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第20回日本難病看護学会学術集会における下記特別講演およびシンポジウム・20周年記念事業 特別講演:「神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの創生と現在における提案 -40年前に看護職として考え実施したこと・そして今、かんじていること-」・シンポジウム2:【地域での療養を“支えきる”】

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(1)2014 年度(後期)指定公募③. 「在宅医療推進のための学会等への共催」. 完了報告書. 第 20 回日本難病看護学会学術集会 大会長. 本田彰子. 提出日 2015 年 8 月 31 日.

(2) 目. 次. 1.本企画の目的ならびに開催概要 ···········································. 1. 2.共催プログラム詳細 ····················································. 3. 3.20 周年記念事業 特別講演 3-1「神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの創生と現在における提案 -40 年前に看護職として考え実施したこと・そして今、感じていること-」 川村 佐和子(聖隷クリストファー大学大学院) ○抄録. ·····························································. ○講義内容. ·························································. 4 5. 3-2「在宅療養における医療の責任」 平林 勝政(國學院大学法科大学院) ○抄録. ···························································. ○配布資料. ·······················································. 10 11. 4.シンポジウムⅡ 【地域での療養を“支えきる”】 4-1「―在宅医療・看護・地域のケアシステム 各地のとりくみに学ぶ―」 座長:角田 徹(東京都医師会副会長)/山﨑 智子(東京医科歯科大学大学院) ○座長抄録. ·······················································. 13. 4-2「在宅医と病院医の連携で支える」 シンポジスト:中村 洋一(中野区医師会) ○抄録. ···························································. ○講義内容. ·······················································. 14 15. 4-3「総合的な看護サービスで支える」 シンポジスト:上野 幸子(佐賀県看護協会訪問看護ステーション) ○抄録. ···························································. ○講義内容. ·······················································. 20 21. 4-4「施策によってシステムを創り支える」 シンポジスト:今若 陽子(島根県出雲保健所) ○抄録. ···························································. ○講義内容. 32. ························································· 33. 5.学会を終えた感想 ····················································. 43.

(3) 1.本企画の目的ならびに開催概要 コーディネーター 小倉朗子 現在わが国は、超高齢化社会の到来を目前にして、社会保障制度の在り方、社会保障費 の確保等が大きな課題となっている。このようななか、加齢や難病などの疾病、障がいを もっても、その人らしく療養・生活し、最期まで住み慣れた地域で生活しつづけることが すべての人の願いであり、 “地域包括ケアシステムの構築”、 “在宅での看取り”が国の施策 の焦点である。 しかし、難病等により重度の症状や障害をもつ人々の療養は、症状や障がいが悪化する こと、多くの医療・看護・介護支援が継続的に必要であること、などの特徴があり、また 長期の療養において、苦痛症状の緩和が困難となったり、また家族に健康問題が生じたり、 独居になるなど、生活状況にも変化を生ずることから、最期まで自宅で生活しつづけるこ とができない状況も多く生じている。そこで、これらの課題への対応が今後すすめられる ための一助となることを目的に、特別講演とシンポジウムを企画した。 特別講演では、神経・筋難病の在宅医療・地域ケアシステムづくりの歴史をふりかえり(川 村佐和子氏)、加えて在宅医療の、医事法学的要件について、整理する(平林勝政氏) 。こ れらによって制度創設前の在宅医療・療養支援に関する理念や制度の在り方を整理するこ とができるであろう。なお川村佐和子氏は、1972 年に本邦ではじめて在宅人工呼吸療養支 援を実施した看護職であり、在宅医療・看護の実践。および教育・研究を実施し、それら の実績をもとに、 「あらたな看護のあり方に関する検討会」(座長,H14~H15)や、 「看護師 等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会」(委員、H15)などにおいて、在宅療 養支援に関わる施策の構築に大きく寄与なさっている方である。また平林勝政氏は、医事 法学を専門として教鞭をとられ、その後川村氏らと在宅医療の在り方等に関する研究をす すめ、川村氏と同検討会や同分科会において協働し、国の制度構築に寄与し、また医行為 と規制緩和・看護のあり方等に多くの提言をくださっている方である。 シンポジウムでは、 “在宅での看取り”を含む、よりよい難病療養を“支えきる”ための 先駆的なとりくみから学びを得ることとした。 シンポジストには、地域医療のお立場から、地域の訪問看護支援のお立場から、そして、 保健行政における保健師による支援のお立場から、お話いただくこととした。難病の制度、 介護保険や障害者総合支援法に関わる制度などがつくられ、ユーザーである私たちに有用 なシステムがたくさんある。にもかかわらず、私たちはそれを充分知らないままに過ごし ていることも多い。 先駆的な取り組みを知ることで、地域医療の役割、地域における看護サービスの役割、 保健行政の役割を理解することができる。そしてユーザーである私たちが自分たちの住む 地域をよりよい療養地域に育むことができるように、また支援者である私たちが、支援体 制を育むことができるように、一歩をふみだすための企画としたい。. ― 1 ―.

