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ドイツ連邦憲法裁判所の権限 : 基本法第100条第2項による手続 利用統計を見る

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ドイツ連邦憲法裁判所の権限 : 基本法第100条第2

項による手続

著者名(日)

名雪 健二

雑誌名

東洋法学

53

2

ページ

47-63

発行年

2009-12-22

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00000708/

(2)

︽論 説︾

ドイッ連邦憲法裁判所の権限

基本法第一〇〇条第二項による手続

 e 法争訟の 存在 口 疑義と疑義者  日 疑義 提示の対象  四 決定にとっての重要性 五 決︷疋 四 適格要件 三 概念上の性格づけ 二 具体的規範審査︵基本法第一〇〇条第一項︶ 一 手続の目的と機能 との区別 名 墨ヨ 健 一一

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手続の目的と機能        こ  連邦憲法裁判所は、基本法第一〇〇条第二項により、裁判官の疑義提示にしたがって、国際法のある原則が基本       こ 法第二五条に基づいて、それが連邦法の構成部分であるかどうかの問題に関して決定する。基本法第一〇〇条第二        レ 項は、基本法第二五条と極めて密接に結びついている。つまり、それは、基本法第二五条の実質的法的規定と﹁訴        ざ 訟手続上の対﹂をなしている。基本法第一〇〇条第二項は、ドイツ連邦共和国の国内法において国際法の効力を手 続法的に保護するためにあるが、この手続はまた、国際法の実施と同時に、国際法を国内法の秩序に組み入れるこ       パゑ とから起こる法的安定性と立法者の権威に対する危険を抑制するという別の目的がある。これまでに、わずかでは        パ レ あるがある程度重要な決定がこの手続において下されたが、疑義提示決定となる最初の手続のほとんどにおいて        パヱ は、ドイツ法の担い手と外国法の担い手との間の法律関係から生ずる条約上の請求権の遂行が争われる。この種類 の最初の手続の対象は、アメリカの軍法会議によって死刑を宣告され、一九四五年に死刑にされた捕虜の曹長の家        パ レ 族からの遺族年金の支払いに対する訴えであった。また、連邦憲法裁判所は、一九八七年に、引渡しされるべき者 が第三国で罰せられた犯罪行為により引渡しを妨げている、基本法第二五条の意味における国際法の一般原則があ       パユ るかどうかを決定しなければならなかった。  基本法は、国際法の国内法的効力に関する疑義提示間題について拘束力のある決定権をドイツの憲法裁判所で初 めて制度化したが、それはドイツ憲政史上初めてである。これは、ヴァイマール憲法やその先駆者よりも、より国        パリ 際法に対して国家法を開く努力の結果であり、基本法の国際法に対する好意である。基本法第二五条第二段によ り、国際法は、国内法の構成部分としてドイツの市民にとり権利と義務を創設する。その権利と義務を確保するた

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      ハれレ めに、国際法上の疑義問題の解明がもっとも権威ある裁判所、つまり、連邦憲法裁判所に集中されたが、基本法第 一〇〇条第二項による手続を連邦憲法裁判所に提起する権利は、基本法第九三条第一項第二号による抽象的規範審 ハど 査によることもなく、憲法機関には与えられなかった。したがって、国際法の原則が国内法的に有効であるかどう かの問題については、裁判所の手続からのみ連邦憲法裁判所にもたらされる。よって、連邦議会、政府、行政部等 は、基本法第一〇〇条第二項での問題をみずから直接に連邦憲法裁判所によって解明させることはできないが、連 邦議会や政府等の機関にとっては、これらによって講じられた措置に関する法争訟の範囲内でのみ問接的に可能で  パど ある。  ところで、連邦憲法裁判所は、基本法第一〇〇条第二項による手続とその機能を次のように述べている。すなわ ち、﹁しかしながら、その決定が国際法の一般原則の範囲にもおよびうるので、連邦憲法裁判所は、個別的事件に おいて、その都度、国際法の一定の一般原則がその範囲に基づき国内法に効力をおよぼしうるかどうかをも審査す ることができる。基本法第一〇〇条第二項による確認の手続は、結果的には立法手続の代わりになる。連邦憲法裁 判所の決定主文は、法律上の効力を有する﹂︵基本法第九四条第二項、連邦憲法裁判所法第一三条第一二号および第三一    パど 条第二項︶としている。しかし、この連邦憲法裁判所の言い方に対して、連邦憲法裁判所が、国際法上の原則の国 内法的効果に対する代替立法者とみなされるべきであるという誤解を起こしてはならないとされる。すなわち、国 際法上の原則が存在し、それが国内法的に効力をもつので、権利と義務を生ずるという裁判所の宣言的確認の結果 は、立法手続の結果と同じである。つまり、決定が一般的に効力を有している︵連邦憲法裁判所法第三一条第一項・   パおレ 第二項︶。そして、連邦憲法裁判所はその確認を裁判所として行うが、ここにおいても、立法者の創造的機能は連 邦憲法裁判所に与えられていない。その理由は、国際法の一般原則の導入はすでに、基本法第二五条それ自体に

