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小児慢性特定疾患児および家族への支援をめざして―ニーズ調査結果―

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586 第44巻 日本公衛誌 第8号 平成9年8月15日

小児慢性特定疾患児および家族への支援をめざして

―ニーズ調査結果―

伊佐地真知子

鈴木

励子

杉本

敏子

西口

目的 小児慢性特定疾患児・家族にとってどのような支援・対策が必要なのか,そしてその中で保健所が果 たすべき役割について検討することを目的とした。 方法 平成6年度鈴鹿保健所に登録された小児慢性特定疾患児223人の保護者に対して,保健婦による訪問 ・電話・アンケート送付のいずれかにより,実態調査を行った。 成績 その内調査協力が得られたのは103人で,回答率は46.2%であった。通学先は76人(73.7%)が小中 学校であった。困りごとについては,病状の落ち着いた現在でも,あると答えた人が45人(43.7%)あ った。内容については,経過を通して診断・治療に関することが最も多く,医師からもっと詳しい説 明を受けたかった,入院中に相談相手が欲しかった等があった。また,診断決定時には入院に伴う付 き添いの問題などが増加した。学校に関することは,授業の遅れやいじめなどを心配する声があり経 過とともに増加していた。保健所や市町村の相談活動を知っているかという問いに対しては,知って いると答えた人は半分にも満たなかったが,知らない人に,知っていたら利用したかどうか尋ねたと ころ,約1/3の人が利用したと答えていた。親の会については,知っているという人はかなり少なかっ た。必要と思うかという問いには,非内分泌疾患では,59.6%の人が必要だと思っているにもかかわら ず,参加したいと答えた人は36.2%と減少していた。 結論 小児慢性特定疾患児の在宅ケアを推進していくためには,病院・家庭・学校等患児が生活していく場 の環境を整えることが大切であり,そのためには,関係機関の連携が不可欠である。保健所は,支援を 必要とする患児・家族が利用しやすいように,相談窓口を設け,保健婦が相談相手となり,患児・家族 のニーズに応じて精神的なサポート,福祉サービスの紹介,患者家族会の紹介等を行う必要がある。し かし,小児慢性特定疾患児にかかわる機関は多く,必要な患児・家族に適切な支援ができるよう,保健 所が中心となって在宅ケアシステムを構築していくことが大切である。

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