(4) 難病看護の. 第20回⽇本難病看護学会学術集会 20周年記念⼤会. 過去・現在・未来 過去 現在 未来 ― 生への寄り添いを難病看護の専門性へつなぐ ― 大会長. 本田 彰子(東京医科歯科大学大学院). ◆会⻑講演. 難病看護の過去・現在・未来 難病看護の過去 現在 未来. ◆ランチタイムセミナー. 〔共催 公益財団法⼈ 在宅医療助成 勇美記念財団〕. ①ES細胞、iPS細胞等を⽤いる神経難病児・者への治療法開 ①ES細胞 iPS細胞等を⽤いる神経難病児・者への治療法開 発の展望 阿久津英憲(国⽴成育医療研究センター) ②稀少性疾患を知る-再発性多発軟⾻炎の病態- ⼭野嘉久(聖マリアンナ医科⼤学難病治療研究センター). 難病の患者に対する医療等に関する法律. ◆シンポジウムⅠ. -⽣への寄り添いを難病看護の専⾨性へつなぐ本⽥彰⼦(東京医科⻭科⼤学⼤学院) ◆特別講演. -制定の経緯と今後の⾒通し-. 厚⽣労働省 ◆特別講演. ■20周年記念事業■. 〔共催 公益財団法⼈ 在宅医療助成 勇美記念財団〕. 神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの 創⽣と現在における提案. -40年前に看護職として考え実施したこと・そして今、 感じていること川村佐和⼦(聖隷クリストファ (聖隷クリストファー⼤学⼤学院) ⼤学⼤学院). 在宅療養における医療の責任 平林勝政(國學院⼤學法科⼤学院) ◆シンポジウムⅡ. 〔共催 公益財団法⼈ 在宅医療助成 勇美記念財団〕. 【難病療養者の⽣活の現在・未来】 ・サイバニクス最前線:重介護ゼロ サイバニクス最前線:重介護ゼロ®社会の実現に挑む ⼭海嘉之. (筑波⼤学サイバニクス研究センター・CYBERDYNE株式会社) ・機械を駆使して⽣きていく当事者からのPRO(Patient Reported Outcome)-発信し続けるために̶ 岡部宏⽣(⽇本ALS 協会). ・難病療養者とロボット(機械)がともに、⽣きていくうえでの難病 看護の役割 中⼭優季(東京都医学総合研究所) ◆パネルディスカッション. 【ともに歩む・豊かなくらしを看る -難病看護の専⾨性-】 ・医療機関における難病看護の専⾨性 〜診断・治療との緊密な連携を要する場での看護実践〜. 【地域での療養を“⽀えきる”】 ⼭居優⼦(東京⼤学医学部附属病院) ・在宅医と病院医の連携で⽀える ・地域における難病看護の可能性と挑戦〜豊かな暮らしを看る〜 中村洋⼀(中野区医師会) 安藤眞知⼦(在宅ケアセンターひなたぼっこ) ・総合的な看護サービスで⽀える ・難病の保健活動からみる難病看護の専⾨性と看看連携 上野幸⼦(佐賀県看護協会訪問看護ステーション) ⼩川⼀枝(東京都難病医療専⾨員) ・施策によってシステムを創り⽀える 対象: ◆公開セミナー 今若陽⼦(島根県出雲保健所) 専⾨職 (1)「⼼のケアとして「聴く」ことを考える」 ◆⼩学⽣向けセミナー 無料 (2)「難病看護と遺伝」 無料 〔共催 東京都医学総合研究所〕 (3)「難病を持つ⼦どもと家族を⽀える」 【“つたえること”-しくみをしろう・やってみよう- しくみをしろう やってみよう 】 (4)「はじめが肝⼼・意思伝達⽀援」 (5)「難病患者が本⾳で語る」. ⽇時 場所. 2015年7⽉24⽇(⾦)・25⽇(⼟) ⼤⽥区産業プラザPiO(東京都⼤⽥区南蒲⽥1-20-20). 主催 ⽇本難病看護学会 後援 ⼤⽥区 東京都 公益社団法⼈東京都医師会 公益社団法⼈東京都看護協会 公益財団法⼈⽇本訪問看護財団 ⼀般社団法⼈全国訪問看護事業協会 ⽇本ALS協会東京都⽀部 特定⾮営利活動法⼈東京難病団体連絡協議会 ⼀般社団法⼈東京進⾏性筋萎縮症協会 般社団法⼈東京進⾏性筋萎縮症協会 特定⾮営利活動法⼈全国脊髄⼩脳変性症 特定⾮営利活動法⼈全国脊髄⼩脳変性症・多系統萎縮症友の会 多系統萎縮症友 会 東京都 東京都パーキンソン病友の会 キ ソ 病友 会. 演 題 申 込 事前参加登録 参 加 費 お問い合わせ. 2015年3⽉1⽇(⽇)〜4⽉17⽇(⾦) 2015年3⽉1⽇(⽇)〜6⽉10⽇(⽔) 事前参加登録 学会員7,000円 ⾮会員8,000円 療養者・家族、学⽣3,000円 当 ⽇ 受 付 学会員8,000円 ⾮会員9,000円 療養者・家族、学⽣3,000円 第20回⽇本難病看護学会学術集会事務局 メールアドレス [email protected] ホームページ http://square.umin.ac.jp/intrac/ ― 2 ―.

(5) 2.共催プログラム詳細. 20 周年記念事業. 特別講演. 2015 年 7 月 24 日(金)12:50~14:30 司 会:牛久保 美津子(群馬大学大学院) 座 長:本田 彰子(東京医科歯科大学大学院) 小倉 朗子(公財)東京都医学総合研究所) 演 者:「神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの創生と現在における提案 -40 年前に看護職として考え実施したこと・そして今、感じていること-」 川村 佐和子(聖隷クリストファー大学大学院) 「在宅療養における医療の責任」 平林 勝政(國學院大学法科大学院). シンポジウムⅡ. 【地域での療養を“支えきる”】. 2015 年 7 月 25 日(土)15:30~17:00 座. 長. :角田 徹(東京都医師会) 山﨑 智子(東京医科歯科大学大学院). シンポジスト: 「在宅医と病院医の連携で支える」 中村 洋一(中野区医師会) 「総合的な看護サービスで支える」 上野 幸子(佐賀県看護協会訪問看護ステーション) 「施策によってシステムを創り支える」 今若 陽子(島根県出雲保健所). ― 3 ―.

(6) 3. 3-1. 20 周年記念事業. 特別講演. 神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの創生と現在における提案 -40 年前に看護職として考え実施したこと・そして今、考えていること- ○川村 佐和子(かわむら さわこ) 聖隷クリストファー大学大学院. 【1960 年代におけるSMON生活者の生活課題】 1962 年に発生が認められたSMON(Subacute Myelo-Optico Neuropathy)は 1970 年 に原因がキノホルムであると疫学的に究明され、キノホルム製剤の使用中止指導により、 終息. した。SMONは致死率が高く、視神経障がい、上下肢の異常知覚や歩行障がいが生じ、原 因・治療法が不明であること、地域・家族集積性が認められ、感染症が強く疑われたことによ り、SMONは社会問題化し、療養者と家族は強い感染疎外を受けた。このことより、医療・ 福祉の制度の恩恵を享受できない人々の存在が明らかになった。 SMONの診療科である神経内科は 1960 年に承認されたばかりで、専門医療体制が確立 していなかった。SMON療養者の組織化及び他の神経内科医療対象疾患の療養者の組織 化が進み、国への要望が始まり、専門医療体制や福祉制度の確立が図られていった。 【神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの創生】 神経内科の専門医療機関が確立していく一方で、進行性あるいは後遺症を残す神経難病 の医療は治癒だけを目標にするわけにはいかず、QOLの向上を目標にすえることが必要 であった。筋ジストロフィー(特にドシャンヌ型)やALS(筋萎縮性側索硬化症)の 療養者 を中心とする人々のQOLを向上させるためには、在宅医療・地域ケアが望まれ、医療はも ちろん生活上の課題解決に医療支援が不可欠であり、そのシステムの構築に医療者も推進 者の役割を担った。 厚生労働省(当時厚生省)の難病の医療・看護調査研究班は、その後、難病の地域ケアシス テム班と名称を改正し、各地での難病地域ケア(在宅ケア)活動を収集し、施策へと発展さ せた。とくに、東京都におけるケアシステムは、保健福祉行政、地区医師会、医療機関、ボラ ンティアを広く組織して行われ、現在の在宅・地域ケアシステムの創生に多くの示唆を与え た。保健所保健師による難病への取り組み、地域ケアシステムの形成への支援、医療機関 における難病医療導入、訪問看護などが挙げられる。 【難病の問題解決過程を今後の看護課題解決に活かす】 神経難病への看護職の取り組みは、後遺症を残す疾患を病む人々に医療福祉の恩恵を享 受できるようにはかり、QOL向上を目指す活動であった。その過程で、在宅医療・地域ケ アシステムの創生があったといえる。難病生活者の問題はなお残っているが、このような 活動を、他の課題により、問題を抱える(医療福祉の恩恵を享受できないでいる)人々の 問題解決に応用してほしい。問題解決は、実践から始まり、実践で達成する。どんなに良 い制度ができても実践されなければ成果を生まない。. ― 4 ―.

(7) 神経難病の在宅医療・地域ケアシステムの創生 と現在における提案 -50年前に看護職として考え実施したこと そして今、考えていること- 川村佐和子(聖隷クリストファー大学大学院). 2015年7月. 在宅医療・地域ケアシステムの今・昔 50年前(1965年頃). 現在(2015年). • 医療は、緊急対応の往診を 除き、医療施設内(外来、入 院)で、有資格者が提供す る(無資格者による医療提 供は違法) • 治癒困難な病気、受診しな い者は医療の対象ではない (長期入院は結核療養所、 精神科病棟。在宅は外来で 対応する) • 生活支援対象は戦傷障が い者・伝染病隔離者・生活 保護受給者中心だった • 保健師が血圧測定する、看 護師が訪問し、医行為を行う ことは違法行為だ。医師は 絶対に指示しない!. • 医療施設外、在宅であっ ても医療を提供する:在宅 医療に診療報酬制度など • 地域住民全体で生活支援 を行う:地域ケア、地域ケ アシステム • 医療の一部は家族、介護 福祉士等が提供できる: • 生活支援が高齢者中心だ が制度化された:介護保 険、等の創設 • 医療と介護・福祉の一体 化に近づく. 何私 をた しち ては き た か ?. ― 5 ―.