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よつ        ︵16︶ てもたらされているからである。 ︵1︶基本法の邦訳については、高橋和之編﹃新版世界憲法集﹄、二〇〇七年、高田敏・初宿正典編訳﹃ドイツ憲法集﹄第五版、 二〇〇七年、樋口陽一・吉田善明編﹃解説世界憲法集﹄第四版、二〇〇二年があるので参照されたい。 ︵2︶基本法第一〇〇条第二項による手続を取り扱ったものとしては、困磐ωω9巨畠\望R嘗囚90費∪器ω§号磐①匡㊤霧巨鴨鴨− 誉拝8>邑‘NOON臣葭﹂①窪。葛旨ω辞切①包帥\国。冨ほ困Φ一pく①誉ωの巨鵯賓。N①㌍8拝N>島‘NOOH寄畦。8。30ξ一ω鼠昌評ω寧 一・NN鉾くΦ瀞ωω巨鴨肩。Nの醇①。拝ω。︾邑﹂8一φN一良晶名。斥。q帥おま幕きN仁の感鼠碍蚕叶Φ・巨αく①岳ぼ窪α①ωω巨α①の<①岳ωω旨ひqω− ひq 9。浮ω﹂昌こ。ω①口ω①・ωΦ①\評三困容喜。協︵田詔.y田民薯3α①ωωけ聾霞Φ。浮ω営αRω琶αのωお冒げ爵U①爵&きP臣﹂HHω’  ︾仁O‘NOO伊㈱刈O即α口β一■No c団捗“ζ一〇げ㊤Φ一ω蝉Oげ9くの目幡餌ωω仁O鵬ωも同ONΦωω村ΦOげ“N●緊!仁自こNOO刈噂園α口唇N一〇協h“○げ目一ω什一曽口国自一ひq﹃qσΦり\︵∪げ目一ωけOO出 Ooo9くΦ瀞ωω§鴨賓。NΦω賀8算P>邑るOOρ臣量簿良晶ぎ一冨ざζ二〇8F9巴W琶αΦω<Φ壁ωω巨鴨鴨旨寓巨α爵”一一閃①日の一− b自幻Φ。q①日α①ω<欝霞①。募﹂冥9誘けぎω弩良︵田ω閃●︶扇きαΦω<①瀞ωω巨鴨磯9畠こ且02且鴨ω①貫閃婁鴇σg5≧一践 αΦω謡寅ぼ一ひq①⇒ω①ω8箒霧号巴W目牙ωお匿ω雲起詔豊魯貫窪’戸一S①あ﹂誤辱竃葺巨蝉・ り寄浮拝U震穿§箒置目膓ヨ践雪魯 誉2震ヨ︿包穿註o霧<①陳昌おb暴魯>浮一〇〇口○ρ盲8β8ω辱福王守﹁連邦法としての国際法の確認手続﹂、工藤達郎編、 ドイツの憲法裁判所収、二〇〇二年、三八七頁以下がある。 ︵3︶留99寄冥曽。● ︵4︶臼冨。3村ζ翌賞一員↓げ①oαo肘ζ曽§N\○雪8﹃∪費一〇Q噸F帥‘9§畠Φω①一N’囚o目BΦ算貰ω一曽且冒巳NO。ρ≧け一。O寄導藤N料甲きN 困Φ貫目↓冨&興ζ四巨N\㌍巨。ω魯巨象些Φ苛q窪\零雪N困のす\浮昌R一国魯眞ρω目α①ω<&霧の目鴨ひq包畠虜鴨器貫ω蜜昌α竃餌貰 N。。ρ㈱。 。G 。霞貝9困きωω什①琶喜勇&。開u。一NΦ目\困窪ωく・αqΦ一︵田照︶扇・自段囚§馨導賃N§9巨爵のω①貫N。。ρ≧け一。。 国身﹃﹄8を参照せよ。 ︵5︶ωくΦほ○国No。忌。 。o 。︵o 。ミ︶9

