した権利は、他人に許諾(ライセンス)をして、その対価を得る ことができます。 移転 (譲渡・担保) 財産権として、権利自体を移転(譲渡・担保化)することができます。 研究開発 (創造) 出願 利益 産業財産権 権利取得 (保護) コスト回収 (活用)

データで見る知的財産権を巡る動き

知的創造サイクル

特許権等の活用形態 (備考)特許登録件数の数値は2016年5月10日時点での暫定値。     2013年から2015年の審査請求件数の数値は2016年5月10日時点での暫定値。     延長登録出願件数は、特許出願件数に含まない。

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 特許庁は、世界各国から受け付けた特許、意匠、商標の出願について、厳正な審査を行い権利を付与 しています。審査結果に対する不服については、地方裁判所に代わって第一審としての機能を有する審 判部が、民事訴訟法に準じた厳格な手続で審理します。

知恵の時代の技術を保護する特許庁

審査・審判の流れ

技術的かつ法律的素養を備えた審査官が、独占権付与の適否について判断します。

特許審査の内容

出願から3年以内 出 願 出願から 18か月経過後 公 開 審査請求

特 許

商標

意匠

司 法

審判に不服が ある場合 ある場合不服が 出 願 公 開 出 願 審査に不服がある場合 拒 絶 知的財産 高等裁判所 裁判所最高 オンライン出願 審判廷

審判

審査

独占権 の付与 書類を読んで発明の内容を理解します。 データベースや書籍等を用いて先行技術を調査します。 発明内容の理解 先行技術調査 1億件を超える特許文献、非特許文献を調査

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 日本で特許を取得すれば、その審査結果が海外でも通用して、海外でも権利を速やかに取れるような 「世界最速かつ最高品質の知財システム」の実現を目指しています。  世界最速の審査の実現に向け、今後10 年以内に達成すべき目標を設定しました。  ①「権利化までの期間※」(標準審査期間)を世界最速水準の平均14か月以内に短縮  ②「一次審査通知までの期間」を平均10か月に短縮  ※出願人が補正等をすることに起因して特許庁から再度の応答等を出願人に求めるような場合や、特許庁に応答期間の延長や早期の審査を求める場    合等の、出願人に認められている手続を利用した場合を除く。  また、2014年4月に「特許審査に関する品質ポリシー」を公表しました。品質ポリシーでは、世界最高品 質の特許審査の実現に取り組むための品質管理の基本原則を提示しています。  ▶ 強く・広く・役に立つ特許権を設定します  ▶ 幅広いニーズや期待に応えます  ▶ 全ての職員が、関係者とも協力しつつ質の向上に取り組みます  ▶ 国際的な特許審査の質の向上に貢献します  ▶ 継続的に業務を改善します  ▶ 職員の知識・能力を向上させます  特許審査に関わる全ての職員は、幹部のリーダーシップ及び参画の下、強い責任感と意欲を持ち、この 基本原則に従って審査業務を遂行しています。

世界最速・最高品質の特許審査の実現を目指します

 特許審査に関わる全ての職員は、幹部のリーダーシップ及び参画の下、強い責任感と意欲を持ち、この 審判廷

2023年度目標

出願審査請求 一次審査通知(審査着手) 権利化

2023年度目標

10か月

10か月

10か月

14か月

特許権の付与

拒 絶

原則一人の審査官が判断を行います。必要に応じ他の審査官と協議し、特許性を判断します。 新規性 出願前に同じ技術思想(アイデア)があったか 進歩性  出願時の技術水準から見て、同一分野の研究者等が容易 に考え出すことができたか 特許性の判断