(8) 川村個人の体験と発想 1948年頃の体験 • 小学生時代には無医地 区(現、都府中市)に住ん でいた。母は結核に罹患 していたが入院できず、 自宅療養(放置)だった。 • 隣町の保健師が頼りだっ た。 • 母の友人の計らいで高 名な医師が診療にきてく れ、治療薬を処方し、私 は松葉で湯を沸かし、注 射器の煮沸消毒をし、父 が筋肉注射をした。 • 学校では感染疎外で親 しい友人はいなかった。. • どんな病気の人も、 家族も生命や生活 が尊重される(例:子 供は感染疎外に遭 わない) • どこに居ても医療を 受けることができる • 必要な看護を受ける ことができる • 家族は病人の健康 を願い、最善を尽く している. 難病対策の流れ(1) 1962年. 1 9 6 4 年 1 9 6 7 年 (東京オリン ピック開催). SMON 職場近い 発生 地域に多発. ★原因はキノホルムの服用 ★原則としてキノホルム製剤使用中止 通知発出→患者発生終息。 ★SMON訴訟提訴. 全国的に発生. 地域・病棟・家族に集積性有り。 伝染病が疑われ感染疎外。 社会問題化. 結核患者家族 としての体験と 同じじゃないか. 1969年 1 9 7 0 年 1972年. 全国スモンの会が 発足し、国に陳情. 中島病院スモンの会など各 地で患者会組織化. 「スモンの広場」 疫学調査 (2000部). ― 6 ―. 美濃部都知事と対話集会 東京都都議会で難病対策 神経センター設置審議. 衆議院補正予算委員会 1)原因究明と治療法の開発 2)医療費の患者負担軽減 3)スモン調査研究班に 保健社会学研究班の設置 (佐藤栄作総理). 難病対策 要綱制定. 患者組織や難病連絡協議会 ベーチェット病、重症筋無力症、 多発性硬化症、パーキンソン等. 1974年厚生省「難病治療 看護研究班」設置 報告・関係学会発表.

(9) 難病対策の流れ(2) 1971年 1 9 7 4 年 1975年 1980年 1990年 2 0 0 0 年 都立神経病院開設. 都立府中病院神経内科設置. 在宅診療、訪問看護 在宅人工呼吸器装着 ALS者の在宅診療・看護 1972年 難病対策要綱制定. スモンの会. 東京都立神経科学総合研究所(現東京都 医学研究財団設置:社会学研究室 看護学研究員の配置 東京進行性筋萎縮症協会. 実践は厚生省難病治療・看護研究班などに報告. 1975年 在宅で人工呼吸器 を在宅で開始したALS の方の生活と在宅医療 について書いたもの 社会保障制度審議会長 大河内一男先生の訪問記 地域主治医, 府中病院在宅診療 専門医,訪問看護師, MSW,心理療法士, PT,OT、ボランティア の看護師・PT他. ― 7 ―.

(10) 在宅ケアに関する研究 (どの活動にも保健師看護師が参加していた). 1997年 介護保険法. 1970年 1 9 7 5 年 1 9 7 8 年 1 9 8 4 年 1 9 8 8 年 1 9 9 0 年 SMON訴訟. 被害の 根拠資 料を作 成. 「筋・神経系疾患 における 在宅人工呼吸器看護 ー15症例の経験から」 神経研究の進歩. 専門病院医師. 「日本の選択」 ALS在宅療養者(5人) の訪問看護を紹介. 「神経難病への 基本的対応 -患者とその家族の タイムスタディと 関連して」 公害研究. 「わが国における 在宅ケア制度 ーその現状と将来展望」 プライマリーケア学会. 毎日新聞「日本賞」 地域医療保健福祉の連携. 訪問看護技法・難病ケアシステムに関する研究 日本難病看護学会. 難病看護研究会. 実践を論文化して、関係学会、専門誌、厚生省研究班(60mm映画20本↑)で発表. 在宅医療・地域ケアシステムの今・昔 50年前(1965年頃). 現在(2015年). • 医療は、緊急対応の往診を 除き、医療施設内(外来、入 院)で、有資格者が提供す る(無資格者による医療提 供は違法) • 治癒困難な病気、受診しな い者は医療の対象ではない (長期入院は結核療養所、 精神科病棟。在宅は外来で 対応する) • 生活支援対象は戦傷障が い者・伝染病隔離者・生活 保護受給者中心だった • 保健師が血圧測定する、看 護師が訪問し、医行為を行う ことは違法行為だ。医師は 絶対に指示しない!. • 医療施設外、在宅であっ ても医療を提供する:在宅 医療に診療報酬制度など • 地域住民全体で生活支援 を行う:地域ケア、地域ケ アシステム • 医療の一部は家族、介護 福祉士等が提供できる: • 生活支援が高齢者中心だ が制度化された:介護保 険、等の創設 • 医療と介護・福祉の一体 化に近づく. 何私 をた しち ては き た か ?. ― 8 ―.

(11) 難病問題への取り組みから考えること •. 神経難病への看護職の取り組みは、後遺症を残す疾 患・進行する疾患を病む人々に医療福祉の恩恵を享受 できるようにはかり、QOL向上を目指す活動であった。 • その過程で、在宅医療・地域ケアシステムの創生が あった。 • 難病者の問題はなお残っているが、このような活動を、 他の課題により、問題を抱える(医療福祉の恩恵を享 受できないでいる)人々の問題解決に応用してほしい。 • 問題解決は、実践から始まり、実践で達成する。 どんなに良い制度ができても実践されなければ 成果を生まない。. ― 9 ―.

(12) 在宅療養における医療の責任. 3-2. ○平林 勝政(ひらばやし かつまさ) 國學院大學 名誉教授 1 在宅療養の法認 (医療提供の基本的理念) 医療法第1条の2. 略. 2 医療は、国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として、医療を受ける者の意向 を十分に尊重し、病院、診療所、介護老人保健施設、調剤を実施する薬局その他の医療 を提供する施設(以下「医療提供施設」という。)、医療を受ける者の居宅等(居宅その 他厚生労働省令で定める場所をいう。以下同じ。 )において、医療提供施設の機能に応じ 効率的に、かつ、福祉サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図りつつ 提供されなければならない。 2 在宅療養を行う医師の責任 (1)退院判断についての医師の責任 (2)患者側の意思形成に関する医師の責任 - 医師の説明義務 (3)環境評価義務 ①医療環境. ②人的環境. ③経済環境. ④住居環境. (4)家族が行う医行為についての責任 ①家族は医行為をなし得るか. ②家族に対する医療技術の指導・教育義務. ③家族に対する指示・説明義務 (5)病診連携義務 (6)在宅医療中の医師の義務 ①定期的診療義務. ②絶対的応招義務. ③家族の医療技術フォローアップ義務. ④バックベッド確保義務 (7)看護職・介護職に対する指示にかかる責任 3 訪問看護を行う看護師の責任 (1)看護師が診療の補助として行いうる「医行為」の範囲 (2)訪問看護における「医師の指示」の在り方 (3)「手順書」により看護師が「特定行為」を行うことを認めた保健師助産師看護師法第 37 条の 2 の意義 4 訪問介護を行う介護職の責任等 (1)厚労省医政局長通知に言う「原則として医行為ではないと考えられる行為」の意味 (2)介護職が行いうる「医行為」の範囲 社会福祉士及び介護福祉士法第 2 条第 2 項の改正 (3)理学療法士等が行いうる「たんの吸引」の意味. ― 10 ―.