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︵6︶ωく震お国藤るお﹂伊謡るo 。砧o 。Q 。誌①る合“竃℃一る㎝﹂る藤る5︵G。No 。︶口OOる8︵曽匡︶● ︵7︶ω3巨3\内90登園α糞一$ ︵8︶ゆ<⑦匡○国鰹。 。ご臨 ︵9︶ωく震お国日一R ︵m︶ω魯巨3\囚o誉葺幻α舜一雪“福王、前掲﹁連邦法としての国際法の確認手続﹂、三八八頁。 ︵H︶ミ自○α鴨江豆竃9巨N\ω昌巨象国①舜おミ困①一ミω9凝ρゆ巨号ω奉筏器ω巨σQの鴨誉算確霧①貫㈱。 。ω︾ロ蓼G 。ぴ醇P旦霧導R 国oBBΦ目胃讐BO歪区鵬①ω①貫︾拝一〇〇国飢員b。一〇 。. ︵12︶抽象的規範審査について詳しくは、ω3巨昌\囚90登菊血糞一器勢ω窪量\逐巴P国儀舅8凝hる8巨8鋸場ゆo 。勾α套一辱ま≦9 伽刈O盈舞8辱田国盲昌ω警pu一①ぎの慧算Φ2。§Φ嘗8叶琶一ρ旦O冒一ωけ置ω寅良︵田照︶扇巨α①ω<Φ瀞ωω巨鴨鴨旨耳きα 9巨猪8Φ貫頴ω茜ぎΦきω>巳ち8ω謡寅ぼ蒔①巳W8審冨霧留巴W巨号零R壁ω曽渥紹包。算ω﹂WP戸ω﹄8辱譲①毎段頃窪p 2・琶①爵。日邑一ρ昼評醇評9声\国。邑9①醇︵円茜︶一頴ω房9昌葛。宣ぼΦω琶8ω<①誉ωω巨駒確Φ誉算ωPH砧。。一’o 。.孚。 。辱 留畠ρ園身μ目OR料O浮一呂き田一薗歪σ震\O日一ω8冨08ρ<霞貯器巨膓も3N8巽9亘N>q戸国身hお一辱エルンスト.フリーゼン  ハーン﹃西ドイツ憲法裁判論﹄、廣田健次訳、一九七二年、六二頁以下、森保憲﹁抽象的規範統制﹂、工藤達郎編、ドイツの憲法裁 判所収、三五三頁以下、拙稿﹁ドイツ連邦憲法裁判所の抽象的規範審査手続﹂、東洋法学第三七巻第一号、一九九三年、一五七頁 以下。 ︵13︶冒彪臼力警B餌目曽<①旨ωω巨鴨鴨旨区浮Φ乞・§窪ρ琶一穿呂9一お9房<①邑魯冨&①冒鼻ω仁昌琶ひq<8男目臣目暮αく雫 貯日窪帥5︼W①一ω且Φ一<g局轟爵匡9目αUの日ω。匡曽民篇Oo 。やω﹂ON ︵14︶ωく段お国NG 。砧○ 。○ 。︵o o一〇 。︶●   なお、ドイツ連邦憲法裁判所法の邦訳については、初宿正典・須賀博志編訳﹃原典対訳連邦憲法裁判所法﹄、二〇〇三年、ボー ド・ピエロートーーベルンハルト・シュリンク﹃現代ドイツ基本権﹄、永田秀樹・松本和彦・倉田厚志訳、二〇〇三年、工藤編、  ﹃ドイツの憲法裁判﹄があるので参照されたい。

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      16 15 連邦憲法裁判所法第一一二条第二項による規範審査の決定の法律上の効力については、 ωo巨巴oげ\囚○ユoけ拝菊α⇒づ一①O Q・ 曽匡巴魯\国○匡oβ勾含︻お㎝以下。 二 具体的規範審査︵基本法第一〇〇条第一項︶との区別  連邦憲法裁判所は、基本法第一〇〇条第二項による手続で一定の国際法の原則が連邦法として存在するかどう か、また、それが個人に対して権利と義務を生ずるかどうかだけを審査する。したがって、この手続を、国際法の 法規が基本法第二五条により国内法として効力があり、かつ認められた国際法の原則と一致するかどうかの問題と       パの 混同してはならない。この場合の手続は、基本法第一〇〇条第一項による具体的規範審査である。  基本法第二五条を経て編入され、また、その他の連邦法に優先する連邦法を基準にして国内法の効力に関する規       こ 範審査の決定も、基本法第一〇〇条第二項による手続の中に入れることが検討された。というのは、そうすること によって、すべての国際法の間題が、連邦憲法裁判所の一つの部会に集中されることになるからである。  基本法第一〇〇条第一項による手続は国内憲法専用のものであるが、そこにおける抵触事件では、優先的連邦法 としての国際法の優位が問題となる。したがって、基本法第一〇〇条第一項による手続の典型的事件とはならな        パ レ い。しかし、連邦憲法裁判所は、この問題をいまだ決定していない。基本法第一〇〇条第一項と第二項の二つの手 続は実際的には類似しているが、区別した方が適切である。その理由は、基本法第一〇〇条第二項は国際法の一般 原則が連邦法として効力があるかどうかの間題を取り扱うが、基本法第一〇〇条第一項は、この優先的な連邦法が        パぎ 別の法と抵触するかどうかを決定するための規定であるからである。ただ、基本法第一〇〇条第二項を拡大して適 用する場合は、裁判所の裁判官の審査権の負担を減ずることになる。つまり、基本法第一〇〇条第一項によると、