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IPOS* (SG: Singapore) PPO (PL: ) EAPO (EA: Eurasia) DIP (TH: Thailand) DGIP (ID: Indonesia) DPMA* (DE: Germany) EPO (EP: Europe) SIPO (CN: China) APO* (AT: Austria) IMPI (MX: Mexico) TIPO (TW: Taiwan) IPOPHL (PH: Philippines) SIC (CO: Colombia) IPO CZ (CZ: Czech) INPI* (PT: Portugal) ILPO* (IL: Israel) IP Australia* (AU: Australia) NIPO* (NO: Norway) NPI* (XN: Nordic) HIPO* (HU: Hungary) ROSPATENT* (RU: Russia) SPTO* (ES: Spain) DKPTO* (DK: Denmark) USPTO* (US: USA) JPO * (JP: JAPAN) KIPO* (KR: Korea) CIPO* (CA: Canada) NRIP (NI: Nicaragua) MYIPO (MY: Malaysia) UKIPO* (GB: UK) (AU: Australia) NIPO* (NO: Norway) (HU: Hungary) (XN: Nordic) (NO: Norway) (DK: Denmark) (RU: Russia) (PH: Philippines) (EA: Eurasia) (ID: Indonesia) (TH: Thailand) (NI: Nicaragua) (CO: Colombia) (MY: Malaysia)

(ATATA : Austria) (CN: China) (DE: Germany)

(PL: ) PPO (PL: ) (PL: ) PRH* (FI: Finland) (ES: Spain) (MX: Mexico) (CZ: Czech) (CA: Canada) IPOPHL (PH: Philippines) (IL: Israel) (PH: Philippines) (SG: Singapore) (EP: Europe) As of 1st of October 2016

(PT: Portugal) (RO: Romania) OSIM EGYPO (EG: Egypt) NRIP (GB: UK) (EG: Egypt) (US: USA) (RO: Romania) INPI* (PT: Portugal) (JP: JAPAN)PAN)P (PT: Portugal) (FI: Finland) IPO* (IS: Iceland) EPA* (EE: Estonia) PRV* (SE: Sweden) (KR: Korea) (TW: Taiwan)Taiwan)T INDECOPI (PE: Peru) INPI (BR: Brazil) NOIP (VN: Vietnam) OMPIC (MA: Morocco) INAPI (CL: Chile) *: GPPH-participating offices DINAPI (PY: Paraguay) DNPI (UY: Uruguay) INPI (AR: Argentina) IEPI (EC: Ecuador) (EC: Ecuador)

国際的な協力活動と制度調和を推進しています

特許審査ハイウェイ(PPH)とは ?

 ある国・地域の特許庁で特許可能と判断 された出願について、出願人の申出により、 他の国・地域の特許庁において簡易な手続 で早期審査が受けられるようにする枠組み です。日本の提案によって2006年に日米間 で初めて開始され、2016年10月現在、45 の知財庁が参加(日本は35の知財庁と実施) しています。  企業活動がグローバル化し、 同じ発明について複数の国々で特許を取得するニーズが高まっています。 しかしながら、同じ発明について複数の国々で特許を取得しようとしても、各国の特許制度が異なるため に、各特許庁で異なる審査結果が出てしまうという状況があります。そこで、複数国での円滑な特許の取 得を可能とするために各国の特許制度を調和することが求めら れており、特許庁では、五大特許庁(日米欧中韓の特許庁)長 官会合等の国際会議を利用し、特許制度調和の議論を積極的に リードしています。  また、特許庁では、日本の審査結果を国際的に発信し、出願 人の海外での早期権利化を容易とするため、特許審査ハイウェ イ(PPH:Patent Prosecution Highway)、特許の付与円滑化に関 する協力(CPG:Cooperation for facilitating Patent Grant)、日米 協働調査試行プログラム(US-JP CSP)などの取り組みを各国特 許庁と協力しながら推進しています。

国際的な審査協力と制度調和の推進

特許の付与円滑化に関する協力(CPG)とは ?

 審査体制が十分に整備されていない特定国において、日本で審査を経て特許となった出願に対応する 出願に関し、出願人の申請により、実質的に無審査で特許が付与されるものです。これにより、出願人が 特定国でも日本で登録された特許と同様の特許を早期に取得できるようになります。この協力は、2016 年7月1日からカンボジア、2016年11月1日からラオスとの間で開始しています。

日米協働調査試行プログラム(US-JP CSP)とは ?