(13) 2015 年 7 月 24 日 【第 20 回日本難病看護学会】. 在宅療養における医療の責任 國學院大學 名誉教授. 平 林. 勝 政. 1.在宅療養の法認 1) 医療法 (医療提供の理念) 第1条の2 略 2 医療は、国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として、医療を受ける者の意向を十 分に尊重し、病院、診療所、介護老人保健施設、調剤を実施する薬局その他の医療を提供する 施設(以下「医療提供施設」という。)、医療を受ける者の居宅等(居宅その他厚生労働省令で 定める場所をいう1)。以下同じ。)において、医療提供施設の機能(以下「医療機能」という。) に応じ効率的に、かつ、福祉サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図りつつ 提供されなければならない。. 2) 地域包括ケアシステム (1)5つの構成要素 ①「介護」、②「医療」、③「予防」という専門的なサービスと、その前提としての④「住 まい」と⑤「生活支援・福祉サービス」が相互に関係し、連携しながら在宅の生活を支える。. (2)在宅医療・介護の連携推進2). ○疾病を抱えても、自宅等の住み慣れた生活の場で療養し、自分らしい生活を続けられるた めには、地域における医療・介護の関係機関(※)が連携して、包括的かつ継続的な在宅 医療・介護の提供を行うことが必要。 (※)在宅療養を支える関係機関の例 ・地域の医療機関(定期的な訪問診療の実施) ・在宅療養支援病院・診療所(有床)(急変時に一時的に入院の受け入れの実施) ・訪問看護事業所(医療機関と連携し、服薬管理や点眼、褥瘡の予防、浣腸等の看護ケアの実施) ・介護サービス事業所(入浴、排せつ、食事等の介護の実施). ○このため、関係機関が連携し、多職種協働により在宅医療・介護を一体的に提供できる体 制を構築するため、市町村が中心となって、地域の医師会等と緊密に連携しながら、地域 の関係機関の連携体制の構築を図る。. 2.在宅医療の定義 「継続的な医療を必要とする患者に対し、入院時に医師の持つ責任と同じ責任のもとで、 自宅等の『医療提供施設』外において行われる、専門的・総合的技術を内容とする医療」 3.在宅医療・看護・介護の連携 1)医師の責任 医師法 第 17 条. 医師でなければ、医業をなしてはならない。. ①退院判断 : 医師の専権的判断事項 3 ②患者の意思形成と医師の説明義務 ← 医療を受ける者の意向の尊重 ) ③病診連携義務 ←(機能を強化した)在宅療養支援病院・診療所 ④定期的診療義務 ; 在宅医療契約の特徴 ⑤絶対的応招義務 ← 在宅医療契約上の義務 → 看取りと医師の死亡診断 ⑥バックベッド確保義務 ← 在宅療養支援病院・診療所 ⑦看護職・介護職に対する指示 保健師助産師看護師法 第 37 条 保健師、助産師、看護師又は准看護師は、主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を 除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は歯科医師 1)医療法施行規則第 1 条は、①老人福祉法第 20 条の 4 に規定する養護老人ホーム、②同法第 20 条の 5 に規 定する特別養護老人ホーム、③同法第 20 条の 6 に規定する軽費老人ホーム、④同法第 29 条第 1 項に規定す る有料老人ホーム、⑤その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であつて、医療法第 1 条の 2 第 2 項に規定する医療提供施設以外の場所を定めている。 2)これまで医政局施策の在宅医療連携拠点事業(平成 23・24 年度),在宅医療推進事業(平成 25 年度~) により一定の成果が認められたので、これを踏まえ、地域医療介護総合確保推進法(平成 26 年法律 83 号) によって介護保険法の地域支援事業に位置づけ、制度化された(介護保険法第 115 条の 45 第 2 項及び同法 施行規則第 140 条の 62 の 8) 3)患者本人は、気管切開を拒否していたが、家族(あるいはケア担当者)が最終ステージで、救急車を呼び 気管切開をして人工呼吸器を装着して救命した場合を、どのように考えるか。. ― 11 ―.

(14) 2015 年 7 月 24 日 【第 20 回日本難病看護学会】 が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。ただし、臨時応急の 手当をし、又は助産師がへその緒を切り、浣かん腸を施しその他助産師の業務に当然に付随する行 為をする場合は、この限りでない。. 2)看護師の責任 保健師助産師看護師法 第 5 条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦 に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。 第 31 条 看護師でない者は、第 5 条に規定する業をしてはならない。ただし、医師法又は歯科医師 法の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。 2 省略. ①療養上の世話:介護職との連携における責任 旧社会福祉士及び介護福祉士法(昭和 62 年法律 30 号) 第2条 略 2 この法律において、「介護福祉士」とは、第 42 条第 1 項の登録を受け、介護福祉士の名称を用 いて、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むの に支障がある者につき入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、並びにその者及びその介護者に対 して介護に関する指導を行うこと(以下『介護等』という。)を業とする者をいう。. ②診療の補助:看護師が行いうる医行為の範囲と医師の指示 保健師助産師看護師法(平成 26 年法律 83 号・追加) 第 37 条の 2 特定行為を手順書により行う看護師は、指定研修機関において、当該特定行為の特定行 為区分に係る特定行為研修を受けなければならない。 2 この条、次条及び第 42 条の 4 において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めると ころによる。 一 特定行為 診療の補助であつて、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考 力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして厚生労働省令 4) で定めるもの 5)をいう。 二 手順書 医師又は歯科医師が看護師に診療の補助を行わせるためにその指示として厚生労働 省令で定めるところにより作成する文書又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知 覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理 の用に供されるものをいう。)であつて、看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲及び 診療の補助の内容その他の厚生労働省令で定める事項 6)が定められているものをいう。. ③診療の補助:介護職との連携における責任 社会福祉士及び介護福祉士法(平成 23 年法律 72 号・一部改正) 第 2 条 この法律において「社会福祉士」とは、(以下、省略) 2 この法律において「介護福祉士」とは、第 42 条第 1 項の登録を受け、介護福祉士の名称を用い て、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに 支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要 7 な行為であつて、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る )。以下「喀 痰吸引等」という。) を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指 導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。 第 48 条の 2 介護福祉士は、保健師助産師看護師法(昭和 23 年法律第 203 号)第 31 条第 1 項及び第 32 条の規定にかかわらず、診療の補助として喀痰吸引等を行うことを業とすることができる。 2 略. 4)保健師助産師看護師法第 37 条の 2 第 2 項第 1 号に規定する特定行為及び同項第 4 号に規定する特定行為 研修に関する省令(以下、省令という。)(平成 27 年 3 月 13 日厚生労働省令第 33 号) 5)省令第 2 条(別表第 1)は、「経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整」等 38 の医行 為を特定行為として限定列挙している。なお、看取りとの関連では、当初、「在宅で終末期ケアを実施して きた患者の死亡確認」という行為名の下、「訪問看護等で在宅での療養を支援していた終末期患者に対し、 医師の指示の下、予測された終末期の過程を経た後に自発呼吸の停止、聴診による心拍の停止、瞳孔の対光 反射消失を確認し,かつ、異常所見を認めない場合、プロトコールに基づき患者の死亡を確認して、医師に 報告する」行為が、B2(判断の難易度の高い特定行為)に評価・分類されていた。しかし、その後、行為名 が「在宅ケアで終末期ケアを実施してきた患者の死の三徴候の確認」に変更され、行為内容もまた「医師の 指示の下、予測された終末期の過程を経た後に自発呼吸の停止、聴診による心拍の停止、瞳孔の対光反射消 失を確認し,かつ、異常所見を認めない場合、患者の死亡を確認して、医師に報告する」に修正され、評価 もC(一般の医行為)に変更されている。 6)省令第 3 条第 2 項は、①看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲、②診療の補助の内容、③当該 手順書に係る特定行為の対象となる患者、④特定行為を行うときに確認すべき事項、⑤医療の安全を確保す るために医師又は歯科医師との連絡が必要となった場合の連絡体制、⑥特定行為を行った後の医師又は歯科 医師に対する報告の方法の 6 つが定められていなければならないとする。 7)社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第 1 条は、医師の指示の下に行われる行為として、①口腔内の喀痰 吸引、②鼻腔内の喀痰吸引、③気管カニューレ内部の喀痰吸引、④胃ろう又は腸ろう及び⑤経鼻経管栄養の 5 つを規定している。. ― 12 ―.