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裁判官は、決定にとって重要な規範の憲法違反について、みずから十分に確信しなければならず、そうでなければ       ︵5︶ 裁判官は、当該規範を適用して当該事件を決定しなければならない。一方、基本法第一〇〇条第二項の範囲内で、 裁判官をして疑義提示せしめ、裁判官から法間題の決定を取り上げるためには疑義で十分である。 ︵1︶冒の&・目ζ窪貢旦↓げ①。α。目ζ雲目\○冒鐸∪母蒔F斜9巨爵Φω①貫囚。目日①日鐸>拝一。ρ臣蜜参O①旨四置9ω帥日①江目 日び①oα自ζ曽巨N\ω毎8ω3昌今国⑫びq窪\零雪N困。ぼ\閏巽げRけω魯茜ρω目αΦωくR貯ωωき鴨鵬包。辟ωひqoωΦけN﹂8伊㈱o 。O勾α蒙窃一’  なお、具体的規範審査について詳しくは、困鎧ω留巨巴畠\望9目囚90登U鋤ωω§8巽R富ω鶏轟ω鴨村8算N>信戸国α景一巽R一 国奉ω二Wg匿\浮富旨困①一pくΦ匡霧ω暮ひqω胃・NΦ醇Φ。げ登N>一﹄戸國α舞蕊刈辱Oぼ一ω9昌℃①ω琶oNN斜く震︷器のきoqω實・NΦ守の9け諭る 閃R﹃﹂R一薯o罵窓おま≦gN5鼠巳蒔ぎ一什g巨αく霞貯日①昌血①ωωq⇒匹8くΦほ器ω旨鴨鴨誉算ω﹂ロこoω①団HのΦ拐8\評巳困零匡9 ︵田茜y缶碧38げαΦω即ρ碧ωお。算巴p儀巽ゆ巨儀Φ巽8暮爵U①9ω。巨き貸ωR目︸9>仁鉾㈱刈O臣糞刈O弊囚畳>薦易けω葺零 日蝉暮’望㊦ぎ募曇の乞。§Φ鳥。ロぎ一一Φ琶αω・謬凝①○Φ誉辟ω<。二諾①p冒○目ω什雪ω目鼻︵田照︶扇目q①ωく。詩ωの琶鴨鵬①肘喜辞 琶α9巨爵①ωΦ貫司Φω邸ぎ①きの︾巳義αΦω謡富日蒔Φ巳W①ω叶魯①霧αΦω]W巨αΦω<①匡窃ω巨鴨騎窪。算ω﹂W阜Huψ器o。R料≦①毎R缶窪p 乞。琶①艮・旨邑一ρ旦勺①けΦ巳W㊤αξ帥由。肇9Φ属︵田照y問婁ω。房。ぼ一津建&O冒耳Φ団巨留ω<①瀞ωω旨騎ωoq包。拝ωρHψ8一辱 ζ一9器一ω8房くR貯ωω旨騎箕oNΦの巽Φ。亘P︾色‘力α糞一①o 。R“O日一ω鼠昌田一一〇q毎びR\Oぼ一ω8冨○・o。 ・堕く①睦器ω巨騎ω實oN①ω段8亘P >偉戸勾α糞㎝①①搾エルンスト・フリーゼンハーン﹃西ドイツ憲法裁判論﹄、廣田健次訳、六五頁以下、畑尻剛﹁具体的規範統制﹂、 工藤達郎編、ドイツの憲法裁判所収、三二八頁以下。 ︵2︶困震ωω一Φ旨琶勇鼠。罵∪。一NR\困き。 。く。箆︵国お堕︶扇。目R囚§幕・寅Nニヨ9巨爵Φω①貫︾旨一。。寄糞旨匡 ︵3︶ωく震お閏鐸No 。o 。︵o。鵠︶を参照せよ。 ︵4︶毛。凝ゆ渥竃亀9旦Hお。︿9ζぎ9\評言囚目茜9巨島8Φ尽内。日e窪弩扇9。 。レ︾隼砧。8矯≧二。。寄鐸卜。陣 ︵5︶基本法第一〇〇条第一項の場合、つまり、裁判官がある法律を連邦憲法裁判所に疑義提示する場合︵裁判官の疑義提示−困魯− し