 日米両国に特許出願した発明について、最初の審査結果を送付する前に、日米の特許審査官がそれぞ れ調査を実施し、その調査結果及び見解を共有する取組です。両庁の調査結果及び見解を踏まえ、両国 の審査官が、それぞれ早期かつ同時期に最初の審査結果を送付します。 PPH を実施している国・地域(2016年10月時点) 五大特許庁長官会合の様子(写真左からバティステ リ EPO 長官、チェKIPO 庁長、伊藤前長官、リー USPTO 長官、何 SIPO 副局長)

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 特許庁では、国内外における模倣品対策の強化に取り組んでいます。海外については、侵害国政府に 対して、模倣品対策強化の働きかけを行うと ともに、人材育成面での支援を行っています。 また、国内では企業に対して、模倣品問題に関 する個別の相談対応、情報提供などの支援を 行っています。  さらに、「模倣品・海賊版撲滅キャンペーン」 を実施し、消費者に対する普及啓発活動を行っ ています。

模倣品対策

 各国毎に異なる権利取得手続や要件などをグローバルに調和させることを目指して、条約をはじめとす る新しい国際ルール作りに向けた交渉に積極的に参加しています。また、世界知的所有権機関(WIPO)に 拠出している WIPO ジャパンファンドを通じ、アジア太平洋地域、アフリカ及び 後発開発途上国(LDC)を対象に、知的財産関連制度の整備や知財庁の近代化 等について支援を行っており、途上国での知的財産権の保護に寄与しています。  さらに、WIPO 日本事務所(WJO)と連携しな がら、国際出願制度をはじめとする WIPO が提 供する各種サービスの普及活動や諸外国との協 力強化を進めています。

WIPO を通じた国際活動

世界知的所有権機関(WIPO) WIPO 加盟国総会の様子 PPH を実施している国・地域(2016年10月時点) 2016年度模倣品・海賊版キャンペーン  アジア・中南米等新 興国を中心とした開発 途上国の経済発展には 知的財産権保護体制の 整備が不可欠です。そ の た め、特 許 庁 で は、 アジア・中南米等の各国特許庁との会談や EPA(経済連携協定)交渉等を通じて、現地国での知的財産 権保護・強化を求めています。また、1996年から、主にアジア太平洋地域より、延べ5,137名※の研修生 を受け入れるとともに、技術支援及び能力構築のために各国へ専門家を派遣するなど、審査協力、知財 専門家の人材育成協力等を積極的に推進しています。2012年からは、日アセアン特許庁長官会合を通じて、 アセアン各国知財庁の能力の全般的な底上げに貢献しています。2016年には、インドやタイに特許庁か ら国際研修指導教官(新興国向け研修の経験が豊富な特許審査官)を講師として派遣し、現地の新人特 許審査官に対して研修を実施するなど新たな取組も開始しています。※ 2015年度末時点の人数

アジア・中南米等途上国での知的財産権の保護強化

途上国研修の様子 日アセアン特許庁長官会合の様子 インド新人審査官研修の様子

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 特許庁では、国内の基盤を支え、地域経済を担う中小企業や、新規産業の創出が期待されるベンチャー企 業等に対して、事業活動の様々な場面に応じて総合的な支援施策を展開しています。 知 財 意 識 の 醸 成・知 財 活 動 の 強 化 アイデア・  研究開発 知財での保護・権利化の検討特許、実用新案、意匠、商標 製品化 海外展開 出願・審査請求前 情報面の支援 ● 特許情報プラットフォーム (J-PlatPat) で 公 報 類のデータベース を提供 ●特許情報分析活用  支援 資金面からの支援 ●審査請求料・特許料の軽 減措置 ●PCT 国際出 願に係る費 用を補助 早期の権利化 ● 早期審査・審理の制度を 整備(無料) 審査請求・審査・登録 情報面の支援 ● 企業、大学等のライセンス可能な特許権の データベースを提供(無料) ●知財の戦略や管理に役立つ情報を提供 ● 戦略的に産業財産権を活用している企業を紹介 活用支援 情報・資金面の支援 ●知財を取得している企業への融資を促進  ・知財ビジネス評価書作成支援 金融連携 資金面からの支援 ●外国出願に係る費用を補助 ●海外における模倣品対策、訴訟等への対応を支援 相談支援 ● 海外知的財産プロデューサー(豊富な知財経験を 持つ企業OB等)による海外展開に関する相談支援 ● 外国が関係する侵害対策を含む外国産業財産 権に関する相談 情報面の支援 ●新興国等の知財に関する情報提供 海外展開