(15) 4. 4-1. シンポジウムⅡ. 【地域での療養を“支えきる”】. 地域での療養を“支えきる” ―在宅医療・看護・地域のケアシステム 各地のとりくみに学ぶー 座長. 角田 徹 (東京都医師会) 山﨑 智子(東京医科歯科大学大学院 がんエンドオブライフケア領域). 超高齢化社会の到来を目前にして“在宅での看取り”が国の施策の焦点のひとつとなっています。 しかし私たちはもっと主体的に、豊かに生活し、病をもっても、精一杯に“生ききりたい”と考 えています。そのためには、生活を支える在宅医療・看護のしくみや取り組みを知り、それらを 充分に活用できるように考え、行動していく必要があります。一方在宅医療・看護を提供する側 の私たちも、充分にそのしくみづくりを行い、それぞれの地域や状況に応じた取り組みをし、求 められる支援を届けられるよう努めることが大切です。 本企画では、現在の在宅医療制度の基盤となった、神経・筋難病の在宅医療・地域ケアシステ ムづくりの歴史をふりかえり(20 周年記念事業特別講演 1)、加えて在宅医療のあるべき姿につい て、医事法学的側面から整理します(特別講演2)。そして本日のシンポジウムでは、“地域で 最期も支えること”を含む、療養を“支えきる”ための各地でのとりくみについて学びます。演 者の先生とテーマは下記のとおりです。 1)地域医療 病院医との連携で支える-在宅難病訪問診療事業を通じて地域医療介護連携の促進を 図る-. 中村 洋一氏(中野区医師会、中村診療所). 難病等により在宅で療養する方々が必要とする地域医療の内容や体制、在宅難病患者訪問診 療事業等の成果等について、また最期のときが近づく経過での対応、在宅での看取りにおいて 留意すべきと、制度やシステムの課題についてお話いただき、加えて在宅医療の振り返りとし ての病理評価の成果についても伺います。 2)統合的な看護サービスで支える 上野 幸子氏(佐賀県看護協会訪問看護ステーション) 在宅療養を支える看護サービスはもはや訪問看護に限りません。介護保険制度で創設された 通所サービス「療養通所介護事業所」は、難病等の児・者みなさんが利用することができ、ご 本人の生活、ご家族の生活を支えています。また(「療養通所介護事業所」)複合型サービス により、本人・ご家族の望む、自宅に準ずる通所の場で、最期をすごしていただくことも可能 となってきました。地域での療養を支えきるための支援の実際と成果、現状の課題についてお 話しいただきます。 3)行政としてシステムを創り支える -在宅難病療養者を地域で支えるしくみ創り今若 陽子氏(島根県出雲保健所) ALSなどの神経難病をもつ人々は、医療保険に加えて、通常の高齢者等を対象とする介護保 険制度、障害者を対象とする障害者総合支援法に基づくサービス、加えて難病事業を利用して療 養します。そのため、療養者が生活する居住地域の市町村が提供するサービスに、難病の特性を 反映させて、難病の人々も利用できるケアシステムとして整えていく必要があります。保健所で は難病をもつ人々の療養を支えるためのシステムを、市町村や地域の関係機関等との間で創って います。これらにかかわる様々な取り組みの実際とその成果等についてお話いただきます。. ― 13 ―.

(16) 4-2. 在宅医と病院医の連携で支える 在宅難病訪問診療事業を通じて地域医療介護連携の促進を図る 中村 洋一(なかむら よういち) 一般社団法人 中野区医師会 在宅難病訪問診療事業委員長 医療法人社団中村診療所. 中野区医師会では昭和 63 年から東京都医師会からの委託事業として在宅難病訪問診療事 業に取り組んでいる。当初は 2 例のパーキンソン病から始まったが徐々に事業の周知がな され、平成 8 年には都内 2 例目となる人工呼吸器を装着した ALS 患者を受け入れた。この 患者家族の協力で区内の訪問看護ステーションが人工呼吸器ケアの研修を行い、今では区 内だけで 10 数例の人工呼吸器装着患者の訪問看護にあたっている。その後増え続け 37 例 の登録がある。専門医による診断確定に至ったケースも数例あり、難病訪問診療事業の有 用性は高い。平成 22 年からは小児にも拡大し筋ジストロフィーの思春期の問題対応にあた った。 難病は主には神経難病だが神経内科専門医 4 名と小児神経専門医 1 名、膠原病専門医 1 名の参加を得て患者訪問、ケース検討会を行っている。訪問現場とケース検討会議には、 主治医の他に訪問看護師、ケアマネジャー、保健師も同席し現状の報告やケアの仕方など も議論している。このつながりで神経内科専門医の関連する病院へレスパイト入院するケ ースもあり、家族のレスパイト・ケアにも役立っている。地域の主治医は必ずしも神経内 科医ではないので専門医による治療助言は大変有効になっている。また一堂に会して検討 することで、それぞれの職種が把握している問題や悩みを共有できるので連携が進み、患 者にとっても良好な医療介護環境が整えられてきている。 今後の課題として、小児科領域の難病患者の把握が出来ていないことが上げられる。ま た亡くなった在宅患者の病理解剖によってより深い病態解明につながることが期待されて いるので、実際例も報告する。. ― 14 ―.