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滞署巨謎Φ︶、二つの要件を満たす必要がある。すなわち、要件の一つ目は、適用すべき法律を憲法違反とする裁判官の確信︵旨F 5島90口σRN窪讐お<8αR<Φは器ω巨鴨註R飼溶評号ω四b砦≦象号区窪08Φ臼8︶であり、要件の二つ目は、決定にとっての 重要性︵国旨ω9Φこ琶暢①旨①窪号冨ごである。  第一の要件であるが、疑義提示をなす裁判官は、基本法第一〇〇条第︸項第一段で﹁裁判所が⋮⋮憲法違反と考えるならば﹂と あるように、法律が憲法違反であるとする見解を示さなければならない。したがって、裁判官は、疑義を表明するだけでは十分で なく、憲法違反の確信に至った理由を説明しなければならない。ともかく、裁判官が事件に適用すべき法律を憲法違反と確信した ときは、疑義提示しなければならない。換言すれば、裁判官が疑義提示を決定する前に、法律が憲法に矛盾しないとする解釈がで きなかったどうか、つまり、なぜ憲法違反を避けることができなかったかを説明しなければならない。  第二の要件であるが、裁判官が具体的な最初の手続の決定をなすにあたっては、法律の有効性が重要でなければならない。した がって、疑義提示をなす裁判所は、決定にとっての重要性をみずから説明しなければならない。つまり、裁判官が下す判決にとっ て、法律上の有効性がなぜ決定的な要素であるのかといった法的考察を述べる必要がある。その際に、決定にとって重要である法 問題について判例や学説において主張されている見解を考察することが前提となる。そこで、決定にとって重要であるとは、最初 の手続で、裁判官が間題となった規定の有効性次第では異なった判決を下す場合であり、裁判官は疑義提示決定においてそのこと を説明しなければならず、それができなければ疑義提示は許されない。こうした問題を取り扱ったものとしては、拙稿﹁軍人の超 過外地勤務手当支給の合憲性﹂、ドイツ憲法判例研究会編、ドイツの憲法判例皿所収、二〇〇八年︵七五頁以下︶があるので参照 されたい。 三 概念上の性格づけ  基本法第一〇〇条第二項による手続の概念的分類であるが、これは必ずしもはっきりと解明されているわけでは ない。というのは、基本法第一〇〇条第二項による手続を﹁規範の確認﹂︵乞・§く豊穿旨8︶または﹁規範の性格﹂

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︵2。§∈聾穿呂8︶をもって指称すべきかどうかが解決されていないからである。連邦憲法裁判所は、この手続に        パよ ついて、規範の確認手続という概念を用いた。規範の確認は、国内的効力を有する規範が存在するかどうかの審査    パこ を意味し、基本法第一〇〇条第二項による手続は、国内的効力の請求、つまり、規範の確認の決定のためにある。 しかし、基本法第一〇〇条第二項による手続は、規範の性格の要素も含む。すなわち、規範の性格とは、国内的効       パぽ 力を有する規範の国内的法秩序における地位の決定である。基本法第一〇〇条第二項による手続において、国際法 の原則が連邦法の構成部分であるかどうかも審査されるべきである。そのようなことから、基本法第‘OO条第ニ        パぎ 項は、規範の確認手続であり、規範の性格手続でもある。  なお、シュライヒーーコリオートによると、規範の確認手続と規範の性格手続という概念を区別して使用すること は、決して概念上の遊戯ではなく、この違った概念の用法には、国内法と国際法の関係に関する一元論と二元論と       ハ レ いう異なる立場が反映しているとする。 ︵1︶ωくRお国鐸鵠o 。︵o 。一〇 。︶るNミ一︵o。8︶。なお、連邦憲法裁判所判例第三七巻に登載されている一九七四年五月二九日の第二部会  の決定において、ルップ︵缶きω国巷O︶裁判官、ヒルシュ︵竃胃ぎ霞あ畠︶裁判官、ヴァント︵譲畏R国鼠陣妻き自︶裁判官の三 人が、少数意見を述べている。これについては、連邦憲法裁判所判例集第三七巻二九一頁以下。 ︵2︶冒鑛窪国浮ヨき戸く&毯§暢鴨旨圧喜①乞。§雪ρ琶一穿呂8藁8拝ωくΦ邑魯冨民Φ冒§雲畠巨磯く8男巨ぎpロ琶く零 貯ぼΦb帥目]WΦδ且①一く目零きζ①一9琶αUの旨ω。包きPω’ω一。 ︵3︶勾警ヨ磐P鉾騨ρψG 。一。 ︵4︶固きω留げ巨畠\望Φ胤き国9。βU器野区霧くΦ岳器巨鴨鴨旨拝S>ロ戸寄員嵩9 ︵5︶ω。巨跨げ\内90葺閃α景嵩9

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四 適格要件

 ⑥法争訟の存在

 手続の要件であるが、それは法争訟において国際法上の疑義があることである。基本法第一〇〇条第二項の意味       ハこ における法争訟の概念は、広く解釈されるべきであり、すべての裁判所の手続が含まれる。すなわち、あらゆる裁          ハ レ 判形式が法争訟である。        パ レ  法争訟とは、被提訴人に対する提訴人の権利が間題となる対抗的手続をいう。したがって、行政手続または立法 手続における疑義もしくは具体的事件とまったく関連のないアカデミックな論争は、それ自体連邦憲法裁判所への          パゑ 疑義提示とはならない。  なお、連邦憲法裁判所の裁判によると、基本法第一〇〇条第二項の裁判所による疑義提示手続は、抽象的な法間 題を解明し、かつ疑義提示裁判所にその決定のための補助的な法的見解を援助するためのものではないとしてい パヱ る。            