中小・ベンチャー企業を支援しています

 地域の知財施策を効果的に実施するため、総合調整機能役として各経済産業局・沖縄総合事務局に特 許室を設置しています。特許室は、自治体や関係機関と連携し地域の産業特性・ニーズ調査、地域知財 支援施策等の企画・実施や地域知的財産戦略本部による地域の戦略づくり等、地域一体となった知財支 援体制を構築しています。

特許室による地域の知財支援体制

中国経済産業局 特許室 中国地域知的財産戦略本部 近畿経済産業局 特許室 近畿知財戦略本部 九州経済産業局 特許室 九州知的財産活用推進協議会 中部経済産業局 特許室 中部知的財産戦略本部 内閣府沖縄総合事務局 特許室 沖縄地域知的財産戦略本部 東北経済産業局 特許室 東北地域知財戦略本部 北海道経済産業局 特許室 北海道知的財産戦略本部 関東経済産業局 特許室 広域関東圏知的財産戦略本部 四国経済産業局 特許室 四国地域知的財産戦略本部 経済産業局(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州)の例 局長 総務企画部 地域経済部 産業技術課(北海道、東北、関東、       中部、近畿、四国、九州) 産業技術連携課(中国) 産業部 資源エネルギー環境部 通商部(近畿のみ) 国際部(九州のみ) 特許室  中小企業支援に関する総合的な専門家として、中小企業への個別訪問や、中小企業や金融機関、地方 自治体職員等を対象としたセミナーの講師等を通じて、特許や商標などの産業財産権制度及び各種支援 策に関する草の根的な普及・啓発活動を行っています。また、特許庁への意見・要望を伺い、制度改善 への提案を実施しています。

産業財産権専門官の普及・啓発活動

知財に関する相談を ワンストップで支援

知財総合支援窓口

事業化 中小企業の 事業活動 産業財産権専門官による各種支援策の普及、ユーザーニーズの把握 特許庁職員による中小企業の個別訪問、知的財産制度説明会の実施

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1.地域の知財支援基盤の整備

 地域の知財相談の拠点として、47 都道府県に知財総合支 援窓口を設置し、中小企業等が抱えるアイデア段階から事業 展開までの知的財産に関する悩みや相談を、ワンストップで 受け付けています。専門性を必要とする高度な内容について も、弁理士・弁護士等の専門家からのアドバイスを無料で受 けられます。  地域の知財支援基盤の整備や多様なニーズに応じた幅広い支援を強化し、地域を支える中小・ベン チャー企業、小規模事業者等の知財活用を促進し、地域活性化に貢献します。

地域再生への貢献

窓口担当者が その場で解決 相 談 支 援 高度な専門性を要する相談は 弁理士・弁護士を 定期的に配置しています! ※弁理士(週1回以上)   弁護士(月1回以上) ●知財専門家及び  連携機関と協働で支援 ●直接訪問を行い支援 知財総合支援窓 ▼知財総合支援窓口

1.事業展開の準備段階における支援

 経済のグローバル化に伴い、進出先で知的財産権を取得するこ とが重要であることから、中小企業の戦略的な外国出願を促進す るため、外国への事業展開等を計画している中小企業に対して、 外国出願に要する費用の一部を助成しています。