(17) 日本難病看護学会誌 Vol.20(2) 掲載予定. 中野区医師会における在宅難病訪問の取り組み 〜在宅難病訪問診療事業を通じて地域医療介護連携の促進を図る〜. 東京都中野区:都内の西に位置 面積約 15.6km2、 人口約 31 万人、全世帯数の 60.1%が単身世帯 65 歳以上人口の占める割合は 19.6%(中野区ホームページ2013 年 3 月更新) 中野区医師会:約 300 件の医療機関会員で構成 病院 8 件 在宅療養支援診療所 56 件. 中野区医師会では昭和 63 年から東京都医師会が都から委託された在宅難病訪問診療事業 に参加してきた。当初の 2 例から増え続け現在では 38 例になっている。その間、神経内科 専門医による助言の元、保健所とも協力しながら対象疾患患者を掘り起こし症例数を増や した。当初の参加が担当理事、神経内科専門医、主治医、保健師だけだったのが、徐々に 関係職種へも参加協力を依頼して訪問看護ステーションの看護師や理学療法士、指導の理 学療法士、介護保険導入数年してからはケアマネジャーも参加した。この 3 年間は中野区 歯科医師会の協力で口腔衛生状態のチェックも訪問時に行われている。事業に関連して、 講演会による関係職種のスキルアップ、患者の治療ケアの発展、専門医との連携でレスパ イトの実現など地域全体の医療介護の連携がより一層進展したので、その報告を行う。 ■ 中野区医師会による支援 在宅医療に欠かせない基盤として、病診連携によるバックアップ医療体制、診診連携に よる補完体制、訪問看護ステーション、訪問歯科診療、訪問調剤など在宅医療全般の関係 性の構築やケアマネジャー、介護保険事業者との連携(サービス担当者会議)および行政 の支援が上げられる。しかしこれらが実現するために様々な取り組みを私たちは行ってき た。 病診連携による在宅医療支援として、今では全都に同様の制度が設けられているが、い ち早く平成 12 年度から在宅療養者緊急一時入院病床確保事業を中野区と医師会の独自の取 り組みとして開始した(表 1) 。お陰で、在宅療養者はレスパイトも含めて必要時に区内の 病院に入院治療できるようになった。また病診連携を強化するために 24 時間連携支援、か かりつけ医紹介事業、病診連携の会(病院機能紹介と懇親会)などを設けて来た。介護福 祉関連では、主にケアワーカーやケアマネジャーのための地域リハビリテーション講演会、 ケアマネジャーとの交流会、地域包括支援センター相談医の配置など行い、医療介護の直 接的な交流の場を毎年欠かさず行っている。 一方診療所向けには在宅療養支援診療所の施設基準取得のための支援として連携診療所. ― 15 ―.

(18) の紹介を行い、区内には 56 ヵ所の在支援診療所がある。内科だけでなく、眼科、皮膚科、 耳鼻咽喉科、泌尿器科、婦人科などの専門科の往診体制も専門分科会と協力して設けてあ り在宅では診療科を大部分カバー出来ている。 在宅療養者の家に置いて家族やそれぞれの職種が情報交換するための「在宅療養手帳」 を医師会では作成し無料で配布している。医療連携ガイドには各医療機関の特徴が掲載さ れ、医療機関同士の情報交換に役立っている。. 表 1:H15〜20 年度利用実績. 稼働率%=利用実績日数÷365 日×100. ■ 在宅難病訪問診療事業 昭和 63 年度からパーキンソン病 2 症例で始まった在宅難病訪問診療事業であるが、現在 は年々増加し 38 症例になっている。男女比では女性 59%で女性の方が多い。年齢別では高 齢化に伴い 80 才以上の占める割合が増えていて約 30%強である。最高齢は 91 才の ALS 女性である。一方、地域に埋もれていた若年の難病患者も本事業に登録されるようになり 20 才以下も 4 症例ある。当医師会ではこの数年障がい児を抱える親の会を支援してきてお り、そこからの紹介があり拾い上げが出来るようになった。小児は従来難病申請してあっ ても、主治医が大学病院小児科で地域の医療機関には通院していない、個人情報保護の観 点から行政からの情報提供がないなど、地域から登録されることはなかった。またケアマ ネジャーのいない若年難病患者は地域の在宅医療の提供を受けてこなかった。しかし、事 業登録されてからリハビリテーションの利用が可能になり、格段に ADL が向上し、母親も 一人で悩まなくなるなど、療養環境が大きく前進したケースもある。今後難病対象疾患が 大幅に増加し小児の対象者も増える中で、この事業の果たす役割は更に重要になると思わ れる。 登録疾患別では、平成 26 年度は ALS6 例、パーキンソン病(関連疾患も含む)8 例、脊. ― 16 ―.

(19) 髄小脳変性症 1 例、多系統萎縮症 1 例、筋ジストロフィー症 3 例、進行性核上性麻痺 4 例、 多発性硬化症 2 例などの他、小児でアレキサンダー病などがある。毎年疾患の構成割合は 変化があるが、総じて、一番多く関係したのは ALS、多系統萎縮症、脊髄小脳変性症、パ ーキンソン病などの神経変性疾患であり、悪性慢性関節リュウマチなどの膠原病は少ない 傾向である。小児はアレキサンダー病の 1 例以外は一連の筋ジストロフィー症である。 転帰として、ALS は 13 例が本事業経過中に死亡しているが全例自宅で臨終を迎えている。 人工呼吸器や胃瘻などの医療処置が多いケースでは施設入所が難しいので当然の傾向と思 われる。その他の神経難病でも自宅で亡くなるケースが多かった。. (難病訪問ケース検討会議). (実際の訪問診療場面、専門医、指導 PT、訪問 看護ステーション看護師などが写っている). 在宅難病訪問診療事業年 4 期に分けて行われるが、各期 2 回に分けて 3 から 4 班の訪問 チーム(それぞれに専門医、担当委員、看護師など)で行うので、医師会館に帰館してか ら行うケース検討会議にも保健師、ケアマネジャーも含めて大勢の参加者が集う。各ケー スに専門医、主治医、担当保健師、訪問看護ステーション看護師か理学療法士、ケアマネ ジャーがいてそれぞれの持ち分の経過や対策を出し、疑問点や改善点などを検討している。 専門医が複数参加しているので議論も重層的になり密度の濃いものとなっている。難しく 見える神経難病の理解が深められ、ケアの対応についても具体化しやすくなっている。デ イサービスやレスパイト・ケアに繋がることも少なくない。必要時参加している専門医の 所属する病院への精査入院やレスパイト入院も可能になった。また主治医には伝わってい ない家族の悩みなども明らかになることもある。 しかし、介護保険が始まる前には保健師の関与が大変多かったが、最近では殆ど関与が なくなってきているので、行政からの支援が少なくなっていると懸念もある。. ― 17 ―.

(20) 小児難病での地域の課題を少し述べる。登録ケースは全例離婚していて、母親が一人で 介護を担い体力的にも経済的にも困難になっていることが多い。訪問看護や訪問リハビリ テーションを利用していないので身体機能が低下していたり、薬剤管理が難しくなってい たりしたなどの問題があった。医療保険対応の訪問看護ができるので自己負担なしにリハ ビリテーションを受けられ、ADL が改善した兄弟の筋ジストロフィー症のケースもあった。 本事業が地域で苦悩している小児難病患者の支援に役立つことを願っている。 ■ 積極的に在宅医療で実践し制度を前進させた一例 全経過 12 年の ALS 患者について紹介したい。平成 7 年春に 65 才で発症しその年の秋に は人工呼吸器装着となった比較的速く進行したケースである。当時人工呼吸器を自宅で使 用して療養することは考えられなかった時代である。本人家族の希望で都立神経病院を退 院してから中野区内の病院へ一旦転院し、そこでケアに関わる家族やボランティアの方々 に、痰の吸引、胃瘻の管理などの医療処置や文字盤による会話などのトレーニングを 1 月 間実施した。その後帰宅したが、家族の不安感は強く当初 1 月間に、訪問診療と往診は 12 回、診療所からの訪問看護 25 回、入院先病院からの訪問看護 4 回行ったが、当時の保険診 療ではこれらは同日算定できず、医療機関の持ち出しとなっていた。しかし、この間の連 日の指導が功を奏し家族は十分に自分たちでケアを行え、ボランティアにも指導できるよ うになった。 筆者はこのケースについて東京保険医協会を通じて、厚生省担当官に直接訴える機会を 得て、具体的な取り組みを保険で賄えるように要請したが、翌年には医療処置が必要な患 者の在宅復帰の訪問看護は頻回に行えるようになった。今では介護保険においても同様の ことが認められるようになっている。 経過中に患者家族は衆議院選挙などへの参加出来ないのは不当と訴えて、在宅療養者は 自宅で投票できるように制度が改まった。 当時は介護保険も始まらず、24 時間のケアは看護学校生徒のボランティアや実際に家族 を看取ったことがあるボランティアに支えられていたが、訪問看護が少ない中で、24 時間 の大部分のケアを支えるヘルパーの必要性を訴えて、何度も厚労省と折衝する中で、遂に 痰の吸引や胃瘻の取り扱いができるヘルパー制度の創設に繋がった。現在では、研修を受 けることを条件に広く、医療処置もできるヘルパーが増えて地域の中で重度の難病患者を 支えている。 経過中にはトラブルも多く、地域の耳鼻咽喉科医師による往診、地域の中核病院でのレ スパイト入院や褥瘡手術など多くの協力があり、最期まで自宅で過ごすことができた。反 対に、ボランティアの医師、看護師の協力で何回も 1 泊旅行や日帰り旅行も実現できたな ど、家族には思い出が残されたので、看取り後も地域のケアの核になっており、一つの財 産であろう。. ― 18 ―.