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 口 疑義と疑義者  基本法第一〇〇条第二項により、連邦憲法裁判所の決定を求める権限と義務があるのは裁判所であり、第一項の       パと 具体的規範審査手続と同じ内容である。しかし、基本法第一〇〇条第一項の具体的規範審査とは違って、第二項に        パこ よる手続は、裁判所の十分な確信を必要としない。疑義提示を根拠づけるには、疑義で十分である。疑義である が、必ずしも裁判所に存在しなければならないわけではなく、裁判所外の根拠のある疑義でも十分である。そのよ うなことからも、基本法第一〇〇条第一項による手続とは異なる。 連邦憲法裁判所によると、﹁基本法第一〇〇条 第二項による疑義提示は、国際法の一般原則が効力あるのかどうか、またはどの範囲をもって効力を有するのかの 審査において、裁判所が客観的に根拠のある疑義と相対立する場合に必要であって、裁判所みずからが疑義をもっ ている場合にのみ必要であるというわけではない﹂とし、﹁根拠のある疑義は、⋮⋮裁判所が憲法機関の見解や、 ドイツもしくは外国のあるいは国際的な上級裁判所の決定または国際法学の定評ある著者の学説と相違することに       パき なる場合に存在する﹂としている。連邦憲法裁判所は、基本法第一〇〇条第二項による疑義提示義務に関するこの 言い方から、疑義提示への権利が最初の手続における訴訟関係人に帰属し、また、この請求の不適格な不履行にお いて、基本法第一〇一条第一項第二段による法律上の裁判官についての基本権が侵害されると結論づけた。これに よって、連邦憲法裁判所、すなわち、法律上の裁判官を先に介入させずに、裁判所が決定することは許されなかっ たという理由をもって、裁判所の決定に対する憲法訴願の途が開かれた。形式的には、疑義提示に関する決定は裁 判所みずからに委ねられているが、関係人または第三者が当該国際法上の機関の存在もしくは適用を客観的に疑う ときに判決を言い渡す裁判所は、問題の疑義性についてみずから決定してはならず、疑義提示しなければならな パゑ い。基本法第一〇〇条第二項のこの適格要件を拡大解釈することによって、疑義提示義務は、実際にはすべての訴

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訟当事者の手に委ねられる。  そこで、基本法第一〇〇条第一項第一段との違いが明らかとなる。すなわち、ここでは、訴訟当事者が連邦憲法 裁判所への疑義提示を促しうるだけである。したがって、その違いは、一見して実際的理由があるように思われ る。つまり、ドイツの規範の憲法適合性に疑義がある基本法第一〇〇条第一項第一段による手続において、裁判所 の決定の基礎になっている規範が憲法の法規に違反するという主張をもった憲法訴願が、常に最初の手続で敗訴と なった当事者には残されている。しかし、これは、連邦法の構成部分として主張される国際法の一般原則の不適用 の場合に、それが法律に優先するにせよ︵基本法第二五条第二段︶、同じように可能なわけではない。その理由は、 国際法の原則は基本権の性格をもっていないからである。ここで、訴訟当事者は、疑義提示をしないことによっ て、基本法第一〇一条第一項第二段にいう法律上の裁判官が奪われるという主張の可能性をもつ。しかしながら、 基本権の保護領域と憲法訴願の適格性に関する連邦憲法裁判所の拡大裁判に鑑みて、憲法訴願は、通例、国際法の       パゑ 一般原則違反、または不適用によっても可能である。その点で、訴訟当事者にとっては、連邦憲法裁判所の裁判の 結果からみて、基本法第一〇〇条第二項の範囲内において、第一項第一段より優遇されているといえるであろう。  さて、連邦憲法裁判所は、最初の手続を取り扱う裁判官が基本法第一〇〇条第二項による疑義提示を行わなかっ た場合、最初の手続における当事者の基本法第一〇一条第一項第二段から生ずる法律上の裁判官に対する基本権を 侵害するとする基本法第一〇〇条第一項を超えたその見解を、ある決定をもってみずから価値のないものにした。       パゑ すなわち、連邦憲法裁判所は、イラン財産事件︵H声薯Φ§89︶において、少くとも普通ではない異例の途を歩む。 連邦憲法裁判所は、この事件で、基本法第一〇一条第一項第二段の違反を認めるが、疑義提示をなす最初の手続の 決定に対して影響を与えることはできなかったので、実際的には、異議の対象であった決定は憲法違反に基づかな