2.事業実施段階における支援

 中小企業の海外での適時適切な権利行使を促進するため、海外 で取得した特許や商標等の侵害を受けている中小企業に対して、 模倣品の製造元や流通経路等を調査するための費用等の一部を助 成しています。 また、中国等海外で現地企業から、自社のブランドの商標や地 域団体商標を抜け駆け出願(冒認出願)された中小企業に対して、 異議申立てや無効審判請求、取消審判請求など、冒認商標を取り 消すために要する費用の一部も助成しています。 さらに、我が国の中小企業の海外への事業展開が増加するにし たがって、現地企業との係争に直面するリスクも増加しています。 このような中小企業が海外展開先の現地企業から訴えられた際の支援として、特許庁では弁理士・弁護士の訴訟費用等の一 部の助成や、中小企業が海外において知財係争に巻き込まれた際の弁理士・弁護士の訴訟費用等を対象とする海外知財訴訟 費用保険に加入する際の掛金の一部を助成しています。  海外事業展開に沿った、知的財産の取得から侵害対策まで一気通貫の支援強化で、世界に羽ばたく中 小企業を応援します。

グローバル展開への支援強化

審査請求料・特許料 国際出願に係る手数料 ※平均的な場合で試算 約

41

万円 約

14

万円 約

27

万円

27

万円 約

9

万円 約

18

万円 ▼特許料等の減免 ※平均的な場合で試算 万円

18

万円

27

万円 国際出願に係る手数料 万円

18

国際出願に係る手数料 国際出願に係る手数料

18

万円

27

27

減減

2.企業に対する多様な直接支援メニュー

中小企業の研究開発戦略やオープンクローズ戦略等に特許情 報を活用できるように、「研究開発」や「出願」等の各段階に応じて、 特許マップや先行技術調査等による特許情報の分析結果を提供し ています。  また、資金面では、中小ベンチャー企業・小規模企業等、 研究 開発型中小企業、個人 ( 所得税非課税者等 ) 等を対象に、 審査請 求料、特許料(第1年から第10年分)及び国際出願に係る手数 料について、一定の要件を満たした場合に軽減又は免除の措置を 適用します。 さらに、中小企業の知財を活用したビジネスの価値・評価を「見える化」することで、金融機関からの融資につ なげる取組を実施しています。

3.地域の新たな取組支援

 意欲の高い地域の支援機関等から先導的・先進的な知財支援の取組(アイデア)を集め、その実施を支援することで、地 域の知財支援体制の構築、連携強化等を図っています。 ▼外国出願補助実績 24年度 25年度 26年度 27年度 実施地域数 36地域 40地域 (+JETRO 実施)43地域 (+JETRO 実施)43地域 支援件数 191件 381件 540件 634件

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N N 南北線 8番出口 アメリカ大使館 外堀通り 坂 赤 至 総理官邸

特 許 庁

文部科学省 霞ヶ関 ビル A -13 口 出 番 5番出口 合同庁舎 4号館 財務省 丸ノ内線 千代田線 内閣府 3番出口 橋 新 至 日本郵政 経済 産業省 比 日 至 銀座線 国会議事堂 溜池山王駅 国会議事堂前駅 霞ヶ関駅 虎ノ門駅 新虎通り JTビル 経済産業省 別館 虎ノ門ヒルズ

経済産業省 特許庁

http://www.jpo.go.jp/indexj.htm

〒100-8915 東京都千代田区霞が関3-4-3 TEL 03-3581-1101(代)  特許庁ロゴマークは、特許庁の英文名称である「Japan Patent Offi ce」の頭文字「JPO」をモチーフとして、親し みやすさと信頼感を表現しています。  「j」は人を表し、ユーザーの声を聞き、ユーザーニーズに 応えて質の高いサービス提供をしていく姿勢を、丸みを帯び て跳ねるその姿は、次代に向かって様々な知的財産の取り組 みに挑戦し、飛躍、進化しつづける特許庁の姿勢を、そして「ブ ルーの楕円」は、知性とグローバルな知的財産制度の構築を

知的創造時代を拓くために

参照

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