(21) ■ まとめ 最近になり在宅療養の神経難病患者が死亡した場合に剖検を行い、病態解明に繋げるべ きではないか、との考えが出始めた。実際に区内で療養していた終末期に区内病院で死亡 した ALS では、 生前診断が ALS にも拘わらず脳内病変ではレビー小体の同居などがあり、 長期に療養しているケースではまだまだ病態が解明されていないことが明らかになってい る。今後医学の進歩のためにも病理解剖の実施も必要であろう。 多職種で検討する在宅難病訪問診療事業では、有用な情報共有が可能で、患者家族への メリットが多い。各地域で当医師会のような在宅難病訪問診療事業が展開することを願う。. ― 19 ―.

(22) 4-3. 総合的な看護サービスで支える 上野 幸子(うえの ゆきこ) 佐賀県看護協会訪問看護ステーション. 佐賀県看護協会訪問看護ステーションは、2006 年に療養通所介護事業を、2013 年に看護 小規模多機能型居宅介護を開設している。訪問看護の利用者の過半数をがん末期と神経難 病で占めており、中、重度者の要介護状態、医療依存度の高い在宅療養者のレスパイトを 含めた支援体制は必須である。いずれも、訪問看護と一体的に提供されるサービスとして 新設されて以降、運営している。重度障害者等を中心とする通所系サービスは、無理のな い人員体制と快適な空間があることや経営として成り立たないと熱意だけでは継続は困難 である。狭い空間でのストレスやマンパワーの不足は、当然ケアの質に影響する。当時、 複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護. 以下「看・多・機」)の話が持ち上がり、. 設備や体制に関するストレス回避を期待してのサービス移行であった。しかし、療養通所 事業対象者がそのまま「看・多・機」に移行することは無理があり、併設するに至ってい る。平成 24 年度に、療養通所介護事業所を活用した児童発達支援事業等の指定が可能にな った。医療ニーズの高い重症心身障害児・者の地域での受け入れの促進、QOL の向上及び介 護者等のレスパイトを推進する内容である。このことは、NICU から直接帰ってくる重症児 から在宅看取りまでの支援の幅が広がることにつながっている。併設の強みを生かして、 従来の訪問看護に加えて、泊まり、通所、訪問介護の組み合わせで、重度であっても、医 療依存度が高くても在宅療養の継続が可能な内容である。「看・多・機」は包括的なサービ スになるため、ケアマネージャーも同一事業所に限られる。療養通所では、従来のケアマ ネージャーとの関係性を崩さずにサービス提供が可能なため、他事業所とのサービスのコ ーデネイトも自由にできる。フロアは別に確保する必要があるが、当日の利用者によって は同じフロアやホールでコンサートなどのイベントの参加や、世代間の違う利用者との交 流があり穏やかに時間と空間の共有ができている。現在、職員 38 名で、看護師 21 名が兼 務している。事業開始から 3 年目を迎え、看護を中心とした地域包括ケアのひとつの形と して紹介したい。. ― 20 ―.

(23) 第20回日本難病看護学会学術集会 シンポジウムⅡ【地域での療養を“支えきる”】. 総合的な看護サービスで支える 佐賀県看護協会訪問看護ステーション 訪問看護サポートセンター 上野 幸子. 2015年7月25日. 訪問看護ステーションが実践する 地域包括ケアシステム 療養通所介護事業所と 看護小規模居宅介護支援事業所の併設が. もたらした効果. 佐賀県 サガン鳥栖 吉野ケ里遺跡. バルーンフェスタ 嬉野・武雄温泉. 有田陶器市. ― 21 ―.

(24) 佐賀県看護協会訪問看護ステーション . 機能強化型訪問看護ステーション1. . 看護師:21名(常勤12名)・言語聴覚士1名 介護支援専門員2名・(看護師1・社会福祉士1名) 介護職13名(介護福祉士8名・保育士1名・介護士4名) 事務3名・管理栄養士1名 計39名. . 利用者130名/月 ・在宅看取り51名/年. . 併設事業 療養通所介護事業所 居宅介護支援事業所 グループホームと医療連携 看護小規模多機能型居宅介護 ケアステーション野の花. 訪問看護ステーション利用者疾患別割合 平成26年4月~平成27年3月 尿路系疾患 4%. 精神疾患 4%. 内分泌疾 患 6% 呼吸器疾患 7%. 悪性腫瘍 36%. 小児疾患 4%. その他 9%. 循環器疾患 12%. 神経系疾患 18%. 住み慣れた地域で 在宅療養を続けるために . 訪問看護や訪問介護が限られた時間に訪問し、「点」で支えるだけ では、在宅療養の継続は困難. . 脳血管障害後遺症、認知症、難病等を有する重度要介護者又は がん末期の者であって 常時看護師による観察が必要な状態の者. 療養通所介護事業所の開始. ― 22 ―.

(25) 重度障害児の在宅支援. 複合型サービス取組へのきっかけ (看護小規模多機能型居宅介護).  療養通所介護事業(3床)での限界. 医療ニーズの高い利用者のレスパイト 在宅看取りでの支援強化の必要性. 設備面での限界(浴室・共有スペースの不足)  訪問看護師だからできること. 生活の場で医療ニーズにこたえること なじみの顔がある安心感. 複合型サービスとは (看護小規模多機能型居宅介護) . 訪問看護を基盤とした小規模多機能型居宅介護サービス。. (2012年介護報酬改定により制度化) . 看護と介護サービスの一体的な提供により、医療ニーズの 高い要介護者への支援の充実を図る. ― 23 ―.

(26) 看護小規模多機能型居宅介護 ケアステーション野の花概要  開設:2013年4月1日  佐賀県看護協会訪問看護ステーションでの2枚看板  登録人員25名・泊まり・5名・通い・15名  人員体制:看護師専任2名・兼務16名. 介護福祉士:8名・介護士:5名  2014年度利用者152名. 終了者・(死亡)20名. 旧ステーション通所室. 複合型サービス ケアステーション・野の花. ― 24 ―.