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東洋法学第53巻第2号(2009年12月) いから憲法訴願は理由がないとする。連邦憲法裁判所によると、﹁基本法第一〇〇条第二項による手続で、抵当と して差し押さえられた債権の性質を有する資産において、仮差し押さえ命令の執行を禁ずる国際法の一般原則は存 在しないという結果になった。この判決を言い渡す連邦憲法裁判所の部会それ自体は、訴願人が否定された法律上 の裁判官であるから、  当該部会は、基本法第一〇〇条第二項、連邦憲法裁判所法第一三条第一二号・第一四条 第二項によって、国際法の一般原則の効力についての疑問に答える担当である1基本法第一〇一条第一項第二段 が考慮された場合、異議の決定と憲法訴願の決定が異なった結果になることは許されないということが、提起され       パヱ た手続から確認されうる﹂とした。  ところで、連邦憲法裁判所は、国際法の原則の存在や範囲に関する決定にとって、立法に関与した憲法機関の意 見を聴聞することが必要でありうるという別の論証をもって、みずからの見解を防御する。しかし、最初の手続に おいては、憲法機関の意見を聴聞することができない。それに対して、連邦憲法裁判所法第八三条第二項は、連邦       ハ レ 憲法裁判所での手続において意見を表明し、かつ手続に参加する権利を憲法機関に与えている。  なお、連邦憲法裁判所は、判決を言い渡す裁判所が他の裁判所の決定、または定評のある国際法学者の見解と異 なるかどうかは間わなくてもいいとして、連邦憲法裁判所に疑義提示する義務の条件をさらに緩和した。すなわ ち、連邦憲法裁判所は、みずからが以前の決定において、国際法の原則の効力の有無を未解決のままにしたことだ けで十分であるとした。その場合に、国際法の一般原則が効力を有するかどうかは、否定されうるものではない        パ マ し、また、明白でもないとしている。 ︵1︶ζ一。冨巴留99く①詩ωω巨鴨冥・N①ω巽①。拝N︾巨噸勾α巽旨Nる。巨α国窪蔓噛く鼠ω聲話ω實・N①ω巽Φ。拝・ 。。︾良るOOρ寄糞N一H

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︵2︶ω8冨臣員旨介国のg員一臣肇N多 ︵3︶ωく震おめ①合一︵置︶蕊ωる。 。。 。︵ωお︶。 ︵4︶ωくRお国o 。NN。 。N︵No 。癖h︶るρ。o 。︵ミV二〇ρ一し。︵NG。︶口8るo 。︵轟。 。h︶。 ︵5︶蓋一げの目ζ二のΦ。F9ωω仁民のω<Φ齢ωω巨鴨σq豊。耳目qα一の巴一ひqΦ幕幕昌寄覧昌αΦω<爵①幕魯叶ωむろぼ巨きω層畠︵田曜︶噛 ω巨号磐Φ議器霊渥確魯9け巨α9琶畠8①貫守ω眞暮①窪ω︾巳践号ω謡寅ぼ蒔窪ω88ぽ拐8ωω目号撃R賦器§oQ紹包9黄ω貸 戸のH禽を参照せよ。 ︵6︶ωく段お両竃レ︵一塗︶,   イラン財産事件ーイラン国有石油会社は、イラン法にいう株式会社であり、イラン・イスラム共和国が所有する。この会社には、 イラン石油法にょり、イランの石油および天然ガスの産出ならびに石油と天然ガスの調査と開発およびそれらの販売が委託されて  いる。この会社は、その営業活動の範囲内で、ドイツ連邦共和国の銀行に口座を有していた。イギリスおよびアメリカの多くの商 社の訴えにより、フランクフルト・アム・マイン州裁判所は、この石油会社の財産に対して差し押さえすることを命じた。当該裁 判所は、差し押さえ命令を執行するにあたって、ドイツ連邦共和国の銀行に有していた、また、石油会社の名義になっていた口座 から一〇〇認08G 。蕊o 。アメリカ・ドルの債権を抵当として差し押さえた。石油会社は、この差し押さえ命令および差し押さえの決定  に対して異議を述べた。その理由について、﹁石油会社は高権目的のためにあり、したがって、ドイツ裁判所の抵当として差し押 さえの基礎にならない。抵当として差し押さえられた債権において、まず石油会社がイラン・イスラム共和国のために行った石油 販売から生ずる債権が問題となり、一部は石油生産との関係で生じた債権も問題となる。イスラム法によると、石油および石油生 産の販売から生ずる純益は、イラン国家の中央銀行の本貯蓄銀行に送金されるべきである﹂と主張した。州裁判所は異議を却下し、 上級地方裁判所は即時抗告を却下した。そこで、憲法訴願の申立をもって、訴願人は、とくに基本法第一〇〇条第二項・第二五条 との関係で第一〇一条第一項第二段の違反を訴えた。○ぼ圃呂き匹一一鴨仁σ霞\○日巨o嘗089<震賦器琶ひq呂8器ω巽9耳P>=戸 菊飢員Oお参照。 ︵7︶ゆ<Rお国O“レ︵曽h︶’