(27) 建築面積:336、43㎡ 1F床面積:314,07㎡ 2F床面積:164,72㎡ 延べ面積:478,79㎡. 4月開設以降の利用者 年齢-性別. 疾患名. 介護度. 1. 90歳女性. アルツハイマー型認知症. 要介護 1. 2. 89歳女性. アルツハイマー型認知症. 要介護 5. 3. 63歳男性. 胃癌・癌性腹膜炎. 要介護 2. 4. 72歳男性. 胃癌・肝転移. 5. 48歳女性. 侵襲性肺アスペルギルス症. 死亡 死亡. 要介護 4. 死亡. 両側生体肺移植後(人工呼吸器) 6. 95歳男性. 心不全・認知症. 要介護 5. 7. 54歳女性. ALS. 要介護 5. 8. 71歳女性. 心サルコイドーシス・慢性心不全. 要介護 2. 9. 74歳男性. パーキンソン病. 要介護 3. 10. 79歳女性. 直腸癌・肝転移. 要介護 4. 死亡. 11. 88歳男性. 胃癌. 要介護 5. 死亡. 12. 90歳男性. 前立腺癌. 要介護 5. 13. 80歳女性. 肛門管癌. 要介護 1. 4月開設以降の利用者 その2 年齢-性別. 疾患名. 介護度. 14. 75歳女性. アルツハイマー型認知症. 要介護 1. 15. 87歳女性. 心不全. 要介護 3. 16. 77歳女性. パーキンソン病. 要介護 1. 17. 90歳女性. 悪性リンパ腫疑い. 要介護 3. 18. 80歳男性. 肺癌末期. 要介護 2. 死亡. 19. 70歳女性. ALS. 要介護 2. 死亡. 20. 53歳女性. 膵がん末期. 要介護 2. 死亡. 21. 88歳男性. 非ホジキンリンパ腫末期. 要介護 4. 死亡. 22. 83歳女性. 左腎癌末期. 要介護 1. 死亡. 23. 73歳女性. アルツハイマー型認知症. 要介護 1. 24. 88歳女性. 右上顎腫瘍術後・癌性疼痛. 要介護 3. 25. 101歳女性. 脳梗塞後遺症・アルツハイマー型認知症. 要介護 4. 26. 78歳女性. 進行性核上麻痺・脳梗塞後遺症. 要介護 5. ― 25 ―.

(28) ケアステーション野の花利用状況. 訪問看護利用者数. 療養通所介護事業所の継続 •. 重度障害者・児の受け入れ. •. 療養通所介護における多機能型事業 重心型の児童発達支援事業・重心型の 生活介護事業. ①療養通所介護の定員枠内(2012年4月より、定員9名以下). で定員5名の指定を受け、療養通所介護と一体的に利用者の 受け入れができる。 ②人員配置:児童指導員または保育士1名以上. 提供時間に3人の職員配置・ 看護師:療養通所介護と兼務可能。管理者も兼務可。 ③報酬:利用時間に関係なく1回に対する利用料である。. ― 26 ―.

(29) 療養通所介護における改定 サービス内容. 改定前. 改定後. 3時間以上6時間未満/回. 1007単位. 1007単位. 6時間以上8時間未満/回. 1511単位. 1511単位. 個別送迎体制強化加算/日【新規】. 210単位. 入浴介助体制強化加算/【新規】 サービス提供体制加算Ⅲ 6単位. 60単位. 6単位. . (支給限度額管理対象外). 療養通所介護事業所の主たる利用者 年齢-性別. 疾患名. 介護度. 1. 73歳男性. 高位頸髄損傷・慢性呼吸不全(人工呼吸器). 要介護 5. 2. 49歳女性. 脊髄小脳変性症. 要介護 3. 3. 69歳男性. 脊髄小脳変性症(遺伝性アレキサンダー症). 要介護 5. 4. 58歳男性. 高位頸髄損傷. 要介護 5. 5. 61歳男性. ALS. 要介護 5. 6. 85歳男性. 慢性腎不全. 要介護 3. 7. 48歳男性. 脳幹部出血後遺症・脊髄損傷. 要介護 4. 8. 71歳女性. 脊髄小脳変性症. 要介護 4. 9. 1歳 男児. 単心室. 10. 7歳 男児. 溺水・低酸素脳症(人工呼吸器). 11. 1歳 女児. 驚顎症・突発性呼吸窮迫症候群(人工呼吸. 12. 4歳 男児. 低酸素脳症・急性、慢性硬膜下血腫・気管切 開. 13. 6歳 男児. 脊髄性筋萎縮症(人工呼吸器). 療養通所室. ― 27 ―.

(30) 小児通所室. ある日の 療養通所. ― 28 ―.

(31) 季節ごとのイベント . 1月:自治会と共同で餅つき. . 2月:節分・豆まき. . 3月:ひな祭り. . お誕生日会. . 4月:お花見. . 7月:七夕. . 8月:納涼夏休みエンジョイプラン・ ソーメン流し. . 9月:敬老会. . 11月:「わくわく!秋の遠足!カラオケボックスもあるよ」. . 12月:みんなで歌おう♪合唱の日. . クリスマスコンサート. . ハロウィン. . 子供みこし. . 定例コンサート. 看護小規模多機能型居宅介護の効果  がん末期の利用者にとっては. ①在宅緩和ケアを支援する場の拡大 ②在宅看取りに対する不安の解消. ⇒デイホスピスとしての機能強化  病状や介護の不安に即時対応、柔軟なサービスの提供、. 時間の制限なく本人、家族の状況に合わせた支援が可能。  利用の頻度に関わらず、介護度ごとの包括料金である。  医療ニーズが高くても対応が容易に可能.  急性期病院からの退院先の選択肢の拡大  訪問看護のシェアの拡大となる  介護職としての成長・(看取りへの対応など). ― 29 ―.

(32) もう一つの居場所として . 尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで可能な限り 住み慣れた地域で生ききる事を支援する。. . 生活の延長線上にある自然死の尊重. . 家族の看取りを支えること. 家族・知人などの出入りが自由・時として宿泊も可能 家族の力を奪わないようにすること. 看護小規模多機能居宅介護&療養通所介護 併設の強み . 当日の利用者の人数や状態により、職員体制を柔軟に配置できる。. . ケアマネジャーの変更をせずに、通所、訪問の利用が可能。. . オプションで宿泊対応が可能(事業所としての届出が必要). . 介護保険外の対象者等、年齢制限なくレスパイト機能が発揮できる。. . サービスの安定的な提供で(看・多機)への移行がスムーズ. . 世代間を超えた(高齢者・小児の)自然な交流の場の提供. . スタッフの多様な勤務形態WLBへの融通性の拡大. 課題 看護職と介護職との協働:業務分担・教育、指導  看護職と介護職との連携:(スタッフが定着すると解決し 易い。)  介護保険対象外の利用者でも制度の縛りに左右されること なく多様なニーズに対応できるような支援であること  複数事業運営による事務作業の煩雑さ (制度別請求業務等)  兼務と夜勤が伴うシフトの複雑さ  マンパワーの不足 介護職・若い訪問看護師  重度者に対応できるスキルが求められる・小児~高齢者に 対応できる . ― 30 ―.

(33) 地域の中で参加する いつもの自分に戻れ る場. もともと地 域が持って いるコミ ニュティの 中での交流. 看護小規模多機能型居宅介護は  在宅ケアのノウハウを持つ訪問看護師の機動力を最大限に活かし、. 介護職との連携のもとバックベットを持つことで、利用者・家族の 「最後まで家で」という思いを支えることができる。  地域の実情に合ったやり方ができ、自治会の範囲を超えた取り組み. ができる。. 同時に事業所の範囲を超えた取り組みに繋がる。. 地域のもつ力 . ヘルスプロモーションではなく、もともとある文化、地域資源のなかで コミニュケーションをとりあい、支えあいの文化が育ってゆくこと。 医療が”暮し(生活)“のなかに組み入れられてゆくことを感じてもらえ、 在宅医療に関する地域住民への普及啓発につながる。. . 地域住民との交流が自然になされ在宅でのケアを感じてもらい、どんなに 重度でも家に帰れる、看取りができる地域の構築ができつつある。. ― 31 ―.

参照

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