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 なお、シュライヒ鯉コリオートは、イラン財産事件の特殊性を指摘している。すなわち、それは、連邦憲法裁判所法第一四条第 二項により、基本法第一〇〇条第二項に基づく疑義提示手続においても権限があった連邦憲法裁判所の第二部会が憲法訴願を決定 したことにあるとする。困窪ωω昌巨3\印Rき囚90鋒U霧ω目号零の匡㊤ω段漏。 ・ひqΦ誉算図>色。’園α糞寒伊 ︵8︶ω<Φは○国舘るo 。G 。︵o 。一葦y ︵9︶ωくΦ匡○国O“一一︵窃R︶。  国 疑義提示の対象  基本法第一〇〇条第二項において、疑義ないし疑義提示のテーマを規定することは解釈上極めて難しい問題があ     パこ るとされるが、連邦憲法裁判所の裁判によれば、法争訟において国際法の原則の存在、法的性格、範囲および拘束        レ カに関して疑義がある場合に、常に疑義提示が必要であるとしている。そのことは、基本法第一〇〇条第二項の文 言、とくに﹁存在﹂を凌駕している。しかし、国際法の原則が存在するということは、あらゆる資格の要件であ る。別の疑義は、最初の手続それ自体の中で解明されるべきである。 ︵1︶困翌ωω9或魯\ω8出き囚90葺U器ω巨αのω<R富ωω仁お紹①誉げ什㍉>仁中寄糞一刈①ー ︵2︶ゆく鼠爵蜀謡︵ω鐸︶巡ρG 。島︵も 。。ω︶る“﹂︵邑函5¢のω罵P冥勾&&U。一NΦミ困窪ωく畠Φ二田茜︶扇。目震国§ヨ窪寅 自日○把ロ住ひqΦωΦ貫︾唇一〇〇勾α⇒けN禽律

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 四 決定にとっての重要性  基本法第一〇〇条第二項においては、具体的手続にとり疑義が決定にとって重要でなければならないということ        パこ を前提にしている。もっとも、基本法第一〇〇条第二項は、第一項とは違って、連邦憲法裁判所によって審査され るべき規範が、疑義提示をなす裁判所の決定にとって重要でなければならないということを明文化したわけではな い。しかし、国際法の原則およびそれが連邦法の構成部分であるかどうかの問題については、最初の手続の決定に とって重要である場合にのみ疑義提示を認めることが、基本法第一〇〇条第二項に規定する手続の意味と目的から      ハ レ 明らかとなる。 ︵1︶困窪ωω。げ巨3\ω8︷き囚o言葺U器野鼠8くの壁器巨鵯鴨誉亘∼︾qP寄糞一ミる号民固窪蔓、<&器望おω胃8窃ωお。耳。 ︾⊆P国αロ唇田↑ ︵2︶切く霞お国易謡︵し 。Oyなお、ω<震お両O①るo 。︵お︶も参照せよ。 五 決定  決定主文は、基本法第一〇〇条第二項による手続の確認と性格を含む二重の内容に相応する連邦憲法裁判所法第 八三条第一項による。この規定によると、﹁連邦憲法裁判所は、基本法第一〇〇条第二項の場合において、その決 定で国際法の原則が連邦法の構成部分であるかどうか、また、それが個人に対して直接に権利および義務を生ずる かどうかを確認する﹂としている。すなわち、連邦憲法裁判所は、その決定において、国際法の原則が連邦法の構       パこ 成部分であるかどうか、また、それが個人に対して直接に権利および義務を生ずるかどうかを確認する。そのよう

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なことから、連邦憲法裁判所は、﹁以下の国際法の一般原則が存在する⋮⋮。この原則は、連邦法の構成部分であ        パき る﹂とする主文を展開した。一方、連邦憲法裁判所が否定的な決定をなすときは、連邦憲法裁判所は、連邦法の性 質についての言い渡しを控える。すなわち、連邦憲法裁判所は、﹁⋮⋮と定める国際法の一般原則は存在しない﹂     パ レ と言い渡す。また、連邦憲法裁判所は、﹁:⋮と定める国際法の原則は、連邦法の構成部分ではない﹂とも言い渡  ぎ す。  連邦憲法裁判所の決定主文は、一般的拘束力を有する。すなわち、それは、連邦および州の憲法機関ならびにす べての裁判所や官庁を拘束する︵連邦憲法裁判所法第三一条第一項︶。したがって、これらは、今後の実務にあたっ        ヱ ては、連邦法の構成部分として確認された国際法の一般原則を適用しなければならない。そして、連邦憲法裁判所 の決定主文は、法律上の効力を有し、連邦法務省によって連邦官報に掲載される︵同条第二項第三段︶。

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力o一曽包固①仁蔓噸くΦ珪霧ω琶oqωR・NΦω曽Φ。拝o 。.>q戸幻α舞N蜀 切くΦほ○国&噂ω合︵o 。ホ︶。 ωくRお国ONるミ︵ら 。G 。o 。︶を参照せよ。 ωくRお閃一9謡︵N①︶口ρ曽︵No 。︶る9一’ ○日一ωけ一嘗匹凝歪げR\Oぼ一の8冨Oo・ρく①ほ器ω暮駒ω冥oNΦ。 。曽①。拝N>qP勾α糞①刈O, 1なゆき けんじ・法学部教授1

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